JPH06322406A - 粉末射出成形用バインダー - Google Patents
粉末射出成形用バインダーInfo
- Publication number
- JPH06322406A JPH06322406A JP13402893A JP13402893A JPH06322406A JP H06322406 A JPH06322406 A JP H06322406A JP 13402893 A JP13402893 A JP 13402893A JP 13402893 A JP13402893 A JP 13402893A JP H06322406 A JPH06322406 A JP H06322406A
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- JP
- Japan
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- binder
- injection molding
- powder injection
- degreasing
- thermosetting resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 粉末射出成形において加熱脱脂時の温度上昇
にともなう、バインダー自身の粘性の低下により生ずる
成形体の変形を防止することができる粉末射出成形用バ
インダーを提供する。 【構成】 本発明の粉末射出成形に使用するバインダー
は、熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤、滑剤のうち少な
くとも1種類がバインダーの主成分であり、この主成分
に熱硬化性樹脂及び硬化剤が添加されている。前記熱硬
化性樹脂は、150℃〜180℃で10〜20時間で硬
化する性質を有するものから選択される。このバインダ
ーを用いた成形材料は110℃〜170℃の範囲で粉末
射出成形することが可能である。前記熱硬化性樹脂には
不飽和ポリエステルが好適であり、全バインダー量に対
して1〜10体積%とすることが望ましい。
にともなう、バインダー自身の粘性の低下により生ずる
成形体の変形を防止することができる粉末射出成形用バ
インダーを提供する。 【構成】 本発明の粉末射出成形に使用するバインダー
は、熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤、滑剤のうち少な
くとも1種類がバインダーの主成分であり、この主成分
に熱硬化性樹脂及び硬化剤が添加されている。前記熱硬
化性樹脂は、150℃〜180℃で10〜20時間で硬
化する性質を有するものから選択される。このバインダ
ーを用いた成形材料は110℃〜170℃の範囲で粉末
射出成形することが可能である。前記熱硬化性樹脂には
不飽和ポリエステルが好適であり、全バインダー量に対
して1〜10体積%とすることが望ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末射出成形に用いる
バインダーに関し、特に、金属粉またはセラミックス粉
とバインダーからなる成形材料により射出成形する場合
に、射出成形品を脱脂するときに変形を抑えることがで
きるバインダーに関する。
バインダーに関し、特に、金属粉またはセラミックス粉
とバインダーからなる成形材料により射出成形する場合
に、射出成形品を脱脂するときに変形を抑えることがで
きるバインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】粉末射出成形PIM(Powder Injection
Molding)は金属もしくはセラミックスの3次元複雑形
状品が効率よく得られる高精度な小型部品に適した成形
法として知られており、その成形品は金型に忠実な成形
体が得られるので、後加工が省力化できるという特徴を
有する。
Molding)は金属もしくはセラミックスの3次元複雑形
状品が効率よく得られる高精度な小型部品に適した成形
法として知られており、その成形品は金型に忠実な成形
体が得られるので、後加工が省力化できるという特徴を
有する。
【0003】その成形方法は、金属もしくはセラミック
スの原料粉末にバインダー(主成分は熱可塑性樹脂やワ
ックス等)を加えて混練することにより材料に可塑性を
付与し、その後必要に応じてペレット化して成形材料と
する成形材料調製工程、次いでこの成形材料を射出成形
して成形体を得る成形工程、次いで、得られた成形体を
徐々に加熱することによりバインダー成分を飛ばす脱脂
工程、次いで得られた脱脂体を所定の温度で加熱するこ
とにより焼結を行ない、製品を得る焼結工程からなって
いる。
スの原料粉末にバインダー(主成分は熱可塑性樹脂やワ
ックス等)を加えて混練することにより材料に可塑性を
付与し、その後必要に応じてペレット化して成形材料と
する成形材料調製工程、次いでこの成形材料を射出成形
して成形体を得る成形工程、次いで、得られた成形体を
徐々に加熱することによりバインダー成分を飛ばす脱脂
工程、次いで得られた脱脂体を所定の温度で加熱するこ
とにより焼結を行ない、製品を得る焼結工程からなって
