JPH06316696A - パルスエアによるカーボン除去方法 - Google Patents

パルスエアによるカーボン除去方法

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JPH06316696A
JPH06316696A JP5271284A JP27128493A JPH06316696A JP H06316696 A JPH06316696 A JP H06316696A JP 5271284 A JP5271284 A JP 5271284A JP 27128493 A JP27128493 A JP 27128493A JP H06316696 A JPH06316696 A JP H06316696A
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combustion
coke
effluent gas
carbon removal
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JP5271284A
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Dennis A Duncan
エイ ダンカン デニス
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Stone and Webster Engineering Corp
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    • C10G9/00Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G9/14Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils in pipes or coils with or without auxiliary means, e.g. digesters, soaking drums, expansion means
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的はカーボン除去方法であって、
短い時間内に遂行することにより反応装置の休止時間を
短縮し得るものを提供することである。また、別の目的
はカーボン除去方法であって、自動的にモニターして反
応装置に対する損傷を回避しながら燃焼を最大とし、そ
れによってオペレータの面倒さを限定し得るものを提供
することである。 【構成】 炭化水素の供給原料流を遮断する工程と、限
定された持続期間の一連のエアパルスをコークス燃焼用
の水蒸気マトリックス中に、コークスが除去されるまで
導入する工程と、炭化水素の供給を再開する工程とを包
含する、反応装置の運転停止または冷却を必要としない
炭化水素反応プロセス細路をカーボン除去するための方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭化水素クラッキングの
分野に関し、そしてより具体的には周期的なカーボン除
去を要する炭化水素反応システムの効率的なメンテナン
スに関する。
【0002】
【従来技術】長鎖分子からガソリンおよび他の有用な短
鎖炭化水素への炭化水素クラッキングは、反応の顕著な
二次的副生物、すなわち最も注意すべき炭素質析出物乃
至コークスの生成をもたらす。この反応において生成さ
れるコークスの影響は、その中でクラッキング反応が起
るプロセス反応装置管を利用する管式加熱器反応炉等に
おいて特に際立っている。
【0003】その反応の間に、コークス副生物は析出物
を、とりわけ反応装置のプロセス管の内側上の層として
形成する。このコークス析出物は圧力低下を増大させ、
そして管を横切る熱伝達を妨げ、それによってこの方法
を不利な状態におくことになる。従って、圧力低下およ
び熱伝達を正常なレベルに復帰させるためにコークスは
周期的に除去されねばならない。
【0004】一般的にカーボン除去と呼ばれるコークス
除去方法は、燃焼(また、水蒸気−空気によるカーボン
除去としても知られる)により、水蒸気反応により、あ
るいは機械的除去により通常行われている。水蒸気−空
気カーボン除去は水蒸気マトリックス中の少量の空気を
汚染されたプロセス管内に導入するものであるが、通常
は約1−2%で開始し、そして段階的に水蒸気に対して
空気を約20重量%に増加させて、管の内側からコーク
スを焼払うことによって行われる。これと反対に、水蒸
気反応カーボン除去は高温において水蒸気を管へ導入し
てコークスと反応させることを要するものである。水蒸
気反応カーボン除去の一例は米国特許第4,376,6
94号中に見出だされる。最後に、機械的カーボン除去
はプロセス管の内側からコークスを破壊して遊離させ、
