JPH06328531A - 射出圧縮成形機 - Google Patents

射出圧縮成形機

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JPH06328531A
JPH06328531A JP12144493A JP12144493A JPH06328531A JP H06328531 A JPH06328531 A JP H06328531A JP 12144493 A JP12144493 A JP 12144493A JP 12144493 A JP12144493 A JP 12144493A JP H06328531 A JPH06328531 A JP H06328531A
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JP
Japan
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mold
compression
pressing member
injection
resin
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Pending
Application number
JP12144493A
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English (en)
Inventor
Akira Yotsutsuji
晃 四つ辻
Yoshiya Taniguchi
吉哉 谷口
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KOOKI ENG YUGEN
Toyo Machinery and Metal Co Ltd
Original Assignee
KOOKI ENG YUGEN
Toyo Machinery and Metal Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH06328531A publication Critical patent/JPH06328531A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/56Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding
    • B29C45/568Applying vibrations to the mould parts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メタルインジェクションモールドやセラミッ
クインジェクションモールド等において、脱脂,焼結後
にウェルドライン部分にクラックが発生することのな
い、良品成形が保証できる歩留まりの高い射出圧縮成形
機を提供すること。 【構成】 圧縮用押圧部材14の挿入貫通穴が未だ形成
されていない状態の金型を用いて試験成形品を先ず成形
し、この試験成形品のウェルドライン位置に対応する金
型の部位を特定する。そして、このウェルドライン対応
部位として特定された金型部分を、ワイヤーカット放電
加工によって圧縮用押圧部材として切り出し、作製した
圧縮用押圧部材14を、適宜回転→直線運動変換メカニ
ズム17を介してサーボモータ16によって前後に振動
駆動し、金型内に射出・充填された樹脂のウェルドライ
ン部位に振動圧縮応力を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば金属粉(金属粒
子)あるいはセラミック粉(セラミック粒子)を樹脂中
に混練して射出成形を行うメタルインジェクションモー
ルド(MIM)あるいはセラミックインジェクションモ
ールド(CIM)等に用いて好適な射出圧縮成形機に係
り、特に、金型内に樹脂を射出・充填後、金型内の樹脂
に圧縮応力を印加するための圧縮用押圧部材の作製手
法、およびこれによって作製された圧縮用押圧部材を用
いた圧縮制御手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インラインスクリュータイプの射出成形
