JPH0640242A - 自動車用補機油圧駆動装置 - Google Patents

自動車用補機油圧駆動装置

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JPH0640242A
JPH0640242A JP19440192A JP19440192A JPH0640242A JP H0640242 A JPH0640242 A JP H0640242A JP 19440192 A JP19440192 A JP 19440192A JP 19440192 A JP19440192 A JP 19440192A JP H0640242 A JPH0640242 A JP H0640242A
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JP
Japan
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refrigerant
discharge capacity
pressure
detecting means
temperature
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JP19440192A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sasaki
尋章 佐々木
Junichiro Hara
潤一郎 原
Yuji Ishihara
裕二 石原
Mitsuaki Hagino
光明 萩野
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアコン冷媒圧縮機の起動トルクの軽減と、
冷房熱負荷に見合う圧縮機容量の増加過程における冷凍
サイクルの最適化と、油圧システム油圧の適正化を図
る。 【構成】 冷媒圧縮機2等を有する空調装置1、冷媒圧
縮機2を駆動する油圧モータ10、熱環境検出手段1
1、及びエバポレータの出口空気温度検出手段12、冷
媒圧力検出手段13、冷媒温度検出手段14、油圧モー
タ入口油圧検出手段15、及び熱環境を基に空調負荷を
算出する熱負荷算出手段17、送風量算出手段18、冷
媒圧縮機の起動時冷媒吐出容量を最小にする起動時吐出
容量制御手段19、油圧モータ入口油圧等を基に冷媒圧
縮機の吐出容量の制御量を補正する冷媒圧縮機の吐出容
量補正手段20を有する制御装置16が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用補機油圧駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用補機油圧駆動装置は、車
両のエンジンにより駆動される油圧ポンプから吐出した
作動オイルを油圧モータに供給することによりエアコン
圧縮機を駆動していた(例えば、特開平2−17533
6号公報参照)。
【0003】そして、ベルトプーリおよび電磁クラッチ
を介してのエアコン圧縮機駆動においては、エアコン圧
縮機の回転は、エンジン回転数に同期して回転数が変化
する。従って、エンジンの高回転時にはエアコン圧縮機
は高速で回転するので必要以上の冷媒圧縮仕事を行うこ
とを回避するために、可変容量のエアコン圧縮機が採用
されていた。また、電磁クラッチのOFFにより駆動力
伝達を遮断する方法もとられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動車用補機油圧駆動装置では、油圧ポン
プ、油圧モータの容量は、エアコン圧縮機起動時に発生
する大トルクを考慮し圧縮機起動可能なトルクを発生す
ることが可能なように選定されていたので、ポンプ及び
モータの容量が大型化し、重量が増加する等の問題点が
あった。
【0005】また、エアコン圧縮機の容量を外部からの
信号により制御して、エアコン圧縮機の起動トルクの低
減を行うことは、外部可変容量エアコン圧縮機により可
能であるが、起動直後から所定回転数に達する間と、エ
アコン圧縮機が所定回転数に達した後に、冷房熱負荷に
見合う圧縮機の増加過程において、冷凍サイクルの最適
化、つまり、サイルクバランスの不適切を抑制すること
