JPH0634603A - イオンセンサ - Google Patents

イオンセンサ

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JPH0634603A
JPH0634603A JP4192332A JP19233292A JPH0634603A JP H0634603 A JPH0634603 A JP H0634603A JP 4192332 A JP4192332 A JP 4192332A JP 19233292 A JP19233292 A JP 19233292A JP H0634603 A JPH0634603 A JP H0634603A
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正博 井関
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極上のポリピロール膜の電気化学的活性状
態によりイオン性水溶液中の陽イオンの種類を容易に識
別することができるイオンセンサを提供する。 【構成】 作用電極、参照電極及び対電極からなるセン
サ部11と、ここへ入力電位を印加する電位発生部12
と、出力電流を受け情報処理を行う処理部13と、その
処理結果を表示する表示部14とを基本構造としたイオ
ンセンサであって、作用電極には、パラトルエンスルホ
ン酸イオン等の特定の陰イオンをドープしたポリピロー
ル膜を被覆した電極を用いること、及び前記入力電位の
電位幅には、電気化学的活性状態にある前記ポリピロー
ル膜が電気化学的に還元される電位が含まれているこ
と、を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン性水溶液中の陽
イオンの種類を識別するイオンセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イオンセンサには、ガラス膜電
極、固体膜電極、隔膜形電極、液体膜電極などを用いた
ものがある。ガラス電極は、様々な組成のガラス膜の個
々のアルカリ金属イオン及び銀イオンに対する選択応答
性を利用したものである。固体膜電極は、イオン感応性
の単結晶膜や難溶性塩の粉末を加圧または半溶融成型し
た均質感応膜、シリコーンゴムやポリ塩化ビニル膜など
の中に難溶性塩を分散させた不均質感応膜を膜電極に用
いるものである。隔膜形電極や液体膜電極は、感応性イ
オン(活性物質)を有機溶媒に溶解したものを隔膜で分
離した感応膜を、また、この溶液をポリ塩化ビニルなど
のポリマー膜に溶解固定化した感応膜を膜電極に用いる
ものである。これらは、いずれも感応膜面における酸化
還元反応電位と膜電極の電位発生機構の違いを利用した
ものである。
【0003】これらのイオン電極は、基本的には測定対
象イオンを含む水溶液中で、基礎電位を示す電極(参照
電極)とイオン電極との電位差を測定してネルンスト式
に従って分析するものであり、その値とイオン活量との
関係式によりイオン濃度を求めるものである(詳しく
は、鈴木周一著「イオン電極と酵素電極」;講談社参
照)。従って、その分析には、高精度の電位差測定が要
求され、その膜の組成など、構造には精密さが要求され
る。また、測定前に標準液を用いて、校正作業を行わな
ければならない。また、これらの方法では、特定のイオ
ンに対するイオン選択性は高いが、アルカリ金属イオン
とアルカリ土類金属イオン、あるいは、アルカリ金属イ
オンと4級アルキルアンモニウムイオンなどのイオンの
種類(族)の識別には、向いていなかった。
【0004】また、アルカリ金属イオンまたはアルカリ
土類金属イオンを含む水溶液中のイオンの識別法とし
て、元素分析による方法がある。元素分析としては、電
子線マイクロ分析法やエネルギー分散X線分光法などが
あるが、これらの分析により、イオンを構成する元素を
断定することはできるが、陽イオンの選択的な識別、即
ちアルカリ金属イオンとアルカリ土類金属イオンなどの
イオン種の識別を選択的に行うことはできない。また、
これらの識別方法では、イオン性水溶液を結晶化させる
などの元素分析のための前処理を要するため、あるいは
元素分析に大規模な分析装置を要するため、容易に、あ
