JPH06329622A - ヨードビタミンd3 化合物類及びその調製方法 - Google Patents

ヨードビタミンd3 化合物類及びその調製方法

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JPH06329622A
JPH06329622A JP6119713A JP11971394A JPH06329622A JP H06329622 A JPH06329622 A JP H06329622A JP 6119713 A JP6119713 A JP 6119713A JP 11971394 A JP11971394 A JP 11971394A JP H06329622 A JPH06329622 A JP H06329622A
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エフ. デルーカ ヘクター
Rafal R Sicinski
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 22−位がヨウ素原子で置換された1α−ヒ
ドロキシ−22−ヨード−ビタミンD3 化合物類、前記
化合物を含んでなる骨粗鬆症の治療用の薬学的組成物、
及び前記化合物の調製方法。 【効果】 骨のカルシウム移動活性が僅かまたは皆無で
あり、かつ高度のカルシウム輸送を示す化合物類であ
り、老人性、閉経後、低骨代謝骨粗鬆症等の骨粗鬆症の
治療に好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生物学的に活性なビタミ
ンD3 化合物類に関し、より詳しくは本発明は1α−ヒ
ドロキシル化−22−ヨウ素化ビタミンD3 化合物類及
びそれの調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ビタミ
ンDの1α−ヒドロキシル化代謝生成物−その最も重要
なものは1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 及び1
α,25−ジヒドロキシビタミンD2 −は動物及びヒト
におけるカルシウム恒常性(ホメオスタシス)の高度に
強力な調節剤であることが知られており、極く最近それ
らの細胞分化活性が確認された。ブイ.オストレムら、
プロシーデイング・ナショナル・アカデミック・サイエ
ンス・米国 (V. Ostrem et al, Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA)(1987)84,2610参照。その結果、
異なった側鎖構造を有する化合物類、異なったヒドロキ
シル化パターンを有する化合物類または異なった立体化
学を有する化合物類などのこれら代謝生成物の多数の構
造類似体が調製され試験されてきた。そのような類似体
のうち重要な例は1α−ヒドロキシビタミンD3 、1α
−ヒドロキシビタミンD2 、1α,25−ジヒドロキシ
ビタミンD3 の種々の側鎖フッ素化誘導体類及び種々の
側鎖同族化類似体類である。これら公知の化合物のうち
いくつかは生体内、試験管内で高度に強力な活性を示
し、これらのあるものは細胞分化活性とカルシウム調節
活性の興味ある分離を示すことが見い出された。この活
性の差はこれらの化合物に有利な治療活性像を与え、そ
のため多数のこれら化合物は腎臓骨ジストロフィー、ビ
タミンD抵抗性くる病、骨粗鬆症、乾せん及びある種の
悪性腫瘍など多種の疾病の治療に使用中または使用提案
中である。
【0003】
【課題を解決するための手段】薬理学的に重要なビタミ
ンD類似体類の探究に努力を続けた結果、ここに数種の
新しい22−ヨウ素化ビタミンD3 化合物類が合成され
た。その22−ヨウ素化化合物類はビタミンDレセプタ
ーとの比較的高い結合親和性を示し、それゆえ高度の生
体内での生物学的活性に関する能力を示す。さらにこれ
らの化合物類は比較的に高い悪性腫瘍細胞の分化を誘発
した。また、これら22−ヨード化合物類は骨カルシウ
ム移動(動態化)(mobilization)活性が僅かまたは皆無
で高い生体内カルシウム輸送 (transport)活性を示し
た。したがって、22−ヨード化合物類は骨粗鬆症、特
に老人性骨粗鬆症及び閉経後骨粗鬆症の治療用に有望で
ある。このヨード化合物類は放射性ヨウ素で標識して1
α,25−(OH)2 −D3検定に用いることができ
る。
【0004】すなわち、本発明は下記の一般構造式I又
はIIを有する生物学的に活性な1α−ヒドロキシ−2
2−ヨウ素化ビタミンD3 化合物類及びその調製方法を
提供する:
【0005】
【化13】
【0006】式中、Y1 及びY2 は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ水素原子及びヒドロキシ保護基から
なる群から選ばれ、Rは水素原子、アリール基、アルキ
ル基、ヒドロキシアルキル基またはフルオロアルキル基
であり、またはRは下記の側鎖フラグメントであってよ
い。
【0007】
【化14】
【0008】式中、R1 は水素原子、ヒドロキシ基また
は保護されたヒドロキシ基を表し、R2 及びR3 はそれ
ぞれアルキル基、ヒドロキシアルキル基及びフルオロア
ルキル基からなる群から選ばれ、または互いに結合した
とき−(CH2m −基(mは2〜5の値をもつ整数で
ある。)を表し、R4 は水素原子、ヒドロキシ基、フッ
素原子、O−アシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基及びフルオロアルキル基からなる群から選ばれ、R
5 は水素原子、フッ素原子、アルキル基、ヒドロキシア
ルキル基及びフルオロアルキル基からなる群から選ば
れ、nは1〜5の値をもつ整数である。
【0009】側鎖の特に重要な例は下記の一般式
(a)、(b)、(c)及び(d)で表され、すなわ
ち、それぞれ(22S)−ヨード−25−ヒドロキシビ
タミンD3 (a)、(22S)−ヨードビタミンD3
(b)、(22R)−ヨード−25−ヒドロキシビタミ
ンD3 (c)、(22R)−ヨードビタミンD3 (d)
における側鎖である:
【0010】
【化15】
【0011】すなわち本発明は、(1)下記構造I又は
IIを有するビタミンD化合物
【0012】
【化16】
【0013】[式中、Xはヨウ素原子または放射性ヨウ
素原子であり、Y1 及びY2 は同一でも異なっていても
よく、それぞれ水素原子及びヒドロキシ保護基からなる
群から選ばれ、Rは水素原子、アリール基、アルキル
基、ヒドロキシアルキル基またはフルオロアルキル基で
あり、またはRは下記の側鎖フラグメントであってよ
い。
【0014】
【化17】
【0015】(式中、R1 は水素原子、ヒドロキシ基ま
たは保護されたヒドロキシ基を表し、R2 及びR3 はそ
れぞれアルキル基、ヒドロキシアルキル基及びフルオロ
アルキル基からなる群から選ばれ、または互いに結合し
て−(CH2m −基(mは2〜5の値をもつ整数であ
る。)を表し、R4 は水素原子、ヒドロキシ基、フッ素
原子、O−アシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル
基及びフルオロアルキル基からなる群から選ばれ、R5
は水素原子、フッ素原子、アルキル基、ヒドロキシアル
キル基及びフルオロアルキル基からなる群から選ばれ、
nは1〜5の値をもつ整数である。)]、(2)22
−ヨード−ビタミンD3 、22−ヨード−25−ヒド
