JPH0639574Y2 - 牛舎における搾乳室の構造 - Google Patents

牛舎における搾乳室の構造

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JPH0639574Y2
JPH0639574Y2 JP1990012437U JP1243790U JPH0639574Y2 JP H0639574 Y2 JPH0639574 Y2 JP H0639574Y2 JP 1990012437 U JP1990012437 U JP 1990012437U JP 1243790 U JP1243790 U JP 1243790U JP H0639574 Y2 JPH0639574 Y2 JP H0639574Y2
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gate
milking
stall
cow
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JP1990012437U
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健一 足立
宏 佐原
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株式会社コンプリートサービス
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フリーストールと称される飼育方式の牛舎内
に設けられる搾乳専用の搾乳室の構造に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、日本の酪農においては、各乳牛は繋ぎ飼い方式で
飼育されていた。この繋ぎ飼い方式とは、各乳牛がチェ
ーンによってそれぞれ個別のストール(牛床)に繋留さ
れていて、採食、搾乳、横臥、排糞排尿などは同じスト
ールで行う方式である。
近時、多頭化、生産性の向上などのために、日本の酪農
においても、上記繋ぎ飼い方式に代わって、フリースト
ールと称される飼育方式が実施されている。この飼育方
式は、牛舎内に、乳牛が自由に出入りできる多数のスト
ールが設けられていて、各乳牛は自由に不特定のストー
ルに出入りして横臥して休息できるようになっていると
共に、給飼エリア、給水エリアに自由に移動して、給
飼、給水を行う飼育方式である。
このため、このフリーストールの飼育方式においては、
牛舎内に専用の搾乳室を設けることが不可欠となる。
第7図及び第8図に従来より知られている搾乳室の平面
図が示されている。
第7図に示される搾乳室は、搾乳者が作業を行うピット
41の両側にそれぞれ二つのストール42が直列に配置され
ている例であって、入口43に近い部分のストール42のヒ
ンジ式のゲート44を開いて、乳牛Cをストール42に入れ
ると共に、出口45に近い部分のストール42に設けられた
ヒンジ式のゲート46を開いて、ストール42から乳牛Cが
出られるような構成である。各ゲート44,46の開閉は、
空気圧シリンダにより行われるものが多い。
また、第8図に示される搾乳室は、多数のストール51が
並列して配置されていて、各ストール51の出口部にヒン
ジ式のゲート52がそれぞれ設けられているものである。
このゲート52の開閉も空気圧シリンダにより行われるも
のが多い。
このように、従来の搾乳室のストールに設けられるゲー
トは、ヒンジ開閉式のものであったので、ゲートの開閉
のために、牛舎内において大きなスペースを占有すると
共に、第8図に示されるように、多数のストール51が並
列して配置されている搾乳室の場合には、出口部のゲー
ト52が開くと、乳牛Cの通路53を塞いでしまうので、こ
の通路53の巾が狭い場合には、後続する乳牛Cの移動が
できないことになる。
従って、各ストールのゲートを一斉に開いて、搾乳を終
えた乳牛をストールから一斉に出すことはできない。ま
た、ゲートが開かれた状態においても、ストールの出口
部に接続している通路において後続の乳牛が自由に移動
できるようにするには、その通路巾を広くする必要があ
る。この結果、牛舎において搾乳室が実質的に占有する
スペースが大きくなる。
また、ヒンジ開閉式のゲートでは、ストールに対する乳
牛の出入り時において、このゲートに乳牛が接触して傷
つけられたり、ゲートが無理に開かれて、そのヒンジ部
が損壊されてしまう等の欠点もあった。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、フリーストールの飼育方式に使用される搾乳
室の上記したような問題に鑑み、ストールの出口部に設
けられたゲートによって乳牛の通路が塞がれることな
く、搾乳を終えた乳牛が自由にストールから出ることが
でき、しかも牛舎内における占有スペースの小さな搾乳
室の構造を提供することを課題としてなされたものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために本考案の採用した手段は、多
数のストールが並列して配置され、各ストールの同一側
の出口部にそれぞれゲートが設けられている牛舎におけ
る搾乳室の構造において、前記ゲートを昇降手段を介し
て昇降可能な構成にして、前記ストール内に入った搾乳
牛の首部を下方から挿入してその頭部のみを該ストール
外に突出させることにより、該ストール内において搾乳
牛を捕捉するための首部挿入口を該ゲートに設けたこと
である。
〔考案の作用〕
入口部からストール内に入った搾乳牛は、そのままスト
ール内において最前部まで進み、更に本能的に前に進も
うとして、閉じられているゲートの下方に頭部を突っ込
んだ後に、自然な起立姿勢に戻ろうとしてその頭部を上
方に持ち上げると、その首部がゲートの首部挿入口に自
然に挿入される。これにより、搾乳牛は、ストール内に
おいてゲートに捕捉されると共に、その頭部のみがスト
ールから突出した最も自然な起立姿勢となって、搾乳さ
れる。
また、搾乳後においては、搾乳を終えた乳牛の首部が首
部挿入口に挿入されているゲートをそのままの状態で上
昇させると、ストール内における乳牛の捕捉が解かれ
て、そのまま前進することにより、ストールから出られ
る。
ここで、本考案に係るゲートは昇降構造になっているた
めに、ゲートを上昇させて搾乳を終えた乳牛をストール
から出す場合においても、各ストールの出口側に接続し
ている通路は該ゲートによって全く塞がれない。このた
め、多数のストールのゲートを僅かに時間をずらして上
昇させても、各乳牛はスムーズにストールから出ること
ができる。
更に、ゲートが昇降構造になっているために、牛舎内に
おける搾乳室の占有スペースも小さくなると共に、搾乳
姿勢において搾乳牛の頭部はストール外に突出している
ので、ストールの長さもその頭部分だけ短くできる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて、本考案を更に詳細に説明する。
第1図は、ゲート3が下降している搾乳状態の搾乳室の
部分斜視図であり、第2図は、ゲート3が上昇している
状態の搾乳室の部分斜視図である。
第3図は、搾乳室の側面図であり、第4図は、同じく正
面図であり、第5図は、同じくゲート3が上昇している
状態の部分正面図であり、第6図は、同じく平面図であ
る。
