JPH0631412Y2 - 石油製品の初留点測定装置 - Google Patents

石油製品の初留点測定装置

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JPH0631412Y2
JPH0631412Y2 JP8372891U JP8372891U JPH0631412Y2 JP H0631412 Y2 JPH0631412 Y2 JP H0631412Y2 JP 8372891 U JP8372891 U JP 8372891U JP 8372891 U JP8372891 U JP 8372891U JP H0631412 Y2 JPH0631412 Y2 JP H0631412Y2
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boiling point
temperature
initial boiling
liquid
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JP8372891U
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JPH062209U (ja
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孝久 松山
弘紀 丹野
晴司 清水
哲夫 清水
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キグナス石油精製株式会社
電気化学計器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ケロシン、ライトガス
オイル等の石油製品の初留点を再現性良く測定すること
ができる初留点測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】従来よ
り、石油精製工業においては、操業管理、製品管理等を
目的として、ケロシン、ライトガスオイル等の石油留分
を蒸留し、その初留点、中間留出温度、終点等を測定す
ることが行なわれている。
【0003】初留点の測定方法についてはJIS−K2
254に定められている。この方法は実験室で初留点を
求めるのには適しているが、試験液ごとにかなりの手間
がかかり、操作が面倒であるため、工場現場で採用する
のにはあまり適していない。
【0004】そのため、プロセス用の初留点測定装置と
して、蒸留装置の冷却管の試料流出部に液滴検出機構を
設け、初滴を検出した時の温度を初留点とする装置が提
案されている。 これは、JISに定められた方法をそのまま装置化した
ものであるが、1滴目の滴下時付近では単位時間当りの
留出温度上昇が急であり、しかも冷却管や検出管の内壁
といった測定装置の液体通路の内部状態によって大きく
変化するため、再現性が悪いという問題があった。
【0005】そこで、初滴検出時ではなく、全留出量の
数%が留出したときの試料温度を初留点とすることも考
えられた。しかし、実際に全留出量の何%になったとこ
ろを初留点を測定する点として設定したら良いかを検討
したところ、4〜5%程度では初留点をすぎた温度しか
得られず、1〜3%程度の小さい値には装置の構造上設
定することが難しく、また無理に設定しても留出温度上
昇が急なため再現性は得られなかった。
【0006】本考案は、上記事情に鑑みなされたもの
で、プロセス蒸留装置を用い、工場現場において正確か
つ再現性良く、しかも簡単に石油製品の初留点を測定で
きる装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本考案者らは、
上記事情に鑑み鋭意検討を行なっているうち、石油製品
の蒸留においては、初滴検出後における試料温度の単位
時間当りの上昇率が一定レベル以下になる状態、つまり
変曲点に達した状態を検出し、この時の試料温度を初留
点とすることにより、上記目的が達成されることを見出
した。
【0008】すなわち、一般に液体の温度が上昇して沸
点に達したときには液体の蒸発に多くの加熱エネルギー
が取られ、沸点に達する前に液温上昇率が減少するが、
この液温上昇率の減少を変曲点として検出できるか否か
は液体によって明らかではないのに対し、本考案者ら
は、石油製品の初留点測定における下記の(a),
(b)の事実を見出した。 (a)石油製品の蒸留曲線が図1に示すように初留点A
付近で傾斜が緩やかになり、しかもこの初留点付近の温
度勾配は同一の試験液では常に一定であり、かつ蒸留初
期には温度勾配が急であること (b)初滴留出後における液温上昇率の減少を変曲点
(初滴留出後に単位時間当りの温度上昇率が一定レベル
以下になる点)として明確に検出できること そして、本考案者らは更に検討を行なった結果、初滴留
出後に単位時間当りの温度上昇率が一定レベル以下にな
る点(変曲点)と初留点とが一定の相関を有し、従って
初留点付近で蒸留曲線の温度勾配を連続的に検出し、所
定の温度勾配以下となった時(変曲点に達した時)を初
留点とすることにより、試料が一定の蒸留曲線を描けれ
ば必ず一定の初留点が検出されることを知見し、本考案
をなすに至ったものである。
【0009】したがって、本考案は、石油製品の試料液
が導入される加熱槽と、この加熱槽内の試料液を加熱す
る加熱装置と、加熱槽内に生じた試料の蒸気が導入され
る冷却管と、試料蒸気の温度を検出する温度検出器と、
冷却管からの液化試料の滴下を検出する液滴検出機構
と、初滴検出後における所定時間当りの試料蒸気温度の
上昇量が所定量以下になった時の温度を初留点として検
知する制御部とを具備することを特徴とする石油製品の
初留点測定装置を提供する。
【0010】
【実施例】次に実施例により本考案を具体的に示すが、
本考案は下記実施例に限定されるものではない。 図2は本考案初留点測定装置の一実施例を示す。 図中1は加熱槽で、初留点が測定される石油製品の試料
液が導入され、蒸留が行なわれる密閉容器である。この
加熱槽1内には、フィルタ2、流量計3、電磁バルブ
4、計量カップ5及び電磁バルブ6を順次介装する試料
導入管7の一端がその上端部側から気密に挿入されてい
る。試料導入管7他端の試料導入口8から試料導入管7
に導入された試料は、フィルタ2、流量計3及びバルブ
4を経て計量カップ5にいったん貯えられ(この時バル
ブ6は閉塞している)、所定量以外の試料が計量カップ
5に連結したオーバーフロー管9よりオーバーフローさ
れる。そして、その後バルブ4を閉塞し、バルブ6を開
放することにより、加熱槽1内に所定量の試料が入るよ
うになっている。
