JPH06336489A - ラクツロースの製造方法 - Google Patents

ラクツロースの製造方法

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JPH06336489A
JPH06336489A JP5159890A JP15989093A JPH06336489A JP H06336489 A JPH06336489 A JP H06336489A JP 5159890 A JP5159890 A JP 5159890A JP 15989093 A JP15989093 A JP 15989093A JP H06336489 A JPH06336489 A JP H06336489A
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JP
Japan
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lactulose
lactose
present
sodium orthosilicate
sodium
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JP5159890A
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English (en)
Inventor
Noritoshi Doi
憲豪 土井
Shigeaki Toyoda
重章 豊田
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Takada Seiyaku KK
Original Assignee
Takada Seiyaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ラクトースの水溶液をオルトケイ酸ナトリウ
ムの存在下に加熱するラクツロースの製造方法。 【効果】 反応生成物中のガラクトース等の副生成物の
生成が少なく、反応生成物の処理もより容易に行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラクトースを原料とし
て、ラクツロースを製造する方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】ラクツロースは、乳幼児のビィフィダス因
子として極めて大きな効果を有するものであり、また、
肝性脳疾患、便秘等の治療にも効果があるため、特に注
目されてきている二糖類であり、近年、ラクツロースの
工業的な製造方法の確立が望まれている。従来、ラクツ
ロースの製造方法として知られているものとしては、ラ
クトースを原料として、このラクトースを苛性ソーダ又
は水酸化カルシウム等の強塩基の存在下異性化すること
によりラクツロースに変換する方法(米国特許3272
705)、異性化反応をホウ砂及びアルカリ剤を用いて
行う方法(特公昭52−91)、異性化反応をアルミネ
ートを用いて行う方法(米国特許3546206)、
同、低級アルキルアミン類を用いて行う方法(特開昭5
0−29760)、アルカリ土類亜硫酸塩を用いて行う
方法(オーストラリア特許288595)、アルカリ亜
燐酸塩を用いて行う方法(特公昭62−15078)等
があげられる。
【0003】これら従来方法においては、ラクトースか
らラクツロースへの異性化率が低い点、ガラクトースや
タガトース等の副生成物が多く生成する点、また、使用
したアルカリ物質やホウ砂等の異性化剤の中和あるいは
除去のために、煩雑な操作を必要とする点、等々多くの
欠点を有している。
【0004】
【発明の開示】本発明者らは公知の従来方法の欠点を克
服するために鋭意研究した結果、オルトケイ酸ナトリウ
ムの存在下、ラクトースの水溶液を加熱することにより
ラクツロースを容易な操作で、かつ、経済的に製造する
ことができることを見いだした。本発明は、かかる知見
に基づいてなされたものである。すなわち、本発明はラ
クトースの水溶液をオルトケイ酸ナトリウムの存在下に
加熱することを特徴とするラクツロースの製造方法を提
供するものである。本発明方法によれば、公知方法の欠
点、すなわち、異性化率、収量、後処理操作あるいは、
操作時間等々に関する種々の欠点を解消し、経済的な方
法が提供され、高純度のラクツロースを得ることができ
るという利点が提供される。とりわけ、異性化の際のガ
ラクトースやタガトース等の副生成物が生成せず、した
がって、生成したラクツロースの精製が容易であり、ラ
クツロースを経済的に得ることができる。
【0005】本発明のラクツロースの製造方法につき、
以下に詳細に説明する。本発明方法における原料ラクト
ースは一般に入手可能であり、食品用として市販されて
いるラクトースは、好ましく用いることができる。
【0006】本発明の方法においては、異性化剤とし
て、オルトケイ酸ナトリウムが使用されるが、この場
合、オルトケイ酸ナトリウムに対し、無機アルカリ物質
又は有機塩基等を組み合わせて用いることもできる。オ
ルトケイ酸ナトリウムは、一般に、入手可能なものであ
る。
【0007】従来知られている異性化剤としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、リ
ン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、トリエチルアミ
ン、ホウ砂等があげられるが、これらと比較してもオル
トケイ酸ナトリウムは安価にまた容易に入手できる点で
有利である。
【0008】使用するオルトケイ酸ナトリウムの量はラ
クトースに対して通常、0.001%からラクトースと
同量程度までの範囲で用いることができる。好ましくは
0.01〜1%の量で十分な効果が得られる。この結果
は従来の異性化剤に比べて驚くべき結果である。以下の
表において従来異性化剤との比較を示す。
【0009】
【表1】