機においては、一般に、金型内への溶融樹脂の射出・充
填後(1次射出後)、樹脂の温度変化による収縮を補う
ためにスクリューに前進圧力を付与し、ノズル先端から
溶融樹脂を金型内に引き続き送り込むようにしている
(所謂保圧を行うようになっている)。この保圧によっ
て、金型内のゲート部分からキャビティ内の樹脂部分に
局部的に圧縮応力が加わることになるが、保圧による圧
縮応力は主にゲート部分(キャビティの入口部分)に集
中し、キャビティの奥部の樹脂部分には圧縮応力が及ば
ない。
【0003】そこで、射出・充填後(1次射出後)の型
開き前に、ノズル注入部と反対側から金型内の樹脂に、
例えば前後動可能な圧縮用押圧部材によって金型内の樹
脂に圧縮応力を加え、これによって金型内の固化し始め
た樹脂部分に圧縮応力を印加して、「ひけ」等のない外
観精度や結合強度の良い製品を成形するようにした射出
圧縮成形機が各種提案されて、実用化されている。
【0004】斯る従来の射出圧縮成形機においては、金
型の設計段階で、金型内の樹脂に圧縮応力を印加するた
めの圧縮用押圧部材の配置部位を決定し、これに応じ
て、金型に圧縮用押圧部材を前後動可能とするため挿入
貫通穴を穿設すると共に、適宜材料から圧縮用押圧部材
を作製するようにしていた。なお、このような従来の射
出圧縮成形機では、圧縮動作時には最後まで、圧縮用押
圧部材が所定の前進・押圧位置を維持されるように構成
されるのが一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は、金
属粒子を樹脂中に混練して射出成形を行うメタルインジ
ェクションモールド(MIM)、あるいは、セラミック
粒子を樹脂中に混練して射出成形を行うセラミックイン
ジェクションモールド(CIM)が普及してきており、
斯様なMIMやCIMにおいては、公知のように、射出
成形→脱脂(脱バインダ)→焼結という工程を経て製品
が得られる。
【0006】このようなMIMやCIMを、上述した従
来手法による射出圧縮成形機で行った場合、次のような
問題を生じた。すなわち、MIMやCIMにおいては、
ウェルドライン(weld line ;キャビティ内に射出・充
填された樹脂の合流境界部)部分の結合強度が重要な成
形ファクターの一つとなるが、従来技術による射出圧縮
成形手法では、ウェルドライン部分の結合強度を十分に
高められないという問題があった。何となれば、ウェル
ドライン部分では、バインダ(樹脂)中の金属粒子やセ
ラミック粒子が射出流動方向に対して垂直に配向される
ため(所謂フォンテンブロー(fountain blow)形態の樹
脂流動挙動に起因する)、粒子同志が絡み合わず、且
つ、樹脂合流部位では樹脂の高分子同志の絡み合いも期
待できないこととが相俟って、ノズル注入部と反対側の
適宜部位から圧縮用押圧部材によって金型内の樹脂に静
的な圧縮力を加えるという従来の射出圧縮成形手法で
は、射出成形後の脱脂(脱バインダ)→焼結過程で、樹
脂合流部位にクラックが発生し易いという、重大問題を
生じた。
【0007】従って、本発明の解決すべき技術的課題は
上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあり、
その目的とするところは、メタルインジェクションモー
ルドやセラミックインジェクションモールド等におい
て、脱脂,焼結後にウェルドライン部分にクラックが発
生することのない、良品成形が保証できる歩留まりの高
い射出圧縮成形機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明による射出圧縮成形機においては、圧縮用
押圧部材の挿入貫通穴が未だ形成されていない状態の金
型を用い、射出・充填後に金型内の樹脂に圧縮用押圧部
材による圧縮応力を付加しない射出成形によって試験成
形品を先ず成形し、この試験成形品の外観から該試験成
形品における樹脂合流位置たるウェルドラインに対応す
る金型の部位を特定し、このウェルドライン対応部位と
して特定された金型部分を、例えばワイヤーカット放電
