JPH0641971B2 - 移動体位置検知方式 - Google Patents

移動体位置検知方式

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JPH0641971B2
JPH0641971B2 JP16451689A JP16451689A JPH0641971B2 JP H0641971 B2 JPH0641971 B2 JP H0641971B2 JP 16451689 A JP16451689 A JP 16451689A JP 16451689 A JP16451689 A JP 16451689A JP H0641971 B2 JPH0641971 B2 JP H0641971B2
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moving body
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義直 横田
達 八田
岱 日下部
孝弘 浅井
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Railway Technical Research Institute
Hitachi Cable Ltd
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Railway Technical Research Institute
Hitachi Cable Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は移動無線を用いて一定走行路に沿って移動する
移動体の位置を検知する方式に関し、特に、線路導体数
を減少させて構成を簡潔化し、回線間漏話を軽減するこ
とができるように、2または3回線の誘導回線より成る
誘導無線用線路を、移動体上の異なる位置に固定された
夫々相異なる高周波信号電流を通電される2箇の車上ア
ンテナにより励振する移動体位置検知方式に関する。
〔従来の技術〕
一定の走行路に沿って移動する移動体の位置を常時地上
で検知することは、これらの移動体の自動運転に不可欠
の要請であり、特に同期式リニアモータ車輌の自動運転
では、走行路に沿って一定周期間隔に配列された地上推
進コイルの配列間隔の範囲内で、連続的且つ周期的に車
輌位置を検知し、これに基づいて地上推進コイルに供給
する電流の周波数、振幅、位相等を制御する必要があ
る。
第7図および第8図は同期式リニアモータ車輌(磁気浮
上式鉄道)のJR宮崎実験線路に使用されている方式の
構成を示し、第7図上部に該車輌の走行路に沿って布設
された誘導無線用線路(以下「線路」と略記する)およ
び車上アンテナ(矩形状ループコイル、以下「アンテ
ナ」と略記する)を示す平面図、第7図下部は線路端末
に配置された信号処理回路図、また、第8図はその断面
図を示す。線路100は6箇の誘導回線11′r、22′v、1
1′s、22′s、11′t、22′tに構成され、また各誘
導回線11′r〜22′tは誘導回線11′rを例にとってそ
の構成を説明する。同回線は一定周期間隔Pで配列され
た結合ループ11′rbおよびこれらを縦続する2線式伝送
線11′ra(この図の場合では平行2線)により構成さ
れ、Pは地上推進コイルの配列間隔と相等しく設定され
る。平行2線11′raがその中心点で交差されているの
は、隣接する結合ループ11′rb内に外部磁界により誘導
される雑電圧を相殺するためである。誘導回線22′rは
同11′rより長手方向にP/2ずれた位置に配置され、
相似の位置関係は誘導回線11′s−22′s間および11′
t−22′t間にも夫々存在し、更に誘導回線11′r、1
1′s、11′tは長手方向に順次P/3ずつずれた位置
に配置される。線路構成の理解の便宜上、第7図におい
ては誘導回線11′r〜22′tは並列に図示されている
が、実際には第8図に示す通り、これらは帯状絶縁体10
1の上に層状に積載され、その上から被覆102を施されて
線路100として完成する。アンテナ2は矩形状のループ
コイルに構成されて車体に固定され、車上送信機3(送
信周波数f)の高周波電流を供給され、線路100上の一
定高さの位置に保持される。4は線路端末に配置された
信号処理回路で、コンテナ3の高周波磁界により誘導回
線11′r〜22′tの端末に誘導される電圧V1r〜V2t
これに入力し、これらに基づいて車輌位置(アンテナの
線路起点よりの距離)Zが検出される。信号処理回路4
の構成および機能については後述する。
