JPH06336689A - 含銀廃液から銀を除去する方法及び装置 - Google Patents

含銀廃液から銀を除去する方法及び装置

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JPH06336689A
JPH06336689A JP14830493A JP14830493A JPH06336689A JP H06336689 A JPH06336689 A JP H06336689A JP 14830493 A JP14830493 A JP 14830493A JP 14830493 A JP14830493 A JP 14830493A JP H06336689 A JPH06336689 A JP H06336689A
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cathode
waste liquid
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anode
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JP14830493A
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Takashi Nakamura
敬 中村
Yasuo Ninomiya
康雄 二宮
Hideo Miyazaki
英男 宮崎
Masaharu Yamada
正治 山田
Haruhiko Iwano
治彦 岩野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多量の含銀廃液を処理する場合でも、作業ス
ペースを狭めることなく、銀の除去能力に優れた、銀を
除去する方法及び装置を提供することである。 【構成】 陽極26と隔膜29を介して3次元陰極27
を充填してある電解槽20の陰極側に、含銀廃液を導入
し、陰極の電位を塩化銀標準電極に対して−300〜−
600mVに調整し両極に通電して含銀廃液から銀を除
去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解により銀イオンを
含有する廃液から銀を除去する方法及び装置に関し、特
に多量に生じる含銀廃液から除銀能力に優れ短時間で効
率よく銀を除去する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全の面から下水道に排出で
きる金属の排出基準の規制が年々厳しくなってきてい
る。従来、含銀廃液から銀を除去する方法は種々知られ
ており、例えば、定着槽、そのあとの水洗槽から生じる
廃液中の銀を除去する方法として、特開平4−3115
88、同4−317794各号公報に記載のものがあ
る。これらは、廃液を電解する部と電解により析出した
銀を濾過する部を交互に数個設置し銀を取り除くもので
あり、例えば、2000ppmの銀濃度が1ppm以下
にまで低下することができるなど、優れた銀の除去能力
を有している。
【0003】しかし、上記技術は、廃液を処理するのに
時間がかかり、環境への排出量を低減できる低補充処理
から生じる定着などの比較的廃液量の少ない除銀処理に
好ましく用いられるが、水洗水からのオーバーフローの
ように廃液量が多くなると対処できなくなる。また、上
記技術は、複数の槽を有するため装置が大きく、更に、
水洗水からのオーバーフローに対応できるように電解部
等の槽を大きくすると除銀装置がより大型となり作業ス
ペースを圧迫する。また、高電圧(15〜18A/dm
2 )を必要とする上記技術は、電気の損失が大きく、電
極面で廃液中の物質の電解反応により装置から臭素ガ
ス、亜硫酸ガス、メルカプタンガスなどを生じさせ操作
を困難にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、多量の含銀廃液を処理する場合でも、作業スペース
を狭めることなく、銀の除去能力に優れた、銀を除去す
る方法及び装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記
(1)〜(5)の構成によって達成される。 (1)陽極と隔膜を介して3次元陰極を充填してある電
解槽の陰極側に、含銀廃液を導入し、陰極の電位を塩化
銀標準電極に対して−300〜−600mVに調整し両
極に通電して含銀廃液から銀を除去する方法。 (2)前記含銀廃液が、銀濃度0.1〜1000ppm
である前記(1)に記載の含銀廃液から銀を除去する方
