JPH06337722A - ポンプ注入方式流体添加率制御システムおよびこれに用いる流量計測システム - Google Patents

ポンプ注入方式流体添加率制御システムおよびこれに用いる流量計測システム

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JPH06337722A
JPH06337722A JP5151587A JP15158793A JPH06337722A JP H06337722 A JPH06337722 A JP H06337722A JP 5151587 A JP5151587 A JP 5151587A JP 15158793 A JP15158793 A JP 15158793A JP H06337722 A JPH06337722 A JP H06337722A
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JP
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flow rate
fluid
odorant
pump
stroke
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JP5151587A
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English (en)
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Nobuyuki Takatsugi
信幸 高次
Hiroshi Takahashi
弘 高橋
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Pipeline Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプの能力特性の変化に即応でき、流量に
外乱が入りにくい流体添加率制御システムを提供するこ
とである。 【構成】 付臭コントローラ7は、ダイヤフラムポンプ
3a〜3cにストローク信号を出力する。これによっ
て、タンク2に貯留された付臭剤がパイプ8,8a〜8
c,4a〜4cを介してガス管1a〜1cのガス中に注
入される。ダイヤフラムポンプ3a〜3cから送られる
付臭剤の流量は、コリオリ力流量計6a〜6cにより計
測される。付臭コントローラ7は、コリオリ力流量計6
a〜6cから出力された瞬時流量信号をサンプリング時
間ごとに例えば3次移動平均し、平均瞬時流量を求め
る。付臭コントローラ7は、この平均瞬時流量をフィー
ドバックし、添加率設定値とガスの流量と平均瞬時流量
とに応じてダイヤフラムポンプ3a〜3cに出力するス
トローク信号を操作し、ダイヤフラムポンプ3a〜3c
から送られる付臭剤の流量を添加率設定値に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポンプ注入方式による
液体注入式付臭システムや薬注システム等の流体添加率
制御システムおよびこれに用いられる流量計測システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス会社では、近年、液化天然
ガス(LNG)を気化させたガス(第1の流体)を都市
ガスの主成分としている。このガスは、無色・無臭であ
るので、使用者にガス漏れ等を臭いで注意を喚起する必
要がある。このため、都市ガスを供給するに当たって付
臭剤(第2の流体)をガス中に一定の割合で注入するよ
うにしている。ところで、都市ガスの需要量は、時間、
季節等により変動する。そこで、都市ガスの需要の変動
に拘らず、ガスに対する付臭剤添加率をほぼ一定に保持
するため、ポンプ注入方式流体添加率制御システムとし
てポンプ注入方式による液体注入式付臭システムが設け
られる。
【0003】図13は、従来のポンプ注入式による液体
注入式付臭システムの構成を示す図である。ガス製造シ
ステムでは、需要者の需要に応じて、LNGを気化さ
せ、ガスが生産される。ガス製造システムにおいて生産
されたガスは、例えば、ガス管1a〜1cを介して大
阪、姫路および隣接する大口ユーザの3箇所にそれぞれ
送られる。この付臭添加システムは、液体状の付臭剤を
貯留するタンク2と、ポンプとして例えば3つのダイヤ
フラムポンプ3a〜3cと、付臭コントローラ103等
とを備える。タンク2に貯留された液体の付臭剤は、ダ
イヤフラムポンプ3a〜3cによって各パイプ4a〜4
cから各ガス管1a〜1cに送られる。各ガス管1a〜
1cのガス流中に注入された付臭剤は、ガス中で気化・
拡散する。
【0004】この付臭システムでは、各ガス管1a〜1
cのガスの流量および予め定められたガスに対する付臭
剤の付臭添加率設定値に応じてダイヤフラムポンプ3a
〜3cに与えるストローク信号を操作することによっ
て、ガスに注入する付臭剤の流量を調整し、ガスに対す
る付臭剤の付臭添加率を付臭添加率設定値にほぼ一定に
保つようにしている。また、ダイヤフラムポンプ3a〜
3cからパイプ4a〜4cに送る付臭剤の流量を、一定
時間ごとにサイクリックにそれぞれ計測し、監視するよ
うにしている。
【0005】ダイヤフラムポンプ3a〜3cは、モータ
(図示せず)とピストン(図示せず)とを備え、付臭コ
ントローラ103から与えられるストローク信号に応じ
て能力特性を発揮し、能力特性に応じてパイプ4a〜4
cに送る付臭剤の流量を変える。図14はダイヤフラム
ポンプ3a〜3cの能力特性の一例を示す図であり、図
15はストローク信号を変化させた場合のダイヤフラム
ポンプ3a〜3cから送られる付臭剤の流量を示す図で
ある。図14において、ダイヤフラムポンプ3a〜3c
の初期の能力特性を参照符α1に示す。
【0006】ダイヤフラムポンプ3a〜3cは、例えば
ストローク信号4mA〜20mAでその能力特性を0%
〜100%発揮し、付臭剤を0cc/H〜2400cc
/H送ることができる。ストローク信号が4mA(0
%)〜8mA(25%)の場合、ダイヤフラムポンプ3
a〜3cは、周期T≒4.5秒でピストンのストローク
量のみを変化させる。ストローク信号が8mA(25
%)〜20mA(100%)の場合、ダイヤフラムポン
プ3a〜3cは、周期T≒4.5秒〜1.3秒でピスト
ンのストローク量を100%発揮しながらモータの回転
数のみを変化させる。
【0007】ストローク信号が8mA(25%)の場合
にダイヤフラムポンプ3a〜3cから送られる付臭剤の
流量の波形図を図15(1)に示す。この場合、ダイヤ
フラムポンプ3a〜3cは、周期T≒4.5秒でピスト
ンのストローク量を100%発揮し、ほぼ440cc/
Hの付臭剤を送る。ストローク信号の値が12mA(5
0%),16mA(75%),20mA(100%)の
場合にダイヤフラムポンプ3a〜3cから送られる付臭
剤の流量の波形図を図15(2),(3),(4)にそ
れぞれ示す。この場合、ダイヤフラムポンプ3a〜3c
は、周期T≒2.5秒,1.6秒,1.3秒でほぼ12
00cc/H,2000cc/H,2400cc/Hの
付臭剤をそれぞれ送る。
【0008】図16は、付臭コントローラ103の構成
を示す図である。図16において、システムバス120
には、CPU121、ROM122、RAM123、A
/D変換器124〜128、D/A変換器129、イン
ターフェイス130〜133が接続される。ROM12
2には、ダイヤフラムポンプ3a〜3cに出力するスト
ローク信号を操作し、付臭剤の流量を制御するプログラ
ム、ダイヤフラムポンプ3a〜3cから送られる付臭剤
の流量を計測するプログラム等が予め記憶されている。
CPU121は、ROM122に記憶されたプログラム
にしたがって動作する。なお、付臭剤の流量を制御する
プログラムと付臭剤の流量を計測するプログラムとは、
マルチタスクで実行される。
