JPH0638226U - ガス入乾式コンデンサ - Google Patents
ガス入乾式コンデンサInfo
- Publication number
- JPH0638226U JPH0638226U JP40579790U JP40579790U JPH0638226U JP H0638226 U JPH0638226 U JP H0638226U JP 40579790 U JP40579790 U JP 40579790U JP 40579790 U JP40579790 U JP 40579790U JP H0638226 U JPH0638226 U JP H0638226U
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- JP
- Japan
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- gas
- case
- unit
- capacitor
- resin
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- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Protection Of Static Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】蒸着電極SF6 ガス絶縁方式の電力用コンデン
サの場合、素子破壊時には導電性溶出物が発生し、継続
して通電すると地絡事故につながる可能性がある。この
ような場合の保護のため圧力スイッチを用いるがこの保
護を容易にするため、素子またはユニットとケース間の
絶縁方法の改善を図る。 【構成】金属化ポリプロピレンフィルムよりなるコンデ
ンサ素子またはユニット3を金属ケース2に収容してS
F6 ガスを充填したガス入り乾式コンデンサで、素子が
破壊した後、圧力スイッチを容易に動作させるために、
ユニット3とケース2間の絶縁材料としてマイカ樹脂積
層板を介在させた。
サの場合、素子破壊時には導電性溶出物が発生し、継続
して通電すると地絡事故につながる可能性がある。この
ような場合の保護のため圧力スイッチを用いるがこの保
護を容易にするため、素子またはユニットとケース間の
絶縁方法の改善を図る。 【構成】金属化ポリプロピレンフィルムよりなるコンデ
ンサ素子またはユニット3を金属ケース2に収容してS
F6 ガスを充填したガス入り乾式コンデンサで、素子が
破壊した後、圧力スイッチを容易に動作させるために、
ユニット3とケース2間の絶縁材料としてマイカ樹脂積
層板を介在させた。
Description
【0001】
本考案はコンデンサの端子、ケース間に介在した絶縁材を改良したガス入乾式 コンデンサに関する。
【0002】
電力用コンデンサは誘電体と電極箔もしくは蒸着電極を有する誘電体を巻回し た素子を単独もしくは複数個でユニットを構成して、絶縁油を含浸した油入式コ ンデンサが主体であったが、最近では不燃性を目的として、絶縁油に代わり絶縁 性ガスを充填したガス入乾式コンデンサに代わりつつある。油入式コンデンサの 場合、素子またはユニットの破壊時においても絶縁油の耐電圧性能が高く、特に 問題とならないが、ガス絶縁の場合、ガス密度が低いこともあり地絡する可能性 があり、これを保護しようとした時は低い圧力で高感度で応答する圧力スイッチ 等の保護が必要であった。
【0003】
コンデンサの素子またはユニットが破壊した時、誘電体の分解によりガス発生 があり、さらに通電が続くと電極誘電体が金属化フィルムの場合導電性の溶出物 ができ、生長していく。 ガス絶縁コンデンサの場合、このような導電性溶出物が発生するとガス密度が低 いこともあり、ケース間と接触すると地絡となり、電気回路が遮断され停電によ る被害が大きい。これを防止するため、一般的に圧力スイッチを使用して保護す る方法をとられているが、地絡する前に信号を取り出さなければならないため、 低い圧力変化にも応答するスイッチを選定する必要があり、事実上困難であった 。
【0004】
本考案は上述の課題を解決したもので、金属化ポリプロピレンフィルムを巻回 した素子もしくはユニットを金属ケースに収納した乾式コンデンサにおいて、素 子もしくはユニットとケース間絶縁にマイカ樹脂積層板を介在したことを特徴と するガス入乾式コンデンサである。また上記マイカ樹脂積層板の樹脂がエポキシ 樹脂、またはシリコン樹脂からなり、この樹脂成分量が20重量%以下であるこ とを特徴とするものである。
【0005】
以下本考案を図1および図2に示す実施例により説明する。 図1はガス入乾式コンデンサの正断面図、図2はガス入乾式コンデンサケース 内部の平面図で1は端子、2は金属ケース、3はコンデンサユニット、4は金属 ケース2の内底面および内側面に配置したマイカ樹脂積層板である。
【0006】 金属化ポリプロピレンフィルムを電極誘電体とし、金属ケース2に収納したコ ンデンサ素子またはユニットが破壊した時に発生する導電性溶出物により、端子 ケース間の絶縁性能を確保すべく各種材料について試験を実施すると共に連続耐 用性試験にて容量変化等の測定を行なった。 なお、端子ケース間の絶縁性能の試験方法は、まず電極、誘電体が金属化ポリプ ロピレンフィルムを巻回してなる素子を用いてコンデンサユニット3を構成し、 水分を充分真空乾燥で除去した後、SF6 ガスを充填したガス入乾式コンデンサ を過電圧印加によりコンデンサ素子を破壊せしめ、その後印加電圧を定格電圧に もどし、引続きコンデンサ素子を破壊して端子ケース間絶縁性能がなくなる圧力 測定を実施した。この結果を表1に示す。 表1の材料欄に記載した材料はコンデンサユニット3と金属ケース2の間に介 在させ試験した。
【0007】
【表1】
【0008】 試験試料として用いたガス入乾式コンデンサの定格は3φ 60Hz 6.6k V 100 kVAである。そして、試験前、SF6 ガス充填圧力は0kgf/cm 2 ゲージ圧とした。容量変化率は50℃中で定格電圧の 1.1倍の電圧を1000時間 連続印加後の容量値と試験前の初期値との比を示す。
【0009】 この結果、端子ケース間の絶縁材料がPVC、またはポリプロピレンの場合、 材料の含有水分量が少ないため、連続耐用性試験での容量減少は少なく良好であ るが、素子破壊時の溶出物により変質して本来の絶縁性能がなくなるため、低い 圧力で絶縁破壊に至る。 これに対して、フェノール樹脂積層板、マイカエポキシ樹脂積層板、マイカシ リコン樹脂積層板の場合端子ケース間絶縁破壊に至る圧力は高く、特に上記マイ カ樹脂積層板の場合、連続耐用性耐電圧における容量減少も少なく良好である。