が困難であった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、起動トルクの軽減と、サイルクバ
ランスの不適切による所要動力増加等の抑制と、油圧の
適正化を可能とした自動車用補機油圧駆動装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は図1に
示す如く、冷媒圧縮機2、ブロアファン3、エバポレー
タ4、ヒータコア5、コンデンサ6、コンデンサファン
7を有する空調装置1と、車両のエンジン8により駆動
される油圧ポンプ9と、油圧ポンプ9から吐出した作動
オイルにより駆動され、冷媒圧縮機2を駆動する油圧モ
ータ10と、複数の熱環境値を検出する熱環境検出手段
11と、エバポレータ出口空気の温度を検出するエバポ
レータ出口空気温度検出手段12と、エバポレータの出
口冷媒圧力と温度をそれぞれ検出する冷媒圧力検出手段
13及び冷媒温度検出手段14と、油圧モータ入口の作
動油の圧力を検出する油圧モータ入口油圧検出手段15
と、熱環境検出手段11により検出された複数の熱環境
を基に空調負荷を算出する熱負荷算出手段17、熱負荷
に応じて車室内への送風量を算出する送風量算出手段1
8、エアコン冷媒圧縮機2の起動時における冷媒吐出容
量を最小にする起動時吐出容量制御手段19、及びエバ
ポレータ出口空気温度検出手段12により検出されたエ
バポレータ出口空気温度と、冷媒圧力検出手段13およ
び冷媒温度検出手段14により検出された冷媒圧力およ
び冷媒温度と、熱負荷算出手段17により算出した空調
熱負荷と、起動時吐出容量制御手段19の出力と、油圧
モータ入口油圧検出手段15で検出した油圧モータ10
入口の作動油の圧力等により冷媒圧縮機2の冷媒吐出容
量の制御量を補正する冷媒圧縮機吐出容量補正手段20
とを有する制御装置16とを設けた。
【0008】
【作用】エアコン圧縮機の起動トルクが軽減され、起動
直後から所定回転数に達する間と、エアコン圧縮機が所
定回転数に達した後に、冷房熱負荷に見合う圧縮機容量
の増加過程における冷凍サイクルの最適化、つまりサイ
クルバランスの適正化が可能となり、かつ、油圧システ
ムの油圧の適正化が行われる。
【0009】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。図1
は前述した如く本発明の制御構成を示す図であり、図2
は本発明を適応する補機油圧駆動システムである。図2
において、8はエンジン、9は油圧ポンプ、2は冷媒の
吐出容量を外部から制御することのできる外部可変容量
エアコン圧縮機であり、10はエアコン圧縮機駆動モー
タ、21a,21b,21cはオイル配管、22a,2
2bはオイルリザーバータンクである。
【0010】図3は、冷媒の状態を示す線図で、23は
エアコン圧縮機吸入、24はエアコン圧縮機吐出、25
はコンデンサ出口、26はエバポレータ入口、27は冷
媒過冷却度、28は冷媒過熱度を示している。
【0011】次に制御動作の第1実施例を図4〜図6の
フローチャートにより説明する。
【0012】ステップ101では、この制御動作で用い
る定数A〜H、Jのセットを行う。
【0013】ステップ102では、熱環境検出手段11
等の各センサよりデータを入力する。すなわち外気温T
a、室内温度Tic、室内設定値Tset、日射量Qsun、エ
アコンスイッチON/OFF状態ACS、エバポレータ
出口冷媒圧力Ps、エバポレータ出口冷媒温度Ts、エバ
ポレータ出口空気温度TEva、油圧モータ入口油圧Po
である。
【0014】ステップ103では、ブロワファン3の風
量を印加電圧により制御するために室温と室温設定値と
の差、すなわち(Tic−Tset)により印加電圧Vfan
決める。具体的には、この偏差が大きいほど印加電圧を
増加し、風量を大きくすることで室内温度Ticを室温設
定値Tsetに近づける。
【0015】ステップ104では、目標吹出温度Tof
外気温度Ta、室内温度Tic、室温設定値Tset、日射量
sunから、次式で算出する。
【0016】 Tof=A・Ta+B・Tic+C・Tset+D・Qsun+E (A〜Eは定数) ステップ105ではエアコンスイッチON/OFF状態
ACSがON状態であるか、OFF状態であるかを判断
