JPH06319546A - 発現に性差のある遺伝子を利用したマウスおよびウシ胚の性判別法 - Google Patents

発現に性差のある遺伝子を利用したマウスおよびウシ胚の性判別法

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JPH06319546A
JPH06319546A JP5130055A JP13005593A JPH06319546A JP H06319546 A JPH06319546 A JP H06319546A JP 5130055 A JP5130055 A JP 5130055A JP 13005593 A JP13005593 A JP 13005593A JP H06319546 A JPH06319546 A JP H06319546A
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seq
bovine
sex
gene
mouse
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JP5130055A
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Masaaki Kondo
雅昭 近藤
Yoshiaki Itagaki
佳明 板垣
Seiji Sato
静治 佐藤
Shizuyo Sudou
鎮世 須藤
Toyoro Nakamura
豊郎 中村
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KACHIKU JIYUSEIRAN ISHIYOKU GI
KACHIKU JIYUSEIRAN ISHIYOKU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
KACHIKU JIYUSEIRAN ISHIYOKU GI
KACHIKU JIYUSEIRAN ISHIYOKU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 雌雄で発現に差のある遺伝子を利用し、マウ
スあるいはウシの胚または組織の性を判別するための方
法、およびそのためのプライマーならびにプローブの提
供。 【構成】 雌雄で発現に差のある遺伝子としてマウスお
よびウシのMea遺伝子のcDNA、ウシのMea遺伝
子のゲノムDNA、これらより指定されるRNAおよび
ポリペプチド、これら核酸の1部をプライマーとして利
用しRT−PCR法(逆転写酵素を利用したポリメラー
ゼ連鎖反応)により性を判別する方法、これら核酸のす
べてあるいは1部を利用しハイブリダイゼーション法に
より性を判別するためのプローブ、抗原抗体反応により
性を判別するための抗原となるポリペプチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマウスあるいはウシの胚
又は組織の性判別の方法およびかかる方法に用いるプロ
ーブおよびプライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】哺乳類、特に家畜の雌雄産み分け技術は
2つ大別される。第1の方法はY染色体とX染色体を持
つ精子とを分離し、前者と受精した卵子より雄胚を、後
者のそれから雌胚を得る方法である。フローサイトメー
ターにより分離は可能といわれるが、精子を染色しレー
ザー光をあてるので変性の可能性があり、また、多数の
精子を得るのが困難であること、機器が高価であること
などの欠点がある。
【0003】第2の方法は胚の1部を採取し、雌雄を判
別する方法である。これには2つの方法がある。1つは
細胞遺伝学的方法で、胚の1部を培養し、染色体標本を
作製し、XおよびY染色体があれば雄胚、2本のX染色
体があれば雌胚とするものである。この方法の欠点は染
色体標本が必ずしも容易でなく、成功率が50%前後と
低いことである。したがって、実用的とはいい難い。
【0004】他の方法はPCR(polymerase chain reactio
n)を利用するもので、Y染色体に特異的なDNAがあれ
ば雄、なければ雌とする。この方法はY染色体上のDN
Aなら何でも利用できるというわけではない。X染色体
や常染色体と類似の配列を示す部分や、偽常染色体領域
と呼ばれる部分では、Y染色体の特異性が検出できな
い。また、Y染色体上に1個のみ存在するDNA配列は
増幅するうえで不利である。Y染色体のDNAのうちコ
ピー数の多い部分を利用すると有効な方法となる。現在
のところ繰り返し配列を利用したこの方法が最も簡便か
つ信頼のおける方法となっている。しかし、この目的に
かなったY染色体由来の特定の配列を得るのは必ずしも
容易ではない。また、小さな胚の1部を採取するっこと
も技術的に容易でない。
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記従来技術
に鑑がみさらに優れた、新しい原理に基づくマウス又は
ウシの雌雄判別方法を開発すべく鋭意研究を行い本発明
を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、配列番号1に
より表される塩基配列を有するマウスcDNA,配列番
号2により表されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、配列番号3により表される塩基配列を有するウシゲ
ノムDNA、配列番号4により表される塩基配列を有す
るウシcDNA,配列番号5により表される塩基配列を
有するRNA,配列番号1、配列番号3、配列番号4又
は配列番号5で表される核酸とハイブリダイズしうる核
酸、配列番号6により表されるアミノ酸配列を有するポ
リペプチド、配列番号7および配列番号8により表され
るプライマーDNA,又は配列番号9および配列番号1
0により表されるプライマーDNAである。
【0006】さらに、本発明は、マウスあるいはウシの
胚又は組織の1部を採取し、該組織から逆転写酵素を用
いてcDNAを作製し、請求項1、請求項3、請求項
4、請求項5又は請求項6に記載の核酸の少なくとも1
部をプライマーとして用い、性により発現の差のある遺
伝子の1部を増幅させることによりマウス又はウシの性
を判別する方法である。
【0007】さらに、本発明は、マウスあるいはウシの
胚又は組織の1部を採取し、細胞標本を作製し、請求項
1、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載
の核酸のすべて又は1部を標識して標識したプローブと
して用い、性により発現の差のあるmRNAにハイブリ
ザイズさせることを特徴とするマウス又はウシの性を判
別する方法である。
【0008】さらに、本発明は、配列番号2又は配列番
号7の配列を有するポリペプチドに対する抗体を作製
し、これを標識して標識したプローブとして用い、マウ
スあるいはウシの胚又は組織の1部に作用させ、性によ
り発現に差のある遺伝子産物を検出することを特徴とす
るマウス又はウシの性を判別する方法である。以下、本
発明を詳細に説明する。
【0009】本発明は、原理的に全く新規な方法で、雌
雄を識別する方法である。すなわち、本発明は、Xおよ
びY染色体という雌雄で遺伝的に異なるDNAの差異を
利用する従来の方法でなく、遺伝的には同一で雌雄間で
発現を異にする遺伝子を利用するものである。この目的
に合致する遺伝子は、まず真の遺伝子であれ偽遺伝子で
あれ、mRNAとして転写されなねばならない。しか
も、発現は雌雄間で、時間的あるいは空間的に差がなけ
ればならない。例えばSry(A.H.Sinclair et al., N
ature,346, 240-244 (1990))のようなY染色体上の雄
特異的遺伝子であっても、胚で発現していなければ胚で
の性判別には利用できない。
【0010】これらを満足させる遺伝子の1例として、
Mea(male enhanced antigen)遺伝子がある。この
遺伝子は常染色体上にあるので、雌雄共に同じ遺伝子を
同じ数だけ保持している。しかし、雄で優先的に発現さ
れ、しかも8細胞期以降の段階ですでに見られるので、
本発明の目的に合致したのである。また、1遺伝子より
転写されるmRNAの数は数十〜数万に及ぶと考えられ、こ
れより翻訳されるポリペプチドも多数である。このこと
は生体試料自体が前もって増幅処理をしているに等し
く、本発明の適用にきわめて好都合である。
【0011】本発明のマウス又はウシの性を判別する方
法の概略を以下に説明する。まず、公知のBALB/cマウス
Mea配列(Y.-F.C. Lau et al., Proc. Natl. Acad.
