JPH06315627A - イナートガス製造装置 - Google Patents

イナートガス製造装置

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JPH06315627A
JPH06315627A JP12814993A JP12814993A JPH06315627A JP H06315627 A JPH06315627 A JP H06315627A JP 12814993 A JP12814993 A JP 12814993A JP 12814993 A JP12814993 A JP 12814993A JP H06315627 A JPH06315627 A JP H06315627A
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JP
Japan
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cooling
combustion furnace
gas
combustion
inert gas
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JP12814993A
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English (en)
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Akira Wakasa
暁 若狭
Yoshiyuki Yamamoto
義志 山本
Kazuhiro Futagami
一浩 二神
Shunji Inai
俊二 稲井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MIURA KENKYUSHO KK
Ship & Ocean Zaidan
Miura Co Ltd
Original Assignee
MIURA KENKYUSHO KK
Ship & Ocean Zaidan
Miura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イナートガス製造装置の構造の簡略化、小型
化を図ること。 【構成】 排気ガス、新鮮空気、及びそれらの混合気体
を導入して上記気体中の酸素を燃料の燃焼によって消費
させる燃焼炉(11)と、燃焼炉(11)において生成される低
酸素濃度の気体を所定温度に冷却する冷却槽(12)とを備
え、上記燃焼炉(11)を、冷却槽(12)に対して偏心した状
態、或は、その軸線を冷却槽(12)の軸線に対して傾斜さ
せた状態で冷却槽(12)の内側上部に配置し、燃焼炉(11)
の偏心方向或は傾斜方向と対向する側に、冷却槽(12)と
燃焼炉(11)との間の冷却空間に冷却液を供給する冷却液
供給配管(15)を配置した構造、並びに、冷却槽(12)にお
ける燃焼炉(11)下方の領域の周辺部に冷却液噴霧ノズル
(20)を配置して冷却液を冷却槽(12)内周壁に向けて噴霧
することによりこの領域の中心部を燃焼炉(11)と連続す
る燃焼空間とした構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イナートガス製造装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンカー爆発事故の防止対策としては古
くから発火源の抑制に主力が注がれて来たが、近年で
は、火種が存在しても爆発しない状態を強制的につくる
『タンク内雰囲気のコントロール方式』の研究が急速に
進展した。その研究の成果から、タンク内を酸素欠乏状
態とする「イナートガス注入方式」が信頼性と経済性の
両面で優位であることが明らかになり、現在では国際条
約の条文にも盛り込まれている。尚、上記のイナートガ
スとは、不活性ガスのことで、酸素と化合しない化学的
に安定したガスのことをいい、狭義には、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン等の希ガスをいうが、舶用関係において