アンテナ3により各誘導回線11′r〜22′tの始端(Z
=0)に誘導される電圧を夫々V1r〜V2tにより表示す
る。アンテナ2および各回線の結合ループ11′rb〜22′
tbの形状が左右対称であること、および結合ループ11′
rb〜22′tbが何れも一定周期Pで配列されていることか
ら、V1r(Z)〜V2t(Z)の包絡線の絶対値をZの関数と考
えて|V1r(Z)|〜|V2t(Z)で表せば、これらは次の式
に表示することができる。
ここで、αは線路の減衰定数、kはシステムの構成によ
り定まる定数であり、また、CはFourier係数であ
る。
ここで、 により定義される△V(Z)、△V(Z)、△V(Z)を
導入すれば、式(1)〜(3)より、 以下、△V(Z)、△V(Z)、△V(Z)を包絡線差と
呼ぶことがある。
式(4)右辺においてm=0に対応する項が基本波であ
り、m≧1に対応する項が奇数次の空間高周波である。
アンテナの寸法、線路との離隔距離を適当する選択する
ことにより、 C≫C、C、C、C……(5) することができ、この場合、式(4)は近似的に、 となる。
ここで、△V(Z)、△V(Z)、△V(Z)により新た
な搬送波ej ωc tを夫々振幅変調して を得、更に により定義される正相電圧Vおよび逆相電圧Vを導
入すれば、式(6)〜(8)より 前述の新たな搬送波電源より導出される基準位相信号e
j ωc tとV、Vの位相差を夫々∠V、∠V
より表示すれば、 ∠V=2πZ/P,∠V=−2πZ/P (10) または Z=(P/2π)∠V=−(P/2π)∠)V (11) が得られる。すなわち、ZがZ+Pまで増加するごとに
∠Vは2πの直線的増加を示す。ここで、2nπ(n:
整数)と0との識別は不可能であるから、Zと∠V
関係は第9図に示す通り鋸歯状波となる。すなわち、∠
の値を通じて車輌位置Zを一定間隔Pの範囲内で連
続的且つ周期的に検知することができる。
次に、信号処理回路の構成および作用について説明す
る。誘導回線11′r、22′rの誘導電圧V1r、V2rは夫
々通過帯域フィルタ(中心周波数f)5r1、5r2により
雑音電圧を除去された後、直線検波器6r1、6r2により
夫々|Vr1|、|Vr2|に変換され、差動増幅器7rに
入力する。すなわち、差動増幅器7rは式(3)に示す△
(Z)にほかならない。8は搬送波電源(角周波数ω
)で、その出力の一部は振幅変調器9rに供給され
る。すなわち、変調器9rは△V(Z)により搬送波e
j ωc tを振幅変調する。すなわち、その出力は式(7)の
に相当する。誘導電圧V1s、V2s、V1t、V2tにつ
いても夫々同一の回路が設けられ(図示せず)、U
が導出される。Uは直接に、また、Uは120゜
移相器10sを、Uは−120゜移相器10tを夫々経由して
加算器11に導かれる。すなわち、加算器11の動作は式
(8)のVを求める演算に相当する。位相計12には、搬
送波電源8より基準位相信号ejωctが、また、加算器11
よりはVが夫々供給され、従って、位相計12からは両
入力信号の位相差∠Vが出力される。すなわち、この
値を通じて車輌位置Zを検知することができる。なお、
実際には△V、△V、△Vには若干の空間高調波
成分が含まれるため、第9図の図形にはこれに起因する
リップル状の誤差が重畳するが、第3、9、15……次等
の3の整数倍次の空間高調波成分は加算器11内で相殺し
て消滅する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前述の方式には次の問題点が指摘されている。
(1)線路導体数が12と極めて多く、このため線路の構成
が複雑化して製造が困難となり、経済的不利益を招く。
(2)誘導回線11′r〜22′tは伝送モード上独立の回線
ではない。換言すれば、これらの回線には不可避的な漏
話があり、誘導電圧V1r〜V2tには他の回線からの漏話
電圧が重畳し、これが位置検知誤差の原因となる。漏話
電圧は略々線路の全長に比例するので、大規模なシステ
ムでは重大な欠点となる。このため、実際のシステムで
は、結合ループ11′rb〜22′tbの長手方向の寸法を第7
図の構成よりも縮小し、漏話電圧の軽減を図っている
が、改善には限度がある。なお、この場合、アンテナ2
の長手方向の寸法を拡大して、線路−アンテナ間の結合
損失を低下させ、空間高調波含有率を減少させる必要が
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨は、移動体走行路と平行な方向(以下「長
手方向」という)に沿って一定間隔Pを隔てて配列され
た結合ループと、前記結合ループを縦続に接続する2線
