JPH0633951Y2 - ゴルフバッグ用簡易カート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、車等で積載運搬したゴルフバッグを、ゴルフ
練習場へ搬送したり、ゴルフ練習場内等で移動する場合
に使用するゴルフバッグ用簡易カートに関するものであ
る。

（従来の技術） 一般に、ゴルフ練習場等へのゴルフバッグの運搬或いは
ゴルフ練習場内でのゴルフバッグの移動は、ゴルフバッ
グの肩バンドを肩に掛けて行っているが、フルセットの
ゴルフクラブの収容されたゴルフバッグは非常に重いも
のであり、婦女子、老人等のみならず一般男性にとって
も大きな負担となっている。

このような負担を解消するために、実公昭41-18333号公
報に掲載されているように、ゴルフバッグ載置枠に、引
き手と立て掛け支えを兼用した柄把部を一体的に直立固
定したカートや、実公昭45-31854号公報に代表されるよ
うに、ゴルフバッグの底部に脱着自在又は収納自在の車
輪を設けたものが開発されている。

（考案が解決しようとする課題） ところが、上記従来のゴルフバッグ搬送手段のうち前者
のものは、ゴルフバッグを載置枠上に載置して柄把部に
立て掛けるだけであることから載置安定性が悪いだけで
なく、階段の昇降時にゴルフバッグとカートが分離され
るようになるため取扱いが厄介であり、また嵩が高いた
めにカートの収納や運搬が難儀である等の欠点がある。

また後者のものは、車輪を分離すれば保管容積少なく
て、収納、携帯等に便利となるが、ゴルフバッグ自体に
車輪装着用金具、あるいは収納構造を具備させなければ
ならないから、このような車輪を具備したゴルフバッグ
でなければ搬送、移動の際の負担を軽減することができ
ない。

しかも、車輪を使用しない場合、例えば、ゴルフ場のよ
うに常設カートを使用する場合でも、ゴルフバッグに車
輪装着金具が露出するから体裁が悪いものである。

本考案は、折畳可能として収納保管及び携帯を便利とす
るとともに、ゴルフバッグに何等の加工を施すことな
く、また機能も要求されずに使用することができ、使用
においては、ゴルフバッグを極めて安定的に支持でき、
階段の昇降においてもカートがゴルフバッグから分離す
ることなく通常の運搬で移動させることができるゴルフ
バッグ用簡易カートを安価に提供することを目的として
いる。

（課題を解決するための手段） 本考案のゴルフバッグ用簡易カートは、カート主体と保
持バンドからなり、カート主体は、下面に載置用脚を固
定したバッグ底支持用枠体に、その一端に直立し前記バ
ッグ底支持用枠体上へ折畳自在とした背の低い凭れを枢
着するとともに、該凭れの外面には、両端に車輪を装着
した車軸の中間部を支持した車輪支持体を、車輪の設置
面が前記載置用脚の設置面より高位置となるように固定
した構成とし、保持バンドは、一端を前記凭れに固定し
てバッグ底部を縛るようにした締縛バンドと受止バンド
及び該締縛バンドとバッグ底支持用枠を連結する垂直バ
ンドとから構成したことを特徴とするものである。

（実施例） 本考案のゴルフバッグ用簡易カートの実施例を図面に基
づいて説明すると以下の通りである。

第１図はゴルフバッグ用簡易カート斜視図、第２図は第
１図のＡ部分の断面図、第３図は使用状態を説明するた
めの側面図、第４図は別の実施例の場合のカート主体Ｃ
の平面図、第５図は保持バンドＢを構成する締縛バンド
７の他の実施例の部分正面図、第６図は垂直バンド締結
状態の部分断面図である。

図に示す如く本考案のゴルフバッグ用簡易カートは、カ
ート主体Ｃと保持バンドＢからなる。

第１実施例におけるカート主体Ｃは、アルミ製パイプを
平面Ω形に湾曲形成したバッグ底支持用枠体２の下面に
四個の載置用脚１を固定し、その開口端部に、前記バッ
グ底支持用枠体２上へ折畳自在となり、かつ直立時に
は、載置脚連結杆1aに接当して反対方向へは倒れないよ
うにした背の低い逆Ｕ字形の凭れ３を枢着するととも
に、該凭れ３の外面には、バッグ底支持用枠体２の間隔
よりも広い間隔で車輪４を軸支した車軸５の中間部を支
持した車輪支持体６を、車輪４の設置面が前記載置用脚
１の設置面より高位置となるように固定した構成となっ
ている。