する。そして、ON状態であればステップ106へ行き
OFF状態であればステップ117へ行く。
【0017】ステップ106では、エアコンスイッチが
ON状態となってからの経過時間をカウントする。
【0018】ステップ107では、ステップ106のカ
ウントにより、エアコン起動直後からの経過時間を判定
し、エアコン圧縮機2が回転上昇中であるか、所定回転
数に達し起動が完了しているかを判断する。そして、回
転上昇中であればステップ108へ行き、所定回転数に
達していればステップ112へ行く。
【0019】ここで、起動後の経過時間と回転数の関係
をシステムに固有の値として設定しておけば、所定回転
数に達しているか否かを経過時間により判断することが
できる。
【0020】ステップ108では、ブロワファン3の印
加電圧Vfanを最小値の例えば5Vに設定する。
【0021】ステップ103で室内温度Ticと室温設定
値Tsetの差Tic−TsetからVfanを設定しているが、
ここでVfan=5Vとするのは、エアコン圧縮機2の起
動時および起動後の回転上昇から起動完了まではエアコ
ンに対する熱負荷を最小限に抑えるためである。
【0022】ステップ109では、エアコン圧縮機2の
吐出容量(以下ACDと称する)を最小とする。
【0023】ここでACD=MINとするのは、冷媒圧
縮仕事を軽減することにより、圧縮機2の起動時に発生
するトルク、あるいは駆動トルクを小さくするためであ
る。
【0024】ステップ110では、ステップ108で設
定したブロワファン3に印加電圧Vfanを出力し、ま
た、コンデンサファン7に運転指令を出力する。
【0025】ステップ111では、エアコン圧縮機2に
運転指令を出力し、エアコン圧縮機2を作動する。
【0026】ステップ112では、ステップ104で算
出した目標吹出温度Tofと、エバポレータ出口空気温度
TEvaとに基づいて、エアコン圧縮機吐出容量増減値A
CD′を算出する。
【0027】ここでは、TEvaとTofとに差がある場合
には、エアコン圧縮機2の吐出容量を変え、冷房能力を
変化させるためのACDを算出している。
【0028】具体的には、TEva>Tofのときには圧縮
機吐出容量を増大させることにより冷房能力を増加さ
せ、TEva<Tofのときには圧縮機吐出容量を減少させ
ることにより冷房能力を減少させる。但しFはシステム
固有の補正値である。
【0029】また、ここではTEvaとTofとにより圧縮
機吐出容量の増減を設定しているが、Tofの代わりに固
定値を用いても良い。
【0030】ステップ113では、エアコン圧縮機吐出
容量補正値1のACD1を算出する。
【0031】SH及びSH′は冷媒過熱度であり、過熱
度SHはエバポレータ出口冷媒圧力Psと冷媒温度Ts
により得る実際の過熱度であり、予め設定された冷媒圧
力と温度のマップから得る。過熱度SH′はコンデンサ
6とエバポレータ4との冷媒配管途中にある膨張弁によ
り制御されているが、その能力範囲をエバポレータ出口
冷媒圧力Psと膨張弁の特性から予め設定されたマップ
から得る。
【0032】ここでは、冷媒圧縮機吐出量容量増加、あ
るいは、減少制御の過程において冷媒循環量の変動が膨
張弁の追従能力範囲を越えた場合に過熱度小、あるい
は、過熱度大となることを防止するために、冷媒循環量
の不適性量の補正値を算出する。
【0033】ここで、過熱度について説明する。過熱度
をとるのは、エバポレータ4で空気と熱交換した冷媒が
完全にガス化した状態で圧縮機2に吸入されるように、
安全のために冷媒がガス域に達してからさらに10℃程
度冷媒を加熱した状態で圧縮機2に吸入させる。過熱度
がとれない場合、極端な場合には圧縮機2に液冷媒が吸
入され液圧縮により圧縮機2に損傷が発生する可能性が
ある。また、過熱度が大きすぎる場合は圧縮機出口冷媒
温度が高くなり、圧縮機所要動力の増大等が起こる可能
性がある。
【0034】ステップ114では、エアコン圧縮機吐出
容量補正値2′のACD2′を算出する。Poは、油圧
モータ10の入口で検出される作動油の圧力であり、P
olは、油圧モータ入口での作動油の既定圧力であり、
油圧システムの設計時に定められる値である。
【0035】ACD2′および後述のステップ119で