るいは安価に測定することができないなどの問題もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑み、イオン性水溶液中の陽イオンを容易に、かつ安
価に識別することのできるイオンセンサを提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】センサ部と、これに所望
の入力電位を印加する電位発生部と、この入力に対応す
る出力電流を受け情報処理を行う処理部と、前記処理部
における処理結果を表示する表示部と、を基本構造とし
たイオンセンサであって、前記センサ部は、作用電極と
対電極、あるいは、作用電極と対電極と参照電極からな
ること、また、該作用電極表面には、ベンゼンスルホン
酸系または硫酸系の陰イオンをドープしたポリピロール
膜が被覆していること、前記入力電位は、前記電位発生
部により、前記作用電極と前記対電極、あるいは、前記
作用電極と前記参照電極、の間が常に所望の電位差にな
るように制御されて、該作用電極と該対電極との間に印
加されること、前記所望の電位差には、電気化学的活性
状態にある前記ポリピロール膜が電気化学的に還元され
る電位が含まれていること、を特徴とする。
【0007】また、上記ベンゼンスルホン酸系の陰イオ
ンは、パラトルエンスルホン酸イオンであることを特徴
とする。
【0008】
【作用】パラトルエンスルホン酸イオンなどの特定の陰
イオンをドープしたポリピロール膜は、アルカリ金属イ
オンの水溶液中で電気化学的に酸化還元を行うことので
きる電気化学的活性状態にあるが、アルカリ土類金属イ
オンの水溶液中、あるいは4級アルキルアンモニウムイ
オンの水溶液中では電気化学的に酸化還元を行うことの
できない電気化学的不活性状態となる。
【0009】従って、このポリピロール膜を被覆した作
用電極と参照電極及び対電極からなるセンサ部をイオン
性水溶液中に浸漬し、所望の電位を印加して、酸化還元
電流の有無を調べることで、ポリピロール膜の電気化学
的活性状態を知ることができる。この特性を利用してイ
オン性水溶液中の陽イオンの種類を識別することができ
る。
【0010】
【実施例】図1(a)は、本発明一実施例のイオンセン
サの基本構造を示す模式図である。11は、作用電極1
1W、参照電極11R及び対電極11Cからなるセンサ
部であり、この部分の先端tを測定対象のイオン性水溶
液15に浸漬して陽イオンの種類を識別する。図1
(b)は、本発明一実施例のイオンセンサのセンサ部1
1の先端tの断面図及び底面図である。作用電極11W
表面Sには、特定の陰イオンをドープしたポリピロール
膜が被覆している。参照電極11Rは、作用電極11W
と対電極11Cとの間に印加される所望の電位を正確に
制御するための基準電極となり、ここでは参照電極とし
て銀/塩化銀電極あるいは飽和カロメル電極(SCE)
を用いる。また、対電極11Cは、作用電極11Wに十
分な電流を供給するための電極であり、その有効表面積
は作用電極11Wのそれより十分大きく設定してある。
【0011】センサ部11における作用電極11W、参
照電極11R及び対電極11Cは、構造上それぞれ分離
していても構わないが、図1(b)に示す如く、エポキ
シ、アクリル製ホルダ及びテフロン製ホルダ等の固定材
10により固定された方が好ましい。
【0012】本実施例では、作用電極11Wとして有効
表面積が0.08cm2のディスク状電極、作用電極1
1Wの中心から参照電極11Rまでの距離WRを1〜2
mm、また、対電極11Cまでの距離WCを約5mmと
設定したが、作用電極11W、対電極11C及び参照電
極11Rの構成が満たせれているならば、イオンセンサ
の使用目的に応じてそのサイズを変更してもよい。
【0013】12は、センサ部11に入力電位を印加す
る電位発生部であり、ポテンショスタット/ガルバノス
タットともよばれ、センサ部11の作用電極11Wに所
望の電位を与える。実際には、入力電位は、電位発生部
12により、作用電極11Wと対電極11C、あるい
は、作用電極11Wと参照電極11R、の間が常に所望
の電位差になるように制御されて、作用電極11Wと対
電極11Cとの間に印加される。
【0014】13は、センサ部11に印加した入力電位
の応答を受け情報処理を行う処理部である。14は、こ