ロキシビタミンD3 、22−ヨード−1α−ヒドロキ
シビタミンD3 、22−ヨード−1α,25−ジヒド
ロキシビタミンD3 、22−ヨード−ビタミンD3
22−ヨード−25−ヒドロキシビタミンD3 、22
−ヨード−1α−ヒドロキシビタミンD3 、及び22
−ヨード−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
らなる群から選ばれる(1)項記載のビタミンD化合
物、(3)放射性ヨウ素原子が 123I、 125I、 129
及び 131Iからなる群から選ばれる(1)項記載のビタ
ミンD化合物、(4)薬学的に許容される付形剤ととも
に(1)項記載の22−ヨード−ビタミンD化合物を含
んでなる骨粗鬆症の治療用の薬学的組成物、(5)22
−ヨード−ビタミンD化合物が22−ヨード−ビタミ
ンD3 、22−ヨード−25−ヒドロキシビタミンD
3 、22−ヨード−1α−ヒドロキシビタミンD3
22−ヨード−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
3 、22−ヨード−ビタミンD3 、22−ヨード−
25−ヒドロキシビタミンD3、22−ヨード−1α
−ヒドロキシビタミンD3 、及び22−ヨード−1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3 からなる群から選
ばれる化合物である(4)項記載の薬学的組成物、
(6)22−ヨード−ビタミンD3 化合物を調製する方
法であって、下記構造式VII及びVIIIの化合物か
らなる群から選ばれる22−ヒドロキシ中間体を調製す
る工程
【0016】
【化18】
【0017】[式中、Y1 及びY2 は同一でも異なって
いてもよく、それぞれヒドロキシ保護基であり、Y3
水素原子であり、Rは水素原子、アリール基、アルキル
基、ヒドロキシアルキル基またはフルオロアルキル基で
あり、またはRは下記の側鎖フラグメントであってよ
い。
【0018】
【化19】
【0019】(式中、R1 は水素原子、ヒドロキシ基ま
たは保護されたヒドロキシ基を表し、R2 及びR3 はそ
れぞれアルキル基、ヒドロキシアルキル基及びフルオロ
アルキル基からなる群から選ばれ、または互いに結合し
て−(CH2m −基(mは2〜5、好ましくは3〜5
の値をもつ整数である。)を表し、R4 は水素原子、ヒ
ドロキシ基、フッ素原子、O−アシル基、アルキル基、
ヒドロキシアルキル基及びフルオロアルキル基からなる
群から選ばれ、R5 は水素原子、フッ素原子、アルキル
基、ヒドロキシアルキル基及びフルオロアルキル基から
なる群から選ばれ、nは1〜5の値をもつ整数であ
る。)]、ヒドロキシ保護された中間体VIIまたはV
IIIを適当な溶媒中でハロゲン化アルキルスルホニル
またはハロゲン化アリールスルホニルと反応させて対応
する下記構造式VIIまたはVIIIを有する22−O
−アルキル−または22−O−アリールスルホニル誘導
体を得る工程
【0020】
【化20】
【0021】(式中、Y3 は−SO2 −アルキルまたは
−SO2 −アリールである。)、スルホニル誘導体を適
当な溶媒中でヨウ素イオン供給源をもつ試薬と、水銀の
存在下、炭素−ヨウ素結合吸収波長に近い波長の光の不
在下で、0℃から溶媒の沸点までの範囲の温度で反応さ
せて下記の構造式I又はIIを有する22−ヨード化合
物を得る工程
【0022】
【化21】
【0023】(式中、Y1 及びY2 はヒドロキシ保護基
であり、Rは上記で規定した通りである。)、及びスル
ホニル誘導体VIIまたはVIIIを得た後であってヨ
ウ素イオン供給源をもつ試薬との反応の前、または上記
22−ヨード化合物I又はIIを得た後にヒドロキシ保
護基を除去し、Y1 及びY2 がともに水素原子である構
造式IまたはIIの22−ヨード−1α−ヒドロキシル
化ビタミンD3 化合物を得る工程を含んでなる方法、
(7)22−ヒドロキシ中間体を調製する工程がアルデ
ヒド出発物質を下記構造の化合物IV及びVからなる群
から選ぶ工程
【0024】
【化22】
【0025】(式中、Y1 及びY2 はそれぞれヒドロキ
シ保護基であり、R6 は水素原子を表す。)、及び該ア
ルデヒド出発物質を不活性溶媒中で有機金属試薬と反応
させる工程を含んでなる(6)項記載の方法、(8)2
2−ヒドロキシ中間体を調製する工程がエステル出発物
質を下記構造の化合物IV及びVからなる群から選ぶ工
【0026】
【化23】
【0027】(式中、Y1 及びY2 は同じでも異なって
いてもよく、それぞれ水素原子及びヒトロキシ保護基か
らなる群から選ばれ、R6 はO−アルキル基またはO−
アリール基である。)、該エステル出発物質を有機金属
試薬と反応させて構造式IV又はV(R6 は(6)項で
規定したRを表す。)の22−ケトン化合物を得る工
程、必要ならばいずれかのヒドロキシ基を保護する工
程、及び該22−ケトン化合物の22−オキソ基を適当
な還元剤を用いて還元する工程を含んでなる(6)項記
載の方法、(9)22−ヒドロキシ中間体を調製する工
程が下記構造を有するジエン保護されたアルデヒド誘導
体III
【0028】
【化24】
【0029】(式中、Y1 及びY2 はそれぞれヒドロキ
シ保護基であり、R6 は水素原子を表す。)を不活性溶
媒中で有機金属試薬と反応させ、下記構造を有する付加
体VI
【0030】
【化25】
【0031】(式中、Rは(6)項で規定した通りであ
り、Y3 は水素原子を表す。)を調製する工程、及び該
付加体VIを22−ヒドロキシ中間体VIIに変換する
工程を含んでなる(6)項記載の方法、(10)22−
ヒドロキシ中間体を調製する工程が下記構造のジエン保
護されたエステル誘導体III
【0032】
【化26】
【0033】(式中、Y1 及びY2 は(6)項で規定し
た通りであり、R6 はO−アルキル基またはO−アリー
ル基である。)を有機金属試薬と反応させて構造式II
Iの22−ケトン化合物(R6 は(6)項で規定したR
である。)を生成させる工程、必要ならばいずれかのヒ
ドロキシ基を保護する工程、該22−ケトン化合物の2
2−オキソ基を適当な還元剤を用いて還元させて下記構
造を有する付加体VI
【0034】
【化27】
【0035】(式中、Y3 は水素原子である。)を生成
させる工程、及び該付加体VIを22−ヒドロキシ中間
体VIIに変換する工程を含んでなる(6)項記載の方
法、(11)22−ヒドロキシ中間体に変換する工程
が、トリアゾリン基を除去して5,7−ジエンステロイ
ド中間体を形成させ、該5,7−ジエンステロイド中間
体を紫外線照射に付して対応するプレビタミンD化合物
を得て、及び該プレビタミンD化合物を溶媒中で約50
℃から約90℃の温度で中間体VIIが得られるのに十
分な時間をかけて異性化することを含んでなる(9)又
は(10)項記載の方法、(12)有機金属試薬が構造
式RMgX(Rは(6)項で規定した通りであり、Xは
ハロゲン原子である。)を有するハロゲン化アルキルマ
グネシウム及び構造式RLi(Rは(6)項で規定した
通りである。)を有するアルキルリチウムからなる群か
ら選ばれる(7)、(8)、(9)又は(10)項記載
の方法、(13)ヨウ素イオン供給源を有する試薬が有
機ヨウ化物及び無機ヨウ化物からなる群から選ばれる
(6)項記載の方法、(14)有機ヨウ化物がヨウ化テ
トラアルキルアンモニウム類及びそれらの混合物からな
る群から選ばれる(13)項記載の方法、(15)無機
ヨウ化物がヨウ化アルカリ金属類、ヨウ化アンモニウム
