JPH0633927U - 人工枝の増殖用接続具と人工枝の増殖方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】人工枝が傷んだりした場合には、人工枝のみを
取り替えることができ、また、人工枝の繁り具合を自由
に調整することができる人工樹木の提供。 【構成】人工幹Ｂには、固定部材１の差込部１１の輪郭
よりもやや小さい円錐状の差込穴Ｂ１が凹設されてお
り、この差込穴Ｂ１に固定部材１の差込部１１が密着し
て差し込まれている。固定部材１の嵌合穴１２には、接
続具本体２の嵌合突起２１が嵌め込まれており、接続具
本体２の嵌合突起２１を強制的に差し込んで、嵌合突起
２１を嵌合穴１２の内壁面に密着させるようにする。接
続具本体２の差込穴２３には合成樹脂製の人工枝Ｃの基
端部Ｃ１が差し込まれている。人工枝Ｃの基端部Ｃ１は
先尖状に形成されており、基端部Ｃ１を接続具本体２の
差込穴２３に強制的に差し込むと、人工枝Ｃの基端部Ｃ
１が接続具本体２の差込穴２１の内壁面に密着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明は、人工枝の増殖用接続具と人工枝の増殖方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の人工樹木は、幹の適所に穴を形成し、この穴に人工枝を直接差し込み、 接着剤などで固定するようにしていた。 しかし、かかる従来の人工樹木だと、人工枝が傷んだり汚れたりした場合には 、人工樹木自体を新しいものと取り替える必要があり、大変に不経済なものとな っていた。

【０００３】 また、需要者の嗜好に応じて人工樹木の枝の繁り具合を変えることができない という問題もあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは 人工枝が傷んだりした場合には、人工枝のみを取り替えることができ、また、人 工枝の繁り具合を自由に調整することができる人工枝の増殖用接続具と人工枝の 増殖方法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために提案された本発明の人工枝の増殖用接続具は、幹 若しくは基本枝の差込穴に差し込まれる先尖状の差込部の基端部に嵌合穴を設け て構成される固定部材と、この固定部材の嵌合穴に嵌め込まれる嵌合突起の基端 部から切取り可能な複数の分岐部を突出するとともに、この分岐部の先端に人工 枝が差し込まれる差込穴を凹設して構成される接続具本体とから成ることを特徴 とするものである。

【０００６】 また、本発明の人工枝の増殖方法は、幹若しくは基本枝の差込穴に差し込まれ る先尖状の差込部の基端部に嵌合穴を設けて構成される固定部材と、この固定部 材の嵌合穴に嵌め込まれる嵌合突起の基端部から切取り可能な複数の分岐部を突 出するとともに、この分岐部の先端に人工枝が差し込まれる差込穴を凹設して構 成される接続具本体とから成る人工枝の増殖用接続具を用い、まず、人工幹若し くは基本枝の適所に差込穴を設け、この差込穴に固定部材の差込部を差し込んで 人工幹若しくは基本枝に固定部材を固定し、次に、固定部材の嵌合穴に接続具本 体の嵌合突起を嵌め込んで接続具本体を固定部材に取付けるとともに、接続具本 体の差込穴に人工枝の基端を差し込むことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

本発明の人工枝の増殖用接続具と人工枝の増殖方法によれば、人工幹若しくは 基本枝の差込穴に固定部材を差し込み式にして固定し、また、固定部材の嵌合穴 接続具本体を嵌め込み式にして取付けるので、人工枝を自由に取り替えることが できる。

【０００８】 また、固定部材には切取り可能な複数の分岐部を有するので、分岐部を適宜切 り取ることにより、接続具本体に取り付ける人工枝の数を適宜変更することがで き、人工枝の葉の繁り具合を自由に調整することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本発明の人工枝の増殖用接続具と人工枝の増殖方法の実施例を図面に基 づいて説明する。 人工枝の増殖用接続具Ａは、合成樹脂成形品であって、図１に示すように固定 部材１と接続具本体２とから成っており、天然樹木と同じ色で着色されている。

【００１０】 固定部材１は先尖状の差込部１１の基端部に円錐状の嵌合穴１２を設けて構成 されており、嵌合穴１２の周囲部は膨出していて天然樹木の節と略同形状の節形 状部１３が形成されている。 接続具本体２は先尖状の嵌合突起２１の基端部から切取り可能な複数（図示で は３本）の分岐部２２が突出されており、分岐部２２の先端には円錐状の差込穴 ２３が凹設されている。接続具本体２の差込穴２３は固定部材１の差込部１１の 輪郭よりもやや小さ目に形成されている。

【００１１】 図２は、人工枝の増殖用接続具Ａを用いて人工幹Ｂに人工枝Ｃを取付けた状態 を示している。 人工幹Ｂには、固定部材１の差込部１１の輪郭よりもやや小さい円錐状の差込 穴Ｂ１が凹設されており、この差込穴Ｂ１に固定部材１の差込部１１が差し込ま れている。固定部材１を差し込む際には、固定部材１を差込穴Ｂ１に打ち込み、 固定部材１の差込部１１を差込穴Ｂ１の内壁面に密着させるようにする。したが って固定部材１が人工幹Ｂから不用意に外れることがなくなる。

【００１２】 なお、固定部材１を軟質の合成樹脂で成形すれば、差込穴Ｂ１の内壁面と固定 部材１の差込部１１との密着性が一層向上する。 固定部材１の嵌合穴１２には、接続具本体２の嵌合突起２１が嵌め込まれてお り、接続具本体２の嵌合突起２１を強制的に差し込んで、嵌合突起２１を嵌合穴 １２の内壁面に密着させるようにする。したがって、接続具本体２が固定部材１ から不用意に外れることがなくなり、接続具本体２に複数の人工枝Ｃを取着して も人工枝Ｃの重みに十分に耐えることができる。

