JPH0636006Y2 - 重量物の移動用支持構造 - Google Patents

重量物の移動用支持構造

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JPH0636006Y2
JPH0636006Y2 JP1988144633U JP14463388U JPH0636006Y2 JP H0636006 Y2 JPH0636006 Y2 JP H0636006Y2 JP 1988144633 U JP1988144633 U JP 1988144633U JP 14463388 U JP14463388 U JP 14463388U JP H0636006 Y2 JPH0636006 Y2 JP H0636006Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、設置面に向けて開いた下端部空所を有した該
空所に対し上方から人手を到達させうる構造を有した重
量物の移動を容易にするための移動用支持構造に関す
る。このような重量物としては収納家具を挙げることが
でき、例えば下面が開いた台輪及び開閉可能とされた底
板に囲まれた部分がここでいう下端部空所に相当する。
ここで収納家具には、たんす、食器棚、本棚、キャビネ
ツト、ロツカー等を広く含むものとする。前述の重量物
としては、この他竪型ピアノ、立設型自動販売機、装飾
用設置物等が含まれる。
従来の技術及びその問題点 例えば収納家具は、大きく且つ重いものが多く、一旦設
置された後は移動に困難を伴う場合が多い。収納家具に
よっては、下端にキャスターを設けたものもあるが、こ
れでは設置状態が不安定となり、又設置面が畳やじゅた
んである場合はキャスターに重荷重がかかり長期間の設
置により設置面を変形させるので不向きである。この
他、他の重量物においても移動の容易性が要請される反
面、設置時の安定性や美観の点からキャスター等の移動
用部材を常時使用して設置することが望まれない場合が
多い。
本出願人はこのような要請に応えうる重量物のための移
動用支持構造を多数提案してきた(実願昭61−179855、
実願昭61−187269、実願昭62−70697、特願昭62−32621
9等)。それらは次のような構成を有している。即ち、
設置面に向けて開いた下端部空所を有した重量物に対し
該重量物における水平離反位置に各々設けられる移動用
支持構造であって、前記重量物の下端部空所内において
固定される固定支持体と、該固定支持体に対し可動であ
り上下方向に該固定支持体により案内される可動支持体
と、前記可動支持体の下面に装着された移動用部材と、
前記空所外からの操作により前記可動支持体を前記重量
物の重量に抗して前記固定支持体に対し下降させる倍力
機構を有し、該下降により前記移動用部材を前記下端部
空所から突出させる操作部と、前記可動支持体の下降位
置で該可動支持体を保持する戻り止め機構とを備えた移
動用支持構造である。これらの移動用支持構造は、倍力
機構を利用して可動支持体と共に移動用部材を重量物の
下端部空所から突出させるので、軽く容易に操作するこ
とができる。また移動用部材の突出後は、該移動用部材
に基づき重量物を極めて簡便に所望の場所に移動するこ
とができる。前記移動用支持構造は、このように優れた
特徴を有するものであるが、重量物が起立姿勢に関して
不安定なものである場合は、移動中に傾斜や転倒を生じ
る虞れがあり、特に奥行の小さい収納家具や傾斜を回避
しなければならない食器棚の場合には問題となった。
本考案は、このような問題点を解決し、重量物の移動を
容易にすると共に、移動中の傾斜や転倒を防止しうる重
量物の移動用支持構造を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本考案の前記目的は、設置面に向けて開いた下端部空所
を有した重量物に対し該重量物における水平離反位置に
各々設けられる移動用支持構造であって、前記重量物の
下端部空所内において固定される固定支持体と、該固定
支持体に対し可動であり上下方向に該固定支持体により
案内される可動支持体と、前記可動支持体の下面に装着
された移動用部材と、前記空所外からの操作により前記
可動支持体を前記重量物の重量に抗して前記固定支持体
に対し下降させる倍力機構を有し該下降により前記移動
用部材を前記下端部空所から突出させる操作部と、前記
可動支持体の下降位置で該可動支持体を保持する戻り止
め機構とを備えた移動用支持構造において、前記可動支
持体が、前記固定支持体に案内されて昇降する可動支持
体本体と、該本体により案内されて略水平に摺動し前記
