JPH06345610A - トリコグラマ種マミーを含有する殺虫組成物 - Google Patents
トリコグラマ種マミーを含有する殺虫組成物Info
- Publication number
- JPH06345610A JPH06345610A JP5143883A JP14388393A JPH06345610A JP H06345610 A JPH06345610 A JP H06345610A JP 5143883 A JP5143883 A JP 5143883A JP 14388393 A JP14388393 A JP 14388393A JP H06345610 A JPH06345610 A JP H06345610A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insecticidal composition
- carrier
- trichogramma
- powder
- mummy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】トリコグラマ種マミーが、大豆粉末、タバコ
粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、コルク粉末、
結晶セルロース等の植物質担体に保持されてなる殺虫組
成物。 【効果】本発明の殺虫組成物は、保存性がよく、マミー
の羽化率が高く、かつ作物に有効に散布し易いことか
ら、チンゲンサイ、キャベツ、パクチョイ、ハクサイ、
ターサイ、サラダナ等の蔬菜類の害虫であるコナガ、モ
ンシロチョウ、ウワバ類、ヨトウ類等の防除に有効であ
る。
粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、コルク粉末、
結晶セルロース等の植物質担体に保持されてなる殺虫組
成物。 【効果】本発明の殺虫組成物は、保存性がよく、マミー
の羽化率が高く、かつ作物に有効に散布し易いことか
ら、チンゲンサイ、キャベツ、パクチョイ、ハクサイ、
ターサイ、サラダナ等の蔬菜類の害虫であるコナガ、モ
ンシロチョウ、ウワバ類、ヨトウ類等の防除に有効であ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、トリコグラマ種（Tric
hogramma spp. ）のマミーを含有する殺虫組成物に関す
るものである。
hogramma spp. ）のマミーを含有する殺虫組成物に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、農業、衛生害虫分野では、殺虫
剤、殺ダニ剤などの不適当な使用、連用などにより、薬
剤抵抗性害虫が増加し、合成殺虫剤での防除が困難な場
合が出現し、そうした害虫の防除方法として生物的防除
が有効な一手段となっている。中でも、キャベツ・チン
ゲンサイ等の蔬菜類の重要害虫であるコナガの防除にお
いては、コナガ類の卵寄生蜂を利用して、害虫を防除す
ることが提案され検討されている。
剤、殺ダニ剤などの不適当な使用、連用などにより、薬
剤抵抗性害虫が増加し、合成殺虫剤での防除が困難な場
合が出現し、そうした害虫の防除方法として生物的防除
が有効な一手段となっている。中でも、キャベツ・チン
ゲンサイ等の蔬菜類の重要害虫であるコナガの防除にお
いては、コナガ類の卵寄生蜂を利用して、害虫を防除す
ることが提案され検討されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな寄生蜂を圃場またはハウスに放飼して防除効果を挙
げるには、通常１０ａ当たり２００００〜１０００００
頭という大量の寄生蜂を一時期に放飼する必要があるこ
とや、トリコグラマ種成虫の飛翔能力、歩行能力の低さ
などの問題から、こうした防除方法はほとんど実用化さ
れておらず、現在なお各機関で研究が続けられているの
が実情である。
うな寄生蜂を圃場またはハウスに放飼して防除効果を挙
げるには、通常１０ａ当たり２００００〜１０００００
頭という大量の寄生蜂を一時期に放飼する必要があるこ
とや、トリコグラマ種成虫の飛翔能力、歩行能力の低さ
などの問題から、こうした防除方法はほとんど実用化さ
れておらず、現在なお各機関で研究が続けられているの
が実情である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状を考慮し、トリコグラマ種（Trichogramma spp.
）のマミーを直接農作物の株元に放飼できるような組
成物について研究を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
な現状を考慮し、トリコグラマ種（Trichogramma spp.