の処理部13における処理結果を表示する表示部であ
る。なお、図1(a)のブロック図に示す電位発生部1
2、処理部13及び表示部14は情報処理部16として
一つのコンパクトな装置にまとめてもよい。
【0015】[ポリピロール膜被覆作用電極の作製]次
にポリピロール膜被覆作用電極の作製方法について説明
する。
【0016】本実施例では、電解重合法(陽極酸化)に
よりポリピロール膜を作用電極表面上に被覆作製した。
また、ポリピロール膜にドープされる特定の陰イオンと
してパラトルエンスルホン酸イオンを使用した。パラト
ルエンスルホン酸イオンの他にパラスチレンスルホン酸
イオン(CH2=CHC64SO3 -)、パラフェニレン
スルホン酸イオン(OHC64SO3 -)等のベンゼンス
ルホン酸系あるいは硫酸イオン(SO4 2-)等の硫酸系
の陰イオンを用いてもよい。
【0017】図2は、本発明一実施例のイオンセンサの
センサ部に用いるポリピロール膜被覆作用電極を電解重
合法により作製すための装置を示す。21は、イオンセ
ンサ部であり、その構造は図1(b)に示す如く作用電
極11W、参照電極11R、対電極11C及び固定材1
0からなる。作用電極11Wの先端tは、ピロールモノ
マー水溶液25に浸漬してある。作用電極11Wは、デ
ィスク状の電極であり、本実施例では、半径1.6mm
のワイヤ電極の断面(有効表面積:0.08cm2)を
使用した。作用電極11W及び対電極11Cの材料とし
ては、耐食性の金属が好ましく、本実施例では、作用電
極11Wとして白金線(Ptワイヤ)を対電極11Cと
して白金板を作用電極11Wと参照電極11Rを囲むよ
うに円筒状に成型したものを使用した。また、参照電極
11Rとして銀/塩化銀電極を使用した。本実施例にお
ける電位の単位は、全てこの銀/塩化銀電極を参照電極
として示したものであり、図面では、その単位をV vs.
Ag/AgClで示す。
【0018】22は、ポテンショスタット/ガルバノス
タットであり、作用電極11Wに均一な電位または電流
が与えられるよう作用電極11W、参照電極11R及び
対電極11Cの電位または電流を制御する装置である。
本実施例では、Princeton Applied Research 社製ポテ
ンショスタット/ガルバノスタット・モデル273(P
AR−M273)を使用した。
【0019】ピロールモノマー水溶液25は、0.1M
ピロール及び0.02Mパラトルエンスルホン酸ナトリ
ウムを超純水に溶解して作製した。但し、Mは1リット
ル当りの溶解量(モル)を示す。本実施例では、ピロー
ルには、東京化成社製/特級を2回蒸留したものを使用
した。パラトルエンスルホン酸ナトリウムには、和光純
薬社製をそのまま使用した。
【0020】電解重合は、ピロールモノマー水溶液25
を乾燥窒素ガスにより脱気した後、定電流電解により行
った。この時の電流値は、作用電極の有効表面積に対
し、2.5mA/cm2で行った。通電量は作用電極の
有効表面積に対し、100〜250mC/cm2程度が
好ましい。本実施例では、定電流電解重合によりポリピ
ロール膜を作製したが、定電位電解重合により作製して
もよい。この場合、印加電位は参照電極11Rに対し、
1.0V程度が好ましい。
【0021】以上の条件下で、電解重合を行うと、ピロ
ールモノマーが重合してポリピロール膜を形成するとと
もにパラトルエンスルホン酸イオンをその膜内に取り込
み、作用電極上にパラトルエンスルホン酸イオンをドー
プしたポリピロール膜が形成する。所望の通電を行った
後、センサ部21をピロールモノマー水溶液25から取
り出し、その先端部tを超純水ですすぎ、ピロールモノ
マー水溶液をその表面から除去すると、ポリピロール膜
被覆作用電極が得られる。
【0022】[本実施例のイオンセンサの作動形態]次
に、以上の工程により作製したポリピロール被覆作用電
極を使用したイオンセンサの作動形態を説明する。
【0023】図1(a)に示す装置により、イオン性水
溶液15中の陽イオンの識別を行った。イオン性水溶液
として、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、ルビジ
