JPH0633873A - ターボ分子ポンプ付クライオポンプ装置 - Google Patents

ターボ分子ポンプ付クライオポンプ装置

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JPH0633873A
JPH0633873A JP18934792A JP18934792A JPH0633873A JP H0633873 A JPH0633873 A JP H0633873A JP 18934792 A JP18934792 A JP 18934792A JP 18934792 A JP18934792 A JP 18934792A JP H0633873 A JPH0633873 A JP H0633873A
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cryopump
turbo molecular
molecular pump
pump
port
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JP18934792A
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Hidetoshi Morimoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 標準型のターボ分子ポンプを使用した凝縮物
の落下による故障がなく大量の凝縮性の気体を排気し得
るクライオポンプ装置を提供する 【構成】 上方にガス流入口2を備えたクライオポンプ
1のポンプケース3の側方にターボ分子ポンプ10の高
真空ポート11を接続する開口12を設け、クライオポ
ンプ1のシールドパネル5の側方に該開口へ臨む吸気口
14を設けた 【効果】 クライオポンプに大量に凝縮物が生じるスパ
ッタリング装置等の真空装置を標準型の安価なターボ分
子ポンプを使用してこれに凝縮物による故障を生じさせ
ないように高真空に排気することができ、その構成も比
較的簡単で安価に製作できる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリング装置や
イオンプレーティング装置等の真空装置に使用されるク
ライオポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空装置内で、アルゴンや窒素等
の凝縮性の気体と、水素やヘリウム等の非凝縮性の気体
とが使用されている場合の排気装置として、図1に示す
ように、真空装置aに真空バルブbを介してクライオポ
ンプcを接続すると共にこれと並列に真空バルブdを介
してターボ分子ポンプeを接続した排気装置が知られて
いる。この排気装置は、クライオポンプcの排気系とタ
ーボ分子ポンプeの排気系は夫々全く独立しており、凝
縮性の気体をクライオポンプcで排気し、非凝縮性の気
体をターボ分子ポンプeで排気するもので、各ポンプは
互いの性能の不足する点を補いあって排気している。つ
まり、ターボ分子ポンプeは凝縮性の気体(特に水)に
対する排気速度が小さいが、クライオポンプcは凝縮性
の気体に対しては排気速度が大きい。また、クライオポ
ンプcは大量の非凝縮性の気体を排気することは出来な
いが、ターボ分子ポンプeはこれを連続的に排気するこ
とができ、2種類のポンプを併用することで相互の欠点
を補い合うことができる。クライオポンプの内部に、非
凝縮性の気体を吸着する吸着剤を取付け、これで非凝縮
性の気体を排気することも行なわれているが、ターボ分
子ポンプを設ける場合には吸着剤はクライオポンプcに
取付けず、クライオポンプは全く非凝縮性の気体を排気
できない。該真空装置aに導入された凝縮性の気体はク
ライオポンプcで排気され、非凝縮性の気体はターボ分
子ポンプeで排気されるが、真空装置aがスパッタリン
グ装置やイオンプレーティング装置の場合、アルゴンガ
スに対するクライオポンプcの排気速度が大きすぎるた
めバルブbを絞り、排気速度を小さくして使用する。し
かし、真空装置aでアルゴンガスを使用しないときは、
早く高真空を達成するために該バルブbは全開される。
【0003】更に、図2に示すように、真空装置aにク
ライオポンプcとターボ分子ポンプeを上下に直列に接
続した排気装置も使用されている。これの詳細は図3に
示す如くであり、前段のクライオポンプcで凝縮性の気
体を捕捉し、クライオポンプcを通過してきた非凝縮性
の気体をターボ分子ポンプeで排気する。この場合、ク
ライオポンプcのポンプケースf内には上下の円筒状の
シールドパネルlを設け、該シールドパネルlの上方と
下方に横桟状の80Kバッフルh,hを設けると共にそ
の中間に横置きに多重傘状の15Kクライオパネルgを
設け、ポンプケースfの上方にはガス流入口i、その下
方にはターボ分子ポンプeの高真空ポートを接続する開