法。 (3)前記電解槽の陰極側が、その底面積(S;c
2 )と高さ(H;cm)の関係で示される式:1/3
>S/H>1/100を満たす形状である前記(1)又
は(2)に記載の含銀廃液から銀を除去する方法。 (4)前記3次元陰極の材質が、銀及び銀より卑な金属
の少なくとも1種からなる前記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の含銀廃液から銀を除去する方法。 (5)電解槽の電解質液を充填する側に陽極を設置し、
陽極と隔膜を介して含銀廃液を導入する側に3次元陰極
を充填し、かつその底面積(S;cm2 )と高さ(H;
cm)の関係で示される式:1/3>S/H>1/10
0を満たす形状を有した3次元陰極であり、更に陰極の
電位を塩化銀標準電極に対して−300〜−600mV
に設定する電位調整手段、及び両極に通電する通電手段
を有する含銀廃液から銀を除去する装置。
【0006】
【作用】すなわち、本発明は上記の如く、3次元陰極の
電位(陰極の設定電位)を塩化銀電極に対して−300
〜−600mVに調整して陽極と陰極に通電すること
で、廃液量が多くなっても、優れた除銀処理を行うこと
ができる。従来の技術では、陰極が平面状であり廃液と
接触する接触面積が小さく、銀が陰極面に析出するのに
時間がかかる。しかし、ただ単に、陰極を3次元陰極に
変えて、通電を行っても十分な除銀はできない。
【0007】これに対して、本発明者らは、種々検討の
結果、電気化学的に考えて予想出来ない数値ではある
が、陰極の電位を塩化銀標準電極に対して−300〜−
600mVにすることで、驚くべきことに低電流密度、
例えば0.02〜2A/dm2のような低電流密度で短
時間で著しい除銀能力が発揮されることを見出した。こ
の理由は定かではないが、恐らく陰極と銀イオンとの電
子の授受が容易に行われ、電気の損失量が少なくなるも
のと考えられる。つまり、塩化銀標準電極に対して陰極
の電位を−300〜−600mVに設定することは、丁
度銀がとれやすい条件下に置くということで、他の反応
を防止して従来の問題点を解決して良好な結果が得られ
るものと考えられる。従来、写真廃液中から銀を除去す
るという系で陰極の電位を設定しつつ電解することは知
られていない。
【0008】また、3次元陰極にすることにより、固液
界面電位差が減少して電解効率が向上すると考えられ
る。
【0009】本発明は、処理後の廃液の銀濃度を0.1
ppm以下とすることができるもので、銀の排出基準を
満たしておりそのまま廃棄することができる。また、本
発明は、電解槽の電解質液を充填する側に陽極を設置
し、陽極と隔膜を介して含銀廃液を導入する側に3次元
陰極を充填し、かつその底面積(S;cm2 )と高さ
(H;cm)の関係で示される式:1/3>S/H>1
/100を満たす形状を有した3次元陰極であり、更に
陰極の電位を塩化銀標準電極に対して−300〜−60
0mVに設定する電位調整手段、及び両極に通電する通
電手段を有する含銀廃液から銀を除去する装置である。
【0010】従来の水洗廃液から銀を除去する装置にお
いては陰極の電位をコントロールする手段を有していな
いため、多量に発生した含銀廃液を効率良く処理するこ
とはできないが、本発明の装置の如く、陰極の電位をコ
ントロールする構造を有することで、多量に発生した含
銀廃液を処理する場合電解槽の容量を大きくせずとも、
短時間で優れた除銀能力を発揮することができる。
【0011】本発明は、3次元型陰極の電解装置におい
て、除去しようとする金属と同じ金属を陰極に用いるか
それよりも卑の金属を陰極として用いるときに三電極方
式で陰極電位を塩化銀標準電極に対して−300〜−6
00mVに設定して電解すると、驚くべきことに50〜
1000ppmの銀濃度が0.1ppm以下まで一挙に
低下する。しかも、印加電流密度は特開平4−3115
88、同4−317794各号公報に比べ著しく低く、
具体的には、従来公知の技術では5〜18A/dm2
度であるが、本発明では0.02〜2A/dm2 程度と
なり、印加電流密度を低くできることは画期的なことで
ある。
【0012】更に、装置も3段にする必要なく、1段の
電解で除銀できる。この陰極の設定電位は、−200〜
−700mV、好ましくは−300〜−600mV、よ
り好ましくは−350〜−550mVである。陰極の設
定電位が−300mVより高いときは、陰極についた銀
が一部とけるためか除銀レベルがよくなく、また、陰極
の設定電位が−600mVより低いと別の電極反応が起
こるためか着色すると同時に硫化銀が形成され、結果と
して廃液中の銀が増え除銀率も悪化する。
