JPH06312120A - 酸の回収方法 - Google Patents

酸の回収方法

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JPH06312120A
JPH06312120A JP12504993A JP12504993A JPH06312120A JP H06312120 A JPH06312120 A JP H06312120A JP 12504993 A JP12504993 A JP 12504993A JP 12504993 A JP12504993 A JP 12504993A JP H06312120 A JPH06312120 A JP H06312120A
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JP
Japan
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exchange membrane
acid
membrane
electrodialysis
anion exchange
Prior art date
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Pending
Application number
JP12504993A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Naganuma
力 長沼
Takeshi Komatsu
健 小松
Haruhisa Miyake
晴久 三宅
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/69Sulfur trioxide; Sulfuric acid
    • C01B17/90Separation; Purification
    • C01B17/901Recovery from spent acids containing metallic ions, e.g. hydrolysis acids, pickling acids
    • C01B17/902Recovery from spent acids containing metallic ions, e.g. hydrolysis acids, pickling acids by dialysis

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】酸を回収する電気透析法において、電流効率を
工業上有益なレベルにまで高める。 【構成】陽イオン交換膜CM、陰イオン交換膜AM、さ
らにはバイポーラ膜BPMにて構成される電気透析槽に
て酸を回収するに当り、その槽内の温度を50℃以上で
電気透析をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気透析法による酸の回
収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気透析法による膜分離は従来より主に
海水濃縮および脱塩に用いられてきたが、近年種々の他
のプロセスにも応用されるようになってきた。例えば、
非鉄金属の原鉱またはメタルの酸洗工程からの硫酸含有
溶液、抽出またはピックリング工程からの塩酸含有溶
液、タンタルや鉛の処理工程からのフッ酸含有溶液、溶
媒抽出エッチング工程からの塩酸、硫酸、硝酸含有溶
液、メッキ廃液からのクロム酸含有溶液、イオン交換樹
脂再生工程からの酸含有溶液、木材糖化液からの硫酸回
収溶液、といった酸含有溶液からの酸濃縮回収がある。
さらには、排煙脱硫工程、レーヨン紡糸工程で生ずる副
生芒硝廃液からのバイポーラ膜による酸およびアルカリ
の回収がある。
【0003】これら廃液からの酸およびアルカリの回収
プロセスは公害上の見地ばかりでなく経済上の見地から
も重要である。
【0004】そのうち、例えば硫酸含有溶液からの硫酸
回収方法としては、従来より陽イオン交換膜と陰イオン
交換膜を交互に電極間に配列して電気透析槽を構成し、
該電気透析槽の稀釈室に電気透析される硫酸含有溶液を
供給して通電することにより、陽イオン交換膜を通じて
水素イオンを、陰イオン交換膜を通じて硫酸イオンを通
過させ、稀釈室に隣接する濃縮室に硫酸濃縮液を得る方
法が知られている。
【0005】しかし、こうした従来の電気透析法による