及びそれらの混合物からなる群から選ばれる(13)項
記載の方法、(16)スルホニル誘導体をヨウ素イオン
供給源を有する試薬と反応させる工程が約259nmの
波長を有する光線の不在下で行われる(6)項記載の方
法、(17)ヨウ素化化合物が含まれる反応のいずれか
1つの反応中の反応媒体中に水銀を加える工程をさらに
含む(6)項記載の方法、及び(18)ヨウ素イオンに
よるスルホニルオキシ誘導体の求核置換反応中の反応媒
体中に炭酸カルシウムを加える工程をさらに含む(6)
項記載の方法を提供するものである。
【0036】また本発明の好ましい態様は(19)骨粗
鬆症を治療する方法であって、上記構造式I又はII
(ただし22−位はヨウ素原子である。)を有する22
−ヨード−ビタミンD3 化合物の有効量を患者に投与す
ることを含んでなる方法、(20)22−ヨード−ビタ
ミンD3 化合物が1日当たりの服量で約0.5μgから
約500μg投与される(19)項記載の方法、(2
1)骨粗鬆症が老人性骨粗鬆症である(19)項記載の
方法、(22)骨粗鬆症が閉経後骨粗鬆症である(1
9)項記載の方法、(23)22−ヨード−ビタミンD
3 化合物が閉経中及びそれに続いて女子に投与される
(22)項記載の方法、(24)22−ヨード−ビタミ
ンD3 化合物が閉経前及び閉経開始時の女子に投与され
る(22)項記載の方法、(25)骨粗鬆症が低骨代謝
骨粗鬆症である(19)項記載の方法、(26)22−
ヨード−ビタミンD3 化合物が患者によって消化されか
つ無毒である液体ベヒクル中の溶液としてカプセル化さ
れ経口投与される(19)項記載の方法、(27)22
−ヨード−ビタミンD3 化合物が徐々に放出される形の
製剤で投与される(19)項記載の方法、及び(28)
22−ヨード−ビタミンD3 化合物が分割服量で毎日投
与される(19)項記載の方法を含む。
【0037】本明細書の説明及び特許請求の範囲で用い
た用語、「ヒドロキシ保護基」は後続の反応中にヒドロ
キシ官能基の保護のために通常用いられる基を指し、例
えば、アシル基またはアルキルシリル基(例えば、トリ
メチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメ
チルシリル基)、及び類似のアルキルまたはアリールシ
リルラジカル、またはアルコキシアルキル基(例えばメ
トキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエトキシ
エチル基、テトラヒドロフラニル基またはテトラヒドロ
ピラニル基)である。「保護されたヒドロキシ」は上記
のヒドロキシ保護基の1つにより誘導されるヒドロキシ
官能基である。「アルキル」は合計炭素数1〜10の直
鎖または分岐の炭化水素基であり、すべての異性体を含
み、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、ペンチルなどであり、用語「ヒドロキ
シアルキル」、「フロオロアルキル」及び「アリールア
ルキル」は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、フルオロ
またはアリール基によりそれぞれ置換されたアルキルラ
ジカルを指す。「アシル」基は合計1〜6個の炭素を有
するアルカノイル基であり、すべての異性体を含み、あ
るいは、アロイル基、例えば、ベンゾイル基またはハロ
−、ニトロ−もしくはアルキル−置換したベンゾイル
基、またはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロピロキシカルボニルなどのアルキル−O−CO−型
のアルコキシカルボニル基、またはオキサリル、マロニ
ル、スクシノイル、グルタロイルまたはアジポイルのよ
うなジカルボキシルアシル基である。用語「アリール」
はフェニル基またはアルキル−、ニトロ−もしくはハロ
−置換したフェニル基を意味する。用語「アルコキシ」
はアルキル−O−基を意味する。
【0038】C−20(メチル)及びC−22(ヨウ
素)における置換基につけた波印はこれら置換基がRま
たはS立体配置のどちらであってもよいことを示す。上
記の基本的な構造を有する1α−ヒドロキシ−22−ヨ
ードビタミンD化合物類の調製は下記の一般構造式II
Iのジエン保護された誘導体または一般構造式IV及び
VのビタミンD化合物類から出発して行うことができ
る:
【0039】
【化28】
【0040】式中、Y1 及びY2 は上記に規定した通り
であり、R6 は水素原子、O−アルキル基またはO−ア
リール基を表す。C−22アルデヒド類III、IVま
たはV(R6 =水素)の適切な不活性溶媒中におけるR
MgX(Rは上記に規定した通りであり、Xはハロゲン
原子である。)の構造を有するハロゲン化アルキルマグ
ネシウムまたはRLi(Rは上記に規定した通りであ
る。)の構造を有するアルキルリチウム試薬との反応
は、それぞれ一般式VI、VII及びVIIIの22−
ヒドロキシ化合物類(Y3 =H)を提供する。別法とし
て、同じ化合物VI〜VIIIは、一般式III、IV
及びV(R6 は上記に規定したRと同じである。)の2
2−ケトン類が得られる上記の有機金属試薬類とエステ
ル類III、IV及びV(R6 はO−アルキル又はO−
アリール)との注意深く制御された反応条件下での反
応、及びそれに続くこれら化合物中の22−オキソ基の
適切な還元剤による還元反応(例えば、水素化物還元)
により得ることができる。
【0041】
【化29】
【0042】基本的な条件に付された付加体VI(Y3
=H)は次に5,7−ジエンステロイドに変えられ、さ
らに紫外線照射からなる周知の方法を経た熱異性化反応
によりVII(Y3 =H)が得られる。
【0043】好ましくはすべての残っているヒドロキシ
基を保護された22−ヒドロキシ中間体VII及びVI
II(Y3 =H)は、次に適切な溶媒(例えばビリジ
ン)中でハロゲン化アルキルスルホニルまたはハロゲン
化アリールスルホニル(例えば塩化メタンスルホニル、
塩化p−トルエンスルホニル)によって処理されて、対
応する22−O−アルキルスルホニルまたはアリールス
ルホニル誘導体(上記VIIまたはVIIIで示す構
造、ただしY3 はアルキル−SO2 −またはアリール−
SO2 −である化合物)が得られる。これらスルホン酸
塩は次に適切な溶媒(好ましくはアセトン、2−ブタノ
ン、2−プロパノール、アセトニトリルなど)中で0℃
からその溶媒の沸点までの範囲の温度においてヨウ素イ
オン供給源として作用する試薬(無機ヨウ化物、例えば
ヨウ化アルカリ金属類、ヨウ化アンモニウムなど及び有
機ヨウ化物、例えばヨウ化テトラアルキルアンモニウム
など)による求核置換反応に付され、それによりスルホ
ン酸基が置換され、上記の構造式I及びIIで表される
22−ヨード化合物類が得られる。反応媒体中での少量
のヨウ素の発生によつて生じる望ましくない5,6−二
重結合の異性化反応(C−I結合のラジカル解離)を避
けるため、この置換反応は水銀の存在下、暗所で行う必
要がある。副反応(誘発脱離反応)で形成される強酸を
中和するために反応媒体中へ炭酸カルシウムを添加する
のが有利である。
【0044】また、22−スルホン酸塩類の同位体標識
ヨウ化物(例えば、NH4 123I、Na 125I、Na 129
I、Na 131Iなど)との反応は、同位体標識体とした
22−ヨード化合物I及びIIの調製に便利な手段を提
供することは明らかである。求核置換に対する脂肪族ヨ
ード誘導体の公知の感受率に応じて、それらの放射性ヨ
