JPH06322079A - 導電性高分子共重合体の製造方法 - Google Patents

導電性高分子共重合体の製造方法

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JPH06322079A
JPH06322079A JP13683593A JP13683593A JPH06322079A JP H06322079 A JPH06322079 A JP H06322079A JP 13683593 A JP13683593 A JP 13683593A JP 13683593 A JP13683593 A JP 13683593A JP H06322079 A JPH06322079 A JP H06322079A
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JP
Japan
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monomers
polymerization
monomer
oligomers
copolymer
Prior art date
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Application number
JP13683593A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Shirasaki
白嵜友之
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰り返し単位となるモノマあるいはオリゴマ
に適正な酸化還元電位を与え、これによって所望する高
導電性の高分子共重合体を得ることのできる製造方法を
提供する。 【構成】 溶媒中にて最適な酸化還元電位がそれぞれ異
なる共役二重結合を有した複数種のモノマあるいはモノ
マとオリゴマとを電気酸化重合して導電性高分子共重合
体を製造する方法である。電気酸化重合を行うにあたっ
て、複数種のモノマあるいはオリゴマとのそれぞれの最
適な酸化還元電位を所定時間毎に交互に繰り返すパルス
走査によって反応系中に重合酸化電位を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気酸化重合により導電
性高分子共重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性高分子を電気酸化重合によって得
るには、ポリマ内の繰り返し単位となる複数種のモノマ
あるいはモノマとオリゴマとを含有する溶媒中に電極を
浸漬し、該電極に電位を与えることによって電極表面上
で電気化学的酸化反応を行わせる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電気酸化重合法にあっては、その重合過程は重合電極電
位と繰り返し単位となるモノマあるいはオリゴマの重合
反応に必要な酸化還元電位との関係に依存する。すなわ
ち、この重合過程において良好な導電性を有するポリマ
化合物を得るためには、重合電極電位がモノマあるいは
オリゴマの構造に応じて最適化されなければならない。
なぜなら、例えば重合電極電位が50mV変化すること
により、得られる共重合体の導電性が1/100に低下
する場合もあるからである。
【0004】このように、モノマあるいはオリゴマの種
類に応じてその最適な酸化還元電位に相当する重合電極
電位を与えなければ良好な特性を有するポリマ化合物が
得られないのは、重合電極電位が最適な酸化還元電位よ
り過小な場合には重合反応が進行せず、過大な場合には
分解などの導電性を低下させる副反応が進行してしまう
からである。
【0005】したがって、異なるモノマ(あるいはモノ
マとオリゴマ)を反応系に共存させて良好な導電性を示
す共重合体を得るためには、モノマあるいはオリゴマの
それぞれにその最適な酸化還元電位を与えなければなら
ないのである。すなわち、電気酸化重合法においては、
反応系中に共存するモノマ(オリゴマ)種の数と同数の
重合電極電位を有することが理想とされるのである。し
かしながら、従来の電気酸化重合法では反応中重合電極
電位を一定に維持していることから、複数種のモノマあ
るいはモノマとオリゴマのそれぞれに、その最適な酸化
還元電位を与えることができず、したがって所望する特
性を有した共重合体が得られないのが実状である。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、モノマあるいはオリゴマのそれぞれに適正な酸化還
元電位を与え、これによって所望する高導電性の高分子
共重合体を得ることのできる製造方法を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性高分子共
重合体の製造方法では、溶媒中にて最適な酸化還元電位
がそれぞれ異なる共役二重結合を有した複数種のモノマ
あるいはモノマとオリゴマとを電気酸化重合して導電性
高分子共重合体を製造するに際し、電気酸化重合を行う
にあたって、前記複数種のモノマあるいはモノマとオリ
ゴマとのそれぞれの最適な酸化還元電位を所定時間毎に
交互に繰り返すパルス走査によって反応系中に重合酸化
電位を与えることを前記課題の解決手段とした。
【0008】
【作用】本発明は、共役二重結合を有する複数種のモノ
マあるいはモノマとオリゴマとを電気酸化重合して導電
性高分子共重合体を得る方法であり、例えば特性の異な
る複数種のモノマ(あるいはオリゴマ)を重合させ、こ
れによって複数の特性を有した導電性の共重合体を製造
するのに好適に利用される方法である。すなわち、例え