）のマミーを直接農作物の株元に放飼できるような組
成物について研究を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
【０００５】本発明の殺虫組成物は、トリコグラマ種マ
ミーが植物質担体に保持されてなる組成物であり、該植
物質担体としては大豆粉末、タバコ粉、クルミ粉、小麦
粉、木粉、でんぷん、コルク粉末、結晶セルロース等が
挙げられる。これらの植物質担体は散布器で散布し易い
ように、通常５０〜１０００μｍの範囲内の粒度に粉
砕、篩分けされたものが用いられ、中でも粒度１５０〜
６００μｍの範囲に粉砕、篩分けされたものを用いるの
が好ましい。
ミーが植物質担体に保持されてなる組成物であり、該植
物質担体としては大豆粉末、タバコ粉、クルミ粉、小麦
粉、木粉、でんぷん、コルク粉末、結晶セルロース等が
挙げられる。これらの植物質担体は散布器で散布し易い
ように、通常５０〜１０００μｍの範囲内の粒度に粉
砕、篩分けされたものが用いられ、中でも粒度１５０〜
６００μｍの範囲に粉砕、篩分けされたものを用いるの
が好ましい。
【０００６】本発明の殺虫組成物は、通常次のようにし
て調製される。まず、貯穀害虫の卵、例えばスジコナマ
ダラメイガ等の卵をＵＶ照射により発育を阻害し、これ
に寄生蜂を２４〜４８時間寄生させる。このとき、寄生
蜂と貯穀害虫の卵との割合は、寄生蜂１雌成虫に対し貯
穀害虫の卵５０〜１００卵とするのがよい。次いで、卵
を約２５℃に保管してマミー化させたものに植物質担体
を添加することにより本発明の殺虫組成物が得られる。
このようにして得られた本発明の殺虫組成物は、５℃前
後の温度条件下で約一ヵ月保存することが可能である。
植物性担体の添加量は、一般に体積比でマミー：担体＝
１：９９〜１：９９９９の範囲内が好ましい。
て調製される。まず、貯穀害虫の卵、例えばスジコナマ
ダラメイガ等の卵をＵＶ照射により発育を阻害し、これ
に寄生蜂を２４〜４８時間寄生させる。このとき、寄生
蜂と貯穀害虫の卵との割合は、寄生蜂１雌成虫に対し貯
穀害虫の卵５０〜１００卵とするのがよい。次いで、卵
を約２５℃に保管してマミー化させたものに植物質担体
を添加することにより本発明の殺虫組成物が得られる。
このようにして得られた本発明の殺虫組成物は、５℃前
後の温度条件下で約一ヵ月保存することが可能である。
植物性担体の添加量は、一般に体積比でマミー：担体＝
１：９９〜１：９９９９の範囲内が好ましい。
【０００７】本発明の殺虫組成物は、通常、動力式散布
器または手動式散布機器を用いて５０〜１０００マミー
／ｍ2 の割合で作物の株元に散布される。対象作物とし
てはチンゲンサイ、キャベツ、パクチョイ、ハクサイ、
ターサイ、サラダナ等の蔬菜類が一般的であり、防除の
対象となる害虫としては、コナガ、モンシロチョウ、ウ
ワバ類、ヨトウ類等が挙げられる。
器または手動式散布機器を用いて５０〜１０００マミー
／ｍ2 の割合で作物の株元に散布される。対象作物とし
てはチンゲンサイ、キャベツ、パクチョイ、ハクサイ、
ターサイ、サラダナ等の蔬菜類が一般的であり、防除の
対象となる害虫としては、コナガ、モンシロチョウ、ウ
ワバ類、ヨトウ類等が挙げられる。
【０００８】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げてより具体的
に説明する。まず、本発明の殺虫組成物の製造例を示
す。ＵＶ照射により殺卵されたスジコナマダラメイガの
卵約2000個にTrichogramma雌成虫を２０頭を放飼した
後、２５℃に保持し、マミー化した後、植物性担体（イ
ネ籾殻、木粉またはコルク粉末）を、マミー／担体＝１
／９９（V/V ）の割合で混合した。一方、比較のために
植物性担体にかえて鉱物質担体（軽石または珪藻土）を
用いて上記と同様に殺虫組成物を製造した。
に説明する。まず、本発明の殺虫組成物の製造例を示
す。ＵＶ照射により殺卵されたスジコナマダラメイガの
卵約2000個にTrichogramma雌成虫を２０頭を放飼した
後、２５℃に保持し、マミー化した後、植物性担体（イ
ネ籾殻、木粉またはコルク粉末）を、マミー／担体＝１
／９９（V/V ）の割合で混合した。一方、比較のために
植物性担体にかえて鉱物質担体（軽石または珪藻土）を
用いて上記と同様に殺虫組成物を製造した。
【０００９】上記で得られた殺虫組成物および担体を含
まないもの各々について、スクリュウ管に入れ、冷蔵庫
（３〜７℃）内に１４日間保管した後の羽化率を調査し
た。結果を表１に示す。
まないもの各々について、スクリュウ管に入れ、冷蔵庫
（３〜７℃）内に１４日間保管した後の羽化率を調査し
た。結果を表１に示す。
【表１】 上表に見られるように、植物質担体を用いたものは、比
較例の鉱物質担体を用いたものや担体を含まないものに
比べて、１４日保存後の羽化率において優れた結果を示
した。
較例の鉱物質担体を用いたものや担体を含まないものに
比べて、１４日保存後の羽化率において優れた結果を示
した。
【００１０】次に、虐待保存後の羽化率について調査す
るため、以下の試験を行った。上記で得られた殺虫組成
物の各々について、スクリュウ管に入れ、蓋をし、振盪
培養器を用いて６０分間震盪した。次いで、担体中より
マミーを取りだして２５℃の実験室内で羽化させた。結
果を表２に示す。
るため、以下の試験を行った。上記で得られた殺虫組成
物の各々について、スクリュウ管に入れ、蓋をし、振盪
培養器を用いて６０分間震盪した。次いで、担体中より
マミーを取りだして２５℃の実験室内で羽化させた。結
果を表２に示す。
【表２】 上表に見られるように、植物質担体を用いたものは、比
較例の鉱物質担体を用いたものに比べて、虐待保存後の
羽化率において優れた結果を示した。
