JPH063437B2 - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH063437B2
JPH063437B2 JP7810787A JP7810787A JPH063437B2 JP H063437 B2 JPH063437 B2 JP H063437B2 JP 7810787 A JP7810787 A JP 7810787A JP 7810787 A JP7810787 A JP 7810787A JP H063437 B2 JPH063437 B2 JP H063437B2
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SHINNITSUSAN DAIYAMONDO KOGYO KK
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    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、金属又はプラスチック材料等に内在する不連
続発生位置や、その大きさ及び形状等を検知又は測定を
行なう超音波探傷試験に用いられる探触子に関するもの
である。
<従来の技術> 超音波を利用して金属材その他の素材の欠陥を探傷する
ことが従来から行なわれており、金属材又はプラスチッ
ク材料等が高級になるに従い、その付加価値から、それ
ら素材に内在する不連続部、即ち、欠陥の保証度も厳格
になるため、その検出精度が要求される。これら素材に
内在する欠陥は、機械的強度に影響するところから一般
的に排除されるものである。特に応力の集中し易い体積
の小さい欠陥、即ち面状欠陥の検出に対する現在の非破
壊検査技術では、欠陥の検出精度、検査能率等の信頼度
から超音波探傷試験方法が最も広く活用されている。
一般に超音波探傷試験において、欠陥の検出精度を向上
させる手段として、(1)超音波探傷器の信号処理方法、
(2)被検査材料の前処理方法、(3)探触子保持方法等に依
存するところも大きいが、最も検出精度を左右するのが
探触子のS/N比であることは周知である。
従来より超音波探触子の中間媒体として主要な部材であ
るくさび材には、諸特性が比較的安定しているアクリル
樹脂が用いていられている。しかし乍らアクリル樹脂は
熱変形温度が80゜〜125゜と低いため、高温な被検査材
に接すると入射された超音波の減衰が大きく、探傷感度
が著しく低下すると共に、熱変形により振動子の剥離
や、リード線の脱落を生じ、耐久性に乏しく、特に斜角
探触子においては探傷屈折角の変位が生じ、著しく探傷
精度を阻害する。
又、超音波探傷試験が常温下で、又は低温下で行なわれ
る場合も、アクリル樹脂は、超音波の減衰、耐摩耗性、
吸水率、探傷感度のいずれにおいても満足できるもので
はなかった。アクリル樹脂は、特に耐摩耗性が区く、連
続超音波探傷試験においては、探触子シュー、ガイドリ
ングその他よりなる探触子アダプターと被検査材とが直
接摺動することが多く、このような場合には、被検査材
との摺動摩耗によるアダプターの消耗が極端となり、極
めて短時間にシューを交換することが必要であり、交換
による時間的又は経済的損失が大きく探傷精度にも著し
い影響を及ぼしている。
又、アクリル樹脂は熱変形温度が低いことから、高温材
料を探傷する場合の探触子としては、これに代って耐熱
樹脂(デュポン社製RMDA系ポリイミド樹脂、商品名『ベ
スペル』)をくさび材として用いた探触子がある。しか
し乍ら、このピロメリト酸二無水物(PMDA)と芳香族ジア
ミンとの重合によって得られるRMDA系ポリイミド樹脂を
用いた探触子は、高温度には耐え得るが、例えば特公昭
57−44142号公報にても指摘されるように、超音
波の減衰が大きく探傷感度が低下すると共に、長時間使
用により熱変形を起し易く耐久性に乏しく、且つ材料自
体が非常に高価であるという問題点を含んでおり、一般
に普及していない。
かかる情況から、各研究者等はアクリル樹脂又は、PMDA
系ポリイミド樹脂に代る新素材の適用を模索している
が、S/N比を向上させる超音波減衰は解決できても、
音速又は超音波入射角に影響する吸水率、熱変形及び耐
摩耗性等の総合的特性の向上が解決できず、結果的に
は、従来のアクリル樹脂又はPMDA系ポリイミド樹脂に代
って汎用化されるには至っていない。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は上記のような事情から、ベースノイズが極めて
少なく、常温、高温又は低温のいずれにおいても超音波
の減衰が少なく、吸水率に優れ熱変形がなく、十分な硬
度及び衝撃強度を有し、長時間の使用に耐える耐摩耗性
を備えたくさび材、レンズ、シュー若しくはディレーを
含む中間媒体を備えた超音波探触子を提供するものであ
る。
<問題点を解決するための手段> 本発明は上記の問題点を解決するために、超音波探触子