は、一般に、常温常圧では酸素と化合し難い窒素ガス、
炭酸ガス、および低酸素濃度の空気を指し、特に、本書
では、低酸素濃度の空気を指すものとする。
【0003】このイナートガスは、原油、LPG船等の
タンカーで、原油、液化プロパン、液化ブタン、ブタジ
エン、塩化ビニールモノマー等の可燃性貨物をタンクに
積込み、積下しする際等、タンク内が可燃性雰囲気とな
るのを防止するためにタンク内に注入されており、この
ようなイナートガスを得るには、タンカーのボイラの排
気ガスを利用するフルーガス方式と、専用の燃焼装置を
用いるゼネレータ方式の2者がある。
【0004】前者は、燃料の関係から亜硫酸ガスや煤等
の不純物が混入する欠点はあるものの舶用機関やボイラ
の排気ガスは大量に発生し、かつ、含有酸素濃度も通常
5%未満であるので後者に比べ総合コストが低廉である
ため、普通、大型原油タンカーに用いられている。
【0005】一方、後者の総合コストは前者よりは高く
なるが、積み荷の品質からイナートガスの純度が問題と
なる特殊タンカー(LPG船、LNG船、プロダクトキ
ャリー等)の場合や、前者方法でのイナートガス量が不
十分な場合に用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の2方式において
製造されるイナートガスは、タンカー等の船舶のボイ
ラ、或は、専用の燃焼器等の燃焼排気ガスをそのまま使
用するのではなく、一般に洗浄、冷却、除湿等の処理を
施して、煤やその他の有害物質量が少なく、低温度・低
湿度としたものが用いられるが、特に前者方法におい
て、貨物をタンクに積込み、積下しする際には、主機関
やボイラを過少負荷や急激な負荷変動等の不良な燃焼条
件下で運転することが多く、このような燃焼条件下では
亜硫酸ガスや煤等の不純物が増加するため、このことが
浄化装置や冷却装置の大規模、複雑化を生み、更には、
除去された有害物質の処理方法によっては大気汚染・海
洋汚染の原因となる。
【0007】一方、後者方法においては、必要時に大量
のイナートガスを製造して同時に使用しているため、装
置が大型化すること、並びに、低酸素濃度の燃焼ガス
(排気ガス)を得るために理論空燃比近くで燃焼させる
ために煤及び一酸化炭素、未燃炭化水素が発生するこ
と、また、空気中の酸素を消費するためにのみ必要な燃
料のコスト等の問題がある。また、後者のイナートガス
製造装置においては、略理論空気比での燃焼を行わなけ
ればならず、この場合、イナートガス中に多量の煤、一
酸化炭素等の有害物質が含まれるため、これらの除去の
ために、浄化装置や冷却装置の大規模、複雑化を生み、
さらには、除去された有害物質の処理方法によっては大
気汚染・海洋汚染の原因となる。
【0008】また、このようなイナートガスのみなら
ず、船舶におけるディーゼル排気ガス及びボイラ排気ガ
スも大気汚染・海洋汚染の原因となっている。即ち、船
舶におけるこのような排気ガスは、そのまま或は一部熱
交換して排出されているのみであり、排気ガス中の大気
汚染物質の低減及び排気ガスの有効利用が必要となって
きている。
【0009】更に、イナートガス製造装置の小型化を行
なうには、冷却洗浄槽の外側方に直交状態に燃焼炉を配
置した所謂横型形式のものよりも、冷却洗浄槽の内側に
燃焼炉を配置した所謂竪型形式が有利である。しかしな
がら、このような竪型イナートガス製造装置では冷却槽
と燃焼炉の容積の最適化が難しく、特にイナートガス製
造量が多い場合は発熱量が多く、竪型の装置とすること
は困難であった。
【0010】尚、上述のような可燃性貨物を輸送する船
舶では、法的に義務づけられている場合を除き、貨物タ
ンクの防爆は発火源の抑制で対処しているのが現状であ
り、このような船舶においてもイナートガスを貨物タン
ク内に充填しておくことによる安全性の向上が望まれて
いる。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、主機関(燃焼機関),
ボイラ等の排気ガス、新鮮空気、及びそれらの混合気体
を導入して上記気体中の酸素を燃料の燃焼によって消費
させる燃焼炉と、この燃焼炉において生成される低酸素
濃度の気体を導入し、所定温度に冷却する冷却槽とを備