搾乳室は、棒材を組み付けることにより構成されてい
て、多数(実施例では4室)のストール1が並列して設
けられ、ストール1の間には、搾乳者が作業を行うため
のピット2が設けられている(第4図及び第6図参
照)。ストール1の入口部1aは乳牛Cが入ることができ
るように開放されているが、その出口部1bには、ゲート
3が昇降可能となって設けられている。即ち、ストール
1の出口部1bには、断面コの字形の一対のガイド部材4
がストール1の幅に対応した間隔をおいて垂直に設けら
れていて、この一対のガイド部材4の間にゲート3が嵌
め込まれている。ゲート3は、棒材を組み付けて形成さ
れ、その中央部に、搾乳時において搾乳牛Cの首部を挿
入して、その頭部をストール1から外部に出すことので
きる首部挿入口3aが設けられている。また、ピット2の
出入口には、搾乳者は通過できるが搾乳牛Cは通過でき
ないようなフレーム23,24がそれぞれ設けられている。
また、第1図ないし第4図に示されるように、前記各ガ
イド部材4の上端には、二本の梁部材5,6が水平に設け
られていて、上方の梁部材6の前側面、及び下面には、
各ストール1に対応した滑車7,8がそれぞれ取付けられ
ている。また、牛舎Aを構成している窓側の梁部材9の
下面に二個一組となった滑車10a,10bが取付けられてい
る。後述の重り14が乳牛Cに接触するのを避けるための
数本の保護バー12が牛舎Aの側壁11に近接して上下方向
に沿って所定の間隔をおいて水平に設けられており、こ
の保護バー12と、各ストール1の出口部1bとの間が、搾
乳を終えた乳牛Cの通路13となっている。
牛舎Aの側壁11と保護バー12との間に重り14が配置さ
れ、この重り14と、前記ゲート3とは、第1のロープ15
を介して連結されていると共に、この重り14に別の第2
のロープ16が連結されている。第1のロープ15は、前記
滑車7と、滑車10aとに掛装されており、第2のロープ1
6は、前記滑車8と、滑車10bに掛装されている。第2の
ロープ16の一端は、フリーとなっている。
また、一対のガイド部材4の下端部には、ゲート3の下
降端を規制するためのストッパー17が設けられており、
前記梁部材6の下面には、上昇時においてゲート3の衝
突を避けるための緩衝具18が取付けられている。
重り14の重量は、ゲート3の重量よりも僅かに大きくな
っている。
そして、搾乳時には、第2のロープ16の途中をガイド部
材4に取付けられた引掛け具19に引掛けて、ゲート3の
上昇を阻止しておく。この状態で、ストール1の入口部
1aから搾乳牛Cを内部に入れると、ストール1内におい
て最前部まで進み、更に本能的に前に進もうとして、閉
じられているゲート3の下方に頭部を突っ込んだ後に、
自然な起立姿勢に戻ろうとしてその頭部を上方に持ち上
げると、その首部がゲート3の首部挿入口3aに自然に挿
入される。
これにより、搾乳牛Cは、その頭部のみがストール1か
ら突出した最も自然な起立姿勢となって、ストール1内
においてゲート3に捕捉される。この捕捉姿勢におい
て、ストール1の入口部1aにチェーン21を掛ける(第6
図参照)。
このようにして、乳牛Cを捕捉静止させておいて、ピッ
ト2の中において搾乳者が搾乳作業を行う。なお、ゲー
ト3は、乳牛Cの力によって持ち上げられないような重
量に設定してあると共に、上記捕捉姿勢は、搾乳牛Cの
最も自然な起立姿勢であるので、その首部挿入口3aに乳
牛Cの首部が挿入されていても、ゲート3が持ち上げら
れることはない。
搾乳を終えたならば、引掛け具19に途中を引掛けておい
た第2のロープ16を解放すると、重り14の重量がゲート
3の重量よりも僅かに大きくなっているので、重り14の
自重によって、この重り14の下降に同期してゲート3が
緩衝具18に接触するまで上昇する(第2図及び第5図参
照)。これで、搾乳を終えた乳牛Cは、出口部1bから通
路13に出ることができる。
このように、ゲート3が昇降する構成であるので、ゲー
ト3の上昇によっても、通路13が塞がれることはない。
よって、多数のゲート3を僅かに時間をずらして上昇さ
せても、各ストール1に入っている乳牛Cは、スムーズ
に通路13に出て移動することができる。また、ゲート3
が昇降する構成であるために、ストール1の占有空間を
越えて、牛舎のスペースを占有することはない。
また、搾乳時間には、搾乳牛Cの固体差があるので、こ
れに応じてストール1のゲート3を順次開くこともでき
る。
上記実施例においては、ゲート3を昇降させるための手
段を、ゲート3の重量よりも大きな重量の重り14と、こ
の重り14とゲート3とを連結している第1のロープ15
と、重り14のみに連結される第2のロープ16とによって
構成し、重り14の自重を利用してゲート3を上昇させて
いるので、外部動力を全く必要としない利点がある。
しかし、ゲートの昇降を無端状のチェーン装置などを利
用して自動的に昇降させるようにしてもよく、本考案に
おいては、ゲート3を昇降させるための手段は全く限定
されない。
〔考案の効果〕
本考案は、多数のストールが並列して配置され、各スト
ールの同一側の出口部にそれぞれゲートが設けられてい
る牛舎における搾乳室の構造において、前記ゲートを昇
降手段を介して昇降可能な構成にして、前記ストール内
に入った搾乳牛の首部を下方から挿入してその頭部のみ
を該ストール外に突出させることにより、該ストール内
において搾乳牛を捕捉するための首部挿入口を該ゲート
に設けてあるので、以下のような諸効果が奏される。
(1)ストール内において最前部まで進んだ搾乳牛は、
本能的に更に前に進もうとして、その頭部をゲートの下
方に突っ込んで持ち上げると、その首部がゲートの首部
挿入口に自然に挿入される。この結果、搾乳牛は、スト
ール内において最も自然な起立姿勢でもってゲートに捕
捉されるため、安定した搾乳作業が行える。
(2)ゲートが昇降する構成になっているために、搾乳
後にゲートを上昇させてストール内の乳牛を通路に出す
場合にも、このゲートによってこの通路は全く塞がれな
い。このため、多数のストールのゲートを僅かに時間を
ずらして上昇させても、各ストール内の乳牛はスムーズ
に通路に出られると共に、上記通路も乳牛の通過可能な
最小巾にできる。
(3)ゲートが昇降する構成になっているので、牛舎内
における搾乳室の占有スペースはストールのそれを超え
て大きくはならないと共に、搾乳姿勢において搾乳牛の
頭部はストール外に突出しているため、ストールの長さ
も搾乳牛の頭部分だけ短くできる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は、本考案を説明するための図であ
って、第1図は、ゲート3が下降している搾乳状態の搾
乳室の部分斜視図、第2図は、ゲート3が上昇している
状態の搾乳室の部分斜視図、第3図は、搾乳室の側面
図、第4図は、同じく正面図、第5図は、同じくゲート
3が上昇している状態の部分正面図、第6図は、同じく
平面図である。 第7図及び第8図は、従来の技術を説明するための図で
あって、いずれも従来の搾乳室の平面図である。 本考案を構成している主要部分の符号の説明は以下の通
りである。 A:牛舎、C:乳牛(搾乳牛) 1:ストール、1a:ストールの入口部 1b:ストールの出口部、3:ゲート 3a:ゲートの首部挿入口 14:重り、15:第1のロープ 16:第2のロープ、19:引掛け具

