JPH06331447A - 放射温度計の精度評価方法および装置 - Google Patents

放射温度計の精度評価方法および装置

Info

Publication number
JPH06331447A
JPH06331447A JP5116040A JP11604093A JPH06331447A JP H06331447 A JPH06331447 A JP H06331447A JP 5116040 A JP5116040 A JP 5116040A JP 11604093 A JP11604093 A JP 11604093A JP H06331447 A JPH06331447 A JP H06331447A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emissivity
data
error
measurement
time series
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5116040A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomotaka Marui
智敬 丸井
Naoki Nakada
直樹 中田
Riyouichi Danki
亮一 段木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP5116040A priority Critical patent/JPH06331447A/ja
Publication of JPH06331447A publication Critical patent/JPH06331447A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射温度計の精度評価方法および装置を提供
する。 【構成】 複数の異なる波長で輝度エネルギー信号を検
知する放射センサ2と、測定対象物1の真温度を計測す
る熱電対3と、それらの出力を解析する解析演算装置10
とからなり、この解析演算装置10は入力された輝度エネ
ルギー信号と真温度信号を用いて放射率値を得て、さら
にこれを評価する温度計の方式に応じて放射率に関する
値の時系列データに変換する放射率計算ブロックと、こ
のデータ群の相関解析によってデータの変動幅を求める
誤差計算ブロックと、得られた変動幅と真温度とから放
射温度計の測定誤差を求める測定誤差計算ブロックとを
具備することにより、少ないデータ数で放射温度計の精
度を評価することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放射温度計の精度評
価方法および装置に係り、特に放射率の設定や補正方法
の異なる種々の放射温度計の測定誤差を求めることで優
劣を決めるのに適した精度評価方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に計測機器は、ある計測目標物理量
(Target Property:以下TPと略称する)を2つ以上のn
個の物理量(Physical Property ) PP1 ,PP2 …PPn
それを与える下記(1) の関係式によって出力するものと
して考えられる。 TP* =f{PPn (am ) } ……………(1) ここで、*印は計測値を示す。なお、真の値をTPとする
と、誤差はΔTP=TP*−TPで表される。また、am はPP
n を与える関係式の中の定数を示す。
【0003】実際の計測については、上記(1) 式が時刻
によって刻々と変化するので、正しくは下記(2) 式で表
すのがよい。 TP* (t) =f{PPn (am ,t) } =f{PP1 (am1,t) ,PP2 (am2,t) …PPn (amn,t) } ……………(2) ここで、ポイントになるのは、物理量PPn を与える関係
式(1) である。この式はたとえば板厚センサでは板厚計
算モデル式などのようにしばしば「モデル式」と呼ばれ
るので、ここでもそれを踏襲することとする。このよう
なモデル式には、通常、実測データからの回帰式あるい
は理論式などが用いられる。
【0004】また、PPn の中にある定数am について
は、上記の回帰式あるいは理論式ともにオンライン実測
ないしはオフライン実験で得られる時系列データTP
* (t) ,PP n * (t) などから、誤差ΔTP(t) (=TP
* (t) −TP(t) )を最小化するように決定される。以下
に、放射温度計を用いた温度計測に絞って説明する。
【0005】いま、実測値TP* は放射温度計が出力する
温度指示値T* として、また真値TPは真温度Tとしてそ
