JPH0641394A - 改質ポリオキシメチレン混合物とその利用 - Google Patents

改質ポリオキシメチレン混合物とその利用

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JPH0641394A
JPH0641394A JP4053716A JP5371692A JPH0641394A JP H0641394 A JPH0641394 A JP H0641394A JP 4053716 A JP4053716 A JP 4053716A JP 5371692 A JP5371692 A JP 5371692A JP H0641394 A JPH0641394 A JP H0641394A
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polyoxymethylene
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JP4053716A
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Dietrich Fleischer
ディートリッヒ・フライシャー
Helmut Dr Schlaf
ヘルムート・シュラフ
Oskar Schleith
オスカー・シュライス
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Hoechst AG
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改質ポリオキシメチレン混合物とその利用に
関する。 【構成】 A)ポリオキシメチレンとC)ポリテトラフ
ルオロエチレンを含む混合物、又は前述の成分に加え
て、更に B)ゴム弾性グラフトコポリマーを含む混合
物は、該混合物において成分C)が繊維形態とある種の
構造を有している場合、押出吹込成形によって吹込成形
品及び/又は吹込成形容器を製造するのに適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)で、又はPTFEとゴム弾性グラフトコポ
リマーで改質したポリオキシメチレンと、その利用に関
するものである。
【0002】ポリアセタールとしても知られているポリ
オキシメチレン(POMs)は、長い間、特に工業にお
いて、多角的材料として用いられて来た。例えば高剛
性、高強度、及び高力のような卓越した機械的性質、許
容差の極めて小さい成形品を製造することができる可能
性、及び幅広いすぐれた耐薬品性を有しているので、多
くの場合、金属支持体として適当である。しかしなが
ら、ポリオキシメチレンは、線状分子構造を有している
ので、その溶融強度は、押出吹込成形における多数の潜
在的な用途に対しては、小さすぎる。これらの用途のた
めには、枝分れ鎖又は架橋鎖構造を有し且つ高い溶融粘
度を有するPOMに加えて、低い剪断荷重下においては
幅広い温度範囲で十分に高い溶融強度を有するが、高い
剪断荷重下においては低い溶融粘度を有するポリマー生
成物を、用いることが望ましい。
【0003】ポリウレタンを添加して押出吹込成形に適
するPOMを製造することによって、POMの溶融強度
を増大させる方法が記載されている(EP−A 第0 1
20711号 と EP−A 第0 121 407号)。
【0004】熱可塑性ポリマーと、更に、なかんずくP
TFEを有するPOMを微粒子、微小繊維状粒子、又は
極微小繊維状粒子の形態で含む成形組成物も記載されて
いる(DE−B 12 86 302)。その利点は、溶
融弾性の向上と溶融粘度の増加であり、それらは加工及
び特有な用途にとって重要なパラメーターである。上記
の刊行物には、通常は溶融弾性とは逆方向に変化する母
材の溶融強度に対する添加剤の効果についての記載は見
られない。また、熱可塑性樹脂、特にPOMと少量のP
TFEから成る混合物の光学的、物理的、及び機械的性
質における変化についての記載も見られない。更に、溶
融強度の最適改良に必要な、PTFE粉末についての詳
細な説明と、配合物に関して記録されていなければなら
ない形態学についての詳細な記載も見られない。