【0013】本発明の電位は、三電極系で塩化銀標準電
極に対する電位を示す。本発明の陰極の電位は−200
〜−800mVであり、好ましくは−300〜−600
mVであり、より好ましくは−350〜−550mVで
ある。陰極の電位が−300mVより小さくても、−6
00mVより大きくても十分な除銀が得られない。電位
設定は、塩化銀標準電極の代わりに甘汞電極、水素電極
を使用してもよく、この場合には、甘汞電極を標準電極
とした時の値に−45mV加え、水素電極を標準電極と
した時の値に+195mV加えた各値をそれぞれ用い
る。
【0014】本発明の電位設定の詳細は、「電気化学法
−基礎測定マニュアル」講談社サイエンティフィク編、
逢坂哲彌、小山昇、大坂武男著に記載されている。本発
明において、陰極の電位を−300〜−600mVに設
定するためには通常用いられるポテンショスタットによ
って行うことができる。ポテンショスタットとしては、
東方技研製PS−07、北斗電工製HA−301などが
市販されておりこれを用いればよい。
【0015】一方、電解は、陰極の電位設定と無関係に
陰極と陽極の間に電圧をかけ、通常は電流密度、即ち電
流が一定となるように通電する。更に、本発明は、銀濃
度が0.1〜1000ppmの含銀廃液から銀を除去す
るのに好ましく適用でき、含銀廃液としては、例えば、
メッキ液等、写真処理に関してはカラーまたは黒白のネ
ガフイルム、リバーサルフイルム、カラーまたは黒白の
印画紙のような各種感光材料を処理した後の液が挙げら
れる。本発明においては、写真処理に関し、主として定
着処理後の水洗、リンス、安定液を含む廃液であり、そ
れよりも前の中間水洗液、場合によっては処理廃液が含
まれていてもよい。銀イオン以外に多数の複雑なイオン
が存在するような、写真処理の水洗水等を処理する場合
に特に好ましい。
【0016】このように、本発明は、比較的銀濃度が低
く多量に生じる廃液を処理するのに適しており、銀の濃
度が0.1ppmより低濃度または1000ppmより
高濃度の廃液を処理する場合、前記公知の技術等と本発
明を組み合わせて用いることもできる。本発明におい
て、銀濃度の好ましくは0.1〜1000ppmであ
り、より好ましくは1〜1000ppmであり、特に好
ましくは1〜500ppmである。また、本発明を、大
ラボで使用する場合、含銀廃液は0.1〜100ppm
が好ましく、ミニラボで使用する場合、含銀廃液は1〜
1000ppmが好ましい。しかし、ミニラボで使用す
る場合、使用法によっては銀が1000ppmを越える
場合もあるが、このときも同様に使用できる。1000
ppmを越えたときの使用可能範囲は、1000〜30
00ppmである。
【0017】廃液中の銀は、チオ硫酸塩、鉄アミノポリ
カルボン酸塩、有機チオール化合物特にヘテロ環メルカ
プト化合物の塩、チオシアネート塩、アンモニア錯塩等
の塩を形成した金属化合物となっていてもよく、陰極の
電位をこの金属化合物の廃液中における理論酸化還元電
位よりも著しく低く設定することが重要で、しかも低く
なり過ぎてもよくない。その理由は不明であるが、塩化
銀標準電極に対し−300〜−600mVに設定するの
が好ましい。
【0018】本発明の含銀廃液から銀を除去する装置
は、例えば写真処理の廃液を処理する場合、公知の写真
処理装置と組み合わせて用いることができ、本発明の装
置が小型であるため、公知の処理装置と組み合わせても
作業スペースを圧迫することもない。例えば、大ラボで
使用されるカラーネガ自現機富士写真フイルム(株)社
製FNcp−300、FNcp−600、FNcp−9
00、ノーリツ製吊現機H−3、H−4などがあり、こ
れらの第2水洗のオーバーフローに設ける事などが好ま
しい。更に、大ラボで使用されるカラーリバーサル自現
機ではノーリツ製吊現機H3R、H4Rなどがあり、こ
れらの第2水洗のオーバーフローに設けることが好まし
い。
【0019】また、大ラボで使用されるものと同様にミ
ニラボにも設置可能である。このミニラボの場合には、
第1水洗または無水洗方式の少量水補充水洗部(例え
ば、PS液)に設置するのが好ましい。更に、本発明
は、電解槽の陰極側の形状が、表面積(S)と高さ
(H)の関係式:1/3>S/H>1/100を満たす
形状であることがより高性能に銀を除去するのに好まし
い。
【0020】表面積(S)と高さ(H)の関係式は、体
積(V)がV=S×Hで一定としたときの電解槽の陰極
側の形状を示したものである。高さ(H)の値が大き
い、つまり形状が縦長であると、同一流速で液を流した
とき、液の陰極に接触する時間を長くでき、銀が効果的
に除去できる。一定容積(V)に対し表面積(S)は小