Sci.USA, 86, 8462-8466 (1989))より適当な部位を選
び、PCRで増幅できるよう1対のプライマーをDNA合
成装置により合成しておく。次に、マウスの精巣よりm
RNAを抽出する。これを逆転写酵素によりcDNAと
する。このcDNAにプライマーを加えPCRを行うこと
により、Mea遺伝子の特定の部位を増幅する(RT-PC
R)。あるいは、マウス精巣のmRNAより公知の方法
(J. Sambrook et al.(Eds.), Molecular Cloning, 2nd
ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press,(1989))
によりcDNAライブラリーを作製し、これに上述のプ
ライマーを加え、特定部位を増幅してもよい。増幅産物
を増幅時に直接、あるいは増幅後にランダムプライマー
法、ニックトランスレーション法など公知の方法により
ラベルすれば、マウスのcDNAライブラリーやゲノム
ライブラリーからマウスMea遺伝子を単離するための
プローブとして利用できる。選んだ部分がウシMea遺
伝子と相同性が高ければ、ウシのcDNAライブラリー
あるいはゲノムライブラリーをスクリーニングするため
のプローブとして利用できる。あるいはマウスMea遺
伝子をまず得て、これをプローブとして、ウシMea遺
伝子を探してもよい。
【0012】こうして得られたウシMea遺伝子の適当
な部分を選び、1対のPCR用プライマーを合成してお
く。一方、胚や組織の1部を取り、mRNAを抽出し、
逆転写酵素を作用させることにより、cDNAを作製す
る。ここにプライマーを加えてPCRを行う。もし、Me
a遺伝子が性特異的に転写されmRNAとなっていれ
ば、その特定の部分が増幅されて、電気泳動により一定
の長さのバンドが検出される。こうして雌雄の判別が可
能となる。ただし、雌雄ともにMeaのゲノムDNAが
細胞あたり1対づつ存在しているので、転写されるmR
NAの数が少ないと合成されるcDNAの数も少なく、
雌雄の差が得られない可能性がでる。そこで、cDNA
とゲノムDNAとでは増幅される産物の長さが異なるよ
う、スプライシング部位を挟んで両側にプライマーが来
るよう設定するとよい。
【0013】一方、PCR法によらずとも、Mea遺伝子
の核酸を放射線あるいは蛍光的にラベルし、これをプロ
ーブとして胚あるいは組織の1部をインサイチューハイ
ブリダイゼーションにかけ、雌雄を識別することも可能
である。さらに、Mea遺伝子産物に対する抗体を作製
して、胚の1部を採取することなくこの抗体を用いて性
の判別することができる。この場合は、胚への傷害が軽
減され胚の生存率が上昇するし、凍結保存も容易とな
り、かつ煩雑な胚の切断操作が不要となり、有用性は飛
躍的に増大する。
【0014】
【発明の効果】本発明は、性差のある遺伝子発現を利用
した性判別のためのプローブあるいはプライマーの提供
した。そして、かかるプローブおよびプライマーを用い
てマウスあるいはウシの性判別を簡単に行うことができ
た。
【0015】
【実施例】以下、実施例により、本発明について具体的
に説明する。ただし、これら実施例により本発明が限定
されるものではない。 (実施例1)マウスMea遺伝子のcDNAの単離。
【0016】成熟雄マウス(Mus musculus domesticus,
CD-1系統)の精巣を集め、グアニジンチオシアネート法
(J.M. Chirgwin et al., Biochem., 18, 5294-5299 (1
979))によりRNAを抽出、オリゴdT(Oligotex-dT3
0, Takara)をとおすことにより、mRNAを得た。こ
の5 μgをとり市販キット(ZAP-cDNA Synthesis kit,St
ratagene社製)を用いてcDNAを合成した。このcD
NA0.4μgをクローニング用ファージベクターλZAPII
(Stratagene社製)に連結、これをE. coli PLKF'(Str
atagene社製)に導入することにより、cDNAライブ
ラリーを作製した。別途、文献(Y.F.C. Lau et al., P
roc. Natl. Acad. Sci.USA, 86, 8462-8466 (1989))に
記載のBALB/cマウスMea遺伝子の塩基配列における特
定の部分塩基配列の2ケ所をDNA合成装置(ABI
社、Model 391)を用いて合成した。その塩基配列は次
のとおりである。
【0017】 5' CATCAGGGTCCTACAGAA 3' 5' CAGCTCTACATGTTCTGG 3' 大腸菌20mlを培地中で培養し、cDNAライブラリ
ーを構成するファージを感染させ、培養上清からファー
ジDNAを密度勾配遠沈法により抽出し、DNA200 μ
gを得た。このDNA0.5-1.0 μgに前記合成プライマー
20μMを添加、PCR装置(Cetus社、Thermal Cycler)に
かけた。具体的には、反応液を混合し、4分後に94℃で
1分、60℃で1分、72℃で1分というサイクルを35回繰り
返した。得られた309塩基対よりなるDNAをランダ
ムプライマー法により32P-α-dCTPでラベルし、こ
れをプローブとしてマウスcDNAライブラリーをスク
リーニングした。その結果、8個のクロンが得られ、そ
のうちの1個につき塩基配列を決定した。方法はサンガ
ー法を利用した自動シーケンサー(ABI社、model 37
3A)によった。決定した塩基配列を配列表の配列番号1
に示した。この配列番号1のDNAを含むプラスミドを
持つ大腸菌は通産省工業技術院生命工学工業技術研究所
特許微生物寄託センターにE.c.bs-mMea1(寄託番号FERM
P-13300)として寄託している。配列番号1のCD-1マウ
スのcDNAはBALB/cマウスの塩基配列とほぼ同等であ
ったが、3ケ所で異っていた。この3塩基には下線を施
してある。このcDNAにより演繹されるポリペプチド
を配列番号2に示した。
【0018】(実施例2) ウシMea遺伝子のゲノムDNAの単離。 ウシ(ホルスタイン)の肝臓よりフェノール法によりD
NAを抽出、精製し、その100 μgを制限酵素MboI(タ
カラ酒造社製)6.25ユニットで部分分解後、15-20キロ
塩基対の長さの部分を公知の方法(J. Sambrook et al.