れぞれ置換され、またPP1 ,PP2 はある条件下における
放射率ε1 ,ε2 として置換される。なお、PPとして
は、放射率ε以外にたとえば反射率γとか透過率t,酸
化膜厚d,表面粗度R,複素屈折率mなどをとってもよ
いが、放射率εとするのが一般的である。
【0006】さて、ここで、この発明のターゲットであ
る計測機器の精度評価の尺度としては、放射温度計の測
定誤差ΔT(=T* −T)が判明すればよいことにな
る。そこで、温度計の測定誤差が従来どのようにして求
められているかを以下に図面を用いて説明する。図12は
LSIの枚葉プロセスのようなバッチプロセスを示した
ものであり、測定対象物であるウェーハ1の表面を放射
温度計2で測定して輝度エネルギー信号Lλ(t) を測定
するとともに、そのときの真温度T(t) を熱電対3で測
定する。また、図13はローラ4で矢示F方向に搬送され
る熱延鋼板5の連続プロセスラインの例を示したもの
で、真温度は摩耗接触式熱電対3aを熱延鋼板5に押し
付けて採取される。図14は同じく冷延鋼板6の連続処理
ラインの例で、熱電対3を埋設した測温ロール7によっ
て真温度が採取される。なお、ラボ的なデータ採取の場
合は図12のような構成で実施される。
【0007】このようにして、熱電対3(または3a)
によって真温度の時系列データT(t) 、および放射温度
計2によって輝度エネルギーLλの時系列データLλ
(t) が、上記した図12〜図14の場合はすべて採取される
ことになる。一方、Wienの近似則を示す式は下記(3) 式
で与えられる。
【0008】
【数1】
【0009】ここで、λ:放射温度計の測定波長
(μ)、L:物体の放射エネルギー(W・cm-2)、L
λ:測定波長λでの輝度エネルギー(W・cm-2・μm
-1)、c1 :Plank の放射第1定数(=3.7418×104
W・cm-2・μm 4 )、c2 :Plank の放射第2定数(=
1.4388×104 μm ・K)である。上記(3) 式において、
LλとTが与えられるので、放射率εの実測値ε(t) が
下記(4) 式で求められる。
【0010】
【数2】
【0011】さて、このような実測値によって、放射率
ε1 ,ε2 は図15のような時系列データとして得られる
ことになる。一方、放射温度計を用いた実際のオンライ
ンの計測では、測定対象物にきずがつくとかその周りが
低温化するなどの理由から、直接熱電対を取付けること
ができないため、放射率εはわからないのである。した
がって、放射率εを求めるモデル式が必要となる。これ
をg(am ) とすれば、測温値T* は下記(5) 式で表さ
れる。
【0012】 T* =f(ε,Lλ) =f(g(am ) ,Lλ) ……………(5) もっとも簡素な従来の放射温度計としては単色温度計で
あって、そのモデル式はε=一定として表され、また従
来の比率型2色温度計ではモデル式が(ε1 /ε2 )=
一定として表される。
【0013】ここで、これら単色温度計および2色温度
計において、従来の放射温度計の精度評価がいかなる方
法で行われているかを図によって説明する。図16は単色
温度計の場合、図17は2色温度計の場合である。以下に
従来の評価方法のステップを示す。 ・ステップa:まず、予め得られたM個の実測データか
らε* および(ε1 /ε 2 * を決定する。 ・ステップb:つぎに、N個の実測データについて測温
計算をする。この実測データはT* (t) として図18(a)
の点線で示される。なお、真温度T(t) は実線で示され
る。 ・ステップc:上記の誤差、すなわちΔT(t) =T
* (t) −T(t) を求め、これを評価する(図18(b) 参
照)。ここで、T(t) ,T* (t) はいうまでもなく、前
出の図12〜14のような実測とモデル計算によってそれぞ
れ求められるN個のデータである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来方法においては、(M+N)個のデータが必要と
なる。これらのM,Nはともに統計的な処理が必要であ
る。そのため、大量のデータをとらねばならないから時
間がかかるという問題があった。この発明は、上記のよ
うな従来技術の有する課題を解決すべくなされたもので
あって、少ないデータ数すなわち上記したM個のデータ
のみで放射温度計の精度を評価する方法および装置を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の態様
は、測定対象物が放射する複数の波長の輝度エネルギー
の時系列信号と同時に計測した測定対象物の真温度信号
とから複数群の放射率に関する値の時系列データ群を得
て、これら複数のデータ群間の相関について統計的に求
められた放射率に関する値のばらつきから放射温度計の
