JPH0634100Y2 - 鉄道車両用の不燃性断熱材 - Google Patents

鉄道車両用の不燃性断熱材

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JPH0634100Y2
JPH0634100Y2 JP6537990U JP6537990U JPH0634100Y2 JP H0634100 Y2 JPH0634100 Y2 JP H0634100Y2 JP 6537990 U JP6537990 U JP 6537990U JP 6537990 U JP6537990 U JP 6537990U JP H0634100 Y2 JPH0634100 Y2 JP H0634100Y2
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英彰 兼松
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は鉄道車両の天井、床、側壁等に配設される不燃
性断熱材に関するものである。
[従来の技術] 従来、鉄道材料用燃焼試験の「不燃」に合格する断熱材
として、第2図に示すようなガラス繊維綿34をガラス繊
維布35で座布団状に包んで形成した断熱材31や、図示し
ないガラス繊維綿の片面に厚さ70〜100μmのアルミニ
ウム箔をゴム系、ポリウレタン系、有機系等の接着剤に
より接着した断熱材が知られている。
[考案が解決しようとする課題] ところが、従来のガラス繊維綿34をガラス繊維布35で座
布団状に包んだ断熱材31は、中のガラス繊維綿34が出な
いように完全に密閉する必要がある。それには、まず一
枚のガラス繊維布35をミシン縫いして、一辺が開口した
袋を形成する。次に、この袋を内外裏返しにして、その
中にガラス繊維綿34を詰め込み、袋の開口縁をミシン縫
いして封をしなければならない。このように製造作業が
大変面倒で、高い加工コストがかかっていた。
また。鉄道車両内で被配設箇所に寸法形状を合わせるた
めにこの断熱材31を切断することがあるが、その場合、
切断した箇所を再度完全に封じる必要があり面倒であっ
た。また、この断熱材31を側壁等に垂直に立てて収容す
るときには、ガラス繊維布35の袋の中でガラス繊維綿34
が下がって該袋の下部が膨れるので、配設作業がやり難
くなるとともに、該袋の上部のガラス繊維綿34が少なく
なるので該側壁の断熱効果が不均一になるおそれがあっ
た。
また、ガラス繊維綿の片面にアルミニウム箔を接着剤に
より接着した断熱材は、そのアルミニウム箔が厚く柔軟
性がなかったため、該断熱材を被配設箇所の内側形状に
対応させて変形させることが難しかった。また、この厚
いアルミニウム箔が表面に現れているので、この断熱材
を被配設箇所に配設するときにアルミニウム箔の角部や
バリで手を傷付ける場合もあった。また、ガラス繊維綿
にアルミニウム箔を接着する接着剤が、火災の際の熱に
よって不衛生なガスや煙を発生させることがあった。
そこで、本考案者は上記問題を解決すべく、本考案より
も先に、二枚のガラス繊維布の間にガラス繊維綿が挾ま
れ、該ガラス繊維布及びガラス繊維綿が不燃糸により所
々で縫い合わされてなる「鉄道車両用の不燃性断熱材」
の考案を完成して出願した(実願平2-15526号)。
この考案によれば、前述した諸問題を解決することはで
きたが、車内火災で加熱される側と反対側の外側保持用
布までもガラス繊維布で製作するため、高い材料コスト
がかかった。また、ガラス繊維は折れやすいのであまり
薄手の布地を使用することができず、外側保持用布にガ
ラス繊維を使用した場合、被配設箇所の内側形状に対応
する柔軟性の点で充分でない場合があった。
本考案の目的は、上記問題を解決し、低い材料コストで
容易に製造することができ、被配設箇所の内側形状に柔
軟に対応して配設作業性を向上し、また高い不燃性と均
一で高い断熱効果とが得られ、不衛生なガスや煙が発生
しない鉄道車両用の不燃性断熱材を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案の鉄道車両用の不燃
性断熱材は、内側保持用ガラス繊維布とガラス繊維綿と
天然繊維又は合成繊維よりなる外側保持用布とが順に重
ねられ糸により所々で縫い合わされてなるものとした。
なお、本明細書において「内側」とは鉄道車両の室内側
をいい、「外側」とは同じく室外側をいう。また、本考
案の不燃性断熱材は車両内火災に対する不燃性及び断熱
性を持たせるためのものである。
また、「内側保持用ガラス繊維布」はガラス繊維糸を織
って形成したものであり、その織り方は特定のものに限
定されない。また、このガラス繊維布の厚さは0.01〜1m
mの範囲にあることが好ましい。0.01mm未満では前記糸