算出する圧縮機吐出容量補正値2のACD2は、エアコ
ン圧縮機吐出容量制御に、作動油の圧力による補正を加
えるためのものである。
【0036】ステップ115では、エアコン圧縮機吐出
容量補正値2′のACD2′の値を判定する。Po−Po
lがPo−Pol<0のとき、つまり、油圧モータ入口油
圧Poが既定圧力Polより低いときは、ステップ116
へ行き、O≦Po−Pol≦5のとき、つまり、PoがPo
l付近のときは、ステップ117へ行き、5<Po−Po
lのとき、つまり、PoがPolにデファレンシャル値5
を加えた値より高いときは、ステップ118へ行く。
【0037】ここで油圧モータ入口の作動油の圧力とエ
アコン圧縮機吐出容量との関係についてと、油圧による
エアコン圧縮機吐出容量制御の補正について説明する。
【0038】エアコン圧縮機吐出容量大のときは、その
駆動トルクは大となり、油圧モータ入口側の作動油の圧
力が高くなる傾向にある。
【0039】このとき、エアコン圧縮機2の必要駆動ト
ルクに対応して、油圧が高くなり過ぎるのを防止するた
めに、油圧によりエアコン圧縮機2の吐出容量増加時に
補正制御する。
【0040】逆に、油圧システム側のPoが低いとき、
つまり、エアコン圧縮機駆動トルクに対してPoが不足
しているとき、油圧モータ10の回転速度は低下し、極
端な場合には停止することになる。
【0041】このとき、油圧モータ10およびエアコン
圧縮機2が停止あるいは回転速度が低下するのを防止す
るために、油圧によりエアコン圧縮機2の容量増加時に
補正制御する。
【0042】また、デファレンシャルを5としている
が、このデファレンシャルは油圧システムに対し適当な
値に設定するものであり、適当な値であれば他の値に設
定してもよい。
【0043】ステップ116,117,118では、エ
アコン圧縮機吐出容量補正値2′のACD2′の符号を
決定する。
【0044】ここで、ACD2′の符号Iについて説明
する。
【0045】符号Iを1とするとき。作動油の圧力Po
は、油圧モータ入口での作動油の既定圧力Polより低
いので、ACD2′の値は負となる。油圧に対する補正
は、ACD2′の値が負であるから、容量増加を抑制す
るために、符号Iは正つまり1とする。
【0046】符号Iを0とするとき。PoはPol付近に
あるので、油圧に対する補正は行う必要はない。従って
符号Iを0とする。
【0047】符号Iを−1とするとき。PoはPolにデ
ファレンシャル5を加えた値より高いので、ACD2′
の値は正となる。油圧に対する補正はACD2′の値は
正であるから、容量増加を抑制するために、符号Iを負
つまり−1とする。
【0048】ステップ119では、エアコン圧縮機吐出
容量補正値2のACD2を算出する。
【0049】ステップ120では、ステップ112で算
出したACD′にステップ113で算出したACD1と
ステップ119で算出したACD2を加え、ACD′を
補正する。
【0050】ここでは、過熱度による補正と、作動油圧
による補正とを加えることにより、圧縮機容量の不適切
な増減による冷凍サイクルバランスの不適性と油圧の不
適性を防止する。
【0051】ステップ121では、ステップ103で設
定したブロワファン3の印加電圧Vfanを出力する。
【0052】ステップ122ではステップ120で算出
したエアコン圧縮機吐出容量増減値ACD′を出力す
る。
【0053】ここで、圧縮機容量は、熱負荷及び適切な
冷媒過熱度に対応すべく制御が成される。
【0054】ステップ123では、エアコン圧縮機2に
停止指令を出力し、エアコン圧縮機2を停止する。
【0055】次に図7〜図9のフローチャートにより本
発明の第2実施例の制御動作を説明する。
【0056】ステップ201からステップ205は前記
第1実施例のステップ101からステップ105と同様
なので説明は省略する。
【0057】ステップ206では、フラグ1の値を判定
する。そして、フラグ1の値が0のときは、ステップ2
07へ行き、フラグ1の値が、後述するステップ208
により1となっているときには、ステップ214へ行
く。
【0058】ステップ207では、エアコン圧縮機2の
回転上昇が完了したか否かを判定する。
【0059】Po>Po2のときには回転上昇中と判断
し、ステップ209へ行き、Po2≦Poのときには回転