測定誤差を求めることを特徴とする放射温度計の精度評
価方法である。
【0016】また、この発明の第2の態様は、測定対象
物が放射する複数の波長の輝度エネルギーを計測する放
射センサと、測定対象物の真温度を計測する熱電対等の
温度センサと、これらの計測値を入力して各種の放射温
度計の温度計測精度評価のための解析を行う解析演算装
置とからなり、この解析演算装置は複数の輝度エネルギ
ー時系列データと真温度時系列データとを複数の放射率
に関する値の時系列データに変換する放射率計算ブロッ
クと、複数の放射率に関する値の時系列データ同士の相
関に関する式を決定し、その相関関数に対するもとデー
タのばらつきから放射率に関する誤差を求める誤差計算
ブロックと、この放射率に関する誤差と測定温度レベル
から放射温度計の測定誤差を求める測定誤差計算ブロッ
クとからなることを特徴とする放射温度計の精度評価装
置である。
【0017】
【作 用】以下に、この発明の精度評価の手順について
図1を参照しながら説明する。 ステップ;波長λ1 ,λ2 に対応する輝度エネルギー
信号Lλ1 ,Lλ2 および真温度信号Tとから前出(4)
式を用いて放射率の時系列データε1 (t) ,ε2(t) を
求める。 ステップ;得られた放射率の時系列データε1 (t) ,
ε2 (t) からこれら放射率に関するデータを計算する。
このデータはたとえば放射比(ε1 /ε2 )とか対数ln
ε1 とlnε2 、あるいは放射率累乗比EPRなどであ
る。 ステップ;上記ε1 ,ε2 に関するデータ同士の相関
に関する式を求める。これはたとえば最小二乗法等の統
計解析手法を用いればよい。 ステップ;回帰した相関関数ともとのデータとの差か
ら放射率とか放射率比などの相関関数に対する誤差を求
める。 ステップ;そして、その放射率に関する誤差に対応す
る温度の測定誤差ΔTを求め、これによって放射温度計
の測定精度を評価する。 ステップ;温度の測定誤差ΔTを出力する。
【0018】
【実施例】以下に、この発明の実施例について説明す
る。図2に示すように、測定対象物であるウェーハ1の
表面の温度を放射温度計2で複数の異なる波長λ1 ,λ
2 で計測し、その輝度エネルギー信号Lλ1 (t) ,Lλ
2 (t) を解析演算装置10に入力する。このとき熱電対3
で同時に測定した真温度T(t) をも入力する。そして、
解析演算装置10において解析演算処理を行って各放射温
度計の測定誤差ΔTを表示装置11に出力して表示する。
【0019】この発明の方法を個々の型式の放射温度計
に適用して測定誤差の算出する手順について、以下に具
体的に説明する。 〔実施例1〕まず、従来の単色温度計に適用する場合に
ついて説明する。図3(a) に示すような波長λに対する
時系列的な放射率ε(t) の実測データの相関解析を行っ
て、図3(b) に示すように時間軸を排除したデータ群を
得る。この図3(b) のグラフから放射率εの回帰的な中
心(平均)値εm * および最大値εmax ,最小値εmin
を求め、中心値εm * からの誤差Δεを下記(6) 式を用
いて計算する。このようにデータ同士の相関に関する式
を回帰的に決定してもよい。
【0020】
【数3】
【0021】この(6) 式の誤差Δεから測定誤差ΔTを
図3(c) のような誤差曲線で求める。この誤差曲線の式
はつぎのようにして求められる。すなわち、真の放射率
εに対して誤差をもった放射率をε* とし、真温度Tに
対して誤差をもった測定温度をT* とすると、Wienの式
は真温度に対して(7A)式、誤差温度に対しては(7B)式、
したがってこれらから測定値である輝度温度Sを消去す
れば(7C)式が得られる。
【0022】
【数4】
【0023】したがって、誤差の最大値ΔTは前出(6)
式より与えられるΔεを用いると、下記(7D)式で表され
る。 ΔT=aT2 /(1−aT) ……………(7D) ここで、a=(1/c2 )・λ・lnΔεである。 〔実施例2〕つぎに、従来の比率型2色温度計に適用す
る場合について説明する。
【0024】図4(a) に示すような時系列的な2つの放
射率ε1 (t) ,ε2 (t) の実測データの相関解析を行
う。放射率ε1 (t) ,ε2 (t) の相関グラフは、図4
(b) に示すように放射率ε1 ,ε2 および時間の3物理
量を軸にした3次元のグラフを、図4(c) に示すように
時間軸を排除した縦のy軸がε1 、横のx軸がε2 から
なる平面に投影したものとなる。
【0025】そして、この図4(c) からデータの回帰的
な中心線の傾き(ε1 /ε2 cent er(回帰式)、およ
び最大ばらつき(ε1 /ε2 max ,最小ばらつき(ε
1 /ε2 min をそれぞれ求めて、下記(8) 式を用いて