ば複数種のモノマとして高導電性(高電気伝導度)のモ
ノマAと、溶媒への可溶性が高いモノマBを用い、その
共重合体として、 −ABAABABBBBAAABABABB− (ただし、AとBとの配列はランダム)といった構造
の、前記両特性を備えた共重合体ポリマを電気酸化重合
法によって得る方法である。なおここで、高導電性モノ
マAと高可溶性モノマBとを重合して共重合体とするの
は、一般に導電性高分子(高導電性モノマAの重合体)
は良好な溶媒を持たず、したがって例えばこれを用いて
エレクトロルミネッセンス素子(EL素子)を形成しよ
うした場合に、塗料として所定箇所に塗布するといった
手法が採れず、よってこれを改良するべく該導電性高分
子に溶媒への可溶性を付与して塗料化できるようにし、
その実用性を高めるためである。
【0009】これらモノマA、Bは、それぞれ反応に要
する酸化還元電位が異なるのが普通であり、ここではモ
ノマAの酸化還元電位をPA、モノマBの酸化還元電位
をPBとする。そして、本発明では、これらの酸化還元
電位PA、PBと同一の重合電極電位を図1に示すような
タイミングチャートに従ってパルス走査で与える。すな
わち、重合電極電位としてPAレベルで時間tA電気酸化
重合を行ってモノマAの選択的反応進行を行い、次にP
Bレベルで時間tB電気酸化重合を行ってモノマBの選択
的反応進行を行い、さらにこれらの操作を連続的に繰り
返して所望する共重合体を得る。
【0010】このような電気酸化重合法によれば、それ
ぞれのパルスの長さ(tA、tB)およびパルスの繰り返
し回数を適宜に設定することにより、得られる共重合体
の組成比を設計することができ、さらにタイミングの制
御、すなわちtAとtBとを繰り返しに際して一定にする
ことなく適宜に変化させることにより、得られる共重合
体の繰り返し構造の設計を行うことができる。そして、
各モノマ(オリゴマ)にそれぞれその最適な酸化還元電
位を重合電極電位として与えることにより、良好な導電
性を有し、かつ各モノマの特性に応じた、すなわちモノ
マAとモノマBとの特性を共に備えた共重合体を得るこ
とができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。モノマとして高導電性のピロールと高可溶性
のアルキルチオフェンとを用い、また反応溶媒としてア
セトニトリル(AN)とメタノール(MeOH)との混
合物を用いて、前記モノマの共重合体を電気酸化重合に
より形成した。ここで、ピロールが反応に要する酸化還
元電位は750mVであり、アルキルチオフェンが反応
に要する酸化ポテンシャルは850mVである。したが
って、図1中の酸化還元電位PA、PBは、それぞれ75
0mV、850mVとした。得られた共重合体の導電性
を調べたところ、良好な導電性を示し、また、溶媒への
溶解性を調べたところ、種々の溶媒に可溶であることが
確認された。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明の導電性高分
子共重合体の製造方法は、電気酸化重合を行うに際し
て、複数種のモノマあるいはモノマとオリゴマとのそれ
ぞれの最適な酸化還元電位を所定時間毎に交互に繰り返
すパルス走査により重合電極電位を与える方法であるか
ら、それぞれのパルスの長さおよびパルスの繰り返し回
数を適宜に設定することにより、得られる共重合体の組
成比を所望する状態に設計することができ、さらにパル
スのタイミングを制御することにより、得られる共重合
体の繰り返し構造の設計を行うことができる。また、各
モノマ(オリゴマ)にそれぞれその最適な酸化還元電位
を重合電極電位として与えることから、得られる共重合
体に良好な導電性を付与することができるとともに、繰
り返し単位となるモノマあるいはオリゴマの各特性を十
分付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重合電極電位を与える際のパルス走査のタイミ
ングチャートを示す図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒中にて最適な酸化還元電位がそれぞ
    れ異なる共役二重結合を有した複数種のモノマあるいは
    モノマとオリゴマとを電気酸化重合して導電性高分子共
    重合体を製造するに際し、 電気酸化重合を行うにあたって、前記複数種のモノマあ
    るいはモノマとオリゴマとのそれぞれの最適な酸化還元
    電位を所定時間毎に交互に繰り返すパルス走査によって
    反応系中に重合酸化電位を与えることを特徴とする導電
    性高分子共重合体の製造方法。
JP13683593A 1993-05-14 1993-05-14 導電性高分子共重合体の製造方法 Pending JPH06322079A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005070995A1 (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Sumitomo Chemical Company, Limited 重合体およびそれを用いた高分子発光素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005070995A1 (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Sumitomo Chemical Company, Limited 重合体およびそれを用いた高分子発光素子

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