【0010】 なお、上述の実施例においてマイカ樹脂積層板の樹脂成分含有量が20重量% を超えると耐熱性が低下し、導電性の溶出分によって端子ケース間が導通し、圧 力スイッチが動作しない。また樹脂成分含有量が3重量%未満の場合は積層板の 成型性が悪くなる。
【0011】
以上のように電極、誘電体を金属化ポリプロピレンフィルムを巻回した素子も しくはユニットを金属ケースに収納した乾式コンデンサにおいて、素子もしくは ユニット間絶縁にマイカエポキシ樹脂積層板、マイカシリコン樹脂積層板を介在 させSF6 ガスなどを充填したガス入り乾式コンデンサは、コンデンサ素子が寿 命となり破壊して相当長い時間後、高い圧力となって端子ケース間の絶縁破壊に 至るため、圧力スイッチでの保護が容易で経済的で安全性の高いコンデンサを得 ることができる。
【図1】本考案のガス入乾式コンデンサの一実施例の正
断面である。
断面である。
【図2】本考案のガス入乾式コンデンサの一実施例のコ
ンデンサ内部の平面図である。
ンデンサ内部の平面図である。
1 端子 2 金属ケース 3 コンデンサ素子もしくはユニット 4 マイカ樹脂積層板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松原 正明 京都市中京区御池通烏丸東入一筋目仲保利 町191番地の4 上原ビル3階 ニチコン 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 金属化ポリプロピレンフィルムを巻回し
た素子もしくはユニットを金属ケースに収納した乾式コ
ンデンサにおいて、素子もしくはユニットとケース間絶
縁にマイカ樹脂積層板を介在したことを特徴とするガス
入乾式コンデンサ。 - 【請求項2】 上記マイカ樹脂積層板の樹脂がエポキシ
樹脂またはシリコン樹脂であることを特徴とする請求項
1のガス入乾式コンデンサ。 - 【請求項3】 上記マイカ樹脂積層板の樹脂成分量が2
0重量%以下であることを特徴とする請求項2のガス入
乾式コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990405797U JPH0754994Y2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | ガス入乾式コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990405797U JPH0754994Y2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | ガス入乾式コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0638226U true JPH0638226U (ja) | 1994-05-20 |
JPH0754994Y2 JPH0754994Y2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=18515406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990405797U Expired - Lifetime JPH0754994Y2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | ガス入乾式コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0754994Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013197348A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Kojima Press Industry Co Ltd | コンデンサ |
JP2013197144A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Kojima Press Industry Co Ltd | コンデンサ |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58186929A (ja) * | 1982-04-26 | 1983-11-01 | 日新電機株式会社 | コンデンサ |
JPS59187113U (ja) * | 1983-05-30 | 1984-12-12 | 日立コンデンサ株式会社 | コンデンサ |
JPS62238680A (ja) * | 1986-04-10 | 1987-10-19 | 株式会社 日本マイカ製作所 | プリント配線基板 |
JPS63264337A (ja) * | 1987-04-08 | 1988-11-01 | コ−ニング グラス ワ−クス | 積層合成マイカ製品 |
JPH0256428U (ja) * | 1988-10-18 | 1990-04-24 |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP1990405797U patent/JPH0754994Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58186929A (ja) * | 1982-04-26 | 1983-11-01 | 日新電機株式会社 | コンデンサ |
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JPH0256428U (ja) * | 1988-10-18 | 1990-04-24 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013197144A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Kojima Press Industry Co Ltd | コンデンサ |
JP2013197348A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Kojima Press Industry Co Ltd | コンデンサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0754994Y2 (ja) | 1995-12-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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