下端部空所外へ突出する摺動部材とを備えており、該摺
動部材の下面には重量物の傾斜又は転倒を防止するため
の移動用部材が装着されていることを特徴とする重量物
の移動用支持構造により達成される。
実施例 以下、本考案の実施例につき添付図面を参照しつつ説明
する。
第1図は本考案に係る移動用支持構造が移動可能である
状態、第2図は該移動用支持構造が収納家具内に取り付
けられ収納家具が設置されている状態、第3図は該収納
家具が移動可能である状態を夫々示している。この移動
用支持構造は、設置面に向けて開いた下端部空所を有し
該空所へ上方から人手を到達させうる構造を有した重量
物(この例では洋服ダンス)に対し該重量物における水
平離反位置に各々設けられる移動用支持構造であって、
前記重量物の下端部空所内(この例では台輪(D))内
において固定される固定支持体(2)と、該固定支持体
に対し可動であり略鉛直方向に該固定支持体により案内
される可動支持体(1)と、該可動支持体より上方に配
設され前記固定支持体(2)により略水平に案内され摺
動方向を前記水平離反方向に略垂直とされたスライド部
材(3)とを備えている。これら固定支持体(2)、可
動支持体(1)及びスライド部材(3)は平面視矩形状
をなし、長手方向が洋服ダンス奥行方向となるように且
つ相上下して配置されている。固定支持体(2)は、両
端面(20)を台輪(D)内面に固着されており、長手方
向に延びる上壁(21)及び側壁(22)を備えている。上
壁(21)には、レバー挿通用の開口が設けられ、両側壁
(22)にはスライド部材案内用溝(25)が両端部に略々
水平に設けられている。可動支持体(1)は、固定支持
体(2)と略同様の長さ及び幅を有した可動支持体本体
(1a)と、該本体により案内されて略水平に摺動する摺
動部材(1b)とを備えている。可動支持体本体(1a)は
上壁(10)及び側壁(11)を備えている。可動支持体
(1)の鉛直方向への案内のために、固定支持体(2)
における摺動部材(1b)の存する側の上壁(21)端部に
は貫通孔(17)が設けられ、可動支持体本体の上壁(1
0)に立設された案内柱(27)が該貫通孔(17)を通っ
て上方へ延びている。また固定支持体の他方の端面(2
0)の一部は図示の如く垂直に曲げ起こされてガイド片
(23)を形成しており、可動支持体本体の上壁(10)に
はガイド片(23)に嵌合する切欠き(12)が形成されて
いる。上壁(10)には、後述するレバー(6)の先端部
を通しつつ水平方向の支持力を与える小さな切欠き(1
5)が設けられている。可動支持体の摺動部材(1b)
は、可動支持体本体(1a)内に収まる幅を有し、細長い
平板部(100)と、該平板部両側の側壁(101)と、外方
の端面において両側方へ突出したストッパー(102)
と、平板部(100)の内方の端部下面に設けられたスト
ッパー(103)とを備えている。可動支持体本体(1a)
は、一方の端部において摺動部材(1b)を案内するよう
に内側に曲げられた水平部(18)により案内溝(19)を
形成している。摺動部材(1b)は、案内溝(19)内を摺
動し、可動支持体本体(1a)への収納状態においてスト
ッパー(102)が水平部(18)の外方端に当接して位置
決めされる。また可動支持体本体からの突出状態におい
ては、ストッパー(103)が水平部(18)の内方端に当
接して位置決めが行なわれる。この移動用支持構造は更
に、可動支持体(1)の下面に装着された移動用部材
(4)と、可動支持体(1)及びスライド部材(3)に
対し両端部を軸支された連結リンク(5)と、スライド
部材(3)に軸支され人手により可動せられ操作部とし
ての役割をなすレバー(6)とを備えている。移動用部
材(4)は、この実施例では自在キャスターとされ、可
動支持体本体の上壁(10)の底面、及び摺動部材の平板
部(100)の底面に各々装着されている。これらの移動
用部材(4)の下端は同一平面上に存するようにしても
よいが、摺動部材(1b)の外方に設けられる移動用部材
(4)は、洋服ダンスから受ける負荷を小さくし、且つ
洋服ダンスの傾斜や転倒を防止しうるように若干上方の
位置とするのが望ましい。移動用部材(4)は、この他
底面を弗素樹脂コーティング面、平滑な金属面とした滑
り板とするなど、適宜構成されうる。連結リンク(5)
は、下端部を可動支持体本体(1a)の側壁(11)に上端
部をスライド部材(3)の側壁に、各々可動可能に結合
されており、可動支持体両端部における連結リンク
(5)、(5)は相互に平行となるように配置されてい
る。連結リンク(5)のスライド部材(3)への取り付
けは、軸(50)によって行なわれている。レバー(6)
