JPH06306369A - 伝熱面でのコークス生成防止方法 - Google Patents

伝熱面でのコークス生成防止方法

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JPH06306369A
JPH06306369A JP6069216A JP6921694A JPH06306369A JP H06306369 A JPH06306369 A JP H06306369A JP 6069216 A JP6069216 A JP 6069216A JP 6921694 A JP6921694 A JP 6921694A JP H06306369 A JPH06306369 A JP H06306369A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の石油原料をコークスが生成する条件で
加熱又は冷却するために使用される伝熱面にコークスが
生成するのを防止する方法を提供する。 【構成】 伝熱面を、有効量の式(RX)3 P=Yのホ
スホロチオエート(この式のXとYは、Xが酸素である
場合にはYは硫黄であることを条件に、カルコゲンであ
り、各Rは独立にヒドロカルビル基であり、一緒に用い
られた2以上のRは複素環部分を形成することができ
る)で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の炭化水素原料
を、伝熱表面にコークスが生成するのを促進しがちな条
件で、しばしばスチームの存在下において、加熱又は冷
却する伝熱表面を処理するための汚れ防止法に関し、よ
り詳しく言えば、ホスホロチオエートを汚れ防止剤とし
て使用することに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エチレ
ンの製造は、種々の気体及び液体の石油原料からエチレ
ンを製造するのに熱分解炉又は分解(クラッキング)炉
を使用するのを必要とする。典型的な気体原料には、エ
タン、プロパン、ブタン及びそれらの混合物が含められ
る。典型的な液体原料には、ナフサ、灯油、常圧軽油及
び減圧軽油が含められる。気体又は液体の炭化水素原料
をスチームの存在下で熱分解すると、有意の量のエチレ
ンと他の有用な不飽和化合物とが得られる。スチーム
は、飽和原料の不飽和生成物への分解反応を調節するた
めに使用される。流出生成物は急冷され、下流の塔で精
留されて、次いで必要に応じて更に反応させられ又は処
理される。
【0003】分解炉のコイル、トランスファーライン熱
交換器及びその他の伝熱表面の汚れは、コーキングやポ
リマーの析出のために起こる。汚れの問題は、エチレン
工場を運転する際に経験される主要な運転上の制限のう
ちの一つである。析出速度に応じて、エチレン炉は清掃
のために定期的に運転停止をしなくてはならない。定期
的な清掃のほかに、炉のコイルやトランスファーライン
熱交換器に析出物が付着する結果として生じる圧力又は
温度の危険な上昇のために、応急の運転停止が時々必要
になる。清掃作業は、機械的に行われるか、あるいはコ
イルにスチーム及び/又は空気を通してコークスの付着
物を酸化及び焼き尽くすことで行われる。
【0004】エチレン炉の連続運転時間の主要な制限
は、輻射伝熱部とトランスファーライン熱交換器にコー
クスが生成することである。コークスは標準的に、炭素
質の付着物を実際において焼き尽くす装置(ユニット)
にスチーム及び/又は空気を導入して除去される。コー
クスは良好な断熱材であるから、炉の燃焼は、所望の転
化レベルを維持するのに十分な伝熱を行うために徐々に
増加させなくてはならない。温度が高くなればなるほど
管(チューブ)の寿命は短くなり、そして管は交換する
のに大変費用がかかる。その上、コークスの生成はプロ
セスガスの有効断面積を減少させ、そしてこれは炉とト
ランスファーライン熱交換器にまたがる圧力損失を増大
させる。デコーキング操作の間に貴重な生産時間が失わ
れるばかりでなく、コークスの生成に起因する圧力の上
昇もエチレンの収率に不利な影響を及ぼす。エチレン炉
の連続運転時間は、平均して、幾分かは炉のコイルやト
ランスファーライン熱交換器の汚れる速度に依存して、
1週間から4箇月である。この汚れの速度は、原料の性
質にも、炉の設計や運転パラメーターにも依存する。と
は言え、一般には、原料がより重くなりそして分解の苛
酷さが強くなると、炉とトランスファーライン熱交換器
の汚れる速度が増大する。連続運転時間を延ばすことが
できる方法あるいは添加剤は、デコーキングのために失