【0009】図17は、付臭コントローラ103におい
て行われる付臭剤の流量を制御するフローチャートであ
る。このフローチャートは、各ダイヤフラムポンプ3a
〜3cについてマルチタスクにそれぞれ実行される。こ
のため、便宜上、ダイヤフラムポンプ3aについて行わ
れるものとして、説明する。
【0010】オペレータは、メインコントローラ(図示
せず)において、ダイヤフラムポンプ3aについて、ガ
スに対する付臭剤の割合を表す付臭添加率(mg/Nm
3 )を予め設定する。付臭コントローラ103のCPU
121は、ステップm1において、オペレータによって
設定された付臭添加率設定値(mg/Nm3 )をA/D
変換器124を介して取り込み、RAM123に記憶す
る。ガス管1aから送出されるガスの流量は、流量加算
コントローラ(図示せず)によって計測される。CPU
121は、ステップm2においてガス管1aの送出ガス
流量値(Nm3/H)をA/D変換器125を介して取
り込み、RAM123に記憶する。CPU121は、ス
テップm3において、RAM123に記憶されている付
臭添加率設定値(mg/Nm3 )と送出ガス流量(Nm
3 /H)とを乗算し、添加すべき付臭剤の添加重量(m
g/H)を求める。
【0011】ここで、付臭剤は、温度によって膨張、収
縮するため、その密度、体積が変わる。したがって、温
度の変動による付臭添加率の変動の影響を避けるために
は、温度補正し、添加すべき付臭剤の正確な添加体積
(cc/H)を求める必要がある。このため、タンク2
に貯留された付臭剤の温度は、タンク2に設けられた温
度検出器102(図13参照)によって検出される。C
PU121は、温度検出器102によって検出された付
臭剤の温度に基づいて、ステップm4において、付臭剤
の重量/密度により温度補正し、添加すべき付臭剤(液
体状態)の正確な体積x(cc/H)を求める。
【0012】ところで、ダイヤフラムポンプ3aの能力
特性は、図14に示すように非線形の高次の関数で表さ
れる曲線α1になる。したがって、非線形のままで取扱
うと、付臭コントローラ103での取扱いが難しくな
る。このため、オペレータは、ダイヤフラムポンプ3a
の能力特性α1を予め測定し、測定したダイヤフラムポ
ンプ3aの能力特性α1から能力特性α1に近似した直
線y=ax+bを求めて線形化し、求めた直線yの傾き
aと接片bとをメインコントローラに入力し、付臭コン
トローラ103での取扱いを容易にしている。また、メ
インコントローラでは、ダイヤフラムポンプ3aのテス
トを行うため、制御モードを比例制御とストローク制御
とのいずれかに設定できるようになっている。
【0013】付臭コントローラ103のCPU121
は、メインコントローラにおいて入力された傾きa、接
片bと、制御モードとをA/D変換器124を介して取
り込んで、RAM123に予め記憶している。ステップ
m4において添加する付臭剤の体積x(cc/H)が求
まると、CPU121は、ステップm5において傾きa
に体積xを乗算し(ax)、乗算結果axに接片bを加
算し(ax+b)、ストローク信号のストローク出力値
y(%)(y=ax+b)を求める。例えば、求めた付
臭剤の体積が1200cc/Hの場合、図14の直線y
からストローク出力値y=50%が求められる。
【0014】CPU121は、ステップm6において、
RAM123をアクセスし、制御モードが比例制御か否
か判断する。ダイヤフラムポンプ3aのテストを行わな
い場合には比例制御に設定されており、ダイヤフラムポ
ンプ3aのテストを行う場合にはストローク制御に設定
されている。比例制御に設定されている場合には、ステ
ップm7に進み、CPU121はステップm5でもとめ
たストローク出力値yをストローク設定値(%:例えば
50%)に設定する。ストローク制御に設定されている
場合、ステップm8に進み、オペレータがメインコント
ローラに入力したストローク設定値(%)をA/D変換
器124を介して取り込み、RAM123に記憶する。
【0015】ステップm7またはm8が終了すると、ス
テップm9に進み、CPU121は、D/A変換器12
9の出力であるストローク信号のストローク計測値(例
えば、12mA)をA/D変換器128を介して取り込
み(例えば、50%)、RAM123に記憶する。次い
で、ステップm10に進み、CPU121は、RAM1
23に記憶されているストローク計測値とストローク設
定値との偏差(ストローク計測値−ストローク設定値:
例えば0%)を求める。ここで、偏差を求めているの
は、D/A変換器129からダイヤフラムポンプ3aに
ストローク信号が正常に与えられているか否かを確認す
るためである。
【0016】次いで、ステップm11に進み、CPU1
21は、ステップm11において求めた偏差(例えば、
0%)をパルスでD/A変換器129に出力する。例え
ば、D/A変換器129の出力が12mAで50%であ
った場合、ステップm10で求めた偏差は0%である。
この場合、CPU121は、ステップm11においてD
/A変換器129に偏差0%を出力する。D/A変換器
129は、偏差が0%であるので、以前と同じストロー
ク信号12mAをダイヤフラムポンプ3aに出力する。
【0017】ダイヤフラムポンプ3aは、付臭コントロ
ーラ103のD/A変換器129から出力されたストロ
ーク信号に応じて付臭剤を送る。D/A変換器129か
ら出力されたストローク信号の電流が例えば12mAの
場合、ダイヤフラムポンプ3aは、能力特性α1で動作
するので、1200cc/Hの付臭剤をパイプ4aから
ガス管1aに送る。これによって、付臭が行われる。
【0018】ステップm11が終わると、終了し、ステ
ップm1に戻る。ガスの流量が増大した場合、図17の
ステップm3,m4によって求まる添加すべき付臭剤の
体積が増大し、例えば1800cc/Hになる。この場
合、ステップm5で直線yからストローク出力値71%
(15.3mA)が求まる。ガスの流量が急激に増大し
たものとすると、ステップm9で取り込まれたストロー
ク計測値は50%であり、ステップm10の偏差は21
%になる。このため、CPU121はステップm11に
おいて偏差21%をD/A変換器129に送る。D/A
変換器129は、以前の50%に偏差21%を加算した
ストローク信号15.3mAをダイヤフラムポンプ3a
に出力する。これによって、ダイヤフラムポンプ3a
は、1900cc/Hの付臭剤を送る。
【0019】ところで、本来、ダイヤフラムポンプ3a
から送るべき付臭剤は、1800cc/Hであった。し
かるに、付臭コントローラ103のCPU121は直線
yでストローク信号を求め、ダイヤフラムポンプ3aは
直線yと異なる能力特性α1に基づいて付臭剤1900
cc/Hを送る。このため、100cc/Hの誤差が生
じる。しかし、この誤差は、僅かであり、ガスの付臭に
影響がなく許容範囲にあるため、付臭に不都合を生じる
ことはない。したがって、ガスの流量が増大した場合
も、付臭添加率がほぼ付臭添加率設定値に保たれる。
【0020】ガスの流量が減少した場合も、CPU12
1は、図17のフローを実行する。これによって、ダイ
ヤフラムポンプ3a〜3cは、付臭剤の送る量を減少さ
せる。したがって、ガスの流量が減少した場合も、付臭
添加率がほぼ付臭添加率設定値に保たれる。
【0021】この付臭システムでは、ダイヤフラムポン
プ3a〜3cから送られる付臭剤の流量を計測するため
に、図13に示すように、タンク2に接続された付臭剤
供給用のパイプ104には、付臭剤の流量計測用のパイ
プ105が接続される。パイプ104は、付臭剤をダイ
ヤフラムポンプ3a〜3cにそれぞれ送るため、3つの
パイプ104a〜104cに分岐している。このパイプ
104a〜104cは、3つの電磁弁106a1,10
6b1,106c1の入力ポートにそれぞれ接続され
る。各電磁弁106a1,106b1,106c1の出
力ポートは、各パイプ4a〜4cにそれぞれ接続され
る。
