JPH06326022A - 半導体基板の製造方法,半導体装置の製造方法,及び,半導体製造装置 - Google Patents
半導体基板の製造方法,半導体装置の製造方法,及び,半導体製造装置Info
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- JPH06326022A JPH06326022A JP31469393A JP31469393A JPH06326022A JP H06326022 A JPH06326022 A JP H06326022A JP 31469393 A JP31469393 A JP 31469393A JP 31469393 A JP31469393 A JP 31469393A JP H06326022 A JPH06326022 A JP H06326022A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体膜を帯域溶融再結晶化する際、該半導
体膜内に形成される帯状の溶融領域の幅を従来に比べて
細くすることができる半導体製造装置を得る。 【構成】上側ヒータ手段30として、その半導体基板
(基板10上に半導体膜2を形成したもの)10に対向
する面以外の他の周囲面が熱放射抑止膜11で被覆され
たカーボンストリップヒータ4を用いる。
体膜内に形成される帯状の溶融領域の幅を従来に比べて
細くすることができる半導体製造装置を得る。 【構成】上側ヒータ手段30として、その半導体基板
(基板10上に半導体膜2を形成したもの)10に対向
する面以外の他の周囲面が熱放射抑止膜11で被覆され
たカーボンストリップヒータ4を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体基板の製造方
法,半導体装置の製造方法,及び,半導体製造装置に関
するものであり、特に、基板上に形成された半導体膜を
帯域溶融再結晶化する技術の改良に関するものである。
法,半導体装置の製造方法,及び,半導体製造装置に関
するものであり、特に、基板上に形成された半導体膜を
帯域溶融再結晶化する技術の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22は、従来の基板上に形成された半
導体膜を帯域溶融再結晶化する工程を示す断面図(図2
2(a) )と斜視図(図22(b) )である。図において、
100は半導体基板で、これは、セラミック等からなる
絶縁性の基板10と、該基板10上に形成された厚み約
1μmのシリコン酸化膜からなる絶縁膜1と、該絶縁膜
1上に形成された多結晶シリコン或いはアモルファスシ
リコンからなる厚み約0.5〜1μmの半導体膜2と、
該半導体膜2上に形成されたシリコン酸化膜とシリコン
窒化膜の積層膜からなる厚み約1〜3μmの絶縁膜3と
から構成されている。また、4は半導体基板100の上
方空間で、該半導体基板100から所定間隔を空けて所
定方向に一定速度で走査する上側ヒータ手段としてのカ
ーボンストリップヒータ、5は上記半導体基板100を
載置するためのサセプタ、6は半導体基板100全体を
その裏面側から加熱する下側ヒータ手段である。
導体膜を帯域溶融再結晶化する工程を示す断面図(図2
2(a) )と斜視図(図22(b) )である。図において、
100は半導体基板で、これは、セラミック等からなる
絶縁性の基板10と、該基板10上に形成された厚み約
1μmのシリコン酸化膜からなる絶縁膜1と、該絶縁膜
1上に形成された多結晶シリコン或いはアモルファスシ
リコンからなる厚み約0.5〜1μmの半導体膜2と、
該半導体膜2上に形成されたシリコン酸化膜とシリコン
窒化膜の積層膜からなる厚み約1〜3μmの絶縁膜3と
から構成されている。また、4は半導体基板100の上
方空間で、該半導体基板100から所定間隔を空けて所
定方向に一定速度で走査する上側ヒータ手段としてのカ
ーボンストリップヒータ、5は上記半導体基板100を
載置するためのサセプタ、6は半導体基板100全体を
その裏面側から加熱する下側ヒータ手段である。
【0003】以下、図22に基づいて帯域溶融再結晶化
工程を説明する。先ず、図22(b) に示すように、下側
ヒータ手段の上方に配置されたサセプタ5上に半導体基
板100を載置し、幅が約2mm,高さが約9mmのカ
ーボンストリップヒータ4を半導体基板100表面から
約1mmの間隔を空けて、該半導体基板100の一方の
端部側から他方の端部側に向けて約1mm/sの速度で
走査すると、図22(a) に示すように、半導体膜2がカ
ーボンストリップヒータ4の移動に伴って部分的に溶融
し、カーボンストリップヒータ4が通り過ぎた部分から
順次固化して再結晶化する。この際、溶融部2aがカー
ボンストリップヒータ4の長手方向に帯状の形状に形成
されることから、この手法を一般に、帯域溶融再結晶化
と称している。尚、ここでは、上側ヒータ手段としてカ
ーボンストリップヒータ4を用いたが、赤外線ランプ等
の他のストリップ状の発熱体を用いる場合もある。
工程を説明する。先ず、図22(b) に示すように、下側
ヒータ手段の上方に配置されたサセプタ5上に半導体基
板100を載置し、幅が約2mm,高さが約9mmのカ
ーボンストリップヒータ4を半導体基板100表面から
約1mmの間隔を空けて、該半導体基板100の一方の
端部側から他方の端部側に向けて約1mm/sの速度で
走査すると、図22(a) に示すように、半導体膜2がカ
ーボンストリップヒータ4の移動に伴って部分的に溶融
し、カーボンストリップヒータ4が通り過ぎた部分から
順次固化して再結晶化する。この際、溶融部2aがカー
ボンストリップヒータ4の長手方向に帯状の形状に形成
されることから、この手法を一般に、帯域溶融再結晶化
と称している。尚、ここでは、上側ヒータ手段としてカ
ーボンストリップヒータ4を用いたが、赤外線ランプ等
の他のストリップ状の発熱体を用いる場合もある。
【0004】一方、図23は上記工程により基板10上
に形成された半導体膜2が帯域溶融再結晶化された半導
体基板100の断面と上面を拡大して示した図で、図2
3(a) が断面図、図23(b) が上面図である。図におい
て、図22と同一符号は同一または相当する部分を示し
ている。この図に示すように、基板10上の半導体膜2
は帯域溶融再結晶化して、その結晶粒径が拡大し、導電
率等の電気的特性が改善されるが、その内部に亜粒界2
bや転位2c等の結晶欠陥を生ずる。そして、これら亜
粒界2bや転位2cはこの半導体膜2(半導体基板1
0)を用いてデバイスを作製した際、キャリヤ(電子・
正孔)の再結合中心として作用し、デバイスの暗電流を
増大させる原因になる。従って、優れた特性のデバイス
を作製するためには、半導体膜2内におけるこれら亜粒
界2bや転位2cの発生をいかに少なくできるかが重要
であり、また、転位2cの集合体である亜粒界2bをデ
バイスの特性に悪影響を与えない位置に形成できるかが
重要である。尚、この亜粒界2bは、帯域溶融再結晶化
の過程で半導体膜2に生ずる固液界面の微小な凹凸がそ
の発生原因と考えられている。
に形成された半導体膜2が帯域溶融再結晶化された半導
体基板100の断面と上面を拡大して示した図で、図2
3(a) が断面図、図23(b) が上面図である。図におい
て、図22と同一符号は同一または相当する部分を示し
ている。この図に示すように、基板10上の半導体膜2
は帯域溶融再結晶化して、その結晶粒径が拡大し、導電
率等の電気的特性が改善されるが、その内部に亜粒界2
bや転位2c等の結晶欠陥を生ずる。そして、これら亜
粒界2bや転位2cはこの半導体膜2(半導体基板1
0)を用いてデバイスを作製した際、キャリヤ(電子・
正孔)の再結合中心として作用し、デバイスの暗電流を
増大させる原因になる。従って、優れた特性のデバイス
を作製するためには、半導体膜2内におけるこれら亜粒
界2bや転位2cの発生をいかに少なくできるかが重要
であり、また、転位2cの集合体である亜粒界2bをデ
バイスの特性に悪影響を与えない位置に形成できるかが
重要である。尚、この亜粒界2bは、帯域溶融再結晶化
の過程で半導体膜2に生ずる固液界面の微小な凹凸がそ
の発生原因と考えられている。
【0005】図24は、上記点に鑑みて亜粒界の発生位
置を所定の位置に制御できるようにした帯域溶融再結晶
化工程を説明するための図で、その際に用いる半導体基
板の断面図(図24(a) )と、該半導体基板の半導体膜
内における温度分布を示した図(図24(b) )である。
また、図25はこの工程によって帯域溶融再結晶化され
た半導体膜の上面図である。これらの図において、図2
2,図23と同一符号は同一または相当する部分を示
し、100aは半導体基板で、これは、図23に示した
半導体基板100の絶縁膜4の上面に所定幅のストライ
プ状の断熱膜7が所定間隔を空けて周期的に形成されて
いる。ここで、上記断熱膜7としては例えば半導体膜が
用いられ、また、必要に応じてこの断熱膜7を更に絶縁
膜で被覆することもある。
置を所定の位置に制御できるようにした帯域溶融再結晶
化工程を説明するための図で、その際に用いる半導体基
板の断面図(図24(a) )と、該半導体基板の半導体膜
内における温度分布を示した図(図24(b) )である。
また、図25はこの工程によって帯域溶融再結晶化され
た半導体膜の上面図である。これらの図において、図2
2,図23と同一符号は同一または相当する部分を示
し、100aは半導体基板で、これは、図23に示した
半導体基板100の絶縁膜4の上面に所定幅のストライ
プ状の断熱膜7が所定間隔を空けて周期的に形成されて
いる。ここで、上記断熱膜7としては例えば半導体膜が
用いられ、また、必要に応じてこの断熱膜7を更に絶縁
膜で被覆することもある。
【0006】この帯域溶融再結晶化工程は、上記図22
に示したそれと基本的に同じであり、半導体基板材料1
00aのストライプ状の断熱膜7のストライプ方向に対
してその長手方向が垂直となるようにカーボンストリッ
プヒータ等からなるストリップ状の発熱体を配置し、該
ストリップ状の発熱体をストライプ状の断熱膜7のスト
ライプ方向へ一定速度で走査する。この際、ストライプ
状の断熱膜7は、ストリップ状の発熱体から放射される
熱を遮るため、半導体基板100a内の半導体膜2に
は、図24(b) に示すような、そのストライプ状の断熱
膜7の下方に位置する部分の温度が低くなる,温度分布
が形成される。従って、この工程では、帯域溶融再結晶
化の過程で半導体膜2内に形成される帯状の溶融部の固
液界面、即ち、半導体膜2における溶融部と固化する部
分との界面の形状が、この温度分布の形状を反映した凹
凸を有するものとなり、図25に示すように、亜粒界2
bは、半導体膜2のストライプ状の断熱膜7の下方に位
置する部分、即ち、溶融部と固化する部分との界面の凹
部に集中して発生することとなり、亜粒界2bの間に欠
陥の少ない単結晶領域を形成することができる。しかし
ながら、この工程は、ストライプ状の断熱膜7を形成し
なければならないことから、工程的に煩雑であり、ま
た、再結晶化して得られる半導体膜から完全に亜粒界2
bを無くすことは原理的に不可能である。
に示したそれと基本的に同じであり、半導体基板材料1
00aのストライプ状の断熱膜7のストライプ方向に対
してその長手方向が垂直となるようにカーボンストリッ
プヒータ等からなるストリップ状の発熱体を配置し、該
ストリップ状の発熱体をストライプ状の断熱膜7のスト
ライプ方向へ一定速度で走査する。この際、ストライプ
状の断熱膜7は、ストリップ状の発熱体から放射される
熱を遮るため、半導体基板100a内の半導体膜2に
は、図24(b) に示すような、そのストライプ状の断熱
膜7の下方に位置する部分の温度が低くなる,温度分布
が形成される。従って、この工程では、帯域溶融再結晶
化の過程で半導体膜2内に形成される帯状の溶融部の固
液界面、即ち、半導体膜2における溶融部と固化する部
分との界面の形状が、この温度分布の形状を反映した凹
凸を有するものとなり、図25に示すように、亜粒界2
bは、半導体膜2のストライプ状の断熱膜7の下方に位
置する部分、即ち、溶融部と固化する部分との界面の凹
部に集中して発生することとなり、亜粒界2bの間に欠
陥の少ない単結晶領域を形成することができる。しかし
ながら、この工程は、ストライプ状の断熱膜7を形成し
なければならないことから、工程的に煩雑であり、ま
た、再結晶化して得られる半導体膜から完全に亜粒界2
bを無くすことは原理的に不可能である。
【0007】一方、図26はその内部に亜粒界を発生す
ることなく半導体膜を帯域溶融再結晶化する工程を説明
するための図で、その際に用いる半導体基板の断面図で
ある。図において、100bは半導体基板で、これは、
基板10と、該基板10の表面に形成された絶縁膜1
と、該絶縁膜1上に形成された島状の半導体膜2dと該
島状の半導体膜2dを直線状に連結する線状の半導体膜
2eとからなる半導体膜2Aと、図示しない該半導体膜
2Aを被覆する絶縁膜とで構成されている。
ることなく半導体膜を帯域溶融再結晶化する工程を説明
するための図で、その際に用いる半導体基板の断面図で
ある。図において、100bは半導体基板で、これは、
基板10と、該基板10の表面に形成された絶縁膜1
と、該絶縁膜1上に形成された島状の半導体膜2dと該
島状の半導体膜2dを直線状に連結する線状の半導体膜
2eとからなる半導体膜2Aと、図示しない該半導体膜
2Aを被覆する絶縁膜とで構成されている。
【0008】この帯域溶融再結晶化工程は、上記図22
に示したものと基本的に同じであり、半導体基板材料1
00bの島状の半導体膜2dが連結された方向に対して
その長手方向が垂直となるようにカーボンストリップヒ
ータ等のストリップ状の発熱体を配置し、該ストリップ
状の発熱体を島状の半導体膜2dが連結された方向へ一
定速度で走査する。この際、半導体膜2Aにおいて溶融
部が島状の半導体膜2dを通過する際、熱は既に通過し
た線状の半導体膜2eを通して逃げていくため、半導体
膜2A内に生ずる温度分布は島状の半導体膜2dと線状
の半導体膜2eとの連結部を中心として島状の半導体膜
2d側へ広がる扇型の分布となる。従って、この工程で
は、半導体膜内に生ずる固液界面の形状が溶融部の進行
方向に向かって凸になり、凹になる部分が生じないた
め、亜粒界が発生しなくなる。しかるに、この製造工程
では、島状の半導体膜2dの大きさをある程度以上に大
きくすると、上述した半導体膜の形状に依存した効果が
薄らぎ、依然として亜粒界を発生するため、亜粒界のな
い大きな面積の半導体膜を得ることはできない。また、
半導体膜を島状部分とこれを連結する線状部分とにパタ
ーニングしなければならないことから、基板上における
半導体膜の利用効率が悪いという欠点がある。そして、
これの欠点は、特に太陽電池のように大面積の半導体膜
を有する半導体装置を形成する場合に大きな問題点とな
る。
に示したものと基本的に同じであり、半導体基板材料1
00bの島状の半導体膜2dが連結された方向に対して
その長手方向が垂直となるようにカーボンストリップヒ
ータ等のストリップ状の発熱体を配置し、該ストリップ
状の発熱体を島状の半導体膜2dが連結された方向へ一
定速度で走査する。この際、半導体膜2Aにおいて溶融
部が島状の半導体膜2dを通過する際、熱は既に通過し
た線状の半導体膜2eを通して逃げていくため、半導体
膜2A内に生ずる温度分布は島状の半導体膜2dと線状
の半導体膜2eとの連結部を中心として島状の半導体膜
2d側へ広がる扇型の分布となる。従って、この工程で
は、半導体膜内に生ずる固液界面の形状が溶融部の進行
方向に向かって凸になり、凹になる部分が生じないた
め、亜粒界が発生しなくなる。しかるに、この製造工程
では、島状の半導体膜2dの大きさをある程度以上に大
きくすると、上述した半導体膜の形状に依存した効果が
薄らぎ、依然として亜粒界を発生するため、亜粒界のな
い大きな面積の半導体膜を得ることはできない。また、
半導体膜を島状部分とこれを連結する線状部分とにパタ
ーニングしなければならないことから、基板上における
半導体膜の利用効率が悪いという欠点がある。そして、
これの欠点は、特に太陽電池のように大面積の半導体膜
を有する半導体装置を形成する場合に大きな問題点とな
る。
【0009】図28は、図22(a) に示した下側ヒータ
手段6として従来より一般的に使用されているヒータ手
段の構造と、該ヒータ手段が基板に与える加熱強度の分
布を示した図である。図において、図22と同一符号は
同一または相当する部分を示し、250はヒータ手段
で、これは、その断面形状が放物線状或いは楕円の円弧
状のストライプ状に延びる凹部9aが複数隣接して形成
され、該複数の凹部9aの各々の内面に金メッキが施さ
れた金属製または樹脂製の光反射部材9と、上記複数の
凹部9aの各々の内部空間のほぼ中心に各1個ずつ配設
された複数のストリップ状ランプ8とから構成されてい
る。ここで、ストリップ状ランプ8としては、一般にハ
ロゲン赤外線ランプが用いられる。また、光反射部材9
には充分な水冷が施され、ストリップ状ランプ8が発熱
しても加熱されないようになっている。
手段6として従来より一般的に使用されているヒータ手
段の構造と、該ヒータ手段が基板に与える加熱強度の分
布を示した図である。図において、図22と同一符号は
同一または相当する部分を示し、250はヒータ手段
で、これは、その断面形状が放物線状或いは楕円の円弧
状のストライプ状に延びる凹部9aが複数隣接して形成
され、該複数の凹部9aの各々の内面に金メッキが施さ
れた金属製または樹脂製の光反射部材9と、上記複数の
凹部9aの各々の内部空間のほぼ中心に各1個ずつ配設
された複数のストリップ状ランプ8とから構成されてい
る。ここで、ストリップ状ランプ8としては、一般にハ
ロゲン赤外線ランプが用いられる。また、光反射部材9
には充分な水冷が施され、ストリップ状ランプ8が発熱
しても加熱されないようになっている。
【0010】ところで、上記ストリップ状ランプ8の直
径は通常約1cm程度であり、また、上記光反射部材9
には上記のように水冷が施されているが、ストリップ状
ランプ8が高温になることから光反射部材9をストリッ