で切れるおそれがあり、1mmを超えると表面の柔軟性が
少なくなり被配設箇所への配設作業性が悪くなるからで
ある。
また、「ガラス繊維綿」はグラスファイバーの長繊維又
は短繊維のいずれにより形成されたものでもよく、この
ガラス繊維綿の密度は8〜46kg/m3が好ましい。また、
その繊維径は0.5〜13μmと細くかつ繊維の反発係数の
高いものが好ましい。不燃性断熱材の密度を小さくし、
鉄道車両の高速化に伴う車両自体の軽量化に対応させる
ためである。
また、「糸」は不燃性、可燃性を問わず、グラスファイ
バー糸、金属糸、木綿糸、麻糸、ナイロンその他の合成
樹脂製糸を例示することができる。また、糸の直径は、
縫い合わせる部材の種類や厚さに応じて適宜選択すれば
よく、一般的には直径0.01〜1mmの範囲から選択する。
また、「外側保持用布」は、天然繊維として木綿布、麻
布を、合成繊維としてはポリエステル繊維を各々例示す
ることができる。また、織布、不織布を問わない。
また、「所々で縫い合わされて」とは、例えば縦横に格
子状に縫い合わされたり、縦又は横に並列状に縫い合わ
されたり、散在した多数の点状に縫い合わされたりした
状態をいう。
[作用] 不燃性断熱材の外側保持用布は、ガラス繊維綿に重ねら
れて縫われるときに糸の縫い返しを支え、該糸が直接ガ
ラス繊維綿に食い込むのを防止するが、この外側保持用
布は天然繊維又は合成繊維よりなり、ガラス繊維よりも
折れにくいので薄手の布地を使用でき、かつ柔軟なので
被配設箇所の内側形状によく対応することができる。
その他、前述した先の出願にかかる考案と同様、次のよ
うな作用を奏する。
この不燃性断熱材の端部は封じる必要がない。
この不燃性断熱材を側壁等に垂直に立てて配設すると
きでも、ガラス繊維綿が内側保持用ガラス繊維布や外側
保持用布に糸により一体化しているので、従来のように
ガラス繊維綿が下がるようなことはなく、該不燃性断熱
材の厚さは均一なままでほとんど変化しない。
この不燃性断熱材を形成後に切断した場合でも、その
切断口付近の糸をほつれないように止めさえすれば、ガ
ラス繊維綿は内側保持用ガラス繊維布及び外側保持用布
に保持されて一体化の状態を保つことができる。
この不燃性断熱材は、その内側の構成材料であるガラ
ス繊維布及びガラス繊維綿が各々不燃性を有しているた
め、全体としても高い不燃性を満足する。
この不燃性断熱材の一体化には接着剤が使用されてい
ないので、車両内火災時に接着剤から不衛生なガスや煙
が発生することがない。
[実施例] 以下、本考案を具体化した実施例について、第1図を参
照して説明する。
本実施例の不燃性断熱材1は、内側保持用ガラス繊維布
2とガラス繊維綿3とが重ねられ糸4により所々で縫い
合わされて一体に形成されている。この不燃性断熱材1
の全体の厚さは通常10〜100mmであり、本実施例では約5
0mmとした。
本実施例において前記内側保持用ガラス繊維布2は平織
のガラス繊維布を使用した。また、このガラス繊維布2
の厚さは0.18mmとした。
次に、ガラス繊維綿3はグラスファイバーの短繊維製の
ものを使用した。また、このガラス繊維綿3の密度は24
kg/m3で、その繊維径は9μmのものを使用した。
次に、前記外側保持用布5は、平織の木綿布で厚さが0.
15mmのものを使用した。
次に、前記糸4はグラスファイバー糸を使用した。この
グラスファイバー糸としては公知の種々のグラスファイ
バーヤーンを用いることができる。また、この糸4によ
る前記縫い合わせは厚物用ミシンにより行われている。
この縫い目の数は10cmあたり3〜100個が好ましい。100
個を超えると内側保持用ガラス繊維布2、外側保持用布
5が切れてしまうおそれがあり、逆に3個未満だと後で
不燃性断熱材1を切断したときに該糸4のほつれが大き
くなるからである。また、この糸4には、縫い合わせる
前記ガラス繊維布2、ガラス繊維綿3、外部保持用布5
等の種類や厚さに合わせて、直径0.3mmの糸を使用し
た。
次に、上記のように構成された不燃性断熱材1は、内側
保持用ガラス繊維布2とガラス繊維綿3と外側保持用布
5とを糸4によりミシン縫いして容易に製造することが
できる。これらの作業は保持用布2,5の端部を封じる必
要がなく従来よりも製造が簡単である。
また、不燃性断熱材1の外側保持用布5は、ガラス繊維
綿3に重ねられて縫われるときに糸4の縫い返しを支
え、該糸4が直接ガラス繊維綿3に食い込むのを防止す
る役目をする。本実施例の外側保持用布5は木綿布より
なり、木綿繊維はガラス繊維よりも柔軟である。また、
木綿繊維はガラス繊維よりも折れにくいので薄手の布地
を使用することができる。従って、被配設箇所の内側形
状によく対応することができ、車両内への配設作業性も
向上する。