較例の鉱物質担体を用いたものに比べて、虐待保存後の
羽化率において優れた結果を示した。
【００１１】
【発明の効果】本発明の殺虫組成物は、保存性がよく、
マミーの羽化率が高く、かつ作物に有効に散布し易いこ
とから、チンゲンサイ、キャベツ、パクチョイ、ハクサ
イ、ターサイ、サラダナ等の蔬菜類の害虫であるコナ
ガ、モンシロチョウ、ウワバ類、ヨトウ類等の防除に有
効である。
マミーの羽化率が高く、かつ作物に有効に散布し易いこ
とから、チンゲンサイ、キャベツ、パクチョイ、ハクサ
イ、ターサイ、サラダナ等の蔬菜類の害虫であるコナ
ガ、モンシロチョウ、ウワバ類、ヨトウ類等の防除に有
効である。
Claims (1)
- 【請求項１】トリコグラマ種マミーが植物質担体に保持
されてなる殺虫組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5143883A JPH06345610A (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | トリコグラマ種マミーを含有する殺虫組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5143883A JPH06345610A (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | トリコグラマ種マミーを含有する殺虫組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06345610A true JPH06345610A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15349245
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5143883A Pending JPH06345610A (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | トリコグラマ種マミーを含有する殺虫組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06345610A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104187206A (zh) * | 2014-09-26 | 2014-12-10 | 张可池 | 一种赤眼蜂营养液及其制备与应用 |
| CN105394098A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-03-16 | 云南省农业科学院园艺作物研究所 | 一种防治菜青虫的方法 |
| CN105410058A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-03-23 | 云南省农业科学院园艺作物研究所 | 一种菜青虫杀虫剂及其制备方法 |
| CN108496901A (zh) * | 2018-04-25 | 2018-09-07 | 江苏省农业科学院 | 一种利用寄生蜂体内共生菌调控害虫种群的方法 |
| CZ308919B6 (cs) * | 2012-11-28 | 2021-09-01 | Biocont Laboratory | Způsob, zařízení a směs k letecké aplikaci parazitoidů rodu Trichogramma pro ochranu rostlin a způsob vyhodnocení letecké aplikace parazitoidů rodu Trichogramma |
-
1993
- 1993-06-15 JP JP5143883A patent/JPH06345610A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CZ308919B6 (cs) * | 2012-11-28 | 2021-09-01 | Biocont Laboratory | Způsob, zařízení a směs k letecké aplikaci parazitoidů rodu Trichogramma pro ochranu rostlin a způsob vyhodnocení letecké aplikace parazitoidů rodu Trichogramma |
| CN104187206A (zh) * | 2014-09-26 | 2014-12-10 | 张可池 | 一种赤眼蜂营养液及其制备与应用 |
| CN105394098A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-03-16 | 云南省农业科学院园艺作物研究所 | 一种防治菜青虫的方法 |
| CN105410058A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-03-23 | 云南省农业科学院园艺作物研究所 | 一种菜青虫杀虫剂及其制备方法 |
| CN108496901A (zh) * | 2018-04-25 | 2018-09-07 | 江苏省农业科学院 | 一种利用寄生蜂体内共生菌调控害虫种群的方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Considine | Foods and food production encyclopedia | |
| Steiner et al. | Melon fly eradication by overflooding with sterile flies | |