プ状ランプ8にあまり近づけることができない。従っ
て、光反射部材9の凹部の開口の幅λは、少なくとも数
cm必要であり、ストリップ状ランプ8の配置される間
隔も、この光反射部材9の凹面の開口幅λに対応して数
cmになる。
径は通常約1cm程度であり、また、上記光反射部材9
には上記のように水冷が施されているが、ストリップ状
ランプ8が高温になることから光反射部材9をストリッ
プ状ランプ8にあまり近づけることができない。従っ
て、光反射部材9の凹部の開口の幅λは、少なくとも数
cm必要であり、ストリップ状ランプ8の配置される間
隔も、この光反射部材9の凹面の開口幅λに対応して数
cmになる。
【0011】以上の構造からなるヒータ手段250で
は、半導体基板100を加熱する際、ストリップ状ラン
プ8から直接半導体基板100に到達する輻射(熱線)
と、光反射部材9で反射されて半導体基板100に到達
する輻射(熱線)とは、その光路長が異なり、更に、光
反射部材9で反射する輻射(熱線)は、その反射率の分
だけその輻射量が減衰するので、ヒータ手段250の半
導体基板100に対する加熱強度の分布は、図28(b)
に示すように、実質的にミラー9の凹部の開口幅λに対
応した周期で強度が低下した部分を有するものとなる。
従って、この帯域溶融再結晶化工程において下側ヒータ
手段として使用されるヒータ手段250は、半導体基板
100の全体を均一に加熱すべきものであるが、均一に
加熱することができず、半導体基板100内の半導体膜
内に未溶融部分を形成してしまうという問題点があっ
た。
は、半導体基板100を加熱する際、ストリップ状ラン
プ8から直接半導体基板100に到達する輻射(熱線)
と、光反射部材9で反射されて半導体基板100に到達
する輻射(熱線)とは、その光路長が異なり、更に、光
反射部材9で反射する輻射(熱線)は、その反射率の分
だけその輻射量が減衰するので、ヒータ手段250の半
導体基板100に対する加熱強度の分布は、図28(b)
に示すように、実質的にミラー9の凹部の開口幅λに対
応した周期で強度が低下した部分を有するものとなる。
従って、この帯域溶融再結晶化工程において下側ヒータ
手段として使用されるヒータ手段250は、半導体基板
100の全体を均一に加熱すべきものであるが、均一に
加熱することができず、半導体基板100内の半導体膜
内に未溶融部分を形成してしまうという問題点があっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】半導体膜を帯域溶融再
結晶化する際、半導体膜内に形成される帯状の溶融領域
の幅をできるだけ細くした方が、再結晶化して得られる
半導体膜の結晶性がより均一になり、半導体膜をより良
好なものとすることができる。そこで、従来より、上側
ヒータ手段として使用されるカーボンストリップヒータ
の幅をできるだけ細くすることが試みられている。しか
るに、通常、カーボンストリップヒータはこれを移動さ
せる可動部材に拘持されて使用されており、カーボンス
トリップヒータの幅を細くすると(2mmより小さくす
ると)、カーボンストリップヒータが発熱して膨張した
際に、撓んで折れてしまうという問題点があった。
結晶化する際、半導体膜内に形成される帯状の溶融領域
の幅をできるだけ細くした方が、再結晶化して得られる
半導体膜の結晶性がより均一になり、半導体膜をより良
好なものとすることができる。そこで、従来より、上側
ヒータ手段として使用されるカーボンストリップヒータ
の幅をできるだけ細くすることが試みられている。しか
るに、通常、カーボンストリップヒータはこれを移動さ
せる可動部材に拘持されて使用されており、カーボンス
トリップヒータの幅を細くすると(2mmより小さくす
ると)、カーボンストリップヒータが発熱して膨張した
際に、撓んで折れてしまうという問題点があった。
【0013】また、半導体膜の帯域溶融再結晶化におい
て、半導体膜の結晶性をより良好なものにするために
は、半導体膜が溶融した後の半導体膜内の温度はなだら
かに低下していくのが好ましい。図27はカーボンスト
リップヒータの周囲の温度分布を示しており、上記の点
を鑑みると、この温度分布を微妙に制御できれば半導体
膜の結晶品質をより一層向上できることが期待できる。
しかしながら、図27に示すカーボンストリップヒータ
の近傍の温度分布は、ヒータの大きさや断面形状,及
び,ヒータ周囲の状態により一義的に決まるため、この
温度分布を微妙に制御することができないという問題点
があった。
て、半導体膜の結晶性をより良好なものにするために
は、半導体膜が溶融した後の半導体膜内の温度はなだら
かに低下していくのが好ましい。図27はカーボンスト
リップヒータの周囲の温度分布を示しており、上記の点
を鑑みると、この温度分布を微妙に制御できれば半導体
膜の結晶品質をより一層向上できることが期待できる。
しかしながら、図27に示すカーボンストリップヒータ
の近傍の温度分布は、ヒータの大きさや断面形状,及
び,ヒータ周囲の状態により一義的に決まるため、この
温度分布を微妙に制御することができないという問題点
があった。
【0014】また、従来の帯域溶融再結晶化に使用する
装置では、上側ヒータ手段としてのカーボンストリップ
ヒータ等からなる線状の発熱体を発熱させ、この発熱し
た線状の発熱体を、半導体基板から一定間隔を隔てて、
所定方向に一定速度で移動させなければならず、このよ
うな高温に加熱された線状の発熱体を一定の高さに保ち
ながら,一定速度で所定方向に移動させることは、極め
て高度な機械制御技術を必要とし、このような動作を、
安定に且つ再現性よく,繰り返し行うことは、容易では
ないという問題点があった。
装置では、上側ヒータ手段としてのカーボンストリップ
ヒータ等からなる線状の発熱体を発熱させ、この発熱し
た線状の発熱体を、半導体基板から一定間隔を隔てて、
所定方向に一定速度で移動させなければならず、このよ
うな高温に加熱された線状の発熱体を一定の高さに保ち
ながら,一定速度で所定方向に移動させることは、極め
て高度な機械制御技術を必要とし、このような動作を、
安定に且つ再現性よく,繰り返し行うことは、容易では
ないという問題点があった。
【0015】また、図24及び図26に示した帯域溶融
再結晶化工程では、半導体膜内における亜粒界及び転位
の発生を軽減でき、また、亜粒界の発生位置を制御する
ことはできるが、上述したように、亜粒界の発生位置を
制御するために断熱膜を別途設けたり、帯域溶融再結晶
化される半導体膜を予めパターニングしておく必要があ
り、その工程が煩雑になるという問題点があった。ま
た、上述したように、その原理上、亜粒界が存在しない
単結晶領域を大きく形成することには限度があり、未
だ、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶化した半導体
膜を得ることができないという問題点があった。
再結晶化工程では、半導体膜内における亜粒界及び転位
の発生を軽減でき、また、亜粒界の発生位置を制御する
ことはできるが、上述したように、亜粒界の発生位置を
制御するために断熱膜を別途設けたり、帯域溶融再結晶
化される半導体膜を予めパターニングしておく必要があ
り、その工程が煩雑になるという問題点があった。ま
た、上述したように、その原理上、亜粒界が存在しない
単結晶領域を大きく形成することには限度があり、未
だ、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶化した半導体
膜を得ることができないという問題点があった。
【0016】また、帯域溶融再結晶化工程で一般的に使
用されている下側ヒータ手段は、上述したように、その
構造に起因して、加熱対象物(半導体基板)を一様に加
熱することができず、帯域溶融再結晶化すべき半導体膜
内に未溶融部分を形成してしまうという問題点があっ
た。
用されている下側ヒータ手段は、上述したように、その
構造に起因して、加熱対象物(半導体基板)を一様に加
熱することができず、帯域溶融再結晶化すべき半導体膜
内に未溶融部分を形成してしまうという問題点があっ
た。
【0017】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、帯域溶融再結晶化すべき半導
体膜内に形成される帯状の溶融領域の幅を、従来に比べ
て細くすることができる半導体製造装置を得ることを目
的とする。
るためになされたもので、帯域溶融再結晶化すべき半導
体膜内に形成される帯状の溶融領域の幅を、従来に比べ
て細くすることができる半導体製造装置を得ることを目
的とする。
【0018】更に、この発明の他の目的は、高度な機械
制御技術を必要とせず、帯域溶融再結晶化すべき半導体
膜に対して、帯状の加熱領域を一定速度で移動させるこ
とができる上側ヒータ手段を備えた半導体製造装置を得
ることを目的とする。更に、この発明の他の目的は、帯
域溶融再結晶化すべき半導体膜に対する加熱強度の分布
を所望の分布に変化させることができる上側ヒータ手段
を備えた半導体製造装置を得ることを目的とする。
制御技術を必要とせず、帯域溶融再結晶化すべき半導体
膜に対して、帯状の加熱領域を一定速度で移動させるこ
とができる上側ヒータ手段を備えた半導体製造装置を得
ることを目的とする。更に、この発明の他の目的は、帯
域溶融再結晶化すべき半導体膜に対する加熱強度の分布
を所望の分布に変化させることができる上側ヒータ手段
を備えた半導体製造装置を得ることを目的とする。
【0019】更に、この発明の他の目的は、従来に比し
て、その内部に、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶
化領域が得られるよう、半導体膜の帯域溶融再結晶化を
行うことができる半導体製造装置を得ることを目的とす
る。
て、その内部に、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶
化領域が得られるよう、半導体膜の帯域溶融再結晶化を
行うことができる半導体製造装置を得ることを目的とす
る。
【0020】更に、この発明の他の目的は、基板上に半
導体膜が形成された半導体基板(加熱対象物)を均一に
加熱することができる下側ヒータ手段を備えた半導体製
造装置を得ることを目的とする。
導体膜が形成された半導体基板(加熱対象物)を均一に
加熱することができる下側ヒータ手段を備えた半導体製
造装置を得ることを目的とする。
【0021】更に、この発明の他の目的は、基板上に、
その内部に、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶化し
た半導体膜が形成された半導体基板の製造方法を得るこ
とを目的とする。
その内部に、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶化し
た半導体膜が形成された半導体基板の製造方法を得るこ
とを目的とする。
【0022】更に、この発明の他の目的は、その内部
に、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶化した半導体
膜を受光部として用いた光半導体装置の製造方法を得る
ことを目的とする。
に、亜粒界が存在しない,大面積の単結晶化した半導体
膜を受光部として用いた光半導体装置の製造方法を得る
ことを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる半導体
製造装置は、ストリップ状の発熱体の半導体基板に対向
する面以外の周囲面を、絶縁性で、且つ、熱放射の少な
い,耐熱材料からなる熱放射抑止膜で被覆したものであ
る。
製造装置は、ストリップ状の発熱体の半導体基板に対向
する面以外の周囲面を、絶縁性で、且つ、熱放射の少な
い,耐熱材料からなる熱放射抑止膜で被覆したものであ
る。
【0024】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、ストリップ状の発熱体とともに移動して、該ストリ
ップ状の発熱体の半導体基板に向かう方向以外の他の方
向に放射する熱を遮蔽する,絶縁性で、且つ、熱放射の
少ない,耐熱材料で構成された熱放射抑止部材を設けた
ものである。
は、ストリップ状の発熱体とともに移動して、該ストリ
ップ状の発熱体の半導体基板に向かう方向以外の他の方
向に放射する熱を遮蔽する,絶縁性で、且つ、熱放射の
少ない,耐熱材料で構成された熱放射抑止部材を設けた
ものである。
【0025】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、絶縁性で、且つ、熱放射の少ない,耐熱材料で構成
されたストリップ状の基体の半導体基板に対向する面
に、薄層状の発熱体層を形成して、ストリップ状のヒー
タ手段を構成したものである。
は、絶縁性で、且つ、熱放射の少ない,耐熱材料で構成
されたストリップ状の基体の半導体基板に対向する面
に、薄層状の発熱体層を形成して、ストリップ状のヒー
タ手段を構成したものである。
【0026】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、ストリップ状の発熱体と、該ストリップ状の発熱体
を移動させる可動手段との連結部を、ストリップ状の発
熱体の両端部をその側面にて挟持する一対の回転可能な
ローラによって構成したものである。
は、ストリップ状の発熱体と、該ストリップ状の発熱体
を移動させる可動手段との連結部を、ストリップ状の発
熱体の両端部をその側面にて挟持する一対の回転可能な
ローラによって構成したものである。
【0027】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、ストリップ状の発熱体からの放射熱を、ストリップ
状の発熱体の幅よりも小さい開口幅のストリップ状の開
口部が形成された耐熱材料からなるスリットの開口部を
通して、半導体基板に到達させるようにしたものであ
る。
は、ストリップ状の発熱体からの放射熱を、ストリップ
状の発熱体の幅よりも小さい開口幅のストリップ状の開
口部が形成された耐熱材料からなるスリットの開口部を
通して、半導体基板に到達させるようにしたものであ
る。
【0028】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、複数のストリップ状のヒータエレメントを互いに絶
縁してアレイ状に配列し、各々のヒータエレメントの通
電期間を制御することにより、半導体基板に対して帯状
の加熱領域を移動させるようにしたものである。
は、複数のストリップ状のヒータエレメントを互いに絶
縁してアレイ状に配列し、各々のヒータエレメントの通
電期間を制御することにより、半導体基板に対して帯状
の加熱領域を移動させるようにしたものである。
【0029】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、上記複数のストリップ状のヒータエレメントの各々
のヒータエレメントの発熱領域を制御できるようにした
ものである。
は、上記複数のストリップ状のヒータエレメントの各々
のヒータエレメントの発熱領域を制御できるようにした
ものである。
【0030】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、ストリップ状の発熱体と半導体基板との間に、スト
リップ状の発熱体による半導体基板への加熱強度に一定
周期の強弱をつける加熱強度制御部材を挿入したもので
ある。
は、ストリップ状の発熱体と半導体基板との間に、スト
リップ状の発熱体による半導体基板への加熱強度に一定
周期の強弱をつける加熱強度制御部材を挿入したもので
ある。
【0031】更に、この発明にかかる半導体製造装置
は、複数のストリップ状のランプを互いに一定間隔を空
けて配置して構成されたヒータ手段と,半導体基板との
間に、光散乱手段を挿入したものである。
は、複数のストリップ状のランプを互いに一定間隔を空
けて配置して構成されたヒータ手段と,半導体基板との
間に、光散乱手段を挿入したものである。
【0032】更に、この発明にかかる半導体基板の製造
方法は、絶縁基板上に、複数の島状の半導体膜を線状の
半導体膜で直線状に連結した第1の半導体膜を、島状の
半導体膜の隣に島状の半導体膜が並ぶように複数並べて
形成し、これら複数の第1の半導体膜を絶縁膜で覆った
後、上記第1の半導体膜と同じ形状の第2の半導体膜
を、その島状の半導体膜が上記第1の半導体膜の島状の
半導体膜に重ならないように複数並べて形成し、更に、
これら複数の第2の半導体膜を絶縁膜で覆った後、これ
ら第1,第2の半導体膜の帯域溶融再結晶化を行うよう
にしたものである。
方法は、絶縁基板上に、複数の島状の半導体膜を線状の
半導体膜で直線状に連結した第1の半導体膜を、島状の
半導体膜の隣に島状の半導体膜が並ぶように複数並べて
形成し、これら複数の第1の半導体膜を絶縁膜で覆った
後、上記第1の半導体膜と同じ形状の第2の半導体膜
を、その島状の半導体膜が上記第1の半導体膜の島状の
半導体膜に重ならないように複数並べて形成し、更に、
これら複数の第2の半導体膜を絶縁膜で覆った後、これ
ら第1,第2の半導体膜の帯域溶融再結晶化を行うよう
にしたものである。
【0033】更に、この発明にかかる半導体装置の製造
方法は、上記帯域溶融再結晶化された第1,第2の半導
体膜の島状の半導体膜に、これら第1,第2の半導体膜
の導電型とは異なる導電型の不純物を拡散してpn接合
を形成し、この後、第1,第2の半導体膜の島状の半導
体膜と、これらに隣接する第1,第2の半導体膜の線状
の半導体膜間を金属電極により接続するようにしたもの
である。
方法は、上記帯域溶融再結晶化された第1,第2の半導
体膜の島状の半導体膜に、これら第1,第2の半導体膜
の導電型とは異なる導電型の不純物を拡散してpn接合
を形成し、この後、第1,第2の半導体膜の島状の半導
体膜と、これらに隣接する第1,第2の半導体膜の線状
の半導体膜間を金属電極により接続するようにしたもの
である。
【0034】
【作用】この発明においては、ストリップ状の発熱体の
半導体基板に対向する面以外の周囲面を、絶縁性で、且