また、一般に木綿布は可燃性であるが、不燃性断熱材1
が加熱される部分はその内側なので、内側保持用ガラス
繊維布2及びガラス繊維綿3により熱が遮断され、高熱
は外側保持用布5には伝わりにくく、不燃性断熱材1の
不燃性を余り損なわない。また、木綿布はガラス繊維布
よりも値段が安いので、材料コストを下げることができ
る。
また、この不燃性断熱材1を側壁等に垂直に立てて配設
するときでも、ガラス繊維綿3が保持用布2,5に糸4に
より一体化しているので、従来のようにガラス繊維綿3
が下がるようなことはなく、該不燃性断熱材1の厚さは
均一なままでほとんど変化しない。この点においても配
設作業性がよく、均一な断熱効果を得ることができる。
また、被配設箇所に寸法や形状を合わせるためにこの不
燃性断熱材1を形成後に切断した場合でも、その切断口
付近の糸4をほつれないように止めさえすれば、ガラス
繊維綿3は保持用布2,5に保持されて一体化の状態を保
つことができる。この止め方には、粘着テープ等で該糸
4の端部を止めたり、切断口全体を貼着したりする方法
があり、いずれも簡単な作業で行うことができる。勿
論、事前に被配設箇所の寸法や形状が分かっているとき
には、予め該不燃性断熱材1を切断してその切り口をミ
シン縫いすればさらによい。
また、前記不燃性断熱材1はその構成材料である内側保
持用ガラス繊維布2、ガラス繊維綿3及び糸4が各々不
燃性を有しているため、全体としても高い不燃性を満足
する。
なお、本考案は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように考案の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。
(1)外側保持用布は木綿布に限定されず、麻布その他
の天然繊維布、ポリエステルその他の合成繊維布を使用
することができる。
(2)ガラス繊維綿は、例えば内側にはノーバインダー
のガラス繊維綿を外側にはバインダー付きのガラス繊維
綿を使用する構成としてもよい。バインダーはガラス繊
維の折曲強度や耐摩耗性を強化するためにその表面にコ
ーティングされるもので、合成樹脂等を主成分とする
が、高熱の伝わり易い内側をノーバインダーとすること
により、バインダーが高熱でガス化したり、煙を出した
りすることを防止することができる。
(3)糸は不燃性の糸に限定されず、可燃性の糸例えば
木綿糸、麻糸、ナイロンその他の合成樹脂製糸が使用で
きる。糸は燃えても量がごくわずかであり、また、たと
え糸が焼失しても、一旦被配設箇所に収納された不燃性
断熱材はその形態を保持する場合が多く、断熱材として
の効果は損なわれないからである。
[考案の効果] 本考案は、上記の通り構成されているので、低い材料コ
ストで容易に製造することができ、被配設箇所の内側形
状に柔軟に対応して配設作業性を向上し、また高い不燃
性と均一で高い断熱効果とが得られ、不衛生なガスや煙
が発生することもないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を具体化した実施例の断面図、第2図は
従来例の斜視図である。 1……不燃性断熱材、 2……内側保持用ガラス繊維布、 3……ガラス繊維綿、 4……糸、 5……外側保持用布。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16L 59/02

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側保持用ガラス繊維布(2)とガラス繊
    維綿(3)と天然繊維又は合成繊維よりなる外側保持用
    布(5)とが順に重ねられ糸(4)により所々で縫い合
    わされてなる鉄道車両用の不燃性断熱材。
JP6537990U 1990-06-20 1990-06-20 鉄道車両用の不燃性断熱材 Expired - Lifetime JPH0634100Y2 (ja)

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JP2016102589A (ja) * 2015-12-25 2016-06-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱材、並びにこれを備えた冷蔵庫、ジャーポット及び住宅
JP2016183780A (ja) * 2016-05-23 2016-10-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱材、並びにこれを備えた冷蔵庫、ジャーポット及び住宅

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