かつこすり取るための物理的手段、一般に高圧ウォータ
ージェットを、約700乃至1000バールの圧力にお
いて用いるものである。
【0005】これらの方法に関して、水蒸気−空気カー
ボン除去が最も有効である可能性があるが、効果的であ
るためにはプロセスの閉鎖系モニタリングを行って、妥
当な燃焼速度を維持することを要する。もし、燃焼速度
が低過ぎると、カーボン除去操作は一層長い期間を要す
ることになり、これは一層長い期間に亘って蒸気不在の
侭の処理操作をもたらすものである。他方、燃焼速度が
高過ぎると、過剰の温度がプロセス管を損傷し、あるい
はそれらを経由して燃焼すら起ることになる。
【0006】従来の水蒸気−空気カーボン除去の場合、
燃焼速度はカーボン除去留出ガス中の二酸化炭素の濃度
を時折測定することによってモニターされる。従来の管
式加熱反応装置のカーボン除去に際して、プロセス管の
過熱に対してはファイヤーボックス内のチューブの目視
検査および/または熱電温度計による管温度の観察によ
ってセーフガードされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
はカーボン除去方法であって、短い時間内に遂行するこ
とにより反応装置の休止時間を短縮し得るものを提供す
ることである。本発明の他の目的はカーボン除去方法で
あって、自動的にモニターして反応装置に対する損傷を
回避しながら燃焼を最大とし、それによってオペレータ
の面倒さを限定し得るものを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらおよびその他の目
的は、炭化水素反応システム内のコークス汚染された炭
化水素反応細路をカーボン除去する方法を指向する本発
明によって達成されるものであるが、この方法は(a)
炭化水素の供給を中断する工程と、(b)エアパルスを
コークス燃焼のために水蒸気マトリックス内、すなわち
反応細路内へ注入する工程であって、前記エアパルスは
反応装置構成材料の温度をそれらの設計温度以上に上昇
させないような持続期間に限定された期間に亘るコーク
スの激しい燃焼に関して充分な濃度を有しており、それ
により流出ガスを生成させるものと、(c)或る期間に
亘り細路内へのエアの注入を中断して燃焼を抑制し、か
つ燃焼の間に加熱された反応装置構成材料の温度を低下
させる工程と、(d)流出ガスがCO2 含有量約0.2
容量%未満となるまで工程(b)および(c)を逐次的
に反復する工程と、(e)炭化水素の供給を再開する工
程とを含んで構成される。カーボン除去の間に生成され
た流出ガスのCO2 含有量を検知手段、たとえばグラビ
トメータ(gravitometer)、赤外線分析計またはその他
の手段を用いて連続的にモニターする付加的な工程もま
た意図されるものである。
【0009】上記のプロセスは水蒸気中の一層高い重量
濃度のエア、すなわち約20乃至約50重量%の範囲内
の空気の使用を許容する。増加した濃度の空気は、燃焼
および熱発生を抑制または消滅させるエアパルスの中断
がなければ、管を危険なまでに過熱する可能性ある激し
い燃焼をもたらす。次いで短い時間のインターバルの
後、別のエアパルスが水蒸気マトリックス内へ注入され
て、カーボン除去が完了するまで反復されるオン/オフ
シーケンスをもってコークスの燃焼を復活または再開始
させる。
【0010】特別な環境におけるエアパルスの周期およ
びパルスの間の水蒸気中の空気の濃度は反応装置細路の
立体形および処理される供給原料の特性双方によって変
化する。カーボン除去が進行すると、水蒸気中の空気の
濃度は通常増加してコークスの迅速かつ充分な燃焼を保
証することになろう。エアパルスの周期は管金属内の大
きな損傷性温度の振動を阻止するために調節されるもの
とする。更に、脈動燃焼によってコークスおよび管金属
を交互に加熱および冷却するプロセスは若干のコークス
を管壁から砕く傾向をもたらし、その結果更にカーボン
除去プロセスを加速させることになる。
【0011】燃焼速度はCO2 検知手段、たとえばRANA
REX グラビトメータまたは直接読取りCO2 分析計、た
とえば赤外線分析計によって確立される。グラビトメー
タは空気に対する流出ガスの比重を測定し、その結果C
O2 の分子量が空気のそれに対して高い場合、流出ガス
中の二酸化炭素の濃度を検知するものである。同様に、
赤外線CO2 分析計はガス流、たとえば流出ガスのCO
2 含有量を直接測定する。このCO2 含有量およびエア
注入速度がコークス燃焼速度を確立する。
【0012】CO2 検知手段はサンプリング・ラインに
よってカーボン除去流出ガスに近接して連結されてい
る。このCO2 検知手段は電気信号を発生するようにさ
れており、これは一度CO2 レベルが所望点以下に低下
したら脈動を終結させるために用いられる。パルスの間
