JPH0631863U - 噴水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多量の酸素が溶け込んだ水を池等に散水する
ことにより，池等の水の浄化を促進させることのできる
噴水装置の提供。 【構成】 噴水装置１では，ポンプ５によって圧力容器
７内に貯えられた水Ｗが攪拌機２の攪拌羽根２_a によっ
て激しく攪拌されることにより，コンプレッサ６から供
給された高圧空気Ａが水Ｗに混入して混気水Ｗ_a を生成
させる。この混気水Ｗ_a は，圧力容器７内の圧力が所定
値以上になったとき開弁する電磁弁３の開弁動作によっ
て，ノズル４に給水され，このノズル４から池等に散水
される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，例えば池，湖沼等に用いられる噴水装置に係り，特に酸素が多量に 溶け込んだ混気水を外気中に間欠的に散水することのできる噴水装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の噴水装置としては，池等の水をポンプにより汲み上げて，このポンプの 吐出側に連結されたノズルから外気中に散水するものがある。当該装置の場合， 制御装置によってポンプを一定周期で駆動・停止させることにより，間欠的に散 水するようになっている。そして，上記散水された水は池等に落下したときに空 気を巻き込んで水中に混入させる効果がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら，上記従来の噴水装置によれば，池等の水面近傍においてのみ殆 どの空気が水中に混入するだけであるので，池の水の溶存酸素量を比較的多くす ることができなかった。 そのため，酸素により分解される，例えば有機物等を一定以上に分解・除去す ることができず，水の浄化を十分に図れなかった。 そこで，本考案の目的とするところは，多量の酸素が溶け込んだ水を池等に散 水することにより，池等の水の浄化を促進させることのできる噴水装置を提供す ることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために，本考案が採用する主たる手段は，その要旨とする ところが，外気中へ噴水する噴水装置において，圧力容器内に貯えた水に高圧空 気を供給して，空気が混入した混気水を生成させる混気水生成手段と，上記生成 した混気水を外気中へ散水する散水手段と，上記混気水生成手段と上記散水手段 とを連結する水路中に設けられ，上記水路内の水圧が予め設定された所定値以上 になったとき開弁して上記混気水を上記散水手段に給水する弁手段とを具備して なることを特徴とする噴水装置として構成されている。

【０００５】

【作用】

本考案に係る噴水装置においては，混気水生成手段は先ず圧力容器内に水を貯 え，この貯えた水に高圧空気を供給する。これによって，空気が混入した混気水 が生成する。そこで，散水手段が上記生成した混気水を外気中へ散水する。この とき，弁手段は，上記混気水生成手段と上記散水手段とを連結する水路内の水圧 が予め設定された所定値以下のとき閉弁して上記散水手段への混気水の給水を停 止する一方，上記水圧が上記所定値以上になったとき開弁して上記混気水を散水 手段に給水する。これによって，空気中の酸素が多量に溶け込んだ混気水が外気 中へ間欠的に散水される。その結果，上記散水された混気水が着水する池等の水 の浄化を促進させることができる。

【０００６】

【実施例】

以下添付図面を参照して，本考案を具体化した実施例につき説明し，本考案の 理解に供する。尚，以下の実施例は，本考案を具体化した一例であって，本考案 の技術的範囲を限定する性格のものではない。 ここに，図１は本考案の一実施例に係る噴水装置の概略構成を示す構成図であ る。 本実施例に係る噴水装置１は，図１に示すように，容器内に水Ｗを貯える圧力 容器７と，高圧空気Ａを上記圧力容器７内に供給するコンプレッサ６と，池等の 水を汲み上げて圧力容器７に給水するポンプ５と，上記圧力容器７内の水Ｗを攪 拌する攪拌羽根２_a を備えた攪拌機２と，圧力容器７内で空気が混入した混気水 Ｗ_a を外気中へ散水するノズル４（散水手段の一例）と，上記圧力容器７と上記 ノズル４とを連結するパイプ８（水路の一例）中に設けられ上記パイプ８内の水 圧が予め設定された所定値（例えば１５ｋｇ／ｃｍ² ・ａｔｇ）未満のとき閉弁 し上記所定値以上になったとき開弁して上記混気水Ｗ_a をノズル４に給水する電 磁弁３（弁手段の一例）とを主として備えてなっている。 この場合，上記電磁弁３は，圧力容器７内の圧力が上記所定値未満のとき閉弁 すると共に上記所定値以上になったとき開弁するように，図外の制御装置により 駆動制御される。 そこで，上記構成の噴水装置１では，上記電磁弁３が閉弁した状態で，ポンプ ５により圧力容器７内に水Ｗが貯えられると共に上記コンプレッサ６により高圧 空気が圧力容器７内に供給された状態で，上記攪拌機２の攪拌羽根２_a が高速で 回転駆動される。これによって，圧力容器７内の水Ｗが激しく攪拌されることに より，空気が混入した混気水Ｗ_a が生成する。この混気水Ｗ_a には空気中の酸素 が多量に溶け込んでいる。 即ち，上記圧力容器７と，上記コンプレッサ６と，上記ポンプ５と，上記攪拌 機２とより主としてなる構成が，本考案にいう混気水生成手段の一例である。