われる日数をより少なくすることになり、また維持費を
より少なくすることになる。
【0005】過去20年にわたり、いろいろな形態をし
たリンをコークス抑制剤として開発することに著しい努
力が払われてきた。 Koszmanの米国特許第3531394 号明
細書(リン酸)、Weinlandの同第4105540 号明細書(ホ
スフェート及びホスフィットモノ及びジエステル類)、
Kaplanらの同第4542253 及び4842716 号明細書(ホスフ
ェート、ホスフィット、チオホスフェート及びチオホス
フィットモノ及びジエステル類のアミン錯体)、 Kisal
usの同第4835332 号明細書(トリフェニルホスフィ
ン)、並びに Kisalusの同第4900426 号明細書(トリフ
ェニルホスフィンオキシド)を参照されたい。他の元素
を基にする添加剤と比べて、リンを基にするこれらの汚
れ防止剤の多くは、実験室でのシミュレーションでも工
業現場で応用してもコークスの抑制に関して極めて良好
に働いているが、しかし一部のものは、多くの状況で長
期間使用するのを妨げる有害な副作用、例えば腐食の一
因となる副作用、触媒性能を減じる副作用等をもたらし
ている。
【0006】従来技術の多くのリン系コーキング防止添
加剤にあっては、対流伝熱部の腐食が一つの問題であっ
た。対流伝熱部の菅の進路に沿って、条件は絶えず変化
してゆく。加熱されたスチームと炭化水素は、典型的に
は、この対流伝熱部に別々に導入され、次いで輻射伝熱
部に入る前に十分混合される。別々のあるいは混合され
た流れが多数の進路を通過する間には、汚れ防止剤が有
害な腐食性の副生物に転化するのを増進する温度、圧力
及び組成が存在している。優れたコークス抑制剤である
製品も、対流伝熱部に蓄積すると極めて腐食製の種にな
ることがある。
【0007】添加剤が対流伝熱部、輻射伝熱部及びトラ
ンスファーライン部を一度通過すると、それらは流出物
急冷条件にさらされる。非常に簡単にしてみれば、重い
生成物は一次精留塔、水急冷塔、苛性塔及び/又は圧縮
機ノックアウトドラムで濃縮する一方、より軽い成分は
圧縮機の下流の塔で集められる。コークス抑制剤とそれ
らの副生物の蓄積は、主としてそれらの物理的性質によ
るものである。簡単に言えば、沸点の高い抑制剤副生物
は精留プロセスで早いうちに凝縮される一方、より軽い
ものは後の工程に進む。
【0008】汚れ防止剤及び/又はそれらの副生物が輻
射伝熱部とトランスファーライン熱交換器のコークス、
一次精留塔、あるいは水急冷塔に蓄積することは、大抵
は容認することができる。これらの部分は、全く純粋で
ない多くの他の重質生成物を処理して集め、従って微量
の添加剤は一般に有意の影響を及ぼさない。
【0009】対照的に、苛性塔部分と圧縮機部分を通過
してゆく添加剤及び/又は副生物は有意の問題となりか
ねない。これらの部分を過ぎると、下流の分別は一般に
不飽和生成物を分離して高純度の化学品にするので、純
度は重要な問題になる。これらのより軽質の成分を処理
するために使われる触媒の性能に不利な影響を及ぼすか
もしれないリン含有生成物が存在することは、容認する
ことができない。
【0010】多くのリン含有製品は良好な配位子であっ
て、触媒性能に悪影響を及ぼしかねない。一番心配なリ
ン副生物はホスフィン(PH3 )である。この副生物は
大変に低沸点である(−88℃)。実際のところ、その
沸点は基本的に、しばしば接触水素添加されてもっと所
望されるエチレンにされる炭化水素副生物であるアセチ
レン(−84℃)と同様である。
【0011】従って、本質的に腐食の一因となることが
なく且つ触媒を損なう副生物を生成することがない、リ
ンを基にする分解炉用の汚れ防止添加剤の必要性は相変
わらず残っている。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
新しい汚れ防止剤でありコークス抑制剤である、三置換
(trisubstituted)ホスホロチオエートを使って、スチ
ーム分解炉を含めた種々の高温用途における汚れを減少
させるための方法である。ホスホロチオエートは、コー
クスが生成する条件で石油原料を加熱又は冷却するため
に使用される伝熱表面を処理するために使用される。伝
熱表面(伝熱面)を有効量の、式(RX)3 P=Yのホ
スホロチオエートと接触させる。ここで、この式中のX
はカルコゲン、好ましくは酸素、より好ましくは硫黄で
あり、Yはカルコゲン、好ましくは硫黄、より好ましく
は酸素であって、Xが酸素である場合にはYは硫黄であ
ることを条件とし、そして各Rは独立にヒドロカルビル