ード化化合物もまた未標識誘導体I又はIIの同位体標
識ヨウ化物との反応(すなわち、同位体交換法)によっ
て調製することができる。担体なしの放射性ヨウ素で標
識した高度の特異活性(2200Ci/mmolまで)
のビタミン類をこの方法で簡単に製造することができ
る。これらの放射性標識ビタミンD誘導体類は種々の公
知の結合検定及び他の実験研究でのトレーサーとしての
用途が容易に見いだせる。
【0045】調製工程の次の工程はヒドロキシ保護基の
除去を含んでなり、上記の1α−ヒドロキシビタミン構
造式I及びII(Y1 、Y2 及びR1 は水素)または1
α,25−ジヒドロキシビタミンD構造(Y1 、Y2
水素でR1 はヒドロキシル基)で表される遊離ヒドロキ
シ化合物を作る。それとは別に、ヒドロキシル基の脱保
護は22−スルホン酸塩について行われ、構造式VII
及びVIIIの化合物(Y3 はアルキル−SO2 −また
はアリール−SO2 −であり、Y1 、Y2 及びR1 は水
素である)が得られ、それは次に置換反応に付して22
−ヨード化合物I及びII(Y1 、Y2 及びR1 は水素
原子)にまですることができる。もし2種のC22エピ
マー類の混合物が得られれば、22−アルコール類、ス
ルホン酸塩及び/またはヨード化物は、クロマトグラフ
ィ法により分離することができる。もし必要ならば、
5,6−シス化合物I、IV及びVIIはそれぞれ公知
のヨード触媒異性化法により対応する5,6−トランス
対応分II、V及びVIII(及びその逆に)に容易に
転換することができる。
【0046】
【実施例】本発明を以下の例示的実施例によってより具
体的に説明する。これらの例において、アラビヤ数字
(例えば、)で識別した生成物は上記の説明
及びスキーム中で識別したそれぞれの構造に対応する。例1 ビタミンD C−22アルデヒドの、ブロモ化合物
から誘導したグリニャール試薬との反応(スキーム1) 無水エーテル(0.3ml)中の公知である4−ブロモ
−2−メチル−2(トリエチルシリルオキシ)ブタン
)(94mg,0.33mmol)を無水エーテル
(0.3ml)中のマグネシウム粉末(9.7mg,
0.4mmol,〜50メッシュ,アルドリッチ (Aldr
ich))混合液へその液をかきまぜながらアルゴン下室温
で時々液を35℃まで加熱しながら滴加した。添加終了
後、混合液を室温で15分間、40℃で30分間かきま
ぜた。次いで液を0℃まで冷却し、無水エーテル(0.
3ml、0℃に冷却)中の公知であるC−22アルデヒ
ド()(32mg,0.056mmol;エイ.クト
ナーら、ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリ
ー (A. Kutner et al., J. Org. Chem.)53,3450
(1988)参照)を滴加した。反応混合物を0℃で2
0分間、室温で75分間かきまぜた後、NH4 Cl水溶
液(2ml)で反応停止させ、4:1(v/v)ベンゼ
ン/エーテル(20ml)で希釈した。有機層を分離
し、水とNaHCO3 希釈液で洗浄し、乾燥し、蒸発さ
せた。TLCとHPLCコントロールは2つの可能な異
性体のうちただ1つの(22S)の形成を示した。溶離
剤としてヘキサン中3.5%酢酸エチルを用いる分取H
PLC(ゾルバックス−シリカ (Zorbax-Silica)カラム
6.2mmx25cm)により純粋な(22S)−ヒド
ロキシビタミンD誘導体()が無色油(31mg,7
2%収量)として得られた。30mlのピークを集め
た。 UV (EtOH) λmax 264 nm, λmin 225 nm. A264/A225
= 1.6; 1H-NMR (CDCl3,500MHz):δ 0.062 (12H, br s,
4xSiMe), 0.546 (3 H, s, 18-H3), 0.583 (6 H,q, J=8
Hz, 3xSiCH2), 0.877 (18 H, s, 2xSi-t-Bu), 0.920 (3
H, d, J=6.4 Hz, 21-H3), 0.947 (9 H, t, J=8 Hz, 3x
SiCH2CH3), 1.221および 1.225 (3 H および 3 H, それ
ぞれ s, 26- および 27-H3), 2.83 (1 H, br d, J=12.5
Hz, 9β-H), 3.63 (1 H, m, 22-H), 4.19 (1 H, m, 3
α-H), 4.37 (1 H, m, 1β-H), 4.87 および 5.18 (1 H
および 1H,それぞれ s, 19-H2), 6.02 (1 H, d, J=11.2
Hz, 7-H), 6.24 (1 H, d, J=11.2 Hz, 6-H); MS, m/z
(相対強度) 774 (M+, 15),642 (43), 75 (100); 質量 C
45H86O4Si3として 計算値 774.5834, 実測値 774.585
0.
【0047】例2 22−ヒドロキシビタミンD化合物()の塩化p−ト
ルエンスルホニルとの反応 アルコール()(28mg,0.036mmol)の
乾燥ピリジン(100μl)溶液へ新たに再結晶させた
塩化p−トルエンスルホニルを加え、4℃で64時間反
応させた。反応混合物を氷/飽和NaHCO3 溶液中へ
かきまぜながら注いだ。40分間かきまぜた後、水性懸
濁物を4:1(v/v)ベンゼン/エーテル(3x10
ml)で抽出した。統合した有機抽出液を飽和NaHC
3 溶液、水、飽和CuSO4 溶液そしてまた水で洗浄
し、(Na2 SO4 )乾燥し、蒸発させた。油状黄色の
残留物を溶離剤としてヘキサン中2%酢酸エチルを用い
分取HPLC(ゾルバックス−シリカカラム6.2mm
x25cm)により精製した。純粋なトシレート(
(26mg,78%,20mlで収集)が無色油として
得られた。 UV (ヘキサン) λmax 264 nmおよび 223 nm,λmin 23
8 nm; 1H-NMR (CDCl3, 500MHz): δ 0.059および 0.067
(6 H および 6H,それぞれ s, 2xSiMe2), 0.479(3 H,
s, 18-H3), 0.528 (6 H, q, J=8 Hz, 3xSiCH2), 0.877
(18 H, s, 2xSi-t-Bu), 0.915 (9 H, t, J=8 Hz, 3xSiC
H2CH3), 0.929 (3 H, d, J=6.0 Hz, 21-H3), 1.103およ
び 1.141 (3 H および 3 H, それぞれ s, 26- および 2
7-H3), 2.43 (3 H, s, Ar-Me), 2.80 (1 H, br d, J=1
2.3 Hz, 9β-H), 4.19 (1 H, m, 3α-H), 4.38 (1 H,
m, 1β-H), 4.58 (1 H, t, J=7.1 Hz, 22-H), 4.86およ
び 5.19 (1 Hおよび 1H,それぞれ s, 19-H2), 5.99 (1
H, d, J=11.2 Hz, 7-H), 6.22(1 H, d, J=11.2 Hz, 6-
H), 7.32 (2 H, d, J=8 Hz, Ar-H), 7.80 (2 H, d, J=8
Hz, Ar-H); MS, m/z ( 相対強度) 928 (M+, 1), 796
(2), 756 (3), 664(3), 624 (47), 492 (27), 173 (10
0); 質量 C52H92O6Si3S として計算値 928.5922,実測値
928.5894.