さく、高さ(H)が長い方が電解が良く行われ、水洗廃
液の濃さや処理速度の影響を受けなくなる。これは、被
処理液が3次元陰極に接触する時間が長いためと予想さ
れる。
【0021】S/H>1/3のときは、被処理液の処理
速度や濃さの影響を受けやすくなり、いつも一定の銀量
以下(例えば、銀濃度≦0.1ppm)を維持すること
が難しくなることが多くなる。S/H<1/100のと
きは、電解装置が長くなりすぎて、装置が複雑になるこ
とがある。この場合、蛇行するような形態、ドクロを巻
く様な形態の電解装置であれば1/1000<S/H<
1/100のものも作ることができるので、場合によっ
ては1/1000<S/H<1/3でもよい。
【0022】上記関係式は、例えば図3に示す電解槽3
5のように縦長の形状を示し、廃液が電解槽に導入され
てから電解槽を出ていく間に、廃液が効率よく陰極面に
接触することができ、銀の析出を促すことができる。3
次元陰極の陰極表面積は正確に出すことはできないが、
陽極の表面積の略3倍以上、より好ましくは10倍以上
が好ましい。あまり陰極の表面積が大きくなると、即
ち、球などであると空隙が少ししかないため、被処理液
の処理速度を早めることが不可能となるので好ましくな
い。従って、3次元陰極の表面積は陽極の1000倍以
内、より好ましくは500倍以内である。
【0023】更に、本発明は、3次元電極の材質が銀及
び銀より卑な金属の少なくとも1種であることが好まし
く、廃液中の銀をよりよく陰極面に析出させることがで
きる。銀を回収する場合、陰極が銀であることが好まし
く、また、陰極が銀でなくても陰極に予め銀を電着させ
たものを用いてもよい。本発明の3次元電極としては、
例えば、電気電導率10-8Ωcm以上(10-4Ωcm以
下)のもので主として周期表で遷移元素である。遷移元
素中でも廃液中に含まれて、かつ高価な元素又は有害な
元素を言う。さらに詳細に述べれば所謂重金属であり、
具体的には金、銀、銅、白金、鉛、水銀、ステンレス等
である。特に、好ましくは、銀又はステンレスである。
3次元陰極として用いる場合各金属の形状としては、金
属球状(粒子)、繊維状、針金状、穴空きシート状、金
網状が好ましく、具体的には、銀粒子、銀繊維、銀網、
スチールウール、鉄盾、鉄ワイア、鉄釘、アルミウール
が挙げられる。また、3次元陰極として、スチールウー
ル、鉄片などに予め銀を渡着(無電解メッキ)させたも
のや、炭素粒子やウール表面に予め銀を渡着(無電解メ
ッキ)させたものを用いることもできる。
【0024】3次元陰極が粒状で、その粒状を球として
考えるときの粒状の大きさは0.3〜10mmが好まし
く、また、3次元陰極が金属ウールのとき、その繊維の
大きさがφ=0.1〜3mmであることが好ましい。本
発明において、3次元陰極として安価で入手し易いカー
ボンを用いることも可能であるが、電導率の高い金属に
比べて銀を取り除く程度が劣る。
【0025】本発明において、用いることのできる陽極
は、炭素電極、白金電極、白金メッキ電極、黒鉛、鉛電
極などを挙げることができる。上記用いることのできる
陽極のうち、安価で入手しやすい電極は炭素電極であ
る。本発明に用いる炭素電極は、炭素を主成分とする電
極であり、炭素材(例えば活性炭、炭、コークス、石
炭)、グラファイト材(例えば炭素繊維、カーボンクロ
ス、グラファイト)、炭素複合剤(例えば炭素に金属を
粉状で混ぜ、焼結したもの等)、活性炭素繊維不織布
(例えばKE−1000 felt、東洋紡)又はこれ
にPt、PdもしくはNiを坦持したもの等があり、こ
れらの中でも好ましくは、炭素繊維、カーボンクロスで
ある。
【0026】陽極は、多孔室材の外周にまんべんなく存
在する形状が好ましく、その場合ワイヤーや網状又は板
状等どんな形態でもよい。場合によっては外周にすべて
なくて間隔をおいて板状に存在しても十分である。陽極
側に充填されている電解質液は、少なくとも電気が流れ
る物質であればよく、例えば食塩水又は本発明において
含銀廃液から銀を取り除いた後の液を用いることができ
る。
【0027】本発明において、用いることができる隔膜
は、物質を通さず電気のみ通すものなら特に限定され
ず、好ましくは多孔材質、気泡(発泡)材料が挙げられ
る。多孔材質の具体例としてはいわゆる隔膜(例えばユ
アサ製ユミクロン)、イオン交換膜(例えばアニオン性
交換樹脂、カチオン性交換樹脂等)、逆浸透膜に使用さ
れる逆浸透膜などが挙げられ、気泡(発泡)材料の具体
例としては発泡塩化ビニル、発泡ポリプロピレンなどが
挙げられ、その他不織布なども使用できる。
【0028】通電条件は、3次元陰極の表面積は正確に
