JPH0633173B2 - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化珪素質焼結体の製造方法

Info

Publication number
JPH0633173B2
JPH0633173B2 JP60142693A JP14269385A JPH0633173B2 JP H0633173 B2 JPH0633173 B2 JP H0633173B2 JP 60142693 A JP60142693 A JP 60142693A JP 14269385 A JP14269385 A JP 14269385A JP H0633173 B2 JPH0633173 B2 JP H0633173B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon nitride
sintered body
metal
powder
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60142693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS623074A (ja
Inventor
清 横山
真 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP60142693A priority Critical patent/JPH0633173B2/ja
Publication of JPS623074A publication Critical patent/JPS623074A/ja
Publication of JPH0633173B2 publication Critical patent/JPH0633173B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は窒化珪素質焼結体の製造方法に関し、より詳細
には、均質で高強度の易焼結性に優れた窒化珪素質焼結
体の製造方法に関する。
(従来技術) 窒化珪素質焼結体は原子の結合様式が共有結合を主体と
しているので高強度耐熱性部材、高耐食性部材及び高温
高強度部材などに期待されている。
従来周知の通り、窒化珪素質焼結体は焼結助剤の添加に
より液相焼結して緻密化するが、その焼結助剤にはMgO
などのアルカリ土類金属の酸化物、Y2O3などの希土類金
属の酸化物、並びにAl2O3などがあり、これら焼結助剤
と窒化珪素粉末を粉砕混合し、窒化珪素質焼結体の出発
原料に供している。
しかしながら、前記酸化物系の添加物は窒化珪素や、窒
化珪素粉末の結晶表面に存在するSiO2膜と反応して粒界
相を形成するが、これら原料は十分に粉砕混合しても、
添加物がミクロ的に均一な分布をしておらず、この粒界
相の大きさが不均一となり、その結果、窒化珪素焼結粒
の異常成長が促進し、これにより出来た厚みの大きい粒
界相が破壊源となっていた。加えて、酸化物を添加する
ことによりイオン結合性が増大し、窒化珪素本来の優れ
た特性に減じられていく。従って、焼結体の諸特性、特
に機械的特性を向上せんがためには非酸化物系焼結助剤
を用いて、更にその助剤の添加量を減少させると共に均
一分散させる必要がある。
(発明が解決しようとする問題点) このような焼結助剤の均一分散に対し、原料粉末として
の粒系を小さくして超微粉化することにより、分散効率
を上げる試みが一般的に行なわれているが、このような
微粉化された原料粉末を用いて、成形した際には、成形
体の密度、詳しくは圧粉体の嵩密度が低下する傾向にあ
り、それに伴い、焼結性の低下、収縮量の増大、寸法精
度の悪化および変形等の問題が生じることとなる。
この問題点に対し、金属珪素を原料としIIIa族化合物を
添加した後に、金属珪素を窒化雰囲気中で焼結すること
により窒化した後、さらに焼結を行なう二段焼結法が提
案され、寸法精度、変形に対する改良がなされてきた。
しかしながら、上述の方法によれば金属珪素を窒化し、
易焼結性のa−Si3N4に変性する工程は、焼結温度1400
℃以下で数時間乃至数十時間の時間を要するため実際の
生産においては、効率が悪く、実用的ではない。
また、焼結助剤として非酸化物系、例えば窒化物ReN(R
e:周期律表IIIa族金属)は、水分との反応性が非常に
高く、取り扱い中に大気中と水分と反応し窒化物から酸
化物へ変わるため最終的には、上記の問題点を解決する
には至らないのが現状であった。
(発明の目的) 本発明者等は上記問題点に対し研究を重ねた結果、窒化
珪素微粉末に対する焼結助剤として金属シリコーン周期
律表IIIa窒化処理した複合窒化物を用いることにより、
化学的安定性に優れ、しかも焼結効率の改善された均質
な焼結体が得られることを知見した。
従って本発明の目的は、高温高強度特性を達成し得る窒
化珪素質焼結体の製造方法を提供するにある。
本発明の他の目的は、易焼結性、均質性に優れた窒化珪
素質焼結体の製造方法を提供するにある。
(発明の要旨) 即ち、本発明によれば金属シリコンと周期律表IIIa族金
属の合金粉末を窒化して得られる複合窒化物を焼結助剤
として窒化珪素微粉末と混合して原料組成物を得、これ
を窒素雰囲気中にて焼結したことを特徴とする窒化珪素
質焼結体の製造方法が提供される。
(問題を解決するための手段) 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば原料組成物として、Si3N4微粉末に、添
加物としてシリコン金属−周期律表IIIa族金属合金(以
下、単にSi−IIIa族金属合金と称する)の複合窒化物を