注入される空気の全容積か、あるいはエアパルスの周期
を制御するためのオートマティック手段は、適切である
限り使用することができる。空気容積または頻度制御の
選択はエア流を調節するために選択された機械的手段に
左右される。
【0013】たとえば、本発明の下における炭化水素を
エチレンおよびその他のオレフィン系化合物にクラッキ
ングするための管式加熱炉のカーボン除去は、或る期間
に亘って水蒸気の流れに関する重量濃度における空気の
パルスを注入して、コークスの燃焼および焼成を開始さ
せることにより達成される。この期間の最後で、空気は
全面的または部分的に遮断されて燃焼を抑制または消滅
させ、それらの設計温度を超えて管の温度が上昇するの
を回避する。エアパルス遮断終末の後、引続くエアパル
スは、そのエアパルスの間流出ガスのCO2 含有量が、
約0.2容量%未満の、その流出ガスは実質的にCO2
を含まないことを示す値となるまで多数回反復されるオ
ン−オフサイクルをもって水蒸気マトリックス内に注入
される。空気の流れがオンである期間およびそれが中断
される期間ならびにそのプロセス中の空気の濃度はCO
2 検知手段によって確立され、そして一般的にカーボン
除去プロセスと共に変化する。次いで、空気の流れは或
る期間に亘ってその侭にして置いてその細路を「エア・
ポリッシュ」させる。以下の図面は、如何なる方法にお
いても発明を限定することなく本発明のよりよい例示を
包含するものである。
【0014】
【実施例】図面、そして特に図1を参照すると、本発明
は炭化水素をエチレンおよびその他のオレフィン系化合
物にクラッキングするために使用するものとして管式加
熱炉(1)の雰囲気中に示されている。発明はあらゆる
適切なクラッキング炉または炭化水素反応システムであ
って、周期的なカーボン除去を必要とするものについて
利用し得ることが理解される。管式加熱炉(1)は対流
部(2)およびクラッキング部(3)を備えている。炉
(1)は1本以上のプロセス管(4)を含んでおり、炭
化水素供給ライン(6)を介して供給された炭化水素は
これを経由して分解され、熱の適用によって生成物ガス
と共に副生物として生成された炭素析出物、ここではコ
ークスと称されるものを生成する。水蒸気導管22から
の水蒸気は反応プロセスの間希釈剤として使用される。
熱は加熱媒質によって供給されるが、これは加熱媒質入
口(8)を経由して炉(1)のクラッキング部(3)内
のプロセス管(4)の外部に導入され、そして出口(1
0)を経由して出て行く。生成物ガスがプロセス管
(4)を介して移動し、そして生成物ガス出口(12)
を出ると、この生成物ガスは1基以上の急冷/熱交換器
(14)および(16)を通過する。次いで、生成物ガ
スはライン(18)に沿って下流の処理装置、たとえば
急冷塔および分離手段(図示せず)に向けられる。
【0015】本発明を実行するために、弁(20)が炭
化水素供給ライン(6)中に配置されて、炭化水素の供
給を遮断する。炭化水素供給流の遮断後、空気導管(2
4)からのエアパルスは水蒸気導管(22)に沿って水
蒸気マトリックスの流れの中に注入される。空気導管
(24)を経由し、そして水蒸気導管(22)に入る空
気流の相対的容量および持続期間は空気流導管(24)
内に配置された弁(26)によって制御される。別の実
施態様は窒素導管(図示せず)を含んでおり、これは空
気流が遮断されたとき、空気の代りに窒素流を水蒸気マ
トリックスに対し送り届ける。カーボン除去の間、下流
弁機構(34)は流出ガスおよび生成物分離システム
(図示せず)からの砕け散ったコークスの方向を制御す
る。炭化水素供給弁(20)が閉じられると、下流処理
システム(図示せず)に対する弁もまた閉じられ、そし
て脱カーボン流出ガス弁(36)は開放されて、脱カー
ボン流出ガスを流出ガスライン(38)に沿ってコーク
ス破砕燃焼用のプロセス管(4)外部の炉(1)のクラ
ッキング部(3)に、または場合によりガス抜き口(4
2)を備えたカーボン除去ドラム(40)に指向させ
る。空気は分離システムには導入出来ないので、処理シ
ステムに対して弁(34)は閉じられ、そして流出ガス
弁(36)は開放されて、炭化水素供給流の遮断および
カーボン除去用の水蒸気マトリックスへの空気導入の
際、流出ガスを分離システムから離れて指向させる。供
給原料、水蒸気、空気、処理および流出ガス用弁(2
0)、(21)、(26)、(34)および(36)の
オートマチック作動が意図されて、オートマチック・カ
ーボン除去システムを提供する。
【0016】更に、CO2 検知手段(28)、たとえば
約0.6乃至約1.2の範囲に及ぶグラビトメータある
いは連続的な読取りを備えたあらゆるCO2 分析計がサ
ンプリングライン(30)によってカーボン除去流出ガ
スに近接して連結される。サンプリングライン(30)
は流出ガス弁(36)下流の流出ガスライン(38)に