加工によって、圧縮用押圧部材として切り出すようにさ
れる。
【0009】また、上記のように作製した圧縮用押圧部
材をサーボモータによって前後に駆動するようになし、
射出・充填後に、圧縮用押圧部材を前後に短いストロー
クで振動駆動することによって、前記ウェルドライン位
置の樹脂部分に振動圧縮応力を付加するようにされる。
【0010】
【作用】射出・充填の完了後に、圧縮用押圧部材によっ
て金型内の樹脂のウェルドライン部分に短い周期で圧縮
力を加えるようになすと、すなわち、ウェルドライン部
分に振動圧縮応力を加えるようになすと、ウェルドライ
ン部分近傍の樹脂内部まで振動圧縮が伝わり、樹脂の高
分子の分子配向、さらにメタルインジェクションモール
ド(MIM)やセラミックインジェクションモールド
(CIM)にあっては樹脂(バインダ)中の粒子配向を
も効果的に変えることが可能となり、固化過程で高分子
同志や粒子同志が絡み易くなって、ウェルドライン部分
の結合強度が飛躍的に高まり、MIMやCIMのように
射出成形→脱脂→焼結という工程を必要とする製品にお
いても、クラックの発生は無くなる。
【0011】ところで、成形品(製品)のウェルドライ
ン位置は、製品形状が単純であれば、金型設計段階にお
いて算術計算により比較的容易に算出できる。しかしな
がら、メタルインジェクションモールド(MIM)やセ
ラミックインジェクションモールド(CIM)が適用さ
れる製品は、鋳造品等を切削加工して得ることが困難な
複雑形状の製品であることが多く、このような複雑形状
の製品(成形品)では樹脂の流動挙動の正確な解析が困
難で、ウェルドライン位置を算術計算により正確に求め
ることが難しい。
【0012】そこで本発明では、圧縮用押圧部材の挿入
貫通穴が未だ形成されていない状態の金型を用い、樹脂
に圧縮用押圧部材による圧縮応力を付加しない射出成形
によって試験成形品を先ず成形し、この試験成形品のウ
ェルドラインを目視・確認することによって、試験成形
品のウェルドライン位置に対応する金型の部位を特定す
るようにされる。そして、このウェルドライン対応部位
として特定された金型部分を、例えばワイヤーカット放
電加工によって圧縮用押圧部材として切り出すようにさ
れる。また、圧縮用押圧部材を切り出すことによって形
成された金型の挿入貫通穴と、圧縮用押圧部材との間の
クリアランスは、例えば、圧縮用押圧部材に被着される
メッキ層の厚みで簡単に調整するようにされる。さら
に、このようにして作製した圧縮用押圧部材を、適宜回
転→直線運動変換メカニズムを介してサーボモータによ
って前後に駆動するようにされる。
【0013】斯様にすることによって、複雑形状の製品
(成形品)であっても上記試験成形品のウェルドライン
位置から、ウェルドラインに対応する金型の部位を正確
に特定できて、このウェルドライン対応位置として特定
した金型部位を圧縮用押圧部材として切り出すので、圧
縮用押圧部材による振動圧縮応力を、金型内樹脂のウェ
ルドライン部分に正確に印加することが可能となる。よ
って、メタルインジェクションモールドやセラミックイ
ンジェクションモールド等において、脱脂,焼結後にウ
ェルドライン部分にクラックが発生することのない、良
品成形が保証できる歩留まりの高い射出圧縮成形機が実
現できることとなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例によって説明
する。先ず、図1〜図4によって本発明の第1実施例を
説明する。図1は本実施例に係る射出圧縮成形機の金型
周辺の構成を示す説明図、図2は圧縮用押圧部材を設け
る前の状態の金型周辺の構成を示す説明図、図3は図2
の金型のキャビティを模式的に示す説明図、図4は圧縮
用押圧部材の断面図である。
【0015】図1において、1は固定側金型2を取り付
けた固定ダイプレート、3は金型取付板4を介して可動
側金型5を取り付けた可動ダイプレートであり、該可動
ダイプレート3は、図示していないが適宜の型締駆動源
によって前後に駆動され、可動側金型5を固定側金型2
に密着させた型締位置と、可動側金型5を固定側金型2
から離間させた型開位置とをとり得るようになってい