場合は、濃縮室側の硫酸濃度が10重量%以上の濃度の
硫酸濃縮液を得ようとすると、電流効率が20%以下に
なってしまい、工業的には実施できなかった。
【0006】比較的電流効率の高いといわれる弱塩基性
陰イオン交換基を持つ陰イオン交換膜を用いてもその電
流効率は50%付近であり、工業的に実施しがたかっ
た。
【0007】一方、近年注目されているバイポーラ膜を
用いる電気透析法がある。この方法は豊富に存在する中
性塩、例えば廃芒硝から酸とアルカリを安価に回収でき
る方法としても有用である。
【0008】この方法は基本的原理は上述の酸濃縮と同
じであるが、陽極と陰極の間に、陽イオン交換膜、バイ
ポーラ膜、陰イオン交換膜を配置し、陰イオン交換膜と
陽イオン交換膜の間に中性塩廃液を供給することにより
通電し、バイポーラ膜の陽極側からアルカリを、陰極側
から酸を回収するものである。
【0009】しかし、従来のバイポーラ膜を用いた電気
透析法でも前述の場合と同様に、回収する硫酸の濃度が
10重量%以上の場合には、陰イオン交換膜の電流効率
が20%以下となってしまい、他のバイポーラ膜や陽イ
オン交換膜の電流効率が高くても、全体としての電流効
率を低くしてしまい、工業的に実施できるレベルに到達
し得なかった。
【0010】さらに、比較的選択透過性が良いといわれ
る弱塩基性陰イオン交換基を持つ陰イオン交換膜を用い
てもその電流効率は高々50%程度であり、工業的に実
用上のレベルには到達し得なかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気透析法
による酸含有溶液からの酸濃縮、あるいはバイポーラ膜
を用いる電気透析法による中性塩からの酸とアルカリの
回収操作において、その操作を高効率にて行わせる操作
条件を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では、陽極と陰極
の間に陽イオン交換膜および弱塩基性の陰イオン交換基
を有する陰イオン交換膜を交互に配置して構成される電
気透析槽の稀釈室に酸含有溶液を供給して電気透析を行
う際、電気透析槽内の液温度を50℃以上にすることに
より、酸回収の電流効率を工業的に見合うレベルにまで
高められる。
【0013】また、本発明では、バイポーラ膜を用い
て、陽極と陰極の間に陽イオン交換膜、バイポーラ膜お
よび弱塩基性の陰イオン交換基を有する陰イオン交換膜
を該順序に配置して構成される電気透析槽の弱塩基性の
陰イオン交換基を含有する陰イオン交換膜と陽イオン交
換膜の間の室に中性塩の溶液を供給して、電気透析を行
う際、電気透析槽内の液温度を50℃以上にすることに
より、酸回収の電流効率を工業的に見合うレベルにまで
高められる。
【0014】電気透析を行う際、従来では行われ得なか
った槽内の液温度を50℃以上にすることによって、使
用される陰イオン交換膜が弱塩基性陰イオン交換基を持
ちかつ回収生成される酸が硫酸である場合に、特に顕著
に従来にない実用的な高い電流効率で電気透析を実施で
きる。
【0015】本発明において、槽内の液温度は50℃以
上、好ましくは90℃以下、特に好ましくは60〜70
℃を採用することにより高い電流効率で酸を回収でき
る。
【0016】ここで、電気透析における電流効率とは通
電量に対する生成されて酸とアルカリの比を百分率で表
したものである。槽内の液温度が50℃未満であると電
流効率が低く実用的でなく、90℃超であると電槽材質
および膜材料の耐熱温度以上となる恐れがあり、でいず
れも不適当である。
【0017】なお、槽内の液温度を50℃以上にする場
合、特に電気透析槽内において陰イオン交換膜と接する
全ての液温度を50℃以上にすることが好ましい。
【0018】槽内の液温度を50℃以上にしたときに陰
イオン交換膜の電流効率が飛躍的に上昇する理由につい
ては必ずしも明確ではないが、陰イオン交換膜のイオン
交換基が弱塩基性である場合、さらに、回収される酸が
硫酸や塩酸である場合に特に効果が顕著であることか
ら、第一に槽内の液温度が50℃以上になると、イオン
交換膜が適度に膨潤し、物理的に陰イオンの透過性が容
易になること、第二に槽内の液温度が50℃以上になる
と、陰イオン自体のイオン移動度が高くなることに起因
するものと考えられる。
【0019】本発明に用いられる陽イオン交換膜として
は、例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体系をベ
ースとし、陽イオン交換基としてスルホン酸基またはカ
