JPH06319724A - 測定装置 - Google Patents

測定装置

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JPH06319724A
JPH06319724A JP5114657A JP11465793A JPH06319724A JP H06319724 A JPH06319724 A JP H06319724A JP 5114657 A JP5114657 A JP 5114657A JP 11465793 A JP11465793 A JP 11465793A JP H06319724 A JPH06319724 A JP H06319724A
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JP
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reflected light
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signal
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JP5114657A
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English (en)
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Hiromasa Kono
弘昌 河野
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号を解析することにより測定値の信頼度を
数値化して、測定値とともにその測定値の信頼度を算出
できる測定装置を提供することを目的とする。 【構成】 発光ダイオード17,18よりの光を光ファ
イバを通して血管内に光を照射し、血液中に照射された
光の反射光を入力して、フォトトランジスタ19によ
り、その反射光強度を検出する。所定時間内に検出され
た反射光強度の極小値を算出して、これら極小値に基づ
いて測定値を算出する(S18)。更に、極小値の所定
の時間における最小値MINを算出し、極小値に基づい
て基準強度信号BLを決定するとともに、最小値と基準
強度信号とから、測定された測定値の信頼度を評価する
ためのパラメータを算出する(S19)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば血管内にプローブ
を挿入して、血管内に特定の信号を放射し、それのプロ
ーブからの信号に基づいて生体情報を得る測定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、心臓カテーテルに組込んだ光ファ
イバを通して血液中に光を照射し、その照射された光の
うち、血液から反射された光の反射光強度を計測するこ
とにより、ヘモグロビンの吸光特性を利用して混合静脈
血の酸素飽和度(SVO2 )をモニタするシステムや装
置が開発されてきている。このような混合静脈血の酸素
飽和度のモニタは、開心術後の患者管理などにおいて、
循環動態が急変したことを検出して警報を発生する役割
のほか、薬物投与などの場合のように、生体に対するあ
る種の負荷の効果を評価するのに有用であろうと考えら
れている。
【0003】このようなシステムや装置を用いて酸素飽
和度を測定する場合、その反射光強度が変動する要因と
しては、血液中の酸素飽和度以外に種々の要因が考えら
れ、それら要因による影響を如何に小さく抑えるかが問
題となる。この様な要因としては計測系によるものも考
えられるが、むしろ生体系に由来する変動要因が重要で
あり、この変動要因により変動した測定データの補正が
モニタシステムの開発にとって本質的な問題となってい
る。
【0004】酸素飽和度を測定してモニタするシステム
の場合で説明すると、人体の血液の酸素飽和度を連続的
にモニタするためには、まずカテーテル等を用いて血液
中に2種類の特定波長の光を照射し、血液からの後方散
乱光(反射光)を検出する。ここで特定波長とは、酸素
化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数が等しい
波長(805nm:等吸収波長)と、両者の吸光係数の
差が大きい波長(660nm)である。従って、等吸収
波長である波長805nmの反射光強度信号は酸素飽和
度にはほとんど依存せず、また波長660nmの反射光
強度信号は酸素飽和度に応じて大きく変化するので、こ
の2つの信号を比較することにより、その血液の酸素飽