る。そして、可動側金型5が固定側金型2に密着した状
態では、両金型2,5によって成形品(製品)形成用空
間たるキャビティ6が形成され、該キャビティ6は通常
図示せぬ適宜ゲート、ランナーおよびスプルー7を介し
て樹脂注入口8と連通している。
【0016】9は公知の加熱シリンダで、該加熱シリン
ダ9先端のノズルが前記樹脂注入口8に押し付けられて
いる。10は、加熱シリンダ9内に回転並びに前後動可
能であるように配設されたスクリューで、図示せぬ適宜
の回転駆動源によって回転駆動可能とされていると共
に、本実施例では、射出用サーボモータ11によってボ
ールネジ機構等の回転−直線運動変換メカニズム12を
介して前後進駆動可能とされている。このスクリュー1
0は、混練・可塑化・計量行程(チャージ行程)時には
図示せぬ回転駆動源によって所定方向に回転駆動され、
これによって、図示せぬホッパーからスクリュー10の
後端側に投入された樹脂原料(樹脂ペレット)を、混練
・可塑化しながらスクリュー10の前方側に送り込み、
スクリュー10の前方側に溶融樹脂20が溜るにしたが
って背圧を制御されながら後退し(図1で右行き)、ス
クリュー10の前方側に1ショット分の溶融樹脂が貯え
られた時点(計量完了時点)でスクリュー回転が停止さ
れる。そして、この後所定秒時を経た射出開始タイミン
グに至ると、前記射出用サーボモータ11によってスク
リュー10が前進駆動され、これによって1ショット分
の溶融樹脂20が前記した金型のキャビティ6内に射出
・充填されるようになっている。
【0017】13は成形品突き出し用のエジェクト部材
で、前記可動ダイプレート3に前後動可能であるように
保持されており、該エジェクト部材13には、エジェク
トピンを兼用する圧縮用押圧部材14が固着されてい
る。この圧縮用押圧部材14は、後述するように可動側
金型5の所定部位をワイヤーカット放電加工で切り出す
ことによって作製され、圧縮用押圧部材14を切り出す
ことによって形成された可動側金型5の挿入貫通穴15
内を前後に摺動可能となっている。16は前記可動ダイ
プレート3に搭載されたエジェクト用サーボモータで、
該エジェクト用サーボモータ16によって、同じく可動
ダイプレート3に搭載されたボールネジ機構等の回転−
直線運動変換メカニズム17を介して、エジェクト部材
13が可動ダイプレート3に対して(エジェクトピンを
兼用する圧縮用押圧部材14が可動側金型5に対して)
前後進するようになっている。そして、少なくとも射出
開始直前のタイミングには、圧縮用押圧部材14はその
先端面が前記キャビティ6の壁面と面一となる前進位置
におかれ、圧縮用押圧部材14の先端面がキャビティ壁
面の一部を形成するようになっている。また、保圧行程
時には後述するように、圧縮用押圧部材14はエジェク
ト用サーボモータ16によって、前後に短いストローク
で振動駆動されるようになっている。さらにまた、型開
き時には、圧縮用押圧部材14はエジェクト用サーボモ
ータ16によって、更に前進駆動されて可動側金型5か
ら成形品を突き出すようになっている。
【0018】なお本実施例においては、圧縮用押圧部材
14を成形品突き出し用のエジェクトピンと兼用するよ
うにしているが、圧縮用押圧部材14とエジェクトピン
とを別部材とし、前記エジェクト部材13にはエジェク
ト専用のエジェクトピンを取り付け、圧縮用押圧部材1
4は、別個の圧縮用サーボモータと回転−直線運動変換
メカニズムとによって駆動するようになし、圧縮用押圧
部材14とエジェクトピンとを異なる駆動源によって別
個に駆動するようにしても良い。あるいはまた、前記エ
ジェクト部材13に圧縮用押圧部材14と共に他のエジ
ェクトピンを取り付け、この圧縮用押圧部材14と他の
エジェクトピンの両者を、圧縮用とエジェクト用とに兼
用するようにしても良い。
【0019】ここで本発明において、圧縮用押圧部材1
4と呼称する部材は、先にも述べたように、可動側金型
5の所定部位をワイヤーカット放電加工で切り出すこと
によって作製され、しかも、成形品(製品)のウェルド
ライン位置に正確に対応する個所に設けられたものとな
っている。このように、ウェルドラインジャスト対応位