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数のストールが並列して配置され、各ス
    トールの同一側の出口部にそれぞれゲートが設けられて
    いる牛舎における搾乳室の構造において、 前記ゲートを昇降手段を介して昇降可能な構成にして、
    前記ストール内に入った搾乳牛の首部を下方から挿入し
    てその頭部のみを該ストール外に突出させることによ
    り、該ストール内において搾乳牛を捕捉するための首部
    挿入口を該ゲートに設けたことを特徴とする牛舎におけ
    る搾乳室の構造。
  2. 【請求項2】ゲートの重量よりも大きな重量の重りと、
    該重りとゲートとを連結している第1のロープと、該重
    りにのみ連結されている第2のロープとでゲートの昇降
    手段が構成され、第2のロープを引掛け具に引掛けるこ
    とによりゲートの上昇を防止すると共に、第2のロープ
    の開放により重りの自重によってゲートが上昇するよう
    になっていることを特徴とする請求項1に記載の牛舎に
    おける搾乳室の構造。
JP1990012437U 1990-02-09 1990-02-09 牛舎における搾乳室の構造 Expired - Lifetime JPH0639574Y2 (ja)

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JPH03102830U JPH03102830U (ja) 1991-10-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0319722Y2 (ja) * 1986-12-26 1991-04-25

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JPH03102830U (ja) 1991-10-25

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