JPH063727B2 - 電子ビ−ム加熱における電子ビ−ムの制御方法 - Google Patents

電子ビ−ム加熱における電子ビ−ムの制御方法

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JPH063727B2
JPH063727B2 JP22967385A JP22967385A JPH063727B2 JP H063727 B2 JPH063727 B2 JP H063727B2 JP 22967385 A JP22967385 A JP 22967385A JP 22967385 A JP22967385 A JP 22967385A JP H063727 B2 JPH063727 B2 JP H063727B2
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哲弘 村岡
成一 吉田
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孝 西村
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Kobe Steel Ltd
Shinko Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子ビーム溶解装置や電子ビーム蒸着装置等
を使用するに当たり、電子ビームが誤って照射禁止領域
へ照射されることに基づく不都合を未然に防止すること
に成功した電子ビームの制御方法に関するものである。
[従来の技術] 真空技術等の進歩に伴なって電子ビームを利用する応用
技術が注目を集めている。電子ビームを利用する技術と
しては、電子ビーム溶解や電子ビーム蒸着等を挙げるこ
とができるが、これらのうち電子ビーム溶解については
第2図に示す様な装置を様いて行なわれる。即ち該溶解
装置1は、電子ビームガン2のカソード2aから放出さ
れる電子ビーム3を水冷鋳型4中の被溶解物5に照射
し、この時に発生する熱によって被溶解物5を溶解しよ
うとするものである。またこの溶解と同時に、被溶解物
5中の不純物を精練したり、或は被溶解物5を蒸発させ
て蒸着を行なうことも可能である。
こうした電子ビーム溶解装置1においては、被溶解物5
と水冷鋳型4の境界表面5aを特に強力に電子ビーム照
射してやることが必要であるが、この為には該電子ビー
ムの正確なコントロール、例えば照射面積のコントロー
ルが要求される。
ところで電子ビームのコントロールを行なうに当たって
は、第3図に示す如くカソード2a側のフィラメント7
の加熱によって発生する熱電子8を、補助電極9及びア
ノードリング10を通じて加速し、更にX軸偏向コイル
及びY軸偏向コイル(以下X,Y偏向コイル11と記
す)のX,Y偏向電流を調節することによって平面(但
し紙面貫通方向)内での偏向量をコントロールする。そ
してこの様なX,Y偏向電流の調節は、境界表面5aの
電子ビーム照射状況を観測窓(図示せず)等から目視等
によって観察確認しつつ行なわれているというのが実情
である。
ところが被溶解物5の溶解が進行すると、蒸発物が上記
観測窓等のガラスに付着して電子ビーム照射位置が不鮮
明となったり、水冷鋳型4へのスプラッシュの堆積等に
よって水冷鋳型4の目視が不可能になってくる。その
為、電子ビームのコントロールに支障を来たす結果とな
り、更にコントロール不良が原因になって水冷鋳型4を
間違って照射してしまい、水冷鋳型4を破損するといっ
たトラブルを生じかねない。水冷鋳型4を破損した場合
には、水と溶湯が接触して水蒸気爆発を起こし、大事故
につながることも恐れられる。一方こうした弊害を防止
することに重点を置き過ぎると、被溶解物5の溶解が不
完全となり、歩留り低下を招くことは明らかである。
本発明者等は、上述の如き事情を踏まえ目視によらずと
も電子ビームの制御が十分に可能である様な方法を見出
し別途特許出願した。
[発明が解決しようとする問題点] ところが上述の如き目視によらない方法を用いたとして
も電子ビームの照射を必ずしも完壁に制御し得るとは限
らず、この為しばしば水冷鋳型等をビーム照射してしま
い、水冷鋳型等の破損を招くといった事態に遭遇してい
た。
本発明はこうした事情に憂慮してなされたものであっ
て、水冷鋳型等のビーム照射禁止領域への電子ビーム照
射に基づく該水冷鋳型等の破損を未然に防止することの
できる電子ビームの制御方法を提供しようとするもので
ある。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係る電子ビームの制御方法とは、電子ビームを