式伝送線により構成される誘導回線の2回線または3回
線を、同一中心線に沿って長手方向に順次P/3の間隔
をずらして配置することにより構成される誘導無線用線
路(以下「線路」という)と、 移動体上に、長手方向にP/2の間隔を隔てて、線路に
対し同一の位置関係を保持して固定され、且つ夫々相異
なる周波数の高周波電流により励振される2箇のアンテ
ナと、 前記線路の端末において、各誘導回線ごとにその誘導電
圧を前記相異なる周波数ごとに選択受信して、これらの
包絡線絶対値の差(以下「包絡線差」という)を求め、
移動体位置とともに正弦波状に変動する前記2箇または
3箇の包絡線差から複素ベクトルを導出し、該複素ベク
トルの偏角を検出することを通じて、前記移動体位置
を、前記一定周期間隔Pの範囲内で、周期的且つ連続的
に検知する信号処理手段により構成されることにある。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例を示し、その上部は線路およ
びアンテナの構成を示す平面図、下部は線路端末に配置
される信号処理回路の構成を示すブロック線図である。
線路100は3つの誘導回線11′r、11′s、11′tによ
り構成される。各誘導回線の構造は第7図の場合と同一
なので説明を省略する。これらの誘導回線は長手方向に
P/3ずつずらせた位置に配置される。実際にはこれら
の各線は、第8図の場合と同様に、層状に積載される。
2a、2bはアンテナでP/2の間隔を隔てて車輌に固
定され、夫々異なる車上送信機3a、3b(周波数は夫
々f、f)により励振される。信号処理回路4の構
成および機能については後述する。
以上の構成において、線路100の端末における各回線1
1′r,11′s,11′tの誘導電圧をf、f成分に
分けて、夫々Vra、Vsa、Vta、Vrb、Vsb、Vtbによ
り表示する。アンテナ2aの座標をZとすれば、これら
の誘導電圧の包絡線の絶対値は夫々次式により表示する
ことができる。
、kは、式(1)、(2)の場合と同じく、システムの
構成により定まる定数、α、αは線路の減衰定数
で、送信周波数f、fについて夫々異なった値をと
る。
ここで、式(13)の両辺に補正係数として(k/k
e-(αa-αb)z+αbP/2を乗じて、その結果を夫々|V′
rb(Z)|,|V′sb(Z)|,|V′tb(Z)|と表示すれ
ば、 が得られる。
実際のリニアモータ車輌のシステムでは、走行路に沿っ
て多くの地点検知ループが設けられ、これにより電力制
御系では車両位置Zの概略値(数+m単位)が明らかで
ある。多くの場合(α、α)の値は小さいから、Z
の概略値が分かれば、上述の補正係数は充分の精度をも
って算出することができる。ここで、式(1)〜(6)の場合
と同様に、次式により定義される△V、△V、△V
を導入する。
式(14)、(15)より、 となり、式(4)と同一の形が得られる。ここで、式(5)の
関係が成り立つ場合には ここで、次式により定義されるV、Vを導入する。
式(17)、(18)より直ちに を得る。従って、 ∠V=2πZ/P,∠V=−2πZ/P (20) となり、∠Vまたは∠Vの値を通じて周期間隔Pの
範囲内で、車両位置Zを連続的且つ周期的に検知するこ
とができる。ここで、式(18)〜(20)より の関係を導くことができる。すなわち、△V、△
、△Vの値が分かれば、式(21)から、∠V(従
ってZ)の値を算出することができる。
次に、第1図に示す信号処理回路4の構成および機能に
ついて説明する。誘導電圧Vra、Vrbの処理に関連する
ものとして、帯域通過フィルタ5ra、5rb(中心周波数
は夫々f、f)、直線検波器6ra、6rb、A/D変
換器13ra、13rbが設けられている。Vsa〜Vtbの処理に
関しても同一の回路が設けられているが、簡単のために
図示しない。14は|Vra|〜|Vtb|に基づいて∠V
をディジタル的に算出する演算部で、入力データを内部
に取り込む入力インターフェイス14a、四則演算を担当
するCPU14b、演算プログラムを格納するROM14c、
演算の中間を一時的に貯蔵するRAM14d、演算の結果
を外部へ向けて出力する出力インターフェイス14eによ
り構成される。
以上の構成において、誘導回線11′rの誘導電圧Vra
よびVrbは、夫々帯域通過フィルタ5raおよび5rbによ
り分波されると共に雑音成分を除去され、次いで直線検
波器6ra、6rbにより直線検波されて|Vra|、|Vrb
|により直線検波され、A/D変換器13ra、13rbにより
ディジタル量に変換された後、入力インターフェイス14