(Eds.), Molecular Cloning, 2nd ed., Cold Spring H
arbor Laboratory Press,(1989))によりEMBL3ファージ
ベクター(Stratagene社製)に組み込み、ゲノムDNA
ライブラリーを作製した。実施例1で得られたCD-1マウ
スのMea遺伝子cDNAをランダムプライマー法によ
32P-α-dCTPでラベルし、前記ゲノムDNAライ
ブラリーからなる100万個のファージクロンをスクリー
ニングしたところ、3個のクロンを得た。その1つを制
限酵素XhoI(ニッポンジーン社製)で完全分解し、マウ
スMeaのcDNAとハイブリダイズするDNA断片を
得て、これをプラスミドベクターpBluescript SK(-)に
導入、上記同様に処理して、塩基配列を決定した。この
決定した塩基配列を配列表の配列番号3に示す。この配
列番号3に示す塩基配列と配列番号4(後述)に示す塩
基配列との比較から、Meaゲノム遺伝子は転写後mR
NAのスプライシングを受けることが示された。配列番
号3において、ゲノムDNAのエクソンの部分に下線を
施した。
【0019】(実施例3) ウシMea遺伝子cDNAの単離。 黒毛和種(成牛)より精巣を得た。実施例1に述べた方
法によりcDNAライブラリーを作製した。ライブラリ
ーの大きさは150万個であった。上記と同様、マウスM
eaのcDNAを放射線でラベルし、これをプローブと
し、ウシ精巣ライブラリーをスクリーニングしたとこ
ろ、6個のクロンを得た。このクロンを上記と同様に処
理して塩基配列をサンガー法により決定した。この決定
した塩基配列を配列表の配列番号4に示す。この配列の
DNAを含むプラスミドを持つ大腸菌は通産省工業技術
院生命工学工業技術研究所特許微生物寄託センターにE.
c.bs-bMea1(寄託番号FERM P-13301)として寄託してい
る。
【0020】配列番号4のウシMea配列とマウスのそ
れとを比較するとDNAレベルで70.8%の相同性がみら
れた。翻訳される部分に限って比較すると88.8%の相同
性があった。この部分をRNAで示すと配列表の配列番
号5に示す塩基配列に、ポリペプチドに翻訳すると配列
表の配列番号6に示すアミノ酸配列となる。配列番号2
から演繹されるマウスのポリペプチドとウシの配列番号
6で示されるポリペプチドとを比較すると92.5%(161/1
74)の相同性が認められた。
【0021】(実施例4) 常染色体上のMeaの遺伝子の確認。 ホルスタインおよびF1(雌ホルスタインx雄黒毛和
種)の雌雄の肝臓からDNAを公知の方法(J. Sambroo
k et al. (Eds.), Molecular Cloning, 2nd ed.,Cold S
pring Harbor Laboratory Press,(1989))により採取
し、それぞれのDNA10μgを制限酵素Eco RIで切断
し、得られたDNA断片をアガロースゲルで電気泳動し
た。このDNA断片ををナイロン膜に移し取り、放射線
でラベルしたウシMeaのcDNAでサザンハイブリダ
イゼーションを行ったところ、両系統の雌雄ともに共通
のバンド(16, 5.6, 4.2, 3.0 Kb)が見られた(図1、
A)。同様にC57BL/Jマウスの雌雄を用いて試験を行っ
たところ、雌雄共通のバンド(16,5.6, 4.5 Kb)が見られ
た(図1、B)。Mea遺伝子はマウスでは第17番常
染色体上に、ヒトでは第6染色体にあるといわれている
(Y.-F.C. Lau et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 8
6, 8462-8466 (1989))。ウシのMea遺伝子も常染色
体上にあることが確認できた。
【0022】(実施例5) 生体におけるMea遺伝子の発現臓器の確認。 ウシの雌雄から心、肺、肝、脾、胸腺、精巣、卵巣の各
臓器をとり、またマウスの精巣をとり、実施例1に示し
たとおりmRNAを抽出した。これを各3μgずつアガ
ロースゲル電気泳動にかけ、前記に記載したとおりナイ
ロン膜に移し取り、放射線でラベルしたウシMea遺伝
子を用いてノーザンハイブリダイゼーションをおこなっ
た。その結果、を図2に示す。なお、図2における略号
はmTesはマウス精巣、Tesはウシ精巣、Oはウシ卵巣、K
はウシ腎臓、Hはウシ心臓、Lはウシ肺、Tはウシ胸腺、S
はウシ脾臓をそれぞれ示す。図2からMea遺伝子は主
に精巣で発現することが判った。他の組織でもごく微量
の発現がみられるが、これは非特異的なハイブリダイゼ
ーションと思われる。
【0023】(実施例6) Mea遺伝子を利用したRT-PCR検出系の確立。 既述したように、MeaのRNAがスプライシングされ
ることを利用して、プライマーの位置を選ぶことによ
り、cDNA由来のPCR産物とゲノムDNA由来のそれ
とを区別することができる。使用したプライマーは次の
とおりである。
【0024】 5'-ACGAGCTGCGGAGAATCGGT-3' 5'-GGATCCGATCCTGGATATCAGC-3' ウシ精巣の精製したcDNAおよびゲノムDNAを一定
量(500 ng)とり、上記のプライマーを用いてPCRを行
った。その結果、図3に示したように、cDNA由来の
PCR産物(図3中の上図、cDNA)とゲノム由来のそ
れ(雄および雌の記号)とを区別することができた。な
お、図3中の下図は対照として用いたアクチン(Acti
n)遺伝子のPCR産物を示す。
【0025】(実施例7) 胚への応用。 ウシの10個の胚盤胞期胚よりキット(Quick Prep Mic
ro mRNA purificationkit, Pharmacia社製)を用いてm
RNAを調製し、cDNA合成キット(First-strand c
DNA Synthesis kit, Pharmacia)を用いて、mRNAよ
りcDNAを合成した。すなわち、まず胚を1.5 mlのチ
ューブに移し、抽出溶液(グアニジンチオシアネートと
N−サルコシルを含む)400μlを加えてmRNAを溶出
させ、このmRNAをオリゴ(dT)ビーズ1 mlに吸着
させ、洗浄液1(10 mM Tris-HCl(pH 7.4), 1 mM EDTA,
0.5 M NaCl)1 mlおよび洗浄液2(10 mM Tris-HCl (p
H7.4), 1 mM EDTA, 0.1M NaCl)1 mlで流し、溶出液(1
0 mM Tris (pH 7.4), 1mM EDTA)200μlで2回溶出し、
