JPH06325445A

JPH06325445A - ヘリカル走査磁気テープ・レコーダ装置

Info

Publication number: JPH06325445A
Application number: JP6040721A
Authority: JP
Inventors: John Phillip Grant; フィリップグラントジョン
Original assignee: Datatape Inc
Current assignee: Datatape Inc
Priority date: 1993-03-11
Filing date: 1994-03-11
Publication date: 1994-11-25
Also published as: EP0615237A2; EP0615237A3

Abstract

(57)【要約】【目的】磁気テープに損傷を与えることなくそっと、
そして正確に磁気テープの位置補正を行う空気支持磁気
テープ・ガイド方式のヘリカル走査磁気テープ・レコー
ダを提供する。【構成】ヘリカル走査磁気テープ・レコーダの磁気テ
ープ・ガイド機構は、複数の磁気テープ・ガイド素子６
０を有している。各テープ・ガイド素子６０は、非回転
型の空気支持軸受け６２と、下部のエッジ・ガイド６４
を調整可能に固定する固定取付部６６、及び上部のエッ
ジ・ガイド６８を可撓的に取り付ける取付部７０より構
成されている。これにより、ガイドされた磁気テープの
幅方向の位置を変更するための固定されたエッジ・ガイ
ド６４の調整量が、可撓的に取り付けられたエッジ・ガ
イド６８によって吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般的なヘリカル走査
磁気テープ・レコーダに関し、特にヘリカル走査磁気テ
ープ・レコーダにおける空気支持テープ・ガイド機構に
関する。

【０００２】

【従来の技術】ヘリカル走査磁気テープ・レコーダは、
アナログ・デジタルのビデオ及びデータ情報の記録と再
生に多用されている。ヘリカル走査磁気テープ・レコー
ダにおいて、磁気テープは、供給リールから巻取りリー
ルへと回転ヘッド・スキャナを経て磁気テープ搬送路を
搬送される。回転ヘッド・スキャナは、一つ以上の回転
磁気ヘッドを有する。磁気テープは回転ヘッド・スキャ
ナの周囲をヘリカル状に搬送され、回転磁気ヘッドが、
テープの幅方向において傾斜するトラックに記録（また
は再生）を行う。

【０００３】磁気テープがテープ搬送路に沿って搬送さ
れる際に、テープが物理的な損傷を受けず、またこれに
より記録された情報が損なわれないことが望ましい。同
時に、回転ヘッド・スキャナに対して正確な角度関係で
テープをガイドして、テープ上の平行トラックに記録を
行い、記録されたトラックから情報を正確に再生するこ
とが要求される。

【０００４】アメリカ特許第３９１２１４４号と第３２
２７３４３号は、磁気ヘッドに対して磁気テープをガイ
ドする空気軸受けガイドを開示している。空気軸受けガ
イドは、固定と可撓性のエッジ・ガイドの両方を備えて
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
特許の双方には、磁気ヘッドの近傍にテープを容易に案
内し制御して、テープの角度とテープの曲げモーメント
とを補正することについては、何の開示もない。

【０００６】従って、従来の磁気テープ記録・再生装置
では、位置決め誤差（テープの角度やテープの曲げモー
メント等）の訂正に際して、磁気テープに損傷を与える
ことなくそっと、そして正確に磁気テープの位置補正を
行うことができないという問題があった。

【０００７】上記従来技術の課題を解決するために、本
発明は、磁気テープに損傷を与えることなくそっと、そ
して正確に磁気テープの位置補正を行うことが可能な空
気支持磁気テープ・ガイド方式のヘリカル走査磁気テー
プ・レコーダを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る磁気テープ・レコーダ装置は以下のよ
うな特徴を有する。

【０００９】回転ヘッド・スキャナ（５０）と、回転ヘ
ッド・スキャナ（５０）の一方の側に設けられた第１と
第２磁気テープ・ガイド素子（４２）と（４４）と、回
転ヘッド・スキャナ（５０）の反対側に設けられた第３
と第４磁気テープ・ガイド素子（４６）と（４８）と、
を含むヘリカル走査磁気テープ・レコーダ装置であっ
て、前記第１、第２、第３及び第４磁気テープ・ガイド
素子（４２）、（４４）と（４６）、（４８）の各々
は、ａ）磁気テープ・ガイド用の非回転型の空気軸受け
と、ｂ）磁気テープのエッジ部と接触するために間隔を
開けて設けられた上部及び下部磁気テープ・エッジ・ガ
イド（６８）と（６４）と、ｃ）前記上部及び下部磁気
テープ・エッジ・ガイド（６８）と（６４）の一方を調
整可能に固定する手段と、ｄ）前記上部と下部エッジ・
ガイド（６８）と（６４）の他方を可撓的に取付ける手
段（７０）と、を有し、ガイドされた磁気テープの幅方
向の位置を変更するための固定された前記エッジ・ガイ
ド（６４）の調整が、可撓性の前記エッジ・ガイド（６
８）によって吸収されることを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明に係るレコーダは、静止磁気ヘッドある
いは回転ヘッド・スキャナのいずれか一方に設けられた
複数の空気支持式のテープ・ガイド素子を有する。ま
た、各テープ・ガイド素子は、調整可能な状態で固定さ
れたテープ・エッジ・ガイドと、可撓性のテープ・ガイ
ドを有する。

