JPH06330933A - ピストンエンジン - Google Patents

ピストンエンジン

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JPH06330933A
JPH06330933A JP9180494A JP9180494A JPH06330933A JP H06330933 A JPH06330933 A JP H06330933A JP 9180494 A JP9180494 A JP 9180494A JP 9180494 A JP9180494 A JP 9180494A JP H06330933 A JPH06330933 A JP H06330933A
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shells
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚シェルベアリングの利点だけを持ち欠点を
持たない薄シェルベアリングとして主ベアリングが形成
されたピストンエンジンの提供。 【構成】 ピストンエンジンでは、クランクシャフト
は、ベッドプレート(10)に設けられた下ベアリング
ハウジング部分(9)及びシャフトに対する摺動面を構
成するベアリングシェル(3、4)に予応力を加える上
ベアリングハウジング部分(11)を持つ主ベアリング
(1)内に支承されている。ベアリングシェルは、ベア
リングハウジングに取付けられた中間シェル(7、8)
で支持された薄いシェルである。中間シェルは、ベアリ
ングシェルとハウジング部分との間に位置決めされ、関
連したベアリングシェルをその軸線方向長さの部分に沿
って単独で支持するのに十分な剛性を持っている。かく
して、従来は厚いシェルを用いることによってしか可能
でなかったベアリングで薄いシェルを使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はピストンエンジンに関
し、更に詳細には、主ベアリングで支承されたクランク
シャフトを有し、前記主ベアリングの下ベアリングハウ
ジング部分は、エンジンのベッドプレートと一体であ
り、主ベアリングの上ベアリングハウジング部分は、ベ
アリングメタルを担持する、ハウジングに取り付けられ
た上ベアリングシェル及び下ベアリングシェルが、外方
に差し向けられた半径方向圧力をベアリングハウジング
に向かって及ぼすように、ベッドプレートに向かって締
め付けられ、この半径方向圧力により上下のベアリング
シェルはベアリングハウジングに関して動かないように
固定され、前記ベアリングシェルは薄いシェルである、
大型の2ストロークディーゼルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】主ベアリングが薄シェルベアリングとし
て形成されたエンジンは、特に中速4ストロークエンジ
ンで周知である。薄シェルベアリングは、通常は、ベア
リングシェルの厚さが、ベアリングによって支持される
べきシャフトの直径の1.5%乃至3%のベアリングを
意味する。薄シェルベアリングの従来の性質は、ベアリ
ングメタル及びかくしてエンジンの作動中に起こる動的
影響に抗する摺動面を支持する上でベアリングシェル自
体の厚さが十分でないため、ベアリングシェルをベアリ
ングハウジングでシェルの軸線方向全長に亘って支持し
なければならないというものであった。
【0003】更に、従来の設計の薄シェル主ベアリング
には、ベアリングハウジングを所望の寸法に合わせて中
ぐりするとき、上下のベアリングハウジング部分を互い
にクランプしなければならないという欠点があった。大
型の2ストロークエンジンでは、ベッドプレートが非常
に大型で取り扱いが困難であるため、この中ぐりの実施
には非常に費用がかかる。中ぐり後、薄シェルをベアリ
ングハウジングに取り付けるのがよい。
【0004】フランス特許第1,299,038号に
は、アルミニウム製のクランクケースを持つ小型エンジ
ン用の薄シェルベアリングが記載されている。このエン
ジンは、上ベアリングハウジング部分がクランクケース
と一体であり、下ベアリングハウジング部分が取り外し
