JPH06316963A - 集成材からなる2以上の梁状部材の接合部 - Google Patents

集成材からなる2以上の梁状部材の接合部

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JPH06316963A
JPH06316963A JP12852093A JP12852093A JPH06316963A JP H06316963 A JPH06316963 A JP H06316963A JP 12852093 A JP12852093 A JP 12852093A JP 12852093 A JP12852093 A JP 12852093A JP H06316963 A JPH06316963 A JP H06316963A
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楠  寿博
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栄毅 真柄
Kiyoshi Okamura
潔 岡村
Shinichi Inami
伸一 井波
Masaru Sasaki
大 佐々木
Zenji Jin
善治 神
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Abstract

(57)【要約】 【目的】接合部が軽量で、現場での接合作業が単純で、
高い精度での製作が可能な集成材からなる2以上の梁状
部材の接合部を提供すること。 【構成】2以上の接合片10aを備えたを接合具10を
繊維強化プラスチックで一体成形し、2以上の梁状部材
20を集成材で構成し、梁状部材20の端部に接合片1
0aを受け入れる嵌合溝20cを形成し、梁状部材20
の嵌合溝20cを接合具10の接合片10aに嵌合し、
梁状部材20の嵌合溝20cのある部分と接合具10の
接合片10aとを多数のボルト孔10c、20eに通し
たボルト等を使って接合する。 【効果】接合具を繊維強化プラスチックで形成したか
ら、鋼材製のものに比べ非常に軽く、比強度も高く、接
合部の重量を大幅に低減できできる。接合具が軽量で、
その製作精度が高いため、現場での接合作業の作業性が
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、集成材からなる2以
上の梁状部材の接合部、特に、繊維強化プラスチック製
の接合具を使って接合した梁状部材の接合部に関する。
【0002】
【従来の技術】集成材は、厚さ2.5〜5cmの木材の
板を長さの方向に平行に組み合わせて積み重ね、それら
の接合面に接着剤を塗布して、一体の材としたものであ
る。そして、集成材からなる部材の接合方法には、例え
ば、 (イ)図10及び図11に示す接合方法は、複数の鋼製
の接合片1aを鋼製の管体1bの周囲に放射状に配して
管体1bの周面に溶接して接合金物1を構成し、接合金
物1の各接合片1aに対向して集成材からなる梁状部材
2を配し、各梁状部材2の端部2aの溝孔を各接合片1
aに嵌め、多数のボルト・ナットb・nにて各梁状部材
2を接合金物1の各接合片1aに接合し、各梁状部材2
を接合金物1を介して接合するものである。 (ロ)図12及び図13に示す接合方法は、第1の接合
金物3が複数(6個)の挿入孔3aを等間隔に設けた筒
状体で構成され、第2の接合金物4が接合片4a、端板
4b及び突起4cを一体に接合して構成され、集成材か
らなる梁状部材5の端部5aに形成した溝孔5a1に、
第2の接合金物4の接合片4aを嵌め、その端板4bを
梁状部材5の端面に当て、第2の接合金物4の接合片4
aを多数のボルト・ナットb・nにて梁状部材5に接合
してから、第1の接合金物3の周囲に複数(6個)の梁
状部材5を配し、各梁状部材5の第2の接合金物4の突
起4cを第1の接合金物3の挿入孔3aに嵌め、第2の
接合金物4の突起4cを第1の接合金物3に適宜手段で