偏向させつつ被加熱物質に照射するに当たり、電子ビー
ム照射禁止領域に存在する物質に固有の特性X線発生状
況を検知すると共に該検知結果をビームの遮断又はビー
ムの偏向量修正として反映するところにその要旨が存在
するものである。
[作用] 本発明者等は、水冷鋳型等のビーム照射禁止領域(以下
水冷鋳型を用いて説明する)に電子ビーム照射がなされ
たか否かを検知する手段として、上記水冷鋳型を構成す
る物質固有の特性X線に着目し、上記問題点を克服する
上で重要な指針を得た。以下その背景を説明する。
物質に電子線が照射されると該物質の表面からX線が発
生する。即ち上記物質を構成する原子に加速電子が衝突
すると該原子鋳の電子が励起されてエネルギー準位に空
席が生じる。X線は、この空席の生じたエネルギー準位
よりも高いエネルギー準位にある電子が上記空席に落ち
込む祭に発生する。例えばK殻の空席を、L殻からの電
子が埋める場合はKα線、M殻の電子が埋める場合には
Kβ線が発生する(尚L殻からの電子が埋める確立がM
殻の場合よりも高い為Kα線の方がKβ線より強い)。
Kα線やKβ線を検知することによって元素を特定する
ことができる。
従って本発明者等は特性X線を検知することによって水
冷鋳型に対する電子ビームの照射状況を判断することが
できることを知った。もし誤って水冷鋳型に電子ビーム
照射がなされていると判断された場合には、照射時間に
ついて適切な配慮を払いつつ電子ビームを遮断すれば良
いし、又遮断せずとも電子ビームの偏向量を修正するこ
とによって水冷鋳型に対する電子ビーム照射を回避して
やればよい。
尚X線を検知する方法としては、(1)X線の持つエネル
ギーを電気信号に変換したスペクトルを発生させる方法
(エネルギー分散法)、(2)X線の波長を識別してスペ
クトルを発生させる方法(波長分散法)が挙げられる。
上記(2)の波長分散法は、X線発生源とX線検出器の間
に分光結晶を設置し、下記(1)式のブラッグ法則を満足
する波長λのX線のみを選別する方法である。
nλ=2d sinθ …(1) θ:X線の入射角及び反射角 d:分光結晶の面間隔(物質毎に定まっている) n:反射次数 従ってdが既知である分光結晶を用い、Kα線の波長λ
との関係で上記(1)式を満足する様にθを規定しておけ
ば、水冷鋳型に対する電子ビームの照射状況を検知する
ことができる(第6図参照)。
以下実施例を挙げることによって本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものでは
なく、前・後記の記載に基づき適宜変更が可能である。
[実施例] 実施例1 第1図は本発明に係る電子ビーム制御方法が適用された
加熱装置の模式図である。
電子ビームガン12のカソード13から発射された電子
ビーム14が水冷鋳型15に照射されると、前述の如く
加熱装置本体16内にて特性X線を発生するが、該特性
X線は、上記加熱装置本体16に接続された分光器17
で分光され、検出器18で検出され、更に増幅器19、
波高分析器20、計数計21を経て特性X線強度Iに相
当する信号iとなってコンパレーター22に入力する。
一方コンパレーター22には、I0に相当する信号i0
入力される。ここでI0とは、水冷鋳型15に対して電
子ビーム照射が起こっているか否かを判断する基準とな
るべき強度であり(第4図参照)、コンパレーターはこ
のI0と前記Iとを比較しI>I0のとき信号を出力す
る。この信号はビーム制御部23へ入力されるが、該信
号の継続時間がビーム照射許容時間t0(第4図参照)
より長くなったときビームを遮断する様にビーム制御部
23を設計しておけば、ビーム照射による水冷鋳型15
の破損等を回避することできる。
尚水冷鋳型15へのビーム照射許容時間t0は、ビーム
のパワー,水冷水量,水冷鋳型の構造等によって異なっ
た値を取るから一概には言えないが、通常0に近い値を
取ることは稀であるから、水冷鋳型15は瞬時に破損す
ることはないということができる。従って被加熱物の溶
解が終った後、水冷鋳型15に付着したスプラッシュ等
の清掃を目的として水冷鋳型15に電子ビームを照射す
ることも可能である。この意味からも上記t0は、ビー
ム照射目的、パワー、鋳型構造などに応じて変えられる
様にしておく方が良い。勿論、該t0や上記I0は電子ビ
ームの加速電圧、出力、水冷鋳型15から検出器までの
距離、X線の分光方法等に伴って変化するから、実際の
加熱装置で事前に実験して調査しておく必要がある。
ところで前記ビーム制御部の作用により水冷鋳型15へ
の照射が前述の如く遮断されたとしても、引続き行なわ
れる加熱過程(この再過熱過程が可能となる様に構成し