【００１１】両方のテープ・エッジ・ガイドは調整可能
に固定されており、テープ位置エラーの補正を行う。可
撓テープ・エッジ・ガイドは、固定されたテープ・エッ
ジ・ガイドのテープ位置エラーの補正による調整量を吸
収可能である。

【００１２】従って、位置決め誤差（テープの角度やテ
ープの曲げモーメント等）の訂正に際して、磁気テープ
に損傷を与えることなくそっと、そして正確に磁気テー
プの位置補正を行うことができる。

【００１３】

【実施例】本発明の実施例においては、ヘリカル走査磁
気テープ・レコーダにおける磁気テープの動きを例にと
って以下説明する。但し、本発明はウエッブ（ｗｅｂ）
が搬送路を搬送される他の種類の装置にも適用できるも
のである。さらに、本発明による空気支持ガイド装置
は、（１）他の種類の磁気テープ・レコーダにも適用可
能であり、（２）光学テープ等の情報媒体とも使用可能
である。

【００１４】図１は、本発明の磁気テープ・ガイド装置
の一実施例を示す図である。一般に、本装置は、ヘリカ
ル走査磁気テープ・レコーダの回転ヘッド・スキャナ近
傍における磁気テープのガイドと制御を行う。本装置に
より、テープ角度（台形エラー：trapezoidal error の
補正）とテープの曲げモーメント（曲率エラーの補正）
が調整可能である。図１に示す概略図は、３次元形状を
表すものであるが、分かりやすくするために２次元で表
されている。そして、図１において、回転ヘッド・スキ
ャナ１０は、磁気テープ２０に対して角度θで固定され
ている。空気支持テープ・ガイド素子１２，１４は、ス
キャナ１０の一方の側に設けられており、空気支持テー
プ・ガイド素子１６，１８はスキャナ１０の他方の側に
設けられている。各テープ・ガイド素子１２，１４，１
６，１８は、一つの固定されたテープ・エッジ・ガイド
と、一つの可撓性の（スプリング付き）テープ・エッジ
・ガイドより構成されている。従って、テープ・ガイド
素子１２，１４，１６，１８は、実線矢印２２、２６、
３０及び３４で示されている固定テープ・エッジと、ば
ね付き矢印２４、２８、３２及び３６で示される可撓性
のテープ・エッジ・ガイドをそれぞれ有する。

【００１５】固定テープ・エッジ・ガイド２２，２６，
３０，３４の高さ（磁気テープ２０の幅方向の位置）を
物理的に調整することによって、スキャナ１０に対する
テープ２０の角度を変更可能である。これは、図２に示
されているように行われる。すなわち、固定テープ・エ
ッジ・ガイド２２と２６が上方に調整され、固定テープ
・エッジ・ガイド３０と３４が下方に調整される。可撓
性のエッジ・ガイド２４、２８、３２と３６はそれ自身
を別途調整しなくても、磁気テープの側方（幅方向）へ
の位置の変化量を吸収する。

【００１６】図３は、テープ２０の曲率エラーの調整を
示している。これは、固定エッジ・ガイド２２及び３４
に対する固定エッジ・ガイド２６及び３０の相対的な高
さを物理的に調整することによって行われる。図３に示
されるように、磁気テープ２０は上方に曲げられ、曲率
トラッキング・エラーが補正される。可撓性のエッジ・
ガイド２８と３２が、テープ２０の側方への位置の変動
量を吸収する。また、ガイド２２と３４をガイド２６と
３０に対して下げることによって、テープの曲率調整を
同様に行うことができる。

【００１７】図２及び３に示されている２種類の調整を
固定テープ・エッジ・ガイド２０、２６、３０と３４に
対して行うことによって、共通のテープ位置トラッキン
グ・エラー状態を発生させたり、あるいは補正すること
ができる。このような調整方法の利用例としては、磁気
テープ・レコーダの部品の比較的小さい許容誤差の調整
であり、これのような調整ができることによりレコーダ
の価格の低下を図れる。