つ、熱放射の少ない,耐熱材料からなる熱放射抑止膜で
被覆したから、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形
成される溶融領域の幅を細くすることができる。
半導体基板に対向する面以外の周囲面を、絶縁性で、且
つ、熱放射の少ない,耐熱材料からなる熱放射抑止膜で
被覆したから、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形
成される溶融領域の幅を細くすることができる。
【0035】更に、この発明においては、ストリップ状
の発熱体とともに移動して、該ストリップ状の発熱体の
半導体基板に向かう方向以外の他の方向に放射する熱を
遮蔽する,絶縁性で、且つ、熱放射の少ない,耐熱材料
で構成された熱放射抑止部材を設けたから、上記半導体
基板内の半導体膜に帯状に形成される溶融領域の幅を細
くすることができる。
の発熱体とともに移動して、該ストリップ状の発熱体の
半導体基板に向かう方向以外の他の方向に放射する熱を
遮蔽する,絶縁性で、且つ、熱放射の少ない,耐熱材料
で構成された熱放射抑止部材を設けたから、上記半導体
基板内の半導体膜に帯状に形成される溶融領域の幅を細
くすることができる。
【0036】更に、この発明においては、絶縁性で、且
つ、熱放射の少ない,耐熱材料で構成されたストリップ
状の基体の半導体基板に対向する面に、薄層状の発熱体
層を形成して、ストリップ状のヒータ手段を構成したか
ら、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形成される溶
融領域の幅を細くすることができる。
つ、熱放射の少ない,耐熱材料で構成されたストリップ
状の基体の半導体基板に対向する面に、薄層状の発熱体
層を形成して、ストリップ状のヒータ手段を構成したか
ら、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形成される溶
融領域の幅を細くすることができる。
【0037】更に、この発明においては、ストリップ状
の発熱体の発熱によって生ずるその長手方向への膨張を
該方向に逃がすようにしたから、強度が弱い極細のスト
リップ状の発熱体を用いても、その膨張によって折れ曲
がることがなくなる。
の発熱体の発熱によって生ずるその長手方向への膨張を
該方向に逃がすようにしたから、強度が弱い極細のスト
リップ状の発熱体を用いても、その膨張によって折れ曲
がることがなくなる。
【0038】更に、この発明においては、ストリップ状
の発熱体から放射された熱が、ストリップ状の発熱体の
幅よりも、その開口幅が小さいストリップ状の開口部を
通して半導体基板に到達するようにしたから、該半導体
基板内の半導体膜に帯状に形成される溶融領域の幅を細
くすることができる。
の発熱体から放射された熱が、ストリップ状の発熱体の
幅よりも、その開口幅が小さいストリップ状の開口部を
通して半導体基板に到達するようにしたから、該半導体
基板内の半導体膜に帯状に形成される溶融領域の幅を細
くすることができる。
【0039】更に、この発明においては、通電により発
熱する複数のストリップ状のヒータエレメントをアレイ
状に並べて構成したヒータ手段の各ヒータエレメントの
通電期間を制御することにより、半導体基板に対して帯
状の加熱領域を移動させるようにしたから、従来のよう
なストリップ状の発熱体を移動させるというような安定
性及び再現性が劣悪な構成を用いることなく、上記半導
体基板内の半導体膜を安定に且つ再現性よく帯域溶融再
結晶化することができる。
熱する複数のストリップ状のヒータエレメントをアレイ
状に並べて構成したヒータ手段の各ヒータエレメントの
通電期間を制御することにより、半導体基板に対して帯
状の加熱領域を移動させるようにしたから、従来のよう
なストリップ状の発熱体を移動させるというような安定
性及び再現性が劣悪な構成を用いることなく、上記半導
体基板内の半導体膜を安定に且つ再現性よく帯域溶融再
結晶化することができる。
【0040】更に、この発明においては、上記複数のス
トリップ状のヒータエレメントの各ヒータエレメントの
発熱領域を制御できるようにしたから、上記半導体膜内
に生ずる固液界面の形状を時間的に変化させることがで
き、上記半導体膜の帯域溶融再結晶化過程で、上記半導
体膜内に発生しかけた亜粒界を消滅させることができ
る。
トリップ状のヒータエレメントの各ヒータエレメントの
発熱領域を制御できるようにしたから、上記半導体膜内
に生ずる固液界面の形状を時間的に変化させることがで
き、上記半導体膜の帯域溶融再結晶化過程で、上記半導
体膜内に発生しかけた亜粒界を消滅させることができ
る。
【0041】更に、この発明においては、ストリップ状
の発熱体と半導体基板との間に、ストリップ状の発熱体
による半導体基板への加熱強度に一定周期の強弱をつけ
る加熱強度制御部材を挿入したから、半導体基板そのも
のに特別な細工を施すことなく、亜粒界の発生位置を制
御しつつ、上記半導体基板内の半導体膜を帯域溶融再結
晶化することができる。
の発熱体と半導体基板との間に、ストリップ状の発熱体
による半導体基板への加熱強度に一定周期の強弱をつけ
る加熱強度制御部材を挿入したから、半導体基板そのも
のに特別な細工を施すことなく、亜粒界の発生位置を制
御しつつ、上記半導体基板内の半導体膜を帯域溶融再結
晶化することができる。
【0042】更に、この発明においては、複数のストリ
ップ状ランプを互いに一定間隔を空けて配置して構成さ
れたヒータ手段と半導体基板との間に、光散乱手段を挿
入したから、上記ストリップ状のランプの輻射が、あら
ゆる角度に散乱することとなり、半導体基板の全面が均
一に加熱される。
ップ状ランプを互いに一定間隔を空けて配置して構成さ
れたヒータ手段と半導体基板との間に、光散乱手段を挿
入したから、上記ストリップ状のランプの輻射が、あら
ゆる角度に散乱することとなり、半導体基板の全面が均
一に加熱される。
【0043】更に、この発明においては、基板上に、複
数の島状の半導体膜を線状の半導体膜で直線状に連結し
た第1の半導体膜を、島状の半導体膜の隣に島状の半導
体膜が並ぶように複数並べて形成し、これら複数の第1
の半導体膜を絶縁膜で覆った後、上記第1の半導体膜と
同じ形状の第2の半導体膜を、その島状の半導体膜が上
記第1の半導体膜の島状の半導体膜に重ならないように
複数並べて形成し、更に、これら複数の第2の半導体膜
を絶縁膜で覆った後、これら第1,第2の半導体膜の帯
域溶融再結晶化を行うようにしたから、基板上のほぼ全
面に、結晶欠陥が極めて少ない単結晶化された半導体膜
を形成することができる。
数の島状の半導体膜を線状の半導体膜で直線状に連結し
た第1の半導体膜を、島状の半導体膜の隣に島状の半導
体膜が並ぶように複数並べて形成し、これら複数の第1
の半導体膜を絶縁膜で覆った後、上記第1の半導体膜と
同じ形状の第2の半導体膜を、その島状の半導体膜が上
記第1の半導体膜の島状の半導体膜に重ならないように
複数並べて形成し、更に、これら複数の第2の半導体膜
を絶縁膜で覆った後、これら第1,第2の半導体膜の帯
域溶融再結晶化を行うようにしたから、基板上のほぼ全
面に、結晶欠陥が極めて少ない単結晶化された半導体膜
を形成することができる。
【0044】更に、この発明においては、上記帯域溶融
再結晶化された第1,第2の半導体膜の島状の半導体膜
に、これら第1,第2の半導体膜の導電型とは異なる導
電型の不純物を拡散してpn接合を形成し、この後、第
1,第2の半導体膜の島状の半導体膜と、これらに隣接
する第1,第2の半導体膜の線状の半導体膜間を金属電
極により接続するようにしたから、結晶欠陥が極めて少
ない単結晶化された複数の島状の半導体膜をその受光部
とする集積型太陽電池を得ることができる。
再結晶化された第1,第2の半導体膜の島状の半導体膜
に、これら第1,第2の半導体膜の導電型とは異なる導
電型の不純物を拡散してpn接合を形成し、この後、第
1,第2の半導体膜の島状の半導体膜と、これらに隣接
する第1,第2の半導体膜の線状の半導体膜間を金属電
極により接続するようにしたから、結晶欠陥が極めて少
ない単結晶化された複数の島状の半導体膜をその受光部
とする集積型太陽電池を得ることができる。
【0045】
【実施例】実施例1.図1はこの発明の実施例1による
基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する際
に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を示
す断面図であり、図において、30は上側ヒータ手段
で、これは、カーボンストリップヒータ(幅9mm,高
さ約9mm)4と、該カーボンストリップヒータ4の,
図示しない加熱対象物(基板上に半導体膜を形成してな
る半導体基板)に対向する面4aを除く他の周囲面を被
覆する、例えば窒化ホウ素(BN)のような、絶縁性
で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料からなる熱放射抑
止膜11とで、構成されている。ここで、熱放射抑止膜
11は、カーボンストリップヒータ4を収容する凹部が
形成されるように一体的に成型して得られたものであっ
てもよいし、カーボンストリップヒータ4の半導体基板
に対向する面4aを除く周囲面にCVD法等を用いて成
膜して得られたものであってもよい。この半導体製造装
置の全体構成は、図22に示した従来のそれと基本的に
同じであり、図22中のカーボンストリップヒータ4
が、上側ヒータ手段30で置き換えられた構成である。
そして、従来と同様に、この上側ヒータ手段30が、半
導体基板100上を、該半導体基板100から一定間隔
を隔てて、所定方向に一定速度で移動する(図22参
照)。
基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する際
に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を示
す断面図であり、図において、30は上側ヒータ手段
で、これは、カーボンストリップヒータ(幅9mm,高
さ約9mm)4と、該カーボンストリップヒータ4の,
図示しない加熱対象物(基板上に半導体膜を形成してな
る半導体基板)に対向する面4aを除く他の周囲面を被
覆する、例えば窒化ホウ素(BN)のような、絶縁性
で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料からなる熱放射抑
止膜11とで、構成されている。ここで、熱放射抑止膜
11は、カーボンストリップヒータ4を収容する凹部が
形成されるように一体的に成型して得られたものであっ
てもよいし、カーボンストリップヒータ4の半導体基板
に対向する面4aを除く周囲面にCVD法等を用いて成
膜して得られたものであってもよい。この半導体製造装
置の全体構成は、図22に示した従来のそれと基本的に
同じであり、図22中のカーボンストリップヒータ4
が、上側ヒータ手段30で置き換えられた構成である。
そして、従来と同様に、この上側ヒータ手段30が、半
導体基板100上を、該半導体基板100から一定間隔
を隔てて、所定方向に一定速度で移動する(図22参
照)。
【0046】このような本実施例装置では、カーボンス
トリップヒータ4の加熱対象物(半導体基板100)に
対向する面4a以外の面からの熱の放射が、熱放射抑止
膜11によって抑止されるので、半導体基板100を従
来に比べて細い幅の帯状の加熱領域でもって加熱するこ
とができ、その結果、半導体膜がより微細に帯域溶融再
結晶化され、その結晶品質がより良好なものとなる。
トリップヒータ4の加熱対象物(半導体基板100)に
対向する面4a以外の面からの熱の放射が、熱放射抑止
膜11によって抑止されるので、半導体基板100を従
来に比べて細い幅の帯状の加熱領域でもって加熱するこ
とができ、その結果、半導体膜がより微細に帯域溶融再
結晶化され、その結晶品質がより良好なものとなる。
【0047】実施例2.図2はこの発明の実施例2によ
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を
示す断面図であり、図において、30aは上側ヒータ手
段で、これは、カーボンストリップヒータ(幅9mm,
高さ約9mm)4と、該カーボンストリップヒータ4と
ともに移動して、カーボンストリップヒータ4の,図示
しない加熱対象物(基板上に半導体膜を形成してなる半
導体基板)に対向する面4a以外の周囲面から放射する
熱を遮蔽する、その断面形状がコの字状の熱放射抑止部
材11aとで構成されている。ここで、熱放射抑止部材
11aは、例えば、窒化ホウ素(BN)のような、絶縁
性で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料を用いて成型し
て得られたものである。この半導体製造装置の全体構成
は、図22に示した従来のそれと基本的に同じであり、
図22中のカーボンストリップヒータ4が、上側ヒータ
手段30aで置き換えられた構成である。そして、従来
と同様に、この上側ヒータ手段30aが、半導体基板1
00上を、該半導体基板100から一定間隔を隔てて、
所定方向に一定速度で移動する(図22参照)。
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を
示す断面図であり、図において、30aは上側ヒータ手
段で、これは、カーボンストリップヒータ(幅9mm,
高さ約9mm)4と、該カーボンストリップヒータ4と
ともに移動して、カーボンストリップヒータ4の,図示
しない加熱対象物(基板上に半導体膜を形成してなる半
導体基板)に対向する面4a以外の周囲面から放射する
熱を遮蔽する、その断面形状がコの字状の熱放射抑止部
材11aとで構成されている。ここで、熱放射抑止部材
11aは、例えば、窒化ホウ素(BN)のような、絶縁
性で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料を用いて成型し
て得られたものである。この半導体製造装置の全体構成
は、図22に示した従来のそれと基本的に同じであり、
図22中のカーボンストリップヒータ4が、上側ヒータ
手段30aで置き換えられた構成である。そして、従来
と同様に、この上側ヒータ手段30aが、半導体基板1
00上を、該半導体基板100から一定間隔を隔てて、
所定方向に一定速度で移動する(図22参照)。
【0048】このような本実施例装置では、カーボンス
トリップヒータ4の加熱対象物である半導体基板に対向
する面4a以外の面から放射する熱が、熱放射抑止部材
11aによって遮蔽され、周囲に放射されないので、上
記実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、上記
実施例1では熱放射抑止膜11がカーボンストリップヒ
ータ4によって直接加熱され、その温度が上昇して、若
干ではあるが周囲に熱を放射する恐れがあるが、本実施
例2の構成では、熱放射抑止部材11aがカーボンスト
リップヒータ4によって直接加熱されることがないの
で、より優れた効果が期待できる。尚、ここでは線状の
発熱体としてカーボンストリップヒータを用いたが、こ
れのかわりに線状の赤外線ランプを用いても同様の効果
を得ることができる。
トリップヒータ4の加熱対象物である半導体基板に対向
する面4a以外の面から放射する熱が、熱放射抑止部材
11aによって遮蔽され、周囲に放射されないので、上
記実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、上記
実施例1では熱放射抑止膜11がカーボンストリップヒ
ータ4によって直接加熱され、その温度が上昇して、若
干ではあるが周囲に熱を放射する恐れがあるが、本実施
例2の構成では、熱放射抑止部材11aがカーボンスト
リップヒータ4によって直接加熱されることがないの
で、より優れた効果が期待できる。尚、ここでは線状の
発熱体としてカーボンストリップヒータを用いたが、こ
れのかわりに線状の赤外線ランプを用いても同様の効果
を得ることができる。
【0049】実施例3.図3はこの発明の実施例3によ
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を
示す断面図であり、図において、30bは上側ヒータ手
段で、これは、例えば、窒化ホウ素(BN)のような、
絶縁性で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料を成型する
ことにより得られたストリップ状の基体(幅2mm,高
さ5mm以上)11bと、該ストリップ状の基体11b
の,図示しない加熱対象物(基板上に半導体膜を形成し
てなる半導体基板)に対向する面に成膜した、幅が約1
mm,厚み100〜200μm程度の例えばカーボン等
からなる薄層状の発熱体層4bとで構成されている。こ
こで、発熱体層4bは、ストリップ状の基体11bの表
面にCVD法等を用いて堆積形成したものであり、図示
しない通電手段によって通電されて発熱する。この半導
体製造装置の全体構成は、図22に示した従来のそれと
基本的に同じであり、図22中のカーボンストリップヒ
ータ4が、上側ヒータ手段30bで置き換えられた構成
である。そして、従来と同様に、この上側ヒータ手段3
0bが、半導体基板100上を、該半導体基板100か
ら一定間隔を隔てて、所定方向に一定速度で移動する
(図22参照)。
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を
示す断面図であり、図において、30bは上側ヒータ手
段で、これは、例えば、窒化ホウ素(BN)のような、
絶縁性で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料を成型する
ことにより得られたストリップ状の基体(幅2mm,高
さ5mm以上)11bと、該ストリップ状の基体11b
の,図示しない加熱対象物(基板上に半導体膜を形成し
てなる半導体基板)に対向する面に成膜した、幅が約1