【００１３】 なお、固定部材１を軟質の合成樹脂で成形すれば、嵌合穴１２の内壁面への嵌 合突起２１の密着性が一層高くなる。 接続具本体２の差込穴２３には合成樹脂製の人工枝Ｃの基端部Ｃ１が差し込ま れている。人工枝Ｃの基端部Ｃ１は先尖状に形成されており、また接続具本体２ の差込穴２１は基端部Ｃ１の輪郭よりもやや小さ目に形成されており、基端部Ｃ １を接続具本体２の差込穴２３に強制敵に差し込むと、人工枝Ｃの基端部Ｃ１が 接続具本体２の差込穴２１の内壁面に密着するように構成されている。

【００１４】 なお、図２では接続具本体２の分岐部２２の一本を切り取っている。

【００１５】 図３は人工樹木の全体図を示しており、かかる人工樹木には、天然樹木と同様 に、人工枝Ｂから人工枝Ｃが伸びて人工葉Ｃ２を繁らせている。 かかる人工枝Ｃは、次に要領で増殖させるものである。 まず、人工幹Ｂの適所に差込穴Ｂ１を形成し、これらの差込穴Ｂ１に固定部 材１の差込部１１を差し込んで人工幹Ｂに固定部材１を固定する。 次に、固定部材１の嵌合穴１１に接続具本体２の嵌合突起２１を嵌め込んで 接続具本体２を固定部材１に取着する。 次に、接続具本体２の差込穴２１に人工枝Ｃの基端部Ｃ１を差し込み、増殖 用接続具Ａを介して、人工枝Ｃを人工幹Ｂに取着する。

【００１６】 なお、接続具本体２の分岐部２２を適宜の数だけ切り取ることにより、人工幹 Ｂに取りつける人工枝Ｃの数を調整して、人工枝Ｃの葉Ｃ２の繁り具合を調整す るようにする。また、接続具本体２に人工枝Ｃを予め取着してから、接続具本体 ２を固定部材１に取着するようにしても良い。

【００１７】 なお、基本枝（不図示）に人工枝を取付けて基本枝から人工枝を分岐させる場 合にも、基本枝に差込穴（不図示）を設け、上記説明と同じ要領で増殖用接続具 Ａを用いて人工枝を取り付けるようにする。 なお、嵌合穴１２や差込穴２３，Ｂ１の形状は円錐状は限定されず、奥に行く ほど径が小さくなったものであれば良い。かかる場合、差込部１１，嵌合突起２ １，人工枝Ｃの基端部Ｃ１の形状も嵌合穴１２や差込穴２３，Ｂ１の内周壁に合 致して密着するように適宜設計変更するのは勿論のことである。

【００１８】

【考案の効果】

上記の説明からも明らかなように本発明の人工枝の増殖用接続具と人工枝の増 殖方法によれば、人工枝を自由に取り替えることができるので、傷んだり汚れた りした人工枝のみを新しい人工枝に取り替えることができ、経済面で有利となる 。

【００１９】 また、分岐部を適宜切り取ることにより、接続具本体に取り付ける人工枝の数 を適宜変更することができるので、人工枝の繁り具合を自由に調整することがで きる

【００２０】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の人工枝の増殖用接続具の実施例を示す
斜視図

【図２】本発明の人工枝の増殖用接続具の使用状態を示
す断面図

【図３】本発明の人工枝の増殖用接続具を用いた人工樹
木の斜視図

【符号の説明】

Ａ 人工枝の増殖用接続具 １ 固定部材 １１ 差込部 １２ 嵌合穴 ２ 接続具本体 ２１ 嵌合突起 ２２ 分岐部 ２３ 差込穴 Ｂ 人工幹 Ｂ１ 差込穴 Ｃ 人工枝 Ｃ１ 人工枝の基端部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591076497 川村 博美 和歌山県海草郡下津町大字上763番地 (72)考案者 伊藤 敏春 大阪市中央区内久宝寺町２丁目６−１− 801 (72)考案者 西岡 繁範 和歌山県海草郡下津町小松原214 (72)考案者 曽和 俊博 和歌山県海草郡野上町小畑834−68 (72)考案者 川村 博美 和歌山県海草郡下津町上763番地

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】幹若しくは基本枝の差込穴に差し込まれる
   先尖状の差込部の基端部に嵌合穴を設けて構成される固
   定部材と、 この固定部材の嵌合穴に嵌め込まれる嵌合突起の基端部
   から切取り可能な複数の分岐部を突出するとともに、こ
   の分岐部の先端に人工枝が差し込まれる差込穴を凹設し
   て構成される接続具本体とから成ることを特徴とする人
   工枝の増殖用接続具。
2. 【請求項２】幹若しくは基本枝の差込穴に差し込まれる
   先尖状の差込部の基端部に嵌合穴を設けて構成される固
   定部材と、この固定部材の嵌合穴に嵌め込まれる嵌合突
   起の基端部から切取り可能な複数の分岐部を突出すると
   ともに、この分岐部の先端に人工枝が差し込まれる差込
   穴を凹設して構成される接続具本体とから成る人工枝の
   増殖用接続具を用い、 まず、人工幹若しくは基本枝の適所に差込穴を設け、こ
   の差込穴に固定部材の差込部を差し込んで人工幹若しく
   は基本枝に固定部材を固定し、 次に、固定部材の嵌合穴に接続具本体の嵌合突起を嵌め
   込んで接続具本体を固定部材に取付けるとともに、接続
   具本体の差込穴に人工枝の基端を差し込むことを特徴と
   する人工枝の増殖方法。