用いることが重要である。
Si−IIIa族金属合金は、添加成分であるIIIa族金属成分
自体が合金状態でシリコン金属中に均一に分散されてい
る。本発明では、この合金を窒化処理したものを用いる
が、詳細にはシリコン金属とIIIa族元素の金属単体から
成る合金を粉砕化して得られた金属粉体を周知の直接窒
化法により合成反応を行なわせることにより得られる。
但し、金属粉体と窒素ガスが直接反応すると発熱が激し
いため、反応を抑制する技術が要求される。例えば、水
素ガス又はアンモニアガスの共存下で加熱速度をコント
ロールしながら反応温度を1300〜1400℃に制御して合成
する方法が主として用いられる。
この反応により、Si−IIIa族金属合金は、次の式(1) に従い、複合窒化物が生成される。この窒化物は更に粉
砕工程によって、粒径0.5〜5μmに設定され原料粉末
として提供される。
得られた原料粉末はシリコン原子と周期律表IIIa族金属
原子と窒素原子が完全に結晶状態になっておらず、主と
して歪んだ晶質を含み、いわゆる活性状態になっている
ことがX線回折法により確認できた。
従って、本発明者は周期律表IIIa族金属素子が原子レベ
ルでシリコ原子に分散しており、また格子欠陥を含むた
め、かかる原料粉末を窒化珪素微粉末とともに用いて窒
化雰囲気中で焼結するとその焼結を促進すべく内部エネ
ルギーが大きく寄与して拡散が活性化し、易焼結性とな
り、その結果高強度緻密窒化珪素質焼結体が提供される
ものと考える。
本発明によれば、式(1)による生成物NMは、焼結時、S
i3N4の表面に存在するSiO2と反応し、焼結体の窒化珪素
の結晶粒界相に生成するガラス相の粘性を向上するた
め、焼結体高温での物性劣化が抑制される。
さらに、Si−IIIa族金属の合金粉末を窒化して得られる
複合窒化物は、各々の単体もしくは、その窒化物と比較
して極めて安定であり、調合から焼結までの工程管理
に、湿度、水分などに対する配慮が不要となる。また、
調合の際、IIIa族金属が均一分散しているために、超微
粉化の必要性がないことから、成形体の圧粉体としての
嵩密度の低下を防ぐことができる。
本発明によれば、Si−IIIa族金属の合金粉末を窒化して
得られる複合窒化物は、窒化珪素微粉末に対して、複合
窒化物の組成を変えることにより、所望の量を配合する
ことが可能であるが、焼結時、助剤的働きをする複合窒
化物中のMNは所定量以上が必要となるため、複合窒化
物は全原料粉末中、1重量%以上配合することが望まし
い。即ち、複合窒化物の量が1重量%未満であると焼結
性に及ぼす本発明の効果が達成されない。
また、Si−IIIa族金属合金の重量組成比はSi:IIIa族金
属が1:10乃至10:1、特に1:5乃至10:1が好まし
く、IIIa族金属成分が上記範囲よりも大きいと、IIIa族
金属粉体の酸化が進み易くなるとともに取り扱いも不便
となる。一方、Siの量が上記範囲を越えると、IIIa族の
添加による効果がなくなり、焼結の進行が困難となる。
本発明において用いられるこの周期律表IIIa族金属原子
としては希土類元素であるSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,P
m,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luから選択
される1種以上のものが望ましい。かかる元素、例えば
Yとシリコン金属と合金化させて窒化処理して成る窒化
珪素原料粉末はSi−N−Y又はSi−Y−Nのいずれかの
結合を含むことをレーザーラマン及びESCA法により確認
した。
なお、本発明の焼結体を製造する際の成形工程では周知
の成形方法、例えば金型プレス成形、鋳込み成形射出成
形、押出成形等のいずれでも採用し得る。成形後の焼結
工程は、1700℃以上の温度で実質的に酸素を含有しな
い、窒素雰囲気中で行なうのが望ましい。
なお、本発明によれば、窒化処理されたSi−IIIa族金属
合金の他にAl2O3,Y2O3,MgO等の焼結助剤を更に加える
ことも可能である。
本発明を以下の例で説明する。
〔実施例〕
金属シリコン粉末と希土類金属粉末を混合してから1400
〜1600℃の温度範囲で融解して合金を得た。この合金を
ボールミル等の周知の方法により平均粒形2μm程度に
まで粉砕し、この粉体を最高1250〜1450℃の窒素ガス雰
囲気中で窒化反応を行ない、残留シリコン量を極力少な
くした。得られた塊を粗砕し、次いで微粉砕して平均粒
径1μm以下に設定した。組成は第1表に示す。
次に得られた窒化物とg−Si3N4および、その他の添加
物を第1表に示す量比で調合し、Si3N4製ボール振動ミ
ルにて、粉砕後成形し、第1表の焼結条件で焼結し、窒
化珪素質焼結体を得た。
また、他の添加物は平均粒径1.0μmのものを使用し
た。
得られた焼結体に対して、アルミメデス法により比重
を、JIS R 1601に従って4点曲げ(試験片:4×3×42
mm)により抗折強度を測定した。
測定の結果、第1表からも明らかなようにいずれも、比
重、強度共に高い値を示した。
比較例 実施例において、添加物として窒化処理されたSi−IIIa
族金属合金のかわりに、粒径1.0μmのY2O3,Al2O3,Y
N,を用いて第1表に基づき調合し、焼結体No.6乃至N
o.8を得、同様に特性の測定を行なった。結果は第1表
に示す。
第1表からも明らかなように、比重および、強度共に本
発明と比重して、いずれも劣るものであった。
(発明の効果) 本発明の製造方法によれば、a−Si3N4の微粉末に対し
て、窒化処理したSi−IIIa族金属合金を用いることによ