上昇完了と判断し、ステップ208へ行く。Poは、油
圧モータ入口で検出される作動油の圧力であり、Po
は、油圧モータ入口での作動油の圧力で、エアコン圧縮
機2の回転上昇が完了したときの圧縮機駆動トルク、つ
まりは冷凍サイクル駆動負荷、と対応した規定圧力であ
り、後述のステップ216の油圧モータ入口での作動油
の既定圧力Polより低い値である。またPo2は、油圧
システムの設計時に定められる値である。
【0060】ここで、ステップ206のフラグ1の判定
について説明する。油圧モータ入口で検出される圧力P
oが、エアコン圧縮機2の回転の上昇と共に上昇しPo
より高くなりエアコン圧縮機2の回転上昇が完了し、後
述のステップ214からステップ228による制御に移
行した後、その制御により油圧が降下した場合に、回転
上昇中とミス判断することを防ぐためである。
【0061】ステップ208では、エアコン圧縮機2の
回転上昇が完了したときに、フラグ1の値を1にセット
する。
【0062】ステップ209では、エアコンスイッチが
ON状態となってからの経過時間をカウントする。
【0063】ステップ210からステップ213、およ
びステップ214からステップ220は前記第1実施例
のステップ108からステップ111、およびステップ
112からステップ118と同様なので説明は省略す
る。
【0064】ステップ221では、油圧モータ入口で検
出される圧力Poが、エアコン圧縮機2の回転の上昇と
共に上昇し、油圧モータ入口での作動油の既定圧力Po
l付近、または、Polまで達しているときに、フラグ
2の値を1にセットする。
【0065】ステップ222は前記第1実施例のステッ
プ119と同様なので説明は省略する。
【0066】ステップ223では、フラグ2の値を判定
する。フラグ2の値が0のときには、圧縮機回転上昇後
の吐出容量増加と判断しステップ225へ行き、フラグ
2の値が前記ステップ221により1となっているとき
は、油圧モータ入口で検出される圧力Poが、エアコン
圧縮機2の吐出容量の増加と共に上昇し、油圧モータ入
口での作動油の既定圧力Po付近、または、Polまで達
していると判断し、ステップ225へ行く。
【0067】ここでは、油圧モータ入口で検出される圧
力Poが、エアコン圧縮機2の吐出容量の増加と共に上
昇し、油圧モータ入口での作動油の既定圧力Pol付
近、または、Polまで達した後に、後述のステップ2
22からステップ228による制御により油圧が降下し
た場合に、回転上昇の完了直後の吐出容量増加過程でP
oがPolより低い場合とミス判断することを防ぐためで
ある。
【0068】ステップ224では、吐出容量増加補正値
Kを設定する。ここでは、Kの値はエアコン圧縮機2が
起動直後に回転上昇に要した時間を基に設定する。
【0069】Kの値を圧縮機回転上昇所要時間により設
定するのは次の理由による。圧縮回転上昇の所要時間が
短ければ、圧縮機駆動トルクに対応する油圧上昇時間も
短く、逆に、所要時間が長ければ、油圧上昇時間も長く
なる。さらに、圧縮機回転上昇過程で、油圧の上昇時間
が短いとき、つまりは、圧縮機駆動負荷が大きいときに
は、回転上昇完了直後の圧縮機容量増加過程でも油圧上
昇時間が短くなる傾向にあり、作動油の圧力は急激に上
昇し、油圧モータ入口での作動油の既定圧力Polを大
きく上まわる可能性がある。
【0070】従って、圧縮機容量増加過程において、圧
縮機回転上昇所要時間による補正を加えることで、油圧
の急激な上昇、あるいは、過上昇を防ぐことができる。
また(K1)および(K2)は、油圧システム設計時に
定められる値である。
【0071】ステップ225では、吐出容量増加補正値
Kの値を1にセットする。
【0072】ステップ226では、ステップ214で算
出したACD′にステップ215で算出したACD1と
ステップ222で算出したACD2を加え、さらに、吐
出容量増加補正値の値を掛けて、圧縮機吐出容量増加値
ACD′を補正する。
【0073】ここでは、過熱度による補正と、作動油圧
による補正とを加えることにより、圧縮機容量の不適切
な増減による冷凍サイクルバランスの不適性と油圧の不
適性を防止するとともに、圧縮機回転上昇完了直後の圧
縮機容量増加過程において、回転上昇所要時間による補