接合するものである。 (ハ)図14及び図15に示す接合方法は、接合金物6
を複数のボルト孔と多数の釘孔を設けた鋼製板で構成
し、集成材からなる梁状部材7の端面7aに凹部を形成
し、一方の接合部材7の端面7aの凹部に堅木ジベル8
の一方の半分を嵌め、一方の梁状部材7の凹部に嵌めた
堅木ジベル8の他方の半分を他方の梁状部材7の凹部に
嵌め、一対の梁状部材7の上下面に接合金物6を当て、
接合金物6の釘孔に釘9を打ち込み、接合金物6のボル
ト孔にボルトbを通してナットn止めするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大空間の構造体を木造
(大断面集成材)で構築する場合、その接合部をどのよ
うに構築するかが問題となる。特に、ラチスシェルドー
ムのような多くの部材が集まる接合部については、力の
伝達がスムーズに行え、しかも、接合に使う金物等によ
る付加重量を小さく抑え得るような接合方法が望まれて
いる。また、施工のしやすさも考慮されなければならな
い。前記(イ)の接合方法は、鋼製の接合金物1の接合
片1aを集成材の梁状部材2の端部2aの溝孔に嵌め込
む形式のものであるため、梁成が大きくなると、接合に
使う接合金物1も大きくなり、接合部の重量が増加して
しまう欠点がある。前記(ロ)の接合方法は、梁状部材
5の第2の接合金物4の突起4cを第1の接合金物3の
挿入孔3aに嵌めて接合するため、接合金物3、4が露
出し、素材(集成材)の美しさを損なう欠点があるだけ
でなく、露出部の耐火被覆が必要な場合があり、また、
接合部の重量が増加してしまう欠点がある。前記(ハ)
の接合方法は、対の梁状部材7の端面7aの凹部に堅木
ジベル8を嵌め、対の梁状部材7の上下面に接合金物6
を当て、梁状部材7と接合金物6とを釘9及びボルト・
ナットb・nで接合するから、梁成が大きくなると、ボ
ルトを通す孔の穿孔が難しくなり、ボルトが長くなり、
ボルトの本数等が増え、接合金物6の寸法も大きくな
り、接合部の重量が増加してしまう欠点がある。この発
明の解決しようとする課題は、前記(イ)ないし(ハ)
の従来技術の上述の欠点を有しない集成材からなる2以
上の梁状部材の接合部を提供すること、換言すると、接
合部が軽量で、現場での接合作業が単純で、高い精度で
の製作が可能な集成材からなる2以上の梁状部材の接合
部を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するための手段として、次の構成を採用する。この
発明の構成は、2以上の接合片を備えた接合具が繊維強
化プラスチックで一体成形され、2以上の梁状部材が集
成材で構成され、梁状部材の端部に前記接合片を受け入
れる嵌合溝が形成され、各梁状部材の嵌合溝が接合具の
各接合片に嵌合され、梁状部材の嵌合溝のある部分と接
合具の接合片とが多数のボルト・ナットにより接合され
ていることを特徴とする集成材からなる2以上の梁状部
材の接合部にある。接合具を繊維強化プラスチックで一
体成形する場合のプラスチックとしては、例えば、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を使うが、これに
限定するものではない。接合具を繊維強化プラスチック
で一体成形する場合の成形法としては、例えば、注型
法、レイアップ法等を使うが、これに限定するものでは
ない。強化繊維しとては、例えば、炭素繊維、ガラス繊
維等を使用するが、これに限定するものではない。強化
繊維は、例えば、織布(クロス)の形態にしたものを使
用する。
【0005】好ましい実施形態においては、例えば、次
の(1)及び(2)ようにする。 (1)放射状に配する多数の梁状部材を互いに接合する
場合は、放射状に配した多数の接合片の中心側の部分を
一体に結合した接合具を繊維強化プラスチックで一体成
形し、多数の細長い梁状部材を集成材で構成し、その梁
状部材の端部に接合片と略同形の接合片を受け入れる嵌