置の可動側金型5の部位に圧縮用押圧部材14を設ける
ために、本発明では、圧縮用押圧部材14並びに挿入貫
通穴15を形成するのに先立ち、図2に示すように、圧
縮用押圧部材14並びに挿入貫通穴15が未だ形成され
ていない状態の可動側金型5を用い、樹脂20に圧縮用
押圧部材による圧縮応力を付加しない射出成形によって
試験成形品を先ず成形するようにされる。
【0020】図3は、図2の金型のキャビティ6を模式
的に示しており、同図に示すように、キャビティ6内に
射出・充填された溶融樹脂20が一旦分流した後、充填
完了時には合流し、樹脂合流部位(樹脂の合流結合部)
でウェルドラインを生じている。従って、上記した試験
成形品の外観を観察することによって、試験成形品のウ
ェルドライン位置は容易に目視・確認でき、この試験成
形品のウェルドライン位置から、可動側金型5における
ウェルドライン対応位置(図3の21)を容易・確実に
特定できることとなる。なお図3において、破線で表わ
し符号14’で示した部位が、このようにして特定され
た可動側金型5における切り出し予定領域部位を示して
いる。
【0021】斯様に、圧縮用押圧部材14並びに挿入貫
通穴15が未だ形成されていない状態の可動側金型5を
用い、試験成形品の外観から可動側金型5におけるウェ
ルドライン対応部位を特定するようになすと、金型設計
段階において、ウェルドライン位置を算術計算により正
確に求めることが難しい複雑形状の成形品であっても、
可動側金型5におけるウェルドライン対応位置(部位)
を容易・確実に特定可能となる。
【0022】そして、上記のようにウェルドライン対応
部位として特定された可動側金型5の所定部分は、公知
のワイヤーカット放電加工によって、前記した圧縮用押
圧部材14として切り出され、同時に、圧縮用押圧部材
14を切り出すことによって可動側金型5には前記挿入
貫通穴15が形成される。ここで、ワイヤーカット放電
加工により圧縮用押圧部材14を切り出すと、圧縮用押
圧部材14の外周面と挿入貫通穴15の内周面との間に
は、加工代(しろ)相当分のクリアランス(隙間)が生
じることになり、このままでは、この隙間に溶融樹脂が
入り込む。そこで本実施例では、図4に示すように、切
り出した圧縮用押圧部材14の表面にメッキ層14aを
被着・形成して、このメッキ層14aの厚みで圧縮用押
圧部材14の外周面と挿入貫通穴15の内周面との間の
クリアランスを調整し、圧縮用押圧部材14の外周面と
挿入貫通穴15の内周面との間に溶融樹脂が入り込む虞
がなく、しかも、挿入貫通穴15内を圧縮用押圧部材1
4が円滑に摺動可能であるように調整される。この後、
このように作製された圧縮用押圧部材14は、前記した
ようにエジェクト部材13の所定位置に適宜手段で固着
され、これによって図1に示した射出圧成形機が完成さ
れる。
【0023】なお、前記の圧縮用押圧部材14の切り出
しは、ワイヤーカット放電加工以外の精密切り出し加工
によって行なっても良い。また、切り出した後の圧縮用
押圧部材14の表面に、公知の肉盛り法等の手法で所定
厚みを付け、然る後、肉盛りされた表面を精密研磨する
ことによって、前記した圧縮用押圧部材14の外周面と
挿入貫通穴15の内周面との間のクリアランスを調整す
るようにしても良い。
【0024】次に、上述してきた構成に基づく本実施例
の射出行程(1次射出行程たる射出・充填行程とこれに
引き続く保圧行程)時の動作を、図1を用いて説明す
る。
【0025】射出開始前には、前記固定側金型2と可動
側金型5とが密着・型締めされており、両金型2,5に
よって前記したキャビティ6が形づくられており、この
とき圧縮用押圧部材14は前進位置におかれて、圧縮用
押圧部材14の先端面はキャビティ6の壁面と面一とな
っている。この状態で射出開始タイミングに至ると、前
記スクリュー10が前記射出用サーボモータ11によっ
て前進駆動されて、溶融樹脂20がキャビティ6内に射
出・充填され始め、これによって、キャビティ6内には
射出された溶融樹脂20が充填・流動し、前記した樹脂
合流部位たるウェルルドライン対応部位を目指して充填
が進行する。
【0026】キャビティ6内に溶融樹脂20が充填され