和度を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように酸素飽和度
を連続してモニタする時の酸素飽和度を算出する計算式
としては、1960年にPolanyi 等により報告された次
式がある。
【0006】酸素飽和度=A+B×(近赤外光の反射光
強度)/(赤色光の反射光強度) 尚、ここでAおよびBは定数である。
【0007】この計算式では、2つの波長の光に対する
反射光強度の比を計算しているので、血液の流速の変化
や血球の大きさなどによる影響はかなり相殺できる。し
かしヘマトクリット値は、これら2波長の反射光強度に
異なる影響を与えるので、このヘマトクリット値による
影響はそれらの比をとっても相殺されない。従って、こ
の計算式では十分な精度が得られることは期待できな
い。
【0008】そこで、ヘマトクリット補正のために次式
を用いる。
【0009】酸素飽和度=A’+B’×(近赤外光の反
射光強度+補正項1)/(赤色光の反射光強度+補正項
2) 尚、ここで補正項1,2は実験から最もヘマトクリット
値の影響を軽減するよう定められる値であり、A’およ
びB’は定数である。
【0010】この計算法は、体外循環等で血液回路に固
定したセンサプローブを用いたモニタにおいては有効で
ある。しかし、SVO2 モニタプローブは通常、熱希釈
法(いわゆるSwan-Ganz 法)のように、心拍出量を測定
するカテーテルに機能を付加した形で組み込まれてい
る。従って、センサプローブの位置が肺動脈内で固定さ
れておらず、計測した反射光強度に血管壁や弁などから
の反射光が未知の割合で含まれている可能性がある。
【0011】その可能性をさらに具体的に考察すると、
酸素飽和度を測定するための光を血液中に照射する照射
部及び血液中よりの反射光を取り入れる部分は通常光フ
ァイバ等で構成され、プローブの先端に光照射用のファ
イバ開口と、反射光を入射するためのファイバの開口と
が設けられている。従って、カテーテルの長さ方向に対
して垂直に近い角度でプローブの先端部が血管壁に接近
すると、反射光を入射するための開口には血液よりの反
射光に加えて血管の内壁からの反射光が入射されるた
め、その反射光強度は上昇する。この様な状態における
多くの場合に、その検出された反射光強度は血流や呼吸
に同期して大きく変動すると考えられる。また、カテー
テルの長さ方向と水平に近い角度でプローブ先端部が保
持された状態で、プローブが血管壁に接近または接触し
たとき、血管壁からの反射光の多くは前方に反射される
ため、反射光を入射するためのファイバ開口に入射され
る血管壁よりの反射光強度は僅かとなり、血流や呼吸に
同期した反射光強度の変動も極端に減衰すると考えられ
る。
【0012】この様な問題点を解決する手法として、例
えば特公平4−62737号公報に開示されている信号
フィルタ方法などがあるが、この方法によっても、血管
壁等による光の反射の影響を軽減することはできるが、
その影響を完全に除去することはできない。
【0013】また反射光強度の変化を測定し、その測定
された変化量を示す波形を、所定の閾値と相対的に比較
し、血管壁等からの反射の影響の程度を判断する方法も
あるが、閾値を決定するための手順が複雑であり、決定
された閾値により十分な信頼を得られるかどうかが疑問
である。
【0014】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、測定値の信頼度を信号を解析することにより数値化
し、測定値とともに操作者に知らせることにより測定値
の信頼性を高めることのできる測定装置を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の測定装置は以下の様な構成を備える。即ち、
血管内に挿入したプローブにより信号強度を検出する検
出手段と、前記検出手段により所定時間内に検出された
前記信号強度の極小値および/または極大値を算出する
極値検出手段と、前記極小値および/または極大値に基
づいて測定値を算出する測定手段と、前記極小値および
/または極大値の所定の時間における最小値および/ま
たは最大値を算出する算出手段と、前記極小値および/
または極大値に基づいて基準強度信号を決定する基準強
度信号決定手段と、前記極小値および/または極大値と
前記基準強度信号とから、前記測定手段により測定され
た測定値の信頼度を評価するためのパラメータを算出す
るパラメータ算出手段とを有する。また、本発明の実施
態様によれば、前記検出手段により検出される信号強度
は、血管内に光を放射する放射手段により放射された光
の血液からの反射光の強度とする。
【0016】さらに、本発明の実施態様によれば、前記
極小値検出手段は、所定時間内において時間的に隣り合
う2点の反射光強度の差を順次算出して符号で表した