【0010】本発明方法における異性化剤オルトケイ酸
ナトリウムの単位当たりのラクツロース生成率(B/
A)は、従来の異性化剤の能力を遥かに凌ぐすぐれたも
のである。この事実はラクツロース製品の価格に及ぼす
影響を最小限に抑えることを意味している。これは、ラ
クツロース単位当たりに必要な異性化剤の価格が低く済
むことだけでなく、反応後の後処理にも影響する。一般
にラクツロース反応液は、異性化剤が水溶性の場合、異
性化剤を除去するために脱イオン化の工程を必要とし、
イオン交換樹脂を用いることが多い。異性化剤を多量に
用いる方法は、このイオン交換樹脂の劣化が激しく、こ
のこともまた製品の価格を上げる原因にもなる。本発明
方法におけるオルトケイ酸ナトリウムの使用は、その使
用量がごく少量であるため、イオン交換樹脂の劣化が少
なく、このことは、結果としてコストダウンに著しく影
響する。また、上記表の例中、オルトケイ酸ナトリウム
を用いない従来方法の場合は、いずれもガラクトース等
の副生成物が認められる。このガラクトース等の副生成
物が生成しないことは、ラクツロースと副生成物の分離
工程が容易となり、このこともラクツロース製品の価格
を低減せしめる理由の一つである。
【0011】本発明方法においては、オルトケイ酸ナト
リウムに加えて他の無機又は有機の塩基物質を添加して
使用することができるが、例えばアルカリ物質として苛
性ソーダを用いる場合は、その使用量はラクトースに対
して1/1000〜1/100の量でよい。このように
塩基性物質をごく少量で用いて目的とする、ラクツロー
スを得ることができるという事実は従来の技術では到底
予想し得ないことである。本発明の製造方法において
は、反応生成物の処理も極めて容易である。
【0012】また、本発明者らは、別途アルミナを用い
てラクトースからラクツロースを製造する方法を提供し
たが、本発明方法においては異性化剤としてアルミナも
また併用して用いることができる。
【0013】オルトケイ酸ナトリウムとともに用いられ
る無機の塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属の水酸化物や炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等の炭酸塩又はリン酸塩、亜硫酸塩、ホウ酸塩、ア
ルミン酸塩等があげられ、また有機の塩基性物質として
は、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン
等の脂肪族アミンやアニリン、ピリジン等の芳香族アミ
ンがあげられる。またオルトケイ酸ナトリウムとともに
使用する物質においてこれらの塩基性物質の複数の組み
合わせを併用することも可能である。
【0014】本発明の方法においてはラクトースの水溶
液が用いられるが、反応溶媒中にはアルコール等の有機
溶媒を存在させてもよい。また本発明の方法における反
応温度は、好ましくは50〜150℃である。しかし、
加熱における反応温度は、用いる異性化剤や溶媒等の
量、ラクトースの濃度によって変えることができる。
【0015】反応生成物は通常、ラクツロース含有シロ
ップとして得られる。この反応生成物は、常法によって
濃縮し、粉末化することができる。本発明方法によって
得られるラクツロースシロップ中には、ガラクトースや
タガトース等の副生成物が含まれておらず、反応生成物
中からのラクツロースの単離をより容易に行うことがで
きる。以下実施例をあげて本発明を詳細に説明する。
【0016】
【実施例】
実施例1 原料ラクトース100gを温水300mlに溶解し、こ
の溶液にオルトケイ酸ナトリウム0.5gを水10ml
に溶解した液を加え、90℃で1時間30分加熱を行っ
た。反応液を冷却し、不溶物をろ過して除き、弱酸性陽
イオン交換樹脂(アンバーライトIRC−50)で中和
した後、濃縮することにより、白色結晶を得た。このも
のに水100mlを加え、不溶のラクトースをろ過して
除き、再び濃縮することにより、淡黄色結晶42.86
gを得た。このものは高速液体クロマトグラフィーによ
る分析結果から全糖中35.85%のラクツロースを含
み、ガラクトースは一切含まれていなかった。
【0017】実施例2 原料ラクトース100gを温水300mlに溶解し、こ
の溶液にオルトケイ酸ナトリウム0.5gを水10ml
に溶解した液を加え、さらにこれにアルミナ10gを添
加し、7時間加熱還流を行った。反応液を冷却し、不溶
物をろ過して除き、弱酸性陽イオン交換樹脂(アンバー
ライトIRC−50)で中和した後、濃縮することによ
り、白色の結晶を得た。このものに水100mlを加
え、不溶のラクトースをろ過して除き、再び濃縮した。
この操作を再び行うことにより、淡黄色の結晶27.1
9gを得た。このものは高速液体クロマトグラフィーに
よる分析結果から全糖中57.79%のラクツロースを
含み、ガラクトースは一切含まれていなかった。
【0018】
【発明の効果】ラクトースからラクツロースを製造する
に当り、異性化剤としてオルトケイ酸ナトリウムを用い
ることにより、 1.ガラクトース等の副生成物を少なくすることができ
る。 2.反応生成物の処理がより容易に行える。 という従来法には見られない格別の効果が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトースの水溶液をオルトケイ酸ナト
    リウムの存在下に加熱することを特徴とするラクツロー
    スの製造方法。
JP5159890A 1993-05-26 1993-05-26 ラクツロースの製造方法 Pending JPH06336489A (ja)

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JPH06336489A true JPH06336489A (ja) 1994-12-06

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