ウム、セシウム)またはアルカリ土類金属(マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム)、4級ア
ルキルアンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テト
ラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム)
の硝酸塩水溶液、塩化物水溶液及び過塩素酸塩水溶液を
使用した。濃度は1価の陽イオン(アルカリ金属イオ
ン、4級アルキルアンモニウムイオン)で0.1M、2
価の陽イオン(アルカリ土類金属)で0.05Mとし
た。
【0024】本実施例では、電位発生部12における入
力電位として、電位走査法により、図3(a)及び図4
(a)に示す電位を入力した。電位幅は、参照電極11
Rに対して、下限電位が−0.8V、上限電位が0.5
Vである。また、掃引速度は、200mV/秒で行っ
た。
【0025】本発明のポリピロール被覆作用電極を使用
したイオンセンサの第1の作動形態を図3に示す。図3
(b)〜(j)は、種々の陽イオンを含む硝酸塩水溶液
において、それぞれ上記入力電位(図3(a))の入力
に対応した出力電流応答を示す図である。個々の応答
は、作用電極11W表面に被覆したポリピロール膜の電
気化学的酸化還元電流を示す。
【0026】図3(b)〜(f)では、ポリピロール膜
の還元及び酸化に伴う電流(マイナス電流及びプラス電
流)が観察される。これは、マイナス電位を印加するこ
とでポリピロール膜は還元され、続いてプラス電位を印
加することで酸化していることを示す、即ちポリピロー
ル膜は電気化学的に活性状態にあることを示唆する。
【0027】一方、図3(g)〜(j)では、ポリピロ
ール膜の酸化還元電流が観察されず、ポリピロール膜が
電気化学的に不活性であることを示唆する。
【0028】本発明のイオンセンサは、図3(b)〜
(f)及び(g)〜(j)の応答結果において、例え
ば、電位掃引開始後2〜5秒に現れるポリピロール膜の
還元電流Pの有無を処理部13で判断し、この時還元電
流Pが確認され、ポリピロール膜が電気化学的活性状態
にあるときは、イオン性水溶液中の陽イオンはアルカリ
金属イオン((b)Li+;リチウムイオン、(c)N
+;ナトリウムイオン、(d)K+;カリウムイオン、
(e)Rb+;ルビジウムイオン、(f)Cs+;セシウ
ムイオン)と判断し、ポリピロール膜が電気化学的不活
性状態にあるときは、イオン性水溶液中の陽イオンはア
ルカリ土類金属イオン((g)Mg2+;マグネシウムイ
オン(h)Ca2+;カルシウムイオン、(i)Sr2+
ストロンチウムイオン、(j)Ba2+;バリウムイオ
ン)と判断し、表示部14に判断結果を表示するもので
ある。
【0029】次に本発明のポリピロール被覆作用電極を
使用したイオンセンサの第2の作動形態を示す。図4
(a)及び図4(b)〜(i)は、それぞれイオン性水
溶液15にアルカリ金属((b)Na+;ナトリウムイ
オン、(c)K+;カリウムイオン、(d)Rb+;ルビ
ジウムイオン、(e)Cs+;セシウムイオン)または
アルカリ土類金属((f)Mg2+;マグネシウムイオン
(g)Ca2+;カルシウムイオン、(h)Sr2+;スト
ロンチウムイオン、(i)Ba2+;バリウムイオン)の
塩化物水溶液を用いた場合の入力電位及びその応答結果
を示す。この場合も、アルカリ金属イオンを含むイオン
性水溶液では、電位掃引開始後2〜5秒、15〜18秒
及び28〜30秒、即ち−0.5〜−0.8V程度の電
位がポリピロール膜に印加されている時、ポリピロール
膜の還元電流P1、P2、P3が確認され、アルカリ金
属イオンとアルカリ土類金属イオンとの識別ができる。
この結果は、同様に過塩素酸水溶液を用いた場合につい
ても同じ結果応答結果を示す。
【0030】さらに本発明のポリピロール被覆作用電極
を使用したイオンセンサの第3の作動形態を示す。図5
(a)及び図5(b)〜(d)は、それぞれイオン性水
溶液15に4級アルキルアンモニウムイオン((b)M
4+;テトラメチルアンモニウムイオン、(c)Et
4+;テトラエチルアンモニウムイオン、(d)Bu 4
+;テトラブチルアンモニウムイオン)の水溶液を用
いた場合の入力電位及びその応答結果を示す。このよう
に陽イオンとして水溶液中に4級アルキルアンモニウム