時、前記反射光強度の連続する5点間の前記符号が
[−,−,+,+]の並びになるとき、前記5点の中心
点を極小値とする。
【0017】また、他の実施態様によれば、前記測定手
段は血液中の酸素飽和度、血流量、又は光ファイバの血
液側端末に近接して配置されたセンサよりの信号に基づ
いて生体情報を計測した測定値を算出する。
【0018】又、この測定装置は、信頼度を評価するた
めのパラメータあるいは前記パラメータに基づく測定値
の信頼度を報知する報知手段を更に有する。
【0019】更に、他の発明の測定装置は、血管内に光
を伝送するための光ファイバ手段と、前記光ファイバ手
段と接続され血液中に光を照射する照射手段と、該光フ
ァイバ手段と接続され血液からの反射光強度を検出する
反射光強度検出手段と、検出された前記反射光強度の極
小値を検出する極小値検出手段と、前記検出された極小
値の所定の時間幅における最小値を検出する最小値検出
手段と、前記所定の時間幅における反射光強度の変動の
程度を表すパラメータを算出する変動パラメータ算出手
段と、前記最小値と前記変動パラメータとから基準強度
信号を決定する基準強度信号決定手段とを備え、前記最
小値と前記変動パラメータと、更に前記基準強度信号と
から、別途算出された測定値の信頼度を評価するパラメ
ータを算出する。
【0020】又他の発明の実施態様によれば、前記変動
パラメータ算出手段は、標準偏差、変動係数、またはそ
れらの関数を変動パラメータとする。
【0021】また、前記基準信号算出手段は、前記変動
パラメータが所定の範囲にあるときは所定の関数に従っ
て新しい基準値に更新され、前記所定の範囲にないとき
は基準値を変更しない。
【0022】前記測定手段による測定値は、酸素飽和
度、血流量、または前記光ファイバ手段の血液側端末に
近接して配置されたセンサよりの信号に基づく測定値を
算出する。
【0023】更に又、他の発明の信頼度モニタ装置は、
血管内に光を伝送するための光ファイバ手段と、前記光
ファイバ手段と接続され血液中に光を照射する照射手段
と、該光ファイバ手段と接続され血液からの反射光強度
を検出する反射光強度検出手段と、検出された前記反射
光強度の最小値を検出する極小値検出手段と、前記極小
値の所定の第1の時間幅における最小値を算出する最小
値算出手段と、前記所定の第1の時間幅における反射光
強度の変動の程度を表すパラメータを算出する変動パラ
メータ算出手段とを備え、第2の時間幅における前記最
小値と前記変動パラメータと、それから決定される基準
強度信号とを組み合わせ、別途算出される測定値の信頼
度を評価する複数個のパラメータを算出し、それらの総
和から前記測定値の信頼度を評価する1つのパラメータ
を算出する。
【0024】
【作用】以上の構成において、光ファイバを通して血管
内に光を照射し、この血液中に照射された光の反射光を
入力して、その反射光強度を検出する。こうして所定時
間内に検出された反射光強度の極小値を算出し、それら
極小値に基づいて測定値を算出する。更に、極小値の所
定の時間における最小値を算出するとともに、これら極
小値に基づいて基準強度信号を決定する。こうして求め
られた最小値と基準強度信号とから、測定された測定値
の信頼度を評価するためのパラメータを算出する。
【0025】
【実施例】以下に、酸素飽和度測定システムを本発明の
好適な実施例として図面を参照して具体的に説明する。 [酸素飽和度測定装置の説明(図1)]図1は実施例の
酸素飽和度測定装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【0026】図において、13,14は共に発振器で、
それぞれ異なる周波数(f1,f2)を有するAC(サ
イン波形)信号を出力している。15,16は増幅駆動
回路で、それぞれ各発振器より入力したAC信号を増幅
し、そのAC信号に同期して対応する発光ダイオード
(17,18)を駆動して発光させている。従って、発
光ダイオード17は、例えば波長660nmの周波数f
1で点滅する光を発光し、発光ダイオード18は、例え
ば波長805nmの周波数f2で点滅する光を発光して
いる。
【0027】これら2つの光信号は、光ファイバを通っ
てカテーテルプローブ11より血液中(図示せず)に照
射され、その反射光が光ファイバを通してフォトダイオ
ード19に送られ、その反射光強度が検出される。20
は光電変換プリアンプで、フォトダイオード19が出力
する電流を電圧信号51に変換している。よって、この
電圧信号51は、周波数f1で点滅する光の反射光強度
信号と、周波数f2で点滅する光の反射光強度信号とが
多重した電圧信号となっている。21はハイパスフィル
タ(HPF)、22はローパスフィルタ(LPF)で、
これらフィルタにより電圧信号51に含まれるノイズ成