【0022】パイプ105もパイプ104と同様に、付
臭剤をダイヤフラムポンプ3a〜3cにそれぞれ送るた
め、パイプ105a〜105cに分岐している。このパ
イプ105a〜105cは、3つの電磁弁106a2,
106b2,106c2の入力ポートにそれぞれ接続さ
れる。電磁弁106a2,106b2,106c2の出
力ポートは、各パイプ4a〜4cにそれぞれ接続され
る。
【0023】パイプ105には、ダイヤフラムポンプ3
a〜3cからガス管1a〜1cに送った付臭剤の流量を
時分割でそれぞれ計測し、監視するために、電磁弁10
9および計量槽110が設けられる。計量槽110は、
例えば内径5cmで長さ1m程度の円筒状の形状をしてお
り、所定量の付臭剤を所定の量まで貯留しておくことが
できる。計量槽110の外周には、計量槽110に貯留
された付臭剤の液面を計測するための液面センサ110
aが設けられる。また、計量槽110の底部には、計量
槽110に貯留された付臭剤の液面が所定の位置まで低
下したことを検出するためのリミットセンサ110bが
設けられる。6つの電磁弁106a1〜106c2およ
び電磁弁109は、付臭コントローラ103によって開
閉制御される。
【0024】例えば、ダイヤフラムポンプ3aからパイ
プ4aに送られる付臭剤の流量を計測する場合、付臭コ
ントローラ103のCPU121は、インターフェイス
131を介して電磁弁109に信号を送り、電磁弁10
9を閉じる。これによって、タンク2から計量槽110
への付臭剤の供給が止まる。また、CPU121は、イ
ンターフェイス130を介して電磁弁106a1〜10
6c2に信号を送り、電磁弁106a2,106b1,
106c1を開き、電磁弁106a1,106b2,1
06c2を閉じる。これによって、ダイヤフラムポンプ
3aには計量槽110に貯留された付臭剤が供給され、
ダイヤフラムポンプ108b,108cにはタンク2に
貯留された付臭剤が供給される。したがって、ダイヤフ
ラムポンプ3aからガス管1aに送られる付臭剤の流量
の計測が可能となる。
【0025】図18は付臭コントローラ103において
行われる付臭剤の流量を計量するフローを示す図であ
り、図19は図18のフローを実行するためにRAM1
23に設けられるメモリマップを示す図である。CPU
121は、A/D変換器127を介して液面センサ11
0aから送られる計量槽110に貯留された付臭剤の液
面を表す信号を一定のサンプリング時間ΔT1(例え
ば、10秒)ごとにサーチし、計量槽110に貯留され
た付臭剤のサンプリング時間ΔT1ごとの減少量ΔL
1,ΔL2,ΔL3,ΔL4,…,ΔLnを求め、RA
M123のFIFOスタックに順次記憶する(図19参
照)。
【0026】CPU121は、所定の積算時間T2(T
2=ΣT1:例えば、2分)経過後、FIFOスタック
に記憶されたサンプリング時間ΔT1ごとの減少量ΔL
1,ΔL2,ΔL3,ΔL4,…,ΔLnを積算(ΣΔ
Ln)し、この積算した積算減量ΣΔLから、付臭剤の
流量(ΣΔLn/T2)(cc/H)を求める。付臭剤
の流量が求まると、CPU121は、RAM123のス
タックSCに記憶する(図19参照)。なお、サンプリ
ング時間ΔT1を10秒としているのは、付臭剤の脈動
の影響を少なくするためである。また、積算時間T2を
2分としているのは、計量槽110の直径が大きいため
短い時間では付臭剤の流量計測の精度が悪くなるためで
ある。
【0027】ダイヤフラムポンプ3aからパイプ4aに
送られる付臭剤の流量の計測が終わると、CPU121
は、各電磁弁106a1,106a2,106b1,1
06b2の開閉態様を切り換え、電磁弁106a1を開
き、電磁弁106a2を閉じるとともに、電磁弁106
b2を開き、電磁弁106b1を閉じる。これによっ
て、パイプ4aにはタンク2に貯留された付臭剤が供給
され、パイプ107bには計量槽110に貯留された付
臭剤が供給される。したがって、CPU121は、ダイ
ヤフラムポンプ108bからパイプ107bに送られる
付臭剤の流量を計測することができる。そして、CPU
121は、RAM123のFIFOスタックおよびスタ
ックSCのデータを初期化し、図18のフローにしたが
ってダイヤフラムポンプ108bからパイプ107bに
送られる付臭剤の流量を求める。
【0028】ダイヤフラムポンプ108bからパイプ1
07bに送られる付臭剤の流量の計測が終わると、CP
U121は、各電磁弁106b1,106b2,106
c1,106c2の開閉態様を切り換え、ダイヤフラム
ポンプ108cからパイプ107cにおくられる付臭剤
の流量を求める。このようにして、各パイプ4a〜4c
に流れる付臭剤の流量が時分割で順次的にかつ循環して
求められる。なお、流量計測中に、計量槽110中の付
臭剤の液面が低下し、リミットセンサ110bが検出す
ると、CPU121は、インターフェイス132を介し
てリミットセンサ110bからの信号を取り込み、流量
計測を一時中断する。そして、CPU121は、電磁弁
109を開きタンク2に貯留されている付臭剤を、計量
槽110に補充する。補充が終わると、付臭コントロー
ラ103は、電磁弁109を閉じ、流量計測を再開す
る。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の添加率
制御について次のような問題があった。まず第1に、ポ
ンプは、長年の使用による機器の消耗、劣化、ズレ等の
ため、例えば図14に示すようにα1からα2に能力特
性が変化する。また、ポンプの故障等のため、交換した
ポンプの能力特性α2が以前のポンプの能力特性α1と
異なる場合がある。このようにα1からα2にポンプの
能力特性が変化した場合、流体添加率制御システムが図
17に示すようにオープンループの制御であるので、ポ
ンプの能力特性の変化に即刻対応できず、添加率を一定
に保つことができないという問題点があった。
【0030】すなわち、ポンプの能力特性がα1からα
2になった場合において、例えばステップm4で求めた
付臭剤の体積が1200cc/Hのとき、CPU121
はステップm5において図14の直線yからストローク
出力値y=50%を求め、ステップm7においてストロ
ーク設定値に50%を設定する。このため、D/A変換
器129からダイヤフラムポンプ3aに50%の12m
Aを出力する。一方、ダイヤフラムポンプ3aは、能力
特性α2で動作し、660cc/Hの付臭剤しか送らな
い。このため、540cc/Hの誤差が生じる。したが
って、付臭添加率が付臭添加率設定値より低下し、付臭
添加率が許容範囲から外れる。
【0031】付臭添加率を一定に保つためには、オペレ
ータは、ダイヤフラムポンプ3aの能力特性α2を測定
し、測定したダイヤフラムポンプ3aの能力特性α2か
ら能力特性α2に近似した直線y’=a1x+b1を求
め、求めた直線y’の傾きa1と切接片b1とをメイン
コントローラに入力する必要がある。しかし、このよう
な作業は、短時間に行うことはできない。
【0032】第2に、ポンプから送られる流体の流量を
計測する場合と流量の計測をやめる場合に、電磁弁10
6a1〜106c2を切り換えてタンクからの流体と計
量槽110からの流体との供給態様を変える必要があ
る。また、計量槽110の流体がなくなれば、電磁弁1
09を開いてタンク2から計量槽110に流体を供給す
る必要がある。このため、ポンプへの付臭剤の供給が一
時的に途切れる事態が生じる場合がある。また、電磁弁
から流体が漏れる事態が生じる場合もある。したがっ
て、流量に外乱が入り込むため、流量制御できないとい
う問題点があった。なお、ポンプごとに計量槽110を
設けた場合にも、同様の問題点を生じる。
【0033】また、従来の流量計測について次のような
問題があった。まず第1に、ポンプから送られる流体の
流量を計量槽を用いて時定数を大きくして計測するよう
にしているので、流量の変動に対して応答が悪い。した
がって、流体の流量を計測するのに時間がかかるととも