誤差Δ(ε1 /ε2 )を計算する。
【0026】
【数5】
【0027】ついで、(8) 式の誤差Δ(ε1 /ε2 )か
ら測定誤差ΔTをたとえば図5でグラフに示すような誤
差曲線で求める。この誤差曲線の計算式は下記(9) 式を
用いることによって求めることができる。
【0028】
【数6】
【0029】〔実施例3〕新日鉄方式のTRACE放射
温度計(たとえば特開平2− 85730号公報参照)に適用
する場合について説明する。このTRACE放射温度計
においては、見かけの放射率ε1 とε2 の関係は図6
(a) に示すごとくで、その相関に関する式を決定し、こ
れを下記(10)式として表わす。
【0030】 g(ε2 ,ε1 )=0 ……………(10) また、真の放射率をε10とε20と仮定すると、見かけの
放射率ε1 とε2 との関係は下記(11)式のようにして求
まり、この式はEPR(累乗比)に等価である。なお、
この(11)式は(12)式として表すことができる。
【0031】
【数7】
【0032】そこで、図6(b) に示す(10)式と(11)式と
の交点が放射率の補正値であるので、これら(10)式と(1
1)式の連立方程式を解くことによって求めることができ
る。よって、図6(c) に一部を拡大して示すように、(1
0)式と(11)式との交点は回帰曲線により与えられる放射
率の値でこれを中心値ε2center とし、これに対してデ
ータの集団の変動幅Δε2 を求める。そして、EPRの
変化範囲(既知)の中でもっとも大きなΔε2 を見つけ
て誤差Δεとし、この誤差Δεを用いて前出(7D)式およ
び図3(c) で示したようにして測定誤差ΔTを計算す
る。
【0033】
【実施例4】つぎに、LAND方式放射温度計(LAN
D Intrared 社;たとえば英国特許GB-2160971A 参
照) に適用する場合について説明する。LAND方式放
射温度計の回帰式は下記(13)式で仮定される。 lnε1 =A・lnε2 +B ……………(13) ここで、A,Bは定数である。
【0034】そこで、時系列的な2つの放射率ε1 (t)
,ε2 (t) の実測データを、図7(a) に示すように、
y軸がlnε1 でx軸がlnε2 からなる平面に投影し、図
7(b)に示すように、データ群の中心である回帰直線上
の値(lnε2 centerおよび最大となる(lnε2 max
を求めて、最小二乗法により定数A,Bを決定する。そ
して、(lnε2 centerから中心となるε2 centerを、
また(lnε2 max から変動最大値Δε2 max をそれぞ
れ求める。ついで、このΔε2 max から前出(7D)式およ
び図3(c) で示したようにして測定誤差ΔTを求める。 〔実施例5〕日本軽金属方式の2波長温度計(日本軽金
属(株)製;たとえば特公平3−4855号公報参照)に適
用する場合は、以下による。
【0035】日本軽金属方式2波長温度計の回帰式は下
記(14)式により仮定される。
【0036】
【数8】
【0037】そこで、時系列的な2つの放射率ε1 (t)
,ε2 (t) の実測データを、図8(a) に示すように、
時間軸を排除した(ε2 /ε1 )軸とEPR軸からなる
平面に投影し、図8(b) に示すように、データ群の該中
央を通る回帰曲線を決定する。この曲線上の値を(ε2
/ε1 centerとして、その最大となる(ε2 /ε1
max を求めて、最小二乗法により関数形を決定する。そ
して、Δ(ε2 /ε1 )を求め、このΔ(ε2 /ε1
から同様にして測定誤差ΔTを求める。 〔実施例6〕住友金属方式の3波長温度計(住友金属工
業(株)製;たとえば植松ら著「多波長による放射温度
測定,CAMP-ISIJ,5(1992),378 参照)に適用する場合
は、以下による。なお、この住友金属方式の実施例6お
よび後述する実施例7,8に用いられる相関に関する式
は、いずれも理論ないし実験的事実から仮定したもので
ある。
【0038】住友金属方式の3波長温度計の相関に関す
る式は下記(15)式により仮定される。 ε=a+b/λ ……………(15) ここで、a,bはオンライン決定定数である。この方式
は3波長式であるからそれらの放射率ε1 ,ε2 ,ε3
はそれぞれ下記(16)式で表され、これらから定数a,b
を消去すると、この場合のデータ群の相関に関する仮定
式として(17)式が得られる。
【0039】
【数9】
【0040】そこで、この(17)式は図9(a) に示すよう
な縦軸が(ε1 /ε2 )で横軸が(ε3 /ε2 )のグラ
フでは直線となるから、その直線上の値である(ε3
ε2centerとこの値から最大となる値(ε3 /ε2
max を、図9(a) の部分拡大図である図9(b) に示すよ