え、上記燃焼炉を、冷却槽に対して偏心した状態で冷却
槽の内側に配置し、上記燃焼炉の偏心方向と対向する側
に、上記冷却槽内部における燃焼炉との間に形成した適
宜の冷却空間に対して冷却液を供給する冷却液供給配管
を配置したことを第1の特徴とし、上記燃焼炉を、その
軸線が冷却槽の軸線に対して傾斜させた状態で配置し、
上記燃焼炉の傾斜方向と対向する側に、上記冷却槽内部
における燃焼炉との間に形成した適宜の冷却空間に対し
て冷却液を供給する冷却液供給配管を配置したことを第
2の特徴とし、更に、上記冷却槽における燃焼炉下方の
周囲の領域の周辺部に冷却槽内周壁に向けて冷却液を噴
霧する冷却液噴霧ノズルを配置し、この領域の中心部を
燃焼炉と連続する燃焼空間としたことを第3の特徴とす
るイナートガス製造装置である。
【0012】
【作用】この発明に係るイナートガス製造装置によると
きは、主機関(燃焼機関),ボイラ等の排気ガス、新鮮
空気、及びそれらの混合気体を燃焼炉に導入して上記気
体中の酸素を燃料の燃焼によって消費させ、この燃焼炉
において生成される低酸素濃度の気体を冷却槽に導入し
て所定温度にまで冷却することにより、イナートガスと
して満足できる所定の残存酸素濃度に低減することがで
き、上記燃焼炉を、冷却槽に対して偏心した状態で冷却
槽の内側に配置したことにより、上記冷却槽内部の冷却
空間に冷却液を供給する冷却液供給配管の配置が簡単に
なり、また、燃焼炉を、その軸線が冷却槽の軸線に対し
て傾斜した状態で配置することにより、燃焼炉を長く取
ることができるため、未燃物を生じないように燃焼炉容
積を大きく、過剰冷却とならないように冷却槽容積を小
さく設定でき、イナートガス製造装置の体積を小さくす
ることができ、構造の簡略化、小型化を実現できる。
【0013】更に、上記冷却槽における燃焼炉下方の周
囲の領域の周辺部に冷却槽内周壁に向けて冷却液を噴霧
する冷却液噴霧ノズルを配置し、この領域の中心部を燃
焼炉に連続する燃焼空間とすることによっても燃焼炉容
積を拡大でき、未燃焼物等の有害物質の発生を低減する
ことが可能になり、構造の簡略化、小型化を実現でき
る。
【0014】
【実施例】以下にこの発明の好ましい実施例を図1、2
に基づいて説明する。
【0015】まず、図1は、この発明に係る製造装置を
適用したイナートガスの全製造システムを示す系統図で
ある。この図において、(1) は、ディーゼルエンジン等
の主機関、(2) は、ボイラ等の補助機関である。これら
排気ガス供給源としての主機関(1) ,補助ボイラ(2) か
ら排出される燃焼排気ガスは煙道(3) を通って排出され
る。この煙道(3) 内の排気ガスを分岐装置(4) により、
一部、または全部をこの発明に係るイナートガス製造装
置(10)に導入し、このイナートガス製造装置(10)内部の
燃焼炉(11)により残存酸素を除去し、洗浄機能を兼ね備
える冷却槽(12)を通過させることにより煤等の有害物質
を取り除く。その後、除湿装置(5) により除湿した後、
イナートガスとして利用する。また、こうしてできたイ
ナートガスを、液化装置(6) で液化して、切換弁(7) を
通してボンベ(8) に貯溜しておき、イナートガス使用時
には切換弁(7) の操作により、ボンベ(8) から取り出し
て利用するように構成してもよい。この場合、必要に応
じて冷却装置を設け、イナートガスの冷却を行なっても
よい。
【0016】次に、この発明に係るイナートガス製造装
置の詳細を図2を参照しながら説明する。燃焼炉(11)
は、その内側を燃焼空間とすべく、内部にバーナ(13)を
収納した構成であり、この燃焼炉(11)は、図示するよう
に、その中心を冷却槽(12)の中心より偏心させた状態
で、冷却槽(12)の内側に配置してある。上記冷却槽(12)
内側における燃焼炉(11)との空間のうち、その上方側の
部分は、燃焼炉(11)からの燃焼ガスを冷却するための冷
却空間としてあり、この冷却空間は、例えば、熱交換、
洗浄のために表面積を広げ得るような適宜の充填物を充
填してなる充填物層(14)とする。
【0017】そして、冷却槽(12)上部における冷却槽(1
2)中心に対する燃焼炉(11)の偏心方向と対向する側に、
