JPH0639730Y2 - ゴルフクラブ収納具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はゴルフクラブ収納具の改良に関する。

〔従来の技術〕

ゴルフは芝生を敷き詰めた郊外の広々としたゴルフ場で
プレイするため、気分も爽快となり健康的であるため、
近年非常に多くの人々に楽しまれるスポーツの一つにな
っている。

而して、ゴルフプレイにおいては、状況に応じてボール
の飛距離を変えなければならず、バンカーからボールを
打ち出すときや、最後にホールに入力れるとき等々、そ
れぞれに適したクラブを選択して使用しなければならな
い。

そこで、プレイヤは複数本のクラブを持ち歩くためのバ
ッグを用意し、通常はこれを随行のキャディに持たせて
プレイを行なうものであるが、熟練したキャディでなけ
れば必要なクラブをすぐに取り出すことができず、又、
熟練したキャディを頼むには費用がかさむという問題が
ある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、叙上の問題点を解決するためなされたもので
あり、その目的とするところは、クラブの出し入れ、選
択が容易で、キャディの労力を軽減すると共に、経験の
浅いキャディでもクラブの選択、取扱いが容易で、プレ
イヤにとっても経費の節約となり、更にまた、持運び期
間中にクラブ同士がぶつかり合って傷付くこともない実
用性の高いゴルフクラブの収納具を提供することにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的は、 ゴルフクラブを収容し得る充分な深さを有するバッグ
と、 上記バッグの上端開口部にこれを横切るよう取り付けら
れるクラブハンガーであって、バッグの側壁内面に固定
される上下方向へ伸びる一対の略平行な支柱と上記両支
柱の上端間に掛け渡されるクラブ掛け横枠とが一体的に
形成され、上記クラブ掛け横枠の上辺には略三角形の山
形突部が複数形成され、当該山形突部間にクラブヘッド
を嵌め込み保持する複数の挟持空間が形成されるよう構
成されたクラブハンガーと、 上記バッグの上端開口部に上記クラブハンガーと隣接し
て取り付けられる旋回アーム式ハンガーであって、バッ
グの側壁内面に取り付けられる固定ベースと、上記固定
ベースにより略水平面内でバッグ内外に旋回自在なよう
支持されたクラブ掛けアームとから成り、上記クラブ掛
けアームの上辺には略三角形の山形突部が複数形成さ
れ、当該山形突部間にクラブヘッドを嵌め込み保持する
複数の挟持空間が形成されるよう構成された旋回アーム
式ハンガーと、 を具備することを特徴とするゴルフクラブ収納具によっ
て達成し得る。

上記クラブハンガーのクラブ掛け横枠は、上記一対の支
柱に対して傾斜するよう設け、上記複数の山形突部が階
段状に段差を有するよう形成することが推奨される。

また、上記クラブハンガー及びクラブ掛けアームは、硬
質プラスチックから成る骨部とその外部に一体的に形成
された反軟質プラスチックから成る外装部材により構成
することが推奨され、上記クラブハンガー及び旋回アー
ム式ハンガーの上辺に設けられる略三角形の山形突部を
半軟質の上記外装部材により形成することが推奨され
る。又、上記半軟質プラスチックとしてはポリ塩化ビニ
ル樹脂を用いることが推奨される。

なお、上記略三角形の山形突部は中央に空洞を有する壁
状に形成し、隣接する山形突部の対向する二辺のうち一
辺を円弧状に外側へ僅かに膨出せしめると共に、直線状
の他の一辺より薄く形成することにより両者間の挟持空
間内へクラブヘッドを嵌め込んだとき、上記円弧状の一
辺が内側へ湾曲せしめられ、その弾性力によりクラブヘ
ッドを安定して保持するよう構成することが推奨され
る。

上記旋回アーム式ハンガーは、そのクラブ掛けアームの
一端の下辺にシャフトを設け、上記固定ベースに上下方
向に沿って設けたシャフト保持管内へ上記シャフトを挿
通することにより上記クラブ掛けアームを旋回可能に保
持せしめ、上記シャフトの先端にはストップリングを装
着してシャフト保持管から引抜き不可能なよう構成し、
望ましくは、上記シャフトの付け根部分に、上記シャフ
ト保持管の上端に作用してクラブ掛けアームを例えば90
度間隔で特定の旋回位置に保持する位置決めボスを形成
することが推奨される。