いる。
【0004】粉末射出成形における成形材料に用いるバ
インダーには、一般的に、例えば、アクリル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ワックス、ポリスチレン樹脂、アクリル
ニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂
等の熱可塑性樹脂の少なくとも一種以上を主成分とし
て、これに可塑剤及び滑剤等を加えたものが用いられて
いる。
インダーには、一般的に、例えば、アクリル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ワックス、ポリスチレン樹脂、アクリル
ニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂
等の熱可塑性樹脂の少なくとも一種以上を主成分とし
て、これに可塑剤及び滑剤等を加えたものが用いられて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうしたバインダーが
使用されている成形体を加熱することにより脱脂を行な
うと、成形体の昇温とともに成形体中に含まれているバ
インダーの粘度が低下してくるため成形体の自重や成形
体に存在する残留応力の影響のため、成形体に変形が生
じやすい。この脱脂時の成形体の変形は、成形体に変形
が始まる変形開始温度から、成形体中のバインダーが分
解するバインダー分解温度の間で生ずる。このような変
形を防止するためには、変形開始温度とバインダー分解
温度の範囲を小さくすることにより、例えば、分解が起
こり易い熱可塑性樹脂を選択してバインダーとして用
い、バインダー分解温度を下げて変形開始温度に近づけ
る方法が採られることが多い。この方法による樹脂組成
物をバインダーとして用いた場合、成形工程における成
形温度域は、成形体に変形が生ずる温度域からバインダ
ー分解温度域の範囲であり、この範囲が極めて狭くなる
ので、成形工程中にバインダーの分解が生ずる。このた
め、一定の品質を有する成形体とすることができないと
いう問題点がある。また成形品のリサイクルができない
という問題点がある。
使用されている成形体を加熱することにより脱脂を行な
うと、成形体の昇温とともに成形体中に含まれているバ
インダーの粘度が低下してくるため成形体の自重や成形
体に存在する残留応力の影響のため、成形体に変形が生
じやすい。この脱脂時の成形体の変形は、成形体に変形
が始まる変形開始温度から、成形体中のバインダーが分
解するバインダー分解温度の間で生ずる。このような変
形を防止するためには、変形開始温度とバインダー分解
温度の範囲を小さくすることにより、例えば、分解が起
こり易い熱可塑性樹脂を選択してバインダーとして用
い、バインダー分解温度を下げて変形開始温度に近づけ
る方法が採られることが多い。この方法による樹脂組成
物をバインダーとして用いた場合、成形工程における成
形温度域は、成形体に変形が生ずる温度域からバインダ
ー分解温度域の範囲であり、この範囲が極めて狭くなる
ので、成形工程中にバインダーの分解が生ずる。このた
め、一定の品質を有する成形体とすることができないと
いう問題点がある。また成形品のリサイクルができない
という問題点がある。
【0006】このように、従来、粉末射出成形において
熱可塑性樹脂を用いる方法では脱脂時の変形を防止する
ことは困難であった。
熱可塑性樹脂を用いる方法では脱脂時の変形を防止する
ことは困難であった。
【0007】そこで本発明は、上記した問題点を解決
し、粉末射出成形において加熱脱脂時の温度上昇にとも
なう、バインダー自身の粘性の低下により生ずる成形体
の変形を防止する粉末射出成形法を提供することを目的
とする。
し、粉末射出成形において加熱脱脂時の温度上昇にとも
なう、バインダー自身の粘性の低下により生ずる成形体
の変形を防止する粉末射出成形法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
問題点を解決するために、本発明の粉末射出成形に使用
するバインダーは、熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤、
滑剤のうち少なくとも1種類がバインダーの主成分であ
り、この主成分に熱硬化性樹脂および硬化剤が添加さ
れ、該熱硬化性樹脂は、150℃〜180℃で10〜2
0時間で硬化する性質を有するものから選択されたもの
であり、前記主成分に前記熱硬化性樹脂が添加されてな
るバインダーが用いられた成形材料が110℃〜170
℃の範囲で粉末射出成形することが可能であることを特
徴とする粉末射出成形用バインダーとするものである。
問題点を解決するために、本発明の粉末射出成形に使用
するバインダーは、熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤、
滑剤のうち少なくとも1種類がバインダーの主成分であ
り、この主成分に熱硬化性樹脂および硬化剤が添加さ
れ、該熱硬化性樹脂は、150℃〜180℃で10〜2
0時間で硬化する性質を有するものから選択されたもの