口jを設け、クライオパネルg及びバッフルhをポンプ
ケースfに取付けた冷凍機kに接続してこれらを15K
と80Kに冷却する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング装置な
どの真空装置aではアルゴンガスが多く使用され、通常
はアルゴン圧は10- 3〜10- 2Torr程度で、この圧力
はターボ分子ポンプeにとっては非常に高い圧力であ
り、そのため図1の場合には高い圧力まで使用できる広
帯域型のターボ分子ポンプが利用されている。この広帯
域型のターボ分子ポンプは内部構造が複雑で高価である
という欠点を有する。
【0005】図2、3に示した例は図1の欠点を克服す
るために考案された形式で、これによればターボ分子ポ
ンプeの真上に直列にクライオポンプcが配置されてい
るため、凝縮性のアルゴンはクライオポンプcで排気さ
れ、ターボ分子ポンプeに殆ど流入しない。従ってター
ボ分子ポンプeの高真空ポートでの圧力を低くすること
ができ、広帯域型の高価なタイプは必要がなく、低価格
の標準型のターボ分子ポンプを使用できる。しかし、こ
の例では、構造上、ターボ分子ポンプeの直上に15K
クライオパネルgがあるため、該クライオパネルgに凝
縮したアルゴンや水分(氷)が剥離した場合、ターボ分
子ポンプe内へ直接落下する危険がある。ターボ分子ポ
ンプeの回転翼は、通常、運転中は高速回転しており、
そこに小さな異物が落下すると回転翼の破壊という致命
的な故障につながる場合が多いため、スパッタリングや
イオンプレーティングのように大量の凝縮性の気体を排
気する 真空装置にはこの形式の排気装置は適用できな
い。尚、図1の例では、アルゴンの落下によりターボ分
子ポンプeが破壊する危険性はないが、熱量の負担が大
きくなる欠点がある。
【0006】本発明は、標準型のターボ分子ポンプを使
用した凝縮物の落下による故障がなく大量の凝縮性の気
体を排気し得るクライオポンプ装置を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上方にガス
流入口を備えたクライオポンプのポンプケースの内部に
該流入口への開口部を有する冷凍機に接続されたカップ
状のシールドパネルを設け、該シールドパネルの内部に
該冷凍機に接続されたクライオパネルを設け、ターボ分
子ポンプの高真空ポートを該ポンプケースに形成した開
口に接続したものに於いて、該ターボ分子ポンプの高真
空ポートを該ポンプケースの側方に設けた開口に接続
し、シールドパネルの側方に該開口へ臨む吸気口を設け
るようにした。
【0008】
【作用】クライオポンプの冷凍機を作動させてシールド
パネルを約80Kに冷却すると共にクライオパネルを約
15Kに冷却し、真空バルブを開いてガス流入口を適当
な真空圧に予め調整した真空装置に接続する。そして、
ターボ分子ポンプを作動させると、真空装置内の気体は
クライオポンプを介してターボ分子ポンプへと流れ、凝
縮性の気体はシールドパネルとクライオパネルに凝縮し
て排気され、非凝縮性の気体はターボ分子ポンプにより
排気される。こうした作動は図2に示す例と変わりがな
いが、本発明の装置ではクライオポンプのポンプケース
の側方のターボ分子ポンプを接続する開口に臨ませてシ
ールドパネルの側方に吸気口を設けるようにしたので、
シールドパネルやクライオパネルに凝縮した凝縮物が落
下しても、ターボ分子ポンプに入り込むことがなく、安
価な標準型のターボ分子ポンプを使用して大量の凝縮性
ガスを使用する真空装置を高真空に排気できる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図4に基づき説明すると、
符号1は上方にガス流入口2を備えたクライオポンプを
示し、該ガス流入口2はスパッタリング装置やイオンプ
レーティング装置等の多量にアルゴンガス等の凝縮性ガ
スを使用する真空装置に図示してない真空バルブを介し
て接続される。該クライオポンプ1は円筒状のポンプケ
ース3の内部に該流入口2への開口部4を有するカップ
状のシールドパネル5を備えており、該シールドパネル
5の内部にクライオパネル6が設けられる。7は該シー
ルドパネル5の開口部4に設けたバッフルである。該シ
ールドパネル5は冷凍機8の第1段コールドヘッド9a
に取付けられ、クライオパネル6は該冷凍機8の第2段
コールドヘッド9bに取付けられる。
【0010】10は約10- 3Torr以下の高真空で排気
作動する標準型のターボ分子ポンプで、該ポンプ10の
高真空ポート11をクライオポンプ1のポンプケース3
の側方に形成した開口12に真空バルブ16を介して接
続した。シールドパネル5に該開口12に臨む給気口1
4を設け、ガス流入口2から流入する気体のうちの一部
が該給気口14を介してターボ分子ポンプ10により排
気されるようにした。該ポンプケース3とシールドパネ
ル5の間の隙間は、凝縮性の気体(アルゴン等)が殆ど