mRNAを得た。その20μlに12μl のcDNA合成液
(逆転写酵素、最終濃度として45 mM Tris-HCl (pH 8.
3), 68 mM KCl, 9mM MgCl2, 0.08 mg/mlウシ血清アルブ
ミン、15 mM ヂチオスレイトール,1.8 mMdNTP混液、1.
2 μgのランダムプライマーとなるキット)を添加、総
量を33μlとし、37℃で1時間反応し、cDNAを合成
した。ここに10μlのPCR反応液(最終濃度として10
mM Tris-HCl (pH 8.9)、1.5mM MgCl2、80 mM KCl、0.1%
NaCl、0.1% Triton X-100、50μM dNTP, 0.2 μM DNA
プライマー、2 ユニットTthDNAポリメラーゼをとなるキ
ット)を加え、全反応液量を100μlとし、PCR反応を
行った。反応終了後、10μlをとり、NuSieve3:1アガロ
ースゲルでトリスーほう酸緩衝液を用いて電気泳動を行
い、エチジウムブロミドで染色、紫外線下でDNAを検
出した。結果を図4に示す。なお、図4において、+、
-はそれぞれ反応液中の逆転写酵素(RT)の存否を示
す。上図はMea遺伝子の検出を、下図は対照として用
いたアクチン遺伝子の検出を示す。図4上図に示したよ
うに、図3のcDNA由来のバンドと同じ長さのPCR産
物が検出された。この時用いたRNAの量は全体の10
分の1であり、一方、胚盤胞には約150個の細胞が含ま
れていることから、15個前後の細胞があれば、検出が
可能と計算された。ここで用いた胚は雌雄の識別をして
いないので、10個のうち半数は雄、半数は雌と考えれ
ば、その半分、すなわち数個の細胞があれば検出できる
計算になる。
【0026】(実施例8) ウシ胚でのMea遺伝子の発生初期における発現。 実施例5で示したように、Meaは生体では主に精巣で
発現している。発生段階のいつから発現するのかを調べ
るため、ウシの2細胞期胚70個、8細胞期胚20個、桑実
胚10個、胚盤胞10個を集め、実施例7に示したようにRT
-PCRにかけた。その結果を図5の電気泳動図に示す。な
お、図5において、+、-はそれぞれ反応液中のRTの
存否を示す。上図はMea遺伝子の検出を、下図は対照
としてのアクチン遺伝子の検出を示す。図5上から、2
細胞期(a)では発現が見られなかったが、8細胞期
(b)、桑実胚(c)、胚盤胞(d)では発現している
ことが判った。したがって、本発明は少なくとも8細胞
期以降の胚の性判別に利用できる。
【0027】(実施例9) Mea遺伝子を利用したRT-PCRによるウシ胚の性判別。 発明者らはすでにウシY染色体特異的な繰返し配列を利
用して、PCRによる胚の性判別法を確立し(Kudo et a
l., J. Reprod. Develop., 1993, in press;Itagaki et
al., J. Reprod. Develop., 1993, in press)、特許出
願している(特願平3ー352032)。
【0028】そこで、屠場で得たウシ卵巣より卵胞内卵
子を採取し、5%の非働化(56℃、30分)子牛血清、0.5
mMピルビン酸ナトリウム、100 unit/mlペニシリン、100
μg/mlストレプトマイシンを含む 400μlの25 mM HEPE
S緩衝TCM-199(Sigma Chemical Co.) 培地中で、5% CO2
空気中、39℃で23-24時間成熟させた。これらを凍結融
解したウシ精子で体外受精させ、引き続き胚盤胞に発生
するまで7-8日間培養した。この胚盤胞期胚17個をマ
イクロブレード(Biocut blade, No. 715, Feather Safe
ty Razor Co.)を装着した顕微操作装置の下で2分割し
た。一方はY染色体特異的プライマーを利用して、100
μlのPCR反応液中(実施例7参照)で反応させた。
用いたプライマーの塩基配列は次の通りである。
【0029】ウシY染色体特異的プライマー 5'-TGGACATTGCCACAACCATT-3' 5'-GCTGAATGCACTGAGAGAGA-3' ウシ雌雄共通プライマー 5'-GCCCAAGTTGCTAAGCACTC-3' 5'-GCAGAACTAGACTTCGGAGC-3' 2分割胚の他方は、実施例7に示した方法でRT-PCR法に
より分析した。その結果、PCRでオスと判定された9個
の胚はすべてRT-PCRでも雄と判定された。しかし、PCR
で雌と判定された8個の胚のうち、5個はRT-PCRでも雌
となったが、3個はMea陽性と判定された。通常のPC
R法はほぼ100%の精度を誇るので、矛盾した結果が
得られた胚は本来雌であろうと想定される。これらは異
常発生胚としてMea遺伝子が転写もれ(leaky)をおこ
している可能性が考えられる。
【0030】以上のことは、雄胚は雄として判定できる
が、雄と判定された胚には若干雌胚が混入する可能性が
あることを示している。一方、雌胚と判定された胚は雌
ということができるので、特に、雌胚の同定に有効であ
る。 (実施例10) マウスにおけるMea遺伝子を利用したRT−PCR検
出系。
【0031】ウシの場合と全く同じシステムを利用し
て、マウスにおいても雌雄の区別をすることができる。
すなわち、マウスの雌雄より臓器を摘出し、精製したm
RNAを用いて実施例7に示した方法でRT−PCRを
行った。その結果、図6に示すように、雄の精巣でMe
aを検出することができた。なお、図6における略号は
mTesはマウス精巣、Lはマウス肝臓、Oはマウス卵巣、K
はマウス腎臓をそれぞれ示す。Aはアクチン検出用プラ
イマー、MはウシMea検出用のプライマーを使用した
ことを示す。アクチンによるバンドはわずかにMeaに
よるバンドより短い。図6のmTesでMeaの薄いバンド
と、それより濃い、アクチンのバンドよりさらに短いバ
ンドがみられる。この短いバンドはマウスmRNAにお
けるスプライシングの差による多様性を示していると考
えられる。
【0032】
【配列表】
