JPH0633745Y2 - 車載用スピーカ取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、例えばグリルタイプの車載用スピーカをリ
アパーセルの上面等に取付ける場合の取付装置の構造に
関する。

［従来の技術］ 従来は、車載用スピーカをリアパーセルに取付けるに
は、例えば第４図に示す如く、スピーカユニット21を取
付けたグリル22をリアパーセル等取付面23の上面に載置
し、結合ネジ24によって固定する方法が一般的である。

［解決しようとする課題］ この様な構造を有する従来の車載用スピーカ取付装置
は、取付面に取付孔が穿設されているために一旦取付け
てしまえばスピーカの取付け状態を自由に調節すること
が出来ないという欠点があった。

そこで本考案は、グリルタイプの車載用スピーカに於
て、取付面上のスピーカの傾きをスペーサを用いて自由
に調節することで上記従来例の有する課題を解決するこ
とを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記した目的を達成するための本考案に係る車載用スピ
ーカ取付構造を、実施例を示す第１図〜第３図を用いて
説明すると、本考案は、スピーカユニット取付用放音孔
が形成され且つ放音孔周辺部背面複数箇所に略Ｌ型の係
止用の板バネ３が取付けられている多角形状のグリル１
と、当該グリル１と車体の取付面８との間に介在して取
付けられ且つ取付面８に当接する底部に対して傾斜した
上面を有する多角形状のスペーサ４とからなり、当該ス
ペーサ４の上面には多角形状の隅近傍に穿設された取付
孔と、前記グリル１の放音孔に連なる開口部と、該開口
部周辺の前記上面裏側に形成され且つグリル１が取付孔
を覆う状態のとき板バネ３が位置する複数箇所に凹欠部
６が設けられた環状突起５とが形成されており、スペー
サ４がネジ７によって取付面８に固定されると共に、板
バネ３の端部がスペーサ４の環状突起５に圧接された状
態でグリル１がスペーサ４の上部に回動可能に取付けら
れ、グリル１にスピーカユニット２が取付けられている
構造を有する。

［作用］ そして、此の様な構成の車載用スピーカ取付構造では、
スペーサ４の向きを変化させることでスピーカユニット
２の向きを変えることが出来る。

スペーサ４の向きを変えるには、グリル１を回動させて
その辺部の外側にスペーサ４の隅近傍に穿設された取付
孔4cを露出させ、ネジ７を一旦外してスペーサ４を所望
の向きにセットし、再度ネジ７によって固定する。その
後にグリル１を回動させて取付孔4cを覆う位置で停止さ
せる。尚、グリル１の停止位置は板バネ３が環状突起５
の凹欠部６に嵌入するときの感触によって容易に知るこ
とが出来る。

又、グリル１やスペーサ４の外形を正多角形とし、夫々
の角に対応する位置に凹欠部６を形成することによりス
ペーサを付替え無くてもグリルの向きを代えることが可
能である。

［実施例］ 第１図〜第３図により、本考案の実施例を詳述すると、
１はスピーカ取付用のグリルで四角形状をなし、スピー
カユニット２取り付け用の放音孔1aが形成され、該放音
孔1a周辺部の背面にスペーサ４と結合すると共にグリル
１とスペーサ４との相対位置を規定するためのバネ３が
２か所、取り付けられる。

この板バネ３は略Ｌ型であって第２図に示すようにグリ
ル背面から垂直に立上がり、直角に曲がってグリル１と
平行になった端部3aを有する。

４はスペーサで上記グリル１と同じ外周形状で上面4aが
底部に対して傾斜した形状に形成され、当該上面4aにグ
リル１の放音孔1aに通ずる開口部4bと４隅に取付孔4cが
穿設され、開口部4b周辺の前記上面4a裏側に、グリル１
が取付孔4cを覆う状態で取り付けられた時、板バネ３が
位置する２箇所に凹欠部６を有する環状突起５が形成さ
れている。

前記グリル１はスペーサ４の上面4aに載置され、第２図
に示す様にスペーサ４の内側から板バネ３の端部3aを環
状突起５に当接させてグリル１の背面に小ネジ3bによっ
て取付け、グリル１がスペーサ４に対し回動可能となる
ように結合される。

板バネ３の端部3aは自身の弾力性で環状突起５を押圧
し、グリル１が回動して板バネ３が凹欠部６に位置した
ときクリック感を生じ、スペーサ４の取付孔4cはグリル
１によって覆い隠される。

グリル１にはスピーカユニット２が取付けられ、第３図
に示すようにグリル１を回動させてその辺部の外側にス
ペーサ４の隅近傍に穿設された取付孔4cを露出させ、ネ
ジ７によって取付面８に固定する。

その後にグリル１を回動させて取付孔4cを覆う位置で停
止させる。

以上、本考案の車載用スピーカ取付構造について代表的
と思われる実施例を基に詳述したが、本考案に於ける実
施態様は上記実施例の構造に限定されるものではなく、
例えばグリルの形状は上記４角形以外の多角形であって
もよい。

［効果］ 本考案に係る車載用スピーカ取付構造は、スペーサの向
きを変えることによって、グリルの取付けられたスピー
カユニットの向きを自由に調節することができる。

又、単一のスピーカユニットだけでなく、本考案の取付
構造をスコーカ、ツイータ等に個別に採用することによ
って最も効果的なスピーカ設置状態とし、理想的且つ完
全な拡散音場を得ることができる。

更に取付けネジが隠蔽されるので意匠設計の自由度が増
し、外観が優れた商品価値の高い製品を提供することが
出来るという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の断面側面図、第２図はグリルと
スペーサとの結合部要部斜視図、第３図は取付面との結
合構造説明図、第４図は従来例の断面側面図である。 １はグリル、２はスピーカユニット、３は板バネ、４は
スペーサ、５は環状突起、６は凹欠部、７は小ネジ、８
は取付面である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スピーカユニット取付用放音孔が形成され
   且つ放音孔周辺部背面複数箇所に略Ｌ型の係止用の板バ
   ネ（３）が取付けられている多角形状のグリル（１）
   と、当該グリル（１）と車体の取付面（８）との間に介
   在して取付けられ且つ取付面（８）に当接する底部に対
   して傾斜した上面を有する多角形状のスペーサ（４）と
   からなり、当該スペーサ（４）の上面には多角形状の隅
   近傍に穿設された取付孔と、前記グリル（１）の放音孔
   に連なる開口部と、該開口部周辺の前記上面裏側に形成
   され且つグリル（１）が取付孔を覆う状態のとき板バネ
   （３）が位置する複数箇所に凹欠部（６）が設けられた
   環状突起（５）とが形成されており、スペーサ（４）が
   ネジ（７）によって取付面（８）に固定されると共に、
   板バネ（３）の端部がスペーサ（４）の環状突起（５）
   に圧接された状態でグリル（１）がスペーサ（４）の上
   部に回動可能に取付けられ、グリル（１）にスピーカユ
   ニット（２）が取付けられていることを特徴とする車載
   用スピーカ取付構造。