計算しにくいが、0.02〜2A/dm2 程度の電流密
度が得られる範囲で電圧を付加するのが好ましい。従っ
て、特開平4−311588、同4−317794各号
公報に記載のような高電流密度は不要である。つまり、
電解装置の大きさに依存する3次元陰極の表面積をほぼ
1m2 にし陰極を大きくすると計算では2〜200A/
2 となるが、実際上はこの場合でも2〜30A/m2
レベルの低い電流密度で優れた除銀能力を得ることがで
きる。
【0029】電解槽を通過する廃液の早さは、3次元陰
極セル容積(V0 )に対し1分当たりの液交換容量比で
表すと0.5〜50レベルで使用できる。即ち、V0
1リットルに対しては、0.5〜50リットル/分の流
速で処理可能である。好ましくは0.5〜10リットル
/分である。V0 の大きさは通常0.1ml〜500リ
ットルであるが、好ましくは1ml〜50リットルであ
り、より好ましくは10ml〜10リットルである。
【0030】V0 中に充填する3次元陰極は空隙率で表
示すれば10〜80%、好ましくは20〜70%であ
る。
【0031】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし、本発明は本実施態様のみに限
定されない。図1は、銀廃液から銀を除去するシステム
についての一連の流れを示したものである。銀を含有す
る廃液である試料液11は、ポンプPによってパイプ1
6を通り電解装置12に導入される。電解処理後の廃液
は、パイプ17を通り三方バルブにより、採取液13を
とり、残りがパイプ18を通り廃液14として分けられ
る。
【0032】採取液13は、実験中に銀濃度等の分析の
ため液を自動サンプリングするように設けた容器であ
る。通常、バルブ(V)は廃液をパイプ17、18、1
4の順に流しているが、液分析するときにはバルブ
(V)の流路を変え、廃液をパイプ17からパイプ13
へ流し、サンプリングする。サンプリングした後は、ま
た、バルブ(V)の流路をパイプ17、18、14の順
に廃液が流れるように通常状態に戻す。このようにバル
ブ(V)の切り替えで一定時間毎に液をサンプリングし
て分析することができる。
【0033】図2は、図1の電解装置12の断面模式図
である。電解槽20は、電解質液を充填した陽極側28
及び陽極側28と筒状の隔膜29を介して3次元陰極2
7を充填した陰極側とから構成されている。陽極側28
を満たす電解質液は、パイプb1から導入され、パイプ
b2から出ていく。陽極26は線状であり、電気を通す
が物質を通さない隔膜29の陽極側に螺旋状に巻き付け
られている。また、陽極側28には、電解質液に接触
し、陽極に接触しないように、陰極の電位を測定するた
めの標準電極24が設けられている。
【0034】この標準電極24は、長期間安定して使用
するために陽極側28を満たしている電解質液と標準電
極24との間に隔膜を介して通電するようにした方がよ
い。具体的には、標準電極24の表面に多孔性ガラスの
ダブルジャンクションを設ける。ダブルジャンクション
を形成するのに用いる隔膜は、多孔性ガラスでなく有機
の多孔性材料(例えばイオン交換膜、隔膜)も使用でき
る。
【0035】標準電極24は、図示されていない電位調
整装置を通じて、陰極27と接続されており、この電位
調整装置により、陰極の電位を測定し、−300〜−6
00mVに調整している。陰極側の3次元陰極27は、
下部をフィルターF1で、上部をフィルターF2で、覆
った筒状の隔膜29内に充填されている。陰極27が充
填されている陰極内に含銀廃液をa1から導入し、陰極
27内を通過してa2から出ていく。陰極27内の通過
時に廃液中の銀を陰極面に析出させる。ここで、陰極を
3次元陰極とすると銀イオンとの電解反応サイトが増え
効率があがる。また、電位を−300〜−600mVに
設定することでハイポの分解による硫化銀の生成などを
防止し、電解効率が最適化され電気の損失等も少なくな
る。
【0036】陰極側には、指示電極23a及び23b
(陰極)が設置され、3次元陰極に電気を通している。
陰極としての指示電極23a及び23bは、図示してい
ないポテンショスタットに接続しており、予め設定され
た電位に維持されつつ、陽極26との間に通電してい
る。指示電極23と陽極26との間の通電量は0.02
〜2A/dm2 の電流密度になるように定電流で通電す
るのが好ましい。電流密度は、被処理液の流速により変
更するのが好ましく、流速が早い時にはより高い電流密
度をかけた方がよい。本発明では比較的高い処理流速で
も、それ程大きな電流密度をかけなくて済むので非常に