配列番号:1 (1)配列の長さ:792 bp (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:2本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:cDNA (6)起源 (a)生物名:Mus musculus domesticus (b)株名:CD-1 (7)配列の特徴: (8)配列: CAACGCCGAG AATCAGTGGG GCGGCCCCTG CCCGGATGGC AGCAGTAGTT CTAGGGGGAG 60 ACACCATGGG CCCTGAGCGT ATCTTCCCCA ATCAGACTGA GGACTTAGGG CCACATCAGG 120 GTCCTACAGA AGGAACTGGG GATTGGAGCA GTGAAGAACC CGAGGAAGAG CAGGAGGAAA 180 CAGGAGCAGG CCCAGCAGGC TACTCGTACC AGCCCCTCAA TCAAGACCCT GAACAAGAAG 240 AGGTGGAATT GGCACCAGTG GGTGAAGGAG AAGATGGAGC TGCTGACATC CAAGATCGGA 300 TCCAGGCCCT GGGGCTTCAT CTGCCAGACC CTCCATTGGA GAGTGAGGAT GAAGATGAGG 360 AGGGAGCCGC CGCATTGAGC AGCCACAGCT CTATCCCCAT GGACCCAGAA CATGTAGAGC 420 TGGTGAAAAG GACGATGGCT GGAGTAAGCC TGCCTGCACC AGGGGTTCCT GCCTGGGCTC 480 GGGAGATCTC GGACGCTCAG TGGGAAGATG TGGTACAGAA AGCCCTCCAA GCCCGGCAGG 540 CATCCCCTGC CTGGAAGTGA CCAGAGAGCA AGCCGCCTTA CCTCCCTACA TTCCAAGTCA 600 GGACCAGCAC AGGACTAACA ACTCTGGTCT TAACAGCCTC CTCCTTCCCA TGTCCCTTTC 660 CACACCAAGG CGACTCAGAC CTCTCAGAGA CCCACTTTAT TCAGTTCTGT ACATATGGGG 720 ACATCGGCCC AAGCCCAGCC CACCTTAGCA TGTATCACTC TGTGGAGAAT AAAGCACCCT 780 GTGTACACAG CC Poly(A) 792 配列番号:2 (1)配列の長さ:174 aa (2)配列の型:ポリペプチド (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー: (5)配列の種類: (6)起源 (a)生物名:Mus musculus domesticus (b)株名:CD-1 (7)配列の特徴: (8)配列: Met Ala Ala Val Val Leu Gly Gly Asp Thr Met Gly Pro Glu Arg 5 10 15 Ile Phe Pro Asn Gln Thr Glu Asp Leu Gly Pro His Gln Gly Pro 20 25 30 Thr Glu Gly Thr Gly Asp Trp Ser Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu 35 40 45 Gln Glu Glu Thr Gly Ala Gly Pro Ala Gly Tyr Ser Tyr Gln Pro 50 55 60 Leu Asn Gln Asp Pro Glu Gln Glu Glu Val Glu Leu Ala Pro Val 65 70 75 Gly Glu Gly Glu Asp Gly Ala Ala Asp Ile Gln Asp Arg Ile Gln 80 85 90 Ala Leu Gly Leu His Leu Pro Asp Pro Pro Leu Glu Ser Glu Asp 95 100 105 Glu Asp Glu Glu Gly Ala Ala Ala Leu Ser Ser His Ser Ser Ile 110 115 120 Pro Met Asp Pro Glu His Val Glu Leu Val Lys Arg Thr Met Ala 125 130 135 Gly Val Ser Leu Pro Ala Pro Gly Val Pro Ala Trp Ala Arg Glu 140 145 150 Ile Ser Asp Ala Gln Trp Glu Asp Val Val Gln Lys Ala Leu Gln 155 160 165 Ala Arg Gln Ala Ser Pro Ala Trp Lys 170 174 配列番号:3 (1)配列の長さ:2597 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:2本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:ゲノム DNA (6)起源 (a)生物名:Bos taurus (b)株名:Holstein (7)配列の特徴:イントロンとエクソン(下線)より
なる (8)配列: GCGTTTAAAT GTTTGTGGAC TTTAGCAGGA GACCACCAGG AGCTGGTTGA GAGGCTGAAA 60 GTNGATTTAA TTTCATCCGA CCCGTGTTCT CCTGCCTCCC TGTTCTTGCA GCCCCTGCCC 120GATGGCAACA GTAGTTCTAG GGGGCGACAC CATGGGTCCT GAACGTATCT TCCCCAATCA 180GACTGAGGAA CTGGGGCCAC ATCAGGGCCC CACGGAAGGC ACTGGGGATT GGAGCAGTGA 240GGAACCAGAG GAAGAACAAG AGGAAACGGG GGCAGGACCA GCTGGCTACT CCTACCAGCC 300TCTGAACCAA GATCCTGAAC AAGAGGAGGT GGAACTGGCA CCAGTGGGGG ATGGAGAAGA 360TGTAGTTGCT GATATCCAGG ATCGGATCCA GGCCCTGGGG CTTCATTTGC CGGACCCACC 420AGTAGAAAGT GAGGACGAAG ATGAGCAGGG AGCTACAGCA TTGAACAACC ACAGCTCTAT 480TCCCATGGAC CCAG GTAAAA GAGATCATTC TTTTACTCTG GCATAATTAT GGAAGAAGGG 540 GACTGGTTAA TGCCAATAGA GGGAAGTCCC AGAGGAACAT CCTGCTCCTA AAAGAATAGT 600 TTGTAATCTA AGATTTTCCG GACTTCAGAA TCCAAGTGAG