【0011】図中10は、試料が通る試料流通管11と
この試料流通管11の周囲に配設された冷却水流通管1
2とからなり、冷却水流通管12に冷却水が流通するこ
とにより試料流通管11内を流れる試料が冷却される冷
却管を示す。この冷却管10の試料流通管11の一端は
加熱槽1の上部に連結されており、加熱装置13により
加熱された加熱槽1内の試料14の蒸気がこの冷却管1
0内に流入し、冷却管10内で液化された後、冷却管1
0他端に連結された滴下パイプ15を通ってビューレッ
ト16内に入る。
【0012】本装置においては、上記滴下パイプ15の
上部に液滴検出機構17が介装されている。この液滴検
出機構17は、図3に示すように、下端に滴端口18が
形成された液留りパイプ19の下端とガラス管20の上
端とが連結され、かつガラス管20内を滴下する液滴を
検出する液滴検出器21がこのガラス管20の周囲に配
設されているもので、液留り管19上端及びガラス管2
0下端をそれぞれ滴下パイプ15に連結することにより
滴下パイプ15に介装されている。そして、冷却管10
から流出した液化試料は液留りパイプ19に流入した
後、液端口18より液滴となって流出し、この液滴がガ
ラス管20内を落下するようになっており、この落下す
る液滴を液滴検出器21により検出するものである。
【0013】また、図中22は、試料液流通管11内に
挿入され、先端が加熱槽1の上部に位置する温度検出器
で、この温度検出器22により加熱槽1から留出する試
料蒸気の温度を測定する。
【0014】さらに、図中23は加熱装置13、液滴検
出器21及び温度検出器22とそれぞれ連絡するコンピ
ュータを内蔵する制御部、24はこの制御部23と連絡
する記録計、25は制御部23と温度検出器21との間
に介装された変換器である。この制御部23により加熱
装置13を制御して加熱温度、加熱速度を適宜調整する
と共に、温度検出器22からの信号が変換器25を経て
制御部23に送られ、その温度が記録計24に記録され
るようになっており、かつ液滴検出器21により初滴が
検出され、その信号が制御部23に送られた後、制御部
23で所定時間毎の試料温度上昇量が連続的に演算され
るようになっている。
【0015】上記装置を用いて試験液の初留点を測定す
る場合、まず加熱槽1内に試料液14を入れた後、この
試料液14を制御部23の制御によって加熱装置13に
より所定加熱速度で連続的に加熱し、蒸留する。そし
て、試料蒸気が冷却管10に流入し、この中で液化され
て滴下パイプ15に入り、液留りパイプ19に所定量の
液化試料が留められた後、液留りパイプ19の液端口1
8から初滴が滴下してこれが液滴検出器21により検出
されると、その信号が制御部23に送られる。次いで、
制御部23が初滴検出信号を受けると、温度検出器21
から制御部23に送られる留出蒸気温度に基づいて制御
部23が所定時間毎の試料温度上昇量を連続的に演算
し、この所定時間毎の温度上昇量が所定量以下になった
時の温度を初留点として表示するものである。
【0016】すなわち、図4に示す如く、初滴検出点a
を検出した後、直ちに所定時間△t毎の試料温度上昇量
ΔX1,ΔX2,ΔX3,ΔX4・・・ΔXnを連続的に検出演算
し、この試料温度上昇量ΔXnが所定量ΔXp以下となった
時点(△Xn≦△Xpとなった時点)の温度を初留点Aとす
るもので、これにより初留点Aを再現性良く測定し得る
ものである。
【0017】なお、本考案においては、上記所定時間△
t は80〜400ミリ秒程度とすることが好ましい。ま
た、所定量△Xpは使用する初留点測定装置とJISに規
定された試験器との相関関係から定まる適宜な値とする
ことができ、これにより本考案初留点測定装置による測
定結果とJISに規定された試験器による測定結果とを
合致させることができ、測定結果を調整する面倒が不必
要となるものである。
【0018】
【考案の効果】上述したように、本考案に係る石油製品
の初留点測定装置は、冷却管、検出管の内壁の汚れなど
の測定装置の液体通路の内部状態によってばらつくこと
なく初留点を検出し得、しかも初留点を決定すべき温度
勾配の値を適宜な値とすることにより、測定結果をJI
Sに規定された試験器による測定結果に合致させること
ができ、石油製品等の初留点をプロセス蒸留装置を用い
て正確かつ再現性良く、しかも簡単に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石油製品を蒸留装置で蒸留した場合の留出温度
の経時変化を示すグラフである。
【図2】本考案初留点測定装置の一実施例を示す概略図
である。
【図3】同装置の液滴検出機構を示す断面図である。
【図4】初留点の検出方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1…加熱槽 10…冷却管 13…加熱装置 14…試料液 17…液滴検出機構 21…液滴検出器 22…温度検出器 23…制御部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油製品の試料液が導入される加熱槽
    と、この加熱槽内の試料液を加熱する加熱装置と、加熱
    槽内に生じた試料の蒸気が導入される冷却管と、試料蒸
    気の温度を検出する温度検出器と、冷却管からの液化試
    料の滴下を検出する液滴検出機構と、初滴検出後におけ
    る所定時間当りの試料蒸気温度の上昇量が所定量以下に
    なった時の温度を初留点として検知する制御部とを具備
    することを特徴とする石油製品の初留点測定装置。
JP8372891U 1991-09-19 1991-09-19 石油製品の初留点測定装置 Expired - Lifetime JPH0631412Y2 (ja)

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JP8372891U JPH0631412Y2 (ja) 1991-09-19 1991-09-19 石油製品の初留点測定装置

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JPH062209U JPH062209U (ja) 1994-01-14
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KR101715513B1 (ko) * 2015-10-06 2017-03-13 충북대학교 산학협력단 열매유를 이용한 케로신의 열전달, 열분해 실험장치

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