【００１８】図４は、ヘリカル走査磁気テープ・レコー
ダの回転ヘッド・スキャナに対して磁気テープをガイド
する本発明の他の実施例を示している。図示するよう
に、ヘリカル走査磁気テープ・レコーダは、回転ヘッド
・スキャナ５０と、回転ヘッド・スキャナ５０の周囲の
搬送路に磁気テープ４０をガイドする空気軸受けガイド
素子４２，４４，４６，４８とを有する。素子４２〜４
８は非回転の空気軸受けであり、磁気テープ４０は、入
口と出口側において同じヘリカル角度で、ヘリカル状の
搬送路を前進できる。例えば、矢印５２が示すようにテ
ープが進行している状態で素子４８が下方に調整される
と、テープ４０は素子４６を通過して上方に進む。そし
て、テープ４０は曲げられ、スキャナ５０を通過し、素
子４４のところで通常のテープ搬送レベルに戻る。これ
は、前のテープ搬送路が正常である（テープの曲がりが
ない）こと、及び調整が非常に小さくテープの張力限度
内である（エッジの張力はゼロになることはない）こと
を表わしている。

【００１９】テープガイド素子の例については図５に示
した。図示するように、テープ・ガイド素子６０は、空
気軸受け６２、調整可能な固定取付部６６を有するエッ
ジ・ガイド６４と、可撓性の取付部７０を有するエッジ
・ガイド６８より構成されている。エッジ・ガイド６４
と６８は、磁気テープ７１のエッジをガイドする。空気
軸受け６２は開口部７２を有する。そして、導管７６に
よって空気源７４から軸受け６２に供給される空気が、
この開口部７２から排出される。磁気テープ７１が素子
６０の周囲を搬送されるのにつれて、開口部７２からの
空気がテープ７１を支持する空気軸受けに供給される。

【００２０】以上説明したように、テープ・ガイド素子
は、調整可能な状態で固定されたテープ・エッジ・ガイ
ドと、可撓性のテープ・ガイドを有する。そして、両方
のテープ・エッジ・ガイドは調整可能に固定されてお
り、テープ位置エラーの補正を行う。可撓テープ・エッ
ジ・ガイドは、固定されたテープ・エッジ・ガイドのテ
ープ位置エラーの補正による調整量を吸収可能である。

【００２１】従って、位置決め誤差（テープの角度やテ
ープの曲げモーメント等）の訂正に際して、磁気テープ
に損傷を与えることなくそっと、そして正確に磁気テー
プの位置補正を行うことができる。

【００２２】

【発明の効果】本発明の空気軸受けテープ・ガイド装置
は、ヘリカル走査磁気テープ・レコーダに適用可能で
り、本装置によれば、テープに損傷を与えることなくそ
っと、そして正確にテープ位置エラーを補正することが
できるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施例のヘリカル走査磁気テープ
・レコーダを示す概略図である。

【図２】図１のヘリカル走査磁気テープ・レコーダにお
けるテープ角度補正方法を示す概念図である。

【図３】図１のヘリカル走査磁気テープ・レコーダにお
けるテープの曲率エラー補正方法を示す概念図である。

【図４】図１と異なるヘリカル走査磁気テープ・レコー
ダにおける回転ヘッド・スキャナに対するテープのガイ
ド状態を示す概念図である。

【図５】本発明に係る実施例のテープ・ガイド素子の一
部概念図である。

【符号の説明】

１０、５０回転ヘッド・スキャナ２０、４０、７１磁気テープ４２第１の磁気テープ・ガイド素子４４第２の磁気テープ・ガイド素子４６第３の磁気テープ・ガイド素子４８第４の磁気テープ・ガイド素子６４下部磁気テープ・ガイド６６調整可能な固定取付部６８上部磁気テープ・ガイド７０可撓性の取付部７４空気源

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】回転ヘッド・スキャナと、回転ヘッド・スキャナの一方側に設けられた第１磁気テ
ープ・ガイド素子及び第２磁気テープ・ガイド素子と、前記回転ヘッド・スキャナの他方側に設けられた第３磁
気テープ・ガイド素子及び第４磁気テープ・ガイド素子
と、を有するヘリカル走査磁気テープ・レコーダ装置であっ
て、前記第１、第２、第３及び第４磁気テープ・ガイド素子
の各々は、磁気テープ・ガイド用の非回転型の空気軸受けと、磁気テープのエッジ部と接触するために間隔を開けて設
けられた上部磁気テープ・エッジ・ガイド及び下部磁気
テープ・エッジ・ガイドと、前記上部及び下部磁気テープ・エッジ・ガイドの一方を
調整可能に固定する手段と、前記上部と下部磁気エッジ・ガイドの他方を可撓的に取
付ける手段と、を有し、固定された前記エッジ・ガイドガイドの前記磁気テープ
の幅方向位置を変更するための調整量が、可撓的に取り
付けられた前記エッジ・ガイドによって吸収されること
を特徴とするヘリカル走査磁気テープ・レコーダ装置。