終わると、直ちに保圧行程に入り、この保圧行程時に
は、エジェクト用サーボモータ16によって圧縮用押圧
部材14を、前後に短いストロークで振動駆動する。こ
れによって、キャビティ6内のウェルルドライン位置の
樹脂部分に短い周期で繰返し圧縮応力が付加される(振
動圧縮応力が付加される)。
【0027】そして、保圧行程の終了後は、必要に応じ
適宜の放冷期間をおいた後型開きを行って、エジェクト
用サーボモータ16によって圧縮用押圧部材14をさら
に前進させて、成形品を可動側金型5から突き出すよう
にされる。
【0028】斯様に本実施例においては、複雑形状の製
品(成形品)であっても前記した試験成形品のウェルド
ライン位置から、ウェルドラインに対応する金型の部位
を正確に特定できて、このウェルドライン対応位置とし
て特定した金型部位を圧縮用押圧部材14として切り出
すので、圧縮用押圧部材14による振動圧縮応力を、金
型内樹脂のウェルドライン部分に正確に印加することが
可能となる。このため、ウェルドライン部分近傍の樹脂
内部まで振動圧縮が伝わり、樹脂の高分子の分子配向、
さらにメタルインジェクションモールド(MIM)やセ
ラミックインジェクションモールド(CIM)にあって
は樹脂(バインダ)中の粒子配向をも効果的に変えるこ
とが可能となり、固化過程で高分子同志や粒子同志が絡
み易くなって、ウェルドライン部分の結合強度が飛躍的
に高まり、MIMやCIMのように射出成形→脱脂→焼
結という工程を必要とする製品においても、クラックの
発生が無くなる。
【0029】次に、本発明の第2実施例を図5を用いて
説明する。図5は、本実施例に係る射出圧縮成形機の金
型のキャビティ内に溶融樹脂を射出・充填している様子
を模式的に示す説明図であり、同図において、前記図1
の第1実施例と均等な構成要素には同一符号を付し、そ
の説明は割愛する。
【0030】本実施例においても、前記圧縮用押圧部材
14および前記挿入貫通穴15は、前記第1実施例と全
く同様の手法で作製される。本実施例においては、前記
挿入貫通穴15は、前記キャビティ6内からガスを外部
に吐き出すためのガス抜き用穴としても機能するように
構成されている。31は、この挿入貫通穴15と連通す
るように前記可動側金型5に穿設されたガス流通穴で、
該ガス流通穴31は、可動側金型5の外側面から挿入貫
通穴15に達するように型開閉方向と直交する方向に形
成されており、適宜の管路手段32を介して真空ポンプ
33と接続されている。そして、後述する挿入貫通穴1
5の開放状態においては、真空ポンプ33によって、管
路手段32,ガス流通穴32,挿入貫通穴15を介し
て、前記キャビティ6内をガス抜き(減圧)可能とされ
ている。
【0031】そして、少なくとも射出開始直前のタイミ
ングには、前記圧縮用押圧部材14は図5に示した後退
位置におかれて、前記挿入貫通穴15を前記キャビティ
6および前記ガス流通穴31と連通させた状態におき、
この状態はキャビティ6内に溶融樹脂を射出・充填する
行程の終期近くまで維持されるようになっている。ま
た、射出・充填行程の終期近くの適宜タイミングで、前
記したエジェクト用サーボモータ16によって圧縮用押
圧部材14が前進駆動されて、キャビティ6内に溶融樹
脂20が充填し終わる寸前(溶融樹脂20が前記した樹
脂合流部位に達する寸前)には、圧縮用押圧部材14が
挿入貫通穴15をを閉塞すると共に、圧縮用押圧部材1
4の先端面がキャビティ6の壁面と面一となってキャビ
ティ壁面の一部を形成するようになっている。また、保
圧行程時には、圧縮用押圧部材14はエジェクト用サー
ボモータ16によって、前後に短いストロークで振動駆
動されるようになっている。さらにまた、型開き時に
は、圧縮用押圧部材14はエジェクト用サーボモータ1
6によって、更に前進駆動されて可動側金型5から成形
品を突き出すようになっている。
【0032】次に、本実施例の射出行程(1次射出行程
たる射出・充填行程とこれに引き続く保圧行程)時の動
作を、図5を用いて説明する。
【0033】射出開始前には、前記固定側金型2と可動
側金型5とが密着・型締めされており、両金型2,5に
よって前記したキャビティ6が形づくられており、この