であり、前記主成分に前記熱硬化性樹脂が添加されてな
るバインダーが用いられた成形材料が110℃〜170
℃の範囲で粉末射出成形することが可能であることを特
徴とする粉末射出成形用バインダーとするものである。
【0009】前記熱硬化性樹脂の硬化温度を150℃〜
180℃とする理由は、その硬化温度が150℃未満で
は、成形工程において既に硬化が進行するからであり、
その硬化温度が180℃以上では成形体が変形する温度
となるからである。また、前記の硬化時間10〜20時
間を採用する理由は、硬化時間が10時間未満である
と、成形工程中において既に成形体が硬化する恐れがあ
るからであり、硬化時間が20時間を越えると成形体の
変形開始温度に到達するからである。
180℃とする理由は、その硬化温度が150℃未満で
は、成形工程において既に硬化が進行するからであり、
その硬化温度が180℃以上では成形体が変形する温度
となるからである。また、前記の硬化時間10〜20時
間を採用する理由は、硬化時間が10時間未満である
と、成形工程中において既に成形体が硬化する恐れがあ
るからであり、硬化時間が20時間を越えると成形体の
変形開始温度に到達するからである。
【0010】本発明の粉末射出成形用バインダーの樹脂
の選択は、バインダー樹脂の保形性、成形体の脱脂時
間、脱脂時の割れの発生の問題、バインダー自体の流動
性などさまざまな要因によって決定される。本発明にお
いては、特に、熱可塑性樹脂に添加する熱硬化性樹脂お
よび硬化剤には、不飽和ポリエステル樹脂(熱硬化性樹
脂)およびジクミルパーオキサイド(硬化剤)がそれぞ
れ好適に用いられる。
の選択は、バインダー樹脂の保形性、成形体の脱脂時
間、脱脂時の割れの発生の問題、バインダー自体の流動
性などさまざまな要因によって決定される。本発明にお
いては、特に、熱可塑性樹脂に添加する熱硬化性樹脂お
よび硬化剤には、不飽和ポリエステル樹脂(熱硬化性樹
脂)およびジクミルパーオキサイド(硬化剤)がそれぞ
れ好適に用いられる。
【0011】前記の熱硬化性樹脂および硬化剤がそれぞ
れ好適である理由は、これらの材料を含むバインダーが
使用される成形材料を混練する時の温度、およびこの成
形材料を使用して粉末射出成形するときの温度では、こ
の熱硬化性樹脂および硬化剤はほとんど硬化せず、脱脂
工程中の変形開始温度付近で硬化が始まる性質を有する
ので、脱脂工程において変形が生ずるのを防ぐことがで
きるからである。なお、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
エポキシ樹脂等の多数の熱硬化性樹脂は、硬化温度が低
い(100℃以下)ものが多く、本発明に用いることが
できない。
れ好適である理由は、これらの材料を含むバインダーが
使用される成形材料を混練する時の温度、およびこの成
形材料を使用して粉末射出成形するときの温度では、こ
の熱硬化性樹脂および硬化剤はほとんど硬化せず、脱脂
工程中の変形開始温度付近で硬化が始まる性質を有する
ので、脱脂工程において変形が生ずるのを防ぐことがで
きるからである。なお、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
エポキシ樹脂等の多数の熱硬化性樹脂は、硬化温度が低
い(100℃以下)ものが多く、本発明に用いることが
できない。
【0012】熱硬化性樹脂の添加量は、全バインダー量
に対して1〜10vol%加えることが成形体の脱脂時
において変形を防止するうえで適当である。その理由
は、バインダー全体に含まれる熱硬化性樹脂の成分量が
多いと脱脂時の変形は少なくなるが、脱脂率が低下し、
このため脱脂時の割れ等が問題となるからである。
に対して1〜10vol%加えることが成形体の脱脂時
において変形を防止するうえで適当である。その理由
は、バインダー全体に含まれる熱硬化性樹脂の成分量が
多いと脱脂時の変形は少なくなるが、脱脂率が低下し、
このため脱脂時の割れ等が問題となるからである。
【0013】前記のバインダーに添加する熱硬化性樹脂
として不飽和ポリエステルを使用した場合、ジクミルパ
ーオキサイドの量は、不飽和ポリエステルに対し0.1
〜2vol%が望ましい。
として不飽和ポリエステルを使用した場合、ジクミルパ
ーオキサイドの量は、不飽和ポリエステルに対し0.1
〜2vol%が望ましい。
【0014】なお、不飽和ポリエステルに対するジクミ
ルパーオキサイドの添加量により、硬化時間は決まり、
例えば、不飽和ポリエステルに対し1%の場合、160
℃、10時間程度で硬化する。バインダーに前記の不飽
和ポリエステルおよびジクミルパーオキサイドを添加し
た場合において、成形温度は成形品の硬化が生じないよ
うに130℃〜140℃を採用することが望ましい。こ
の条件で成形した後、引き続いて行なわれる脱脂には昇
温温度にもよるが、150℃〜160℃で徐々に硬化が
始まる。
ルパーオキサイドの添加量により、硬化時間は決まり、
例えば、不飽和ポリエステルに対し1%の場合、160
℃、10時間程度で硬化する。バインダーに前記の不飽
和ポリエステルおよびジクミルパーオキサイドを添加し
た場合において、成形温度は成形品の硬化が生じないよ