〔作用〕

上記の如き構成であれば、複数本のゴルフクラブをその
番号順に上記クラブハンガーの複数の挟持空間内に順番
に並べて嵌め込んでおくことにより、経験の浅いキャデ
ィーでも指定された番号のクラブを容易に取り出すこと
ができ、また使用頻度の高いクラブやすぐに使うクラブ
はクラブ掛けアームに一時的に掛けておくことができ、
また持運び期間中にクラブ同士がぶつかり合って傷付く
こともない、便利なゴルフクラブ収納具が提供されるも
のである。

〔実施例〕

以下、図面を参照しつゝ本考案の構成を具体的に説明す
る。

第１図は本考案に係るゴルフクラブ収納具に設けられる
クラブハンガーの一実施例を示す外観斜視図、第２図は
旋回アーム式ハンガーの一実施例を示す外観斜視図、第
３図は第１図に示したクラブハンガーの縦断面図、第４
図は第３図中IV−IV線に沿った断面図、第５図は第２図
に示した旋回アーム式ハンガーの分解斜視図、第６図は
旋回アーム式ハンガーの縦断面図、第７図はクラブハン
ガー及び旋回アーム式ハンガーをバッグに取り付けた状
態を示す外観斜視図、第８図は旋回アーム式ハンガーの
機能を示す外観斜視図である。

本発明に係るゴルフクラブ収納具は、第７図に示すよう
に、バッグ30の上部開口部にクラブハンガー１と旋回ア
ーム式ハンガー２とを取り付けたものである。

クラブハンガー１は、その詳細を第１図、第３図及び第
４図に示すように、７本のクラブのヘッドを挟持するた
めの７箇所の挟持空間100,100を有するクラブ掛け横枠1
3と、その両端に一体的に設けられた支柱11及び12とか
ら構成される。

第３図に明瞭に示されるように、支柱11は支柱12よりも
長く、両支柱を垂直に立てた状態においてクラブ掛け横
枠13は両支柱の上端間に斜めに掛け渡された状態となる
ように作製され、７箇所の挟持空間100,100を形成する
山形突部10,10が階段状に順次配列されるようになって
いる。

支柱11及び12にはそれぞれ４つのネジ孔110,111,112,11
3及び120,121,122,123が明けられ、適宜のネジにより、
クラブハンガー１が第７図に示すようにバッグ30の開口
部に取り付けられるようになっている。

而して、第３図及び第４図に示すように、クラブハンガ
ー１は硬質プラスチックで作製した骨部14と、その外側
に一体的に形成されたポリ塩化ビニル等の半軟質プラス
チックから成る外装部材16により構成され、クラブ掛け
横枠13の上辺の複数の山形突部10,10もこの半軟質プラ
スチックから成る外装部材により形成されている。

山形突部10,10は略三角形をなし、その中央部には空洞1
5,15が形成されると共に、それぞれの山形突部の片側の
一辺10a,10aは円弧状に外側へ僅かに膨出するよう形成
され、かつもう一方の辺10a,10bより薄く形成され、こ
れにより両者間の挟持空間100,100内へクラブヘッドを
嵌め込んだとき、上記円弧状の一辺が内側へ湾曲せしめ
られ、その弾性力によりクラブヘッドが安定して保持さ
れるようになっている。また、上記空洞15,15は、その
緩衝作用によりクラブヘッドを保護する機能も有してい
る。

次に、旋回アーム式ハンガー２は、その詳細を第２図、
第５図及び第６図に示すように、バッグ30の側壁内面に
取り付けられる固定ベース23と、上記固定ベースにより
略水平面内でバッグ内外に旋回自在なよう支持されたク
ラブ掛けアーム25とから構成されている。上記クラブ掛
けアーム25の上辺には、前記クラブハンガー１の場合と
同様の略三角形の山形突部20,20が３個形成され、当該
山形突部間にクラブヘッドを嵌め込み保持する複数の挟
持空間200,200が形成されるようになっている。

クラブハンガー１の場合と同様に、クラブ掛けアーム25
も硬質プラスチックで作製した骨部27と、その外側に一
体的に形成されたポリ塩化ビニル等の半軟質プラスチッ
クから成る外装部材28により構成され、山形突部20,20
もこの半軟質プラスチックから成る外装部材により形成
されている。

