JPH0637935Y2 - 電子レンジ用ビン詰め容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電子レンジ用ビン詰め容器、更に詳細には、そ
のまま電子レンジにて加熱調理し得るビン詰め容器に関
する。

〔従来の技術及び問題点〕

一般に、ビン詰め容器はガラスによつて製造せられてい
る。

而して、従来のビン詰め製品はこれをそのまま電子レン
ジにて加熱調理すると、内容物の加熱につれてビン容器
が加熱され、直接手で把持することは不可能であつた。

そのため、従来はスパゲツテイソ−スやス−プの如きビ
ン詰め製品を電子レンジ加熱する場合でも別の容器に移
して加熱するのが普通であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本考案者は斯かる実状に於て、そのまま電子レ
ンジで加熱でき、しかも素手で取り扱い得るビン詰め容
器を提供すべく種々検討を重ねた結果、本考案電子レン
ジ用ビン詰め容器を案出したものである。

すなわち、本考案は金属製キャップ体を着脱自在に装着
せしめたビン体の当該キャップ体外周縁部からビン体外
周壁を経てビン体底面部外縁部までポリオレフィン系樹
脂製発泡材層を形成せしめると共に、ビン体肩部の発泡
材層に切断用ミシン目を形設せしめたことを特徴とする
電子レンジ用ビン詰め容器である。

〔実施例〕

以下一実施例を示す図面と共に本考案を更に説明する。

１はビン体で、その素材は従来と同様ガラスや陶磁器等
電子レンジのマイクロ波を透過するものが用いられる。

２はポリオレフイン系樹脂製発泡材層で、装着したキャ
ップ体３外周縁部からビン体１外周壁を経てビン体底面
部11外縁部まで形成せられているものである。

ポリオレフイン系樹脂製発泡材は、外観性、断熱性、耐
熱性、成型性に優れ特に良い結果を与えるが、就中当該
樹脂としてはポリプロピレン樹脂が最も効果的である。

このポリオレフイン系樹脂製発泡材層２はできるだけ薄
く、しかも断熱性に優れたものが好ましいが、発泡度合
としては1.5〜５倍のものが特に良い結果を与える。

ポリオレフイン系樹脂製発泡材層２の具体的形成法はそ
の如何を問わないが、例えば熱収縮包装法が簡便であ
る。

３はビン体１に着脱自在に装着されたキャップ体で、金
属製のものであるため、マイクロ波を反射し、内容物の
表面のみが過加熱にならず、従つてまた内容物の均一加
熱が可能となり、好ましい結果が得られる。

また、ビン体肩部のポリオレフィン系樹脂製発泡材層２
には切断用ミシン目21が形設せられているので、キャッ
プ体３の把持回転が可能となり、好ましい結果が得られ
る。特に、加熱調理による突沸、破ビン防止上、ビン詰
め製品はキヤツプ体を緩めて通気が十分に行える様にし
た後、電子レンジにかける必要があるが、当該切断用ミ
シン目21は、キヤツプ体を緩めると同時に発泡材層２を
はがすことなく密封が破られ、エアー抜きとキヤツプ体
の回転操作を容易ならしめる上で効果的である。

〔作用〕

本考案は以上の如く構成されるので、ビン体１自体の熱
はポリオレフイン系樹脂製発泡材層２の存在により遮断
され、手による把持が可能となる。

〔考案の効果〕

以上従つて、本考案ビン詰め容器を用いれば、内容物を
移し換えることなくそのまま電子レンジで加熱調理し
得、しかもその素手による取扱いが可能なため、極めて
手軽なものとしてビン詰め製品の利用範囲を増大ならし
めるものである。

また、本考案ビン詰め容器は、ビン体１の底面部11の外
縁部にも発泡材層２が存するので、電子レンジの加熱調
理時の振動音防止上に特に良い結果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面説明図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属製キャップ体を着脱自在に装着せしめ
   たビン体の当該キャップ体外周縁部からビン体外周壁を
   経てビン体底面部外縁部までポリオレフィン系樹脂製発
   泡材層を形成せしめると共に、ビン体肩部の発泡材層に
   切断用ミシン目を形設せしめたことを特徴とする電子レ
   ンジ用ビン詰め容器。