通過しない狭い間隔で製作する。図示の例では、該開口
12の周囲にフランジ15を形成してそこに真空バルブ
16を介してターボ分子ポンプ10の高真空ポート11
を接続し、該給気口14の周囲に該開口12の内部へ延
びるフランジ17を設け、ガス流入口2から流入する気
体を確実にターボ分子ポンプ10に誘導するようにし
た。該冷凍機8は、図5のように、ポンプケース3の側
方に取付けることも可能である。ターボ分子ポンプ10
の前方の真空バルブ16は、場合によっては設けなくて
もよい。
【0011】この実施例の装置は、真空装置内を予め粗
引ポンプで10- 3Torr程度に排気したのち接続され、
その接続に先立ち、冷凍機8によりシールドパネル5を
約80Kに冷却すると共にクライオパネル6を約15K
に冷却しておき、その後、真空バルブを開いてガス流入
口2を介して真空装置に接続し、ターボ分子ポンプ10
を作動させる。これにより真空装置内の気体はクライオ
ポンプ1を介してターボ分子ポンプ10へと流れ、凝縮
性の気体はシールドパネル5とクライオパネル6に凝縮
して排気され、非凝縮性の気体はターボ分子ポンプ10
により排気される。こうした排気作動は図2に示す例と
変わりがないが、実施例の装置はポンプケース3の側方
のターボ分子ポンプ10を接続する開口12に臨ませて
シールドパネル5の側方に吸気口14を設けてあるの
で、大量の凝縮性ガスが真空装置で使用されてシールド
パネル5のバッフル7やクライオパネル6に大量に凝縮
物が凝縮してこれが落下するようになっても、凝縮物は
ターボ分子ポンプ10に入り込まないので安全である。
また、ターボ分子ポンプ10は非凝縮性の気体のみが流
入するので、広帯域型ではなく安価な標準型を使用して
大量の凝縮性ガスを使用する真空装置を高真空に排気で
きる。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明によるときは、クラ
イオポンプのポンプケースの側方に形成した開口にター
ボ分子ポンプを接続し、シールドパネルの側方に該開口
へ臨む吸気口を設けたので、クライオポンプに大量に凝
縮物が生じるスパッタリング装置等の真空装置を標準型
の安価なターボ分子ポンプを使用してこれに凝縮物によ
る故障を生じさせないように高真空に排気することがで
き、その構成も比較的簡単で安価に製作できる等の効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例の説明図
【図2】 他の従来例の説明図
【図3】 図2の具体的構造を示す断面図
【図4】 本発明の実施例の截断側面図
【図5】 本発明の他の実施例の截断側面図
【符号の説明】
1 クライオポンプ 2 ガス流入口 3
ポンプケース 5 シールドパネル 6 クライオパネル 8
冷凍機 10 ターボ分子ポンプ 11 高真空ポート 1
2 開口 14 給気口 15、17 フランジ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方にガス流入口を備えたクライオポン
    プのポンプケースの内部に該流入口への開口部を有する
    冷凍機に接続されたカップ状のシールドパネルを設け、
    該シールドパネルの内部に該冷凍機に接続されたクライ
    オパネルを設け、ターボ分子ポンプの高真空ポートを該
    ポンプケースに形成した開口に接続したものに於いて、
    該ターボ分子ポンプの高真空ポートを該ポンプケースの
    側方に設けた開口に接続し、シールドパネルの側方に該
    開口へ臨む吸気口を設けたことを特徴とするターボ分子
    ポンプ付クライオポンプ装置。
  2. 【請求項2】 上記冷凍機は上記ポンプケースの下方又
    は側方に取付けたことを特徴とする請求項1に記載のタ
    ーボ分子ポンプ付クライオポンプ装置。
  3. 【請求項3】 上記ターボ分子ポンプの高真空ポートは
    ポンプケースの開口の周囲に設けたフランジを介して接
    続され、上記シールドパネルの給気口の周囲に該開口の
    内部へ進入するフランジを設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のターボ分子ポンプ付クライオポンプ。
JP18934792A 1992-07-16 1992-07-16 ターボ分子ポンプ付クライオポンプ装置 Expired - Lifetime JP3309228B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011058394A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Shimadzu Corp ターボ分子ポンプ

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