とき圧縮用押圧部材14は図5に示すように後退位置に
おかれている。従って、キャビティ6は、前記挿入貫通
穴15,ガス流通穴31,管路手段32を介して前記真
空ポンプ33に接続された状態にあり、この射出開始前
には、キャビティ6内は真空ポンプ33によって矢印A
に示すようにガス抜き(減圧)されている。この状態で
射出開始タイミングに至ると、前記スクリュー10が前
記射出用サーボモータ11によって前進駆動されて、溶
融樹脂20がキャビティ6内に射出・充填され始め、こ
の射出・充填途上時もキャビティ6内は真空ポンプ33
によってガス抜きされている。これによって、キャビテ
ィ6内には射出された溶融樹脂20が充填・流動し、前
記した樹脂合流部位(ウェルドライン相当位置)を目指
して矢印Bに示すよう充填が進行する。
【0034】そして、キャビティ6内に溶融樹脂20が
充填し終わる寸前の状態に至ったことが(例えば図5に
示した如く、溶融樹脂20がウェルドライン相当位置2
1の手前まで充填された状態に至ったことが)、前記ス
クリュー10の前進量を計測する適宜センサの計測情報
によって認知されると、エジェクト用サーボモータ16
が駆動されて圧縮用押圧部材14は矢印C方向に前進駆
動され、圧縮用押圧部材14が挿入貫通穴15を閉塞し
てガス抜きを停止させると共に、圧縮用押圧部材14の
先端面がキャビティ6の壁面と面一の位置まで移行し
て、この圧縮用押圧部材14の先端面がキャビティ6の
壁面の一部を形成する。この後、いま少しの間だけ射出
・充填動作が続行され、キャビティ6内に樹脂が完全に
充填されたタイミングで前記射出用サーボモータ11に
よるスクリュー10の前進駆動が停止される。
【0035】この射出・充填の完了後(1次射出行程の
完了後)、直ちに保圧行程に入り、この保圧行程時に
は、エジェクト用サーボモータ16によって圧縮用押圧
部材14を、矢印Dで示すように前後に短いストローク
で振動駆動する。これによって、キャビティ6内のウェ
ルドライン相当位置の樹脂部分に短い周期で繰返し圧縮
応力が付加される(振動圧縮応力が付加される)。保圧
行程の終了後は、必要に応じ適宜の放冷期間をおいた後
型開きを行って、エジェクト用サーボモータ16によっ
て圧縮用押圧部材14をさらに前進させて、成形品を可
動側金型5から突き出すようにされる。
【0036】斯様な構成と動作をとる本実施例によれ
ば、比較的大きな断面積の挿入貫通穴15を介してキャ
ビティ6内がガス抜きできるので、ガス抜き能力が大い
に高まり、しかも、射出・充填が完了する間際までガス
抜きしているので、キャビティ6内のエアや樹脂から発
生するガスを効率良く排出可能となって、断熱圧縮によ
るガスヤケを略一掃できると共に、外観不良となる程度
のウェルドラインの発生も可及的に低減できる。さら
に、保圧行程時に樹脂合流部位に繰返し圧縮応力を加え
るので、合流位置近傍の樹脂に振動圧縮が伝わり、樹脂
の分子配向や、メタルインジェクションモールド(MI
M)あるいはセラミックインジェクションモールド(C
IM)においては、樹脂の分子配向のみならず、樹脂
(バインダ)中の粒子配向をも効果的に変えることが可
能となり、固化過程で高分子同志および粒子同志が絡み
易くなって、MIMやCIMのように射出成形→脱脂→
焼結という工程を必要とする製品においても、ウェルド
ライン部位でクラックが発生することが無くなる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複雑形状
の製品(成形品)であってもウェルドラインに対応する
金型の部位を正確に特定し、このウェルドライン対応位
置として特定した金型部位を圧縮用押圧部材として切り
出すので、圧縮用押圧部材による振動圧縮応力を、金型
内樹脂のウェルドライン部分に正確に印加することが可
能となる。よって、メタルインジェクションモールドや
セラミックインジェクションモールド等において、脱
脂,焼結後にウェルドライン部分にクラックが発生する
ことのない、良品成形が保証できる歩留まりの高い射出
圧縮成形機が提供でき、その価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る射出圧縮成形機の金