自在の別体の部品である種類のエンジンである。下ベア
リングハウジング部分は鋳鉄製であり、そのため、ベア
リングハウジングには必要な強度が与えられている。エ
ンジンの全ての主ベアリングを正確に且つ完全に円筒形
に中ぐりできるようにするため、鋳鉄製の下部分は、ア
ルミニウム製の薄い中間シェルでライニングしてあり、
これによって、中ぐりは、専らアルミニウムのところで
行うことができる。中間シェルは軟質であり、ベアリン
グシェルの支持は、鋳鉄製の下部分によって行われる。
【0005】負荷が小さい割には高回転速度で作動する
エンジンでは、例えば、エンジンが軸発電機又は可変ピ
ッチプロペラを駆動するため、慣性力がシャフトに優先
的に作用するようになり、そのため、シャフトのジャー
ナルがハウジング内で移動する傾向があり、場合によっ
ては上ベアリングハウジング部分を押す傾向があり、こ
れは、薄シェルベアリングの上ベアリングハウジング部
分を下部分に関して非常に正確に位置決めし固定するこ
とを必要とする。周知の4ストロークエンジンでは、こ
れは、上ベアリングハウジング部分のいずれかの側の垂
直面を引っ張ってベッドプレートの関連した衝合面に当
接させる水平ステーボルトによって行われる。水平ステ
ーボルトの取り付けには時間がかかり、ベッドプレート
を特別に設計しなければならない。変形例では、上ベア
リングハウジング部分をエンジンのベッドプレートの正
確に機械加工された傾斜面に食い込ませることによっ
て、締め付け中に位置決めすることが知られている。し
かしながら、これは、上述のように取り扱いが非常に困
難なユニットであるベッドプレートの機械加工の許容差
に対して大きな要求を突きつけるものである。
【0006】大型の2ストロークエンジンでは、主ベア
リングは、通常は、厚シェルベアリングとして形成さ
れ、このベアリングでは、ベアリングシェルの厚さはベ
アリングによって支持されるべきシャフトの直径の4.
5%以上である。厚シェルベアリングのベアリングシェ
ルは、ベアリングシェルがベアリングハウジングを越え
て突出した場合でも、起こる動的影響に抗して摺動面を
支持するのに十分に厚く及びかくして剛性である。ベア
リングシェルをそれらの分割面のところで十分に良好な
固定するのは困難であり、従って、厚シェルベアリング
は、シャフトの支承による応力が上ベアリングハウジン
グ部分に応力を加割らない場合に、主ベアリングで最も
頻繁に使用される。
【0007】ベアリングの種類に関わらず、ベアリング
シェルがベアリングハウジングに関して動かないように
することが重要である。これは、ベアリングハウジング
とシェルとの間の極めて小さな相対移動ですら、互いに
移動可能な部分間の接触面にいわゆる擦過損傷、即ち表
面の材料のミクロレベルでの砕解を生じるためである。
ハウジング及びシェルは、シェルがハウジングとの衝合
面に半径方向圧力を外方に及ぼし、この半径方向圧力が
これらの部品を相互係止するような大きさの静止摩擦力
を生じるようにシェルに加えられる圧縮負荷によって係
止される。
【0008】厚シェルベアリングでは、上ベアリングハ
ウジング部分をベアリングスタッドでベッドプレートに
向かって締め付けることによって、上ベアリングシェル
を関連した分割面を介して下ベアリングシェルに向かっ
て下方に押付けることによって、半径方向圧力加えられ
る。厚シェルは非常に厚く且つ剛性であるため、ベアリ
ングシェルの応力レベルはベアリングスタッドの締め付
けトルクの大きさによって制御される。上ベアリングハ
ウジング部分の半径方向に突出したフランジの底側自体
には、ベアリングの取り付け済み位置では、殆ど応力が
加えられていない。
【0009】薄シェルベアリングでは、上ベアリングハ
ウジング部分をベッドプレートに対してクランプすると
同時に上下のベアリングシェルを圧縮することによって
半径方向圧力が加えられるが、互いにクランプすること
は、上ハウジング部分のフランジの下側を下ハウジング
部分の上向きの表面に強く押付けて上ハウジング部分を
固定するように行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、厚シ
ェルベアリングの利点を持つが厚シェルベアリングの欠
