JPH0631704A - 改質木材の製法 - Google Patents

改質木材の製法

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JPH0631704A
JPH0631704A JP10620792A JP10620792A JPH0631704A JP H0631704 A JPH0631704 A JP H0631704A JP 10620792 A JP10620792 A JP 10620792A JP 10620792 A JP10620792 A JP 10620792A JP H0631704 A JPH0631704 A JP H0631704A
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Yuji Iwatsuka
祐二 岩塚
Hideo Tsukitou
秀夫 月東
Shigehisa Ishihara
茂久 石原
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Aica Kogyo Co Ltd
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Aica Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材あるいは木質系材料の反り、狂いを簡易
な方法で改良し、寸法安定性に優れた改質木材を得る。 【構成】 木質系材料と、α−ピロリドンやε-カプロ
ラクタムなどの環状アミド化合物よりなる薬剤を密閉可
能な装置に入れ、該装置の内部を減圧状態にした後、該
装置の内部を温度100〜250℃の条件で加熱するこ
とにより該薬剤の蒸気を該木質系材料に吸収させ、しか
る後、温度100〜250℃、時間5〜300分の条件
で加熱処理してなる改質木材の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材あるいは木質系材
料(以下、木材という。)の寸法安定化に関する。
【0002】従来より、木材の寸法安定性を改良するた
めにポリエチレングリコールやポリエチレングリコール
メタアクリレートなどの寸法安定性付与剤を木材へ注入
し、然る後、乾燥あるいは硬化させる方法がよく知られ
ている。
【0003】また、木材を無水酢酸などとアセチル化反
応をさせたり、アルデヒド類を用いて架橋反応させたり
することによっても木材の寸法安定性を改良する試みが
なされている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】しかしながら、ポリエチレングリコールな
どにより、木材の寸法安定性を十分に付与するために
は、木材への十分な注入を行う必要があるため、処理剤
のコストや処理に要するコストの面で問題がある。
【0005】また、木材をアセチル化する方法において
は、副成物の除去などの問題から処理コストの面で問題
があり、アルデヒドなどによる木材の架橋反応では、ア
ルデヒドが人体に有毒なため公害防止上、複雑な装置を
必要とする。
【0006】本発明は、かかる状況に鑑み検討されたも
のであって、木材の改質、特に寸法安定性の改良におい
て、環状アミド化合物よりなる溶液を必ずしも木材に含
浸し、含浸率を高くしなくても満足の行く結果が得られ
ることを一連の実験結果より見いだした。
【課題を解決するための手段】
【0007】すなわち、本発明は、木材の欠点である反
り、狂いといった性質を効率的に改良し、寸法安定性に
優れた改質木材(以下、改質木材という。)及びその製
法を提供するものであり、木質系材料と、α−ピロリド
ンやε-カプロラクタムなどの環状アミド化合物よりな
る薬剤を密閉可能な装置に入れ、該装置の内部を減圧状
態にした後、該装置の内部を温度100〜250℃の条
件で加熱することにより該薬剤の蒸気を該木質系材料に
吸収させ、しかる後、温度100〜250℃、時間5〜
300分の条件で加熱処理することにより前記の課題を
解決することができる。
【0008】本発明に用いる薬剤としては、例えば、ε
-カプロラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン、
ρ−エナントラクタムの環状アミド化合物、あるいは、
これらの環状アミド化合物を含む溶液があげられるが、
コストなどを考えれば、ε-カプロラクタム、もしくは
ε-カプロラクタムを含む溶液がより好ましいが、特に
これらに限定するものではない。
【0009】薬剤に触媒を加えることにより、より木材
との反応、および環状アミド化合物同士の反応が促進さ
れる。触媒としては、塩酸、硝酸、トリエチルアミン、
モノエタノールアミンなどの酸や塩基が挙げられるが特
にこれらに限定するものではない。
【0010】薬剤、および木材を密閉可能な装置に入れ
た後、真空ポンプを用いて装置の内部を減圧状態にする
と、木材中に含まれる気体が除去され、さらに、装置を
予め装置内に備え付けられたヒーターにて加熱すること
によって薬剤の蒸気が発生しやすくなり、薬剤の蒸気を
木材中へ吸収させやすくなる。加熱温度は100〜25
0℃の範囲とするのが望ましいが、効率よく吸収させる
ためには薬剤の沸点以上が好ましい。
【0011】この際、装置を加熱する熱源は電気ヒータ
ー、過熱水蒸気を用いた熱交換器、IR照射装置などが
考えられるが、特にこれらに限定するものではない。
【0012】木材へ薬剤の蒸気を吸収させた後、温度を
100〜250℃、時間5〜300分の条件で処理する
ことによって環状アミド化合物を反応させ、本発明の改
質木材を得る。温度、時間とも下限に満たないと、反応
する速度が遅くなり、また、上限を超えると、木材に変
色、劣化を招きやすくなり好ましくない。