aにより演算部14の内部に取り込まれる。誘導回線11′
s、11′tの誘導電圧の絶対値|Vsa|、|Vsb|、|
ta|、|Vtb|も同様に取り込まれる。一方、電力制
御系(図示せず)からは車両位置Zの概略値を示す信号
が入力インターフェイス14aに供給され、演算部14はR
OM14c内に格納されたプログラムに基づいて式(14)〜
(21)に相当する演算を実行し、∠Vの値を出力インタ
ーフェイス14eを通じて電力制御系へ向けて出力する。
第1図および第2図に示す構成は、誘導回線数が夫々3
および2となり、第7図に示す従来の線路に比べその構
造は著しく簡潔化される。このため、線路の製造が容易
となり、その製造原価も低下する。
誘導回線数が半減し、誘導回線が直接に重なり合うこと
がないため、各回線の誘導電圧に重畳する他の回線から
の誘導電圧も著しく減少し、同時に縦回線を経由する2
次漏話による困難も軽減される。
第1図および第2図の構成では、車両の位置信号はディ
ジタル的に算出されるが、これと等価な機能を有するア
ナログ回路に置換することも可能である。例えば、車両
位置Zの概略値に応答してその利得を変化するAGC回
路により各誘導電圧の最大値の相違を調整し、その結果
を第7図下部に示す回線に適用すれば、アナログ的な手
段により、同一の目的を達成することがてきる。
線路長が比較的短く、または周囲の雑音磁界が小さい場
合には、第3図に示すように結合ループを結ぶ平行2線
の交差を省略しても良い。またはこの平行2線を第4図
に示すように対撚線に置換しても良い。また、第5図に
結合ループを多重巻き(この図の場合では2重巻き)に
しても良い。この結合ループによれば、結合ループの長
手方向の寸法を縮小しても線路アンテナ間の結合損失を
避けることができる。
第2図は第1図の構成の変更の一例を示す。すなわち、
1つの誘導回線(この図の場合では11′t)に断線事故
が発生した場合に、これに対処するものである。このと
き、誘導回線Vta、Vtbは消滅し、残る2回線の誘導電
圧Vra、Vrb、Vsa、Vsbに基づいて(従って、演算部
14の内部では△V、△Vに基づいて)データ処理が
行われる。このとき、∠Vは次式より算出される。
以下、式(22)の妥当性につき説明する。いま、xを任意
の数とするとき、次の恒等的関係が成り立つことは明ら
かである。
式(6)において 2e-2αZkC=K とおき、 △V(Z)=Kcos(2πZ/P), △V(Z)=Kcos(2πZ/P−2π13) (23b) と書き改め、式(23a)のxを2πZ/Pに置換すれば、これ
らの関数より の関係を導くことができ、これより直ちに を得る。式(24d)右辺の偏角は2πZ/Pに相等しいことは
明白であり、式(22)の妥当性を容易に理解することがで
きる。
同一の関係は より導くことができる。
すなわち、△V(Z)(進み位相の正弦波)にe
±jπ/6,△V(Z)(遅れ位相の正弦波)にe
±jπ/2の位相因字(複号同順)を乗じて合成するこ
とにより得られた複素ベクトルの偏角より2πZ/Pを知
ることができる。
しかし、第1図の構成とは異なり、誘導電圧に含まれる
第3、9、15、……次等の空間高調波成分は信号処理回
路14内では消滅せず、このため、式(22)右辺のデータ処
理結果には誤差が含まれるようになる。いま、式(16)に
おいて、m=1の項まで(基本波のほか第3次高調波ま
で)を考慮に入れて と考え、これらの関係を式(22)右辺に代入して∠V
計算する。このときの∠Vの値(見掛けの値)を特に
∠V′により表示すれば、 ∠V′=2πZ/P+(C3/C1){sin(4πZ/P+π/3) -sin(8πZ/P-π/3} (25) となることがわかる。式(25)右辺の第2項が新たに発生
する位置検知誤差で、Zの増加とともにリップル状に変
動する。しかし、式(25)に示すように、∠V′と∠V
の値は1:1に対応し、その関係も予め明らかである
から、この関係を数表化してROM内に格納しておけ
ば、見掛け値∠V′から真値∠V(2πZ/P)の
値を検索することができる。すなわち、空間高調波に起
因する誤差を抑制することができ、正確な車両位置検知
が可能となる。もっとも、第1図の構成に比べ、データ
処理時間は若干増加する。
第6図は本発明の他の実施例を示す。同図の車上側にお
いて、3′cは高調波発振器(周波数f)、9′a、
9′bは変調増幅器、3′a、3′bは低周波発振器
(周波数は夫々△f、△f)である。また、地上の
信号処理回路4においては、5rは中心周波数をfとす
る帯域通過フィルタ、6rは高周波用の直線検波器、5
ra、5rbは夫々中心周波数を△f、△fとする帯域