即ち、冷却槽(12)内側と燃焼炉(11)外側との間隔の広い
側に、冷却液供給配管(15)を取付けてある。上記の冷却
液供給配管(15)からは、上記冷却槽(12)内の充填物層(1
4)に対してその上部から冷却液を噴霧・供給し得るよう
に複数のスプレーノズル(16)が取付けてある。このよう
に冷却槽(12)に対して燃焼炉(11)を偏心させて設けるこ
とにより、冷却槽(12)の上面への冷却液供給配管(15)の
構造を単純化することができ、また、冷却槽(12)上部に
位置するバーナ(13)のメンテナンス性が向上する。
【0018】更に、上記の冷却槽(12)の下部には余剰の
冷却液を排出する排出孔(17)を、上部にはイナートガス
の取出孔(18)を設けてある。
【0019】上記構成のイナートガス製造装置におい
て、その作用を説明する。尚、以下の説明では、空気
(新鮮空気)中の酸素を燃焼反応により消費してイナー
トガスを製造する場合について説明するが、この発明に
係るイナートガス製造装置においては、新鮮空気のみな
らず、主機関(燃焼機関)(1) ,ボイラ(2) 等の排気ガ
スやそれらの混合気体を利用してイナートガスを製造す
ることができる。
【0020】まず、冷却液供給配管(15)に冷却液(水、
海水等)を供給し、スプレーノズル(16)から充填物層(1
4)に冷却液を供給する。この冷却液は、充填物層(14)内
の充填物表面を伝わり、冷却槽(12)の下部に向けて流下
する。一方、燃焼炉(11)内のバーナ(13)には理論空燃比
でもって空気と燃料とを供給し、燃料を燃焼させる。
【0021】上記燃焼炉(11)内での燃焼により、空気中
の酸素が消費され、低酸素濃度の燃焼ガスを得る。この
燃焼ガスは、燃焼炉(11)から充填物槽(14)下方の空間に
向けて燃焼反応を伴いながら噴出し、この空間(燃焼空
間)を経て、充填物層(14)に流入する。この燃焼ガスは
充填物層(14)内を通過する際に、上記の冷却液との接触
により冷却されるが、同時に、冷却液によって煤や亜硫
酸ガス等の不純物が除去される。このようにして、冷却
・洗浄された燃焼ガスは取出口(18)からイナートガスと
して取り出される。
【0022】この発明に係るイナートガス製造装置は、
従来一般に行われているように空気を用いてイナートガ
スを製造するほか、空気に比べて酸素濃度の低いディー
ゼルエンジン及びボイラ排気ガスを再燃焼してイナート
ガスを製造することができ、イナートガス製造に要する
燃料を節約することができる。例えば、酸素濃度1%の
イナートガスを製造する際に要する燃料消費量は、空気
(酸素濃度21%)を利用して製造する場合に比べて、
ディーゼル排気ガス(酸素濃度15%)を利用した場合
は約3/4、ボイラ排気ガス(酸素濃度6%)を利用し
た場合では約1/4となる。
【0023】また、以上のように、他の燃焼機器や燃焼
機関からの排気ガスに燃料を加えて再燃焼させることに
より排気ガス中の残存酸素濃度をイナートガスとして利
用できるレベルに下げることができるため、燃焼排気ガ
スを発生させる装置自体の排出ガスの残存酸素濃度を無
理に下げることなく、燃焼に適した値を保つことを可能
にする。このため、煤、一酸化炭素等の有害排出物質の
排出量を削減でき、また、後続の浄化装置等の各種処理
装置の負担を軽減することができる。
【0024】また、イナートガス製造に要する燃焼が少
量となるので、イナートガス製造の際の発熱量が減少す
るため、冷却槽(12)の体積を小型化でき、また、発熱量
低減に伴って、高温による金属材料の腐蝕及び劣化が軽
減され、また、断熱材の使用も少なくなる。このため、
材料及び製作工数の合理化ができ、結果として装置の安
全性を充分に考慮した上でのコストダウンが可能であ
る。
【0025】次に、図3を参照しながらこの発明に係る
イナートガス製造装置の他の実施例を説明する。この実
施例においては、燃焼炉(11)を、冷却槽(12)の軸線に対
して斜めに配置した状態で、冷却槽(12)の内側に配置し
ている。その他の構成は上記の図1に示す実施例と同様
である。このような構成にすることにより、燃焼炉(11)
の長さを長く取ることができ、燃焼炉(11)と冷却槽(12)
の容積の最適化、即ち、未燃物を生じないように燃焼炉