連結されるのが好ましく、そうすればサンプリングはカ
ーボン除去の間のみ行われる。CO2 検知手段(28)
は流出ガス中のCO2 含有量を連続的に測定するのが好
ましい。このCO2 検知手段(28)は電気信号を発生
するようにされており、この信号は脈動またはカーボン
除去サイクルの限度を決定するために、そして多分エア
パルスおよび/またはエアパルスの頻度中に水蒸気マト
リックス内へ注入される空気の容積を適切なものとして
制御するために用いられる。流出ガス中のCO2 含有量
が0.2容量%未満をもって測定されると、それはこれ
以上燃焼が行われないこと、すなわち燃焼すべきコーク
スが全く残留していないことを意味しており、その結果
クラッキングプロセスを再開し得るものである。
【0017】或はCO2 検知手段(28a)用のサンプ
リングライン(30a)を生成物ライン(18)から、
または炉(1)に一層近い地点、たとえば生成物ガス/
出口(12)あるいは熱交換器(14)および(16)
間の地点から取出すことも可能である。炉(1)に一層
近い検知手段は一層応答性を有するものとなる傾向を有
するが、より低い温度における下流のサンプリングは一
層簡単な据付けとなる。
【0018】上記の構造を利用する本発明のカーボン除
去プロセスは、炉(1)の金属管(4)の壁上に形成さ
れたコークスをもたらし、管の壁を横切る圧力低下に際
する増加および減少した熱伝達をもたらす或る期間に関
してクラッキング操作が実行された後、有効となるもの
である。コークスの除去または脱カーボンのための本方
法はその炉の運転停止または冷却の必要なく利用され
る。本方法は生成物ガス弁(34)を閉じ、そしてカー
ボン除去弁(36)を開放するという炭化水素供給原料
を弁(20)をもって遮断することによって開始され
る。空気のパルスは空気弁(26)を開放および閉止す
ることによって、空気流導管(24)から導管(22)
内の水蒸気マトリックス中に導入される。次いで、水蒸
気(およびエアパルス)は対流部において約900゜F
に(約1400゜Fまで)加熱される。最も好ましい実
施態様において、空気の相対容積(すなわち、水蒸気マ
トリックス中の濃度)およびパルスの持続期間は使用さ
れる機械的手段によって自動的に固定される。CO2 検
知手段(28)からの信号が脈動プロセスを停止させる
ため、および後で説明するように所望により「エア・ポ
リッシュ」を開始させるために用いられる。
【0019】エアパルスの間の水蒸気マトリックス中の
空気の濃度は約20乃至50重量%の範囲内にあること
が意図されており、またパルスの持続期間に従って緩や
かに逆方向に変化するものである、すなわち水蒸気マト
リックス中の空気の濃度が大きければ大きい程、持続期
間は短くなる。一般に、パルスの持続期間はコークスの
激しい燃焼を開始させるために充分長いが、金属プロセ
ス管(4)またはその他の反応装置構成材料の、予め定
めた設計温度以上の温度に上昇させる程には長くない。
好ましい持続期間は、水蒸気中約40重量%の空気の濃
度が用いられる場合約10乃至約50秒の範囲内にある
べく概算される。更に、弁(26)における空気流の遮
断は或る期間に及んで燃焼および熱の発生を抑制または
消滅すらさせ、そしてプロセス管の温度を低下させる。
空気流遮断の持続期間は通常、エアパルスの持続期間未
満であり、すなわち約5乃至約30秒の範囲内にある
が、この存続期間は管に対する損傷が回避され、またプ
ロセスが効率よく実施されることを保証するように制御
される。上記した空気流の量および持続期間はベンチス
ケールユニットに関して成就された結果から意図される
ものである。最適値は当業者によりフルスケール炉に対
する実験作業によって決定可能である。
【0020】実施例1 本開示中で上に説明した脈動空気カーボン除去を、5時
間までの存続期間に及ぶプロパンのクラッキング操作に
従うベンチスケールの熱分解ユニット(BSU)をカー
ボン除去するに際して3回試みた。0.3乃至1.3の
範囲をもってRANAREX ガルビトメータをクラッキング管
出口(12)に近接連結した。図2に見られるように、
流出ガスの比重において急激な振動が明瞭に看取され、
これはCO2 における振動が実際にはスイッチのオン/
オフのようにエアパルスの注入と遮断に関して瞬間的で
あることを示している。同様に、空気をN2 で交互にパ
ルスしたり、パルス停止したりしたとき、図3に示した
更に可成り下流に配置した通常のRANAREX グラビトメー
タ(28)に記録された第一のデータセットは流出ガス
比重の同じように振れる応答またはCO2 濃度を示す。
用いたエアパルス持続期間は現時点で任意に選択された
基本的に45秒オンおよび45秒オフであった。それは
RANAREX ガルビトメータ上流および下流双方の、また管
(4)外部の温度インジケータの振動が各エアパルスサ
イクルに対する燃焼量を最大にするための持続期間を示