mm,厚み100〜200μm程度の例えばカーボン等
からなる薄層状の発熱体層4bとで構成されている。こ
こで、発熱体層4bは、ストリップ状の基体11bの表
面にCVD法等を用いて堆積形成したものであり、図示
しない通電手段によって通電されて発熱する。この半導
体製造装置の全体構成は、図22に示した従来のそれと
基本的に同じであり、図22中のカーボンストリップヒ
ータ4が、上側ヒータ手段30bで置き換えられた構成
である。そして、従来と同様に、この上側ヒータ手段3
0bが、半導体基板100上を、該半導体基板100か
ら一定間隔を隔てて、所定方向に一定速度で移動する
(図22参照)。
【0050】このような本実施例装置では、発熱体層4
bは厚み100〜200μm程度であるので、その側面
から放射される熱は周囲に広がらず、その加熱対象物で
ある半導体基板に対向する面から放射する熱により、加
熱対象物である半導体基板を従来に比べて細い幅の帯状
の加熱領域でもって加熱することができ、上記実施例1
と同様の効果を得ることができる。また、カーボンスト
リップヒータを、上述したように、幅が2mm未満のス
トリップ状に成型した場合は、強度が弱くなり、実用に
耐えなくなってしまうが、本実施例の上側ヒータ手段3
0bでは、例えば窒化ホウ素(BN)のような、絶縁性
で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料を成型することに
より得られたストリップ状の基体11bをヒータ本体と
して用いるため、強度的にも安定である。
bは厚み100〜200μm程度であるので、その側面
から放射される熱は周囲に広がらず、その加熱対象物で
ある半導体基板に対向する面から放射する熱により、加
熱対象物である半導体基板を従来に比べて細い幅の帯状
の加熱領域でもって加熱することができ、上記実施例1
と同様の効果を得ることができる。また、カーボンスト
リップヒータを、上述したように、幅が2mm未満のス
トリップ状に成型した場合は、強度が弱くなり、実用に
耐えなくなってしまうが、本実施例の上側ヒータ手段3
0bでは、例えば窒化ホウ素(BN)のような、絶縁性
で、且つ、熱放射が少ない,耐熱材料を成型することに
より得られたストリップ状の基体11bをヒータ本体と
して用いるため、強度的にも安定である。
【0051】実施例4.図4はこの発明の実施例4によ
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を
示す断面図であり、図において、40は上側ヒータ手段
で、これはカーボンストリップヒータ4と、該カーボン
ストリップヒータ4とともに移動し、該カーボンストリ
ップヒータ4の,図示しない加熱対象物(基板上に半導
体膜を形成してなる半導体基板)に対向する面4aの下
に、そのカーボンストリップヒータ4の幅よりも小さい
開口幅を有するストリップ状の開口部12aが位置す
る、例えばタングステン(W)のような耐熱性に優れた
材料により形成されたスリット12とで構成されてい
る。この半導体製造装置の全体構成は、図22に示した
従来のそれと基本的に同じであり、図22中のカーボン
ストリップヒータ4が、上側ヒータ手段40で置き換え
られた構成である。そして、従来と同様に、この上側ヒ
ータ手段40が、半導体基板100上を、該半導体基板
100から一定間隔を隔てて、所定方向に一定速度で移
動する(図22参照)。
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を
示す断面図であり、図において、40は上側ヒータ手段
で、これはカーボンストリップヒータ4と、該カーボン
ストリップヒータ4とともに移動し、該カーボンストリ
ップヒータ4の,図示しない加熱対象物(基板上に半導
体膜を形成してなる半導体基板)に対向する面4aの下
に、そのカーボンストリップヒータ4の幅よりも小さい
開口幅を有するストリップ状の開口部12aが位置す
る、例えばタングステン(W)のような耐熱性に優れた
材料により形成されたスリット12とで構成されてい
る。この半導体製造装置の全体構成は、図22に示した
従来のそれと基本的に同じであり、図22中のカーボン
ストリップヒータ4が、上側ヒータ手段40で置き換え
られた構成である。そして、従来と同様に、この上側ヒ
ータ手段40が、半導体基板100上を、該半導体基板
100から一定間隔を隔てて、所定方向に一定速度で移
動する(図22参照)。
【0052】このような本実施例装置では、カーボンス
トリップヒータ4から放射される熱が、スリット12の
カーボンストリップヒータ4の幅よりその開口幅が小さ
いストリップ状の開口部12aを通して半導体基板に到
達するため、半導体基板が従来に比べて細い幅の帯状の
加熱領域でもって加熱されることになり、その結果、上
記実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、ここ
では発熱源としてカーボンストリップヒータを用いた
が、これのかわりに線状の赤外線ランプを用いても同様
の効果を得ることができる。
トリップヒータ4から放射される熱が、スリット12の
カーボンストリップヒータ4の幅よりその開口幅が小さ
いストリップ状の開口部12aを通して半導体基板に到
達するため、半導体基板が従来に比べて細い幅の帯状の
加熱領域でもって加熱されることになり、その結果、上
記実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、ここ
では発熱源としてカーボンストリップヒータを用いた
が、これのかわりに線状の赤外線ランプを用いても同様
の効果を得ることができる。
【0053】実施例5.図5はこの発明の実施例5によ
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置を上方から見た図であり、
図において、図22と同一符号は同一または相当する部
分を示している。この半導体製造装置は、その上側ヒー
タ手段が、カーボンストリップヒータ4と、その側面に
てカーボンストリップヒータ4を挟持する一対の回転可
能なステンレスローラ13が所定部に付設された図示し
ない該カーボンストリップヒータ4を移動させる可動機
構とから構成されている。ここで、図中符号14はカー
ボンストリップヒータ4に電流を与える銅電極で、これ
は、図示しない水冷を用いた冷却手段によって冷却され
ている。この半導体製造装置の全体構成は、図22に示
す従来のそれと基本的に同じである。そして、従来と同
様に、カーボンストリップヒータ4が半導体基板100
上を、該半導体基板100から一定間隔を隔てて、所定
方向に一定速度で移動する(図22参照)。
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
際に使用する半導体製造装置を上方から見た図であり、
図において、図22と同一符号は同一または相当する部
分を示している。この半導体製造装置は、その上側ヒー
タ手段が、カーボンストリップヒータ4と、その側面に
てカーボンストリップヒータ4を挟持する一対の回転可
能なステンレスローラ13が所定部に付設された図示し
ない該カーボンストリップヒータ4を移動させる可動機
構とから構成されている。ここで、図中符号14はカー
ボンストリップヒータ4に電流を与える銅電極で、これ
は、図示しない水冷を用いた冷却手段によって冷却され
ている。この半導体製造装置の全体構成は、図22に示
す従来のそれと基本的に同じである。そして、従来と同
様に、カーボンストリップヒータ4が半導体基板100
上を、該半導体基板100から一定間隔を隔てて、所定
方向に一定速度で移動する(図22参照)。
【0054】このような本実施例の半導体製造装置で
は、カーボンストリップヒータ4が通電され発熱して膨
張しても、ステンレスローラ13はカーボンストリップ
ヒータ4の長手方向への膨張をその方向に逃がすため、
カーボンストリップヒータ4の幅が2mmより小さくて
も、カーボンストリップヒータ4はその強度が保たれ
て、折れ曲がることがない。従って、その幅が2mmよ
り小さい、例えば、1mm程度のカーボンストリップヒ
ータを使用することが可能になり、半導体膜を従来に比
べてより細かく帯域溶融再結晶化することができ、上記
実施例1と同様の効果を得ることができる。
は、カーボンストリップヒータ4が通電され発熱して膨
張しても、ステンレスローラ13はカーボンストリップ
ヒータ4の長手方向への膨張をその方向に逃がすため、
カーボンストリップヒータ4の幅が2mmより小さくて
も、カーボンストリップヒータ4はその強度が保たれ
て、折れ曲がることがない。従って、その幅が2mmよ
り小さい、例えば、1mm程度のカーボンストリップヒ
ータを使用することが可能になり、半導体膜を従来に比
べてより細かく帯域溶融再結晶化することができ、上記
実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0055】実施例6.図6は、この発明の実施例6に
よる基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化す
る半導体製造装置の上側ヒータ手段の構造を示す断面図
であり、図において、図22と同一符号は同一または相
当する部分を示し、200は発熱手段で、これは、複数
のストリップ状のヒータエレメント15が絶縁膜16を
介してアレイ状に並べられて構成され、半導体基板10
0の全体を覆うように、該半導体基板100から約1m
m程度の僅かの距離を隔てて配置されている。ここで、
上記複数のヒータエレメント15は、それぞれが0.5
mm程度の幅の、従来の図18に示したカーボンストリ
ップヒータと同様の通電によって発熱するカーボンスト
リップからなり、図示しない制御装置により各々の通電
期間が制御されるようになっている。上記絶縁膜16は
ヒータエレメント15の側面を窒化ホウ素(BN)でコ
ーティングすることにより形成されている。尚、図中の
符号15a〜15dは、以下に記す動作の説明が行い易
いように、ヒータエレメントの位置を特定するために付
した符号である。
よる基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化す
る半導体製造装置の上側ヒータ手段の構造を示す断面図
であり、図において、図22と同一符号は同一または相
当する部分を示し、200は発熱手段で、これは、複数
のストリップ状のヒータエレメント15が絶縁膜16を
介してアレイ状に並べられて構成され、半導体基板10
0の全体を覆うように、該半導体基板100から約1m
m程度の僅かの距離を隔てて配置されている。ここで、
上記複数のヒータエレメント15は、それぞれが0.5
mm程度の幅の、従来の図18に示したカーボンストリ
ップヒータと同様の通電によって発熱するカーボンスト
リップからなり、図示しない制御装置により各々の通電
期間が制御されるようになっている。上記絶縁膜16は
ヒータエレメント15の側面を窒化ホウ素(BN)でコ
ーティングすることにより形成されている。尚、図中の
符号15a〜15dは、以下に記す動作の説明が行い易
いように、ヒータエレメントの位置を特定するために付
した符号である。
【0056】次に、動作について説明する。ヒータエレ
メント15をその配列順に従って、各々の通電期間を変
化させながら通電する。例えば、図中のヒータエレメン
ト15a,15b,15c,15dを例にとると、15
a,15b,15c,15dの順に通電期間をずらせる
と、各ヒータエレメントの半導体基板に対する加熱強度
と時間の関係は図7に示すようになる。これによって、
半導体基板100の最も強く加熱される箇所が、各ヒー
タエレメントの半導体基板に対する加熱強度の時間的な
変化に従って移動し、その結果、半導体膜2内に形成さ
れる帯状の溶融部2aが移動して帯域溶融再結晶化が行
われる。
メント15をその配列順に従って、各々の通電期間を変
化させながら通電する。例えば、図中のヒータエレメン
ト15a,15b,15c,15dを例にとると、15
a,15b,15c,15dの順に通電期間をずらせる
と、各ヒータエレメントの半導体基板に対する加熱強度
と時間の関係は図7に示すようになる。これによって、
半導体基板100の最も強く加熱される箇所が、各ヒー
タエレメントの半導体基板に対する加熱強度の時間的な
変化に従って移動し、その結果、半導体膜2内に形成さ
れる帯状の溶融部2aが移動して帯域溶融再結晶化が行
われる。
【0057】このような本実施例装置では、上側ヒータ
手段200そのものは所定の配置位置に固定されてお
り、各ヒータエレメント15の半導体基板に対する加熱
強度が時間的に変化することにより、半導体膜2の帯域
溶融再結晶化を行うことができるので、従来のような、
発熱したカーボンストリップヒータを一定速度で加熱対
象物(半導体基板)に対して一定の間隔を保ちながら所
定方向に移動させるというような機構的に困難を伴う構
成を用いることなく、半導体膜の帯域溶融再結晶化を安
定かつ再現性よく行うことができる。また、図27は、
従来の移動するカーボンストリップヒータの下方に形成
される温度分布を示しており、この図に示すように、従
来は、移動するカーボンストリップヒータの下方に形成
される温度分布が急峻な温度勾配を有するものであった
のに対し、本実施例の上側ヒータ手段200によれば、
各ヒータエレメント15の加熱強度を制御することによ
り、発熱手段200の下方に形成される温度分布の分布
形状を変化させることができ、図8に示すように、上側
ヒータ手段200下方に形成される温度分布をなだらか
な温度勾配を有するものとすることができる。従って、
この装置によれば、半導体膜2の溶融部2aの温度を、
該溶融後になだらかに低下させることができ、その結
果、再結晶化して得られる半導体膜の結晶品質をより優
れたものとすることができる。
手段200そのものは所定の配置位置に固定されてお
り、各ヒータエレメント15の半導体基板に対する加熱
強度が時間的に変化することにより、半導体膜2の帯域
溶融再結晶化を行うことができるので、従来のような、
発熱したカーボンストリップヒータを一定速度で加熱対
象物(半導体基板)に対して一定の間隔を保ちながら所
定方向に移動させるというような機構的に困難を伴う構
成を用いることなく、半導体膜の帯域溶融再結晶化を安
定かつ再現性よく行うことができる。また、図27は、
従来の移動するカーボンストリップヒータの下方に形成
される温度分布を示しており、この図に示すように、従
来は、移動するカーボンストリップヒータの下方に形成
される温度分布が急峻な温度勾配を有するものであった
のに対し、本実施例の上側ヒータ手段200によれば、
各ヒータエレメント15の加熱強度を制御することによ
り、発熱手段200の下方に形成される温度分布の分布
形状を変化させることができ、図8に示すように、上側
ヒータ手段200下方に形成される温度分布をなだらか
な温度勾配を有するものとすることができる。従って、
この装置によれば、半導体膜2の溶融部2aの温度を、
該溶融後になだらかに低下させることができ、その結
果、再結晶化して得られる半導体膜の結晶品質をより優
れたものとすることができる。
【0058】実施例7.図9はこの発明の実施例7によ
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
半導体製造装置の上側ヒータ手段の構造を示す断面図で
あり、図において、図6と同一符号は同一または相当す
る部分を示し、300は上側ヒータ手段で、これは、図
4に示した上側ヒータ手段200にこれと同じ構造の発
熱手段200aを付加して、その全体の加熱領域が半導
体基板100よりも大きくなるようにしたものである。
る基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化する
半導体製造装置の上側ヒータ手段の構造を示す断面図で
あり、図において、図6と同一符号は同一または相当す
る部分を示し、300は上側ヒータ手段で、これは、図
4に示した上側ヒータ手段200にこれと同じ構造の発
熱手段200aを付加して、その全体の加熱領域が半導
体基板100よりも大きくなるようにしたものである。
【0059】このような本実施例による半導体製造装置
では、上側ヒータ手段300を半導体基板100よりも
大きくしているので、実施例6のように、上側ヒータ手
段200の大きさが半導体基板100とほぼ同じである
場合、半導体基板100の端部における加熱強度が中央
部のそれに比べて小さくなり、半導体基板100の端部
と中央部との間で結晶品質が異なってしまうという不具
合を生ずることがあったのを、解消することができる。
尚、本実施例では、発熱手段200aは上側ヒータ手段
200と同じ構造にしたが、図8に示すように、カーボ
ンからなるヒータ15′のみで構成しても、同様の効果
を得ることができる。
では、上側ヒータ手段300を半導体基板100よりも
大きくしているので、実施例6のように、上側ヒータ手
段200の大きさが半導体基板100とほぼ同じである
場合、半導体基板100の端部における加熱強度が中央
部のそれに比べて小さくなり、半導体基板100の端部
と中央部との間で結晶品質が異なってしまうという不具
合を生ずることがあったのを、解消することができる。
尚、本実施例では、発熱手段200aは上側ヒータ手段
200と同じ構造にしたが、図8に示すように、カーボ
ンからなるヒータ15′のみで構成しても、同様の効果
を得ることができる。
【0060】実施例8.図11はこの発明の実施例8に
よる基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化す
る半導体製造装置の上側ヒータ手段の構造を示す上面図
であり、図において、図6と同一符号は同一または相当
する部分を示し、400は上側ヒータ手段で、これは、
図6の上側ヒータ手段200の各ヒータエレメント15
に、これらに直交するように、複数のストリップ状の電
極エレメント17を一定間隔を空けて平行に複数付設し
たものである。ここで、各電極エレメント17は、例え
ばカーボンからなり、その電気抵抗を小さくするため