効率的であり、節電することができる。その理由は不明
であるが、本発明の構成要件を満たすことで電解効率が
非常によくなりこのようなが達成されたと考えられ
る。
【0037】陰極の電位により通電量は変えず、陰極の
電位の最適値が決まれば、その装置についてはずっと一
定電位であり、処理液の流速により電流密度を比例的に
上昇させるときのみ通電量を変える。通電量は、電流密
度(A/dm2 )×電極面積(dm2 )×時間(秒)で
表現されるもので、結果的には電流密度をかえることが
通電量を変えることとなる。また、定電位電解であるた
め、場合によっては電流密度がある程度変動しても問題
はない。
【0038】陽極側の電解質液としては、電気を通すも
のなら特に限定されず、例えば、写真処理から生じる廃
液や、食塩水、硫酸カリウム等である。ここで、図2で
用いた用語を、電気化学用語に対応させると、陽極は対
極であり、指示電極は作用極であり、標準電極は参照電
極となる。標準電極としては、陰極が銀であるときは、
塩化銀標準電極が用いられ、その他に甘汞電極等を使用
することもできる。
【0039】図3は、電解槽のその他の態様である断面
模式図である。電解槽30は、塩化ビニルの容器の内側
に向かって、ステンレス筒の陽極33、外側がイオン交
換膜の多孔質である隔膜37、ステンレス筒の陰極35
がそれぞれ設けられている。ステンレス筒の陰極35内
には、3次元陰極34が充填されており、ステンレス筒
の陰極35の内部に、通電しながら含銀廃液を通過させ
て廃液から銀を取り除くものである。ステンレス筒の陰
極35の下部に3次元陰極34の流出を防止するための
フィルターが設けられ、フィルターは銀を除去された廃
液を通過させることができる。
【0040】陽極33と隔膜37の間には電解質液が充
填されており、この電解質液と接触するように標準電極
36が塩化ビニルでできた容器とステンレス筒の陽極を
貫通した状態で設置されている。上記のように標準電極
36を貫通して入れずに、例えば図3の上方から吊り下
げておくだけでも十分であり、少なくとも標準電極36
が電解質溶液に接触していればよい。
【0041】陰極33により、3次元陰極34に電気が
通じ、3次元陰極34の電位を調整するには、陰極33
と標準電極36とが電位調節装置に接続され、電位の測
定及び調整を行う。3次元陰極34としては、銀及び銀
より卑な金属のすくなくとも1種からなるものが好まし
い。3次元陰極34の形状は、粒状のように平板状に比
べて表面積が大きいものが好ましい。
【0042】銀を含有する廃液は、c1から導入され、
陰極内を通過してc2から電解質液の中に出ていく。電
解質液32は、除銀処理前は食塩水のような電気を流す
溶液を充填しておき、除銀処理が進につれて、陰極34
内を通過し銀を除去された廃液が流入し、電解津液が増
加するとパイプ38から外部へ流出していく。外部へ流
出する電解質液の銀濃度は、銀の排出基準を十分満たし
ており、そのまま廃棄しても差し支えない。電位を設定
するポテンショスタット39で陰極35内の電位を−3
00〜−600mVの間の最適値に設定し、かつ定電流
の直流電源である通電調整装置40を使用して、陽極3
3と陰極35の間に定電流密度で(場合によっては稼働
しても構わないが)通電する。
【0043】電位調整装置であるポテンショスタット3
9とは別に、通電量の調整装置40が設置され、通電量
を設定し陽極33と陰極35とで通電を行う。隔膜37
は、電気を通して物質を通さないものならば限定され
ず、好ましくは多孔質物質や気泡材料である。前記物質
を通さないとは、例えばチオ硫酸銀イオンが通らなけれ
ば他の物質は通ってもよいという意味である。また、チ
オ硫酸銀イオンが通らないとは被処理液中のチオ硫酸銀
イオンが90%以上通らないものであれば通らないと考
えてよい、しかし、実用レベルとしては99%以上通ら
ないものを通らないと考えている。
【0044】
【実施例】
(実施例1)図1に示した実験の一連の流れの模式図に
従って行った。また、実施例1で用いる図1の電解装置
12の詳細については図2に示したものを用いた。実施
例1は下記の含銀廃液を写真用処理廃液として銀の除去
処理を行った。
【0045】写真用処理廃液としては、富士写真フィル
ム(株)社製のカラーネガ現像機FNcp−900II
に富士写真フィルム(株)社製のカラーネガ用処理剤C
N−16Xを入れ、この自現機の第2水洗水のオーバー
フローの代わりに、CN−16X、N3X(定着液)の
各オーバーフロー液を採取し、これを水で100倍に希
釈し、この液を用いて銀を除去する処理を行った。
【0046】図2に示した電解槽の陰極側27(約1.