唆しているからである。水蒸気に対する定常的な空気濃
度40重量%を燃焼全般に関して用いた。オートマチッ
ク操作が意図されたが、脈動は手動で水蒸気マトリック
ス内で空気から窒素へ瞬間的に切替えることにより行
い、その結果流出ガス比重中で最大値CO2 (21%)
において1.08から窒素レベル0.966への振動を
誘発した。窒素レベルより僅かに低い信号低下(signal
drop )は、空気を遮断した際継続する若干の水蒸気−
炭素反応に起因するものであった。
【0021】毎回、脈動空気技法を用い、コイルを介す
る燃焼の進行を管の長さに沿って離間した(TIの)ス
キン・サーモカップル(skin thermocouples)によって
観察した。図4中に見られるように、コークスの形成が
通常始る管コイル(4)の中間点におけるTIは第一の
温度ブリップを示し、そして更に管コイル(4)に沿う
その他のTIは燃焼が出口に向って進行するにつれて温
度の逐次的な増加(50−150゜F)を示している。
管(4)は通常の上昇温度プロフィルを有しているの
で、燃焼速度はコイルの出口(12)に向って著しく速
度を増す。従って、カーボン除去が管コイル(4)の下
方へ進行する際は燃焼時間またはエアパルスを短縮して
もよい。
【0022】出口(12)におけるプロセス流の内側に
配置されたTIは、その燃焼が管(4)の中間部(コー
クスは最初ここに蓄えられている)に存在する場合には
カーボン除去プロセスの開始に際して実際には全く温度
変化を示さない。燃焼が進行すると、管出口温度(TO
T)は接近する燃焼最前部によって増加的に影響を受
け、そして管金属温度(TMTs)を超える振動を終了
させる。プロセス側で測定されるキーTOTにポテンシ
ョメータを取付け、プロセス流出ガス温度の振動を非常
に迅速に追従可能なものとする(図5参照)。水蒸気流
(熱シンク)、24ポイントの帯記録紙レコーダの遅い
応答および電気的熱入力のコントローラによる自動カッ
トバック(automatic cutting back)の組合わせは、燃
焼が管内に充分後退した場合、プロセス側の温度振動
(TOT)をマスクするのに十分である。脈動燃焼によ
って管(4)に対し誘導された温度振動は過度に広い、
すなわち約200゜Fであることを要しない。コイルの
大凡1800゜Fの操作温度は冶金学上の問題を全く生
じない。
【0023】温度振動について若干の「蠕動」効果は不
可避であり、多分それは通常のカーボン除去中よりも一
層顕著なコークス破砕の誘発によるのであろう。もし、
コークス析出物が異常に重く、そしてその破砕が管の封
鎖を生ずる程充分に大きければ、これは損害をもたらす
可能性がある。しかし、通常の場合もしそれが起ったと
すれば、付加的な破砕はカーボン除去プロセスを促進
し、その結果有利となろう。コークスの破砕は、このプ
ロセス例の間、水蒸気および空気両者の実際上全てのカ
ーボン除去に際して見られるように観察されたが、破砕
量における如何なる差異についての測定も示されなかっ
た。
【0024】カーボン除去が完了すると、RANAREX 信号
は空気に関してそのレベルに決定された。この地点で脈
動プロセスは停止し、そして空気は約10分間残留して
管コイル(4)を「エア・ポリッシュ」した。RANAREX
No. 2とマークされた図2のチャートはこれを示してい
る。このチャート上で、プロパンのクラッキング5時間
後に約20分でカーボン除去は終了した。この40フィ
ートx内径1/4および3/8インチの先細コイル内の
コークス化速度は市販のコイルにおけるより相対的に高
い、多分これは表面対スループット比(約19)におけ
る差異に比例してシミュレートする。発明は詳細に、か
つその実施態様を具体的に参照して説明されたが、本発
明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更お
よび変形が当業者には明白であろう。
【0025】
【発明の効果】本発明の脈動空気システムを用いれば、
通常カーボン除去を完了するのに要するよりも少ない時
間が費消されるに過ぎない。また、本発明方法はその炉
の運転停止または冷却を必要とすることなく利用し得る
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連して使用するための反応装置炉の
概略図である。
【図2】本プロセス下のカーボン除去中の流出ガスの比
重についてのグラフである。
【図3】下流グラビトメータからの、本プロセス下のカ
ーボン除去中の流出ガスの比重についてのグラフであ
る。
【図4】本方法によるカーボン除去中のプロセス管の長
さに沿う様々な地点における温度についてのプロットで
ある。
【図5】エアパルスおよびサーモカップルに向い、かつ
これを通過するコークス燃焼の移動に従う時間に関する
温度のグラフである。
【符号の説明】