また、保持バンドＢは、バッグ底部を縛るようにした締
縛バンド７と受止バンド８及び該締縛バンド７とバッグ
底支持用枠２を連結する垂直バンド９、10とからなり、
特に第２図に示すように前記締縛バンド７の中間部は、
締縛用の内側バンド7bと外側バンド7aとで二重になって
おり、その外側バンド7aに一方の垂直バンド９が周方向
移動自在に結合され、受止バンド８の一端及び垂直バン
ド10の一端には、二個のバンド止め環11を装着した構成
となっている。この垂直バンド９、10は図示の場合とは
逆に装着して締結するようにしてもよい。

尚、図中12はバンド端処理環を示している。

上記カート主体Ｃと保持バンドＢは、該保持バンドＢの
締縛バンド７と受止バンド８の他端を凭れ３に固定する
とともに、垂直バンド10の他端をカート主体Ｃのバッグ
底支持用枠体２の先端湾曲部に固定することにより結合
する。

次に使用状態及び収容状態を説明すると、まず本考案の
ゴルフバッグ用簡易カートは、第３図に示すように、載
置用脚１を設置させた状態で、ゴルフバッグＧの底面を
直接又はスポンジシート等の滑止又はクッションシート
13を介してバッグ底支持用枠体２上に載置した後、締縛
バンド７と受止バンド８とでゴルフバッグＧの底部を締
縛するとともに、垂直バンド９、10の相互を結合するこ
とによりゴルフバッグを保持させ、移動させる場合に
は、ゴルフバッグＧを、車輪４が接地し載置用脚１は接
地面から離れる状態に倒して、ゴルフバッグＧの肩掛け
バンドＳを引き、静止した時には載置用脚１を接地させ
てスタンドとするのである。

また使用しない時には、凭れ３をその枢着部から折畳ん
で、ゴルフバッグＢの補助容部Ｐに収容するのである。

上記において、締縛バンド７と受止バンド８とでゴルフ
バッグＧの底部を締縛した場合、内側バンド7bに緊締力
が作用し、外側バンド7aは緩い状態となるから、内側バ
ンド7bでゴルフバッグＧが緊締される一方、この外側バ
ンド7aを挿通した垂直バンド９は外側バンド7aに沿って
移動自在となり、載置したゴルフバッグＧのサイズに応
じて垂直バンド10を移動し、バッグ底支持用枠体２に固
定された垂直バンド10と定位置で結合してゴルフバッグ
Ｇの浮上と左右へのズレを阻止するようになり、ゴルフ
バッグの保持が安定且つ確実となる。

尚、上記実施例ではバッグ底支持用枠体２を平面Ω形に
湾曲形成した例で説明したが、バッグ底支持用枠体２の
平面形状はこれに限定されるものではなく、バッグ底を
支持できる形態、例えば三角、四角等の多角形としても
同様の作用効果を達成する。

次に第２実施例について説明すると、第４図に示すよう
に、カート主体Ｃを構成するバッグ底支持用枠体２を、
平行する載置脚連結杆1aを固定した横平面Ｕ字形とし、
該載置脚連結杆1aにバッグ底支持面を広くするための開
閉枠14を取付けた構成とし、ゴルフバッグを載置する時
には開閉枠14が両側へ開いてバッグ底支持用枠体２と同
一平面となるように形成する、そして、載置しない時に
は内方へ折畳めるようにする。

また保持バンドＢの締縛バンド７は、第５図、第６図に
示すようにその中間部に、ゴム、スポンジ等の滑り止め
機能を具備した移動自在のパッド15と、バンド止環11を
有する垂直バンド受け16を取付け、該垂直バンド受け16
のバンド止環11に、バッグ底支持用枠体２に取付けた垂
直バンド９を迂回させ、その垂直バンド９の先端部をバ
ッグ底支持用枠体２側に取付いた二個のバンド止め環11
で締めるようになっている。

このようなバンド締結構成とすることにより、締縛バン
ド７による締縛と、垂直バンド９の締結による絞りによ
りパッド15がゴルフバッグの底部周面に良く密着して、
ゴルフバッグの安定的な保持機能をきわめて良好とす
る。

この保持バンド構成は、前記した実施例１に適用するこ
ともできる。

上記実施例２のゴルフバッグ用簡易カートの説明におい
ては、保持バンドＢ、載置用脚１、車輪４とその保持構
成についての詳細な説明を省略したが、第１実施例と同
様である。

また使用方法についても実施例１と同様であるのでその
説明を省略する。

尚、上記実施例１、２においては、保持バンドＢの結合
を、バンド止め環11を使用した場合で図示説明したが、
該結合手段はこれに限定されるものではなく、面ファス
ナーであってもよい。