【0005】本発明の目的は、出発原料と比較して、有
意に向上した溶融強度を有する様々な溶融粘度の非改質
POMと弾性改質POMの双方を提供することにあっ
た。この目的は、POM 成分に少量の適当なPTFE
を添加することによって達成された。
【0006】本発明は、実質的に、A)ポリオキシメチ
レンとC)ポリテトラフルオロエチレンを、混合物の総
重量を基準として0.01 − 5.0重量%含み、更に
もし望むならば従来の添加剤を含み、且つ該混合物中に
おいて、該ポリテトラフルオロエチレンが、フィブリル
の長さ(l)50 − 300μm、フィブリルの直径
(d)2 − 20μm、及びl/d比 5以上の繊維構
造を有している混合物に関するものである。
【0007】更に、本発明は、成分A)と C)に加え
て、A)と B)の混合物の総重量を基準として、成分
B)としてゴム弾性ポリマーを5 − 50重量%含む混
合物に関するものである。該混合物においても、PTF
Eは繊維形態である。
【0008】そして更に、本発明は、吹込成形品及び/
又は吹込成形容器を製造するための該混合物の利用に関
するものである。
【0009】驚くべきことに、溶融強度の増加に加え
て、靭性の有意な向上が、特に、耐衝撃性改質系におい
て観察される。又、PTFEを添加すると、非架橋又は
枝なしポリオキシメチレンを押出吹込成形することがで
きるようになる、ことも驚くべきことである。
【0010】該混合物の重要な特徴は、成分C)の形態
と含有率であり、一般的に、その量は、混合物の総重量
を基準として、0.01 − 5.0重量%、好ましくは
0.05 − 3.0重量%、詳しくは0.1 − 1.5
重量%である。
【0011】該混合物の更なる重要な特徴は、それらの
形態学的構造である。該混合物においては、PTFE成
分が特有な繊維構造を形成することが必要である、こと
が分かった。この場合、フィブリルの長さ(l)は、最
大300μm − 最小50μm、好ましくは250 −
75μm、詳しくは200 − 100μmである。フィ
ブリルの直径(d)は、20μm を超えるべきではな
く、2μm 未満であるべきではない。好ましくは該直
径は2.5μm であるべきである。l/d比は5以
上、好ましくは10以上であるべきである。
【0012】成分C)として用いるPTFEは、商業的
に調製された懸濁又は乳濁ポリマーである。それを適用
するときの形態は、さらさらした粉末か、又は分散剤と
して水を用いているPTFE分散液である。
【0013】温度380℃で測定した適当な粉末の溶融
粘度は、103 Pa・s − 60 x109 Pa・s である。
該粉末の平均粒子サイズ d50 は、30 − 600μm
である。10μm 未満の粒子サイズを有するいわゆる
微小粉末は、必要な繊維構造を形成するには適当ではな
いので、効果はない。基礎ポリマー(成分A)は、例え
ばDE−A 第29 47 490号に記載されている公
知のポリオキシメチレンである。それらは、一般的に、
オキシメチレン単位(−CH2O−)を少なくとも80
%、好ましくは少なくとも90%含む枝なし線状ポリマ
ーである。本明細書で用いているポリオキシメチレンと
いう用語は、ホルムアルデヒドのホモポリマーか、ある
いはトリオキサン又はテトラキサンのようなホルムアル
デヒドの環状オリゴマーのホモポリマー、及び対応コポ
リマーの双方を指している。この場合、ホルムアルデヒ
ド又はトリオキサンのホモポリマーは、公知の方法で、
例えばエステル化又はエーテル化によって、ヒドロキシ
ル末端基が、劣化に対して、化学的に安定化されている
ポリマーである。
【0014】コポリマーは、ホルムアルデヒド又はそれ
らの環状オリゴマー、特にトリオキサンと、環状エーテ
ル、環状アセタール及び/又は線状ポリアセタールとの
ポリマーである。適当なコモノマーは、a)3、4又は
5員環の、好ましくは3員環の環状エーテル、b)トリ
オキサンの他に、5 − 11員環の、好ましくは5、
6、7又は8員環の環状アセタール、及びc)各場合に
おいて、0.1 − 20重量%、好ましくは0.5 −
10重量%の量で含まれる線状ポリアセタールである。
極めて最も適当なコモノマーは、トリオキサンを99.