点を持たない薄シェルベアリングとして主ベアリングが
形成されたピストンエンジンを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的は、少なくとも
下ベアリングシェルがそれ自体周知の方法で中間シェル
に取り付けられており、関連したベアリングシェルとベ
アリングハウジング部分との間に別体のシェルとして位
置決めされた中間シェルは、関連したベアリングシェル
をベアリングシェルの軸線方向長さの部分に亘って単独
で支持するのに十分な剛性を持っていることを特徴とす
る、本発明のピストンエンジンによって得られる。
【0012】中間シェル及びベアリングシェルは、厚シ
ェルベアリングのベアリングシェルに匹敵する固有の剛
性を有するため、上ベアリングハウジング部分の固定に
対する要求は、従来の薄シェルベアリングにおけるより
もかなり小さい。ベアリング材料が担持シェル上に鋳造
された厚シェルベアリングの場合とは異なり、ベアリン
グ材料を備えたベアリングシェルには、中間シェルとは
別に予応力が加えられているのがよく、かくして、ベア
リングスタッドに過負荷を加えることなくベアリング材
料に予応力を加えることができる。この予応力のレベル
は、ベアリングに大きな特定的な負荷を加えるのに使用
できる厚シェルベアリングを用いた場合よりもかなり高
い。おそらくは、これと同時にホワイトメタルよりも進
んだベアリング材料が使用される。
【0013】薄いシェルが中間シェルにより正確に固定
されるため、上ベアリングハウジング部分を下ハウジン
グ部分に対してしっかりと衝合させるために下方にクラ
ンプする必要は最早なく、そのため、ベアリングは、シ
ャフトの支承に起因する上向きの力を受入れることもで
きる。更に、ベアリングシェルの取り付け前に、取り付
け済みのハウジングに中ぐりを施す必要もない。これら
は、両方とも、ベッドプレートの製造を大きく簡略化す
る。
【0014】別の利点は、大型の2ストロークエンジン
の現存の厚シェル主ベアリングを、使用済みの厚シェル
を中間シェルが関連した薄シェルに代えるによって、何
ら問題なく、本発明による薄シェル主ベアリングに変更
できるということである。ホワイトメタル以外のベアリ
ング材料を使用することによって、かくして再状態調整
されたベアリングに大きな特定的な支持圧力をベアリン
グハウジングの寸法を全く変化させずに加えることがで
き、その結果、エンジンの最大出力が増大する。出力及
び他のエンジンのパラメータを不変に保持するように選
択した場合には、主ベアリングは、その代わりに、大き
な安全代を有利に持つ。
【0015】好ましい実施例では、下ベアリングシェル
及び関連した中間シェルが、下ベアリングハウジング部
分からベアリングハウジングの少なくとも一方の側で軸
線方向に突出している。かくして、薄シェルベアリング
は、ベアリング自体よりも短いベアリングハウジングで
支持される。突出したベアリングシェルにより、主ベア
リングへのアクセス、主ベアリングの点検整備を行うた
めの空間的条件が改善されるが、最も大きな利点は、ベ
アリングハウジングによって支持されていないベアリン
グの軸線方向最外部分がベアリングの他の部分よりも可
撓性であり、及びかくして主ベアリングを支承すること
に起因する縁部圧力が抑えられる非常に有利な可能性を
もたらすということである。これは、前記最外部分が縁
部圧力によって下方に曲げられ、その結果、支持負荷が
更に均等になり、縁部力が更に大きなベアリング領域に
亘って支持されるためである。縁部圧力は、クランクシ
ャフトが撓んだときに生じる。これは、例えば、重量の
あるマスがベアリングの一方の側でシャフト上に取り付
けられているためである。
【0016】連結ロッドがクランクシャフトのスローに
もたらす影響によりシャフトが撓むために縁部圧力が生
じる場合には、縁部圧力はベアリングの両端で生じ、そ
の場合、主ベアリングに作用する負荷は、適当には、ベ
アリングハウジングの両側で軸線方向に等距離突出した
下ベアリングシェル及び関連した中間シャフトによって
均等化される。
【0017】本発明によれば、主ベアリングが必然的に
ベアリングハウジングよりも長くなければならないエン