に、その断面積はヒータエレメントに比べて充分に大き
く設定されており、各ヒータエレメントとの交点におい
て各ヒータエレメントに電気的に接続されている。尚、
図中、符号15e,15e′,15f,15f′,17
a,17b,17cは以下に記載する動作説明が行い易
いように、便宜上付した符号である。
よる基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶化す
る半導体製造装置の上側ヒータ手段の構造を示す上面図
であり、図において、図6と同一符号は同一または相当
する部分を示し、400は上側ヒータ手段で、これは、
図6の上側ヒータ手段200の各ヒータエレメント15
に、これらに直交するように、複数のストリップ状の電
極エレメント17を一定間隔を空けて平行に複数付設し
たものである。ここで、各電極エレメント17は、例え
ばカーボンからなり、その電気抵抗を小さくするため
に、その断面積はヒータエレメントに比べて充分に大き
く設定されており、各ヒータエレメントとの交点におい
て各ヒータエレメントに電気的に接続されている。尚、
図中、符号15e,15e′,15f,15f′,17
a,17b,17cは以下に記載する動作説明が行い易
いように、便宜上付した符号である。
【0061】次に、動作について説明する。実施例6で
は、上側ヒータ手段200の各ヒータエレメント15毎
にその両端から通電して各ヒータエレメント15をその
全長にわたって発熱させていたが、この上側ヒータ手段
400では、電極エレメント17により、各ヒータエレ
メント15毎の発熱領域も時間的に変化させることがで
きる。即ち、例えば、図11において、ヒータエレメン
ト15eの両端間が通電し、その全長にわたって発熱
し、少し遅れてヒータエレメント15fの両端間が通電
し、その全長にわたって発熱した後、ヒータエレメント
15eの一方の端部15e′と電極エレメント17a間
のみに電圧を印加し、少し遅れて電圧をヒータエレメン
ト15fの一方の端部15f′と電極エレメント17a
間のみに電圧を印加し、更に、この後、同じように電圧
を印加する電極エレメントを17b、17cと変えて行
けば、15e,15fの発熱領域を順次短くして行くこ
とができる。
は、上側ヒータ手段200の各ヒータエレメント15毎
にその両端から通電して各ヒータエレメント15をその
全長にわたって発熱させていたが、この上側ヒータ手段
400では、電極エレメント17により、各ヒータエレ
メント15毎の発熱領域も時間的に変化させることがで
きる。即ち、例えば、図11において、ヒータエレメン
ト15eの両端間が通電し、その全長にわたって発熱
し、少し遅れてヒータエレメント15fの両端間が通電
し、その全長にわたって発熱した後、ヒータエレメント
15eの一方の端部15e′と電極エレメント17a間
のみに電圧を印加し、少し遅れて電圧をヒータエレメン
ト15fの一方の端部15f′と電極エレメント17a
間のみに電圧を印加し、更に、この後、同じように電圧
を印加する電極エレメントを17b、17cと変えて行
けば、15e,15fの発熱領域を順次短くして行くこ
とができる。
【0062】このような本実施例装置では、上記のよう
に各ヒータエレメントの発熱領域を時間的に変化させる
ことができるので、ヒータエレメント15をその配列順
に順次発熱させて、半導体基板に対する加熱領域を移動
させながら、該加熱領域が移動した後方のヒータエレメ
ントにおける発熱領域を変化させて、半導体膜内におけ
る固液界面の形状を変えることができ、その結果、再結
晶化していく過程で発生しかけていた亜粒界を消滅させ
ることができる。従って、亜粒界を発生することなく帯
域溶融再結晶化を行うことができる。
に各ヒータエレメントの発熱領域を時間的に変化させる
ことができるので、ヒータエレメント15をその配列順
に順次発熱させて、半導体基板に対する加熱領域を移動
させながら、該加熱領域が移動した後方のヒータエレメ
ントにおける発熱領域を変化させて、半導体膜内におけ
る固液界面の形状を変えることができ、その結果、再結
晶化していく過程で発生しかけていた亜粒界を消滅させ
ることができる。従って、亜粒界を発生することなく帯
域溶融再結晶化を行うことができる。
【0063】また、特定した2本の電極エレメント17
のみに電圧を印加して、各ヒータエレメント15の特定
の区間のみを発熱させることができるので、この電圧を
印加する2本の電極エレメント17の組み合わせを時間
的に変えることにより、半導体基板に対する加熱領域を
時間的に移動させて半導体基板の半導体膜を帯域溶融再
結晶化することができる。従って、一回目は、上記実施
例4と同様にしてヒータエレメント15が配列する方向
に、半導体膜を帯域溶融再結晶化し、二回目は電圧を印
加する2本の電極エレメントの組合せを時間的に変化さ
せて、各ヒータエレメント15の発熱する区間を電極エ
レメント17の配列方向に移動させて、半導体膜を帯域
溶融再結晶化することにより、一回目の帯域溶融再結晶
化によって溶融部の移動方向に長く伸びた結晶を、二回
目の帯域溶融再結晶化の際の成長核として用いることが
でき、その単結晶領域が大きな面積に形成された半導体
膜を得ることができる。
のみに電圧を印加して、各ヒータエレメント15の特定
の区間のみを発熱させることができるので、この電圧を
印加する2本の電極エレメント17の組み合わせを時間
的に変えることにより、半導体基板に対する加熱領域を
時間的に移動させて半導体基板の半導体膜を帯域溶融再
結晶化することができる。従って、一回目は、上記実施
例4と同様にしてヒータエレメント15が配列する方向
に、半導体膜を帯域溶融再結晶化し、二回目は電圧を印
加する2本の電極エレメントの組合せを時間的に変化さ
せて、各ヒータエレメント15の発熱する区間を電極エ
レメント17の配列方向に移動させて、半導体膜を帯域
溶融再結晶化することにより、一回目の帯域溶融再結晶
化によって溶融部の移動方向に長く伸びた結晶を、二回
目の帯域溶融再結晶化の際の成長核として用いることが
でき、その単結晶領域が大きな面積に形成された半導体
膜を得ることができる。
【0064】実施例9.図12〜図15はこの発明の実
施例9による太陽電池の製造工程を説明するための図で
あり、図12はその第1工程を示す上面図(図12(a)
)と断面図(図12(b) ,図12(c) )、図13はそ
の第2工程を示す上面図(図13(a) )と断面図(図1
3(b) ,図13(c) )、図14はその第3工程を示す上
面図(図14(a) )と断面図(図14(b) ,図14(c)
)、図15はその第4工程を示す上面図(図15(a)
)と断面図(図15(b) ,図15(c) )である。ここ
で、図12(b) ,図12(c) は、それぞれ図12(a) の
XIIb−XIIb線とXIIc−XIIc線における断面を示し、図1
3(b) ,図13(c) は、それぞれ図13(a) のXIIIb −
XIIIb 線とXIIIc −XIIIc 線における断面を示し、図1
4(b) ,図14(c) は、それぞれ図14(a) のXIVb−XI
Vb線とXIVc−XIVc線における断面を示し、図15(b) ,
図15(c) は、それぞれ図15(a) のXVb −XVb 線とXV
c −XVc 線における断面を示している。
施例9による太陽電池の製造工程を説明するための図で
あり、図12はその第1工程を示す上面図(図12(a)
)と断面図(図12(b) ,図12(c) )、図13はそ
の第2工程を示す上面図(図13(a) )と断面図(図1
3(b) ,図13(c) )、図14はその第3工程を示す上
面図(図14(a) )と断面図(図14(b) ,図14(c)
)、図15はその第4工程を示す上面図(図15(a)
)と断面図(図15(b) ,図15(c) )である。ここ
で、図12(b) ,図12(c) は、それぞれ図12(a) の
XIIb−XIIb線とXIIc−XIIc線における断面を示し、図1
3(b) ,図13(c) は、それぞれ図13(a) のXIIIb −
XIIIb 線とXIIIc −XIIIc 線における断面を示し、図1
4(b) ,図14(c) は、それぞれ図14(a) のXIVb−XI
Vb線とXIVc−XIVc線における断面を示し、図15(b) ,
図15(c) は、それぞれ図15(a) のXVb −XVb 線とXV
c −XVc 線における断面を示している。
【0065】以下、製造工程を説明する。先ず、図12
に示すように、基板10上に絶縁膜1を形成し、該絶縁
膜1上に複数の島状の半導体膜18aが線状の半導体膜
18bにより直線状に連結された形状の第1の半導体膜
18Aを形成し、該第1の半導体膜18Aを覆うように
絶縁膜3aを形成し、この絶縁膜3a上に複数の島状の
半導体膜18cが線状の半導体膜18dにより直線状に
連結された形状の上記第1の半導体膜とその導電型が同
じの第2の半導体膜18Bを形成した後、この第2の半
導体膜18Bを覆うように、絶縁膜3bを形成する。そ
して、この後、図示しない線状のヒータ手段により、第
1,第2の半導体膜18A,18Bを、その島状の半導
体膜18a,18cが直線状に繋がれている方向に帯域
溶融再結晶化する。ここで、第1,第2の半導体膜18
A,18Bは何れも多結晶シリコンまたはアモルファス
シリコンからなり、互いにその形成位置が上下で重なら
ないように形成されている。また、絶縁膜3a,3bは
シリコン酸化膜或いはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜
の積層膜から構成されている。また、第1,第2の半導
体膜18A,18Bの島状の半導体膜18a,18cは
従来の技術で説明したのと同じ原理により、亜粒界を発
生することなく再結晶化され、単結晶となる。
に示すように、基板10上に絶縁膜1を形成し、該絶縁
膜1上に複数の島状の半導体膜18aが線状の半導体膜
18bにより直線状に連結された形状の第1の半導体膜
18Aを形成し、該第1の半導体膜18Aを覆うように
絶縁膜3aを形成し、この絶縁膜3a上に複数の島状の
半導体膜18cが線状の半導体膜18dにより直線状に
連結された形状の上記第1の半導体膜とその導電型が同
じの第2の半導体膜18Bを形成した後、この第2の半
導体膜18Bを覆うように、絶縁膜3bを形成する。そ
して、この後、図示しない線状のヒータ手段により、第
1,第2の半導体膜18A,18Bを、その島状の半導
体膜18a,18cが直線状に繋がれている方向に帯域
溶融再結晶化する。ここで、第1,第2の半導体膜18
A,18Bは何れも多結晶シリコンまたはアモルファス
シリコンからなり、互いにその形成位置が上下で重なら
ないように形成されている。また、絶縁膜3a,3bは
シリコン酸化膜或いはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜
の積層膜から構成されている。また、第1,第2の半導
体膜18A,18Bの島状の半導体膜18a,18cは
従来の技術で説明したのと同じ原理により、亜粒界を発
生することなく再結晶化され、単結晶となる。
【0066】次に、絶縁膜3a,3bの第1,第2の半
導体膜18A,18Bにおける線状の半導体膜18b,
18d上に形成されている部分以外の部分を除去した
後、残された線状の半導体膜18b,18d上に形成さ
れている絶縁膜3a,3bをマスクにして、第1,第2
の半導体膜18A,18Bとはその導電型が反対の不純
物を拡散すると、図13に示すように、表面露出した第
1,第2の半導体膜18A,18Bの線状の半導体膜1
8a,18cに不純物拡散領域19が形成されて、pn
接合が形成される。ここで、上記不純物は、第1,第2
の半導体膜18A,18Bがp型の場合はリン(P)等
のn型不純物であり、第1,第2の半導体膜18A,1
8Bがn型の場合は、ホウ素(B)等のp型不純物であ
る。また、第1,第2の半導体膜18A,18Bの比抵
抗は通常1Ω・cmであり、不純物拡散領域19はその
シート抵抗が100Ω/□になる。
導体膜18A,18Bにおける線状の半導体膜18b,
18d上に形成されている部分以外の部分を除去した
後、残された線状の半導体膜18b,18d上に形成さ
れている絶縁膜3a,3bをマスクにして、第1,第2
の半導体膜18A,18Bとはその導電型が反対の不純
物を拡散すると、図13に示すように、表面露出した第
1,第2の半導体膜18A,18Bの線状の半導体膜1
8a,18cに不純物拡散領域19が形成されて、pn
接合が形成される。ここで、上記不純物は、第1,第2
の半導体膜18A,18Bがp型の場合はリン(P)等
のn型不純物であり、第1,第2の半導体膜18A,1
8Bがn型の場合は、ホウ素(B)等のp型不純物であ
る。また、第1,第2の半導体膜18A,18Bの比抵
抗は通常1Ω・cmであり、不純物拡散領域19はその
シート抵抗が100Ω/□になる。
【0067】次に、図14に示すように、第1,第2の
半導体膜18A,18Bの線状の半導体膜18b,18
d上に残っている絶縁膜3a,3bを除去した後、図1
5に示すように、上記工程により露出した線状の半導体
膜18b,18dと、これに隣接する不純物拡散領域1
9に、これらの間を電気的に接続する金属電極20を形
成すると、p型或いはn型の島状領域が、各列毎に、隣
接する該島状領域とは反対導電型の線状のn型或いはp
型領域に接続された、いわゆる集積型の太陽電池を得る
ことができる。
半導体膜18A,18Bの線状の半導体膜18b,18
d上に残っている絶縁膜3a,3bを除去した後、図1
5に示すように、上記工程により露出した線状の半導体
膜18b,18dと、これに隣接する不純物拡散領域1
9に、これらの間を電気的に接続する金属電極20を形
成すると、p型或いはn型の島状領域が、各列毎に、隣
接する該島状領域とは反対導電型の線状のn型或いはp
型領域に接続された、いわゆる集積型の太陽電池を得る
ことができる。
【0068】このように本実施例の太陽電池の製造工程
では、基板10の絶縁膜膜1上のほぼ全面に形成され
た,その内部に亜粒界がない,単結晶の半導体膜18
a,18cを受光部とする集積型太陽電池を得ることが
でき、従来に比して光電変換効率の優れた太陽電池を得
ることができる。
では、基板10の絶縁膜膜1上のほぼ全面に形成され
た,その内部に亜粒界がない,単結晶の半導体膜18
a,18cを受光部とする集積型太陽電池を得ることが
でき、従来に比して光電変換効率の優れた太陽電池を得
ることができる。
【0069】尚、上記工程では、線状の半導体膜18
b,18d上の絶縁膜3a,3bをそのまま不純物拡散
用のマスクとして用いたが、第1,第2の半導体膜18
A,18Bを覆う絶縁膜3a,3bを全面にわたって除
去した後、新たに拡散マスクを形成してもよく、また、
新たに半導体膜をエピタキシャル成長し、該半導体膜の
線状の半導体膜18b,18d上に成長した部分上に、
改めて拡散マスクを形成し、この後、上記と同様の工程
により太陽電池を形成するようにしてもよい。
b,18d上の絶縁膜3a,3bをそのまま不純物拡散
用のマスクとして用いたが、第1,第2の半導体膜18
A,18Bを覆う絶縁膜3a,3bを全面にわたって除
去した後、新たに拡散マスクを形成してもよく、また、
新たに半導体膜をエピタキシャル成長し、該半導体膜の
線状の半導体膜18b,18d上に成長した部分上に、
改めて拡散マスクを形成し、この後、上記と同様の工程
により太陽電池を形成するようにしてもよい。
【0070】また、本実施例では、集積型太陽電池の製
造する工程を説明したが、上記第1,第2の半導体膜1
8A,18Bの帯域溶融再結晶化工程後、絶縁膜3a,
3bを完全に除去し、このようにして得られた半導体基
板を、太陽電池とは異なる他の機能の半導体装置用の半
導体基板として使用することも可能である。
造する工程を説明したが、上記第1,第2の半導体膜1
8A,18Bの帯域溶融再結晶化工程後、絶縁膜3a,
3bを完全に除去し、このようにして得られた半導体基
板を、太陽電池とは異なる他の機能の半導体装置用の半
導体基板として使用することも可能である。
【0071】実施例10.図16はこの発明の実施例1
0による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を示す断
面図であり、図において、図23と同一符号は同一また
は相当する部分を示し、500は上側ヒータ手段で、こ
れは、半導体基板100上を該半導体基板100から一
定間隔を隔てて所定方向に移動するストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21と、該移動するストリップ状のハ
ロゲン赤外線ランプ21と加熱対象物である半導体基板
100との間に配置された,その半導体基板100に対
向する側の面に、ストライプ状のV字溝22aが一定周
期で形成された石英ガラス板からなるグレーティング2
2とから構成されている。ここで、ストライプ状のV字
溝22aは約300μmピッチで刻まれている。この半
導体製造装置の全体の構成は、図22(b) と基本的に同
じであり、該図22(b) を参照して説明すると、カーボ
ンストリップヒータ4を、ストリップ状のハロゲン赤外
線ランプ21に置き換え、サセプタ6上に載置された半
導体基板100とストリップ状のハロゲン赤外線ランプ
21との間の空間にグレーティング22を配置して構成
されている。尚、ストリップ状のハロゲン赤外線ランプ
21はグレーティング22のストライプ状のV字溝22
aのストライプ方向へ一定速度で移動する。
0による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を示す断
面図であり、図において、図23と同一符号は同一また
は相当する部分を示し、500は上側ヒータ手段で、こ
れは、半導体基板100上を該半導体基板100から一
定間隔を隔てて所定方向に移動するストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21と、該移動するストリップ状のハ
ロゲン赤外線ランプ21と加熱対象物である半導体基板
100との間に配置された,その半導体基板100に対