合溝を形成し、梁状部材の端部の両側に傾斜面を形成
し、各梁状部材の嵌合溝を接合具の各接合片に嵌合し、
相隣る梁状部材の傾斜面を密に係合させ、各梁状部材の
嵌合溝のある部分と接合具の各接合片とを多数のボルト
・ナットにより接合する。 (2)二つの梁状部材を互いに接合する場合は、二つの
接合片を直線状に配してそれら接合片の中心側の部分を
一体に結合してなる接合具を繊維強化プラスチックで一
体成形し、二つの梁状部材を集成材で構成し、各梁状部
材の端部に接合片と略同形の接合片を受け入れる嵌合溝
を形成し、梁状部材の端面を平面にし、各梁状部材の嵌
合溝を接合具の各接合片に嵌合し、一方の梁状部材の端
面と他方の梁状部材の端面とを密に係合させ、梁状部材
の嵌合溝のある部分と接合具の接合片とを多数のボルト
・ナットにより接合する。
【0006】接合具を繊維強化プラスチックで一体成形
する際には、例えば、強化繊維を三次元織物にしたもの
を使用する。三次元織物として、織成、編成、組成等に
より一体に形成したものを使ってもよいし、複数の繊維
布を縫合等による接合して三次元的な形態にしたものを
使ってもよい。上記(1)の場合は、例えば、横糸及び
縦糸からなる織布部の多数枚を放射状に配し且つ各織布
部の中心側の部分を互いに結合した三次元織物を使い、
該三次元織物をその一つの織布部の横糸と他の少なくと
も一つの織布部(好ましくは、互いに対向し合う織布
部)の横糸とを連続させて、織成する。梁状部材の端部
と接合具の各接合片との接合に使うボルト、ナット等を
露出させたくない場合には、梁状部材のボルト孔の外側
の端部分に凹部を形成し、該凹部内にボルトの端部、座
金、ナットを収容し、前記凹部内に木製の栓体を嵌め、
栓体を凹部から外れないようにする。
【0007】
【実施例】実施例1は、図1ないし図5に示され、6個
の接合片10aを放射状に形成した繊維強化プラスチッ
ク製の接合具10を使って、6本の集成材からなる梁状
部材20を接合する例である。先ず、接合具10の作り
方を説明する。横糸及び縦糸からなる織布部が6枚放射
状に配され、各織布部の中心側の部分が互いに一体に結
合されている炭素繊維からなる三次元織物11を、必要
に応じてエポキシ樹脂を含浸させてから、6個の矩形の
溝孔を等しい角間隔(60゜)をおいて放射状に配し且
つ各溝孔の中心側の部分を互いに連通させた接合具形成
用型内に挿入し、前記型内にエポキシ樹脂を注入し、エ
ポキシ樹脂を常温下又は加熱下に硬化させ、図1及び図
2に示す接合具10を一体に成形する。(三次元織物1
1の製造の仕方は後述する。)成形した接合具10は、
6個の矩形の板状の接合片10aが等しい角間隔(60
゜)をおいて放射状に配され、放射状に配した各接合片
10aの中央の部分10bが互いに一体に結合されてお
り、その各接合片10aの所定位置に所定数のボルト孔
12cを穿設する。互いに接合する梁状部材20は、図
1ないし図3に示され、横断面が矩形の米松からなる集
成材を所定の長さにして製作し、梁状部材20の長手方
向の端部よりの所定長さの部分の中央に上側面20aか
ら下側面20bに達する溝孔20cを形成し、且つ、梁
状部材20の側面20dの端部を切除して梁状部材20
の長手方向の中心面に対して30゜傾斜した傾斜面20
1を形成し、また、梁状部材20の端部の溝孔20c
のある部分の所定位置に多数のボルト孔20eを穿設
し、さらに、集成材20の端部の両側面のボルト孔20
eの両端に対応する部分に、ボルト21の端部、座金2
2、ナット23等を受け入れる凹部20fを形成する。
【0008】三次元織物11の織成の仕方を図4及び図
5を使って説明する。縦糸11a及び横糸11bには、
例えば、焼成により炭素繊維になるストランドを使う。
縦糸11aをボビンに巻き取る。横糸11bを横管に巻
き取る。織機の後方にクリールを配置し、クリールと織
機との間に多数の縦糸通し孔を穿った目板を配置する。
クリールの多数のボビン装着部にそれぞれ縦糸11aを