正を加える。つまり、容量増加補正値Kによる吐出容量
増加の傾きを補正することで、油圧の急激な上昇、ある
いは、過上昇を防ぐ。
【0074】ステップ227からステップ228、およ
びステップ229は、前記第1実施例のステップ121
からステップ122、およびステップ123と同様なの
で説明は省略する。
【0075】ステップ230では、フラグ1とフラグ2
の値を初期値の0にリセットする。
【0076】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、自動車の補機油圧駆動装置におけるエアコン冷媒圧
縮機の起動トルクを軽減することができる。
【0077】また、起動直後から所定回転数に達する間
と、エアコン圧縮機が所定回転数に達した後に、冷房熱
負荷に見合う圧縮機容量の増加過程における冷凍サイク
ルの最適化、つまり、サイクルバランスの不適切による
所要動力増加等の問題を解消することができる。
【0078】更に、油圧システムの油圧の適正化が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御の構成を示すブロック図。
【図2】本発明を適応する補機油圧駆動システムの概要
を示す構成図。
【図3】本発明の冷媒の状態を示す線図。
【図4】本発明の制御動作の第1実施例を示すフローチ
ャート。
【図5】同じく第1実施例を示すフローチャート。
【図6】同じく第1実施例を示すフローチャート。
【図7】本発明の制御動作の第2実施例を示すフローチ
ャート。
【図8】同じく第2実施例を示すフローチャート。
【図9】同じく第3実施例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…空調装置 2…エアコン冷媒圧縮機 8…エンジン 9…油圧ポンプ 10…油圧モータ 11…熱環境検出手段 12…エバポレータ出口空気温度検出手段 13…エバポレータ出口冷媒圧力検出手段 14…エバポレータ出口冷媒温度検出手段 15…油圧モータ入口油圧検出手段 16…制御装置 19…起動時吐出容量制御装置 20…冷媒圧縮機吐出容量補正手段 22…オイルリザーバータンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩野 光明 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒圧縮機、ブロアファン、エバポレー
    タ、ヒータコア、コンデンサ、コンデンサファンを有す
    る空調装置と、車両のエンジンにより駆動される油圧ポ
    ンプと、油圧ポンプから吐出した作動オイルにより駆動
    され、冷媒圧縮機を駆動する油圧モータと、複数の熱環
    境を検出する熱環境検出手段と、エバポレータ出口空気
    の温度を検出するエバポレータ出口空気温度検出手段
    と、エバポレータの出口冷媒圧力と温度をそれぞれ検出
    する冷媒圧力検出手段および冷媒温度検出手段と、油圧
    モータ入口の作動油の圧力を検出する油圧モータ入口油
    圧検出手段と、熱環境検出手段により検出された複数の
    熱環境値を基に空調負荷を算出する熱負荷算出手段、熱
    負荷に応じて車室内への送風量を算出する送風量算出手
    段、エアコン冷媒圧縮機の起動時における冷媒の吐出容
    量を最小にする起動時吐出容量制御手段、及びエバポレ
    ータ出口空気温度検出手段により検出されたエバポレー
    タ出口空気温度と、冷媒圧力検出手段および冷媒温度検
    出手段により検出された冷媒圧力および冷媒温度と、熱
    負荷算出手段により算出した空調熱負荷と、起動時吐出
    容量制御手段の出力と、油圧モータ入口油圧検出手段で
    検出した油圧モータ入口の作動油の圧力等により冷媒圧
    縮機の冷媒吐出容量の制御量を補正する冷媒圧縮機吐出
    容量補正手段を有する制御装置とを設けたことを特徴と
    する自動車用補機油圧駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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