ジンで有利な薄シェル主ベアリングを使用できる。これ
は、夫々のクランクスローと関連した二つの隣接したク
ランクアーム間の最小距離が主ベアリングのジャーナル
の長さよりも短いためである。ベアリングハウジングの
幅は、ここでは、前記最小距離によって制限され、ベア
リングハウジングから突出した下ベアリングシェル及び
これと関連した中間シェルは、シェルを主ベアリングの
ジャーナルの上側に配置し、これらのシェルを下方に回
転させて下ベアリングハウジング部分の所定の位置に置
くことによって、クランクシャフトが主ベアリング内で
所定の場所内にほとんど下げられた場合にだけ取り付け
ることができる。
【0018】エンジンに加わる動的負荷により、主ベア
リングジャーナルの長手方向軸線とベアリングの長手方
向軸線とが互いに小さな角度を形成し、そのため、大き
な縁部負荷がベアリングに加わる。特別のベアリング材
料を使用することに対する変形例として、中央部分がベ
アリングハウジングの内側によって支持され、好ましく
はベアリングハウジングよりも軸線方向長さが短く、適
当には、シェルの厚さがシェルの軸線方向端に向かって
減少する端部内に通過する中間シェルによって、これら
の特別の作動状態を本発明によって補償することができ
る。かくして、ベアリングの端部は、エンジンの残りの
主ベアリングにおけるのと同じ種類のベアリング材料で
できた薄シェルを持つジャーナルからの影響を受入れる
ことができるように適当に可撓性になり、これは、更
に、エンジンの保守を容易にする。
【0019】主ベアリングに擦過損傷が加わらないよう
にする安全性は、好ましい実施例では、中間シェル及び
これと関連したベアリングシェルの両方を予め決定され
た過剰の長さを周方向で持つように製造することによっ
て、及びベアリングシェルの過剰の長さと平均周囲との
間の比を中間シェルよりも大きくすることによって増大
される。ベアリングシェルの過剰の長さを比較的大きく
することによって、ベアリングシェルの厚さが中間シェ
ルよりも薄いという事実を補償し、そのため、これらの
シェル間の半径方向に差し向けられた相互表面圧力は中
間シェルとベアリングハウジングとの間の半径方向に差
し向けられた表面圧力と匹敵するようになる。かくし
て、擦過損傷が起こらないようにするため、ベアリング
スタッドの予備締め付け力が最良可能に使用される。
【0020】特に簡単な実施例では、上部分の中間シェ
ルを上ハウジング部分に代える。上ハウジング部分の内
径はこれに対応して小さくなる。その結果、上ベアリン
グシェルは、下部分の中間シェルの上向きの分割面を下
方に押すことによって下部分の中間シェルに応力を予め
加える上ベアリングハウジング部分に直接当接する。
【0021】主ベアリングが二つの中間シェルを持つ場
合には、これらの中間シェルの分割面は、好ましくは、
二つのベアリングシェル間の分割面に関して周方向にず
らしてあり、好ましくは、上ベアリングハウジング部分
の下向きの端面に関しても周方向にずらしてある。一方
が他方の外側に半径方向に位置決めされたベアリング部
材の分割面を互いにずらすことによって、主ベアリング
の水平方向横断力を受入れる能力を大きく改善する。こ
れは、分割面が相互係止し分割面の水平方向移動が阻止
されるためである。かくして、この主ベアリングの横方
向剛性は、外部からの固定を全く行わなくても、周知の
薄シェルベアリング及び厚シェルベアリングよりもかな
り大きい。
【0022】好ましくは、分割面を楔形状にすることに
よって、下中間シェルの分割面を、上中間シェル又は上
ベアリングハウジング部材のいずれかの関連した衝合面
に関して半径方向に幾何学的に係止した適当に簡単な実
施例では、中間シェルの分割面の係止、及び大きな横方
向剛性の付与を外部固定部材を全く使用せずに行うこと
ができる。
【0023】錫−アルミニウム合金の形態のベアリング
メタルは、この合金をベアリングシェル上に鋳造できな
いため、大型の2ストロークエンジンの厚シェルベアリ
ングでは使用できないが、大きな圧力で圧延することに
よって、又は爆発付着によってのみシェル上に取り付け
ることができる。両方法は、プレートブランクに被着を
行う必要がある。次いで、プレートブランクを、曲げて