【0013】この際、温度は薬剤の蒸気を吸収させる時
と同等以上が望ましく、また、装置の内部圧力は薬剤の
飽和圧力となっており、この圧力においても反応を行う
ことができるが、さらに、装置内へ空気あるいは窒素、
ヘリウムなどの不活性ガスを封入し、装置の内部圧力を
0.1〜20Kg/cm2とすることによって、反応をよ
り効率よく行うことができる。
【0014】
【作用】本発明における木材の寸法安定化のメカニズム
は、木材に水酸基と親和力の強い環状アミド化合物を導
入した後、加熱あるいは加熱加圧されることにより木材
内部の環状アミド化合物は開環、縮合重合反応および木
材へのグラフト重合が容易に行われる。
【0015】このような反応によって生成したポリアミ
ド、あるいはグラフティングポリマーは水に不溶なもの
となり、水などによる溶脱にも充分に耐え得るものとな
る。
【0016】以下、実施例、および比較例に基づいてよ
り詳細に説明する。
【実施例】
【0017】実施例1 オ−トクレ−ブに、厚さ10mmのスギ単板と、100g
のε-カプロラクタムに1mol%の37%塩酸を加えた溶
液を薬剤(A)として入れ、室温において真空ポンプを
用いて10トールで30分間減圧した。その後、装置の
内部に備え付けられた電気ヒーターを用いて、150
℃、30分間加熱、保持し、薬剤(A)の蒸気を木材へ
吸収させた後、装置を170℃、120分間加熱、保持
し、反応を行い、改質木材を得た。
【0018】実施例2 実施例1と同じ装置に、実施例1と同じ木材と、100
gのε-カプロラクタムに1mol%のトリエチルアミンを
加えた溶液を薬剤(B)として入れ、実施例1と同様に
減圧した。その後、装置の内部に備え付けられた電気ヒ
ーターを用いて、150℃、30分間加熱、保持し、薬
剤(B)の蒸気を木材中へ吸収させた後、該装置を17
0℃、120分間加熱、保持し、反応を行い、改質木材
を得た。
【0019】実施例3 実施例1と同じ装置に、実施例1と同じ木材と、薬剤
(C)としてε-カプロラクタムを100g入れ、その
後、実施例1と同様に減圧した。その後、装置の内部を
170℃、30分間加熱、保持し、薬剤(C)の蒸気を
木材へ吸収させた後、装置の内部圧力が5Kg/cm2
なるように窒素ガスを封入して加圧し、装置を170
℃、120分間加熱、保持し、反応を行い、改質木材を
得た。
【0020】比較例1 比較例として、実施例1と同じ装置に、木材を入れ、圧
力が5kg/cm2となるように窒素ガスを充填し、該装
置を170℃、120分間加熱、保持し、加熱処理木材
を得た。
【0021】評価方法には、以下の通りである。
【0022】重量増加率該改質木材について処理による
重量の増加率を式1によって求めた。
【式1】W=((w1−w0)/w0)×100 W 重量増加率 w0 処理前の全乾重量 w1 処理後の全乾重量
【0023】寸法安定性試験 該改質木材を40℃−30%RH、40℃−90%RH
の恒温恒湿槽に平衡になるまで静置し、高吸湿能( Moi
sture Excluding Efficiency:MEE)及び抗膨潤能
(Anti Swelling Efficiency:ASE)により寸法安定
性を評価した。
【0024】評価結果を表1に示す。
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の改質木材は、木材の寸法安定性
を改良したものであり、その製法は実施例のように気相
による反応を行うため、極めて少量の薬剤の使用で十分
な改質木材を得ることができる。
【0026】さらに該改質木材は、木材中でポリアミド
の生成及び木材とのグラフト化が行われているために、
水などの溶脱にも十分に耐え、化学的にも物理的にも安
定な改質木材となる効果もある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質系材料と、α−ピロリドンやε-カ
    プロラクタムなどの環状アミド化合物よりなる薬剤を密
    閉可能な装置に入れ、該装置の内部を減圧状態にした
    後、該装置の内部を温度100〜250℃の条件で加熱
    することにより該薬剤の蒸気を該木質系材料に吸収さ
    せ、しかる後、温度100〜250℃、時間5〜300
    分の条件で加熱処理してなることを特徴とする改質木材
    の製法。
JP10620792A 1992-03-30 1992-03-30 改質木材の製法 Expired - Fee Related JPH0775841B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1347867A4 (en) * 2000-11-23 2005-04-27 Hi Tech Engineering Ltd COMPOSITE PRODUCTS
US20210299907A1 (en) * 2012-05-22 2021-09-30 Titan Wood Limited Reactor system and process for wood modification

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US7670518B2 (en) 2000-11-23 2010-03-02 Hi-Tech Engineering Limited Composite products
US20210299907A1 (en) * 2012-05-22 2021-09-30 Titan Wood Limited Reactor system and process for wood modification

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