容積を大きく、過剰冷却とならないように冷却槽容積を
小さく設定でき、結果として、イナートガス製造装置の
体積を小さくすることができる。
【0026】次に、図4,5を参照しながらこの発明に
係るイナートガス製造装置の他の実施例を説明する。図
示する実施例においては、冷却槽(12)における燃焼炉(1
1)下方の周囲の領域の周辺部、即ち、充填物層(14)の下
方の空間には、複数の冷却液噴霧ノズル(20)を配置して
有り、これらの冷却液噴霧ノズル(20)は、燃焼炉(11)か
らの燃焼ガスに直接晒されない位置であって、その冷却
液の噴霧方向は冷却槽(12)下方の内周壁に向けてある。
この配置により、冷却液噴霧ノズル(20)からの冷却液は
燃焼炉(11)からの燃焼ガスを冷却せず、燃焼炉(11)下方
の空間において燃焼反応を妨げない高温領域、即ち、燃
焼空間が確保できるため、冷却槽(12)に流入する燃焼ガ
スの未燃焼分等の有害物質の低減化が図れ、更に、製造
装置の体積に対する燃焼可能空間の割合を大きくするこ
とができるため、製造装置の小型化が可能となる。しか
も、従来、過熱され易かった冷却槽(12)内壁を有効に冷
却できる。
【0027】尚、この発明に係るイナートガス製造装置
は、船舶に搭載するほか、各港湾に設置して用いても良
い。
【0028】
【発明の効果】この発明に係るイナートガス製造装置に
よれば、ディーゼルエンジン等の主機関(燃焼機関),
ボイラ等の排気ガス、新鮮空気、及びそれらの混合気体
を燃焼炉に導入して上記気体中の酸素を燃料の燃焼によ
って消費させ、この燃焼炉において生成される低酸素濃
度の気体を冷却槽に導入して所定温度にまで冷却するこ
とにより、イナートガスとして満足できる所定の残存酸
素濃度に低減することができる。
【0029】特に、新鮮空気に比べて酸素濃度の低いデ
ィーゼルエンジン及びボイラ等からの排気ガスをもとに
イナートガスを製造する場合は、イナートガス製造に要
する燃料を節約することができ、この場合、イナートガ
ス製造に要する燃料が少量となり、イナートガス製造の
際の発熱量が減少するため、冷却槽の容積を小型化でき
る。尚、この場合、排気ガスを再び燃焼させるため、未
燃物(CO、煤等)、SOx 、NOx の一層の低減が可
能となり、発熱量低減に伴って、高温による金属材料の
腐蝕及び劣化が軽減され、また、断熱材の使用も少なく
なる。このため、材料及び製作工数の合理化ができ、結
果として装置の安全性を充分に考慮した上でのコストダ
ウンが可能である。
【0030】更に、この発明に係るイナートガス製造装
置によれば、冷却槽に対して燃焼炉を偏心させて設ける
ことにより、冷却槽の上面への冷却液供給配管の構造を
単純化することができ、また、冷却槽上部に位置するバ
ーナのメンテナンス性が向上する。
【0031】更に、この発明に係るイナートガス製造装
置によれば、上記燃焼炉を、冷却槽に対して偏心した状
態で冷却槽の内側に配置したことにより、上記冷却槽内
部の冷却空間に冷却液を供給する冷却液供給配管の配置
が簡単になり、また、燃焼炉を、その軸線が冷却槽の軸
線に対して傾斜した状態で配置することにより、燃焼炉
を長く取ることができるため、未燃物を生じないように
燃焼炉容積を大きく、過剰冷却とならないように冷却槽
容積を小さく設定でき、イナートガス製造装置の体積を
小さくすることができ、構造の簡略化、小型化を実現で
きる。
【0032】更に、上記冷却槽における燃焼炉下方の周
囲の領域の周辺部に冷却液噴霧ノズルを配置し、冷却液
を冷却槽内周壁に向けて噴霧することにより、この領域
の中心部を、燃焼炉に連続し、燃焼反応が持続する高温
領域、即ち、燃焼空間とすることによって、燃焼空間容
積を拡大できるため、煤、一酸化炭素等の有害排出物質
の排出量を低減でき、また、後続の浄化装置等の各種処
理装置の負担を軽減することができるため、製造装置自
体並びに後続の各種処理装置を含めた構造の簡略化、小
型化を実現できる。
【0033】しかも、上記冷却液噴霧ノズルにより、冷
却液を冷却槽内周壁に向けて噴霧することにより、従
来、過熱され易かった冷却槽内壁を有効に冷却できる。
【0034】更に、以上のように装置を小型化、低コス
ト化することにより、イナートガス製造装置の導入が容