（考案の作用効果） 本考案のゴルフバッグ用簡易カートは、カート主体と保
持バンドからなり、カート主体は、下面に載置用脚を固
定したバッグ底支持用枠体に、その一端に直立し前記バ
ッグ底支持用枠体上へ折畳自在とした背の低い凭れを枢
着するとともに、該凭れの外面には、両端に車輪を装着
した車軸の中間部を支持した車輪支持体を、車輪の設置
面が前記載置用脚の設置面より高位置となるように固定
した構成とし、保持バンドは、一端を前記凭れに固定し
てバッグ底部を縛るようにした締縛バンドと受止バンド
及び該締縛バンドとバッグ底支持用枠を連結する垂直バ
ンドとから構成したから、ゴルフバッグの底面をバッグ
底支持用枠体上に載置した後、締縛バンドと受止バンド
とでゴルフバッグの底部を締縛するとともに、垂直バン
ドで結合することにより、サイズの異なるゴルフバッグ
でも安定且つ確実に保持することができ、また移動させ
る場合には、ゴルフバッグを、車輪が接地し載置用脚が
接地面から離れる状態に倒して、ゴルフバッグの肩掛け
バンドを引き、静止した時には載置用脚を接地利用して
スタンドとすることができるので、婦女子、老人等のみ
ならず一般男性にとっても負担は大きく軽減され、ゴル
フ練習場等でのゴルフバッグの移動を便利とする。

また使用しない時には、凭れをその枢着部から折畳ん
で、ゴルフバッグの補助容部に収容することができるの
で嵩張ることなく携帯できる。

従って本考案によれば、折畳可能として収納保管及び携
帯を便利とするとともに、ゴルフバッグに何等の加工を
施すことなく、また特別の機能も要求されずに各種サイ
ズのゴルフバッグに使用することができ、使用において
は、ゴルフバッグを極めて安定的且つ確実に支持でき、
階段の昇降においても、カートがゴルフバッグから分離
することなく通常の運搬で軽快に移動させることができ
るゴルフバッグ用簡易カートを安価に提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はゴルフバッグ用簡易カート斜視図、第２図は第
１図のＡ部分の断面図、第３図は使用状態を説明するた
めの側面図、第４図は別の実施例の場合のカート主体Ｃ
の平面図、第５図は保持バンドＢを構成する締縛バンド
の他の実施例の部分正面図、第６図は垂直バンド締結状
態の部分断面図である。 Ｃ……カート主体、Ｂ……保持バンド １……載置用脚、２……バッグ底支持用枠体 ３……凭れ、４……車輪 ５……車軸、６……車輪支持体 ７……締縛バンド、８……受止バンド ９、10……垂直バンド 11……バンド止め環、14……開閉枠 15……パッド、16……垂直バンド受け

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カート主体Ｃと保持バンドＢからなり、カ
   ート主体Ｃは、下面に載置用脚１を固定したバッグ底支
   持用枠体２に、その一端に直立し前記バッグ底支持用枠
   体２上へ折畳自在とした背の低い凭れ３を枢着するとと
   もに、該凭れ３の外面には、両端に車輪４を装着した車
   軸５の中間部を支持した車輪支持体６を、車輪４の設置
   面が前記載置用脚１の設置面より高位置となるように固
   定した構成とし、保持バンドＢは、一端を前記凭れ３に
   固定してバッグ底部を縛るようにした締縛バンド７と受
   止バンド８及び該締縛バンド７とバッグ底支持用枠２を
   連結する垂直バンド９とから構成したことを特徴とする
   ゴルフバッグ用簡易カート。
2. 【請求項２】カート主体Ｃは、バッグ底支持面を広くす
   るための開閉枠14が取付いたものである請求項１記載の
   ゴルフバッグ用簡易カート。
3. 【請求項３】締縛バンド７の中間部が二重になってお
   り、その外側バンド7aに一方の垂直バンド９が周方向移
   動自在に結合されている請求項１記載のゴルフバッグ用
   簡易カート。
4. 【請求項４】締縛バンド７の中間部に、移動自在のパッ
   ド15と、バンド止環11を有する垂直バンド受け16を取付
   け、該垂直バンド受け16のバンド止環11に、バッグ底支
   持用枠体２に取付けた垂直バンド９を迂回させ、その垂
   直バンド９の先端部をバッグ底支持用枠体２側に取付い
   た二個のバンド止め環11で締めるようにした請求項１記
   載のゴルフバッグ用簡易カート。