ておくことが好ましい)で再び水冷鋳型15を照射して
しまうことも多々ある。このことは、ビーム照射が連続
的になされたのと同様の結果を招き、水冷鋳型15を破
損してしまう。こうした弊害を避ける為には、ビーム遮
断が行なわれた場合でもビーム遮断前に水冷鋳型15へ
照射された時間も考慮する必要がある。すなわち、ビー
ム遮断前後の水冷鋳型15へのビーム照射時間を積算
し、水冷鋳型15を照射していない時間を適当な比率で
乗じて積算した値から減算する。
こうして得られた積算値がt0を超えた場合にビームの
遮断がなされる様に前記ビーム制御部を設計しておけ
ば、前記と同様水冷鋳型15の破損を回避することがで
きる。そしてここに用いられる積算結果t0は、前述し
た連続時間としてのt0よりも長いというのが普通であ
るから、水冷鋳型15へのビーム照射が平均的に長い場
合であっても、水冷鋳型15の破損を防止できる。
実施例2 第5図は本発明の他の実施例が適用された加熱装置の模
式図である。
I>I0のときコンパレーター22からを信号を出力す
るところまでは実施例1の場合と同様であるが、t>t
0となったときにビーム偏向量を修正してビームを溶融
プールに戻す様にビーム制御部24の設計がなされてい
る。従って電子ビーム照射による水冷鋳型15の破損が
防止できる。ここで問題となるのはビームの偏向量をど
の様に修正するかということであるが、水冷鋳型15に
対するビーム照射が決して起こらない様なビーム照射安
定位置を予め設定しておき、I>I0の継続時間がt0
超えたときに、その照射安全位置へビームを修正してや
れば良い。この実施例の場合でも、前述の如き積算値と
してのt0を用いることができることは勿論である。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されているので、水冷鋳型等の
ビーム照射禁止領域への電子ビーム照射に基づく該水冷
鋳型の破損を未然に防止することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すフロー説明図、第2図
及び第3図は電子ビーム溶解装置の原理を示す説明図、
第4図は特性X線強度を示すグラフ、第5図は本発明の
他の実施例を示すフロー説明図、第6図は波長分散法の
原理を示す説明図である。 12…電子ビームガン 13…カソード 14…電子ビーム 15…水冷鋳型 17…分光器 18…検出器 19…増幅器 20…波高分析器 21…計数計 22…コンパレーター 23…ビーム制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村岡 哲弘 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町2−1― 3 (72)発明者 吉田 成一 兵庫県神戸市東灘区北青木2−10―6 (72)発明者 尾上 俊雄 兵庫県神戸市須磨区神の谷5−10―77 (72)発明者 西村 孝 兵庫県神戸市東灘区御影石町4−15―11 (56)参考文献 特公 昭38−5747(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを偏向させつつ被加熱物質に照
    射するに当たり、電子ビーム照射禁止領域に存在する物
    質に固有の特性X線発生状況を検知すると共に該検知結
    果をビームの遮断又はビームの偏向量修正として反映す
    ることを特徴とする電子ビームの制御方法。
JP22967385A 1985-10-14 1985-10-14 電子ビ−ム加熱における電子ビ−ムの制御方法 Expired - Lifetime JPH063727B2 (ja)

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JPS6289829A JPS6289829A (ja) 1987-04-24
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JP2589495B2 (ja) * 1987-07-13 1997-03-12 日本航空電子工業株式会社 真空蒸着装置
WO2008093676A1 (ja) * 2007-01-30 2008-08-07 Canon Anelva Corporation 電子銃蒸着装置及び電子銃蒸着装置を用いた成膜方法
CN106756810B (zh) * 2017-01-04 2019-09-10 南京大学 一种材料的生长测试一体化系统

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