易になり、規制上、従来設置義務の無いタンカーに対し
ても安全性確保のためにイナートガス製造装置の普及を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るイナートガス製造装置を含む製
造システムの概略を示す系統図である。
【図2】図1に示すイナートガス製造装置の一実施例を
示す概略斜視図である。
【図3】この発明に係るイナートガス製造装置の他の実
施例を示す概略斜視図である。
【図4】この発明に係るイナートガス製造装置の他の実
施例を示す概略斜視図である。
【図5】図4の平面図である。
【符号の説明】
(1) 主機関(排気ガス供給源) (2) 補助ボイラ(排気ガス供給源) (10) イナートガス製造装置 (11) 燃焼炉 (12) 冷却・浄化装置 (12) 冷却槽 (13) バーナ (14) 充填物層 (15) 冷却液供給配管 (16) スプレーノズル (17) 冷却液の排出孔 (18) イナートガスの取出孔 (20) 冷却液噴霧ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 義志 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内 (72)発明者 二神 一浩 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内 (72)発明者 稲井 俊二 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主機関(燃焼機関)(1) ,ボイラ(2) 等
    の排気ガス、新鮮空気、及びそれらの混合気体を導入し
    て上記気体中の酸素を燃料の燃焼によって消費させる燃
    焼炉(11)と、 この燃焼炉(11)において生成される低酸素濃度の気体を
    導入し、所定温度に冷却する冷却槽(12)とを備え、 上記燃焼炉(11)を、冷却槽(12)に対して偏心した状態で
    冷却槽(12)の内側に配置し、 上記燃焼炉(11)の偏心方向と対向する側に、上記冷却槽
    (12)内部における燃焼炉(11)との間に形成した適宜の冷
    却空間に対して冷却液を供給する冷却液供給配管(15)を
    配置したことを特徴とするイナートガス製造装置。
  2. 【請求項2】 主機関(燃焼機関)(1) ,ボイラ(2) 等
    の排気ガス、新鮮空気、及びそれらの混合気体を導入し
    て上記気体中の酸素を燃料の燃焼によって消費させる燃
    焼炉(11)と、 この燃焼炉(11)において生成される低酸素濃度の気体を
    導入し、所定温度に冷却する冷却槽(12)とを備え、 上記燃焼炉(11)を、その軸線が冷却槽(12)の軸線に対し
    て傾斜させた状態で配置し、 上記燃焼炉(11)の傾斜方向と対向する側に、上記冷却槽
    (12)内部における燃焼炉(11)との間に形成した適宜の冷
    却空間に対して冷却液を供給する冷却液供給配管(15)を
    配置したことを特徴とするイナートガス製造装置。
  3. 【請求項3】 主機関(燃焼機関)(1) ,ボイラ(2) 等
    の排気ガス、新鮮空気、及びそれらの混合気体を導入し
    て上記気体中の酸素を燃料の燃焼によって消費させる燃
    焼炉(11)と、 この燃焼炉(11)において生成される低酸素濃度の気体を
    導入し、所定温度に冷却する冷却槽(12)とを備え、 上記冷却槽(12)における燃焼炉(11)下方の周囲の領域の
    周辺部に冷却槽(12)内周壁に向けて冷却液を噴霧する冷
    却液噴霧ノズル(20)を配置し、この領域の中心部を燃焼
    炉(11)と連続する燃焼空間としたことを特徴とするイナ
    ートガス製造装置。
JP12814993A 1993-04-30 1993-04-30 イナートガス製造装置 Pending JPH06315627A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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