【０００７】 こうして，上記圧力容器７内の圧力が上記所定値以上になったとき，電磁弁３ が開弁されて上記混気水Ｗ_a がノズル４に給水され，このノズル４から外気中へ 散水される。 このとき，散水された水が池等に落下することにより，水中に巻き込まれた空 気が水中に混入するのはもとより，上記落下した混気水Ｗ_a 自身にも多量の空気 が混入しているので，池全体の水の溶存酸素量を比較的多くすることができる。 その結果，水中の酸素により分解される，例えば有機物等を多量に分解・除去す ることが可能となり，水の浄化を十分に図ることができる。 そして，上記噴水装置１では，混気水Ｗ_a の散水により圧力容器７内に圧力低 下が生じると，上記電磁弁３が閉弁され，この電磁弁３の閉弁動作は圧力容器７ 内の圧力が上記所定値以上になるまで保持される。このような電磁弁３の閉弁・ 開弁動作の繰り返しによって，上記混気水Ｗ_a がノズル４から間欠的に散水され るので，上記噴水装置１は人工的な間欠泉の趣を呈し，見るものの興味を強くひ くこととなる。同時に，間欠的な噴水であるため，噴水の水量を節減することも できる。 更に，上記ノズル４から散水された混気水Ｗ_a には，多量の空気が混入してい るため，この混気水Ｗ_a に例えば夜間照明を照射すると，白色の強い水膜が浮か び上がって美観を高めることとなる。 また，混気水Ｗ_a は，高圧の圧縮性流体である空気が混入しているので，同じ 圧力で水のみを噴出させる場合と比べて，見掛け上の粘性係数が小さくなりノズ ル４から噴出されやすくなる。加えて，大気への噴出直後に水中の空気が膨張す る作用により，水がはるかに高く噴き上げられる効果を奏する。 なお，上記電磁弁３の閉弁動作に連動してポンプ５及びコンプレッサ６の駆動 を停止させる一方，上記電磁弁３の開弁動作に連動して上記ポンプ５及びコンプ レッサ６を駆動開始させるように構成することも可能である。 そして，上記コンプレッサ６からの高圧空気を，上記圧力容器７内に貯えられ た水Ｗ中に，図中二点鎖線で示すように直接注入する構成であってもよい。それ により，水Ｗに空気を混入させる作用をより効果的にすることができる。この場 合，水Ｗ中に注入される空気の注入ノズル（不図示）に，水Ｗ中で微細な気泡径 の空気を生じさせる構成を採用すれば，一層効果的である。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によれば，外気中へ噴水する噴水装置において，圧力容器内に貯えた水 に高圧空気を供給して，空気が混入した混気水を生成させる混気水生成手段と， 上記生成した混気水を外気中へ散水する散水手段と，上記混気水生成手段と上記 散水手段とを連結する水路中に設けられ，上記水路内の水圧が予め設定された所 定値以上になったとき開弁して上記混気水を上記散水手段に給水する弁手段とを 具備してなることを特徴とする噴水装置が提供される。それにより，多量の酸素 が溶け込んだ水を，例えば池等に散水することができる。従って，池等の水に含 まれる，例えば有機物等を分解・除去することができ，上記水の浄化を促進させ ることが可能となる。また，散水直後の高圧空気の膨張作用等により，同じ圧力 で水のみを散水させる場合よりも高く散水させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例に係る噴水装置の概略構成
を示す構成図。

【符号の説明】

１…噴水装置 ２…攪拌機 ３…電磁弁 ４…ノズル ５…ポンプ ６…コンプレッサ ７…圧力容器 ８…パイプ Ａ…高圧空気 Ｗ…水 Ｗ_a …混気水

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外気中へ噴水する噴水装置において， 圧力容器内に貯えた水に高圧空気を供給して，空気が混
   入した混気水を生成させる混気水生成手段と， 上記生成した混気水を外気中へ散水する散水手段と， 上記混気水生成手段と上記散水手段とを連結する水路中
   に設けられ，上記水路内の水圧が予め設定された所定値
   以上になったとき開弁して上記混気水を上記散水手段に
   給水する弁手段とを具備してなることを特徴とする噴水
   装置。