うに130℃〜140℃を採用することが望ましい。こ
の条件で成形した後、引き続いて行なわれる脱脂には昇
温温度にもよるが、150℃〜160℃で徐々に硬化が
始まる。
【0015】
【実施例】本実施例におけるバインダーの配合例を次に
示す。
示す。
【0016】 アクリル樹脂 30 Vol% ポリプロピレン樹脂 30 Vol% ポリエチレン樹脂 30 Vol% 可塑剤、滑剤 5 Vol% 不飽和ポリエステル 4.99 Vol% ジクミルパーオキサイド 0.01 Vol% 上記の配合比からなるバインダーを50Vol%に対し
て、粉末材料としてステンレス粉末(SUS304L)
を50Vol%配合した。この配合物を130℃で混練
し、さらに125℃で造粒して粉末射出成形用材料とし
た。
て、粉末材料としてステンレス粉末(SUS304L)
を50Vol%配合した。この配合物を130℃で混練
し、さらに125℃で造粒して粉末射出成形用材料とし
た。
【0017】この粉末射出成形用材料を用いて粉末射出
成形装置で130℃で粉末射出成形し、ついで、350
℃の大気雰囲気下で脱脂を行なって脱脂体を得た。
成形装置で130℃で粉末射出成形し、ついで、350
℃の大気雰囲気下で脱脂を行なって脱脂体を得た。
【0018】この粉末射出成形材料を用いた成形体の硬
化条件は、160℃〜170℃、10時間であり、この
硬化条件により成形工程中に成形体が硬化することな
く、また脱脂工程において脱脂変形を防ぐことが可能と
なる。
化条件は、160℃〜170℃、10時間であり、この
硬化条件により成形工程中に成形体が硬化することな
く、また脱脂工程において脱脂変形を防ぐことが可能と
なる。
【0019】前記粉末射出成形用材料を用いて、粉末射
出成形した。 図1は、本実施例で使用したバインダー
の温度に対する溶融粘度の関係、および温度に対する成
形体の脱脂率の関係を示している。なお、脱脂率は次の
式(1)のように定義した。 脱脂率%=(1−脱脂体中のバインダー量/成形体中のバインダー量)×10 0 … 式(1) ここで、脱脂前の成形体重量をM、脱脂体重量をm、バ
インダー配合比をxbvol%とすると、上記式(1)
は次の式(2)となり、容易に脱脂量が求められる。
出成形した。 図1は、本実施例で使用したバインダー
の温度に対する溶融粘度の関係、および温度に対する成
形体の脱脂率の関係を示している。なお、脱脂率は次の
式(1)のように定義した。 脱脂率%=(1−脱脂体中のバインダー量/成形体中のバインダー量)×10 0 … 式(1) ここで、脱脂前の成形体重量をM、脱脂体重量をm、バ
インダー配合比をxbvol%とすると、上記式(1)
は次の式(2)となり、容易に脱脂量が求められる。
【0020】 脱脂量%=〔1−〔(M−m)/M・(xb ・1/100)〕〕×100 … 式(2) 図2は、本実施例により得られた成形体の脱脂時の温度
に対する変形量(%)の関係、および温度に対する脱脂
率(%)の関係を示している。なお、変形量の測定法
は、長尺の脱脂前の成形体の中心より各20mmの両位
置を互いに平行に支えたときの中心の撓み量を測定する
ことによって相対的に示した。具体的には、350℃ま
で温度をあげて脱脂を行なった時の変形量を100%と
し、各温度(T)で昇温を止め、降温した差異の変形量
を測り、次の式(3)に基づき算出したものをプロット
した。
に対する変形量(%)の関係、および温度に対する脱脂
率(%)の関係を示している。なお、変形量の測定法
は、長尺の脱脂前の成形体の中心より各20mmの両位
置を互いに平行に支えたときの中心の撓み量を測定する
ことによって相対的に示した。具体的には、350℃ま
で温度をあげて脱脂を行なった時の変形量を100%と
し、各温度(T)で昇温を止め、降温した差異の変形量
を測り、次の式(3)に基づき算出したものをプロット
した。
【0021】 変形量(%)=変形量(T)/変形量(350℃)×100 式(3) 図2によれば、脱脂率が20〜30%となる脱脂時の加
熱温度範囲で成形体の変形が止まることが分かる。
熱温度範囲で成形体の変形が止まることが分かる。
【0022】図3に本発明の粉末射出成形用バインダー
と従来の粉末射出成形用バインダーを使用して粉末射出
成形し脱脂処理を行なった場合の変形量の比較を示す。
なお、その比較は、従来のバインダー変形量を1として
行なった。図3に示した変形量の測定に使用した従来の
バインダーの配合例を次に示す。
と従来の粉末射出成形用バインダーを使用して粉末射出
成形し脱脂処理を行なった場合の変形量の比較を示す。
なお、その比較は、従来のバインダー変形量を1として
行なった。図3に示した変形量の測定に使用した従来の
バインダーの配合例を次に示す。
【0023】アクリル樹脂 35 Vol% ポリプロピレン(PP) 30 Vol% ポリエチレン(PE) 30 Vol% 可塑剤、滑剤等 5 Vol% 図3によれば、本発明の粉末射出成形用バインダーは従
来のバインダーに比べて、脱脂処理時の変形を抑えてい
ることがわかる。
来のバインダーに比べて、脱脂処理時の変形を抑えてい
ることがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、粉末射出成形した成形