ルボン酸基等を用いたものを適宜使用し得る。
【0020】またバイポーラ膜としては、例えば陰イオ
ン交換層としては、スチレン−ジビニルベンゼン共重合
体よりなり、ポリプロピレン織布にて補強され、陰イオ
ン交換基として4級アンモニウム基を有する膜を用い、
陽イオン交換層としては例えばイオン交換基としてスル
ホン酸基を用いたフッ素系の陽イオン交換膜を用い、こ
れらのイオン交換層を接合してなるものを適宜使用し得
る。
【0021】また弱塩基性陰イオン交換基を有する陰イ
オン交換膜としては、例えばスチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体系をベースとし、弱塩基性陰イオン交換基を
導入した膜、または4−ビニルピリジン−ジビニルベン
ゼン共重合体をベースにした弱塩基性陰イオン交換基を
有する膜を適宜使用し得る。
【0022】本発明に用いられる陽極としては、例えば
チタン基材に白金をメッキしたものを、陰極としてはニ
ッケルまたはステンレス等を適宜使用し得る。
【0023】次に本発明方法の実施態様を図面により説
明する。図1において1は陽極、2は陰極であり、AM
は弱塩基性陰イオン交換基を含有する陰イオン交換膜、
CMは陽イオン交換膜である。そして稀釈室3には稀薄
な硫酸5が、また濃縮室4には水6がそれぞれ送られて
電気透析が行われる。稀釈室3からはより稀薄になった
硫酸7が、濃縮室4からは濃縮された硫酸8がそれぞれ
得られる。
【0024】図2はバイポーラ膜を用いた電気透析方法
であって、21は陽極、22は陰極である。BPMはバ
イポーラ膜であり、AMは弱塩基性陰イオン交換基を含
有する陰イオン交換膜、CMは陽イオン交換膜である。
【0025】陰イオン交換膜AMと陽イオン交換膜CM
との間の隔室23には硫酸ナトリウム等の中性の硫酸塩
溶液26が、またこの隔室の両隣りの隔室24、25に
は水27がそれぞれ導入されて電気透析が行われる。隔
室23からは稀薄な硫酸塩溶液28が、隔室24からは
硫酸29が、隔室25からはアルカリ30がそれぞれ得
られる。
【0026】図1および図2に示した電気透析方法に用
いられる電気透析の電流密度はいずれも通常1〜30A
/dm2 が用いられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明するが、
かかる実施例によって本発明が限定されるものではな
い。
【0028】実施例1 図1に示すように、チタン基材に白金メッキした陽極1
とニッケル製陰極2の間に、陽イオン交換膜CM(スチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体からなり、ポリ塩化ビ
ニル織布で補強されたスルホン酸型強酸性陽イオン交換
膜、イオン交換容量2.0meq/g乾燥樹脂、膜厚1
20μm)と、弱塩基性陰イオン交換基を含有する陰イ
オン交換膜AM(4−ビニルピリジン−スチレン−ジビ
ニルベンゼン共重合体からなり、ポリ塩化ビニル織布で
補強されたビニルピリジン型弱塩基性陰イオン膜、イオ
ン交換容量3.0meq/g乾燥樹脂、膜厚120μ
m)を交互に配置して構成した電気透析槽の稀釈室3に
2重量%の硫酸5を供給し、濃縮室4に水6を供給する
ことによって15重量%の濃縮された硫酸を得た。
【0029】この電気透析槽を運転操作する際の条件と
して、電流密度10A/dm2 、槽内の液温度を65℃
になるように加温して液を供給した。その結果、通電量
に対する生成濃縮硫酸の電流効率は77%であった。
【0030】比較例1 実施例1の槽内液温度を30℃とした以外、実施例1と
同じ操作を行った。その結果、通電量に対する生成濃縮
硫酸の電流効率は45%であった。
【0031】実施例2 図2に示すようにチタン基材白金メッキ製陽極1とニッ
ケル製陰極2との間にバイポーラ膜BPM(CF2 =C
2 とCF2 =CFOCF2 CF(CF3 )CF2 CF
2 SO3 Hからなる陽イオン交換膜とスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体よりなり、ポリプロピレン織布にて
補強した4級アンモニウム基を有する陰イオン交換膜と
を接合した膜)と実施例1で用いた陽イオン交換膜C
M、陰イオン交換膜AMを交互に配置することによって
構成した電気透析槽の陽イオン交換膜CMと陰イオン交
換膜AMの間に構成される隔室に25重量%の硫酸ナト
リウムを供給し、その両側の隔室には水を供給した。