向する側の面に、ストライプ状のV字溝22aが一定周
期で形成された石英ガラス板からなるグレーティング2
2とから構成されている。ここで、ストライプ状のV字
溝22aは約300μmピッチで刻まれている。この半
導体製造装置の全体の構成は、図22(b) と基本的に同
じであり、該図22(b) を参照して説明すると、カーボ
ンストリップヒータ4を、ストリップ状のハロゲン赤外
線ランプ21に置き換え、サセプタ6上に載置された半
導体基板100とストリップ状のハロゲン赤外線ランプ
21との間の空間にグレーティング22を配置して構成
されている。尚、ストリップ状のハロゲン赤外線ランプ
21はグレーティング22のストライプ状のV字溝22
aのストライプ方向へ一定速度で移動する。
【0072】このような本実施例装置では、ストリップ
状のハロゲン赤外線ランプ21の輻射(熱線)が、グレ
ーティング22に刻まれたV字溝22aにより屈折する
ため、該V字溝22aのピッチに従って半導体基板10
0に対する加熱強度に強弱がつき、この加熱強度の強弱
に応じて、半導体基板100内の帯域溶融していく半導
体膜中に生ずる固液界面の凹凸の位置が制御され、該半
導体膜内に発生する亜粒界の発生位置を制御することが
できる。従って、本装置によれば、半導板基板100に
何ら細工を施すことなく、帯域溶融再結晶化される半導
体膜内の亜粒界の発生位置を制御することができる。
状のハロゲン赤外線ランプ21の輻射(熱線)が、グレ
ーティング22に刻まれたV字溝22aにより屈折する
ため、該V字溝22aのピッチに従って半導体基板10
0に対する加熱強度に強弱がつき、この加熱強度の強弱
に応じて、半導体基板100内の帯域溶融していく半導
体膜中に生ずる固液界面の凹凸の位置が制御され、該半
導体膜内に発生する亜粒界の発生位置を制御することが
できる。従って、本装置によれば、半導板基板100に
何ら細工を施すことなく、帯域溶融再結晶化される半導
体膜内の亜粒界の発生位置を制御することができる。
【0073】実施例11.図17はこの発明の実施例1
1による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を示す断
面図であり、図において、図23と同一符号は同一また
は相当する部分を示し、600は上側ヒータ手段で、こ
れは、半導体基板100上を該半導体基板100から一
定間隔を隔てて所定方向に移動するストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21と、該移動するストリップ状のハ
ロゲン赤外線ランプ21と加熱対象物である半導体基板
100との間に配置された,タングステン等の高融点金
属等からなるワイヤ23aを約300μmの間隔で平行
に並べて構成されたグレーティング23とから構成され
ている。この半導体製造装置の全体の構成は、図22
(b) と基本的に同じであり、該図22(b) を参照して説
明すると、カーボンストリップヒータ4を、ストリップ
状のハロゲン赤外線ランプ21に置き換え、サセプタ6
上に載置された半導体基板100とストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21との間の空間にグレーティング2
3を配置して構成されている。尚、ストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21はグレーティング23のワイヤ2
3aの長手方向に一定速度で移動する。
1による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の上側ヒータ手段の構成を示す断
面図であり、図において、図23と同一符号は同一また
は相当する部分を示し、600は上側ヒータ手段で、こ
れは、半導体基板100上を該半導体基板100から一
定間隔を隔てて所定方向に移動するストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21と、該移動するストリップ状のハ
ロゲン赤外線ランプ21と加熱対象物である半導体基板
100との間に配置された,タングステン等の高融点金
属等からなるワイヤ23aを約300μmの間隔で平行
に並べて構成されたグレーティング23とから構成され
ている。この半導体製造装置の全体の構成は、図22
(b) と基本的に同じであり、該図22(b) を参照して説
明すると、カーボンストリップヒータ4を、ストリップ
状のハロゲン赤外線ランプ21に置き換え、サセプタ6
上に載置された半導体基板100とストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21との間の空間にグレーティング2
3を配置して構成されている。尚、ストリップ状のハロ
ゲン赤外線ランプ21はグレーティング23のワイヤ2
3aの長手方向に一定速度で移動する。
【0074】このような本実施例装置では、ストリップ
状のハロゲン赤外線ランプ21の輻射(熱線)が、グレ
ーティング23のワイヤ23aにより遮られるので、半
導体基板100のこのワイヤ23aに対応する部分の加
熱強度が他の部分に比べて弱められ、この加熱強度の周
期的な変化により、半導体基板100内の帯域溶融して
いく半導体膜中に生ずる固液界面の凹凸の位置が制御さ
れ、該半導体膜内に発生する亜粒界の発生位置を制御す
ることができる。従って、本実施例例装置においても、
上記実施例10と同様の効果を得ることができる。
状のハロゲン赤外線ランプ21の輻射(熱線)が、グレ
ーティング23のワイヤ23aにより遮られるので、半
導体基板100のこのワイヤ23aに対応する部分の加
熱強度が他の部分に比べて弱められ、この加熱強度の周
期的な変化により、半導体基板100内の帯域溶融して
いく半導体膜中に生ずる固液界面の凹凸の位置が制御さ
れ、該半導体膜内に発生する亜粒界の発生位置を制御す
ることができる。従って、本実施例例装置においても、
上記実施例10と同様の効果を得ることができる。
【0075】尚、上記ワイヤ23aは半導体基板100
に接触させてもよく、この場合は、ワイヤ23aに半導
体基板100の熱が伝導することにより、半導体基板1
00のワイヤ23aが接触する部分の温度が下げられ
て、加熱強度に周期的な変化が形成される。
に接触させてもよく、この場合は、ワイヤ23aに半導
体基板100の熱が伝導することにより、半導体基板1
00のワイヤ23aが接触する部分の温度が下げられ
て、加熱強度に周期的な変化が形成される。
【0076】実施例12.図18はこの発明の実施例1
2による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図28と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。この半導体製造装置は、この図に
示すように、図28に示した従来の半導体製造装置の下
側ヒータ手段250と加熱対象物である半導体基板10
0との間に、発熱手段250のストリップ状ランプ8か
らの輻射を散乱させる光散乱板24を挿入されて、構成
されている。ここで、光散乱板24は、石英板24b
と、該石英板24b上に敷きつめられた,透明体で粒径
が約5mm以下のランダムな形状をした石英粒24aと
から構成されている。また、石英粒24aの粒径を約5
mm以下としているのは、前述したように、ストリップ
状ランプ8の直径が約1cmであり、該ストリップ状ラ
ンプ8の直径より小さい寸法のほうが、ストリップ状ラ
ンプ8からの輻射(熱線)を効率良く散乱させることが
できるためである。また、石英粒24aを敷きつめる厚
さは、ストリップ状ランプ8と光散乱板24との距離,
光散乱板24と半導体基板100との距離に依存し、例
えば、ストリップ状ランプ8と半導体基板100の間隔
が5cm程度の場合は、その中間に約1cmの厚みに石
英粒24aを敷きつめた光散乱板24を配置すれば、十
分な光の散乱効果が得られる。
2による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図28と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。この半導体製造装置は、この図に
示すように、図28に示した従来の半導体製造装置の下
側ヒータ手段250と加熱対象物である半導体基板10
0との間に、発熱手段250のストリップ状ランプ8か
らの輻射を散乱させる光散乱板24を挿入されて、構成
されている。ここで、光散乱板24は、石英板24b
と、該石英板24b上に敷きつめられた,透明体で粒径
が約5mm以下のランダムな形状をした石英粒24aと
から構成されている。また、石英粒24aの粒径を約5
mm以下としているのは、前述したように、ストリップ
状ランプ8の直径が約1cmであり、該ストリップ状ラ
ンプ8の直径より小さい寸法のほうが、ストリップ状ラ
ンプ8からの輻射(熱線)を効率良く散乱させることが
できるためである。また、石英粒24aを敷きつめる厚
さは、ストリップ状ランプ8と光散乱板24との距離,
光散乱板24と半導体基板100との距離に依存し、例
えば、ストリップ状ランプ8と半導体基板100の間隔
が5cm程度の場合は、その中間に約1cmの厚みに石
英粒24aを敷きつめた光散乱板24を配置すれば、十
分な光の散乱効果が得られる。
【0077】このような本実施例装置では、発熱手段2
50のストリップ状ランプ8の輻射(熱線)が、光散乱
板24を通過する際、無数の石英粒24aの表面で、石
英と空気の屈折率の差により屈折及び反射される。そし
て、この屈折及び反射された輻射(熱線)は、石英粒2
4aの粒径を約5mm以下とし、かつ、石英粒24aを
ランダムな形状としていることから、あらゆる角度に散
乱する。従って、この散乱により、半導体基板100へ
はあらゆる角度から輻射(熱線)が到達することにな
り、半導体基板100は全面にわたってほぼ均一な量の
輻射を受け、半導体基板100の全面がほぼ均一に加熱
される。従って、本実施例装置では、その内部に未溶融
部分を生ずることなく、半導体膜を帯域溶融再結晶化す
ることができる。
50のストリップ状ランプ8の輻射(熱線)が、光散乱
板24を通過する際、無数の石英粒24aの表面で、石
英と空気の屈折率の差により屈折及び反射される。そし
て、この屈折及び反射された輻射(熱線)は、石英粒2
4aの粒径を約5mm以下とし、かつ、石英粒24aを
ランダムな形状としていることから、あらゆる角度に散
乱する。従って、この散乱により、半導体基板100へ
はあらゆる角度から輻射(熱線)が到達することにな
り、半導体基板100は全面にわたってほぼ均一な量の
輻射を受け、半導体基板100の全面がほぼ均一に加熱
される。従って、本実施例装置では、その内部に未溶融
部分を生ずることなく、半導体膜を帯域溶融再結晶化す
ることができる。
【0078】尚、この実施例では、石英粒24aを石英
板24bの上面に敷きつめて光散乱板24を形成した
が、石英粒24aを板状に成型して適当なバインダ(例
えば樹脂)で結合して光散乱板を形成しても、また、石
英粒24aをその軟化点まで昇温してアニールし、石英
粒24a同士を結合して光散乱板24を形成してもよ
く、いずれの場合においても、上記と同様の効果を得る
ことができる。
板24bの上面に敷きつめて光散乱板24を形成した
が、石英粒24aを板状に成型して適当なバインダ(例
えば樹脂)で結合して光散乱板を形成しても、また、石
英粒24aをその軟化点まで昇温してアニールし、石英
粒24a同士を結合して光散乱板24を形成してもよ
く、いずれの場合においても、上記と同様の効果を得る
ことができる。
【0079】実施例13.図19はこの発明の実施例1
3による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図18と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。上記図18に示した実施例12の
半導体製造装置では、光散乱板24を、石英板24b上
に、粒径の大きな粒と、粒径の小さな粒が混在する石英
粒24を敷きつめて構成したが、この実施例装置は、石
英板24b上に、まず、粒径が例えば3mm〜5mmの
範囲にある大きな粒径の石英粒24a2 を敷きつめ、こ
の上に粒径が例えば3mm未満の小さな粒径の石英粒2
4a1 を敷きつめて光散乱板25を構成している。輻射
(熱線)の散乱を激しくするためには、光散乱板を構成
する全ての石英粒を、その粒径が例えば3mm未満の小
さい粒径のものにすればよいものと考えられるが、この
場合は、ストリップ状ランプ8からの輻射(熱線)が光
散乱板を透過する割合(透過率)が低下してしまい、上
記実施例12に比べて半導体基板100に到達する輻射
(熱線)量が低下してしまう。これに対し、本実施例装
置は、上記構成としたことにより、ストリップ状ランプ
8からの輻射(熱線)は、まず、石英板24b上の大き
な粒径の石英粒24a2 により、大まかに散乱し、この
後、小さな粒径の石英粒24a1 によって更に細かく散
乱するので、透過率の低下を生ずることなく、上記実施
例12と同等の輻射(熱線)量を得ることができ、しか
も、半導体基板100の全面がより均一な量の輻射を受
け、半導体基板100の全面がより均一に加熱される。
3による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図18と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。上記図18に示した実施例12の
半導体製造装置では、光散乱板24を、石英板24b上
に、粒径の大きな粒と、粒径の小さな粒が混在する石英
粒24を敷きつめて構成したが、この実施例装置は、石
英板24b上に、まず、粒径が例えば3mm〜5mmの
範囲にある大きな粒径の石英粒24a2 を敷きつめ、こ
の上に粒径が例えば3mm未満の小さな粒径の石英粒2
4a1 を敷きつめて光散乱板25を構成している。輻射
(熱線)の散乱を激しくするためには、光散乱板を構成
する全ての石英粒を、その粒径が例えば3mm未満の小
さい粒径のものにすればよいものと考えられるが、この
場合は、ストリップ状ランプ8からの輻射(熱線)が光
散乱板を透過する割合(透過率)が低下してしまい、上
記実施例12に比べて半導体基板100に到達する輻射
(熱線)量が低下してしまう。これに対し、本実施例装
置は、上記構成としたことにより、ストリップ状ランプ
8からの輻射(熱線)は、まず、石英板24b上の大き
な粒径の石英粒24a2 により、大まかに散乱し、この
後、小さな粒径の石英粒24a1 によって更に細かく散
乱するので、透過率の低下を生ずることなく、上記実施
例12と同等の輻射(熱線)量を得ることができ、しか
も、半導体基板100の全面がより均一な量の輻射を受
け、半導体基板100の全面がより均一に加熱される。
【0080】実施例14.図20はこの発明の実施例1
4による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図18と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。この実施例の半導体製造装置は、
図18に示した実施例12の半導体製造装置の光散乱板
24を、その直径が5mm以下の複数の石英棒24c
を、石英板24b上にストリップ状ランプ8と平行とな
るように積み重ねて構成した光散乱板26に、置き換え
たものである。ここで、石英棒24cをストリップ状ラ
ンプ8と平行に配置しているのは、ストリップ状ランプ
8の長手方向は輻射量がほぼ均一になるためである。
4による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図18と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。この実施例の半導体製造装置は、
図18に示した実施例12の半導体製造装置の光散乱板
24を、その直径が5mm以下の複数の石英棒24c
を、石英板24b上にストリップ状ランプ8と平行とな
るように積み重ねて構成した光散乱板26に、置き換え
たものである。ここで、石英棒24cをストリップ状ラ
ンプ8と平行に配置しているのは、ストリップ状ランプ
8の長手方向は輻射量がほぼ均一になるためである。
【0081】このような本実施例装置では、上記実施例
12と同様の効果を得ることができ、しかも、上記石英
板24b上に複数の石英棒24cを積み重ねていくだけ
で光散乱板26を構成できるので、上記実施例12のよ
うに、石英粒で光散乱板を構成するよりも、光散乱板の
形成及び取扱いを簡単に行える効果がある。
12と同様の効果を得ることができ、しかも、上記石英
板24b上に複数の石英棒24cを積み重ねていくだけ
で光散乱板26を構成できるので、上記実施例12のよ
うに、石英粒で光散乱板を構成するよりも、光散乱板の
形成及び取扱いを簡単に行える効果がある。
【0082】実施例15.図21はこの発明の実施例1
5による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図18と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。この実施例の半導体装置は、図1
8に示した実施例12の半導体製造装置の光散乱板24
を、石英板24b上に、まず、直径が3mm〜5mmの
範囲にある大きな直径の石英棒24c2 を複数積み重
ね、この上に直径が3mm未満の小さな直径の石英棒2
4c1 を複数積み重ねて構成した光散乱板27に、置き
換えたものである。
5による基板上に形成された半導体膜を帯域溶融再結晶
化する半導体製造装置の主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図18と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。この実施例の半導体装置は、図1
8に示した実施例12の半導体製造装置の光散乱板24