巻いたボビンを装着する。各ボビンから解舒した各縦糸
11aはそれぞれ目板の縦糸通し孔に通してから、織機
の開口装置の綜絖の目に通し、次いで筬打装置の筬羽間
に通し、織布巻取ビームに巻き付ける。横糸11bを巻
いた横管をシャットル内に装着する。まず、図4の場合
を説明する。 (1)綜絖装置の作動により、横糸11b1を通す開口
を形成し、この開口に横糸11bを巻いた横管を装着し
た第1のシャットルを打ち込んで、横糸11b1をよこ
入れして筬打ちし、綜絖装置の作動により、横糸11b
2を通す開口を形成し、この開口に第1のシャットルを
打ち込んで横糸11b2をよこ入れして筬打ちする。 (2)綜絖装置の作動により、横糸11b3を通す開口
を形成し、この開口に横糸11bを巻いた横管を装着し
た第2のシャットルを打ち込んで、横糸11b3をよこ
入れして筬打ちし、綜絖装置の作動により、横糸11b
4を通す開口を形成し、この開口に第2のシャットルを
打ち込んで、横糸11b4をよこ入れして筬打ちする。 (3)綜絖装置の作動により、横糸11b5を通す開口
を形成し、この開口に横糸11bを巻いた横管を装着し
た第3のシャットルを打ち込んで、横糸11b5をよこ
入れして筬打ちし、綜絖装置の作動により、横糸11b
6を通す開口を形成し、この開口に第2のシャットルを
打ち込んで、横糸11b6をよこ入れして筬打ちする。 (4)上記(1)ないし(3)の操作を多数回繰り返
し、よこ入れに応じて織布を織布巻取ビームに巻き取
る。すると、横糸11b1〜11b6が中央部でのみ縦糸
11aと一体に組織し、中央部以外では、横糸11
1、11b2が縦糸11a1、11a2と組織して2重織
になり、横糸11b3、11b4が縦糸11a3、11a4
と組織して2重織になり、横糸11b5、11b6が縦糸
11a5、11a6と組織して2重織になり、2重織の6
枚の織布部が中央部で一体になった長い3次元織物が形
成される。なお、横糸11b1〜11b6は、11b1
11b3、11b5、11b2、11b4、11b6の順序
によこ入れしてもよいし、その他の順序によこ入れして
もよい。縦糸11a1〜11a6の数及び配列はこれを限
定するものではない。
【0009】図5の場合は、横糸11b1〜11b9が中
央部でのみ縦糸11aと一体に組織し、中央部以外で
は、横糸11b1、11b2、11b3が縦糸11a1、1
1a2、11a3と組織して3重織になり、横糸11
4、11b5、11b6が縦糸11a4、11a5、11
6と組織して3重織になり、横糸11b7、11b8
11b9が縦糸11a7、11a8、11a9と組織して3
重織になり、3重織の6枚の織布部が中央部で一体にな
った長い三次元織物が形成される。図5の場合の織成の
仕方は、図4の場合と略同じであるのでその説明は省略
する。横糸11b1〜11b9のよこ入れの順序は必要に
応じて変化させる。図4及び図5に示す織成の仕方で織
成した三次元織物は、所定の温度で焼成し、炭素繊維の
三次元織物とし、この三次元織物を梁状部材の成よりも
少々短い長さに切断して、三次元織物11とする。
【0010】図1に示すように、接合具10の各接合片
10aに、それぞれ梁状部材20の端部の溝孔20cを
嵌め、隣接する梁状部材20の端部の傾斜面20d1
士を密に接触させ、且つ各接合片10aのボルト孔10
c及び梁状部材21のボルト孔20eを合わせ、梁状部
材20及び接合具10のボルト孔20e、10cにボル
ト21を通し、ボルト21の凹部20f内に突出した端
部に座金22を嵌め、ナット23をねじ込んで、6本の
梁状部材20を接合具10を介して接合する。そして、
必要に応じて、梁状部材20の端部の凹部20fに梁状
部材20と同種の木材の栓体24を嵌め、且つ栓体2と
凹部20fとを接着剤で接合する。実施例1のものは、
接合具が炭素繊維強化プラスチックで形成されているた
め、鋼材に比べ非常に軽く、引張についての比強度は鋼
材の約5倍であり、接合具の重量を鋼製の従来タイプの