は、2枚の細いプレート(60)を連結棒(61)で平行に
結合したもので、先端より中間部を軸(50)により回動
可能に支持され、先端部はスライド部材に向かって延
び、基端部は固定支持体(2)の開口部を通って該固定
支持体の上に延びており、略水平な状態から基端部のロ
ッド(62)を上昇させるように引っ張って回動させるこ
とができる。レバー(6)先端部は、レバー(6)があ
る程度ロッド(62)を上昇させた位置で可動支持体
(1)の切欠き(15)縁部に接し、レバー(6)が起立
するに従って該切欠き(15)縁部上を下方へ滑りつつ該
縁部を水平力をともなって押圧し、その反力に基づいて
切欠き(15)縁部との接触部を始点としてスライド部材
(3)を摺動させる。摺動部材材(1b)の平板部(10
0)には、可動支持体本体(1a)からの突出状態におい
て切欠き(15)と一致する位置で同様の切欠きが設けら
れ(図示せず)、レバー(6)先端部を通しうるように
されている。連結リンク(5)は、第2図に示す状態か
ら第3図に示す状態へレバー(6)が回動することによ
りスライド部材(3)がスライドする時に起立し、これ
に伴う可動支持体(1)の下降により移動用部材(4)
が台輪(D)から下方へ突出するように設けられてい
る。連結リンク(5)は、レバー(6)が最大限に回動
せられたときに、該連結リンク(5)の下部の回動軸を
通る鉛直面を若干過ぎた位置に到達する。連結リンク
(5)の一方の側部にはこの起立位置に到達したときに
可動支持体本体(1a)の上面に当接する小片(51)が設
けられている。このように連結リンク(5)は、前記鉛
直面を若干過ぎた位置、即ち思案点を若干過ぎた位置に
到達し、該位置で小片(51)により制止せられることに
より、該連結リンクの逆転、即ち可動支持体(1)下降
後の上昇に対する戻り止め機構を構成している。台輪
(D)は、可動支持体の摺動部(1b)の突出を可能とす
るために、次のように構成されている。即ち、台輪
(D)は、摺動部(1b)が存する側(例えば洋服ダンス
の前側)において、洋服ダンスの重量を支える台輪本体
(D1)と、下端が設置面より若干浮いた状態で台輪本体
(D1)の外側に設けられる表板(D2)と、該表板(D2)
を摺動部材(1b)の先端部に結合する結合部材(D3)と
を備えている。台輪本体(D1)は摺動部材(1b)を通し
うる開口(D4)を有し、係合部材(D3)は該開口(D4)
に通される。もっともこのような台輪(D)の構成は、
摺動部材(1b)等が外側から見えないようにし、通常の
洋服ダンスの台輪と同様の外観を呈するようにする場合
に必要とされるものであり、移動用支持構造を取り付け
る重量物によっては、単に摺動部材(1b)を通す開口を
設けるのみでもよい。
この移動用支持構造によれば、通常はレバー(6)を第
2図に示す位置として移動用部材(4)を台輪(D)内
に収納し、収納家具の通常の設置状態を得ることができ
る。収納家具を移動する際には、台輪の表板(D2)と共
に摺動部材(1b)を台輪(D)内から引き出して突出さ
せ、その後レバー(6)を第3図に示す位置に回動す
る。収納家具の底板はこの回動操作をなし得るように一
部が取り外し可能とされる。レバー(6)の回動に要す
る力はてこ作用により軽減され、更に以下に説明するよ
うにレバー(6)回動に要する力のバランス化が計ら
れ、その回動操作が容易となっている。即ち、レバー
(6)の回動初期においてはレバー(6)先端部の切欠
き(15)の縁部に対する滑り量が多く、回動が進み起立
状態に近付くにつれてその滑り量が減少する。レバー
(6)がスライド部材(3)に付与する水平力は、該レ
バーが起立状態に近付くにつれて有効に付与されるの
で、前記滑り量の変化は、レバー回動初期における回動
に要する力を軽減し、その結果起立に至るまでに要する
力をバランス化させる。
このレバー(6)の回動によるスライド部材(3)の摺
動、及びこれに伴う連結リンク(5)の起立により、可
動支持体(1)が移動用部材(4)と共に、固定支持体
(2)に対して下降する。これにより移動用部材(4)
は垂直方向に台輪(D)内から突出する。即ち洋服ダン
スは垂直方向に持ち上げられることとなる。移動用部材
(4)の突出後は連結リンク(5)に基づく戻り止め機
構により、収納家具の重力に抗して移動用部材の突出状
態が保持される。従って収納家具は移動用部材(4)に
基づき小さな力で容易に移動されることとなる。また、
移動用部材(4)は、摺動部材(1b)が台輪(D)外へ
突出した位置にも存在するので、台輪(D)内の移動用
部材と共に形成される広い支持面に基づき、移動中にお