1 管式加熱炉 2 対流部 3 クラッキング部 4 プロセス管 6 炭化水素供給ライン 14,16 急冷/熱交換器 20,21,26,34,36 流出ガス弁 38 流出ガスライン 40 カーボン除去ドラム

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)炭化水素の供給を中断する工程
    と、 (b)コークス燃焼のために反応細路内に向けられた水
    蒸気マトリックス内へエアパルスを注入する工程であっ
    て、前記エアパルスは反応装置構成材料の温度を所定設
    計温度以上に上昇させないような持続期間に限定された
    期間に亘るコークスの激しい燃焼のために充分な濃度を
    有しており、それにより流出ガスを生成させる工程と、 (c)或る期間に亘り細路内へのエアの注入を中断して
    燃焼を抑制し、かつ燃焼の間に加熱された反応装置構成
    材料の温度を低下させる工程と、 (d)工程(b)の間に生成された流出ガスがCO2 含
    有量約0.2容量%未満となるまで工程(b)および
    (c)を逐次的に反復する工程と、 (e)炭化水素の供給を再開する工程とを含んで構成さ
    れることを特徴とする炭化水素反応システム内のコーク
    ス汚染された炭化水素反応細路をカーボン除去する方
    法。
  2. 【請求項2】 カーボン除去の間、流出ガスを連続的に
    モニターする工程を更に含んで成る請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 工程(b)の間、水蒸気マトリックス中
    の空気の濃度が約20乃至約50重量%である請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(b)の間、水蒸気マトリックス中
    の空気の濃度がカーボン除去プロセスに関して減少する
    請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(b)におけるエアパルスの持続期
    間が約10秒乃至約50秒である請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(b)におけるエアパルスの持続期
    間がカーボン除去プロセスに関して減少される請求項5
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(c)の間、空気の遮断期間が約5
    秒乃至約30秒である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 遮断期間がカーボン除去プロセスに関し
    て増大される請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(b)におけるCO2 含有量が0.
    2容量%未満に減少された後、或る期間に亘り管を経由
    して空気流を走行させて、それらの管をエア・ポリッシ
    ュする工程を更に含んで成る請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 細路内の燃焼を、次の引続くエアパル
    スに先立って消滅させる請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 流出ガス中のCO2 含有量が、ガルビ
    トメータをもって流出ガスの比重を空気の比重と比較す
    ることによって測定される請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 流出ガス中のCO2 含有量が直接手段
    によって測定される請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 CO2 含有量を測定するための直接手
    段が赤外線分析計を含んで構成される請求項12記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 炭化水素供給の中断と同時に流出ガス
    を、炭化水素反応生成物ガスを分離するための分離シス
    テムから離れて指向させる工程を更に含んで成る請求項
    1記載の方法。
  15. 【請求項15】 流出ガスを反応装置のファイヤーボッ
    クスに指向させて、あらゆるコークス破砕物ならびに水
    蒸気−炭素反応からの少量の一酸化炭素および水素の燃
    焼を保証する請求項12記載の方法。
JP5271284A 1992-10-05 1993-10-04 パルスエアによるカーボン除去方法 Pending JPH06316696A (ja)

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