型周辺の構成を示す説明図である。
【図2】図1の射出圧縮成形機に圧縮用押圧部材を設け
る前の状態の金型周辺の構成を示す説明図である。
【図3】図2の金型のキャビティを模式的に示す説明図
である。
【図4】本発明の1実施例による圧縮用押圧部材の断面
図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る射出成形機の金型の
キャビティ内に溶融樹脂を射出・充填している様子を模
式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 固定ダイプレート 2 固定側金型 3 可動ダイプレート 5 可動側金型 6 キャビティ 10 スクリュー 11 射出用サーボモータ 12 回転−直線運動変換メカニズム 13 エジェクト部材 14 圧縮用押圧部材 14a メッキ層 15 挿入貫通穴 16 エジェクト用サーボモータ 17 回転−直線運動変換メカニズム 20 溶融樹脂(樹脂) 21 ウェルドライン相当位置 31 ガス流通穴 32 管路手段32 33 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 吉哉 兵庫県明石市二見町福里字西之山523番の 1 東洋機械金属株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型へ樹脂を射出・充填後、圧縮用押圧
    部材によって金型内の樹脂に圧縮応力を付加するように
    した射出圧縮成形機において、 上記圧縮用押圧部材の挿入貫通穴が未だ形成されていな
    い状態の金型を用い、射出・充填後に上記金型内の樹脂
    に上記圧縮用押圧部材による圧縮応力を付加しない射出
    成形によって試験成形品を先ず成形し、この試験成形品
    の外観から該試験成形品における樹脂合流位置たるウェ
    ルドラインに対応する上記金型の部位を特定し、 上記ウェルドライン対応部位として特定された上記金型
    部分を、上記圧縮用押圧部材として切り出し、この切り
    出した金型部分を駆動源によって上記金型に対して前後
    動される上記圧縮用押圧部材として用いるようにしたこ
    とを特徴とする射出圧縮成形機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記金型からの前記圧縮用押圧部材の切り出しはワイヤ
    ーカット放電加工によって行われ、前記圧縮用押圧部材
    を切り出すことによって形成された前記金型の前記挿入
    貫通穴と、前記圧縮用押圧部材との間のクリアランス
    は、前記圧縮用押圧部材に被着されるメッキ層の厚みで
    調整されることを特徴とする射出圧縮成形機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、 前記圧縮用押圧部材の駆動源はサーボモータとされ、射
    出・充填後に、前記圧縮用押圧部材が前後に短いストロ
    ークで振動駆動され、これによって前記ウェルドライン
    位置の樹脂部分に振動圧縮応力を付加するようにしたこ
    とを特徴とする射出圧縮成形機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005007383A1 (ja) * 2003-07-18 2005-01-27 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. 成形方法、成形用金型、成形品及び成形機
JP2006026917A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Toyo Mach & Metal Co Ltd 成形機
JP2011208669A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Ntn Corp 動圧軸受装置およびその製造方法

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