の中間媒体をビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPD
A)と芳香族ジアミンとの縮重合によって得られたBPDA系
ポリイミド樹脂にて形成することにより上述の各問題点
を解決し、良好な超音波探傷を可能としたものである。
<実施例> 以下、本発明を実施例の図面に従って詳細に説明する。
第1図A、Bは斜角探触子の断面図を示し、1は探触
子、2は振動子、3は本発明の中間媒体の1つであるく
さび材(ウエッジ)、4は吸音材、5は接栓、6はコン
タクト・シューを示す。第2図は分割形垂直探触子を示
し、符合の一致する部分の説明は省略する。7は音響分
割面、8はデイレーである。第3図は水浸探触子の断面
図で、9はレンズ、10はダンパーを示す。本発明の中間
媒体は、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンとの縮重合によって得られた全芳香族ポリイミ
ド樹脂の重合体を粉末化し、これをホットプレス法によ
って高温高圧下で圧縮成形することによって形成した成
型品より構成されており、超音波探触子に用いる場合、
その諸物性は以下の通り従来のアクリル樹脂や商品名
『ベスペル』に代表されるPDMA系ポリイミド樹脂等に比
較し格段に優れ、従来の問題点をことごとく解決するこ
とができた。
第1表に本発明の樹脂と従来のアクリル樹脂及びPMDA系
ポリイミド樹脂との超音波特性値を対比するが、同表及
び第4図の各素材の超音波の減衰を示すグラフからも明
らかなように、探触子のくさび材として必要な特性のう
ち、特にS/N比に影響を与える超音波の減衰量におい
て優れている。
一般にプラスチックの超音波減衰の大半は内部摩擦によ
るエネルギー損失が原因であることは知られている。本
発明のBPDA系ポリイミドの分子構造は、アクリルやPMDA
系ポリイミドよりも分子量が大きく、剛直な長い鎖のセ
グメントからなっており、この分子鎖の超音波振動によ
る内部摩擦の発生が非常に起こりにくい分子構造となっ
ているため、超音波特性としての減衰率はかなり低いも
のである。又、BPDA系ポリイミドの特徴である高弾性
率、高耐熱性、高耐摩 耗性等の物性もこの剛直な分子構造に起因しており、第
3表からも明らかなように、PMDA系ポリイミドよりもBP
DA系ポリイミドの弾性率がかなり高いことからも、BPDA
系ポリイミドの方が剛直な分子構造であること裏付げら
れる。
従って、BPDA系ポリイミド樹脂はPMDA系ポリイミド樹脂
よりも優れた超音波減衰特性を有していることは明らか
である。
又、BPDA系ポリイミド樹脂は高温域のみならず、低温域
に於ても優れた特性をもっており、マイナス50℃の低温
下でも常温と同程度の機械的強度を有していることか
ら、低温域における超音波探傷も可能となる。
尚、第1表の比較で判明するようにBPDA系ポリイミド樹
脂は音速においてはアクリル樹脂よりやや遅いため、斜
角探触子においてはくさび面の摩耗による屈折角の変位
はスネルの式、 CI/sini/CII/sinQ CI:第1媒質縦波音速(BPDA、アクリル) CII:第2媒質横波音速(鋼) Sini:第1縦波入射角 SinQ:第2横波屈折角 によれば、アクリル樹脂のそれより大きくなるが、耐摩
耗性においてアクリル樹脂より格段優れる(手動斜角超
音波探傷パイプ用R付コンタクトシューの実験値では百
倍以上)ため、それが相殺されるばかりか、音速が遅い
ため入射角がアクリル樹脂より小さくなり、くさび層の
厚さが薄くなるため距離減衰上更に優位となる。
又、第2表は斜角探触子の感度の比較例を示す。第2表
はJIS Z2344附属書5に従い、A1感度,A2感
度、分解能及び不感帯について夫々の素材の比較を示す
もので、A1感度において10dB、A2感度において6
dB、分解能において13dB、不感帯においてはウエッジ
内雑エコーを抑制することができ本発明の樹脂はその全
てに勝っていることが判明する。
第3表は物性値を示す。
音速、超音波入射角に影響を及ぼす吸水率においても本
発明の樹脂は優れた特性を有す。又、諸物性値より高
温、常温及び低温状態での適用ができることが判明す
る。
第5図Aは分割形垂直探触子の感度の比較例を示し、厚
さ4.7〜16.0mmの鋼板に内在する欠陥(ラミネーショ
ン)を高感度で探傷することを目的とする探触子の感度
の比較例を示すもので、BPDA系ポリイミド樹脂はアクリ
ル樹脂に対し、10dB以上優っていることが判明する。
又第5図B、CはJIS STBNIの検出精度を示す超音
波探傷器本体のディスプレイに表示されるAスコープの
表示波形であり、第5図(B)はBPDA系ポリアミド
樹脂を、又、第5図(C)はアクリル樹脂を中間媒体に
用いた探触子の表示波形を示す。Tはパルス、Sは表面
エコー、Fは欠陥エコー、BFは底面エコーを夫々示
す。これによると、BPDA系ポリイミド樹脂のF/BFは
−2dB、アクリル樹脂のF/BFは+3dBであり、本発