に、流体の平均瞬間流量を計測することができないとい
う問題点があった。電磁弁の開閉にともなって計量槽の
液面がふらつくため、流体の減量を正確に計測すること
ができないという問題点もあった。
【0034】第2に、流体の流量を計測する場合には計
量槽110に貯留された流体をポンプに供給し、流量を
計測しない場合にはタンク2に貯留された流体を供給す
る必要がある。このためには、電磁弁106a1〜10
6c2を切り換える必要がある。また、計量槽110に
貯留された流体がなくなれば、タンク2に貯留された流
体を計量槽110に供給する必要がある。このために
は、電磁弁109を開く必要がある。したがって、電磁
弁106a1〜106c2,109の切り換えのため、
流量計測システムが複雑になるという問題点があった。
なお、ポンプごとに計量槽110を設けた場合にも、同
様の問題点を生じる。
【0035】本発明は、上述の技術的課題を解決し、ポ
ンプの能力特性の変化に即応でき、流量に外乱が入りに
くい流体添加率制御システムを提供することを第1の目
的とする。
【0036】また、流体の流量を短時間で計測するとと
もに流体の平均瞬間流量を計測でき、しかも簡単な流量
計測システムを提供することを第2の目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】請求項1のポンプ注入方
式流体添加率制御システムは、第1の流体の流量変化に
拘らず第1の流体に対する第2の流体の添加率を予め定
められた添加率設定値にするシステムであって、第2の
流体を貯留するタンクと、入力されるストローク信号に
応じて能力特性を発揮し、能力特性に応じてタンクに貯
留された第2の流体を第1の流体中に送るポンプと、ポ
ンプから送られる第2の流体の流量を計測する流量計測
手段と、ポンプにストローク信号を出力する流量フィー
ドバック制御手段とを備え、流量計測手段は、第2の流
体の瞬時流量を高応答に計測する流量計と、流量計から
出力された第2の流体の瞬時流量を表す流量信号を所定
のサンプリング時間ごとに順次サンプリングし、サンプ
リング時間ごとの連続する所定数の複数の瞬時流量デー
タを2次以上の移動平均演算処理または1次の移動加重
平均演算処理により第2の流体の平均瞬時流量を求める
流量演算手段とを含み、流量フィードバック制御手段
は、第1の流体の流量と、添加率設定値とから単位時間
当たりの第2の流体の添加量を求める添加量演算手段
と、流量計測手段の流量演算手段によって求められた第
2の流体の平均瞬時流量と、添加量演算手段によって求
められた単位時間当たりの第2の流体の添加量とから偏
差を求める偏差演算手段と、偏差演算手段によって求め
られた偏差がなくなるようにPID演算し、ストローク
信号のストローク出力値を求めるPID制御手段とを含
み、第2の流体の平均瞬時流量をフィードバックするこ
とにより、ポンプの能力特性の如何に拘らずポンプから
添加率設定値に応じた第2の流体を第1の流体中に注入
するようにしたことを特徴とする。
【0038】請求項2の流量計測システムは、タンクに
貯留された流体をポンプを介して送るようにし、ポンプ
から送られる流体の流量を計測するシステムであって、
流体の瞬時流量を高応答に計測する流量計と、流量計か
ら出力された第2の流体の瞬時流量を表す流量信号を所
定のサンプリング時間ごとに順次サンプリングし、サン
プリング時間ごとの連続する所定数の複数の瞬時流量デ
ータを2次以上の移動平均演算処理または1次の移動加
重平均演算処理により第2の流体の平均瞬時流量を求め
る流量演算手段とを備え、流体の瞬時流量をフィルタ処
理して流体の平均瞬時流量を高応答かつ短時間に計測す
るようにしたことを特徴とする。
【0039】
【作用】請求項1のポンプ注入方式流体添加率制御シス
テムにおいては、ポンプは、入力されるストローク信号
に応じて能力特性を発揮し、能力特性に応じてタンクに
貯留された第2の流体を第1の流体中に送る。流量計測
手段は、ポンプから送られる第2の流体の流量を計測す
る。流量計測手段の流量計は、第2の流体の瞬時流量を
高応答に計測する。流量計測手段の流量演算手段は、流
量計から出力された第2の流体の瞬時流量を表す流量信
号を所定のサンプリング時間ごとに順次サンプリング
し、サンプリング時間ごとの連続する所定数の複数の瞬
時流量データを2次以上の移動平均演算処理または1次
の移動加重平均演算処理により第2の流体の平均瞬時流
量を求める。流量フィードバック制御手段は、ポンプに
ストローク信号を出力する。流量フィードバック制御手
段の添加量演算手段は、第1の流体の流量と、添加率設
定値とから単位時間当たりの第2の流体の添加量を求め
る。流量フィードバック制御手段の偏差演算手段は、流
量計測手段の流量演算手段によって求められた第2の流
体の平均瞬時流量と、添加量演算手段によって求められ
た単位時間当たりの第2の流体の添加量とから偏差を求
める。流量フィードバック制御手段のPID制御手段
は、偏差演算手段によって求められた偏差がなくなるよ
うにPID演算し、ストローク信号のストローク出力値
を求める。
【0040】請求項2の流量計測システムは、タンクに
貯留された流体をポンプを介して送るようにし、ポンプ
から送られる流体の流量を計測するシステムである。流
量計は、流体の瞬時流量を高応答に計測する。流量演算
手段は、流量計から出力された第2の流体の瞬時流量を
表す流量信号を所定のサンプリング時間ごとに順次サン
プリングし、サンプリング時間ごとの連続する所定数の
複数の瞬時流量データを2次以上の移動平均演算処理ま
たは1次の移動加重平均演算処理により第2の流体の平
均瞬時流量を求める。
【0041】
【実施例】図1は付臭システムの全体構成を示す図であ
り、図13の従来の付臭システムと対応する部分には同
一の参照符を付し説明を省略する。図1において、付臭
添加システムは、液体状の付臭剤を貯留するタンク2
と、ポンプとして例えば3つのダイヤフラムポンプ3a
〜3cと、瞬時流量を高応答に計測する流量計として例
えば3つのコリオリ力流量計6a〜6cと、付臭コント
ローラ7等とを備える。
【0042】一端がタンク2に接続された付臭剤供給用
のパイプ8の他端部は、付臭剤をダイヤフラムポンプ3
a〜3cにそれぞれ送るため3つのパイプ8a〜8cに
分岐し、ダイヤフラムポンプ3a〜3cにそれぞれ接続
される。タンク2に貯留された液体の付臭剤は、ダイヤ
フラムポンプ3a〜3cによってパイプ8,8a〜8
c,4a〜4cを介して各ガス管1a〜1cに送られ
る。各ガス管1a〜1cのガス流中に注入された付臭剤
は、ガス中で気化・拡散する。各ダイヤフラムポンプ3
a〜3cから各パイプ4a〜4cに送られる付臭剤の流
量は、コリオリ力流量計6a〜6cによって計測され
る。
【0043】この付臭システムでは、ダイヤフラムポン
プ3a〜3cからパイプ4a〜4cに送る付臭剤の平均
瞬時流量を常時計測し、監視するようにしている。ま
た、各ガス管1a〜1cのガスの流量と、予め定められ
たガスに対する付臭剤の付臭添加率設定値と、フィード
バックされる付臭剤の平均瞬時流量とに応じてダイヤフ
ラムポンプ3a〜3cに与えるストローク信号を操作
し、ガスに注入する付臭剤の流量を調整し、ガスに対す
る付臭剤の付臭添加率を付臭添加率設定値に保つように
している。
【0044】図2はコリオリ力流量計6a〜6cの構成
を示す図であり、図3はコリオリ力流量計6a〜6cの
動作を示す図であり、図4は流体の瞬時流量とコリオリ
力流量計6a〜6cから出力される瞬時流量信号Pとの
関係を示す図である。コリオリ力流量計6a〜6cのハ
ウジング61内には、一対のセンサチューブ62,63
と、センサチューブ62,63を振動させるための電磁
オシレータ64と、センサチューブ62,63のねじれ
を検出する左右一対の電磁ピックアップ65,66と、
センサチューブ62,63の温度を検出するための温度
センサ67とが設けられる。なお、温度センサ67が設