ベアリングシェルにする。大型の厚シェルベアリングで
は、最後の曲げを行うのが容易でない。
【0024】本発明のベアリングシェルは、大型のベア
リングの場合でも曲がることができる程に十分に薄く、
このベアリングシェルは、適当には、錫−アルミニウム
合金をベアリングメタルとして使用することによって開
発され、これは、大きな疲労強度を持つということ、及
びホワイトメタルよりも大きい支持負荷を許容するがホ
ワイトメタルの優れた摺動特性を保持しているというこ
とを特徴とする。
【0025】本発明の実施例を添付図面を参照して以下
に詳細に説明する。
【0026】
【実施例】図1は、全体に参照番号1を附した、大型の
2ストロークディーゼルエンジン用主ベアリングを示
す。主ベアリングは、クランクシャフト(図示せず)を
支持する。図2で最もよくわかるように、ベアリングの
全体に円形の円筒形摺動面2は、二つの分割面5、6の
ところで互いに当接する二つの薄いベアリングシェル
3、4の内側によって形成されている。これらのベアリ
ングシェルは薄いシェルであり、大抵の場合、鋼のよう
な支持材料でつくられており、その内側にはベアリング
メタル3' 、4' が配置されている。図面では、担持材
料とベアリングメタル3' との間が実線で示してある
が、これらの二つの材料は一つのユニットをなすように
密着しているということを理解すべきである。錫−アル
ミニウム合金をベアリングメタルとして使用する場合に
は、圧延によって付着させるのがよく、ベアリングメタ
ルがホワイトメタル又は鉛青銅である場合には、担持材
料上に鋳造するのがよい。
【0027】ベアリングシェル3、4自体は、シャフト
の支承からの力に抗するのに十分な強度を持っていな
い。従って、ベアリングシェルは、ベアリングシェルと
同様の半円形断面を持つ円筒形形状の中間シェル7、8
によって、その軸線方向全長に亘って補剛されている。
【0028】下ベアリングハウジング部分9は、エンジ
ンのベッドプレート10に直接成形されており、そのた
め、下中間シェルは、ベッドプレートのベアリングボア
に単に直接的に配置される。上ベアリングハウジング部
分11は、ボルト又はねじ山を備えたロッド及びナット
であるのがよいベアリングスタッド12でベッドプレー
ト10に向かって締め付けられている。ベアリングスタ
ッド12の下端は、ベッドプレートの上向きのねじ孔に
ねじ込まれる。これらのベアリングスタッドは、応力を
ベアリングシェル3、4に予め所望のレベルまで加える
のに十分大きな保持力を生じる。
【0029】上ベアリングハウジング部分は、横方向で
は、ベッドプレートに設けられた上方に延びる案内面1
3と当接することによって案内される。ベアリングの潤
滑を行うため、上部分に設けられたオイル入口開口部
は、オイル管14に連結されている。
【0030】中間シェルは、中間シェルにボルト16で
止められたピン15によってベアリングシェルに関して
軸線方向で固定されているのがよく、ピン15は、ベア
リングシェルの半径方向外部分に設けられた凹部17内
に突出している。
【0031】以下に説明する実施例では、図1及び図2
に示す実施例にはない要素だけに新たな参照番号が附し
てある。図3に示す実施例では、上中間シェルは、上ベ
アリングハウジング部分11' と一体に形成されてい
る。これは、上中間シェルは、大抵の場合、関連したベ
アリングシェルを担持できるように下中間シェルに圧縮
負荷を加えるのにしか役立たないため、可能である。
【0032】図4に示すように、中間シェル7、8及び
ベアリングシェル3、4は、二つの中間シェル7、8間
の分割面6' が、二つのベアリングシェル3、4間の分
割面6に関して周方向にずれており、及びおそらくはベ
アリングハウジング部分間の分割面6''に関しても、周
方向にずれているように、互いに関して回転させてある
のがよい。この位置では、二つのベアリングシェルの互
いに対する半径方向外方への移動が、中間シェルによっ
て妨げられているということが直ちにわかる。これは、
分割面の平面で主ベアリングに非常に大きな剛性を与え
る。
【0033】分割面での半径方向剛性は、中間シェルの
分割面を、半径方向に移動しないように、本質的に、幾
何学的に係止することによっても得られる。図5に示す