体の加熱脱脂時の温度上昇にともなうバインダー自身の
粘性の低下により生ずる成形体の変形を防止することが
できる。
体の加熱脱脂時の温度上昇にともなうバインダー自身の
粘性の低下により生ずる成形体の変形を防止することが
できる。
【図1】実施例で使用したバインダーの温度に対する溶
融粘度の関係、および温度に対する成形体の脱脂率の関
係を示す。
融粘度の関係、および温度に対する成形体の脱脂率の関
係を示す。
【図2】実施例により得られた成形体の脱脂時の温度に
対する変形量(%)の関係、および温度に対する脱脂率
(%)の関係を示す。
対する変形量(%)の関係、および温度に対する脱脂率
(%)の関係を示す。
【図3】本発明の粉末射出成形用バインダーと従来の粉
末射出成形用バインダーを使用して粉末射出成形し脱脂
処理を行なった場合の変形量の比較を示す。
末射出成形用バインダーを使用して粉末射出成形し脱脂
処理を行なった場合の変形量の比較を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 粉末射出成形の成形材料に使用するバイ
ンダーにおいて、 (1)熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤、滑剤のうち少
なくとも1種類がバインダーの主成分であり、 (2)前記主成分に熱硬化性樹脂および硬化剤が添加さ
れ、 (3)前記熱硬化性樹脂は、150℃〜180℃で10
〜20時間で硬化する性質を有するものから選択された
ものであり、 (4)前記主成分に前記熱硬化性樹脂が添加されてなる
バインダーが用いられた成形材料が110℃〜170℃
の範囲で粉末射出成形することが可能であることを特徴
とする粉末射出成形用バインダー。 - 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂の添加量は、全バイン
ダー量に対して1〜10体積%である前記請求項1記載
の粉末射出成形用バインダー。 - 【請求項3】 前記熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル
である請求項1または2記載の粉末射出成形用バインダ
ー。 - 【請求項4】 前記硬化剤がジクミルパーオキサイドで
ある請求項1、2または3記載の粉末射出成形用バイン
ダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13402893A JPH06322406A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 粉末射出成形用バインダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13402893A JPH06322406A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 粉末射出成形用バインダー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322406A true JPH06322406A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=15118694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13402893A Pending JPH06322406A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 粉末射出成形用バインダー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06322406A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8524147B2 (en) | 2007-05-02 | 2013-09-03 | Hiroshima University | Powder green compact, sintered compact and processes for producing them |
-
1993
- 1993-05-11 JP JP13402893A patent/JPH06322406A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8524147B2 (en) | 2007-05-02 | 2013-09-03 | Hiroshima University | Powder green compact, sintered compact and processes for producing them |
JP5334842B2 (ja) * | 2007-05-02 | 2013-11-06 | 国立大学法人広島大学 | 粉末焼結体用成形体および粉末焼結体並びにこれらの製造方法 |
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