ける洋服ダンスの傾斜や転倒が防止される。移動用部材
(4)を突出位置から元に戻すには、レバー(6)を第
3図の状態から第2図の状態へ回動すればよい。これに
より収納家具は下降するので、その後台輪の表板(D2)
を摺動部材(1b)と共に元の収納位置へ戻せばよい。
以上の例では、可動支持体(1)の一方向にのみ摺動部
材(1b)が突出する構造とされていたが、第4図に示す
ように、摺動部材(1b)を可動支持体(1)の両側に設
けることも可能である。更にこの場合は、第4図に示す
ように2つの摺動部材(1b)に作用する連動装置(7)
を設けることも可能である。該連動装置(7)は、摺動
部材(1b)の突出方向に対し後方へ延びるラックを、2
つの摺動部材(1b)における反対側に1個ずつ設け、こ
れら2個のラック(70)に噛合する歯車を可動支持体本
体の上壁(10)に軸支したものである。これにより、一
方の摺動部材(1b)を突出又は収納方向へ移動すると、
2個のラック(70)及び歯車(71)の噛合により、他方
の摺動部材(1b)も同様に突出又は収納方向へ移動する
こととなる。
本考案移動用支持構造は、前記実施例の他、固定支持体
に対し略鉛直方向に案内される可動支持体により移動用
部材を重量物下端部空所から下方へ突出させる構造を有
した種々の形態のもの(前述の各特許出願及び実用新案
登録出願明細書参照)に適用されるのは勿論である。第
5図は、本考案を実願昭61−179855号明細書に記載の移
動用支持構造に適用した場合を示している。この移動用
支持構造は、設置面に向けて開いた下端部空所を有し該
空所へ上方から人手を到達させうる構造を有した重量物
(例えば洋服ダンス)に対し該重量物における水平離反
位置(例えば洋服ダンスにおける間口方向に離反した位
置)に各々設けられる移動用支持構造であって、前記重
量物の下端部空所内(台輪(D)内)において固定され
る固定支持体(2c)と、該固定支持体に対し可動であり
前記水平離反方向に略垂直な鉛直面に沿って該固定支持
体により案内される可動支持体(1c)と、該可動支持体
の下面に装着された移動用部材(3c)と、前記固定支持
体(2c)及び可動支持体(1c)の両支持対に係合し人手
により前記鉛直面に沿って回動せられるてこ棒(4c)と
を備え、前記両支持体のうち一方の支持体(図示例では
固定支持体(2c))は、前記鉛直面に沿う方向に離間す
る該支持体の両端部において重量物設置面から同一高さ
となるように且つ前記鉛直面に沿って相互に平行に傾斜
して設けられた案内溝(22c)を備え、他方の支持体
(図示例では可動支持体(1c))は前記案内溝(22c)
に対し係合する係合部(12c)を備え、前記両支持体に
は前記てこ棒(4c)が係合して回動せられることにより
可動支持体(1c)が固定支持体(2c)に対し案内溝(22
c)に案内されつつ平行移動させられるように、てこ棒
係合部(40c)が設けられている。案内溝(22c)の上下
方向の長さは、移動用部材(3c)が前記平行移動に基づ
き重量物の下端部空所内に納まった上昇位置と下端部空
所内から突出した下降位置とを採るのに十分な長さとさ
れており、可動支持体(1c)は前記下降位置において戻
り止め機構により該位置を保持され得るようになってい
る。ここにおいて可動支持体(1c)は、可動支持体本体
(1d)と該本体(1d)に案内されて水平方向に摺動する
摺動部材(1e)とを備えている。可動支持体本体(1d)
は平面視矩形をなし、長手方向を洋服ダンス奥行き方向
として配置されている。可動支持体本体(1d)は、底壁
(10c)両側壁(11c)及び上壁(13c)を備え、両側壁
(11c)にピン状の係合部(13c)が突設されている。固
定支持体(2c)は、中間壁(20c)とその両側の側壁(2
1c)とを備えて平面視コ字状に形成され、台輪(D)内
において可動支持体本体(1d)の両端部を各々囲むよう
に1対備えられている。案内溝(22c)は、固定支持体
の側壁(21c)に形成され、この例では下端から若干上
昇されつつ短い距離をもって延びる戻り止め部(220c)
が形成されている。てこ棒(4c)は、先端部(40c)の
近傍において軸(42c)により一方の固定支持体(2c)
の側壁(21c)間に支持されている。可動支持体の摺動
部材(1e)は、可動支持体本体(1d)の上壁(13c)、
底壁(10c)、両側壁(11c)に案内されて水平方向に摺
動可能とされ、収納状態において台輪(D)内に位置す
る。台輪(D)における摺動部材(1e)の存する側は、
重量を支持する台輪本体(D1)とこれを外側から覆う表
板(D2)とを備え、台輪本体(D1)には摺動部材(1e)