イオンが含まれる場合、図5(b)〜(d)に示す如
く、図3(b)〜(f)及び図4(b)〜(e)で観察
されるようなポリピロール膜の還元電流(P及びP1、
P2、P3)は確認されず、即ちポリピロール膜は不活
性化となる。このことより、本発明のイオンセンサによ
れば、同様にアルカリ金属イオンと4級アルキルアンモ
ニウムイオンとの識別が可能となる。
【0031】本実施例では、入力電位は電位走査法によ
り、図3(a)、図4(a)及び図5(a)に示す電位
を入力したが、ポリピロール膜が電気化学的活性状態に
あるとき、ポリピロール膜が電気化学的に還元される電
位、あるいは、その電位が含まれる電位幅の電位がそれ
に印加されればよく、この場合、銀/塩化銀参照電極に
対して、約−0.8V程度の電位、あるいは、その電位
が含まれる電位幅の電位走査が好ましい。従って、この
電位に対する電流応答においてポリピロール膜の還元電
流が認められれば、ポリピロール膜は電気化学的活性状
態にあることが確認できる。
【0032】また、本実施例では、イオン性水溶液のイ
オン濃度を0.1Mまたは0.05Mに設定して行った
が、本発明のイオンセンサでは、作用電極に所望の電位
が印加できればよく、従って、そのための電流がイオン
性水溶液を流れるのに十分小さな溶液抵抗を有する程度
のイオン濃度であればよい。
【0033】他の実施例として、パラトルエンスルホン
酸イオン以外のイオンをドープして作製したポリピロー
ル被覆作用電極を使用したイオンセンサの作動形態を示
す。
【0034】図3〜図5に示す実施例では、パラトルエ
ンスルホン酸イオンをドープしたポリピロール膜を被覆
した電極をセンサ部に用いたが、パラトルエンスルホン
酸イオンの他にパラスチレンスルホン酸イオン(CH2
=CHC64SO3 -)、パラフェニレンスルホン酸イオ
ン(OHC64SO3 -)等のベンゼンスルホン酸系ある
いは硫酸イオン(SO4 2-)等の硫酸系の陰イオンをド
ープしたポリピロール膜を用いても、パラトルエンスル
ホン酸イオンをドープしたポリピロール膜の場合と同様
の結果が得られる。
【0035】図6の(b)及び(d)は、パラフェニレ
ンスルホン酸イオンをドープしたポリピロール膜を用い
た場合、(c)及び(e)は、硫酸イオンをドープした
ポリピロール膜を用いた場合の入力電位(図6(a))
に対する出力電流を示す。
【0036】このように、ベンゼンスルホン酸系または
硫酸系の陰イオンをドープしたポリピロール膜は、アル
カリ金属イオンの水溶液中では、ポリピロール膜の還元
電流Pが確認され、電気化学的活性、また、アルカリ土
類金属イオンあるいは4級アルキルアンモニウムイオン
の水溶液中で電気化学的不活性となる。この特性を利用
することで、アルカリ金属イオンとアルカリ土類金属イ
オン、また、アルカリ金属イオンと4級アルキルアンモ
ニウムイオンの水溶液を容易に識別することができるイ
オンセンサを得ることができる。
【0037】また、本発明のイオンセンサにれば、複数
回の電位掃引を行うことでイオン性水溶液中の陽イオン
のサイズ(原子量または分子量)の識別を行うことも可
能である。
【0038】例えば、本発明のイオンセンサを用いて、
アルカリ金属イオンの水溶液で、電位走査法により電位
掃引を行うと、−0.5〜−0.8V程度の電位がポリ
ピロール膜へ印加される毎に、ポリピロール膜の還元電
流が現れるが、これら還元電流は、水溶液中のアルカリ
金属イオンのサイズ(原子量)に依存して変化する。即
ち、図4(b)〜(e)に示す如く、ポリピロール膜の
還元電流P1、P2、P3は、電位掃引の回数が増す毎
に次第に小さくなっているが、その変化速度が水溶液中
のアルカリ金属イオンのサイズが大きくなる毎(ナトリ
ウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシ
ウムイオンの順)に遅くなっている。このことより、複
数の異なるアルカリ金属イオンの水溶液について、これ
らの傾向(ポリピロール膜の還元電流の変化)について
調べることで、それぞれの水溶液中のイオンの相対的関
係を推測することができる。
【0039】また、同様に4級アルキルアンモニウムイ
オンの水溶液では、今度はポリピロール膜の酸化電流を