6ml)に、銀球(φ=1mm)を充填し(約7.28
g)、ポンプで流速を調整して,CN−16X、N3X
のオーバーフローの100倍希釈液(Ag濃度:58.
8ppmを使用)を0.8ml/minの流速で連続通
液(6日間、夜間は停止)した。サンプリングはある時
間毎に7分間行い、その中のAg濃度の測定はICP法
で行った。
【0047】更に、図2に示す装置を用い、上記銀球に
変えて3次元陰極を表1に示すb)〜d)のものを用い
銀球を用いた場合と同様に行った。電解質液は硫酸カリ
ウム0.05Mの溶液を用い、標準電極は塩化銀電極を
用い、陽極は白金電極を用い、隔膜は多孔質ガラス筒を
用いて行った。また、電解槽に導入される含銀廃液は、
液流速(Q)を0.5に設定し処理を行った。ここで、
液流速(Q)は、陰極セル内の容積量(V0 )に対し
て、1分当たりの液交換容量比を示し、具体的には、V
0 が1リットルのとき、2リットル/分で液を流すと、
液流速(Q)は2リットル/1リットルで2となる。
【0048】3次元陰極の電位は、塩化銀標準電極に対
する電位として表1に示した。表1に記載の各電位で処
理を行い、処理後の廃液中の銀濃度(ppm)と除銀の
程度を百分率(%)で示した。実施例1での処理条件を
下記に示す。 被処理水の処理流速=0.8ml/分 陰極:銀粒子(顆粒)、カーボン粒子、ステンレス球を
1.6ml(V0 )の電解槽の陰極側にそれぞれ隙間の
ないように充填した 電流密度:0.06A/dm2 陰極の電位:表1に記載 その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】銀の除去処理の後、No.1及び2では陰
極が黒くなり、No.7及び8では液が褐色になり沈澱
が発生したが、No.3〜6は、陰極、液ともに見た目
の変化はなかった。また、電位が本発明の範囲で、銀及
びステンレスを陰極とした時(No.3〜6)には、銀
の除去率はほぼ100%となり、かなりの精度で銀を除
去できることがわかる。
【0051】陰極がカーボーン粒子(約2g充填)及び
カーボーン不定形粒子のときは、銀及びステンレスを陰
極とした時よりは除銀率が劣るが、電位を本発明の範囲
に設定したもの(No.3〜6)は、他の電位のときに
比べ高い除銀ができる。
【0052】(実施例2)実施例2は、図2に示される
装置の電解槽の形状を表2に示すように変化させて、銀
の除去能力の程度を評価した。用いる含銀廃液、装置
は、実施例1と同様のものを用いた。ただし、設定電位
を−500mV、被処理液の流速を0.8ml/分とし
て処理を行った。その他の処理条件等は実施例1と同様
に行った。
【0053】表2の処理後の銀濃度は、廃液中の銀の初
濃度を1としたときの、処理後の銀の濃度を相対的に示
したものであり、数値が小さいほど銀の除去能力が高い
ことを示す。その結果を下記表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】表中、Sは電解槽の表面積を示し、Hは電
解槽の高さを示し、S/Hの値が小さくなるほど縦長の
形状を示すことになる。表2の結果から、カーボーン粒
子を陰極としたとき、電解槽の形状がより縦長になって
も、処理後の銀濃度の減少は少ないが、陰極を銀球又は
ステンレス球にすると、電解槽の形状がより縦長になる
につれて、処理後の銀濃度の減少が著しい。
【0056】(実施例3)実施例3は、実施態様で説明
した図3に示す装置を用い下記処理条件にて処理を行っ
た。 通電条件:0.6A.dm2 設定電位:−480mV 廃液の流速:1リットル/分 陰極:ステンレス円筒φ=20mm、高さ200mmの
中に、予め銀メッキしてあるステンレス球φ=2mmを
充填した 陽極:黒鉛円筒φ=60mm、高さ200mm 電解質液:銀を除去した後の被処理液 標準電極:銀−塩化銀電極 被処理液:カラーネガ用定着液CN−16X、N3Xを
1/100に希釈した溶液を使用 上記条件にて処理を行うと銀濃度58ppmの処理液中
の銀濃度が0.1ppmまで低下した。
【0057】以上の結果から、3次元陰極を用いること
で、銀を含有する廃液が陰極面に接触する時間が長くな
り、更に電位を本発明の範囲に設定することで、低電流
密度でも優れた除銀能力を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、多量に生じた含銀廃液
を、装置を大型化せずとも、銀の除去能力に優れた方法
及び装置を提供することができる。また、本発明におい
ては、処理時間を短く設定しても十分な除銀ができ、し
かも電気の損失の少ない低電流密度で処理することが可
能となる。
【0059】また、銀濃度の低い含銀廃液から効果的に
銀を除去することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、除銀処理の一連の流れを示したもので
ある。
【図2】図2は、電解槽の一実施態様である電解槽の断
面模式図である。
【図3】図3は、電解槽のその他の実施態様である電解
槽の断面模式図である。
【符号の説明】