5 − 95重量%、上記の助成分(cocomponent)の内
の一つを0.5 − 5重量%含む。
【0015】更に、例えばEP−A 第0 156 28
5号に記載されているような、ポリオキシメチレン(成
分A)と、ポリジエンと硬質グラフト殻(hard graft s
hell)に基づくゴム弾性単一相コアーから粒子を増成す
るゴム弾性グラフトコポリマー(成分B)を実質的に含
む混合物を、基礎ポリマーとして用いる。
【0016】又、もし望むならば、本発明の混合物は、
例えば安定剤、成核剤、帯電防止剤、光安定剤、顔料、
及び染料のような公知の添加剤を、混合物の総重量を基
準として、最大50重量%まで含むこともできる。
【0017】混合物は、高温で、即ち一般的には、成分
Aの融点を超える温度で、即ち約160 − 250℃、
好ましくは180 − 220℃で、例えば配合機、押出
機、好ましくは二軸スクリュー押出機、又は練りロール
のような十分な混合作用を有する装置で、成分を勢いよ
く混合することによって、調製する。通常は、まず最初
に、粉末状成分を室温で機械的に混合し、次に溶融させ
て完全に均質化する。この均質化の間に起こるフィブリ
ル形態の形成は、混合物の流動学的性質に対して重要な
影響を与え、且つ該形成は母材の溶融粘度によって決定
的に左右される、ことを見出した。母材の粘度は、1
0,000 − 800 Pa・s であるべきである。しか
しながら、易流動性の母材(成分A)を含む混合物の調
製中に、4:1− 99:1 の割合で、純粋なPTFE
粉末を、高分子量の、即ち高粘度のポリオキシメチレン
とPTFE粉末を含む予備混合した濃縮物で置き換える
と有利である。
【0018】該混合物から製造する吹込成形品は、回分
式又は連続押出吹込成形によって、管状予備成形物か
ら、公知の方法で製造する。ここで観察される加工許容
差は、改質していないポリオキシメチレンを用いている
場合と比べて極めて小さく、従って製造が単純化され
て、不良率が低くなる。
【0019】未改質の可塑化材料は、ダイを出て来ると
きには、約185℃の温度を有しているべきである。押
出頭部のダイ領域は、十分に加熱しておかなければなら
ない(170℃以下)。さもないと、管壁の温度差によ
って、不規則な管の膨張が生じて、吹込成形の壁厚の正
確な調整が難しくなるからである。
【0020】管の長さが極めて長い場合に、押出管が裂
けるのを防止するために、一般的には、公知の方法で、
ダイギャップを絶えず増大させて、管の壁厚を調節する
ことが必要である。同様にして、ダイ/マンドレルの組
合せを、加工するポリオキシメチレンに対して、非常に
狭い範囲内で、適合させなければならない。
【0021】実施例:特性は、以下のようにして測定し
た: メルトフローインデックス(MFI)190/2.16: D
IN 53 735 ノッチ付き衝撃強さ an: DIN 53 453、 標
準試験小片 溶融強度: 内在方法、以下参照 成分Aとして、190℃における溶融粘度によって識別
される、トリオキサン/酸化エチレン又はジオキソラン
に基づくコポリマーを用いた。
【0022】成分Bは、グラフト基材としてポリブタジ
エンと、グラフト成分としてスチレンとメタクリル酸メ
チルとを含むゴム弾性グラフトコポリマーである。
【0023】成分Cとして、表に示した特徴を有する、
様々な方法で調製したPTFE粉末を用いた。
【0024】実施例1 − 5 実施例1 − 5と比較実施例においては、表に示した成
分を、ヴェルナー&プフライデラー(WERNER & PFLEIDE
RER)(ドイツ、シュツットガルト)市販の二軸スクリ
ュー押出機ZSK−28で、記載した重量比で混合し
た。混合物の内部温度は、約200 − 220℃(バレ
ル温度は約190℃)であった。溶融強度は、乾燥グラ
ニュールに関して測定した。ノッチ付き衝撃強さを測定
するために、グラニュールを従来の方法で射出成形し
て、試験片を作り、表に示した値を測定した。
【0025】溶融強度を測定する方法[レオテン(rheot
en)測定]:調べるポリマーを、20mm回り押出機(s
wivelling extruder)において、180℃で溶融させ
る。スロットダイ(10 x 1 mm)を通して、剪断
速度100 l/分、排出速度9 − 11g/分 で、該
ポリマーを下方に押出す。ダイの下に取付けられている
引取装置で溶融ウェブを集めるので、最初は、ゼロの力
で、排出速度に同期させて、該溶融ウェブを引取る。
0.24 cm/s2 の引取加速度を適用して、引取力
を、溶融ウェブが裂ける最大値に近づける。その地点で
測定した「Fa」値が、試験しているサンプルの溶融強
度である。
【0026】表を参照すると、実施例1 − 5の混合物
の溶融強度値は、未改質POMで又はPTFEの微小粉
末で改質したPOMを用いている比較実施例の溶融強度
値と比べて、かなり大きい、ことが分かる。比較的高い
値を有する混合物は、加工するのに、例えば押出吹込成
形するのに有利である。
【0027】