を、石英板24b上に、まず、直径が3mm〜5mmの
範囲にある大きな直径の石英棒24c2 を複数積み重
ね、この上に直径が3mm未満の小さな直径の石英棒2
4c1 を複数積み重ねて構成した光散乱板27に、置き
換えたものである。
【0083】このような本実施例装置では、石英板24
b上の大きな直径の石英棒24c2がまず大まかにスト
リップ状ランプ8からの輻射光を散乱させ、この後、こ
の散乱された光が小さな直径の石英棒24c1 によって
更に細かく散乱されて、半導体基板100に到達する。
従って、上記実施例13と同様の効果を得ることがで
き、しかも、上記実施例14と同様に、上記実施例1
2,13のように、石英粒で光散乱板を構成するより
も、光散乱板の形成及び取扱いを簡単に行える効果があ
る。
b上の大きな直径の石英棒24c2がまず大まかにスト
リップ状ランプ8からの輻射光を散乱させ、この後、こ
の散乱された光が小さな直径の石英棒24c1 によって
更に細かく散乱されて、半導体基板100に到達する。
従って、上記実施例13と同様の効果を得ることがで
き、しかも、上記実施例14と同様に、上記実施例1
2,13のように、石英粒で光散乱板を構成するより
も、光散乱板の形成及び取扱いを簡単に行える効果があ
る。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる半導体製
造装置によれば、ストリップ状の発熱体の半導体基板に
対向する面以外の周囲面を、絶縁性で、且つ、熱放射の
少ない,耐熱材料からなる熱放射抑止膜で被覆したの
で、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形成される溶
融領域の幅を細くすることができ、その結果、上記半導
体膜をその結晶品質がより優れたものとなるよう,帯域
溶融再結晶化することができる効果がある。
造装置によれば、ストリップ状の発熱体の半導体基板に
対向する面以外の周囲面を、絶縁性で、且つ、熱放射の
少ない,耐熱材料からなる熱放射抑止膜で被覆したの
で、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形成される溶
融領域の幅を細くすることができ、その結果、上記半導
体膜をその結晶品質がより優れたものとなるよう,帯域
溶融再結晶化することができる効果がある。
【0085】更に、本発明にかかる半導体製造装置によ
れば、ストリップ状の発熱体とともに移動して、該スト
リップ状の発熱体の半導体基板に向かう方向以外の他の
方向に放射する熱を遮蔽する,絶縁性で、且つ、熱放射
の少ない,耐熱材料で構成された熱放射抑止部材を設け
たので、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形成され
る溶融領域の幅を細くすることができ、その結果、上記
半導体膜をその結晶品質がより優れたものとなるよう,
帯域溶融再結晶化することができる効果がある。
れば、ストリップ状の発熱体とともに移動して、該スト
リップ状の発熱体の半導体基板に向かう方向以外の他の
方向に放射する熱を遮蔽する,絶縁性で、且つ、熱放射
の少ない,耐熱材料で構成された熱放射抑止部材を設け
たので、上記半導体基板内の半導体膜に帯状に形成され
る溶融領域の幅を細くすることができ、その結果、上記
半導体膜をその結晶品質がより優れたものとなるよう,
帯域溶融再結晶化することができる効果がある。
【0086】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、絶縁性で、且つ、熱放射の少ない,耐熱材料で
構成されたストリップ状の基体の半導体基板に対向する
面に、薄層状の発熱体層を形成して、ストリップ状のヒ
ータ手段を構成したので、上記半導体基板内の半導体膜
に帯状に形成される溶融領域の幅を細くすることがで
き、その結果、上記半導体膜をその結晶品質がより優れ
たものとなるよう,帯域溶融再結晶化することができる
効果がある。
よれば、絶縁性で、且つ、熱放射の少ない,耐熱材料で
構成されたストリップ状の基体の半導体基板に対向する
面に、薄層状の発熱体層を形成して、ストリップ状のヒ
ータ手段を構成したので、上記半導体基板内の半導体膜
に帯状に形成される溶融領域の幅を細くすることがで
き、その結果、上記半導体膜をその結晶品質がより優れ
たものとなるよう,帯域溶融再結晶化することができる
効果がある。
【0087】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、ストリップ状の発熱体の発熱によって生ずるそ
の長手方向への膨張を該方向に逃がすようにしたので、
強度が弱い極細のストリップ状の発熱体を使用すること
が可能となり、その結果、半帯状の溶融領域の幅を従来
よりも細くして、半導体膜を帯域溶融再結晶化すること
ができる効果がある。
よれば、ストリップ状の発熱体の発熱によって生ずるそ
の長手方向への膨張を該方向に逃がすようにしたので、
強度が弱い極細のストリップ状の発熱体を使用すること
が可能となり、その結果、半帯状の溶融領域の幅を従来
よりも細くして、半導体膜を帯域溶融再結晶化すること
ができる効果がある。
【0088】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、ストリップ状の発熱体から放射された熱が、ス
トリップ状の発熱体の幅よりも、その開口幅が小さいス
トリップ状の開口部を通して半導体基板に到達するよう
にしたので、該半導体基板内の半導体膜に帯状に形成さ
れる溶融領域の幅を細くすることができ、その結果、上
記半導体膜をその結晶品質がより優れたものとなるよ
う,帯域溶融再結晶化することができる効果がある。
よれば、ストリップ状の発熱体から放射された熱が、ス
トリップ状の発熱体の幅よりも、その開口幅が小さいス
トリップ状の開口部を通して半導体基板に到達するよう
にしたので、該半導体基板内の半導体膜に帯状に形成さ
れる溶融領域の幅を細くすることができ、その結果、上
記半導体膜をその結晶品質がより優れたものとなるよ
う,帯域溶融再結晶化することができる効果がある。
【0089】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、通電により発熱する複数のストリップ状のヒー
タエレメントをアレイ状に並べて構成したヒータ手段の
各ヒータエレメントの通電期間を制御することにより、
半導体基板に対して帯状の加熱領域を移動させるように
したので、従来のようなストリップ状の発熱体を移動さ
せるというような安定性及び再現性が劣悪な構成を用い
ることなく、上記半導体基板内の半導体膜を安定に且つ
再現性よく帯域溶融再結晶化することができる効果があ
る。
よれば、通電により発熱する複数のストリップ状のヒー
タエレメントをアレイ状に並べて構成したヒータ手段の
各ヒータエレメントの通電期間を制御することにより、
半導体基板に対して帯状の加熱領域を移動させるように
したので、従来のようなストリップ状の発熱体を移動さ
せるというような安定性及び再現性が劣悪な構成を用い
ることなく、上記半導体基板内の半導体膜を安定に且つ
再現性よく帯域溶融再結晶化することができる効果があ
る。
【0090】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、上記複数のストリップ状のヒータエレメントの
各ヒータエレメントの発熱領域を制御できるようにした
ので、上記半導体膜内に生ずる固液界面の形状を時間的
に変化させることができ、その結果、その内部に亜粒界
を発生させることなく、半導体膜を帯域溶融再結晶化す
ることができ、亜粒界が存在しない大面積の単結晶から
なる半導体膜を得ることができる効果がある。
よれば、上記複数のストリップ状のヒータエレメントの
各ヒータエレメントの発熱領域を制御できるようにした
ので、上記半導体膜内に生ずる固液界面の形状を時間的
に変化させることができ、その結果、その内部に亜粒界
を発生させることなく、半導体膜を帯域溶融再結晶化す
ることができ、亜粒界が存在しない大面積の単結晶から
なる半導体膜を得ることができる効果がある。
【0091】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、ストリップ状の発熱体と半導体基板との間に、
ストリップ状の発熱体による半導体基板への加熱強度に
一定周期の強弱をつける加熱強度制御部材を挿入したの
で、半導体基板そのものに特別な細工を施すことなく、
従来に比べて簡単な工程で、その内部に発生する亜粒界
の発生位置を制御しつつ、上記半導体基板内の半導体膜
を帯域溶融再結晶化することができる効果がある。
よれば、ストリップ状の発熱体と半導体基板との間に、
ストリップ状の発熱体による半導体基板への加熱強度に
一定周期の強弱をつける加熱強度制御部材を挿入したの
で、半導体基板そのものに特別な細工を施すことなく、
従来に比べて簡単な工程で、その内部に発生する亜粒界
の発生位置を制御しつつ、上記半導体基板内の半導体膜
を帯域溶融再結晶化することができる効果がある。
【0092】更に、この発明にかかる半導体製造装置に
よれば、複数のストリップ状ランプを互いに一定間隔を
空けて配置して構成されたヒータ手段と半導体基板との
間に、光散乱手段を挿入したので、上記ストリップ状の
ランプの輻射が、あらゆる角度に散乱することとなり、
半導体基板の全面を均一に加熱することができる効果が
ある。
よれば、複数のストリップ状ランプを互いに一定間隔を
空けて配置して構成されたヒータ手段と半導体基板との
間に、光散乱手段を挿入したので、上記ストリップ状の
ランプの輻射が、あらゆる角度に散乱することとなり、
半導体基板の全面を均一に加熱することができる効果が
ある。
【0093】更に、この発明にかかる半導体基板の製造
方法によれば、基板上に、複数の島状の半導体膜を線状
の半導体膜で直線状に連結した第1の半導体膜を、島状
の半導体膜の隣に島状の半導体膜が並ぶように複数並べ
て形成し、これら複数の第1の半導体膜を絶縁膜で覆っ
た後、上記第1の半導体膜と同じ形状の第2の半導体膜
を、その島状の半導体膜が上記第1の半導体膜の島状の
半導体膜に重ならないように複数並べて形成し、更に、
これら複数の第2の半導体膜を絶縁膜で覆った後、これ
ら第1,第2の半導体膜の帯域溶融再結晶化を行うよう
にしたので、基板上のほぼ全面に、結晶欠陥が極めて少
ない単結晶化された半導体膜が形成された半導体基板を
得ることができる効果がある。
方法によれば、基板上に、複数の島状の半導体膜を線状
の半導体膜で直線状に連結した第1の半導体膜を、島状
の半導体膜の隣に島状の半導体膜が並ぶように複数並べ
て形成し、これら複数の第1の半導体膜を絶縁膜で覆っ
た後、上記第1の半導体膜と同じ形状の第2の半導体膜
を、その島状の半導体膜が上記第1の半導体膜の島状の
半導体膜に重ならないように複数並べて形成し、更に、
これら複数の第2の半導体膜を絶縁膜で覆った後、これ
ら第1,第2の半導体膜の帯域溶融再結晶化を行うよう
にしたので、基板上のほぼ全面に、結晶欠陥が極めて少
ない単結晶化された半導体膜が形成された半導体基板を
得ることができる効果がある。
【0094】更に、この発明にかかる半導体装置の製造
方法によれば、上記帯域溶融再結晶化された第1,第2
の半導体膜の島状の半導体膜に、これら第1,第2の半
導体膜の導電型とは異なる導電型の不純物を拡散してp
n接合を形成し、この後、第1,第2の半導体膜の島状
の半導体膜と、これらに隣接する第1,第2の半導体膜
の線状の半導体膜間を金属電極により接続するようにし
たので、簡単な工程で、結晶欠陥が極めて少ない単結晶
化された複数の島状の半導体膜をその受光部とする集積
型の光半導体装置を得ることができる効果がある。
方法によれば、上記帯域溶融再結晶化された第1,第2
の半導体膜の島状の半導体膜に、これら第1,第2の半
導体膜の導電型とは異なる導電型の不純物を拡散してp
n接合を形成し、この後、第1,第2の半導体膜の島状
の半導体膜と、これらに隣接する第1,第2の半導体膜
の線状の半導体膜間を金属電極により接続するようにし
たので、簡単な工程で、結晶欠陥が極めて少ない単結晶
化された複数の島状の半導体膜をその受光部とする集積
型の光半導体装置を得ることができる効果がある。
【図1】この発明の実施例1による半導体製造装置の上
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例2による半導体製造装置の上
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図3】この発明の実施例3による半導体製造装置の上
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図4】この発明の実施例4による半導体製造装置の上
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図5】この発明の実施例5による半導体製造装置の構
成を示す上面図である。
成を示す上面図である。
【図6】この発明の実施例6による半導体製造装置の上
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図7】図6に示す上側ヒータ手段の個々のヒータエレ
メントにより形成される半導体基板への加熱強度が時間
的に変化していく様子を示した図である。
メントにより形成される半導体基板への加熱強度が時間
的に変化していく様子を示した図である。
【図8】図6に示す上側ヒータ手段の下方に形成される
温度分布を示す図である。
温度分布を示す図である。
【図9】この発明の実施例7による半導体製造装置の上
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図10】図9に示した上側ヒータ手段の変形例を示す
図である。
図である。
【図11】この発明の実施例8による半導体製造装置の
上側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
上側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図12】この発明の実施例9による太陽電池の製造工
程を示す上面図(図12(a) )と断面図(図12(b),図
12(c) )である。
程を示す上面図(図12(a) )と断面図(図12(b),図
12(c) )である。
【図13】この発明の実施例9による太陽電池の製造工
程を示す上面図(図13(a) )と断面図(図13(b),図
13(c) )である。
程を示す上面図(図13(a) )と断面図(図13(b),図
13(c) )である。
【図14】この発明の実施例9による太陽電池の製造工
程を示す上面図(図14(a) )と断面図(図14(b),図
14(c) )である。
程を示す上面図(図14(a) )と断面図(図14(b),図
14(c) )である。
【図15】この発明の実施例9による太陽電池の製造工
程を示す上面図(図15(a) )と断面図(図15(b),図
15(c) )である。
程を示す上面図(図15(a) )と断面図(図15(b),図
15(c) )である。
【図16】この発明の実施例10による半導体製造装置
の上側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
の上側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図17】この発明の実施例11による半導体製造装置
の上側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
の上側ヒータ手段の構成を示す断面図である。
【図18】この発明の実施例12による半導体製造装置
の主要部の構成を示す断面図である。
の主要部の構成を示す断面図である。
【図19】この発明の実施例13による半導体製造装置
の主要部の構成を示す断面図である。
の主要部の構成を示す断面図である。
【図20】この発明の実施例14による半導体製造装置
の主要部の構成を示す断面図である。
の主要部の構成を示す断面図である。
【図21】この発明の実施例15による半導体製造装置
の主要部の構成を示す断面図である。
の主要部の構成を示す断面図である。
【図22】従来の基板上に形成された半導体膜を帯域溶
融再結晶化する工程を示す断面図である。
融再結晶化する工程を示す断面図である。
【図23】図22に示す工程により帯域溶融再結晶化さ
れた半導体膜の内部状態を示す上面図と断面図である。
れた半導体膜の内部状態を示す上面図と断面図である。
【図24】従来の半導体膜の帯域溶融再結晶化工程で使
用される基板上に半導体膜が形成された半導体基板の構
成を示す断面図と該半導体基板内に形成される温度分布
を示した図である。
用される基板上に半導体膜が形成された半導体基板の構
成を示す断面図と該半導体基板内に形成される温度分布
を示した図である。
【図25】図24に示す半導体基板の帯域溶融再結晶化
された半導体膜の内部状態を示す上面図である。
された半導体膜の内部状態を示す上面図である。
【図26】従来の半導体膜の帯域溶融再結晶化工程で使
用される基板上に半導体膜が形成された半導体基板の構
成を示す上面図である。
用される基板上に半導体膜が形成された半導体基板の構
成を示す上面図である。
【図27】移動するカーボンストリップヒータの下方に
形成される温度分布を示した図である。
形成される温度分布を示した図である。
【図28】従来の基板上に形成された半導体膜を帯域溶
融再結晶化する工程で使用される半導体製造装置の下側
ヒータ手段の構成を示す断面図と該下側ヒータ手段が基
板に与える加熱強度の分布を示した図である。
融再結晶化する工程で使用される半導体製造装置の下側
ヒータ手段の構成を示す断面図と該下側ヒータ手段が基
板に与える加熱強度の分布を示した図である。
1,3,3a,3b 絶縁膜 2,2A 半導体膜 2a 溶融領域 2b 亜粒界 2c 転位 2d 島状の半導体膜 2e 線状の半導体膜 4 カーボンストリップヒータ 4a カーボンストリップヒータの半導体基板に対向す