ものより大幅に低減でき、架構設計上非常に有利にな
り、集成材の梁状部材で構成される架構自体のコストを
低減することができる。また、実施例1のものは、梁状
部材20の凹部20fに梁状部材20と同種の木材の栓
体24を嵌め、接着剤で接合したから、ボルト、ナット
23等が露出せず、接合部の体裁がよくなる。
【0011】実施例2は、図6ないし図8に示され、繊
維強化プラスチック製の二つの接合片を備えた接合具3
0を使って、集成材からなる2本の梁状部材40を接合
する例である。先ず、接合具30の作り方を説明する。
補強繊維として横糸と縦糸とで織成してなるガラス繊維
織布を使い、ガラス繊維織布にエポキシ樹脂を含浸させ
レイアップ法により、図6及び図7に示す接合具30を
成形する。成形された接合具30は、矩形の板状体から
なり、中央部30bの両側が接合片30aになり、その
の各接合片30aの所定位置に所定数のボルト孔30c
を穿設する。互いに接合する梁状部材40は、図6及び
図7に示され、横断面が矩形の集成材を長手方向の中心
軸線に対して直角な面で所定の長さに切断して製作さ
れ、梁状部材40の長手方向の端部より所定長さの部分
の中央に上側面40aから下側面40bにわたって溝孔
40cを形成し、梁状部材40の端部の溝孔40cのあ
る部分の所定位置に多数のボルト孔40eを穿設する。
【0012】次に、梁状部材40の溝孔40cを接合具
30の各接合片30aに嵌め、梁状部材40の端面40
d同士を密に接触させ、各接合片30aのボルト孔30
c及び梁状部材40のボルト孔40eを合わせ、梁状部
材40及び接合具30のボルト孔40e、30cにボル
トを通し、ボルトの端部に座金を嵌め、ナットをねじ込
んで、2本の梁状部材40を接合具30を介して接合す
る。実施例2のものは、接合具30がガラス繊維強化プ
ラスチックで形成されているため、鋼材に比べ非常に軽
く、引張についての比強度は鋼材の約3倍であり、接合
具30の重量を鋼製の従来タイプのものより大幅に低減
できる。また、梁状部材40の端部に加える加工も簡単
になる。なお、接合具30の接合片30aは、図8に示
すように、ウェブ部30a1とフランジ部30a2とを備
えた横断面I字形にしてもよい。この場合は、接合具3
0の補強繊維として、横断面I字形の立体織物31を使
う。図9に示す立体織物31は、例えば、所定形状のガ
ラス繊維織布31a、31b、31c、31dを縫い糸
等で接合(縫合)して製作してある。
【0013】
【発明の作用効果】この発明は、特許請求の範囲の欄に
記載した構成を備えることにより、次の(イ)ないし
(ホ)の作用効果を奏する。 (イ)請求項1記載の集成材からなる2以上の梁状部材
の接合部は、接合具を繊維強化プラスチックで形成して
あるから、鋼材製のものに比べ非常に軽く、比強度も高
く(例えば、引張について比較すると、ガラス繊維強化
プラスチックで約3倍であり、炭素繊維強化プラスチッ
クで約5倍である)、接合部の重量を大幅に低減でき、
設計上非常に有利になり、集成材の梁状部材からなる架
構自体のコストを低減することができる。しかも、接合
具が軽量で、製作精度が高いため、現場での接合作業の
作業性が向上し、施工コストを低減させることができ
る。 (ロ)請求項2記載のようにすると、放射状に配した多
数の梁状部材の接合に繊維強化プラスチックからなる接
合具を使うことができ、軽量で、製作精度の高い接合具
の使用により、現場での接合作業の作業性を向上させ、
施工コストを低減させることができる。また、各梁状部
材の端部の両側に傾斜面を形成し、相隣る梁状部材の傾
斜面を互いに密に係合させるから、この部分が梁状部材
の弱軸方向の曲げに抵抗するだけでなく、接合部におけ
る接合具の露出面積を可及的に小さくすることができ
る。 (ハ)請求項3記載のようにすると、二つの梁状部材の
接合に繊維強化プラスチックからなる接合具を使うこと
ができ、軽量で、製作精度の高い接合具の使用により、