【表1】 1) S=懸濁粉末;E=乳濁粉末;M=微小粉末; 2) ポリオキシメチレン(MFI 2.5g/10分)+
PTFE 10重量%を含むマスターバッチ 3) l=長さ、d=直径
フロントページの続き (72)発明者 オスカー・シュライス ドイツ連邦共和国デー−6238 ホフハイ ム・アム・タウヌス,ハベルシュトラーセ 20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)ポリオキシメチレンとC)ポリテト
    ラフルオロエチレンを、混合物の総重量を基準として、
    0.01 − 5.0重量%と、更にもし望むならば従来
    の添加剤を含み、且つ該混合物において該ポリテトラフ
    ルオロエチレンが、フィブリルの長さ(l)50 − 3
    00μm、フィブリルの直径(d)2− 20μm、及
    びl/d比 5以上の繊維構造を有している混合物。
  2. 【請求項2】 混合物が、更に、成分AとBの混合物の
    総重量を基準として、成分B)としてゴム弾性グラフト
    コポリマーを5 − 50重量%含む請求項1記載の混合
    物。
  3. 【請求項3】 成分C)が、混合物の総重量を基準とし
    て0.05 − 3重量%、詳しくは0.1 − 1.5重
    量%の量で存在していて、且つそのフィブリルの長さが
    75 − 250μm、詳しくは100 − 200μmで
    あり、そのフィブリルの直径が2.5 − 20μm、及
    びそのl/d比が10以上である請求項1又は2記載の
    混合物。
  4. 【請求項4】 成分C)が、温度380℃において、1
    3 Pa・s − 60x 109 Pa・s の溶融粘度を有する
    請求項1 − 3の内の一つ又はそれ以上に記載の混合
    物。
  5. 【請求項5】 成分C)が、粉末として、30 − 60
    0μm の平均粒子サイズ d50 を有する請求項1 −
    4の内の一つ又はそれ以上に記載の混合物。
  6. 【請求項6】 マトリックス材料が、10,000 −
    800 Pa・s の溶融粘度を有する請求項1 − 5の内
    の一つ又はそれ以上に記載の混合物。
  7. 【請求項7】 押出吹込成形によって吹込成形品及び/
    又は吹込成形容器を製造するために、請求項1記載の混
    合物を用いること。
  8. 【請求項8】 押出吹込成形によって吹込成形品及び/
    又は吹込成形容器を製造するために、請求項2記載の混
    合物を用いること。
JP4053716A 1991-03-12 1992-03-12 改質ポリオキシメチレン混合物とその利用 Pending JPH0641394A (ja)

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DE4107875:6 1991-03-12
DE4107875 1991-03-12

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JP (1) JPH0641394A (ja)
AT (1) ATE139248T1 (ja)
DE (1) DE59206525D1 (ja)
ES (1) ES2090383T3 (ja)
TW (1) TW243463B (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE3505524A1 (de) * 1984-03-28 1985-10-10 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Schlagzaeh modifiziertes polyoxymethylen und daraus hergestellte formkoerper
DE3441547A1 (de) * 1984-11-14 1986-05-15 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Schlagzaehe polyoxymethylenformmassen sowie ein verfahren zu deren herstellung
JPH07119350B2 (ja) * 1989-10-02 1995-12-20 ポリプラスチックス株式会社 耐候性ポリアセタール樹脂組成物

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EP0508092B1 (de) 1996-06-12
EP0508092A3 (en) 1992-12-09
EP0508092A2 (de) 1992-10-14
DE59206525D1 (de) 1996-07-18
TW243463B (ja) 1995-03-21
ATE139248T1 (de) 1996-06-15
ES2090383T3 (es) 1996-10-16

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