ように、下中間シェル7' は、楔形状の凹部20をその
上分割面に有するのがよい。上中間シェル8' の関連し
た分割面には、楔形状突出部21が設けられ、この突出
部の傾斜した表面は、クランプされた中間シェル7' 及
び8' が半径方向で幾何学的に相互係止するように、凹
部20と噛み合う。幾何学的係止をもたらす他の噛み合
い形状、例えば向き合ったシェルに設けられた孔又は実
際の窪みに挿入するためのピン、を使用してもよい。幾
何学的に係止させることによってシェルが良好に固定さ
れるため、予応力の大きさを少くでき、そのため、ベア
リングのスタッドの寸法を小さくでき、又はベアリング
の作動の信頼性が高められる。
【0034】図4は、ベアリングを、ベアリングスタッ
ド12を締める前の取り付け状態で示す。上ベアリング
シェル3及び下ベアリングシェル4は、分割面6のとこ
ろで互いに当接している。中間シェル7、8間の分割面
6' には、大きさがa1 の空隙がある。ベアリングスタ
ッド12を締めると、予応力が中間シェル7、8に所望
のレベルまで加わるまで上ハウジング部分11が下方に
締め付けられる。これと同時にベアリングシェルが圧縮
され、その結果、これらのベアリングシェルに予応力が
加わる。かくして、ベアリングシェルは、大まかには、
中間シェルの過剰の長さと距離a1 との和に対応する過
剰の長さを有する。
【0035】ベアリングハウジングの長さlh に関する
ベアリングシェルの長さls の変化の可能性を図6乃至
図9に示す。図6は、ベアリングシェルの長さとハウジ
ングの長さが同じであり、上中間シェルがハウジングの
a部分11' と一体の設計を示す。下ハウジング部分か
らベアリングシェルが突出したベアリングでこのような
上シェルを使用する場合には、上ハウジング部分は、例
えば、ベアリングシェルと隣接した領域に突出部が設け
られた上ハウジング部分によって、上ベアリングシェル
4の直ぐ隣に、これと対応した大きな長さを持っていな
ければならない。
【0036】図7及び図8では、ベアリングシェルの長
さls はハウジングの長さlh よりも長く、シェルは、
ベアリングハウジングの一方の側で軸線方向に突出する
ように(図7参照)及びベアリングハウジング9の両側
で夫々等しく(図7参照)軸線方向に突出するようにハ
ウジングに取り付けられている。
【0037】図9では、下ベアリングシェル7''は、端
部分18でのシェルの厚さが中間シェルの軸線方向端部
に向かう方向で減少しているため、極めて可撓性につく
られている。
【0038】更に、本発明によるエンジンは、主ベアリ
ングが非常に大型であるためシェルが薄い通常のベアリ
ングを使用できない大型の4ストロークエンジンであっ
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の主ベアリングの側面図で
ある。
【図2】主ベアリングの個々の要素の、上部分と下部分
との間の分割面のまわりの領域での部分図である。
【図3】第2実施例の図1と同様の側面図である。
【図4】第3実施例の図2と同様の側面図である。
【図5】第4実施例の図2と同様の側面図である。
【図6】本発明によるベアリングシェルの設計の一つの
例の長手方向断面図である。
【図7】本発明によるベアリングシェルの設計の他の例
の長手方向断面図である。
【図8】本発明によるベアリングシェルの設計の更に他
の例の長手方向断面図である。
【図9】本発明によるベアリングシェルの設計の別の例
の長手方向断面図である。
【符号の説明】
1 主ベアリング 2 円筒形摺動面 3、4 ベアリングシェル 3' 、4' ベアリングメタル 5、6、6' 6'' 分割面 7、8、7' 、8' 中間シェル 9 下ベアリングハウジング部分 10 ベッドプレート 11、11' 上ベアリングハウジング部分 12 ベアリングスタッド 13 案内面 14 オイル管 15 ピン 16 ボルト 17 凹部 20 凹部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主ベアリング(1)で支承されたクランク
    シャフトを有し、前記主ベアリングの下ベアリングハウ