調べることで、これらのイオンのサイズ(分子量)の相
対関係を知ることができる。例えば、図5(b)〜
(d)に示す如く、4級アルキルアンモニウムイオンの
サイズが大きくなる毎(テトラメチルアンモニウムイオ
ン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラブチルア
ンモニウムイオンの順)にポリピロール膜の酸化電流の
変化(最大酸化電流量がW1、W2、W3と電位掃引毎
に大きくなること)の速度が、遅くなっている。
【0040】このように、本発明によるベンゼンスルホ
ン酸系または硫酸系の陰イオンをドープしたポリピロー
ル膜を使用したイオンセンサによれば、アルカリ金属イ
オンとアルカリ土類金属イオン、また、アルカリ金属イ
オンと4級アルキルアンモニウムイオンの水溶液を容易
に識別することができる他に、出力電流を解析すること
で、これらのイオンについての様々な情報を得ることが
できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、パラトルエンスルホン
酸イオンなどの特定の陰イオンをドープしたポリピロー
ル膜被覆作用電極と参照電極及び対電極からなるセンサ
部をイオン性水溶液中に浸漬し、入力電位を印加した時
のポリピロール膜の電気化学的活性状態によりイオン性
水溶液中のアルカリ金属イオンとアルカリ土類金属イオ
ンまたは4級アルキルアンモニウムイオン、またはそれ
らのサイズを識別することができる。
【0042】さらに、本発明によれば、作用電極に有機
高分子材料であるポリピロール膜を被覆した電極を使用
するため、電解重合法により容易にかつ安価にイオンセ
ンサ用電極を作製できる。
【0043】また、本発明によれば、有機材料を使用し
たイオンセンサを提供できるため、生体系における同種
のイオン選択機能のメカニズム解明研究等への寄与は計
り知れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例のイオンセンサの基本構造を示
す模式図及びイオンセンサのセンサ部を示す断面図及び
底面図である。
【図2】本発明一実施例のイオンセンサに係わるポリピ
ロール膜被覆作用電極の作製に用いる装置を示す模式図
である。
【図3】本発明一実施例のイオンセンサの第1の作動形
態を示す図である。
【図4】本発明一実施例のイオンセンサの第2の作動形
態を示す図である。
【図5】本発明一実施例のイオンセンサの第3の作動形
態を示す図である。
【図6】本発明他の実施例のイオンセンサの作動形態を
示す図である。
【符号の説明】
10 固定材 11 センサ部 11W 作用電極 11R 参照電極 11C 対電極 12 電位発生部 13 処理部 14 表示部 15 イオン性水溶液 21 イオンセンサ部 22 ポテンショスタット/ガルバノスタット 25 ピロールモノマー水溶液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センサ部と、これに所望の入力電位を印加
    する電位発生部と、この入力に対応する出力電流を受け
    情報処理を行う処理部と、前記処理部における処理結果
    を表示する表示部と、を基本構造としたイオンセンサで
    あって、 前記センサ部は、作用電極と対電極、あるいは、作用電
    極と対電極と参照電極からなること、また、該作用電極
    表面には、ベンゼンスルホン酸系または硫酸系の陰イオ
    ンをドープしたポリピロール膜が被覆していること、 前記入力電位は、前記電位発生部により、前記作用電極
    と前記対電極、あるいは、前記作用電極と前記参照電
    極、の間が常に所望の電位差になるように制御されて、
    該作用電極と該対電極との間に印加されること、 前記所望の電位差には、電気化学的活性状態にある前記
    ポリピロール膜が電気化学的に還元される電位が含まれ
    ていること、を特徴とするイオンセンサ。
  2. 【請求項2】上記ベンゼンスルホン酸系の陰イオンは、
    パラトルエンスルホン酸イオンであることを特徴とする
    請求項1記載のイオンセンサ。
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