分がカットされる。
【0028】23,24は共に帯域フィルタ(BPF)
で、帯域フィルタ23は周波数f1をほぼ中心とする周
波数帯域の信号を通過させ、帯域フィルタ24は周波数
f2をほぼ中心とする周波数帯域の信号を通過させる。
このようにして、これら帯域フィルタ23,24により
分離された信号のそれぞれは、周波数f1で変調された
電気信号と、周波数f2で変調された電気信号からな
る。25,26は共に同期復調器で、同期復調器25は
周波数f1の信号成分を同期検波し、同期復調器26は
周波数f2の信号成分を同期検波している。
【0029】これにより、例えば発光ダイオード17よ
り発光された光の反射光強度信号が同期復調器25で取
出され、さらにローパスフィルタ(LPF)27により
周波数f1の信号成分が除去されて、発光ダイオード1
7よりの光の反射光強度信号が出力される。また同様
に、発光ダイオード18より発光された光の反射光強度
信号が同期復調器26で取出され、さらにローパスフィ
ルタ(LPF)28により周波数f2の信号成分が除去
されて、発光ダイオード18よりの光の反射光強度信号
が出力される。
【0030】制御部30では、これら各発光ダイオード
よりの光の反射光強度信号のそれぞれを、A/Dコンバ
ータ32によりデジタル信号に変換してCPU回路31
に入力している。CPU回路31は、マイクロプロセッ
サを有しており、ROM34に記憶されている制御プロ
グラムや各種データに従って演算処理や制御を行ってい
る。RAM35はCPUのワークエリアとして使用さ
れ、各種データの一時保存用メモリとして機能してい
る。33は操作部で、オペレータにより操作され、測定
の開始や各種機能指示を入力することができる。37は
表示部で、表示回路36により駆動されてオペレータへ
のメッセージや測定結果などを表示する。38は、例え
ば外部出力端子を介して接続されるコンピュータやプリ
ンタなどの外部装置に測定データなどを出力するための
外部出力回路である。40はスピーカで、39の音源に
より警報音を発する。
【0031】41は電源回路で、AC100Vを入力し
て装置で使用する各種電源電圧を作成している。42は
スイッチングレギュレータなどの電源回路で、図示の如
く各種直流電圧を出力している。43は電源ラインに設
けられたラインフィルタで、ACラインを通して入力さ
れる電源ノイズを減衰させている。
【0032】尚、回路の基本的な動作に付いては、特開
平3−170866号公報に詳しく示されているので、
ここでは特に説明しない。
【0033】次にRAM35のデータ構成を説明する
と、35aは測定データエリアで、前述のように20m
s毎に測定された反射光強度信号I1,I2に対応する
データが記憶され、少なくともそれぞれ50個のデータ
を記憶する容量を備えている。35bは極小値データエ
リアで、1秒毎の極小値データが順次記憶されている。
又35cはパラメータCV2エリアで、後述する計算式
より求められるパラメータCV2が記憶される。尚、こ
れ以外にも、最小値MIN、最大値MAX、基準強度B
L等を記憶するためのエリアが設けられている。
【0034】図2はカテーテルプローブ11を示す図
で、図2(A)はプローブ11の先端部の正面図、図2
はカテーテルプローブ11の先端部の斜視図を示してい
る。図において、201,202は共に光ファイバで、
一方が光照射用の光ファイバで、他方はその光が血液中
で反射されて入射される光を取り入れるための光入射用
の光ファイバである。このプローブ11は、例えば肺静
脈等に挿入されて、連続的に酸素飽和度が測定される。
【0035】図3は本実施例で使用されるカテーテルプ
ローブ11の外観図で、301は光ファイバ、302は
光コネクタプラグで、図1の酸素飽和度装置に接続され
る。303は注入液注入線、304は肺動脈圧測定用ラ
インである。306はバルーンで、カテーテルの先端部
に設けられている。このバルーン306はバルーン膨張
ライン305より注入される空気圧により膨らまされ
て、カテーテルプローブ11の先端の位置を血管内で規
定することができる。 [動作説明]この実施例の装置では、電源がオンされる
と、まず各種初期設定を行う。そして、カテーテルプロ
ーブ11が装着される等の測定準備が整うと、操作部3
3のスタートスイッチがオンされて計測が開始される。
波長660nm(例えば周波数f1)と波長805nm
(例えば周波数f2)の光の反射光強度をそれぞれ20
m秒毎に計測し、計測値を少し平滑にするため数点の移
動平均を求め、装置に予め記憶されているそれぞれの波
長に対応する基準光強度で規格化した反射光強度信号を
求め、それぞれI1,I2とする。
【0036】図4及び図5は本実施例の酸素飽和度測定