り、粉体の調整時の水分等に対して考慮する必要がな
い。また成形時の密度を低下させることなく、均質な且
つ、高強度の焼結体を得ることができるとともに、易焼
結性をも向上することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属シリコンと周期律表IIIa族金属の合金
    粉末を窒化して得られる複合窒化物を焼結助剤として窒
    化珪素微粉末と混合して原料組成物を得、これを窒素雰
    囲気中にて焼結したことを特徴とする窒化珪素質焼結体
    の製造方法。
JP60142693A 1985-06-28 1985-06-28 窒化珪素質焼結体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0633173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60142693A JPH0633173B2 (ja) 1985-06-28 1985-06-28 窒化珪素質焼結体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60142693A JPH0633173B2 (ja) 1985-06-28 1985-06-28 窒化珪素質焼結体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS623074A JPS623074A (ja) 1987-01-09
JPH0633173B2 true JPH0633173B2 (ja) 1994-05-02

Family

ID=15321334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60142693A Expired - Lifetime JPH0633173B2 (ja) 1985-06-28 1985-06-28 窒化珪素質焼結体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0633173B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3149827B2 (ja) * 1997-09-09 2001-03-26 住友電気工業株式会社 窒化珪素系焼結体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS623074A (ja) 1987-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000034172A (ja) 高熱伝導性窒化けい素焼結体およびその製造方法
US4716133A (en) Method for production of silicon nitride sintered body
JPH0633173B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH07172921A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JP2649220B2 (ja) 窒化珪素/炭化珪素複合粉末及び複合成形体並びにそれらの製造方法及び窒化珪素/炭化珪素複合焼結体の製造方法
JPH0633174B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH0826815A (ja) 希土類複合酸化物系焼結体及びその製造方法
JPS63103867A (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP3152790B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP4958353B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法
JP3271123B2 (ja) 窒化珪素と窒化硼素との複合体の製造方法
JPH01264914A (ja) 窒化アルミニウム粉末及び粉末組成物の製造方法
JP3124867B2 (ja) 窒化珪素質焼結体及びその製造方法
JPS61227908A (ja) 窒化珪素質焼結体用原料粉末の製法
JPH11322438A (ja) 高熱伝導性窒化ケイ素質焼結体及びその製造方法
JPH0633169B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH06279124A (ja) 窒化ケイ素焼結体の製造方法
JP2777051B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP2746760B2 (ja) 窒化珪素−炭化珪素質複合焼結体およびその製造方法
JPH05330919A (ja) 窒化珪素質焼結体及びその製造方法
JP3124862B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP3034099B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JP2811493B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JP2801447B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPS60186469A (ja) 窒化ケイ素質焼結体の製造方法