| KR101396798B1 (ko) | 포식 응애를 사육하는 방법 | |
| Surles et al. | Rhinocyllus conicus establishment for biocontrol of thistles in Virginia | |
| Vacante et al. | Development and survival of Orius albidipennis and O. levigatus (Het.: Anthocoridae) on various diets | |
| EP3326463A1 (en) | Mite composition, method for the application of at least one population of mite species belonging to the astigmata in order to provide an in-crop food source for mite predators of the phytoseiidae, when being used as biological control agents | |
| Sternhcht et al. | Fertilisation, sex ratio and postembryonic stages of the citrus bud mite Aceria sheldoni (Ewing)(Acarina, Eriophyidae) | |
| WO1980000295A1 (en) | Insect control compositions and methods with abscisic acid | |
| McMullen et al. | The biology and influence of pesticides on Campylomma verbasci (Heteroptera: Miridae) | |
| Barlow et al. | Effects of pea aphids, Acyrthosiphon pisum (Homoptera: Aphididae), on growth and productivity of pea plants, Pisum sativum | |
| Hammond et al. | Seedcorn maggots (Diptera: Anthomyiidae) and slugs in conservation tillage systems in Ohio | |
| Obadofin et al. | Insecticide Repellency of Plant Extracts Against Callosobruchus maculatus | |
| Krishnareddy et al. | Enhanced synthetic diet for rearing H. armigera under laboratory conditions | |
| JPH06345610A (ja) | トリコグラマ種マミーを含有する殺虫組成物 | |
| Hackerott et al. | Greenbug Injury to Resistant and Susceptible Sorghums in the Field 1 | |
| Noda et al. | Artificial rearing of Nezara viridula (L.) and N. antennata Scott (Heteroptera: Pentatomidae) with semi-solid meridic diets | |
| Getzin | Control of the gray garden slug with bait formulations of a carbamate molluscicide | |
| Mateos-Fierro et al. | Wildflower strip establishment for the delivery of ecosystem services in sweet cherry orchards | |
| Irwin et al. | Volatile production by buds and corollas of two sympatric, confamilial plants, Ipomopsis aggregata and Polemonium foliosissimum | |
| Yu | Susceptibility of Lasioderma serricorne (F.) life stages exposed to elevated temperatures | |
| Van Dinther et al. | Rearing of Diatraea saccharalis on diets in Surinam | |
| JPH0840817A (ja) | ダニ類を保存する方法 | |
| Hartzell | Insect ectosymbiosis | |
| Miller et al. | Yeast and corn hydrolysates and other nutritious materials as attractants for onion and seed flies | |
| Olaifa et al. | Seasonal population fluctuations in the black cowpea moth Cydia ptychora (Meyrick)(Lepidoptera: Tortricidae) |