明のBPDA系ポリイミド樹脂を中間媒体に用いた探触
子では目的とする欠陥を高感度で検出することが判明す
る。
<発明の効果> 以上のように、本発明のBPDA系ポリイミド樹脂の成型体
から構成される中間媒体は入射された超音波の減衰が極
めて少なく、又吸水率に優れていることから、従来のア
クリル又はPMDA系樹脂よりなる中間媒体に比べ、S/N
比がはるかに向上し、探傷感度を高めることができる。
又、熱変決温度が高いことから高温探傷も又、低温強度
も優れていることから低温域での探傷も可能となり、耐
摩耗性にも優れ長期の安定した使用が可能であり検査能
率が大幅に向上し、状態のいかんに拘らず被検査材に内
在する欠陥を精度よく探傷することができる。しかも、
本発明のBPDA系ポリイミド樹脂の成型体は切削仕上り性
に優れているところから、探触子ケース内に精度よく収
めることができる。
尚、本発明の中間媒体は上述したくさび材、シュー、レ
ンズ及びディレーに使用できるもので、これ以外にも探
触子と被検査材との中間に介在される媒体に応用できる
ものであることは言うまでもなく、これらは本発明に含
まれるものであることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図A、Bは
斜角探触子の断面図、第2図は分割形垂直探触子の断面
図、第3図は水浸探触子の断面図、第4図は各素材の超
音波の減衰量を示すグラフ、第5図Aは分割形垂直探触
子の感度比較例、第5図B、CはAスコープの表示波形
を示すものである。 1....探触子 3....くさび材 6....コンタクト・シュー 8....ディレー 9....レンズ 10....ダンパー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中間媒体がビフェニルテトラカルボン酸二
    無水物と芳香族ジアミンとの縮重合によって得られた全
    芳香族ポリイミド樹脂により形成されたことを特徴とす
    る超音波探触子。
  2. 【請求項2】中間媒体は、くさび材である特許請求の範
    囲第1項記載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】中間媒体は、レンズである特許請求の範囲
    第1項記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】中間媒体は、コンタクト・シューである特
    許請求の範囲第1項記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】中間媒体は、ディレーである特許請求の範
    囲第1項記載の超音波探触子。
JP7810787A 1987-03-31 1987-03-31 超音波探触子 Expired - Lifetime JPH063437B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7810787A JPH063437B2 (ja) 1987-03-31 1987-03-31 超音波探触子
EP87310310A EP0284689A3 (en) 1987-03-31 1987-11-23 Ultrasonic probe

Applications Claiming Priority (1)

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JP7810787A JPH063437B2 (ja) 1987-03-31 1987-03-31 超音波探触子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63243746A JPS63243746A (ja) 1988-10-11
JPH063437B2 true JPH063437B2 (ja) 1994-01-12

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ID=13652660

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JP7810787A Expired - Lifetime JPH063437B2 (ja) 1987-03-31 1987-03-31 超音波探触子

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Publication number Publication date
JPS63243746A (ja) 1988-10-11
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EP0284689A2 (en) 1988-10-05

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