けられるのは、温度の変化によってセンサチューブ6
2,63が伸縮し、その振れが変化するため、振れを基
準温度に温度補正するためである。
【0045】電磁オシレータ64を起動すると、図3
(1)に示すように、センサチューブ62,63の先端
が上下に振動する。センサチューブ62,63に流体が
流れていない場合には、図3(2)に示すように、セン
サチューブ62,63の先端が上下に振動するのみであ
る。センサチューブ62,63に流体が流れた場合に
は、図3(3)に示すように、センサチューブ62,6
3の先端がねじれ振動する。ねじれ振動するのは、セン
サチューブ62,63の入口側で流体が加速され、セン
サチューブ62,63の出口側で流体が減速されるた
め、センサチューブ62,63にコリオリ力が加わるた
めである。このコリオリ力によって生じるねじれ角θ
は、流体の瞬時流量に比例しており、電磁ピックアップ
65,66によって検出される。
【0046】コリオリ力流量計6a〜6cは、電磁ピッ
クアップ65,66によって検出されたねじれ角θと、
温度センサ67によって検出された流体の温度から、流
体の瞬時流量を高応答で演算し、流体の瞬時流量を表す
瞬時流量信号Pを出力する。例えば、ダイヤフラムポン
プ3aにストローク信号8mA(25%)を与えた場
合、ダイヤフラムポンプ3aから送られる流体の瞬時流
量は図4(1a)に示すように変化し、コリオリ力流量
計6aは図4(1b)に示す瞬時流量信号Pを出力す
る。このダイヤフラムポンプ3aにストローク信号12
mA,16mA,20mAをそれぞれ与えた場合のダイ
ヤフラムポンプ3aから送られる流体の瞬時流量とコリ
オリ力流量計6aから出力される瞬時流量信号Pとを図
4(2a),(2b),(3a),(3b),(4
a),(4b)にそれぞれ示す。なお、便宜上、タイム
スケールを変えて図示する。
【0047】コリオリ力流量計6a〜6cから出力され
る瞬時流量信号Pの単位時間当たりのパルスの数は、流
体の瞬時流量に正比例している。コリオリ力流量計6a
〜6cは、流体の瞬時流量が少ない場合には、瞬時流量
信号Pのパルス幅を広げ、単位時間当たりのパルスの数
を少なくする。一方、流体の瞬時流量が多い場合には、
瞬時流量信号Pのパルス幅を狭め、単位時間当たりのパ
ルスの数を多くする。このため、コリオリ力流量計6a
〜6cを用いると、高感度、かつ高精度で付臭剤の流量
を計測することが可能になり、また、パルスの周波数が
高いため、時定数が小さいくなり、付臭剤の瞬時流量計
測のサンプリング時間も短時間にすることができる。
【0048】図5は、付臭コントローラ7の構成を示す
図である。図5において、システムバス70には、CP
U71、ROM72、RAM73、A/D変換器74〜
78、D/A変換器79、インターフェイス80,81
が接続される。ROM72には、ダイヤフラムポンプ3
a〜3cに出力するストローク信号を操作し、付臭剤の
流量を制御するプログラム、コリオリ力流量計6a〜6
cから送られる瞬時流量信号Pに基づいてダイヤフラム
ポンプ3a〜3cから送られる付臭剤の平均瞬時流量を
計測するプログラム等が予め記憶されている。CPU7
1は、ROM72に記憶されたプログラムにしたがって
動作する。なお、付臭剤の流量を制御するプログラムと
付臭剤の平均瞬間流量を計測するプログラムとは、マル
チタスクで実行される。
【0049】次いで、流量計量について説明する。図6
は付臭コントローラ7において行われる付臭剤の平均瞬
時流量を計量するフローを示す図であり、図7は図6の
フローを実行するためにRAM73に設けられるメモリ
マップを示す図である。このフローは、各コリオリ力流
量計6a〜6cについてマルチタスクにそれぞれ実行さ
れる。このため、便宜上、コリオリ力流量計6aについ
て行われるものとして、説明する。
【0050】RAM73には、コリオリ力流量計6aに
ついて、3つのFIFOスタックSP1〜SP3と、1
次移動平均の結果を記憶する4つのFIFOスタックS
a1〜Sa4と、2次移動平均の結果を記憶する2つの
FIFOスタックSb1,Sb2と、3次移動平均の結
果を記憶するスタックSCとが設けられる。CPU71
は、インターフェイス80を介してコリオリ力流量計6
aから送られる瞬時流量(図6(1)参照)に対応する
瞬時流量信号P(図6(2)参照)を一定のサンプリン
グ時間ΔT(例えば、1秒)ごとにサーチし、サンプリ
ング時間ΔTごとに瞬時流量信号Pのパルスの数P1,
P2,P3,P4,P5,P6,P7,…を取り込み
(図6(3)参照)、RAM73のFIFOスタックS
P1〜SP3に順次記憶する(図7参照)。
【0051】FIFOスタックSP1〜SP3に瞬時流
量信号Pのパルスの数P1,P2,P3,P4,P5,
P6,P7,…が記憶されるごとに、CPU71は、1
次移動平均の演算a1,a2,a3,a4,a5,…を
順次実行し(図6(4)参照)、1次移動平均の演算結
果a1,a2,a3,a4,a5,…をFIFOスタッ
クSa1〜Sa4に順次記憶する(図7参照)。ここ
で、a1=(P1+P2+P3)/3,a2=(P2+
P3+P4)/3,a3=(P3+P4+P5)/3,
a4=(P4+P5+P6)/3,a5=(P5+P6
+P7)/3である。なお、1次移動平均の演算が終了
するごとに、不要になったパルスの数P1,P2,P
3,P4,P5,P6,P7,…は、FIFOスタック
Sa1〜Sa4から順次捨てられる。
【0052】次いで、FIFOスタックSa1〜Sa4
に1次移動平均の演算結果a1,a2,a3,a4,a
5,…が記憶されるごとに、CPU71は、2次移動平
均の演算b1,b2,…を順次実行し(図6(5)参
照)、2次移動平均の演算結果b1,b2,…をFIF
OスタックSb1,Sb2に順次記憶する(図7参
照)。ここで、b1=(a1+a2+a3+a4)/
4,b2=(a2+a3+a4+a5)/4である。な
お、2次移動平均の演算が終了するごとに、不要になっ
た1次移動平均の演算結果a1,a2,a3,a4,a
5,…は、FIFOスタックSa1〜Sa4から順次捨
てられる。
【0053】次いで、FIFOスタックSb1,Sb2
に2次移動平均の演算結果b1,b2,…が記憶される
ごとに、CPU71は、3次移動平均の演算c1,…を
順次実行し(図6(6)参照)、3次移動平均の演算結
果c1,…をスタックSCに順次記憶する(図7参
照)。ここで、c1=(b1+b2)/2である。な
お、3次移動平均の演算が終了するごとに、不要になっ
た2次移動平均の演算結果b1,b2,…は、FIFO
スタックSb1,Sb2から順次捨てられる。3次移動
平均の演算結果c1,…が求まると、CPU71は、単
位時間当たりのパルスの数から平均瞬時流量に単位変換
する。これによって平均瞬時流量値が求まる。なお、平
均瞬時流量に単位変換するごとに、不要になった3次移
動平均の演算結果c1,…は、スタックSCから順次捨
てられる。
【0054】平均瞬時流量が求まると、P2,P3,P
4,P5,P6,P7,P8について1次移動平均a
2,a3,a4,a5,a6、2次移動平均b2,b
3、3次移動平均c2が求められ、次の平均瞬時流量が
求められる。これを繰り返し実行し平均瞬時流量が求め
られる。平均瞬時流量が求まるごとに、CPU71は、
求めた平均瞬時流量をインターフェイス81を介してメ
インコントローラに送る。メインコントローラは、受け
取った平均瞬時流量に基づいてダイヤフラムポンプ3a
から送られる流体の流量管理を行う。また、CPU71
は、求めた平均瞬時流量を後述する流量制御プログラム
にフィードバックして付臭剤の流量制御を行う。
【0055】ここで、この実施例では、タンク2に貯留
された付臭剤をパイプ8,8a〜8cを介して直接ダイ
ヤフラムポンプ3a〜3cに与え、ダイヤフラムポンプ
3a〜3cからパイプ4a〜4cに送られる付臭剤の瞬
時流量をコリオリ力流量計6a〜6cで計測するように