又、山形突部20,20の構成も前記クラブハンガー１の山
形突部10,10のそれと同様であり、その中央部には空洞2
9,29が形成されると共に、それぞれの山形突部の片側の
一辺20a,20aは円弧状に外側へ僅かに膨出するよう、か
つもう一方の辺20b,20bより薄く形成され、これにより
両者間の挟持空間200,200内へクラブヘッドを嵌め込ん
だとき、上記円弧状の一辺が内側へ湾曲せしめられ、そ
の弾性力によりクラブヘッドが安定して保持されるよう
になっている。

而して、固定ベース23には、その両辺に沿ってそれぞれ
３個のネジ孔230,231,232,233,234,235が明けられ、適
宜のネジでバッグ30に取り付けられる。又、固定ベース
23には、その上下方向に沿ってシャフト保持管237が設
けられている。

一方、クラブ掛けアーム25の一端の下辺にはシャフト25
0が設けられ、固定ベース23のシャフト保持管237内へ挿
通することによりクラブ掛けアーム25が第８図に示すよ
うにバッグ30の内外へ旋回可能なよう保持される。シャ
フト250の先端には小径部251が形成され、その外周に沿
って溝252が形成され、シャフト250をシャフト保持管23
7へ挿通した後、溝25にストップリング26を装着してシ
ャフト保持管237から引抜き不可能なように構成する。
シャフト保持管237の中心孔の下端近くは、第６図に示
すように幾分大径として、この中にストップリング26が
嵌まり込むようにすることが推奨される。

また、シャフト250の付け根部分には第５図に示すよう
に位置決めボス236を形成し、これがシャフト保持管237
の上端と接する部分に90度間隔で凹凸を形成し、クラブ
掛けアーム25が90度間隔で４つの位置で安定に保持され
るように構成することが推奨される。

上記ゴルフクラブ収納具を使用する場合には、７本の異
なったゴルフクラブを、その番号順に長いものから短い
ものへ順次クラブハンガー１の７つの挟持空間100,100
にクラブヘッドを嵌め込む形で配列せしめる。然るとき
は、経験の浅いキャディーでも指定された番号のクラブ
を容易に取り出すことができる。

また、旋回アーム式ハンガー２は、使用時には第８図中
点線で示すようにバッグ外へ向けて突出させ、そのクラ
ブ掛けアームの挟持空間200,200に使用頻度の高いクラ
ブやすぐに使うクラブを１〜２本一時的に掛けておくこ
とができるので、これらをいちいちバッグに抜き差しす
る必要がなく、非常に便利である。

更にまた、バッグの持運び期間中にバッグ内でクラブ同
士がぶつかり合って傷付くこともない。

なお、クラブハンガー１の高さは、その支柱11及び12に
明けたそれぞれ４つのネジ孔を選択して使用することに
より調節することが可能である。

〔考案の効果〕

本考案は叙上の如く構成されるから、本考案によるとき
は、複数本のクラブが順序正しく整然と収納されるので
使い勝手がよく、外観的にも優れ、熟練したキャディー
を頼む必要がなく、クラブも傷付くことがない等々、多
くの利点を有するゴルフクラブ収納具が提供されるもの
である。

なお、本考案は叙上の実施例に限定されるものでなく、
その目的の範囲内において上記の説明から当業者が容易
に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るゴルフクラブ収納具に設けられる
クラブハンガーの一実施例を示す外観斜視図、第２図は
旋回アーム式ハンガーの一実施例を示す外観斜視図、第
３図は第１図に示したクラブハンガーの縦断面図、第４
図は第３図中IV−IV線に沿った断面図、第５図は第２図
に示した旋回アーム式ハンガーの分解斜視図、第６図は
旋回アーム式ハンガーの縦断面図、第７図はクラブハン
ガー及び旋回アーム式ハンガーをバッグに取り付けた状
態を示す外観斜視図、第８図は旋回アーム式ハンガーの
機能を示す外観斜視図である。 １……クラブハンガー 10,10……山形突部 11,12……支柱 13……クラブ掛け横枠 14……骨部 16……外装部材 100,100……挟持空間 100〜113……ネジ孔 120〜123……ネジ孔 ２……旋回アーム式ハンガー 20,20……山形突部 23……固定ベース 25……クラブ掛けアーム 26……ストップリング 200,200……挟持空間 230〜235……ネジ孔 237……シャフト保持管 250……シャフト