装置におけるSVO2 算出処理を示すフローチャート
で、この処理を実行する制御プログラムはROM34に
記憶されている。
【0037】この処理を詳細に説明する前に、この処理
の概要を簡単に説明する。まず異なる波長の光を血液中
に照射し、各波長に対する血液からの反射光強度を検出
する。こうして検出された一方の波長の光の反射光強度
の、所定時間内における極小値を検出する。これによ
り、カテーテルの長さ方向に対してほぼ垂直に血管壁等
に接近したときの血管壁等からの反射の影響が少ない信
号を選別できる。また、所定の時間幅における一方の波
長の反射光強度の変動の程度を表すパラメータを算出
し、その値が所定の値より大きいときは、心拍や呼吸に
同期した血管壁等からの反射の影響があると判断され
る。一方、その値が所定の値より小さいときは、カテー
テルの長さ方向に対してほぼ水平に近い角度でカテーテ
ルプローブ先端部が血管壁等に接近または接触している
状態で、血管壁等からの反射光の多くが前方に反射さ
れ、心拍や呼吸に同期した反射光強度の変動が極端に減
少しているものと判断される。
【0038】そこで、これら検出した極小値から、更に
選択された血管壁等の影響が少ない信号として生成され
る基準強度BLと、検出した極小値の最小値MINと最
大値MAXより決定される閾値SHBと、測定値の変動
の程度を表すパラメータCV2とから決定されるNCV
と、最終的に選択された極小値の数から、測定値の信頼
度を表す指標SRPを決定する。
【0039】まず、ステップS1で、上述した反射光強
度信号I1,I2を算出し、ステップS2で順次RAM
35に記憶する。この動作は20m秒毎に50回繰り返
し実行され、ステップS3で50回目(1秒経過)であ
ると判断されるとステップS4に進む。
【0040】前述したように、カテーテルプローブ11
で計測される信号は、血流の脈動や呼吸による影響で常
に周期的に変動している。この変動は血流による直接の
作用だけではなく、血流や呼吸によりカテーテルプロー
ブ11の先端部が動かされることにより、血液中に照射
した光が血管壁で反射され、その反射光を入力すること
によりかなり影響を受けると考えられる。血管壁による
影響はおおかた反射光強度を上昇させるので、計測した
反射光強度の極小値に近いデータのみ用いれば、このよ
うな血管壁による影響を軽減することができると考えら
れる。そこでステップS4では、RAM35に記憶され
たI2の50点のデータから、まず極小値を検出する。
以下、その検出方法を説明する。
【0041】50点のデータのうち時間的に最も古いも
のから順番に、1データ置きに、即ち40m秒毎のデー
タの変化率を順次求め、その符号が[−,−,+,+]
のパターンを示すとき、この間に極小値があると判断す
る。これを、I2に順番に番号を付け、それを添字mで
示した記号で説明すると以下のようになる。
【0042】I2m-2 − I2m-4 < 0 I2m − I2m-2 < 0 I2m+2 − I2m > 0 I2m+4 − I2m+2 > 0 この時、I2m-1 ,I2m および12m+1 の3点を極小
値データとして、RAM35の極小値データエリア35
bに保存する。また、対応する反射光強度信号I1のデ
ータも保存する。尚、もちろん反射光強度信号I2の5
0点のデータに対して、上に記した[−,−,+,+]
の符号パターンを示す箇所が複数検出される場合も、1
つも検出されない場合もあり得る。
【0043】次にステップS5に進み、11秒前に保存
した極小値データの全てをRAM35のエリア35bよ
り消去する。これら極小値データの検出は、1秒間を単
位に実施しているので、これにより常に極小値データエ
リア35bに記憶されている極小値データは、現時点か
ら過去10秒間の極小値データということになる。
【0044】次にステップS6に進み、RAM35に記
憶された50点の反射光強度信号I2のデータから、血
流や呼吸に同期して反射光強度が変動する程度を表わす
指標としてパラメータCV2を算出する。こうして算出
されたパラメータCV2は、極小値データと同様に現時
点から過去10秒間の間だけ、RAM35のパラメータ
エリア35cに保存される。以下に、このパラメータC
V2の算出方法を示す。
【0045】まず、RAM35に記憶されている全I2
のデータの分散σ2 を求める。
【0046】I2(MEAN)=(1/50)Σ I2k
(k=1〜50) σ2 =(1/49)Σ(I2k −I2(MEAN))2 (k
=1〜50) ここで、I2(MEAN)は50点のI2の平均値を示し、Σ
はk=1からK=50までの累計を算出している。
【0047】次に、次式で求められるCV2を変動のパ
ラメータとして定義するが、データのばらつきを表すパ
ラメータであれば標準偏差等の他の式で定義されるパラ