る面 4b 発熱体層 5 サセプタ 6 下側ヒータ 7 断熱膜 8 線状のランプ 9 光反射部材 9a 凹部 10 基板 11 熱放射抑止膜 11a 熱放射抑止部材 11b ストリップ状の基体 12 スリット 12a ストリップ状の開口部 13 ステンレスローラ 14 銅電極 15,15a〜15f ストリップ状のヒータエレメン
ト 15′ カーボンからなるヒータ 15e′,15f′ 電極エレメントの端部 16 絶縁膜 17,17a〜17c 電極エレメント 18A 第1の半導体膜 18B 第2の半導体膜 18a,18c 島状の半導体膜 18b,18d 線状の半導体膜 19 不純物拡散領域 20 金属電極 21 線状の発熱手段 22,23 グレーティング 22a 断面形状がV字状のストライプ溝 23a 高融点金属ワイヤ 24,25,26,27 光散乱板 24a 粒径が5mm以下の石英粒 24a1 粒径が小さい石英粒 24a2 粒径が大きい石英粒 24c 直径が5mm以下の石英棒 24c1 直径が小さい石英棒 24c2 直径が大きい石英棒 24b 石英板 30,30a,30b,40,200,300,40
0,500,600 上側ヒータ手段 100,100a,100b 半導体基板 200a 発熱手段
る面 4b 発熱体層 5 サセプタ 6 下側ヒータ 7 断熱膜 8 線状のランプ 9 光反射部材 9a 凹部 10 基板 11 熱放射抑止膜 11a 熱放射抑止部材 11b ストリップ状の基体 12 スリット 12a ストリップ状の開口部 13 ステンレスローラ 14 銅電極 15,15a〜15f ストリップ状のヒータエレメン
ト 15′ カーボンからなるヒータ 15e′,15f′ 電極エレメントの端部 16 絶縁膜 17,17a〜17c 電極エレメント 18A 第1の半導体膜 18B 第2の半導体膜 18a,18c 島状の半導体膜 18b,18d 線状の半導体膜 19 不純物拡散領域 20 金属電極 21 線状の発熱手段 22,23 グレーティング 22a 断面形状がV字状のストライプ溝 23a 高融点金属ワイヤ 24,25,26,27 光散乱板 24a 粒径が5mm以下の石英粒 24a1 粒径が小さい石英粒 24a2 粒径が大きい石英粒 24c 直径が5mm以下の石英棒 24c1 直径が小さい石英棒 24c2 直径が大きい石英棒 24b 石英板 30,30a,30b,40,200,300,40
0,500,600 上側ヒータ手段 100,100a,100b 半導体基板 200a 発熱手段
Claims (18)
- 【請求項1】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1のヒータ手段と、 その上記半導体基板に対向する面以外の周囲面が、絶縁
性を有し,かつ,熱放射が少ない耐熱材料によって被覆
された、上記半導体基板の上方空間において上記半導体
基板から一定間隔を隔てて所定方向に一定速度で移動す
るストリップ状の発熱体からなる第2のヒータ手段とを
備えたことを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項2】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1ヒータ手段と、 上記半導体基板の上方空間において上記半導体基板と一
定間隔を隔てて所定方向に移動するストリップ状の発熱
体と、該ストリップ状の発熱体とともに移動して該スト
リップ状の発熱体の半導体基板に対向する面以外の他の
周囲面から放射する熱を遮蔽する、絶縁性を有し,か
つ,熱放射が少ない、耐熱材料で構成された熱放射抑止
部材とから構成された第2ヒータ手段とを備えたことを
特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項3】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1ヒータ手段と、 その上記半導体基板に対向する表面に薄層状の発熱体層
を有し、上記半導体基板の上方空間において上記半導体
基板と一定間隔を隔てて所定方向に一定速度で移動す
る、絶縁性を有し,かつ,熱放射が少ない、耐熱材料で
構成されたストリップ状の基体からなる第2ヒータ手段
とを備えたことを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項4】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1ヒータ手段と、 ストリップ状の発熱体と、該ストリップ状の発熱体を上
記半導体基板の上方空間において上記半導体基板と一定
間隔を隔てて所定方向に一定速度で移動させる可動部材
とで構成された第2ヒータ手段とを備え、 上記ストリップ状の発熱体は、上記可動部材に付設され
た一対の回転可能なローラによって挟持されていること
を特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項5】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1ヒータ手段と、 上記半導体基板の上方空間において上記半導体基板と一
定間隔を隔てて所定方向に一定速度で移動するストリッ
プ状の発熱体と、該ストリップ状の発熱体とともに移動
して、そのストリップ状の開口部を通して上記ストリッ
プ状の発熱体から放射された熱を上記半導板基板に到達
させる,耐熱材料で構成されたスリット部材とで構成さ
れた第2ヒータ手段とを備えたことを特徴とする半導体
製造装置。 - 【請求項6】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1ヒータ手段と、 上記半導体基板の上方空間に配設され、通電により発熱
し、かつ、その通電期間の制御が可能な,複数のストリ
ップ状ヒータエレメントを互いに絶縁してアレイ状に並
べて構成した第2ヒータ手段とを備えたことを特徴とす
る半導体製造装置。 - 【請求項7】 請求項6に記載の半導体製造装置におい
て、 上記第2のヒータ手段によって加熱される領域の面積
が、上記半導体基板の面積よりも大きいことを特徴とす
る半導体製造装置。 - 【請求項8】 請求項6に記載の半導体製造装置におい
て、 上記第2のヒータ手段が、 上記複数のストリップ状ヒータエレメントの各々の通電
領域を制御する、通電領域制御手段を有するものである
ことを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項9】 基板上に半導体膜を形成してなる半導体
基板の該半導体膜を帯域溶融再結晶化する半導体製造装
置において、 上記半導体基板の下方空間に配設され、上記半導板基板
全体をその裏面側から加熱する第1ヒータ手段と、 上記半導体基板の上方空間において上記半導体基板から
一定間隔を隔てて所定方向に一定速度で移動するストリ
ップ状の発熱体と、該ストリップ状の発熱体と上記半導
体基板との間に配設され、該ストリップ状の発熱体によ
る上記半導体基板への加熱強度に一定周期の強弱をつけ
る加熱強度制御部材とで構成された第2ヒータ手段とを
備えたことを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項10】 請求項9に記載の半導体製造装置にお
いて、 上記ストリップ状の発熱体がストリップ状のランプであ
り、 上記加熱強度制御部材が、その上記半導体基板に対向す
る表面に複数のその断面形状がV字状のストライプ溝が
互いに一定間隔をあけて形成された石英板を、該ストラ
イプ溝が上記ストリップ状のランプの発熱体と直交する
ように、上記ストリップ状の発熱体と上記半導体基板と
の間に配置したものであることを特徴とする半導体製造
装置。 - 【請求項11】 請求項9に記載の半導体製造装置にお
いて、 上記加熱強度制御部材が、上記ストリップ状の発熱体に
対して直交する複数の高融点金属からなるワイヤを、互
いに一定間隔を空けて、上記ストリップ状の発熱体と上
記半導体基板との間に配設して構成したものであること
を特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項12】 その内面が鏡面状に形成された,その
断面形状が放物線状或いは楕円の円弧状のストライプ状
に延びる凹部が複数隣接して形成された光反射部材と、
上記複数の凹部の各々の内部空間のほぼ中心に各1個ず
つ配設された複数のストリップ状ランプとからなるヒー
タ手段を有し、該ヒータ手段により、基板上に半導体膜
を形成してなる半導体基板の全面を加熱する半導体製造
装置において、 上記ヒータ手段と、上記半導体基板との間に、上記複数
のストリップ状ランプの輻射を散乱させる光散乱手段を
配設したことを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項13】 請求項12に記載の半導体製造装置に
おいて、 上記光散乱手段は、 石英板上に粒径が5mm以下の石英粒を敷きつめて形成
したものであることをことを特徴とする半導体製造装
置。 - 【請求項14】 請求項12に記載の半導体製造装置に
おいて、 上記光散乱手段は、 石英板と、該石英板上に粒径が3mm〜5mmの石英粒
を敷きつめて形成した第1の光散乱層と、該第1の光散
乱層上に粒径が3mmより小さい石英粒を敷きつめて形
成した第2の光散乱層とで構成されていることを特徴と
する半導体製造装置。 - 【請求項15】 請求項12に記載の半導体製造装置に
おいて、 上記光散乱手段は、 石英板上に直径が5mm以下の石英棒を積み重ねて形成
したものであることを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項16】 請求項12に記載の半導体製造装置に
おいて、 上記光散乱手段は、 石英板と、該石英板上に直径が3mm〜5mmの石英棒
を積み重ねて形成した第1の光散乱層と、該第1の光散
乱層上に直径が3mmより小さい石英棒を積み重ねて形
成した第2の光散乱層とで構成されていることを特徴と
する半導体製造装置。 - 【請求項17】 基板上に帯域溶融再結晶化された半導
体膜を形成してなる半導体基板を製造する方法におい
て、 基板上に、複数の島状の半導体膜が線状の半導体膜によ
って直線状に繋がれた形状の第1の半導体膜を、島状の
半導体膜の隣に島状の半導体膜が配置されるように、複
数並べて形成する工程と、 上記複数の第1の半導体膜を第1の絶縁膜で被覆する工
程と、 上記第1の半導体膜と同じ形状の第2の半導体膜を、上
記絶縁膜上に、その島状の半導体膜が上記第1の半導体
膜の島状の半導体膜に重ならないように複数並べて形成
する工程と、 上記複数の第2の半導体膜を第2の絶縁膜で被覆する工
程と、 上記第1,第2の半導体膜内に生ずる帯状の溶融領域
が、上記島状の半導体膜が繋がれた方向に移動するよう
に、上記第1,第2の半導体膜を帯域溶融再結晶化する
工程と、 第1,第2の絶縁膜の上記第1,第2の半導体膜の上面
を被覆する部分を除去する工程とを含むことを特徴とす
る半導体基板の製造方法。 - 【請求項18】 基板上に複数の島状の半導体膜が線状
の半導体膜によって直線状に繋がれた形状の第1の半導
体膜を、島状の半導体膜の隣に島状の半導体膜が配置さ
れるように、複数並べて形成する工程と、 上記複数の第1の半導体膜を第1の絶縁膜で被覆する工
程と、 上記第1の半導体膜と同じ形状の第2の半導体膜を、上
記絶縁膜上に、その島状の半導体膜が上記第1の半導体
膜の島状の半導体膜に重ならないように複数並べて形成
する工程と、 上記複数の第2の半導体膜を第2の絶縁膜で被覆する工
程と、 上記第1,第2の半導体膜内に生ずる帯状の溶融領域
が、上記島状の半導体膜が繋がれた方向に移動するよう
に、上記第1,第2の半導体膜を帯域溶融再結晶化する
工程と、 第1,第2の絶縁膜の上記第1,第2の半導体膜の線状
の半導体膜上に形成されている部分を残して、上記第
1,第2の半導体膜の島状の半導体膜上に形成されてい
る部分を除去する工程と、 上記工程により残された第1,第2の絶縁膜をマスクに
して、上記第1,第2の半導体膜の島状の半導体膜に、
該半導体膜とは異なる導電型の不純物を拡散してpn接
合を形成する工程と、 上記第1,第2の半導体膜の線状の半導体膜上に残され
ている上記第1,第2の絶縁膜を除去する工程と、 上記第1の半導体膜の島状の半導体膜と該島状の半導体
膜に隣接する上記第2の半導体膜の線状の半導体膜間を
接続する金属電極と、上記第2の半導体膜の島状の半導
体膜と該島状の半導体膜に隣接する上記第1の半導体膜
の線状の半導体膜間を接続する金属電極とを形成する工
程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR9403000A FR2704694B1 (fr) | 1993-03-16 | 1994-03-15 | Procédé et dispositif de production d'un substrat semi-conducteur et procédé de production d'un dispositf semi-conducteur. |
US08/213,051 US5540183A (en) | 1993-03-16 | 1994-03-15 | Zone-melting recrystallization of semiconductor materials |
DE4409018A DE4409018C2 (de) | 1993-03-16 | 1994-03-16 | Vorrichtungen zur Zonen-Schmelzrekristallisierung eines auf einem Halbleitersubstrat angeordneten Halbleiterfilmes |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-55253 | 1993-03-16 | ||
JP5525393 | 1993-03-16 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06326022A true JPH06326022A (ja) | 1994-11-25 |
Family
ID=12993436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31469393A Pending JPH06326022A (ja) | 1993-03-16 | 1993-12-15 | 半導体基板の製造方法,半導体装置の製造方法,及び,半導体製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06326022A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001274084A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-05 | Hiroshi Komiyama | 結晶性シリコン薄膜の製造方法及びその結晶性シリコン薄膜を使用した太陽電池 |
JP2016054303A (ja) * | 2009-10-21 | 2016-04-14 | ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation | 加熱プレートおよび基板支持体 |
JP2016538236A (ja) * | 2013-12-30 | 2016-12-08 | コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス | 単結晶グラフェンの製造方法 |
-
1993
- 1993-12-15 JP JP31469393A patent/JPH06326022A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001274084A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-05 | Hiroshi Komiyama | 結晶性シリコン薄膜の製造方法及びその結晶性シリコン薄膜を使用した太陽電池 |
JP2016054303A (ja) * | 2009-10-21 | 2016-04-14 | ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation | 加熱プレートおよび基板支持体 |
US9392643B2 (en) | 2009-10-21 | 2016-07-12 | Lam Research Corporation | Heating plate with planar heater zones for semiconductor processing |
US9646861B2 (en) | 2009-10-21 | 2017-05-09 | Lam Research Corporation | Heating plate with heating zones for substrate processing and method of use thereof |
US10236193B2 (en) | 2009-10-21 | 2019-03-19 | Lam Research Corporation | Substrate supports with multi-layer structure including independent operated heater zones |
US10720346B2 (en) | 2009-10-21 | 2020-07-21 | Lam Research Corporation | Substrate support with thermal zones for semiconductor processing |
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