JPH06345421A - アンモニウム氷晶石の製造法 - Google Patents

アンモニウム氷晶石の製造法

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JPH06345421A
JPH06345421A JP5132023A JP13202393A JPH06345421A JP H06345421 A JPH06345421 A JP H06345421A JP 5132023 A JP5132023 A JP 5132023A JP 13202393 A JP13202393 A JP 13202393A JP H06345421 A JPH06345421 A JP H06345421A
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久和 伊東
Hiromi Sasaki
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F7/00Compounds of aluminium
    • C01F7/78Compounds containing aluminium and two or more other elements, with the exception of oxygen and hydrogen
    • C01F7/788Ammonium aluminium fluorides, e.g. ammonium hexafluoroaluminate

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】NF3 の製造原料として有用な粒径、かさ密度
の大きいアンモニウム氷晶石を製造する。 【構成】テトラフルオロアルミニウムアンモニウムのフ
ッ酸スラリーとアンモニアとを同時に添加し、反応PH
6〜8.5の範囲で晶出させる。特にテトラフルオロア
ルミニウムアンモニウムの平均粒径が3〜20μmの範
囲のものを用い、反応温度50〜90℃の範囲で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置等にお
けるガスクリーニング用のガス等として有用なNF3
製造原料として用いられるアンモニウム氷晶石の製造法
に関するものである。
【0002】
【従来技術】NF3 は、通常無色のガスで、沸点約−1
29℃、融点約−208℃であり、近年半導体装置のガ
スクリーニング用のガスとして注目されているものであ
る。
【0003】このNF3 の製造方法としては、種々提案
されており、例えば、米国特許第3304248号に
は、気体窒素を、1000℃を越える温度でプラズマア
ーク中を通過させ、また、気体フッ素を陽極にできる限
り近いポスト・アーク域に導入することによりNF3
得る方法が開示されている。
【0004】このほか、アジ化水素酸ガスと二フッ化酸
素との反応、アンモニアの直接フッ素化等の気相反応が
知られている。また、アンモニウム・酸フッ化物の溶融
塩電解も知られている。しかし、これらの方法は、いず
れも反応が気相であるため、反応の制御が困難であった
り、可燃性または爆発性の水素を含有する雰囲気の発生
を防止することが必要である。
【0005】さらに、特公昭55−8926号公報に
は、アンモニア酸フッ化物を溶融状態にて気体フッ素と
反応させる方法が開示されている。しかし、この方法は
気液反応であるため、反応の制御が必ずしも容易ではな
く、装置の腐食が著しく、また、NF3 の収率も低く工
業的には、十分な方法とはいえないものである。
【0006】かかる不都合を解決するものとして、特開
昭60−71503号公報には、固体状の金属フッ化
物、例えばアンモニウム氷晶石[(NH4)3 AlF6
と元素状フッ素とを室温以上で反応させる方法が開示さ
れている。
【0007】このアンモニウム氷晶石の工業的製造法に
ついては一般的ではないが、少量のものの製造としては
新生の水酸化アルミをフッ化アンモニウム水溶液に入れ
て煮沸する、あるいはフッ化アンモニウム水溶液と水酸
化アルミをフッ酸に溶解したものとを混合して得る方法
等が知られている。
【0008】しかし、このようにして得られるアンモニ
ウム氷晶石は粒径が小さく、また、かさ密度が小さくN
3 の製造においては必ずしも十分なものではない。具
体的には、粒径が小さいと元素状フッ素との反応が急激
に進行し、反応系温度の制御が容易ではなくなり、反応
温度が大幅に上昇することとなりアンモニウム氷晶石が
自己分解を起こし、NF3 の収率が低下することにな
る。また、粉塵発生等の取扱い上の問題がある。また、
かさ密度が小さいと装置容積効率が悪くなる。
【0009】
【問題点を解決するための具体的手段】本発明者らは、
原料にテトラフルオロアルミニウムアンモニウム、フッ
酸、アンモニアを使用して粒径、嵩密度の大きい、具体
的には平均粒径が200〜300μm、かさ密度が1〜
1.2g/cm3 程度で純度95%以上のアンモニウム
氷晶石を得るため鋭意検討の結果、特定反応方式と、限
られたpHの範囲、限られた反応温度及び原料テトラフ
ルオロアルミニウムアンモニウムの粒度を選択すること
でかかる目的を達成することができることを見出し本発
明に到達した。
【0010】すなわち本発明は、平均粒径3〜20μm
の範囲のテトラフルオロアルミニウムアンモニウムのフ
ッ酸スラリーとアンモニアとを反応pH6〜8.5の範