20、30 電解槽 26、33 陽極 27、34 3次元陰極 39 電位調整装置 40 通電量調整装置 29、35 隔膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】これに対して、本発明者らは、種々検討の
結果、陰極の電位を塩化銀標準電極に対して−300〜
−600mVにすることで、驚くべきことに低電流密
度、例えば0.02〜2A/dm2 のような低電流密度
で短時間で著しい除銀能力が発揮されることを見出し
た。この理由は定かではないが、恐らく陰極と銀イオン
との電子の授受が容易に行われ、電気の損失量が少なく
なるものと考えられる。つまり、塩化銀標準電極に対し
て陰極の電位を−300〜−600mVに設定すること
は、丁度銀がとれやすい条件下に置くということで、他
の反応を防止して従来の問題点を解決して良好な結果が
得られるものと考えられる。従来、写真廃液中から銀を
除去するという系で陰極の電位を設定しつつ電解するこ
とは知られていない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】更に、装置も3段にする必要なく、1段の
電解で除銀できる。この陰極の設定電位は、−200〜
−800mV、好ましくは−300〜−600mV、よ
り好ましくは−350〜−550mVである。陰極の設
定電位が−300mVより高いときは、陰極についた銀
が一部とけるためか除銀レベルがよくなく、また、陰極
の設定電位が−600mVより低いと別の電極反応が起
こるためか着色すると同時に硫化銀が形成され、結果と
して廃液中の銀が増え除銀率も悪化する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】S/H>1/3のときは、被処理液の処理
速度や濃さの影響を受けやすくなり、いつも一定の銀量
以下(例えば、銀濃度≦0.1ppm)を維持すること
が難しくなることが多くなる。S/H<1/100のと
きは、電解装置が長くなりすぎて、装置が複雑になるこ
とがある。この場合、蛇行するような形態、トグロを巻
く様な形態の電解装置であれば1/1000<S/H<
1/100のものも作ることができるので、場合によっ
ては1/1000<S/H<1/3でもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】表中、Sは電解槽の面積を示し、Hは電
解槽の高さを示し、S/Hの値が小さくなるほど縦長の
形状を示すことになる。表2の結果から、カーボーン粒
子を陰極としたとき、電解槽の形状がより縦長になって
も、処理後の銀濃度の減少は少ないが、陰極を銀球又は
ステンレス球にすると、電解槽の形状がより縦長になる
につれて、処理後の銀濃度の減少が著しい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 正治 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 岩野 治彦 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極と隔膜を介して3次元陰極を充填し
    てある電解槽の陰極側に、含銀廃液を導入し、陰極の電
    位を塩化銀標準電極に対して−300〜−600mVに
    調整し両極に通電して含銀廃液から銀を除去する方法。
  2. 【請求項2】 前記含銀廃液が、銀濃度0.1〜100
    0ppmである請求項1に記載の含銀廃液から銀を除去
    する方法。
  3. 【請求項3】 前記電解槽の陰極側が、その底面積
    (S;cm2 )と高さ(H;cm)の関係で示される
    式:1/3>S/H>1/100を満たす形状である請
    求項1又は2に記載の含銀廃液から銀を除去する方法。
  4. 【請求項4】 前記3次元陰極の材質が、銀及び銀より
    卑な金属の少なくとも1種からなる請求項1〜3のいず
    れかに記載の含銀廃液から銀を除去する方法。
  5. 【請求項5】 電解槽の電解質液を充填する側に陽極を
    設置し、陽極と隔膜を介して含銀廃液を導入する側に3
    次元陰極を充填し、かつその底面積(S;cm2 )と高
    さ(H;cm)の関係で示される式:1/3>S/H>
    1/100を満たす形状を有した3次元陰極であり、更
    に陰極の電位を塩化銀標準電極に対して−300〜−6
    00mVに設定する電位調整手段、及び両極に通電する
    通電手段を有する含銀廃液から銀を除去する装置。
JP14830493A 1993-05-28 1993-05-28 含銀廃液から銀を除去する方法及び装置 Pending JPH06336689A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006116519A (ja) * 2004-09-21 2006-05-11 Toyama Engineer:Kk 固定型電気式浄水装置

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