通過フィルタ、6ra、6rbは低周波用の直線検波器であ
る。その他の構成要素については第1図、第2図、第7
図の場合と変わりないので説明を省略する。なお、後述
の理由により、結合ループ11′rb〜11′tbを結ぶ平行2
線11′ra〜11′taに交差は設けられていない。
以上の構成において、車上側の高周波発振器3′cの出
力は2分された夫々変調増幅器9′a、9′bへ入力
し、低周波発振器3′a、3′bの出力により変調増幅
(第6図の場合では振幅変調)された後、夫々アンテナ
2a、2bへ供給される。地上の信号処理回路4には各
誘導回線の誘導電圧V、V、Vが入力する。この
うち、Vの処理について説明すれば、先ず帯域通過フ
ィルタ5rにより雑音成分が除去され、直線検波器6r
により低周波信号(△f、△fの2周波成分より成
る)に変換される。前記低周波信号は帯域通過フィルタ
5ra、5rbにより△f、△f成分に分波され、夫々
直線検波器6ra、6rbにより直流に変換され、A/D変
換器13ra、13rbによりディジタル量に変換された後、演
算部14に入力する。△f、△fの両成分は同一搬送
波(周波数f)により搬送されるものであるから、A/
D変換器13ra、13rbの出力は、第1図の構成でいえば、
式(12)、(14)の|Vra|、|Vrb|に相当する。他の回
線の誘導電圧V、Vからも、夫々|Vsa|、|V′
sb|、|Vta|、|V′tb|に相当する量が導出され、
演算部14へ供給される。演算部14内では式(15)〜(21)に
相当する演算が実行されて、∠Vの値が求められ、こ
の値を通じて車両位置Zを周期Pの範囲内で連続的且つ
周期的に検知することができる。
この方式では、各誘導回線内の結合ループが外部磁界に
ついて同一の極性の誘導電圧を発生するため、2箇のア
ンテナが夫々異なる結合ループと結合する場合において
も、搬送波の誘導電圧が回線内で相殺することがない。
しかし、雑音磁界の著しい場所、線路全長の長いシステ
ム等では適用を制限される。他面、第1図の構成と異な
り、演算部にZの概略値を供給する必要がなく、データ
処理が簡単となる利点がある。また、誘導回線の1つに
断線事故が発生した場合においても第2図の構成と類似
した方法によりこの事態に対応することがてきる。
第1図、第2図および第6図に示す構成を通じ、車上ア
ンテナは矩形状ループコイルに限定されるものではな
く、他の型式のもの、例えば、フェライトバーアンテ
ナ、またはアレイアンテナ(小型ループコイル、フェラ
イトバーアンテナ等をアレイ素子とするもの)を用いる
ことも可能である。
また、本発明の適用分野はリニアモータ車両に限定され
るものではなく、一定の走行路に沿って移動する他の移
動体(鉄道車両、産業用運搬機械)の適用可能なことは
勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明した通り、本発明の移動体位置検知方式によれ
ば、3つの誘導回線より成る誘導無線用線路を、移動体
上の異なる位置に固定された夫々異なる信号電流を通電
されるアンテナにより励振し、地上では各誘導回線の端
末の誘導電圧を前記異なる信号成分について選択受信す
ることにより、各誘導回線より夫々2つの位置信号を導
出し、これに基づいて移動体位置を一定周期間隔の範囲
内で連続的且つ周期的に検知するようにしたため、従来
の6つの誘導回線(線路導数12)より成る線路を使用す
る従来の方式と比較して線路の構成は著しく簡潔化さ
れ、線路の原価も低減するほか回線間の漏話に起因する
困難も大幅に軽減することができた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を示す図、第2図は第1図に
示す実施例の一変更例を示す図、第3図は結合ループを
結ぶ平行2線の交差を省略した例を示す図、第4図は第
3図の平行2線を対撚線に置換した例を示す図、第5図
は結合ループを多重巻とした例を示す図、第6図は第1
図の実施例の他の変更例を示す図、第7図は従来のリニ
アモータ車両位置検知方式の構成を示す図、第8図は第
7図の構成のうち、線路およびアンテナの位置関係を示
す断面図、第9図は∠VとZの関係を示す図。 符号の説明 1r、2s、3t、I′r、2′s、3′t……線路導
体 11′r、11′s、11′t、22′r、22′s、22′t……
誘導回線 11′ra、11′sa、11′ta、22′ra、22′sa、22′ta……
2線式伝送線(平行2線、対撚線) 11′rb、11′sb、11′tb、22′rb、22′sb、22′tb′…