メータでもよい。
【0048】CV2=100×(σ2 /I2(MEAN)2 ) ステップS7では、極小値データエリア35bに記憶さ
れているI2の全極小値データを読出し、ステップS8
では後の処理で基準強度BLを決定するためのパラメー
タMAX,MIN及びSHBを算出する。MAXは、エ
リア35bに記憶されているI2の全極小値データの最
大値であり、MINは最小値である。SHBはMAXと
MINから算出される閾値であり、 SHB=MIN+0.66×(MAX−MIN)で決定
される。
【0049】尚、定数0.66は実験より決めた値であ
るが、もちろん異なる定数を用いることもできる。
【0050】次にステップS9に進み、基準強度BLが
すでに決定されているかどうか判断し、未決定であれば
ステップS10に進み、過去10秒間の変動パラメータ
CV2の全てがP1≦CV2≦P2を満足するかどうか
を判断する。満足していればステップS11に進み、基
準強度BLをMINとして決定する。しかしながら、P
1≦CV2≦P2の条件が満足されていないときはステ
ップS16へ進む。ここで定数P1とP2は、血管壁等
からの光の反射の影響が少なく、安定して計測している
状態を変動パラメータCV2の値を基に判定するための
閾値であり、ここではP1を“0.09”とし、P2を
“3.0”とした。
【0051】またステップS9で基準強度BLがすでに
決定されていると判断するとステップS12に進み、過
去10秒間の変動パラメータCV2の全てがP1≦CV
2≦P2を満足するかどうかを判断する。満足していれ
ばステップS13に進み、満足していなければステップ
S15へ進む。ステップS13では、反射光強度は血管
壁等の影響で上昇したが、血流や呼吸に同期した変動が
比較的小さいため、変動パラメータCV2では判断でき
ない状態を想定して、基準強度BLとMINを比較して
いる。ここで、MIN<P3×BLを満足するときには
ステップS14に進み、基準強度BLを次式に従い更新
するが、満足しなければステップS15へ進む。尚、こ
こでは定数P3として“1.8”を用いた。
【0052】基準強度BL=0.98×基準強度BL+
0.02×MIN この式では、新しい基準強度BLが、更新する前の基準
強度BLに比較的強く依存するよう係数(0.98,
0.02)を選んだが、もちろん異なる値を用いること
もできる。
【0053】次にステップS15に進み、上述のように
決められた基準強度BLとSHBとを用いて、極小値デ
ータエリア35bに記憶されているI2の全極小値デー
タをさらに振るい分けをする。まず全極小値データに対
してBL≦極小値≦K×BLの条件を満足するか否化を
判断をし、満足する極小値データを残して満足しない極
小値データを捨てる。さらに続いて残りの極小値データ
に対して、極小値≦SHBかどうかを判断をし、満足す
る極小値データを残して、あとの極小値データを捨て
る。ここで、定数Kとしては“1.8”を用いた。
【0054】次にステップS16に進み、ステップS1
5で選択されたI2の極小値データと共に、対応する反
射光強度信号I1のデータも保存する。そしてステップ
S17で、I1とI2の極小値データの各平均値M1,
M2を求め、ステップS18では、SVO2 値を次式に
従い算出する。ここでa0 は実験より決めた定数であ
る。
【0055】SVO2 = Σan ×(M2/M1)n
(n=0〜3) a0 =141.2 a1 =−23.10 a2 =−51.38 a3 =14.72 次にステップS19に進み、ここまでのステップにおい
て算出されたパラメータMIN、基準強度BL及びCV
2を用いて、求められる酸素飽和度値の信頼度を示すパ
ラメータ(以下、信頼性パラメータSRPと記す)を算
出する。
【0056】以下に、この信頼性パラメータSRPの具
体的な算出方法を記す。
【0057】まず図6に示すように、パラメータMIN
と基準強度BLとの比の値をいくつかの範囲に区分し、
予め各範囲をそれぞれ所定の数値(以下、ポイントと記
す)に対応付けて、例えばROM34にテーブルとして
記憶しておく。そして、算出された比(MIN/BL)
に対応して、このROM34に記憶されているテーブル
からポイントを求める。
【0058】ここで、上記比(MIN/BL)は、反射
光強度の周期的な変動(例えば、血流や呼吸に同期した
変動)以外の、例えば種々の原因によりカテーテルの先
端が拘束され、血液からの反射光信号を持続的に検出で
きない場合や、カテーテル内の光ファイバの切断やキン
ク(折れ曲がり)等による影響を監視するための指標と
しての意味を持つと考えられる。
【0059】続いて、各ブロックの分散パラメータCV
2に対して下記の如く場合分けを行い、各場合をそれぞ
