JPH0638909U - 着脱容易な採血針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】採血器本体に、簡単かつ安全に着脱できる採血
針。 【構成】針先保護部に充分な長さと、取り外し機構をも
たせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

糖尿病の患者は、その病状と密接な関連がある血液中の血糖濃度を、一日に数 回の頻度で測定・監視し続けることが治療上不可欠とされている。 この考案は、血糖濃度測定のため、皮膚表面において微量血液の採取に使用さ れる採血針に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より図１に示すように、針先の保護だけの機能を持つ針先保護部（７）と 、 チャック（２）に挿入するだけの機能を持つ採血針ホルダー（５）を有する 採血針があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

まず、従来の採血針を使用する場合の採血の手順を、図１で説明すると、 （イ）採血器本体（１）より採血器先端キャップ（３）を取り外す。 （ロ）採血針の針先保護部（７）を指でねじ切るようにして取り外し、針（６ ）を露出させる。 （ハ）採血針ホルダー（５）をチャック（２）に挿入する。 （ニ）採血器先端キャップ（３）を採血器本体（１）に装着する。 （ホ）突き当て面（４）を皮膚に当て、採血器本体（１）を操作し採血する。 （ヘ）採血器本体（１）より採血器先端キャップ（３）を再度取り外す。 （ト）チャック（２）から採血針を指でつまんで取り外す。 （チ）前述（ロ）で取り外した針先保護部（７）の適当な位置に、血液の付着 した針（６）を突き刺してカバーする。 （リ）使用済みの採血針を廃棄する。 （ヌ）採血器先端キャップ（３）を採血器本体（１）に再度装着する。 以上で説明したように（ハ）においては、指で触れる等の理由で針（６）を汚染 させる虞れがあり、（ト）、（チ）においては被採血者本人が行う場合は別とし て、針（６）の指先への誤刺事故によるエイズ、肝炎等の感染の虞れがある。ま た、採血器先端キャップ（３）は皮膚に対する針（６）の穿刺深さを一定の規定 値に保つ機能を持った必須部品である一方、（イ）、（ニ）、（ヘ）、（ヌ）に おいて２回づつ、採血器本体（１）からの取り付け、取り外しが必要となる。 本考案は、上記の （Ａ）使用前の採血針が汚染する可能性。 （Ｂ）使用後の誤刺事故による血液感染症の可能性。 （Ｃ）煩雑な操作手順。 という欠点を解決するために考案されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

突き当て面（１０）の開口部から採血針ホルダー（１２）を挿入し、直接チャッ ク（９）に固定ができるように針先保護部（１５）に充分な長さをもたせる。採 血終了後、使用済み採血針のチャック（９）からの取り外しと、針（１４）のカ バーを突き当て面（１０）の開口部の外側から直接できるように、針先保護部（ １５）に取り外し機構（１６）を設ける。以上の構成からなる着脱容易な採血針 。

【０００５】

【作用】

図２において、針先保護部（１５）の後端を指でつまみ、突き当て面（１０）の 開口部から採血針ホルダー（１２）を挿入する。チャック（９）に固定のうえ針 先保護部（１５）をねじ切るようにして取り外し、針（１４）を露出させる。採 血終了後、取り外した針先保護部（１５）を反転させて突き当て面（１０）に挿 入する。針（１４）を取り外し機構（１６）に突き刺すようにして両者を結合さ せ採血針をチャック（９）より離脱させる。

【０００６】

【実施例】

以下、図２、図３をもとに本案の実施例について説明する。 （イ）充分な長さをもった針先保護部（１５）の後端に、六角形の穴状の取り外 し機構（１６）を設ける。 （ロ）採血針ホルダー（１２）の先端には六角形状部分（１３）があり、後端部 分にはおねじ部（１１）を設ける。 本案は以上のような構造で、これを使用する場合の手順を箇条書にすれば （Ａ）針先保護部（１５）の後端を指でつまみ、おねじ部（１１）の方から突き 当て面（１０）の開口部に挿入し、めねじを設けたチャック（９）にいっぱいま でねじこむ。さらに針先保護部（１５）をねじの締り勝手方向に回せば、採血針 ホルダー（１２）との間の連結部分は、肉薄なため容易にねじ切ることができる 。 （Ｂ）採血針ホルダー（１２）と分離した針先保護部（１５）を採血器本体（８ ）から引き抜けば、針（１４）が露出する。 （Ｃ）突き当て面（１０）を皮膚に当て、採血器本体（８）を操作し採血する。 （Ｄ）針先保護部（１５）を取り外し機構（１６）の方から突き当て面（１０） の開口部に挿入し、取り外し機構（１６）の六角穴に六角形状部分（１３）をは め込んだ上で、針（１４）が突き刺さるまで針先保護部（１５）をいっぱいに押 し込む。 （Ｅ）針先保護部（１５）を指でつまんでチャック（９）と採血針ホルダー（１ ２）の間のねじをゆるめ、チャック（９）と離脱させて採血器本体（８）より採 血針を引き抜く。 （Ｆ）使用済みの採血針を、針先保護部（１５）をかぶせたままの状態で廃棄す る。 となる。 なお、別の実施例として、図４に示すように、爪状突起（１９）と抜け止め溝 （１８）によって採血針をチャック（１７）を固定することも可能である。採血 針のチャック（１７）からの取り外しは、ホルダー前方に設けた放射状リブ（２ ０）と、針先保護部（２２）の後端に設けた放射状溝（２１）の噛み合わせによ って行う。

【０００７】

【考案の効果】 採血針と採血器本体との着脱の手順が簡略化され、さらに針に指が触れること が無いため針の汚染、指への誤刺事故の虞れが無くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の方式による採血針の採血器への固定方法
を示す説明図。

【図２】本考案による採血針の採血器への取り付けを示
す説明図。

【図３】本考案による採血針の採血器からの取り外しを
示す説明図。

【図４】本考案の、他の実施例による採血針の採血器へ
の取り付け、取り外しを示す説明図。

【符号の説明】

１、採血器本体／２、チャック／３、採血器先端キャッ
プ／４、突き当て面／５、採血器ホルダー／６、針／
７、針先保護部／８、採血器本体／９、チャック／１
０、突き当て面／１１、おねじ部／１２、採血器ホルダ
ー／１３、六角形状部分／１４、針／１５、針先保護部
／１６、取り外し機構／１７、チャック／１８、抜け止
め溝／１９、爪状突起／２０、放射状リブ／２１、放射
状溝／２２、針先保護部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】採血器本体（８）の内部に構成されている
   チャック（９）に対して、直接、装着可能とする充分な
   長さの針先保護部（１５）を持つことを特徴とした、着
   脱容易な採血針。
2. 【請求項２】採血器本体（８）の内部に構成されている
   チャック（９）からの直接の離脱と、廃棄の際、血液で
   汚染された針（１４）の先端のカバーが同時に可能な形
   状・機能を有する針先保護部（１５）を持つことを特徴
   とした、着脱容易な採血針。