現場での接合作業の作業性を向上させ、施工コストを低
減させることができる。また、梁状部材の端面を平面に
し、一方の梁状部材の端面と他方の梁状部材の端面とを
互いに密に係合させるから、この部分が梁状部材の弱軸
方向の曲げに抵抗し、同時に接合部における接合具の露
出面積を可及的に小さくすることができる。 (ニ)請求項4記載のようにすると、凹部内に収容した
座金、ナット、ボルトの頭部等が木製の栓体で隠蔽でき
るから、接合部の外観が美しくなり、座金、ナット、ボ
ルトの頭部等に埃が付着することがなく、建物内の空間
を清浄な状態に維持することができる。 (ホ)請求項5記載のように、三次元織物の一つの織布
部の横糸と他の少なくとも一つの織布部の横糸とを連続
する横糸で織成すると、接合具の各接合片が連続した横
糸により強固に一体化されるから、軽量で、高強度の接
合具を容易に且つ安価に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の集成材からなる6本の梁状部材を6
個の接合片を放射状に形成した繊維強化プラスチック製
の接合具を使って接合した接合部の平面図
【図2】図1のものをそのA−A線で断面し矢印方向に
見た立面図
【図3】図1のものの要部をそのB−B線で断面し矢印
方向に見た側面図
【図4】図1に示す放射状に6個の接合片のある繊維強
化プラスチック製の接合具の形成に使う三次元織物の織
成の仕方等を示す概略的な組織図
【図5】図1に示す放射状に6個の接合片のある繊維強
化プラスチック製の接合具の形成に使う他の三次元織物
の織成の仕方等を示す概略的な組織図
【図6】実施例2の集成材からなる2本の梁状部材を繊
維強化プラスチック製の板状の接合具を使って接合した
接合部の斜視図
【図7】図6のものの要部をその長手方向の軸線に対し
て直角な面で断面した側面図
【図8】2本の梁状部材を他の繊維強化プラスチック製
の接合具を使って接合した接合部を図7と同じ面で断面
した側面図
【図9】図8に示す繊維強化プラスチック製の接合具の
製作に使う三次元織物の断面図
【図10】従来の集成材からなる6本の梁状部材を6個
の接合片を備えた接合金物を使って接合した場合の梁状
部材の端部と接合金物との関係等を示す斜視図
【図11】図10に示すものの要部の梁状部材及び接合
片を縦断した側面図
【図12】従来の集成材からなる6本の梁状部材を6個
の孔のある筒状の接合金物を使って接合する場合の梁状
部材の端部と接合金物との関係等を示す斜視図
【図13】図12に示すものの要部をその接合部で縦断
した立面図
【図14】従来の集成材からなる2本の梁状部材を対の
板状の接合金物、1個の堅木製ジベル等を使って接合し
た接合部の斜視図
【図15】図14に示すものの要部をその接合部で縦断
した側面図
【符号の説明】
10、30 接合具 10a、30a 接合片 10c、30c ボルト孔 11、31 三次元織物 11a、11a1〜11a9 縦糸 11b、11b1〜11b9 横糸 20、40 梁状部材 20a、40a 上側面 20b、40b 下側面 20c、40c 溝孔 20d 側面 20d1 傾斜面 20e、40e ボルト孔 20f 凹部 21 ボルト 22 座金 23 ナット 24 栓体 40d 端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 潔 東京都江東区南砂二丁目5番14号 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 井波 伸一 滋賀県八日市市柴原南町1500番5 敷島紡 績株式会社ACM部内 (72)発明者 佐々木 大 滋賀県八日市市柴原南町1500番5 敷島紡 績株式会社ACM部内 (72)発明者 神 善治 滋賀県八日市市柴原南町1500番5 敷島紡 績株式会社ACM部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2以上の接合片を備えた接合具が繊維強化