うに求める。そして、誤差Δ(ε3 /ε2 )を求め、こ
の誤差から同様にして測定誤差ΔTを求める。
【0041】なお、誤差Δ(ε3 /ε2 )は下記(18)式
で表される。
【0042】
【数10】
【0043】〔実施例7〕この実施例は上記実施例6と
は異なる仮定式すなわち放射率データ群の相関に関する
式をもつ3波長温度計へ適用した場合である。すなわ
ち、その仮定式は下記(19)式で表される(たとえば、J.
F.Babelot, M.Hoch "Detailed analysis ofthe integra
l six-color pyrometer", High Tenperatures-High Pre
ssures, 1990, volume 22, p.409-424 参照) 。
【0044】 lnε=a+bλ ……………(19) ここで、a,bはオンライン決定定数である。この3波
長温度計の放射率ε1 ,ε2 ,ε3 はそれぞれ下記(20)
式で表され、これらから定数a,bを消去すると(21)式
が得られる。
【0045】
【数11】
【0046】それゆえ、この(21)式は図10(a) に示すよ
うな縦軸ln(ε1 /ε2 )で横軸ln(ε2 /ε3 )の平
面で勾配θなるグラフに表すことができる。この勾配θ
は上記(21)式の右辺(λ1 −λ2 )/(λ2 −λ3 )に
相当する。そこで、図10(b)に示すようにその仮定式の
値ln(ε2 /ε3 centerとこの値から最大となる値ln
(ε2 /ε3 max を求め、誤差Δln(ε2 /ε3 )を
求めてから同様にして測定誤差ΔTを求める。 〔実施例8〕この実施例は下記の仮定式をもつ4波長温
度計へ適用した場合である(たとえば、J.F.Babelot,
M.Hoch "Detailed analysis of the integral six-colo
r pyrometer", High Tenperatures-High Pressures, 19
90, volume 22, p.409-424 参照) 。
【0047】 lnε=a+bλ+cλ2 ……………(22) ここで、a,b,cはオンライン決定定数である。この
4波長温度計の放射率ε1 ,ε2 ,ε3 ,ε4 はそれぞ
れ下記(23)式で表され、これらから定数a,b,cを消
去すると、相関に関する仮定式(24)式が得られる。
【0048】
【数12】
【0049】この(24)式は図11(a) に示すようにその縦
軸および横軸が対数の比の関数のグラフで表すことがで
きる。そこで、図11(b) に示すようにその仮定式の値C
およびこの値Cから最大となる値Dを求めてから、誤差
ΔEを求め、この誤差ΔEから同様にして測定誤差ΔT
を求める。なお、誤差ΔEは下記(25)式で表すことがで
きる。
【0050】
【数13】
【0051】以上の8つの実施例を下記の表1にまとめ
て示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、M個のみの少ないデータ数で計測機器の精度を評価
するようにしたので、統計的処理に要する時間を短くす
ることができ、オフラインでの各種方式の温度計の精度
評価を迅速に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手順を示す流れ図である。
【図2】本発明の方法に係る実施例の構成を示す概要図
である。
【図3】本発明法を単色温度計に適用したときの説明図
である。
【図4】本発明法を比率型2色温度計に適用したときの
説明図である。
【図5】本発明法を比率型2色温度計に適用したときの
特性図である。
【図6】本発明法を新日鉄方式のTRACE放射温度計
に適用したときの特性図である。
【図7】本発明法をLAND方式の放射温度計に適用し
たときの特性図である。
【図8】本発明法を日本軽金属方式の放射温度計に適用
したときの特性図である。
【図9】本発明法を住友金属方式の3波長温度計に適用
したときの特性図である。
【図10】本発明法を他の3波長温度計に適用したときの
特性図である。
【図11】本発明法を4波長温度計に適用したときの特性
図である。
【図12】従来例を説明する概要図である。
【図13】他の従来例を説明する概要図である。
【図14】他の従来例を説明する概要図である。
【図15】従来例の特性を説明する図である。
【図16】従来の単色温度計の特性の説明図である。
【図17】従来の2色温度計の特性の説明図である
【図18】従来例における測定誤差の求め方の説明図であ
る。
【符号の説明】 1 ウェーハ(測定対象物) 2 放射温度計(放射センサ) 3 熱電対(温度センサ) 10 解析演算装置 11 表示装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物が放射する複数の波長の輝