ATGCTATTCT TTTTAGACTG 660 CCAGGATGGG CAGGCTTCCT TAGGAATAAC TGGACAGATT CAGTGACCTT ACTAGTCCAG 720 AATCTCTGAG TTGATTCAAC GAATGGGGAG GGGAGCTGGT CCCATCGTTC CTACCCACTA 780 ACTGGTCTCT GCCTGTGATT TCAGAACATG TAGAGCTGGT GAAAAGGACA ATGGCTGGTA 840TAAGCCTGCC TGCACCAGGG GTTCCTGCCT GGGCTCGCGA GCTATCAGAT GCCCAGTGGG 900AAGACGTGGT ACAGAAGGCC CTCCAAGCCC GGCAGGCCGC CCCTGCCTGG AAGTGACCAC 960CCTGAGAGCT GCCCTAACTC CCTGCATTCC AGGCCAGAAC CAGCACAGGA CTGAACATAT 1020CCTGGTGTCA CATTCATCTC CATCCTCCCC AGCTCCCCTC CACATCAAGG CAAATCAGAC 1080TTCTTCTCAG AGACCCACTT TATTCAGTTC TGTACATATG GGGACATCGG CCCAAGCCCA 1140ACCCACCGTA GCATGTATCA CTCTGTGGAG AATAAAGCAC CCTATGTACA CAGCC AAAAG 1200 CTGCACTGCC TGTGCCCTCG GAACCTGGGT CTGGCCCTCC CCAGCCCCTC ACCCCTCCAA 1260 GGTACCTGAA AGGGACAAAT GAGGACCTGC CCAGCATCAA CACAAACAAG GAAATAAATA 1320 GGTGTTGGGG GAAGCCATGC TTGGAGCACT GCTCCCTGCT TCCTTCTTCT TGGCTTTGGG 1380 GACCAACAGC ACAGGAAAGC AGTCAGCCCC AGGGTGGTCC CTTCCCTGTC AGTGATTCCC 1440 AGGGTTGCTG CTCACCGGAG GGGGCATAGG GTCCGGCGTC TGTTCATCCC CTTCTTCTCG 1500 GTTCCTTTGG GCCCTCTATT CATCAGCTGT GGTCCAGAGC CTATGCTTTT CTCCTTTTGC 1560 CCTCCCACAT TGTCTTGGTC AGGCAAGGGG TAAGAGGAAA TAATGCAGCC CCATCAGCCT 1620 GCACGCCTCT GGGTCTGGGG GCCTATTTGG GCCATTGAGG GTTGGCTCCC CACCGGCTAA 1680 TTCACTCCAG GAGCCAGTGG GNCTTGACAG AACTTTGGTG AGAATCGTCT CCTGCTGCCC 1740 CCTACAGACT TGCAGGGGAG GGAAACNAGG AGNGGGCACC TGGGGNTGAG GGGGGGAGGA 1800 GCGTATTAAT TTCTGTGTGT ATTTCTCAGA GCAGCCTCAG GTAGCTGTGG GGTGAGGAGC 1860 AGGAGGGGGC CAGGCATCCC CATGTCACTC TCAGAGCGCC GAGCACCGCC GTGCCCAGCC 1920 TGTCTGTACT AGGCGCAGGG AGGCATGAAC ACCTTTGGGG GAGAAGAGGG GCCACTCTCT 1980 GGGTGCCCCT GCTTCCAGGG CCGCGTCCCC CCCTCCCCAG AGCAGAGAGG CCCTGCCTTG 2040 CCCCAAGTCA ACCAGTGGGG AGCAGAGGGT GGAGGAGGGC TGGGGCAGTG TCCCAGGGCC 2100 GAGTGGGCCG TTGCCCTGCT GTGGGAGGTG AGGAGGTCAG AGGGCCTCCT GGCTGGCAGT 2160 TAGGAACTCT TCCGCCCGCT TAGTCGCCTC CAGCGCCTTG ATGGTGTACA CGTCCTGGGG 2220 CAGCTCGGAC TTCCGCCGGA GCAGGACTTT CTCCTTCTTG ATGTCCTTCA GCATCTGTGT 2280 GTGCGTGTGC AAAGGGTGGG GGAATACGAC CGAGTACCCC GAGTAACCCC ACCGTCTTCC 2340 TCCCCTTAGT CCCCGGCTCT GCGGCTCCAG CCTCCTCTCC CTCCCAGGGC CGGCTTGTCT 2400 TTGTGCTCCC CGCTCCTACC TGCACGGCCT CTGTCTCCAC CGTCCTCTTC AGAAGCTGGA 2460 TGTCCTCTGC CGTGGGGGTC TCGGTCTCCA TCGAGTACAC GGGAGGCAGA GGGGGAGGCG 2520 CTCGGAACAT GGGATACTGG GAGGAAAGGA GGCAGACAAG TGGCCACCCG GGTGGTGTGT 2580 GGCCCTGTCC GCTTCCC 2597 配列番号:4 (1)配列の長さ:871 bp (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:2本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:cDNA (6)起源 (a)生物名:Bos taurus (b)株名:Japanese black (7)配列の特徴: (8)配列: GGCACGAGCT GCGGAGAATC GGTGGGGAGG TTGGGGAACG CCGCAACTCG GGCCATTTGA 60 AGGGAGCCCC AGGGGCCCGA AGAGCGTTTG TCAGGCGCCC CTGCCCGATG GCAACAGTAG 120 TTCTAGGGGG CGACACCATG GGTCCTGAAC GTATCTTCCC CAATCAGACT GAGGAACTGG 180 GGCCACATCA GGGCCCCACG GAAGGCACTG GGGATTGGAG CAGTGAGGAA CCAGAGGAAG 240 AACAAGAGGA AACGGGGGCA GGACCAGCTG GCTACTCCTA CCAGCCTCTG AACCAAGATC 300 CTGAACAAGA