れ−1,0,+1としたとき、過去10秒間の分散パラ
メータCV2に対応する値の合計値をパラメータNCV
とする。
【0060】CV2<0.06 のとき −1 0.06≦CV2≦3.00 のとき 0 3.00<CV2 のとき +1 ここでパラメータNCVも同様にして、図7に示すよう
に、予め各NCVに対応するポイントが定められてい
る。このようなデータを記憶したテーブルをROM34
等に記憶しておくことにより、算出されたパラメータN
CVの値に対応するポイントを求めることができる。
【0061】ここで、パラメータNCVは主に、反射光
強度の周期的な変動を監視するパラメータと考えること
ができる。
【0062】さらに、前述のステップS15で選択され
た極小値データの数N、即ち、酸素飽和度値の算出に用
いるデータ数Nとポイントとの対応も予め図8の如く定
めておく。これを参照して、算出されたデータ数Nに対
応するポイントを求める。ここでデータ数Nは、算出さ
れる酸素飽和度のS/Nを監視する指標と考えられる。
【0063】従って、信頼性パラメータSRPは、上記
ポイントの合計に基づいて、図9に示す値で示される。
【0064】ここで信頼度の程度は、数の大きい方が信
頼度が高くなるよう決められている。また、信頼性パラ
メータSRPは上記3つのパラメータMIN/BL,N
CV及びデータ数Nにそれぞれ対応するポイントの合計
点から算出したが、このことはそれぞれ3つのパラメー
タの意味を考慮したとき妥当な処理であると考えること
ができる。
【0065】このようにして算出された信頼性パラメー
タは、操作者またはモニタの監視者に対して測定値とと
もに表示されても良く、或いはその他の手段、例えば音
量、音階、または断続音の時間間隔の変化等によって知
らされても良い。これにより、測定値の信頼度を向上で
きるとともに、誤った判断や処置を防止することができ
る。
【0066】従って本実施例によれば、反射光強度信号
I1,I2の極小値データを用い、また変動パラメータ
CV2や極小値データから求められるパラメータMI
N,MAX、及びSHB、更にこれらパラメータから求
められる基準強度BLを用いて、血管壁等からの反射影
響が少ない信号を選別し、より正確に酸素飽和度(SV
2 )を測定することができるとともに、算出されたS
VO2 の信頼度をも示すことができる。
【0067】また他の実施例として、この様な処理を、
例えば心臓カテーテルに組み込まれた流速センサを用い
た血流測定装置等にも適用することができる。即ち、前
述の酸素飽和度の測定の場合と同様に、このような流速
センサが血管壁に接触すると測定誤差を生じることは明
かであり、本発明を流速センサに対する信頼度モニタと
して用いることができる。例えば、特開平3−2218
15号公報に記載されている流速センサでは、自己加温
しているサーミスタの流速に依存した放熱量の変化を温
度変化として測定するが、血管壁への接触により放熱が
妨げられ、温度上昇による誤差が生じる。流速センサと
して使用しているサーミスタは、温度の上昇に伴い抵抗
値が減少するタイプ(NTC)であり、温度はサーミス
タの抵抗値として計測されるため、上記誤差はサーミス
タ抵抗値を減少させる方向で現れる。したがって、サー
ミスタ抵抗値の極大値を検出し、その極大値から基準強
度信号を決定し、前記実施例と同様の処理を行うこと
で、測定値の信頼度を表すパラメータを算出できること
は明らかであろう。流速センサについての詳細は特開平
3−221815号公報を参照されたい。
【0068】さらに、これまでの説明から、血管壁等に
接近または接触することによって測定値の精度が低下す
るセンサ、例えば圧力センサ、温度センサ等を用いた測
定値の信頼度をモニタするための装置としても使用でき
ることは明かであろう。
【0069】以上説明したように本実施例によれば、血
液以外の血管壁等からの反射光の影響を程度を評価し、
測定結果と共に、その測定値の信頼度を操作者に知らせ
ることができるので、測定値の信頼性を向上させ、誤っ
た判断や処置を防止できる効果がある。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、測
定値の信頼度を信号を解析することにより数値化し、測
定値とともに操作者に知らせることにより測定値の信頼
性を高めることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の酸素飽和度測定装置の概略構成を示
すブロック図である。
【図2】実施例の酸素飽和度測定装置に接続されるカテ
ーテルプローブの先端部の形状を示す図である。
【図3】実施例の酸素飽和度測定装置に接続されるカテ
ーテルプローブの外観形状を示す図である。
【図4】本実施例の酸素飽和度測定装置における測定処