    ジング部分(9)は、エンジンのベッドプレート(1
    0)と一体であり、主ベアリングの上ベアリングハウジ
    ング部分(11;11' )は、ベアリングメタルを担持
    する、ハウジングに取り付けられた上ベアリングシェル
    (4)及び下ベアリングシェル(3)が、外方に差し向
    けられた半径方向圧力をベアリングハウジングに向かっ
    て及ぼすように、ベッドプレートに向かって締め付けら
    れ、この半径方向圧力により上下のベアリングシェルは
    ベアリングハウジングに関して動かないように固定さ
    れ、前記ベアリングシェル(3、4)は薄いシェルであ
    る、ピストンエンジン、特定的には大型の2ストローク
    ディーゼルエンジンにおいて、 少なくとも下ベアリングシェル(3)がそれ自体周知の
    方法で中間シェル(7)に取り付けられており、関連し
    たベアリングシェル(3)とベアリングハウジング部分
    (9)との間に別体のシェルとして位置決めされた前記
    中間シェルは、関連したベアリングシェル(3)をベア
    リングシェルの軸線方向長さの部分に亘って単独で支持
    するのに十分な剛性を持っている、ピストンエンジン。
  2. 【請求項2】下ベアリングシェル(3)及び関連した中
    間シェル(7)が、下ベアリングハウジング部分(9)
    からベアリングハウジングの少なくとも一方の側で軸線
    方向に突出している、請求項1に記載のピストンエンジ
    ン。
  3. 【請求項3】下ベアリングシェル(3)及び関連した中
    間シェル(7)が、ベアリングハウジングの両側で実質
    的に等しく軸線方向に突出している、請求項2に記載の
    ピストンエンジン。
  4. 【請求項4】好ましくはベアリングハウジングよりも小
    さな軸線方向長さを持つ中間シェル(7' )が、ベアリ
    ングハウジング(9)の内側によって支持された中央部
    分から、端部分(18)内に通過し、シェルの厚さがシ
    ェルの軸線方向端(19)に向かう所定の方向で減少す
    る、請求項2又は3に記載のピストンエンジン。
  5. 【請求項5】中間シェル(7、8;7' 、8' )及び関
    連したベアリングシェル(3、4)の両方が、周方向で
    予め決定された過剰の長さを持つように製造されてお
    り、過剰の長さと平均周囲との間の比が中間シェルより
    もベアリングシェルの方が大きい、請求項1乃至4のう
    ちのいずれか一項に記載のピストンエンジン。
  6. 【請求項6】上ベアリングシェル(4)が上ベアリング
    ハウジング部分(11' )に直接当接し、上ベアリング
    ハウジング部分は、下部分の中間シェル(7)の分割面
    (6)を下方にプレスすることによって下部分の中間シ
    ェル(7)に予応力を加える、請求項1乃至5のうちの
    いずれか一項に記載のピストンエンジン。
  7. 【請求項7】二つの中間シェル(7、8)間の分割面
    (6' )が、二つのベアリングシェル(3、4)間の分
    割面(6)に関して周方向にずらされており、好ましく
    は、上ベアリングハウジング部分の下向きの端面(6'
    ')に関しても周方向にずらされている、請求項1乃至
    5のうちのいずれか一項に記載のピストンエンジン。
  8. 【請求項8】下中間シェル(7' )の分割面は、上中間
    シェル(8' )又は上ベアリングハウジング部分の関連
    した衝合面に関し、好ましくは分割面を楔形状にするこ
    とによって、半径方向に幾何学的に係止されている、請
    求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載のピストンエ
    ンジン。
  9. 【請求項9】ベアリングシェル(3、4)のベアリング
    メタルは錫−アルミニウム合金であり、中間シェル
    (7、8)は好ましくは鋼製である、請求項1乃至8の
    うちのいずれか一項に記載のピストンエンジン。
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