している。すなわち、先行技術で用いられた計量槽11
0や、電磁弁106a1〜106c2,109等を使用
していない。このため、付臭剤の瞬断等が生じず、外乱
が入ることがない。また、電磁弁106a1〜106c
2,109の切り換えをする必要がないため、流量計測
システムの構成が簡単になる。
【0056】図8はダイヤフラムポンプ3aにストロー
ク信号4mA,8mA,12mA,16mA,20mA
をステップ状に入力した場合にダイヤフラムポンプ3a
から送られる付臭剤の瞬時流量を示すグラフであり、図
9はこの場合に3次移動平均によって求められた付臭剤
の平均瞬時流量を示すグラフである。
【0057】ストローク信号が4mAから8mAに、8
mAから12mAに、12mAから16mAに,16m
Aから20mAに急峻に変化すると、ダイヤフラムポン
プ3aから送られる付臭剤の瞬時流量は、図8の参照符
β1,β2,β3,β4に示すように急峻に変化する。
この実施例では、コリオリ力流量計6a〜6cから出力
された瞬時流量信号Pをサンプリング時間ΔTごとに順
次サンプリングし、サンプリング時間ΔTごとのパルス
の数P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,…を
3次移動平均し、付臭剤の平均瞬時流量を求めるように
している。このため、3次移動平均によって求められた
付臭剤の平均瞬時流量も、図9の参照符γ1,γ2,γ
3,γ4に示すように急峻に変化する。
【0058】ストローク信号が一定の8mA,12m
A,16mA,20mAにおいては、ダイヤフラムポン
プ3aから送られる付臭剤の瞬時流量は、図8の参照符
δ1,δ2,δ3,δ4に示すように脈動する。しか
し、この実施例では、コリオリ力流量計6a〜6cから
出力された瞬時流量信号Pをサンプリング時間ΔTごと
に順次サンプリングし、サンプリング時間ΔTごとのパ
ルスの数P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,
…を3次移動平均し、付臭剤の平均瞬時流量を求めるよ
うにしている。このため、この脈動δ1,δ2,δ3,
δ4は、3次移動平均によりフィルタが掛かり、平坦に
押さえられる。このため、3次移動平均によって求めら
れた付臭剤の平均瞬時流量は、図9の参照符ε1,ε
2,ε3,ε4に示すようにほぼ平坦になる。したがっ
て、この実施例では、付臭剤の平均瞬時流量を高応答に
かつ短時間で求めることができることが解る。
【0059】なお、3次移動平均c1,…は、瞬時流量
信号Pのパルスの数P1,P2,P3,P4,P5,P
6,P7,…の1次の移動加重平均で表され、3次移動
平均と同じ結果を得ることができる。ここで、 c1=(b1+b2)/2 =[{(a1+a2+a3+a4)+ (a2+a3+a4+a5)}/4]/2 =(a1+2a2+2a3+2・a4+a5)/8 =[1/3{(P1+P2+P3)+2(P2+P3+P4)+ 2(P3+P4+P5)+2(P4+P5+P6)+ (P5+P6+P7)}]/8 =(P1+P2+P3+2P2+2P3+2P4+2P3+2P4 +2P5+2P4+2P5+2P6+P5+P6+P7)/24 =(P1+3P2+5P3+4P4+5P5+3P6+P7)/24 …(1) である。
【0060】したがって、図10に示すようにRAM7
3に7つのFIFOスタックSP1〜SP7と、スタッ
クSCとを設け、FIFOスタックSP1〜SP7に瞬
時流量信号Pのパルスの数P1,P2,P3,P4,P
5,P6,P7,…が記憶されるごとに、CPU71
が、式(1)の1次の移動加重平均の演算c1,…を順
次実行し、1次の移動加重平均の演算結果c1,…をス
タックSCに順次記憶するようにしてもよい。c1の次
には、1次の移動加重平均の演算c2=(P2+3P3
+5P4+4P5+5P6+3P7+P8)/24とな
る。なお、本明細書において、このように1つづつデー
タを移動させながら加重平均を行うことを1次の移動加
重平均の意味に用いている。
【0061】次いで、流体添加率制御について説明す
る。図11は、付臭コントローラ7において行われる付
臭剤の流量を制御するフローチャートである。このフロ
ーチャートは、各ダイヤフラムポンプ3a〜3cについ
てマルチタスクにそれぞれ実行される。このため、便宜
上、ダイヤフラムポンプ3aについて行われるものとし
て、説明する。
【0062】オペレータは、メインコントローラ(図示
せず)において、ダイヤフラムポンプ3aについて、ガ
スに対する付臭剤の割合を表す付臭添加率(mg/Nm
3 )を予め設定する。付臭コントローラ7のCPU71
は、ステップn1において、オペレータによって設定さ
れた付臭添加率設定値(mg/Nm3 )をA/D変換器
74を介して取り込み、RAM73に記憶する。ガス管
1aから送出されるガスの流量は、流量加算コントロー
ラ(図示せず)によって計測される。CPU71は、ス
テップn2においてガス管1aの送出ガス流量値(Nm
3 /H)をA/D変換器75を介して取り込み、RAM
73に記憶する。CPU71は、ステップn3におい
て、RAM73に記憶されている付臭添加率設定値(m
g/Nm3)と送出ガス流量(Nm3 /H)とを乗算
し、添加すべき付臭剤の添加重量(mg/H)を求め
る。
【0063】ここで、付臭剤は、温度によって膨張、収
縮するため、その密度、体積が変わる。したがって、温
度の変動による付臭添加率の変動の影響を避けるために
は、温度補正し、添加すべき付臭剤の正確な添加体積
(cc/H)を求める必要がある。このため、タンク2
に貯留された付臭剤の温度は、タンク2に設けられた温
度検出器5(図1参照)によって検出される。CPU7
1は、温度検出器5によって検出された付臭剤の温度に
基づいて、ステップn4において、付臭剤の重量/密度
により温度補正し、添加すべき付臭剤(液体状態)の正
確な体積(cc/H)を求める。
【0064】CPU71は、ステップn5において、R
AM73をアクセスし、制御モードが比例制御か否か判
断する。コリオリ力流量計6aのテストを行わない場合
には比例制御に設定されており、コリオリ力流量計6a
のテストを行う場合には流量制御に設定されている。ス
トローク設定値この設定はメインコントローラにおいて
なされており、CPU71はこの設定をA/D変換器7
4を介して取り込み、RAM73にいずれの設定かフラ
グを立てている。比例制御に設定されている場合には、
ステップn6に進み、CPU71はステップn4で求め
た付臭剤の添加体積を流量設定値(cc/H:例えば1
200cc/H)に設定する。流量制御に設定されてい
る場合、ステップn7に進み、オペレータがメインコン
トローラに入力した流量設定値(cc/H)をA/D変
換器74を介して取り込み、RAM73に記憶する。
【0065】ステップn6またはn7が終了すると、ス
テップn8に進み、CPU71は、上述した流量計量シ
ステムにおいて3次移動平均または加重平均により求め
た平均瞬時流量の流量計測値をフィードバックして取り
込み(例えば、1200cc/H)、RAM73に記憶
する。次いで、ステップn9に進み、CPU71は、ス
テップn6またはn7で求め、RAM73に記憶されて
いる流量設定値とステップn8で取り込みRAM73に
記憶した平均瞬時流量の流量計測値との偏差(流量計測
値−流量設定値:例えば0cc/H)を求める。
【0066】ここで、例えば瞬時流量を用いて偏差を求
めると、瞬時流量が脈動するため偏差も脈動する。この
ため、脈動する偏差ではダイヤフラムポンプ3aから送
られる付臭剤の流量が大幅に変動してしまい流量を制御
できない。一方、平均瞬時流量の流量計測値で偏差を求
めると、平均瞬時流量が瞬時流量の脈動にフィルタを掛
けているため、偏差の脈動がなる。かつ、平均瞬時流量
が瞬時流量の変動に短時間で追随するので、偏差も適宜
得られる。したがって、平均瞬時流量の流量計測値で偏
差を求めると、ダイヤフラムポンプを適宜操作でき、付