…結合ループ 2、2a、2b……車上アンテナ(矩形状ループコイ
ル) 3、3a、3b……車上送信機 3′a、3′b……低周波発振器 3′c……高周波発振器 4……信号処理回路 5r、5ra、5rb……帯域通過フィルタ 6r、6ra、6rb……直線検波器 7r……差動増幅器 8……局部発振器、9r……変調器 9′a、9′b……変調増幅器 10s、10t……移相器 11……加算器、12……位相計 13ra、13rb……A/D変換器 14……信号処理回路 14a……入力インターフェイス 14b……CPU、14c……ROM 14d……RAM 14e……出力インターフェイス 100……線路 101……帯状絶縁体、102……被覆
フロントページの続き (72)発明者 浅井 孝弘 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社電線研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体走行路と平行な方向(以下「長手方
    向」という)に沿って一定間隔Pを隔てて配列された結
    合ループと、前記結合ループを縦続に接続する2線式伝
    送線により構成される誘導回線の3回線を、同一中心線
    に沿って長手方向に順次P/3の間隔をずらして配置す
    ることにより構成される誘導無線用線路(以下「線路」
    という)と、 移動体上に、長手方向にP/2の間隔を隔てて、線路に
    対し同一の位置関係を保持して固定され、且つ夫々相異
    なる周波数の高周波電流により励振され2箇のアンテナ
    と、 前記線路の端末において、各誘導回線ごとにその誘導電
    圧を前記相異なる周波数ごとに選択受信して、これらの
    包絡線絶対値の差(以下「包絡線差」という)を求め、
    移動体位置とともに正弦波状に変動する前記3箇の包絡
    線差から複素ベクトルを導出し、該複素ベクトルの偏角
    を検出することを通じて、前記移動体位置を、前記一定
    周期間隔Pの範囲内で、周期的且つ連続的に検知する信
    号処理手段により構成されることを特徴とする移動体位
    置検知方式。
  2. 【請求項2】前記信号処理手段は、前記複素ベクトルの
    実数部および虚数部よりその偏角を算出するディジタル
    演算を処理する機能を有することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の移動体位置検知方式。
  3. 【請求項3】前記信号処理手段は、前記3箇の包絡線差
    により一定周波数の搬送波を振幅変調して3箇の被変調
    信号を発生し、前記3箇の被変調信号を順次2π/3ず
    つの位相差を附して合成し、前記合成された信号と原搬
    送波との位相差を比較するアナログ演算を処理する機能
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    移動体位置検知方式。
  4. 【請求項4】移動体走行路と平行な方向(以下「長手方
    向」という)に沿って一定間隔Pを隔てて配列された結
    合ループと、前記結合ループを縦続に接続する2線式伝
    送線により構成される誘導回線の2回線を、同一中心線
    に沿って長手方向に順次P/3の間隔をずらして配置す
    ることにより構成される誘導無線用線路(以下「線路」
    という)と、 移動体上に、長手方向にP/2の間隔を隔てて、線路に
    対し同一の位置関係を保持して固定され、且つ夫々相異
    なる周波数の高周波電流により励振される2箇のアンテ
    ナと、 前記線路の端末において、各誘導回線ごとにその誘導電
    圧を前記相異なる周波数ごとに選択受信して、これらの
    包絡線絶対値の差(以下「包絡線差」という)を求め、
    移動体位置とともに正弦波状に変動する前記2箇の包絡
    線差から複素ベクトルを導出し、該複素ベクトルの偏角
    を検出することを通じて、前記移動体位置を、前記一定
    周期間隔Pの範囲内で、周期的且つ連続的に検知する信
    号処理手段により構成されることを特徴とする移動体位
    置検知方式。
  5. 【請求項5】前記信号処理手段は、前記複素ベクトルの
    実数部および虚数部よりその偏角を算出するディジタル
    演算を処理する機能を有することを特徴とする特許請求
    の範囲第4項記載の移動体位置検知方式。
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