【0048】例3 ビタミンD22−p−トルエンスルホン酸塩()のヨ
ウ化ナトリウムとの反応 トシル化物()(4.6mg,5μmol)の1:1
(v/v)アセトン/2−ブタノン(200μl)溶液
へ液をかきまぜながら1滴の水銀(220mg)と無水
炭酸カルシウム(1mg,10μmol)を加え、その
後ヨウ化ナトリウム(3.7mg,25μmol)を加
えた。得られた混合物をアルゴン雰囲気下暗所でかきま
ぜ、45℃に100時間加熱した。その時間までに出発
物質はほとんど残存しなくなった。反応混合物を水(1
0ml)の中に注ぎこみ、酢酸エチル(2x10ml)
で抽出した。統合した有機層を1%Na223
液、水で洗浄し、(Na2 SO4 )乾燥し、蒸発させ
た。反応混合物の仕上げ及びそれに続くクロマトグラフ
ィー分離は研究室中で抑制光を用いて行い、光、特に炭
素−ヨウ素結合の吸収波長(259nm)に近い波長の
光に生成物が露光されるのをできる限り避けた。生成物
の混合液は溶離剤としてヘキサン中0.1%酢酸エチル
を用いるHPLC(6.2mmx25cmゾルバックス
−シリカカラム)によるクロマトグラフに繰り返しかけ
た。22−ヨード化合物()と22R−異性体(
のピークは部分的に重なったが(それぞれ48ml及び
53mlのRv )、再クロマトグラフィー(ないし両ピ
ークの再サイクル)により純粋な物質を得た。
【0049】(22S)−ヨード化合物()(0.8
mg,18%):UV(ヘキサン)λmax 264 nm, λ
min 227 nm; A264/A227 = 1.6; 1H-NMR (CDCl3, 500MH
z):δ 0.058および 0.064 (6 H および 6H,それぞれ s,
2xSiMe2), 0.569 (6 H, q, J=8 Hz, 3xSiCH2),0.597
(3 H, s, 18-H3), 0.875 (18 H, br s, 2xSi-t-Bu), 0.
944(9 H, t, J=8 Hz, 3xSiCH2CH3), 0.964 (3 H, d, J=
6 Hz, 21-H3), 1.194および1.211 (3 H および 3 H, そ
れぞれ s, 26- および 27-H3), 2.82 (1 H, br d,J 〜
13 Hz, 9 β-H), 4.19 (2 H, m, 3α- および 22-H),
4.37 (1 H, m, 1 β-H), 4.86 および 5.18 (1 Hおよび
1H,それぞれ s, 19-H2), 6.02 (1 H, d, J=11.2 Hz, 7
-H), 6.23 (1 H, d, J=11.2 Hz, 6-H); MS, m/z ( 相対
強度) 884 (M+, 21), 752 (62), 624 (22), 248 (100);
質量 C45H85O3Si3I として計算値 884.4851, 実測値 88
4.4875. (22R)−ヨード化合物()(0.4mg,9
%):UV(ヘキサン)λmax 264 nm, λmin 227 nm;
A264/A227 = 1.8; 1H-NMR : δ 0.064 (12-H, br s,2xS
iMe), 0.517 (3 H, s, 18-H3), 0.568 (6 H, q, J=8 H
z, 3xSiCH2), 0.875 (18 H, br s, 2xSi-t-Bu), 0.950
(9 H, t, J=8 Hz, 3xSiCH2CH3), 1.158 (3 H,d, J=6.8
Hz, 21-H3), 1.179 (6 H, br s, 26-および 27-H3), 2.
83 (1 H, br d, J 〜 13 Hz, 9 β-H), 4.19 (1 H, m,
3α-H), 4.37 (1 H, m, 1β-H), 4.45(1 H, d, J=11 H
z, 22-H), 4.86 および 5.18 (1 Hおよび 1H,それぞれ
s, 19-H2), 6.02 (1 H, d, J=11.2 Hz, 7-H), 6.23 (1
H, d, J=11.2 Hz, 6-H); MS, m/z ( 相対強度) 884
(M+, 20), 752 (54), 624 (24), 248 (100);質量 C45H
85O3Si3I として計算値 884.9851,実測値 884.4899.
【0050】ヨードビタミン()と()の両方とも
光を遮断しておけば、5,6−シス/トランス異性化反
応もC−22におけるエピマー化反応も起きることな
く、冷蔵室に長時間貯蔵することができる。しかし、も
し必要なら、上記の反応は両方とも容易に行える。両方
のC(22)−エピマー間の相互転換を行うためにはそ
れぞれの化合物()と()は上記のトシル化化合物
)の場合同様NaIによる類似の求核置換反応に付
すことができる。両方の場合、約3〜4:1の割合でエ
ピマー(22S)−及び(22R)−ヨード化合物
)と()からなる同様な平衡混合物が得られる。
5,6−シス異性体類からそれらの5,6−トランス類
似体への変換をつぎの例で述べる。
【0051】例4 22−ヨードビタミンD化合物()と()の5,6
−ニ重結合異性化反応 上記の例3で述べた合成方法は5,6−トランス相対物
で汚染されない純粋の5,6−シス異性体類()と
)を確実に調製する。それらの幾何学的異性体はク
ロマトグラフ的にも分光学的性質からも容易に区別でき
る。必要なら、5,6−シス化合物類()と()の
それぞれの5,6−トランス生成物類()と()へ
のヨウ素触媒異性化反応は公知の方法によって行うこと
ができる。エイ.ベルループら、レク・トラブ・チム・
ペイス−バス (A. Verloop et al.,Rec. Trav. Chim. P
ays-Bas) 78,1004(1959)参照。このよう
に、エーテル中の化合物()を触媒量のヨウ素
[()の量に対して2%]で溶液を拡散日光下に保ち
ながら1時間処理した結果、シスからトランスへの異性
化が行われ、HPLC分離(ゾルバックスシリカカラム
6.2mmx25cm、ヘキサン中0.1%酢酸エチ
ル)で5,6−トランス異性体()が得られる(Rv
60ml)。同様に、化合物()は上記条件下でのヨ
ウ素での処理により()へ異性化され、HPLC(上
記と同条件)分離で純品が得られる(Rv 70ml)。 (1H-NMR (CDCl3, 500MHz):δ 0.609 (3 H, s, 18
-H3), 0.967 (3 H, d, J=6 Hz, 21-H3), 1.201 および
1.216 (3 H および 3 H, それぞれ s, 26- および 27-H
3), 2.88 (1 H, br d, J 〜 13 Hz, 9 β-H),約 4.2 (2
H, m,3α- および 22-H), 4.57 (1 H, m, 1 β-H), 4.
95 および 4.99 (1 Hおよび 1H,それぞれs, 19-H2), 5.