臭剤の流量を制御できる。
【0067】ステップn9において偏差が求まると、ス
テップn10に進み、CPU71は、偏差がなくなるよ
うにPID演算を行い、ストローク信号のストローク出
力値(%:例えば50%)を求める。ストローク出力値
が求まると、CPU71は、このストローク出力値をR
AM73に記憶する。
【0068】次いで、CPU71は、ステップn11に
おいて、RAM73をアクセスし、制御モードが比例制
御または流量制御か否か判断する。ダイヤフラムポンプ
3aのテストを行わない場合には比例制御または流量制
御に設定されており、ダイヤフラムポンプ3aのテスト
を行う場合にはストローク制御に設定されている。スト
ローク設定値この設定はメインコントローラにおいてな
されており、CPU71はこの設定をA/D変換器74
を介して取り込み、RAM73にいずれの設定かフラグ
を立てている。比例制御または流量制御に設定されてい
る場合には、ステップn12に進み、CPU71はステ
ップn10で求めたストローク出力値をストローク設定
値(%:例えば50%)に設定する。ストローク制御に
設定されている場合、ステップn13に進み、オペレー
タがメインコントローラに入力したストローク設定値
(%)をA/D変換器74を介して取り込み、RAM7
3に記憶する。
【0069】ステップn12またはn13が終了する
と、ステップn14に進み、CPU71は、D/A変換
器79の出力であるストローク信号のストローク計測値
(例えば、12mA)をA/D変換器77を介して取り
込み(例えば、50%)、RAM73に記憶する。次い
で、ステップn15に進み、CPU71は、RAM73
に記憶されているストローク計測値とストローク設定値
との偏差(ストローク計測値−ストローク設定値:例え
ば0%)を求める。ここで、偏差を求めているのは、D
/A変換器129からダイヤフラムポンプ3aにストロ
ーク信号が正常に与えられているか否かを確認するため
である。
【0070】次いで、ステップn16に進み、CPU7
1は、ステップn15において求めた偏差(例えば、0
%)をパルスでD/A変換器79に出力する。例えば、
D/A変換器79の出力が12mAで50%であった場
合、ステップn15で求めた偏差は0%である。この場
合、CPU71は、ステップn15においてD/A変換
器129に偏差0%を出力する。D/A変換器129
は、偏差が0%であるので、以前と同じストローク信号
12mAをダイヤフラムポンプ3aに出力する。
【0071】ダイヤフラムポンプ3aは、付臭コントロ
ーラ7のD/A変換器79から出力されたストローク信
号に応じて付臭剤を送る(図12参照)。D/A変換器
79から出力されたストローク信号の電流が例えば12
mAの場合、ダイヤフラムポンプ3aは、能力特性α1
で動作するので、1200cc/Hの付臭剤をパイプ4
aからガス管1aに送る。これによって、付臭が行われ
る。
【0072】ところで、この付臭添加率制御システムで
は、図12に示すダイヤフラムポンプ3aの能力特性α
1について動作する。すなわち、先行技術の付臭添加率
制御システムで用いられていたような直線y(図14参
照)や、切片b、傾きaのようなものは使用されていな
い。このため、先行技術の付臭添加率制御システムで生
じた誤差は、一切生じない。したがって、ガスの付臭を
付臭率設定値に保持することができる。ステップn16
が終わると、終了し、ステップn1に戻る。
【0073】ガスの流量が増大した場合、図11のステ
ップn2のガス流量が増大するため、ステップn3,n
4によって求まる添加すべき付臭剤の体積が増大し、ス
テップn6の流量設定値は、例えば1800cc/Hに
なる。ガスの流量が急激に増大したものとすると、コリ
オリ力流量計6aによって求められ、ステップn8にフ
ィードバックされる付臭剤の平均瞬時流量の流量計測値
は1200cc/Hである。このため、ステップn9の
偏差は600cc/Hになる。
【0074】偏差が+600cc/Hと大きいので、C
PU71は、ステップn10においてPID演算を行
い、ストローク出力値50%よりζ1%(例えば、20
%)大きいストローク出力値(50+ζ1)%のストロ
ーク出力値を求める。ステップn10で求めたストロー
ク出力値が例えば70%であるとすると、このストロー
ク出力値は、ステップn12においてストローク設定値
70%に設定される。
【0075】一方、ガスの流量が急激に増大したため、
ステップn14で取り込まれたストローク計測値は50
%であり、ステップn15の偏差は20%になる。この
ため、CPU71はステップn11において偏差20%
をD/A変換器79に送る。D/A変換器79は、以前
の50%に偏差20%を加算したストローク信号15.
2mA(70%)をダイヤフラムポンプ3aに出力す
る。これによって、ダイヤフラムポンプ3aは、186
0cc/Hの付臭剤を送る。このため、次の図11のフ
ローチャートの実効においては、ステップn9の偏差が
600cc/Hから60cc/H(1800cc/H−
1860cc/H)に低下する。
【0076】これを繰り返し実行することにより、ステ
ップn9の偏差が急速に0cc/Hになり、ステップn
15の偏差も急速に0%になる。このため、付臭コント
ローラ7はダイヤフラムポンプ3aにストローク信号1
4.2mA(64%)を送り、ダイヤフラムポンプ3a
は1800cc/Hの付臭剤を送る。したがって、ガス
の流量が増大した場合も、付臭添加率がほぼ一定に保た
れる。
【0077】ガスの流量が減少した場合も、CPU71
は、図11のフローを実行する。これによって、ダイヤ
フラムポンプ3a〜3cは、付臭剤の送る量を減少させ
る。したがって、ガスの流量が減少した場合も、付臭添
加率がほぼ一定に保たれる。
【0078】次いで、ダイヤフラムポンプ3aの能力特
性がα1からα2に急激に変動した場合を説明する。こ
のような能力特性の急激な変動は、ダイヤフラムポンプ
3aのダイヤフラムの劣化等によって生じる。例えば、
付臭コントローラ7のD/A変換器79から12mA
(50%)のストローク信号が出力され、ステップn6
における流量設定値が1200cc/Hである場合に、
ダイヤフラムポンプ3aの能力特性がα1からα2に変
動すると、ダイヤフラムポンプ3aは、能力特性α2に
したがって660cc/Hの付臭剤を送る(図12参
照)。したがって、コリオリ力流量計6aによって求め
られ、ステップn8にフィードバックされる流量計測値
は、660cc/Hになる。
【0079】ステップn6の流量設定値が1200cc
/Hであり、ステップn8で取り込まれた付臭剤の平均
瞬時流量の流量計測値が660cc/Hであるため、ス
テップn9の偏差は540cc/Hである。偏差が+5
40cc/Hと大きいので、CPU71は、ステップn
10においてPID演算を行いストローク出力値50%
からζ2(図12参照)%(例えば15%)離れた(5
0+ζ2)%のストローク出力値を求める。ステップn
10で求めたストローク出力値が例えば65%であると
すると、ステップn11〜n16の実行によりD/A変
換器79からストローク信号14.4mAがダイヤフラ
ムポンプ3aに出力される。ダイヤフラムポンプ3a
は、能力特性α2で動作するので、1060cc/Hの
付臭剤を送る。
【0080】このため、次の図11のフローチャートの
実効においては、ステップn9の偏差が540cc/H
から140cc/H(1200cc/H−1060cc
/H)に低下する。これを繰り返し実行することによ
り、ステップn9の偏差が急速に0cc/Hになり、ス
テップn15の偏差も急速に0%になる。このため、付
臭コントローラ7はダイヤフラムポンプ3にストローク
信号15.6mA(73%)を送り、ダイヤフラムポン
プ3aは1200cc/Hの付臭剤を送る。したがっ
て、ガスの流量が増大した場合も、付臭添加率がほぼ一
定に保たれる。
【0081】なお、流量計として、コリオリ力流量計を