    度エネルギーの時系列信号と同時に計測した測定対象物
    の真温度信号とから複数群の放射率に関する値の時系列
    データ群を得て、これら複数のデータ群間の相関につい
    て統計的に求められた放射率に関する値のばらつきから
    放射温度計の測定誤差を求めることを特徴とする放射温
    度計の精度評価方法。
  2. 【請求項2】 測定対象物が放射する複数の波長の輝
    度エネルギーを計測する放射センサと、測定対象物の真
    温度を計測する熱電対等の温度センサと、これらの計測
    値を入力して各種の放射温度計の温度計測精度評価のた
    めの解析を行う解析演算装置とからなり、この解析演算
    装置は複数の輝度エネルギー時系列データと真温度時系
    列データとを複数の放射率に関する値の時系列データに
    変換する放射率計算ブロックと、複数の放射率に関する
    値の時系列データ同士の相関に関する式を決定し、その
    相関関数に対するもとデータのばらつきから放射率に関
    する誤差を求める誤差計算ブロックと、この放射率に関
    する誤差と測定温度レベルから放射温度計の測定誤差を
    求める測定誤差計算ブロックとからなることを特徴とす
    る放射温度計の精度評価装置。
  3. 【請求項3】 前記放射率計算ブロックで計算する放
    射率に関する値が放射率比もしくは放射率の対数、放射
    率比の対数、放射率累乗比であることを特徴とする請求
    項2記載の放射温度計の精度評価装置。
JP5116040A 1993-05-18 1993-05-18 放射温度計の精度評価方法および装置 Pending JPH06331447A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116040A JPH06331447A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 放射温度計の精度評価方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116040A JPH06331447A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 放射温度計の精度評価方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06331447A true JPH06331447A (ja) 1994-12-02

Family

ID=14677243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5116040A Pending JPH06331447A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 放射温度計の精度評価方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06331447A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10346993A1 (de) * 2003-10-07 2005-06-02 Alcan Technology & Management Ag Berührungslose Temperaturmessung
DE10360676A1 (de) * 2003-12-23 2005-07-21 Daimlerchrysler Ag Verfahren zur Temperaturerfassung
DE102012025504A1 (de) * 2012-12-27 2014-07-03 Ircam Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur automatischen Emissionsgrad-Bestimmung bei der Temperaturmessung mit Wärmebildkameras
JP2022068097A (ja) * 2020-10-21 2022-05-09 Jfeスチール株式会社 金属帯の温度測定方法、金属帯の温度測定装置、金属帯の製造方法、金属帯の製造設備、及び、金属帯の品質管理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10346993A1 (de) * 2003-10-07 2005-06-02 Alcan Technology & Management Ag Berührungslose Temperaturmessung