83 および 6.47 (1 Hおよび 1 H, それぞれ d, J=11 H
z, 7- および 6-H). (1H-NMR (CDCl3, 500MHz):δ 0.532 (3 H, s, 18
-H3), 1.167 (3 H, d, J=6 Hz, 21-H3), 1.185 (6 H, b
r s, 26-および 27-H3), 2.88 (1 H, br d, J 〜13 Hz,
9β-H), 4.22 (1 H, m, 3α-H), 4.46 (1 H, d, J=11
Hz, 22-H), 4.54(1 H, m, 1β-H), 4.95 および 4.99
(1 Hおよび 1 H, それぞれ s, 19-H2), 5.83および 6.4
6 (1 Hおよび 1 H, それぞれ d, J=11 Hz, 7- および 6
-H).
【0052】例5 22−ヨードビタミンD化合物()と()のヒドロ
キシル基の脱保護 それぞれの22−ヨードビタミンを同じ方法を用い別々
に加水分解した。無水ベンゼン(50μl)中の保護さ
れたトリオール()(1mg)溶液へ無水メタノール
(200μl)中でスラリーとしたAG50W−X4イ
オン交換樹脂(20mg,メタノールで予備洗浄した)
を添加した。1滴の水銀(400mg)を加え、得られ
た混合物を室温でアルゴン気下暗所で10時間激しくか
きまぜた。反応物を1:1(v/v)エーテル/酢酸エ
チル(1ml)で希釈し、その溶液をデカンテーション
に付し、分液漏斗に移し、樹脂を1:1エーテル/酢酸
エチル(2x2ml)で洗浄した。統合した有機相を各
5mlの食塩水、1%Na223 、飽和NaHCO
3 、及び再度食塩水で洗浄し、(Na2 SO4 )乾燥
し、蒸発させた(温度35℃以下)。反応混合物の仕上
げ及びそれに続くクロマトグラフィー分離は研究室中で
抑制光を用いて行い、ヨウ素化化合物が光、特に炭素−
ヨウ素結合の吸収波長(259nm)に近い波長の光に
露光されるのをできる限り避けた。分取HPLC(6.
2mmx25cmゾルバックス−シリカカラム、溶離剤
として1:1(v/v)ヘキサン/酢酸エチルを使用)
により少量の(22R,25)−エポキシ−1α−ヒド
ロキシビタミンD3)(Rv34mlで溶離)を得
た。さらに溶離して(22S)−ヨード−1α,25−
ジヒドロキシビタミンD3)(Rv 79ml)を得
た。 UV(EtOH)λmax 264 nm, λmin 227 nm; A264/A
227 = 2.0; 1H-NMR (CDCl3, 500MHz):δ 0.607 (3 H,
s, 18-H3), 0.975 (3 H, d, J=5.9 Hz, 21-H3), 1.23
および 1.24 (3 Hおよび 3 H, それぞれ s, 26- および
27-H3), 2.83 (1 H, br d, J 〜 13 Hz, 9 β-H), 4.2
1 (2 H, m, 3α- および 22-H), 4.44 (1 H,m, 1β-H),
5.00 および 5.33 (1 Hおよび 1H,それぞれ s, 19-
H2), 6.02 (1 H,d, J=11.3 Hz, 7-H), 6.38 (1 H, d, J
=11.3 Hz, 6-H); MS, m/z ( 相対強度)542 (M+, 2), 52
4 (M+ - H2O, 31), 506 (M+ - 2H2O, 17), 414 (M+ - H
I, 8),396 (M+ - HI - H2O, 54), 378 (M+ - HI - 2H
2O, 21), 99 (100);質量 C27H41O2I (M+ - H2O) として
計算値 524.2151,実測値 524.2145.
【0053】同じ様に行った22−ヨード化合物(
の加水分解とHPLC(上記と同条件)後に痕跡量の
(22S,25)−エポキシ−1α−ヒドロキシビタミ
ンD3)(Rv 28mlで溶離)と(22R)−ヨ
ード−1α,25−ジヒドロキシビタミンD311
(Rv 63ml)を得た。 UV(EtOH)λmax 264 nm, λmin 228 nm; A264/A
228 = 1.7; 1H-NMR (CDCl3, 500MHz):δ 0.535 (3 H,
s, 18-H3), 1.172 (3 H, d, J=6.5 Hz, 21-H3), 1.224
(6 H, br s, 26-および 27-H3), 2.82 (1 H, br d, J
〜 13 Hz, 9 β-H),4.24 (1 H, m, 3α-H), 4.45 (1 H,
m, 1β-H), 4.47 (1 H, d, J=12 Hz, 22-H), 5.00 お
よび 5.33 (1 Hおよび 1H,それぞれ s, 19-H2), 6.02
(1 H, d, J=11.2 Hz, 7-H), 6.37 (1 H, d, J=11.2 Hz,
6-H); MS, m/z ( 相対強度) 542 (M+,8), 524 (M+ - H
2O, 64), 506 (M+ - 2H2O, 19), 414 (M+ - HI, 10), 3
96 (M+- HI - H2O, 62), 378 (M+ - HI - 2H2O, 9), 99
(100);質量 C27H43O3Iとして計算値 542.2257,実測値
542.2248 、質量 C27H41O2I (M+ - H2O) として計算値5
24.2151,実測値 524.2136.
【0054】加水分解時間の延長の結果、環状エーテル
)または(10)の分が増加する。これらの転換は
出発のトシル化合物でのそれぞれのC(22)−エピマ
ーヨード化合物を関連ずけるのに有用である。それゆ
え、例えば、上記と類似の加水分解条件(水銀は不要)
に付した(22S)−トシル化物()は唯一の単離可
能な生成物として(22R,25)−エポキシ−1α−
(OH)−D3)(63%収量)を形成した。
【0055】
【化30】
【0056】1α−ヒドロキシ−22−ヨード−ビタミ
ンD化合物類の生物学的活性 本発明の新規な化合物類は予想外の生物学的活性パター
ンを発現する。すべての22−ヨード化合物が悪性腫瘍
細胞の分化促進に高い能力を発現した。競争結合試験も
またこれら化合物類が生体内で高度の生物学的活性能力
を有していることを示した。その上、22−ヨード化合
物類は骨カルシウム移動活性が僅かまたは皆無で、生体
内で高度のカルシウム輸送活性を示した。これは本発明
の22−ヨード−ビタミンD3 化合物類で得られた生物
学的検定によって明らかにされ、図1、2及び表1に要
約して示される。図1は公知の活性代謝体1α,25−
ジヒドロキシビタミンD3 と2種の22−ヨード類似体
類の培養中のヒトの白血病細胞(HL−60細胞)の正
常細胞(単核細胞)への分化を誘発する能力の比較を示
す。分化活性は標準の分化検定、図1にNBT(ニトロ
ブルーテトラゾリウム還元)として略記された分化検定
によって評価された。その検定は公知の方法、例えば、
デルーカら (DeLuca et al.)米国特許第4,717,7
21号及びオストレムら、ジャーナル・バイオロジカル
・ケミストリー (Ostrem et al, J. Biol. Chem.) 26
,14164,1987に示された方法により行われ
た。検定では、試験化合物類の分化活性は、与えられた
試験化合物濃度に対応するHL−60細胞の正常細胞へ
の分化パーセントで示した。
【0057】図1に要約した結果は新しい22−ヨード
−ビタミンD3 類似体、特に(22)−ヨード−1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3 及び(22)−
ヨード−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 は白血
病細胞の分化を促進する点で1α,25−ジヒドロキシ
ビタミンD3 同様強力であることを明らかに示してい
る。そのように、NBT検定において、濃度1x10-7
