JPH0634276Y2 - 把手付き合成樹脂製壜 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、把手付きの合成樹脂製壜に関するものであ
る。

「従来の技術」 近年、大容量（2l等）の生ビールをパックした樽形のPE
Tボトル（ポリエチレンテレフタレート樹脂容器）が開
発された。

「考案が解決しようとする問題点」 ところが、上記PETボトルは二軸延伸による肉薄壜であ
ることから、金型設計等の成形上壜本体と把手とを一体
成形することができず、把手の取付け構造に工夫を要し
ていた。

そこで、本考案は別体に形成した把手を壜本体へ簡単か
つコンパクトに取付けることができる把手付き合成樹脂
製壜を提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案に係る把手付き合成樹
脂製壜は、胴部３の後壁部分に形成された指挿入用の凹
陥部４の上、下両部に被挾持用突部5,5を付設した合成
樹脂製の壜本体１と、上記被挾持用突部の左、右両側面
を、板状握持部６前面の少なくとも上、下両部に付設し
た左右一対の挾持片7,7で挾持させて、壜本体後面に装
着された把手２とからなり、上記被挾持用突部の少なく
とも左、右両側面に第１係合突条10,10を縦設させると
共に、これら係合突条前面へ後方への抜出しが不能に強
制乗越えにより係合させた第２係合突条11,11を上記挾
持片内面に縦設させたことを特徴とする。

「作用」 例えば第１図の状態から、把手２前面を壜本体１後面に
押当てて、被挾持用突部５を挾持片7,7で挾持させると
共に、第１係合突条10,10へ第２係合突条11,11を強制乗
越えにより係合させれば、壜本体に把手が離脱不能に装
着される（第２図参照）。

この後、指挿入用の凹陥部４を利用して板状握持部６を
握持して壜本体１を持運べば良い。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を説明す
る。

第１図に示すように、本考案に係る把手付き合成樹脂製
壜は、壜本体１と把手２とからなる。

壜本体１は、胴部３の後壁部分に形成された指挿入用の
凹陥部４の上、下両部に被挾持用突部5,5を付設したPET
樹脂製のものである。図示例では、被挾持用突部5,5が
凹陥部４の上面と下面の左右方向中間部から突出するよ
うな形で形成されている。

把手２は、上記被挾持用突部5,5の左、右両側面を、板
状握持部６前面の上、下両部に付設した左右一対の挾持
片7,7で挾持させて、壜本体１後面に装着された高剛性
のもので、硬質プラスチック、金属等からなる。尚、図
中８…はすべり止め用突条で、９…は後述する第２係合
突条11…形成用の型抜き孔である。

そして、上記被挾持用突部5,5の左、右両側面に第１係
合突条10,10をそれぞれ縦設させると共に、これら係合
突条前面へ後方への抜出しが不能に強制乗越えにより係
合させた第２係合突条11,11を上記挾持片7,7内面にそれ
ぞれ縦設させている。図示例では、第２図に示すよう
に、上記第２係合突条11,11が断面矩形に形成されて、
その先端角部の一方が上記第１係合突条10,10前面に喰
込むようになっている。

次に、第３図及び第４図A,Bは本考案の別の実施例を示
すものである。

これは、先の実施例における被挾持用突部5,5を側面視
で方形状から逆三角形状に形成すると共に、この形状変
更に伴い把手２の挾持片7,7も逆ハの字状に形成した例
である。図示例では、上記挾持片7,7が板状握持部６前
面の左、右両側縁に全長に亘って形成されると共に、板
状握持部６の上部における左右両挾持片7,7部分が結合
挾持片部7aを介して逆山形状に一連に形成されている。
これに伴い、第２係合突条11も上記部分においては逆山
形状に一連に形成されている。

この実施例によれば、把手２を介して壜本体１を持運ぶ
際には、壜本体側の重量で把手係合部にはくさび作用が
生じ、第２係合突条11が第１係合突条10前面に強く喰込
むことになって、把手が壜本体へより堅固に取付けられ
る利点がある。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、壜本体胴部の後壁
部分に形成した指挿入用の凹陥部を利用して把手を取付
けるようにしたので、把手を壜本体外面から大きく出張
らせずにコンパクトに取付けることができる。また、壜
本体側の挾持用突部を把手側の挾持片で挾持させると共
に、上記挾持用突部に縦設の第１係合突条へ挾持片に縦
設の第２係合突条を強制乗越えにより係合させるように
したので、把手の取付け操作も簡単であり、しかも壜本
体から外れることなく確実に取付けられる。また、取り
付けられた把手は、把持部前方の凹陥部に指を挿入して
握ることが出来るが、把持部は板状に構成しているた
め、その挿入空間も大きくとれ、極めて握り易い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部分解斜視図、第２
図は取付け状態の要部横断面図、第３図は本考案の別の
実施例を示す要部分解斜視図、第４図Ａは把手の背面
図、第４図Ｂは同じく平面図である。 １…壜本体、２…把手

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】胴部３の後壁部分に形成された指挿入用の
   凹陥部４の上、下両部に被挾持用突部5,5を付設した合
   成樹脂製の壜本体１と、上記被挾持用突部の左、右両側
   面を、板状握持部６前面の少なくとも上、下両部に付設
   した左右一対の挾持片7,7で挾持させて、壜本体後面に
   装着された把手２とからなり、上記被挾持用突部の少な
   くとも左、右両側面に第１係合突条10,10を縦設させる
   と共に、これら係合突条前面へ後方への抜出しが不能に
   強制乗越えにより係合させた第２係合突条11,11を上記
   挾持片内面に縦設させたことを特徴とする把手付き合成
   樹脂製壜。