用いるようにしたが、オリフィス流量計等の他の流量計
を用いて実施するようにしてもよい。また、ポンプとし
て、ダイヤフラムポンプを用いるようにしたが他のポン
プを用いて、実施するようにしてもよい。また、サンプ
リング時間を1秒で実施するようにしたが、0.1秒等
さらに短時間で実施するようにしてもよい。また、3次
移動平均で実施するようにしたが、2次,4次等n次移
動平均で実施するようにしてもよい。また、1次の平均
数を3回、2次の平均数を4回、3次の平均数とした
が、それぞれ、他の平均数で実施するようにしてもよ
い。さらに、これらに対応した1次の移動加重平均で実
施するようにしてもよい。また、3つのダイヤフラムポ
ンプについて1つの付臭コントローラを設けるようにし
たが、各ダイヤフラムポンプについて付臭コントローラ
をそれぞれ設けて実施するようにしてもよい。
【0082】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
流量計測システムで求めた第2流体の平均瞬時流量をフ
ィードバックし、偏差を求め、PID演算し、ストロー
ク信号を求め、求めたストローク信号をポンプに与える
ようにしているので、ポンプの能力特性の変化に即応し
て添加率を添加率設定値に維持することができる。ま
た、第2の流体の瞬断等が生じることがないので、シス
テム的外乱が入る余地がない。
【0083】請求項2の発明によれば、高応答の流量計
で流体の流量を計測し、流体の瞬時流量を表す瞬時流量
信号をサンプリング時間ごとに順次サンプリングし、サ
ンプリング時間ごとの複数の瞬時流量データをn次移動
平均処理またはn次移動平均処理に対応した加重平均処
理により流体の平均瞬時流量を求めるようにしているの
で、流体の平均瞬間流量の計測が短時間にできる。ま
た、計量槽や電磁弁が必要ないのでシステムを簡単に構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】付臭システムの全体構成を示す図である。
【図2】コリオリ力流量計6a〜6cの構成を示す図で
ある。
【図3】コリオリ力流量計6a〜6cの動作を示す図で
ある。
【図4】流体の瞬時流量とコリオリ力流量計6a〜6c
から出力される瞬時流量信号Pとの関係を示す図であ
る。
【図5】付臭コントローラ7の構成を示す図である。
【図6】付臭コントローラ7において行われる付臭剤の
平均瞬時流量を計量するフローを示す図である。
【図7】図6のフローを実行するためにRAM73に設
けられるメモリマップを示す図である。
【図8】ダイヤフラムポンプ3aにストローク信号4m
A,8mA,12mA,16mA,20mAをステップ
状に入力した場合にダイヤフラムポンプ3aから送られ
る付臭剤の瞬時流量を示すグラフである。
【図9】ダイヤフラムポンプ3aにストローク信号4m
A,8mA,12mA,16mA,20mAをステップ
状に入力した場合に3次移動平均によって求められた付
臭剤の平均瞬時流量を示すグラフである。
【図10】図6のフローを実行するためにRAM73に
設けられる他のメモリマップを示す図である。
【図11】付臭コントローラ7において行われる付臭剤
の流量を制御するフローチャートである。
【図12】ダイヤフラムポンプ3a〜3cの能力特性の
一例を示す図である。
【図13】従来のポンプ注入式による液体注入式付臭シ
ステムの構成を示す図である。
【図14】ダイヤフラムポンプ3a〜3cの能力特性の
一例を示す図である。
【図15】ストローク信号を変化させた場合のダイヤフ
ラムポンプ3a〜3cから送られる付臭剤の流量を示す
図である。
【図16】付臭コントローラ103の構成を示す図であ
る。
【図17】付臭コントローラ103において行われる付
臭剤の流量を制御するフローチャートである。
【図18】付臭コントローラ103において行われる付
臭剤の流量を計量するフローを示す図である。
【図19】図18のフローを実行するためにRAM12
3に設けられるメモリマップを示す図である。
【符号の説明】
2…タンク2 3a〜3c…ダイヤフラムポンプ 6a〜6c…コリオリ力流量計 7…付臭コントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の流体の流量変化に拘らず前記第1
    の流体に対する第2の流体の添加率を予め定められた添
    加率設定値にするシステムであって、 前記第2の流体を貯留するタンクと、 入力されるストローク信号に応じて能力特性を発揮し、
    前記能力特性に応じて前記タンクに貯留された前記第2
    の流体を前記第1の流体中に送るポンプと、 前記ポンプから送られる前記第2の流体の流量を計測す
    る流量計測手段と、 前記ポンプに前記ストローク信号を出力する流量フィー
    ドバック制御手段とを備え、 前記流量計測手段は、 前記第2の流体の瞬時流量を高応答に計測する流量計
    と、 前記流量計から出力された前記第2の流体の瞬時流量を
    表す流量信号を所定のサンプリング時間ごとに順次サン
    プリングし、前記サンプリング時間ごとの連続する所定
    数の複数の瞬時流量データを2次以上の移動平均演算処
    理または1次の移動加重平均演算処理により前記第2の
    流体の平均瞬時流量を求める流量演算手段とを含み、 前記流量フィードバック制御手段は、 前記第1の流体の流量と、前記添加率設定値とから単位
    時間当たりの第2の流体の添加量を求める添加量演算手
    段と、 前記流量計測手段の前記流量演算手段によって求められ
    た前記第2の流体の平均瞬時流量と、前記添加量演算手
    段によって求められた単位時間当たりの第2の流体の添
    加量とから偏差を求める偏差演算手段と、 前記偏差演算手段によって求められた前記偏差がなくな
    るようにPID演算し、前記ストローク信号のストロー
    ク出力値を求めるPID制御手段とを含み、 前記第2の流体の前記平均瞬時流量をフィードバックす
    ることにより、前記ポンプの能力特性の如何に拘らず前
    記ポンプから前記添加率設定値に応じた第2の流体を前
    記第1の流体中に注入するようにしたことを特徴とする
    ポンプ注入方式流体添加率制御システム。
  2. 【請求項2】 タンクに貯留された流体をポンプを介し
    て送るようにし、前記ポンプから送られる前記流体の流
    量を計測するシステムであって、 前記流体の瞬時流量を高応答に計測する流量計と、 前記流量計から出力された前記第2の流体の瞬時流量を
    表す流量信号を所定のサンプリング時間ごとに順次サン
    プリングし、前記サンプリング時間ごとの連続する所定
    数の複数の瞬時流量データを2次以上の移動平均演算処
    理または1次の移動加重平均演算処理により前記第2の
    流体の平均瞬時流量を求める流量演算手段とを含み、 前記流体の前記瞬時流量をフィルタ処理して前記流体の
    前記平均瞬時流量を高応答かつ短時間に計測するように
    したことを特徴とする流体の流量計測システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014526699A (ja) * 2011-09-19 2014-10-06 マイクロ モーション インコーポレイテッド 平均流量を決定するための振動型流量計及び方法
CN107178706A (zh) * 2017-07-28 2017-09-19 沈阳光正工业有限公司 Lng点供加臭装置

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CN107178706A (zh) * 2017-07-28 2017-09-19 沈阳光正工业有限公司 Lng点供加臭装置
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