を通す開口(D4)が形成されている。また台輪本体(D
1)と表板(D2)とは相互間に設けられたピン(D5)及
び係合穴(D6)により脱着可能とされている。
第5図図示の洋服ダンス設置状態においては、てこ棒
(4c)は水平状態とされ、可動支持体(1c)は係合部
(12c)を案内溝(22c)の上端部に位置させて、固定支
持体(2c)に対し上昇した位置にある。洋服ダンスを移
動させる際は、まず台輪の表板(D2)を取り外し、摺動
部材(1e)を引っ張って突出させた後、てこ棒(4c)を
起立位置へ回動する。これによりてこ棒の先端部(40
c)が凹所(13c)に係合した状態で可動支持体(1c)を
下降させる。このとき可動支持体(1c)は係合部(12
c)が案内溝(22c)内を摺動することにより略水平な姿
勢を保って下降する。てこ棒(4c)の起立位置への到達
により係合部(12c)は戻り止め部(220c)に到達し、
これにより移動用部材(3c)は台輪(D)から突出した
状態に保持される。この状態で洋服ダンスを移動すれ
ば、移動用部材(3c)に基づき容易に移動でき、且つ摺
動部材(1e)に設けられた移動用部材(3c)により洋服
ダンスの傾斜や転倒が防止される。
本考案は、前記洋服ダンスの例と同様にして、他の収納
家具その他の下端部空所を有した重量物にも適用でき
る。本考案に係る移動用支持構造は、前記重量物と別個
に該支持構造部分を組み立てて前記重量部に取り付ける
ようにすることもでき、或いは該重量部の下端部の一部
を固定支持体として該重量部に一体的に組み込むことも
できる。
考案の効果 以上から明らかなように本考案によれば次の効果を奏す
る重量物の移動用支持構造を提供することができる。
即ち、重量物の下端部空所内には該空所内への収納位置
と、該空所内より下方へ突出した位置とを採りうるよう
に移動部材が備えられるため、通常は該移動用部材を収
納して任意の設置面に安定的に重量物を設置することが
でき、移動の際には該移動用部材を下方へ突出させ容易
に重量物を移動させることができる。
しかも可動支持体は、可動支持体本体から略水平に摺動
して前記下端部空所外へ突出する摺動部材を備えてお
り、該摺動部材の下面には重量物の傾斜又は転倒を防止
するための移動用部材が装着されているので、重量物の
移動の際の傾斜や転倒が防止される。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示すもので、第1図は一実施例移
動用支持構造の斜視図、第2図は第1図に示す移動用支
持構造を備えた洋服ダンスの下部の縦断側面図、第3図
は移動用部材突出状態を示す洋服ダンス下部の縦断側面
図、第4図は移動用支持構造の他の例の斜視図、第5図
は更に他の移動用支持構造を備えた洋服ダンスの下部の
縦断側面図である。 (1)、(1c)……可動支持体 (2)、(2b)……固定支持体 (3)……スライド部材 (4)、(3c)……移動用部材 (5)……連結リンク (6)……レバー (1a)、(1d)……可動支持体本体 (1b)、(1e)……摺動部材 (D)……台輪

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】設置面に向けて開いた下端部空所を有した
    重量物に対し該重量物における水平離反位置に各々設け
    られる移動用支持構造であって、 前記重量物の下端部空所内において固定される固定支持
    体と、 該固定支持体に対し可動であり上下方向に該固定支持体
    により案内される可動支持体と、 前記可動支持体の下面に装着された移動用部材と、前記
    空所外からの操作により前記可動支持体を前記重量物の
    重量に抗して前記固定支持体に対し下降させる倍力機構
    を有し該下降により前記移動用部材を前記下端部空所か
    ら突出させる操作部と、 前記可動支持体の下降位置で該可動支持体を保持する戻
    り止め機構とを備えた移動用支持構造において、 前記可動支持体が、前記固定支持体に案内されて昇降す
    る可動支持体本体と、 該本体により案内されて略水平に摺動し前記下端部空所
    外へ突出する摺動部材と を備えており、 該摺動部材の下面には重量物の傾斜又は転倒を防止する
    ための移動用部材が装着されていることを特徴とする重
    量物の移動用支持構造。
JP1988144633U 1988-11-04 1988-11-04 重量物の移動用支持構造 Expired - Fee Related JPH0636006Y2 (ja)

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