囲及び反応温度50〜90℃の範囲で晶出させることを
特徴とするアンモニウム氷晶石の製造法を提供するもの
である。
【0011】アンモニアとしては、ガスでも液体でもよ
く、反応時のpHは6〜8.5の範囲が好ましい。かか
る範囲未満でも、またこの範囲を越えてもかさ密度、粒
径ともに小さいものとなるため、pHの選択は重要であ
る。このpH範囲は反応全体を通じて維持することが好
ましい。従って、反応形態としては、原料のテトラフル
オロアルミニウムアンモニウムのフッ酸スラリーおよび
アンモニアの添加を同時に行うことが好ましい。
【0012】原料のテトラフルオロアルミニウムアンモ
ニウムは、フッ酸に水酸化アルミニウムを溶解し、アン
モニアで中和することで得られるが、NF3 の製造にお
いてアンモニウム氷晶石と元素状フッ素を反応させた場
合、反応残滓としてテトラフルオロアルミニウムアンモ
ニウムが残るため、工業的にはこの反応残滓を使用する
リサイクル工程をとることが好ましい。
【0013】原料テトラフルオロアルミニウムアンモニ
ウムの平均粒径は、3〜20μmの範囲が好ましい。平
均粒径3μm以下でも良いが、純度及び粉体物性の改善
は特に見られず粉砕に要するエネルギーのロスとなる。
一方、平均粒径の大きい原料テトラフルオロアルミニウ
ムアンモニウムの場合、粉体物性は改良されているが未
反応のテトラフルオロアルミニウムアンモニウムが残り
アンモニウム氷晶石の純度が低下する。
【0014】反応温度は50〜90℃の範囲が好まし
い。反応温度が低い場合、粒径及び嵩密度が小さく、ア
ンモニウム氷晶石の純度も低下する。一方、90℃以上
においては純度及び粉体物性の改善は特に見られず加熱
によるエネルギーのロスとなる。
【0015】このようにして得られた反応スラリーを固
液分離し、乾燥することによりNF 3 ガスの製造に適し
たかさ密度、平均粒径が大きく純度の高いアンモニウム
氷晶石を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1、比較例1〜5 100Lテフロン製反応槽に撹拌しながら反応温度60
℃、反応終了時のスラリー濃度が20%になるように反
応させた。反応スラリーは固液分離後150℃で乾燥し
た。この結果を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2〜4、比較例6〜9 実施例1の反応方法により、撹拌しながら所定のpHに
なる様に調節しながら反応温度60℃でアンモニア水と
テトラフルオロアルミニウムアンモニウムのフッ酸スラ
リーを反応させた。反応スラリーは固液分離後、150
℃で乾燥した。結果を表2に示した。
【0019】
【表2】
【0020】実施例5〜8、比較例10、11 実施例1の反応方法により所定の粒度のテトラフルオロ
アルミニウムアンモニウムを用いて撹拌しながら反応温
度60℃、反応pH8で反応させた。反応スラリーは固
液分離後、150℃で乾燥した。結果を表3に示した。
【0021】
【表3】
【0022】実施例9〜12、比較例12、13 実施例1の反応方法により、所定の反応温度で反応pH
8になるように調節しながらでアンモニア水とテトラフ
ルオロアルミニウムアンモニウムのフッ酸スラリーを反
応させた。反応スラリーは固液分離後、150℃で乾燥
した。結果を表4に示した。
【0023】
【表4】
【0024】実施例13 実施例1で製造したアンモニウム氷晶石と元素状フッ素
とを反応させてNF3を製造した時の反応残滓であるテ
トラフルオロアルミニウムアンモニウムを平均粒径が5
μmになるように粉砕した後、実施例1の反応方法によ
りアンモニウム氷晶石を製造した。反応スラリーは固液
分離後150℃で乾燥した。純度98%、平均粒径25
0μm、嵩密度1.2g/cm3 のアンモニウム氷晶石
が得られた。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば半導体製造装置等におけ
るガスクリーニング用のガス等として有用なNF3 の製
造原料として極めて好適なアンモニウム氷晶石を容易に
得ることができるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラフルオロアルミニウムアンモニウ
    ムのフッ酸スラリーとアンモニアとを同時に添加して反
    応pH6〜8.5の範囲で晶出させることを特徴とする
    アンモニウム氷晶石の製造法。
  2. 【請求項2】 テトラフルオロアルミニウムアンモニウ
    ムの平均粒径が3〜20μmの範囲である請求項1記載
    のアンモニウム氷晶石の製造法。
  3. 【請求項3】 反応温度を50〜90℃の範囲とする請
    求項1記載のアンモニウム氷晶石の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006312570A (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Central Glass Co Ltd アンモニウム氷晶石の製造方法
JP2007290918A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Central Glass Co Ltd アンモニウム氷晶石の製造方法

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