モルにおける1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
よって細胞の約90%が分化を促進されており、同程度
の分化が2つの22−ヨード類似体類によって達成され
ている。
【0058】図2は図1と同じ3化合物のビタミンDレ
セプターとの競争結合についての相対的な活性比較を示
す。競争レセプター結合はダムら (Dame et al.)PNA
82,7825−7829(1985)の記載によっ
て調製されたブタの抽出物を用い、ペールマンら、バイ
オケミストリー (Perlman et al, Biochemistry)29
190−196(1990)に記載のブタの核抽出物
(PNE)によって行われた。これらのデータは試験さ
れた22−ヨード化合物類、特に22(化合物)及
び22(化合物11)類似体類が高い生体内での生理
学的活性の能力を有することを示すのに用いられる。
【0059】表1に示すこれらの化合物のカルセミック
(calcemic) 活性に関する生物学的データについては、
表1のデータが(22)−ヨード−1α,25−ジヒ
ドロキシビタミンD3 の腸内カルシウム輸送の生物学的
活性が1,25−(OH)23 よりも高い、すなわち
約2倍の活性を有していることを示す。このデータはま
たこの化合物が1日当たり1μgで6日間与えられても
骨カルシウム移動活性が僅かもしくは皆無であることを
示している。
【0060】このように、22−ヨード化合物は骨粗鬆
症、特に閉経後骨粗鬆症及び老人性骨粗鬆症の治療用に
用途を見いだす。これら化合物の用途は骨カルシウム移
動活性が低く、正常な分化活性と正常なレセプター結合
力及び高いカルシウム輸送活性からの結果である。
【0061】
【表1】
【0062】ラットは3週間ビタミンD欠乏、低カルシ
ウム(0.02%)餌を与えられ、その後6日間毎日表
示の量をプロピレングリコール:エタノール(95:
5)0.1mlで腹腔内に投与された。第7日に血清が
カルシウム分析に供され、十二指腸がマーチンら、アメ
リカン・ジャーナル・フィジオロジー (Martin et al.A
m. J. Physiol.)216,1351−1359(196
9)に記載され、ペールマンら、バイオケミストリー
(Perlman et al. Biochemistry)29,190−186
(1990)に変更された方法での腸内カルシウム輸送
試験に供された。
【0063】治療目的には本発明の新規な化合物類は、
当技術分野で慣用の方法に準じて、無害溶媒類中の溶
液、または適当な無害溶媒もしくは坦体による乳剤、懸
濁液もしくは分散液、または固体坦体を含む丸剤、錠剤
もしくはカプセルとして処方することができる。局所用
にはそれ用として前記化合物類が適当なクリーム、軟膏
または同様なベヒクルに有利に処方される。そのどの処
方でも、前記無害溶媒、担体、固体担体、その他の安定
剤、酸化防止剤、結合剤、着色剤、乳化剤または風味剤
などの薬学的に許容され、無害な付形剤を含むことがで
きよう。
【0064】その化合物類は適当な無菌溶液の注射、静
脈注入により、または消化管を経る経口薬の形で、また
は局所的には軟膏、ローションの形で、または適当なは
り膏薬として有利に投与される。悪性腫瘍の治療には本
発明の22−ヨードビタミンD化合物類は悪性細胞の増
殖を抑制し、正常な単球大食細胞への分化を誘発するの
に十分な服量で患者に投与される。適当な服量は1日当
たり化合物0.5〜500μgで、その服量は、この分
野で良く理解されているように、治療すべき病気、その
程度、及び患者の対応または状態によって調整される。
【0065】
【発明の効果】本発明の22−ヨード−ビタミンD3
合物類は、生体内での生理学的活性の高さの目安を示す
ビタミンDレセプターへの結合活性が相対的に高く、悪
性腫瘍細胞の分化を相対的に高度に誘発し、骨のカルシ
ウム移動活性が僅かまたは皆無であり、かつ高度の生体
内でのカルシウム輸送活性を示すので、老人性、閉経
後、低骨代謝骨粗鬆症等の骨粗鬆症の治療に好適に用い
られる。本発明の薬学的組成物は、前記本発明の化合物
類を含んでなることにより、上記治療用途に好適に用い
られる。また本発明の化合物類は、本発明の製造方法に
よって初めて合成することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のビタミンD3 化合物と2種の新しい22
−ヨード−ビタミンD3 化合物類それぞれの濃度に対す
るHL−60細胞の分化%を示したグラフである。
【図2】図1と同じ3種の化合物の濃度に対する競争結
合能力を示したグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 ラフアール アール. シシンスキー ポーランド パスツーラ 1 ワルソー 02−093 ユニバーシテイ オブ ワルソ ー デパートメント オブ ケミストリー

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造I又はIIを有するビタミンD
    化合物。 【化1】 [式中、Xはヨウ素原子または放射性ヨウ素原子であ
    り、Y1 及びY2 は同一でも異なっていてもよく、それ
    ぞれ水素原子及びヒドロキシ保護基からなる群から選ば
    れ、Rは水素原子、アリール基、アルキル基、ヒドロキ
    シアルキル基またはフルオロアルキル基であり、または
    Rは下記の側鎖フラグメントであってよい。 【化2】 (式中、R1 は水素原子、ヒドロキシ基または保護され
    たヒドロキシ基を表し、R2 及びR3 はそれぞれアルキ
    ル基、ヒドロキシアルキル基及びフルオロアルキル基か
    らなる群から選ばれ、または互いに結合して−(CH
    2m −基(mは2〜5の値をもつ整数である。)を表
    し、R4 は水素原子、ヒドロキシ基、フッ素原子、O−
    アシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びフル
    オロアルキル基からなる群から選ばれ、R5 は水素原
    子、フッ素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基及
    びフルオロアルキル基からなる群から選ばれ、nは1〜
    5の値をもつ整数である。)]
  2. 【請求項2】 22−ヨード−ビタミンD3 、22
    −ヨード−25−ヒドロキシビタミンD3 、22−ヨ
    ード−1α−ヒドロキシビタミンD3 、22−ヨード
    −1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 、22−ヨ
    ード−ビタミンD3 、22−ヨード−25−ヒドロキ
    シビタミンD3 、22−ヨード−1α−ヒドロキシビ
    タミンD3 、及び22−ヨード−1α,25−ジヒド
    ロキシビタミンD3 からなる群から選ばれる請求項1記
    載のビタミンD化合物。
  3. 【請求項3】 放射性ヨウ素原子が 123I、 125I、
    129I及び 131Iからなる群から選ばれる請求項1記載
    のビタミンD化合物。
  4. 【請求項4】 薬学的に許容される付形剤とともに請求
    項1記載の22−ヨード−ビタミンD化合物を含んでな
    る骨粗鬆症の治療用の薬学的組成物。
  5. 【請求項5】 22−ヨード−ビタミンD化合物が22
    −ヨード−ビタミンD3 、22−ヨード−25−ヒ
    ドロキシビタミンD3 、22−ヨード−1α−ヒドロ
    キシビタミンD3 、22−ヨード−1α,25−ジヒ
    ドロキシビタミンD3 、22−ヨード−ビタミンD
    3 、22−ヨード−25−ヒドロキシビタミンD3
    22−ヨード−1α−ヒドロキシビタミンD3 、及び
    22−ヨード−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