理を示すフローチャートである。
【図5】本実施例の酸素飽和度測定装置における測定処
理を示すフローチャートである。
【図6】パラメータMINと基準強度BLとの比に対応
するポイントの設定を示す図である。
【図7】パラメータNCVとポイントとの対応を示す図
である。
【図8】極小値データの数Nとポイントの対応を示す図
である。
【図9】信頼性パラメータをポイントの合計に対応付け
て示す図である。
【符号の説明】
11 カテーテルプローブ 13,14 発振器 15,16 増幅駆動回路 17,18 発光ダイオード 19 フォトダイオード 30 制御部 31 CPU回路 32 A/Dコンバータ 34 ROM 35 RAM 35a 測定データエリア 35b 極小値データエリア 35c パラメータエリア 37 表示部 40 スピーカ 42 電源回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管内に挿入したプローブにより信号強
    度を検出する検出手段と、 前記検出手段により所定時間内に検出された前記信号強
    度の極小値および/または極大値を算出する極値検出手
    段と、 前記極小値および/または極大値に基づいて測定値を算
    出する測定手段と、 前記極小値および/または極大値の所定の時間における
    最小値および/または最大値を算出する算出手段と、 前記極小値および/または極大値に基づいて基準強度信
    号を決定する基準強度信号決定手段と、 前記極小値および/または極大値と前記基準強度信号と
    から、前記測定手段により測定された測定値の信頼度を
    評価するためのパラメータを算出するパラメータ算出手
    段と、 を有することを特徴とする測定装置。
JP5114657A 1993-04-01 1993-05-17 測定装置 Withdrawn JPH06319724A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5114657A JPH06319724A (ja) 1993-05-17 1993-05-17 測定装置
US08/221,234 US5647359A (en) 1993-04-01 1994-03-31 Measuring apparatus
EP94400720A EP0617912A1 (en) 1993-04-01 1994-04-01 Measuring apparatus using sensor in blood

Applications Claiming Priority (1)

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JP5114657A JPH06319724A (ja) 1993-05-17 1993-05-17 測定装置

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JPH06319724A true JPH06319724A (ja) 1994-11-22

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ID=14643299

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JP5114657A Withdrawn JPH06319724A (ja) 1993-04-01 1993-05-17 測定装置

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JP (1) JPH06319724A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000075056A (ko) * 1999-05-28 2000-12-15 임현수 산소포화도 및 혈류량 광센서 시스템
JP4865737B2 (ja) * 2005-03-01 2012-02-01 マシモ・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド 生理学的パラメータの信頼度
JP2014501541A (ja) * 2010-10-08 2014-01-23 エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション 血管壁のアーティファクトの検出
WO2021243744A1 (zh) * 2020-06-01 2021-12-09 江苏赛腾医疗科技有限公司 一种血氧监测设备及血氧监测方法

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