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ゴルフクラブを収容し得る充分な深さを有
   するバッグ（30）と、 上記バッグの上端開口部にこれを横切るよう取り付けら
   れるクラブハンガー（１）であって、バッグの側壁内面
   に固定される上下方向へ伸びる一対の略平行な支柱（1
   1,12）と上記両支柱の上端間に掛け渡されるクラブ掛け
   横枠（13）とが一体的に形成され、上記クラブ掛け横枠
   （13）の上辺には略三角形の山形突部（10,10）が複数
   形成され、当該山形突部（10,10）間にクラブヘッドを
   嵌め込み保持する複数の挾持空間（100,100）が形成さ
   れるよう構成されたクラブハンガー（１）と、 上記バッグの上端開口部に上記クラブハンガー（１）と
   隣接して取り付けられる旋回アーム式ハンガー（２）で
   あって、バッグの側壁内面に取り付けられる固定ベース
   （23）と、上記固定ベースにより略水平面内でバッグ内
   外に旋回自在なよう支持されたクラブ掛けアーム（25）
   とから成り、上記クラブ掛けアーム（25）の上辺には略
   三角形の山形突部（20,20）が複数形成され、当該山形
   突部（20,20）間にクラブヘッドを嵌め込み保持する複
   数の挾持空間（200,200）が形成されるよう構成された
   旋回アーム式ハンガー（２）と、 を具備することを特徴とするゴルフクラブ収納具。
2. 【請求項２】上記クラブハンガー（１）のクラブ掛け横
   枠（13）が、上記支柱（11,12）に対して傾斜するよう
   設けられ、上記複数の山形突部（10,10）が階段状に段
   差を有するよう形成された請求項１に記載のゴルフクラ
   ブ収納具。
3. 【請求項３】上記クラブハンガー（１）及びクラブ掛け
   アーム（25）が、硬質プラスチックから成る骨部（14,2
   7）とその外部に一体的に形成された半軟質プラスチッ
   クから成る外装部材（16,28）により構成された請求項
   １又は２に記載のゴルフクラブ収納具。
4. 【請求項４】上記半軟質プラスチックがポリ塩化ビニル
   樹脂である請求項３に記載のゴルフクラブ収納具。
5. 【請求項５】上記クラブハンガー（１）及び旋回アーム
   式ハンガー（25）の山形突部（10,10,20,20）が半軟質
   の上記外装部材（16,28）により形成された請求項３又
   は４に記載のゴルフクラブ収納具。
6. 【請求項６】上記略三角形の山形突部（10,10,20,20）
   が中央に空洞（15,29）を有する壁状に形成され、隣接
   する山形突部の対向する二辺のうち一辺（10a,20a）は
   円弧状に外側へ僅かに膨出し、かつ直線状の他の一辺
   （10b,20b）より薄く形成され、これにより両者間の挾
   持空間（100,200）内へクラブヘッドを嵌め込んだと
   き、上記円弧状の一辺が内側へ湾曲せしめられ、その弾
   性力によりクラブヘッドを安定して保持するよう構成さ
   れた請求項１ないし５のうちいずれか一に記載のゴルフ
   クラブ収納具。
7. 【請求項７】上記旋回アーム式ハンガー（２）のクラブ
   掛けアーム（25）の一端の下辺にシャフト（250）が設
   けられ、上記固定ベース（23）に上下方向に沿って設け
   たシャフト保持管（237）内へ上記シャフト（250）を挿
   通することにより上記クラブ掛けアーム（25）を旋回可
   能に保持すると共に、上記シャフト（250）の先端には
   ストップリング（26）を装着してシャフト保持管（23
   7）から引抜き不可能なよう構成した請求項１に記載の
   ゴルクラブ収納具。
8. 【請求項８】上記シャフト（250）の付け根部分に、上
   記シャフト保持管（237）の上端に作用してクラブ掛け
   アーム（25）を特定の旋回位置に保持する位置決めボス
   （236）を形成した請求項７に記載のゴルフクラブ収納
   具。
9. 【請求項９】上記位置決めボス（236）のクラブ掛けア
   ーム保持位置が90度間隔となるよう構成された請求項８
   に記載のゴルフクラブ収納具。