GGAGGTGGAA CTGGCACCAG TGGGGGATGG AGAAGATGTA GTTGCTGATA 360 TCCAGGATCG GATCCAGGCC CTGGGGCTTC ATTTGCCGGA CCCACCAGTA GAAAGTGAGG 420 ACGAAGATGA GCAGGGAGCT ACAGCATTGA ACAACCACAG CTCTATTCCC ATGGACCCAG 480 AACATGTAGA GCTGGTGAAA AGGACAATGG CTGGTATAAG CCTGCCTGCA CCAGGGGTTC 540 CTGCCTGGGC TCGCGAGCTA TCAGATGCCC AGTGGGAAGA CGTGGTACAG AAGGCCCTCC 600 AAGCCCGGCA GGCCGCCCCT GCCTGGAAGT GACCACCCTG AGAGCTGCCC TAACTCCCTG 660 CATTCCAGGC CAGAACCAGC ACAGGACTGA ACATATCCTG GTGTCACATT CATCTCCATC 720 CTCCCCAGCT CCCCTCCACA TCAAGGCAAA TCAGACTTCT TCTCAGAGAC CCACTTTATT 780 CAGTTCTGTA CATATGGGGA CATCGGCCCA AGCCCAACCC ACCGTAGCAT GTATCACTCT 840 GTGGAGAATA AAGCACCCTA TGTACACAGC C Poly(A) 871 配列番号:5 (1)配列の長さ:871 b (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:mRNA (6)起源 (a)生物名:Bos taurus (b)株名:Japanese black (7)配列の特徴:配列番号4をRNAに変換したもの (8)配列: GGCACGAGCU GCGGAGAAUC GGUGGGGAGG UUGGGGAACG CCGCAACUCG GGCCAUUUGA 60 AGGGAGCCCC AGGGGCCCGA AGAGCGUUUG UCAGGCGCCC CUGCCCGAUG GCAACAGUAG 120 UUCUAGGGGG CGACACCAUG GGUCCUGAAC GUAUCUUCCC CAAUCAGACU GAGGAACUGG 180 GGCCACAUCA GGGCCCCACG GAAGGCACUG GGGAUUGGAG CAGUGAGGAA CCAGAGGAAG 240 AACAAGAGGA AACGGGGGCA GGACCAGCUG GCUACUCCUA CCAGCCUCUG AACCAAGAUC 300 CUGAACAAGA GGAGGUGGAA CUGGCACCAG UGGGGGAUGG AGAAGAUGUA GUUGCUGAUA 360 UCCAGGAUCG GAUCCAGGCC CUGGGGCUUC AUUUGCCGGA CCCACCAGUA GAAAGUGAGG 420 ACGAAGAUGA GCAGGGAGCU ACAGCAUUGA ACAACCACAG CUCUAUUCCC AUGGACCCAG 480 AACAUGUAGA GCUGGUGAAA AGGACAAUGG CUGGUAUAAG CCUGCCUGCA CCAGGGGUUC 540 CUGCCUGGGC UCGCGAGCUA UCAGAUGCCC AGUGGGAAGA CGUGGUACAG AAGGCCCUCC 600 AAGCCCGGCA GGCCGCCCCU GCCUGGAAGU GACCACCCUG AGAGCUGCCC UAACUCCCUG 660 CAUUCCAGGC CAGAACCAGC ACAGGACUGA ACAUAUCCUG GUGUCACAUU CAUCUCCAUC 720 CUCCCCAGCU CCCCUCCACA UCAAGGCAAA UCAGACUUCU UCUCAGAGAC CCACUUUAUU 780 CAGUUCUGUA CAUAUGGGGA CAUCGGCCCA AGCCCAACCC ACCGUAGCAU GUAUCACUCU 840 GUGGAGAAUA AAGCACCCUA UGUACACAGC C Poly(A) 871 配列番号:6 (1)配列の長さ:174 aa (2)配列の型:ポリペプチド (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー: (5)配列の種類: (6)起源 (a)生物名:Bos taurus (b)株名:Japanese black (7)配列の特徴:配列番号4から翻訳したもの (8)配列: Met Ala Thr Val Val Leu Gly Gly Asp Thr Met Gly Pro Glu Arg 5 10 15 Ile Phe Pro Asn Gln Thr Glu Glu Leu Gly Pro His Gln Gly Pro 20 25 30 Thr Glu Gly Thr Gly Asp Trp Ser Ser Glu Glu Pro Glu Glu Glu 35 40 45 Gln Glu Glu Thr Gly Ala Gly Pro Ala Gly Tyr Ser Tyr Gln Pro 50 55 60 Leu Asn Gln Asp Pro Glu Gln Glu Glu Val Glu Leu Ala Pro Val 65 70 75 Gly Asp Gly Glu Asp Val Val Ala Asp Ile Gln Asp Arg Ile Gln 80 85 90 Ala Leu Gly Leu His Leu Pro Asp Pro Pro Val Glu Ser Glu Asp 95 100 105 Glu Asp Glu Gln Gly Ala Thr Ala Leu Asn Asn His Ser Ser Ile 110 115 120 Pro Met Asp Pro Glu His Val Glu Leu Val Lys Arg Thr Met Ala 125 130 135 Gly Ile Ser Leu Pro Ala Pro Gly Val Pro Ala Trp Ala Arg Glu 140 145 150 Leu Ser Asp Ala Gln Trp Glu Asp Val Val Gln Lys Ala Leu Gln 155 160 165 Ala Arg Gln Ala Ala Pro Ala Trp Lys 170 174 配列番号:7 (1)配列の長さ:18 