    3 からなる群から選ばれる請求項4記載の薬学的組成
    物。
  6. 【請求項6】 22−ヨード−ビタミンD3 化合物を調
    製する方法であって、 下記構造式VII及びVIIIの化合物からなる群から
    選ばれる22−ヒドロキシ中間体を調製する工程 【化3】 [式中、Y1 及びY2 は同一でも異なっていてもよく、
    それぞれヒドロキシ保護基であり、Y3 は水素原子であ
    り、Rは水素原子、アリール基、アルキル基、ヒドロキ
    シアルキル基またはフルオロアルキル基であり、または
    Rは下記の側鎖フラグメントであってよい。 【化4】 (式中、R1 は水素原子、ヒドロキシ基または保護され
    たヒドロキシ基を表し、R2 及びR3 はそれぞれアルキ
    ル基、ヒドロキシアルキル基及びフルオロアルキル基か
    らなる群から選ばれ、または互いに結合して−(CH
    2m −基(mは2〜5の値をもつ整数である。)を表
    し、R4 は水素原子、ヒドロキシ基、フッ素原子、O−
    アシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びフル
    オロアルキル基からなる群から選ばれ、R5 は水素原
    子、フッ素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基及
    びフルオロアルキル基からなる群から選ばれ、nは1〜
    5の値をもつ整数である。)]、 ヒドロキシ保護された中間体VIIまたはVIIIを適
    当な溶媒中でハロゲン化アルキルスルホニルまたはハロ
    ゲン化アリールスルホニルと反応させて対応する下記構
    造式VIIまたはVIIIを有する22−O−アルキル
    −または22−O−アリールスルホニル誘導体を得る工
    程 【化5】 (式中、Y3 は−SO2 −アルキルまたは−SO2 −ア
    リールである。)、 スルホニル誘導体を適当な溶媒中でヨウ素イオン供給源
    をもつ試薬と、水銀の存在下、炭素−ヨウ素結合吸収波
    長に近い波長の光の不在下で、0℃から溶媒の沸点まで
    の範囲の温度で反応させて下記の構造式I又はIIを有
    する22−ヨード化合物を得る工程 【化6】 (式中、Y1 及びY2 はヒドロキシ保護基であり、Rは
    上記で規定した通りである。)、及びスルホニル誘導体
    VIIまたはVIIIを得た後であってヨウ素イオン供
    給源をもつ試薬との反応の前、または上記22−ヨード
    化合物I又はIIを得た後にヒドロキシ保護基を除去
    し、Y1 及びY2 がともに水素原子である構造式Iまた
    はIIの22−ヨード−1α−ヒドロキシル化ビタミン
    3 化合物を得る工程を含んでなる方法。
  7. 【請求項7】 22−ヒドロキシ中間体を調製する工程
    がアルデヒド出発物質を下記構造の化合物IV及びVか
    らなる群から選ぶ工程 【化7】 (式中、Y1 及びY2 はそれぞれヒドロキシ保護基であ
    り、R6 は水素原子を表す。)、及び該アルデヒド出発
    物質を不活性溶媒中で有機金属試薬と反応させる工程を
    含んでなる請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 22−ヒドロキシ中間体を調製する工程
    がエステル出発物質を下記構造の化合物IV及びVから
    なる群から選ぶ工程 【化8】 (式中、Y1 及びY2 は同じでも異なっていてもよく、
    それぞれ水素原子及びヒトロキシ保護基からなる群から
    選ばれ、R6 はO−アルキル基またはO−アリール基で
    ある。)、 該エステル出発物質を有機金属試薬と反応させて構造式
    IV又はV(R6 は請求項6で規定したRを表す。)の
    22−ケトン化合物を得る工程、 必要ならばいずれかのヒドロキシ基を保護する工程、及
    び該22−ケトン化合物の22−オキソ基を適当な還元
    剤を用いて還元する工程を含んでなる請求項6記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 22−ヒドロキシ中間体を調製する工程
    が下記構造を有するジエン保護されたアルデヒド誘導体
    III 【化9】 (式中、Y1 及びY2 はそれぞれヒドロキシ保護基であ
    り、R6 は水素原子を表す。)を不活性溶媒中で有機金
    属試薬と反応させ、下記構造を有する付加体VI 【化10】 (式中、Rは請求項6で規定した通りであり、Y3 は水
    素原子を表す。)を調製する工程、及び該付加体VIを
    22−ヒドロキシ中間体VIIに変換する工程を含んで
    なる請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】 22−ヒドロキシ中間体を調製する工
    程が下記構造のジエン保護されたエステル誘導体III 【化11】 (式中、Y1 及びY2 は請求項6で規定した通りであ
    り、R6 はO−アルキル基またはO−アリール基であ
    る。)を有機金属試薬と反応させて構造式IIIの22
    −ケトン化合物(R6 は請求項6で規定したRであ
    る。)を生成させる工程、 必要ならばいずれかのヒドロキシ基を保護する工程、 該22−ケトン化合物の22−オキソ基を適当な還元剤
    を用いて還元させて下記構造を有する付加体VI 【化12】 (式中、Y3 は水素原子である。)を生成させる工程、
    及び該付加体VIを22−ヒドロキシ中間体VIIに変
    換する工程を含んでなる請求項6記載の方法。
  11. 【請求項11】 22−ヒドロキシ中間体に変換する工
    程が、トリアゾリン基を除去して5,7−ジエンステロ
    イド中間体を形成させ、該5,7−ジエンステロイド中
    間体を紫外線照射に付して対応するプレビタミンD化合
    物を得て、及び該プレビタミンD化合物を溶媒中で約5
    0℃から約90℃の温度で中間体VIIが得られるのに
    十分な時間をかけて異性化することを含んでなる請求項
    9又は10記載の方法。
  12. 【請求項12】 有機金属試薬が構造式RMgX(Rは
    請求項6で規定した通りであり、Xはハロゲン原子であ
    る。)を有するハロゲン化アルキルマグネシウム及び構
    造式RLi(Rは請求項6で規定した通りである。)を
    有するアルキルリチウムからなる群から選ばれる請求項
    7、8、9又は10記載の方法。
  13. 【請求項13】 ヨウ素イオン供給源を有する試薬が有
    機ヨウ化物及び無機ヨウ化物からなる群から選ばれる請
    求項6記載の方法。
  14. 【請求項14】 有機ヨウ化物がヨウ化テトラアルキル
    アンモニウム類及びそれらの混合物からなる群から選ば
    れる請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 無機ヨウ化物がヨウ化アルカリ金属
    類、ヨウ化アンモニウム及びそれらの混合物からなる群
    から選ばれる請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 スルホニル誘導体をヨウ素イオン供給
    源を有する試薬と反応させる工程が約259nmの波長
    を有する光線の不在下で行われる請求項6記載の方法。
  17. 【請求項17】 ヨウ素化化合物が含まれる反応のいず
    れか1つの反応中の反応媒体中に水銀を加える工程をさ
    らに含む請求項6記載の方法。
  18. 【請求項18】 ヨウ素イオンによるスルホニルオキシ
    誘導体の求核置換反応中の反応媒体中に炭酸カルシウム
    を加える工程をさらに含む請求項6記載の方法。
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