    プラスチックで一体成形され、2以上の梁状部材が集成
    材で構成され、梁状部材の端部に前記接合片を受け入れ
    る嵌合溝が形成され、各梁状部材の嵌合溝が接合具の各
    接合片に嵌合され、梁状部材の嵌合溝のある部分と接合
    具の接合片とが多数のボルト・ナットにより接合されて
    いることを特徴とする集成材からなる2以上の梁状部材
    の接合部。
  2. 【請求項2】多数の接合片を放射状に配して各接合片の
    中心側の部分を一体に結合した接合具が繊維強化プラス
    チックで一体成形され、多数の梁状部材が集成材で構成
    され、梁状部材の端部に前記接合片を受け入れる嵌合溝
    が形成され、梁状部材の端部の両側に傾斜面が形成さ
    れ、各梁状部材の嵌合溝が接合具の各接合片に嵌合さ
    れ、相隣る梁状部材の傾斜面が互いに密に係合され、各
    梁状部材の嵌合溝のある部分と接合具の各接合片とが多
    数のボルト・ナットにより接合されていることを特徴と
    する集成材からなる多数の梁状部材の接合部。
  3. 【請求項3】二つの接合片を直線状に配してそれら接合
    片の中心側の部分を一体に結合した接合具が繊維強化プ
    ラスチックで一体成形され、二つの梁状部材が集成材で
    構成され、各梁状部材の端部に前記接合片を受け入れる
    嵌合溝が形成され、梁状部材の端面が平面にされ、各梁
    状部材の嵌合溝が接合具の各接合片に嵌合され、一方の
    梁状部材の端面が他方の梁状部材の端面が互い密に係合
    され、梁状部材の嵌合溝のある部分と接合具の接合片と
    が多数のボルト・ナットにより接合されていることを特
    徴とする集成材からなる二つの梁状部材の接合部。
  4. 【請求項4】接合具の各接合片の所定位置に所定数のボ
    ルト孔が穿設され、梁状部材の端部の溝孔のある部分の
    所定位置に所定数のボルト孔が穿設され、梁状部材の各
    ボルト孔の外側の端部分に凹部が形成され、梁状部材の
    端部の溝孔が接合具の各接合片に嵌められ、接合具の各
    接合片のボルト孔と梁状部材のボルト孔とが合わされ、
    梁状部材及び接合具のボルト孔にボルトが通され、各ボ
    ルトの前記凹部内に突出した端部に座金が嵌められ、ナ
    ットがねじ込まれ、前記凹部内に木製の栓体が嵌められ
    ていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一
    つの項記載の集成材からなる二つの梁状部材の接合部。
  5. 【請求項5】複数の接合片を放射状に配し且つ各接合片
    の中心側の部分を一体に結合した繊維強化プラスチック
    製の接合具の強化繊維が三次元織物で構成され、前記三
    次元織物が横糸及び縦糸からなる織布部の複数枚を放射
    状に配し且つ各織布部の中心側の部分を互いに結合して
    構成され、前記三次元織物の一つの織布部の横糸と他の
    少なくとも一つの織布部の横糸とを連続させて織成され
    ていることを特徴とする繊維強化プラスチック製の接合
    具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014234701A (ja) * 2013-05-30 2014-12-15 淳 北村 ドームハウス接合部の接合方法
CN106351463A (zh) * 2016-10-21 2017-01-25 中以高新材料(深圳)有限公司 一种既有网架构件的碳纤维预成型加固结构
JP2022136944A (ja) * 2021-03-08 2022-09-21 プランエイチ株式会社 ドーム状構造物用骨組みの接合方法

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