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成DNA (6)起源 (a)生物名:Mus musculus domesticus (b)株名:CD-1 (7)配列の特徴:配列番号1のNo. 114-131 (8)配列:5' CATCAGGGTCCTACAGAA 3' 配列番号:8 (1)配列の長さ:18 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成DNA (6)起源 (a)生物名:Mus musculus domesticus (b)株名:CD-1 (7)配列の特徴:配列番号1のNo.405-422 (8)配列:5' CAGCTCTACATGTTCTGG 3' 配列番号:9 (1)配列の長さ:20 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成DNA (6)起源 (a)生物名:Bos taurus (b)株名:Japanese black (7)配列の特徴:配列番号4のNo.4-23 (8)配列:5' ACGAGCTGCGGAGAATCGGT 3' 配列番号:10 (1)配列の長さ:22 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:1本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成DNA (6)起源 (a)生物名:Bos taurus (b)株名:Japanese black (7)配列の特徴:配列番号4のNo.354-375 (8)配列:5' GGATCCGATCCTGGATATCAGC 3'
【図面の簡単な説明】
【図1】ウシMeaのcDNAをプローブとして用いた
サザンハイブリダイゼーションの結果を示す電気泳動図
である。AではウシDNA、BではマウスDNAを用い
た。
【図2】ウシMeaのcDNAをプローブとして用いた
ノーザンハイブリダイゼーションの結果を示す電気泳動
図である。
【図3】RT-PCRに用いるプライマーをイントロンを挟む
よう設定することによりゲノムDNA由来の産物(上
図、雄および雌の記号)とcDNA由来のそれ(上図、
cDNA)とが区別できることを示す電気泳動図である。下
図(Actin)は共通の対照である。
【図4】RT-PCRを用いて胚の性判別を行った電気泳動図
である。
【図5】ウシ胚でのMea遺伝子の発生初期ににおける
発現を示す電気泳動図である。
【図6】RT−PCR法によりマウスの精巣でMeaが
特異的に発現していることを示す電気泳動図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】ウシMeaのcDNAをプローブとして用いた
サザンハイブリダイゼーションの結果を示す電気泳動の
写真である。AではウシDNA、BではマウスDNAを
用いた。
【図2】ウシMeaのcDNAをプローブとして用いた
ノーザンハイブリダイゼーションの結果を示す電気泳動
の写真である。
【図3】RT-PCRに用いるプライマーをイントロンを挟む
よう設定することによりゲノムDNA由来の産物(上
図、雄および雌の記号)とcDNA由来のそれ(上図、
cDNA)とが区別できることを示す電気泳動の写真で
ある。下図(Actin)は共通の対照である。
【図4】RT-PCRを用いて胚の性判別を行った電気泳動の
写真である。
【図5】ウシ胚でのMea遺伝子の発生初期における発
現を示す電気泳動の写真である。
【図6】RT-PCR法によりマウスの精巣でMeaが特異的
に発現していることを示す電気泳動の写真である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12Q 1/68 Z 7823−4B G01N 33/48 N 7055−2J (72)発明者 佐藤 静治 茨城県北相馬郡守谷町久保ケ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内 (72)発明者 須藤 鎮世 茨城県北相馬郡守谷町久保ケ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内 (72)発明者 中村 豊郎 茨城県北相馬郡守谷町久保ケ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1により表される塩基配列を有
    するマウスcDNAおよびその相補鎖。
  2. 【請求項2】 配列番号2により表されるアミノ酸配列
    を有するポリペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号3により表される塩基配列を有
    するウシゲノムDNAおよびその相補鎖。
  4. 【請求項4】 配列番号4により表される塩基配列を有
    するウシcDNAおよびその相補鎖。
  5. 【請求項5】 配列番号5により表される塩基配列を有
    するRNAおよびその相補鎖。
  6. 【請求項6】 配列番号1、配列番号3、配列番号4、
    および配列番号5で表される核酸とハイブリダイズしう
    る核酸。
  7. 【請求項7】 配列番号6により表されるアミノ酸配列
    を有するポリペプチド。
  8. 【請求項8】 配列番号7および配列番号8により表さ
    れるプライマーDNA。
  9. 【請求項9】 配列番号9および配列番号10により表
    されるプライマーDNA。
  10. 【請求項10】 マウスあるいはウシの胚または組織の
    1部を採取し、該組織から逆転写酵素を用いてcDNA
    を作製し、請求項1、請求項3、請求項4、請求項5お
    よび請求項6の核酸の少なくとも1部をプライマーとし
    て用い、性により発現に差のある遺伝子の1部を増幅さ
    せることによりマウス又はウシの性を判別する方法。
  11. 【請求項11】 マウスあるいはウシの胚又は組織の1
    部を採取し、細胞標本を作製し、請求項1、請求項3、
    請求項4、請求項5および請求項6に記載される核酸の
    全て又は1部を標識して標識したプローブとして用い、
    性により発現に差のあるmRNAにハイブリダイズさせ
    ることを特徴とするマウス又はウシの性を判別する方
    法。
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