【0032】このシステムに通電することによって、バ
イポーラ膜内で水の解離が生じ、その両側の隔室からそ
れぞれ硫酸と水酸化ナトリウムを回収できた。このとき
の運転操作条件は電流密度10A/dm2 、槽内の液温
度70℃、生成硫酸濃度10重量%、生成水酸化ナトリ
ウム濃度15重量%、脱塩水濃度(硫酸ナトリウム)2
0重量%であった。この時の生成硫酸の電流効率は75
%であった。
【0033】比較例2 実施例2の槽内液温度を30℃とした以外、実施例2と
同じ操作を行った。その結果、生成硫酸の電流効率は4
8%であった。
【0034】実施例3 実施例1と同様の膜構成にて構成した電気透析槽の稀釈
室3に2重量%の塩酸5を供給し、濃縮室4に水6を供
給することによって、10重量%の濃縮された塩酸を得
た。この電気透析層を運転操作する際の条件として、電
流密度10A/dm2 、槽内の液温度を60℃になるよ
うに制御して運転した。その結果、通電量に対する濃縮
生成塩酸の電流効率は83%であった。
【0035】比較例3 実施例3の槽内液温度を30℃とした以外、実施例3と
同じ操作を行った。その結果、通電量に対する濃縮生成
塩酸の電流効率は54%であった。
【0036】実施例4 実施例2と同様の膜構成にて構成した電気透析槽の陽イ
オン交換膜CMと陰イオン交換膜AMの間に構成される
隔室に25重量%の塩化ナトリウム水溶液を供給し、そ
の両側の隔室に水を供給した。上記システムに通電する
ことによって、バイポーラ膜内で水解離が生じ、その両
側の隔室から塩酸と水酸化ナトリウムを得ることができ
た。この時の運転操作は電流密度が10A/dm2 、槽
内液温が65℃、生成塩酸濃度が10重量%、生成水酸
化ナトリウム濃度が15重量%、、生成塩酸の電流効率
は79%であった。
【0037】比較例4 実施例4の槽内液温度を30℃とした以外、実施例4と
同じ操作を行った。生成塩酸の電流効率は52%であっ
た。
【0038】
【発明の効果】イオン交換膜(陽、陰イオン交換膜、さ
らにはバイポーラ膜)を用いて酸を回収する電気透析を
する際、槽内の液温度を50℃以上にすることによっ
て、陰イオン交換膜の電流効率を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の硫酸の電気透析法による濃縮法
を説明する説明図
【図2】本発明の一例のバイポーラ膜を用いる電気透析
法による硫酸塩(中性塩)からの硫酸とアルカリの回収
方法を説明する説明図
【符号の説明】
1、21:陽極 2、22:陰極 3:希釈室 4:濃縮室 5:供給硫酸 6、27:水 7:希薄になった硫酸 8:濃縮された硫酸 AM:弱塩基性陰イオン交換基を有する陰イオン交換膜 CM:陽イオン交換膜 23、24、25:隔室 26:硫酸塩溶液 28:希薄な硫酸塩溶液 29:硫酸 30:アルカリ BPM:バイポーラ膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオン交換膜および弱塩基性陰イオン交
    換基を有する陰イオン交換膜を陽極と陰極の間に交互に
    配列して構成される電気透析槽にて、酸含有溶液から酸
    を回収するに際し、電気透析槽内の液温度を50℃以上
    にすることを特徴とする酸含有溶液からの酸の回収方
    法。
  2. 【請求項2】バイポーラ膜、陽イオン交換膜、および弱
    塩基性陰イオン交換基を有する陰イオン交換膜を、陽極
    と陰極の間に該順序にそれぞれ複数枚配列して構成され
    る電気透析槽にて、中性塩から酸を回収するに際し、そ
    の電気透析槽内の液温度を50℃以上にすることを特徴
    とする中性塩からの酸の回収方法。
JP12504993A 1993-04-28 1993-04-28 酸の回収方法 Pending JPH06312120A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016030847A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 住友金属鉱山株式会社 塩化コバルト溶液の浄液方法
CN113830740A (zh) * 2021-10-11 2021-12-24 浙江志澄环境资源科技有限公司 一种基于电渗析技术的双极膜制备酸碱的方法

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