DE10360676A1 (de) * 2003-12-23 2005-07-21 Daimlerchrysler Ag Verfahren zur Temperaturerfassung
DE102012025504A1 (de) * 2012-12-27 2014-07-03 Ircam Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur automatischen Emissionsgrad-Bestimmung bei der Temperaturmessung mit Wärmebildkameras
JP2022068097A (ja) * 2020-10-21 2022-05-09 Jfeスチール株式会社 金属帯の温度測定方法、金属帯の温度測定装置、金属帯の製造方法、金属帯の製造設備、及び、金属帯の品質管理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Coates Multi-wavelength pyrometry
US5101111A (en) Method of measuring thickness of film with a reference sample having a known reflectance
US5142648A (en) Method and apparatus for paint inspection
US7891866B2 (en) Emissivity independent non-contact high temperature measurement system and method
US5868496A (en) Non-contact surface temperature, emissivity, and area estimation
US6379038B1 (en) Temperature determining device and process
US7466428B2 (en) Method of measuring thickness of thin layer in semiconductor device and apparatus for performing method
TWI766116B (zh) 膜厚計測裝置、膜厚計測方法、膜厚計測程式及記錄膜厚計測程式之記錄媒體
EP0299646B1 (en) Improved method and apparatus for sensing or determining one or more properties or the identity of a sample
JPH06331447A (ja) 放射温度計の精度評価方法および装置
JPH06500387A (ja) 多波長高温計
CN112729555A (zh) 标准温度法和相对谱线法同步诊断等离子体温度场的方法
Bennett et al. Calibration procedure developed for IR surface-temperature measurements
CN116105875A (zh) 一种基于背景辐射校正的偏振遥感器短波红外波段偏振定标方法
WO2022159252A2 (en) Planck spectrometer
CN116888457A (zh) 用于确定液态的冶金产品的化学成分的系统和方法
Mazikowski et al. Modeling of noncontact temperature measurement system using multiwavelength pyrometry
GB2322985A (en) Passive rangefinder
RU2244950C1 (ru) Инфракрасный коллиматорный комплекс
Chrzanowski Evaluation of commercial thermal cameras in quality systems
JPH0843212A (ja) 多色放射温度計の温度測定方法及び装置
EP0651235B1 (en) A method for evaluating the channel signals of a multichannel pyrometer
Silva et al. Distributed Sensor Calibration by Gaussian Approximation
JPH0515201B2 (ja)
Poulsen et al. New method of high-precision thermometry