基であって、一緒に用いられた2以上のRは複素環部分
を形成することができる。伝熱面はこの抑制剤といくつ
かの異なる方法で、例えば石油原料を加熱あるいは冷却
する前に伝熱面を前処理すること、石油原料を加熱ある
いは冷却しながらそれに微量の添加剤を連続的にあるい
は間欠的に加えること、ホスホロチオエートを供給スチ
ームに加えてからこれを石油原料に混合すること、石油
原料そのものにホスホロチオエートを加えること、又は
石油原料とスチームとの原料混合物にホスホロチオエー
トを加えることを含めた方法でもって、接触させること
ができる。
【0013】加熱あるいは冷却する石油原料をホスホロ
チオエートで処理する場合、この添加剤は、当該ホスホ
ロチオエート添加剤中の元素のリンを基にして、石油原
料の好ましくは約0.1〜約1000ppm 、より好まし
くは約1〜約100ppm の割合で加えられる。
【0014】前記のホスホロチオエートの式中の各R
は、好ましくはアルキル、アリール、アルキルアリール
又はアリールアルキル基であって、ホスホロチオエート
は好ましくは3〜約45の炭素原子を有し、より好まし
くは、各Rは1〜15の炭素原子を有する。
【0015】この発明の目的上、コークスの生成とは、
対流伝熱部のコイル、輻射伝熱部のコイル、トランスフ
ァーライン熱交換器、急冷塔その他同様のものを含めた
伝熱面にコークス又はコークス前駆物質が付着すること
として定義される。いろいろな特許明細書やそのほかの
参考文献には、他のリン含有化合物が開示されている。
しかしながら、それらのリン化合物の一つとして本発明
のホスホロチオエートと同じ性能を示すものはない。性
能は、コークスの生成を抑制及び防止する汚れ防止剤の
能力に基づくばかりでなく、まさに重要なことには、従
来技術の添加剤の多くにつきまとう有害な副作用、例え
ば腐食の一因となりあるいは触媒性能を損なうといった
ような副作用を生じさせることが本質的にないことにも
基づく。
【0016】この明細書で使用する石油原料というの
は、その前の処理の程度にかかわりなく、伝熱面で一般
的に加熱又は冷却される任意の炭化水素をさすために使
用されるものであり、そして特にエチレン炉又は他の分
解炉に関して使用される場合には、処理する前の炭化水
素をも、また炉そのもので処理する間及びその後の炭化
水素、トランスファーライン熱交換器における炭化水
素、急冷部における炭化水素等をもさすものである。こ
の原料には、エタン、ブタン、灯油、ナフサ、軽油、そ
れらの組み合わせ、その他同様のものを含めることがで
きる。
【0017】本発明のコーキング抑制剤は、リンと硫黄
を基にする化合物であって、この化合物は本質的に非腐
食性であり、且つ一般のコーキング条件下で本質的にホ
スフィンを生成することがない。本発明のコーキング防
止剤は次の一般式
【0018】
【化1】
【0019】を有し、この式のXはカルコゲン、好まし
くは酸素、そして特に硫黄であり、Yはカルコゲン、好
ましくは硫黄、そして特に酸素であって、Xが酸素の場
合にはYは硫黄であることを条件とし、各Rは独立にヒ
ドロカルビル基、例えばアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アリールアルキル基のようなもの、そ
の他同様のものであり、一緒に使用されるRのうちの二
つ以上は複素環部分を形成することができる。理解しや
すくするためと便宜のために、そして限定するためでは
なしに、コーキング防止剤はここでは一般に、好ましい
S,S,S−トリヒドロカルビルホスホロチオエートと
して言及され、あるいは単にホスホロトリチオエートと
称される。
【0020】このホスホロトリチオエートは、好ましく
は3〜約45の炭素原子を有し、そして各R基は好まし
くは1〜15の炭素原子を含む。ホスホロトリチオエー
トの炭素原子の数が過度に多い場合には、その添加剤の
経済性はそれほど有利ではなくなり、そしてこの添加剤
は揮発性と処理する石油原料に適当に混ざる混合性とを
失いかねず、あるいは所望の安定性を失いかねない。ヒ
ドロカルビル基は、カルコゲン、プニコゲン(pnicoge
n)等のようなヘテロ原子で置換されていても、あるい
はそのようなヘテロ原子を含んでいてもよいが、これは
一般には、ヘテロ原子により与えられる付随する不安定
性のためにそれほど好ましくはない。とは言うものの、
状況によっては、例えばヘテロ原子がスチーム又は水へ
の溶解性を与える場合には、ヘテロ原子の存在すること
は有効であることがあり、特にヘテロ原子がホスホロト
リチオエート部分から間隔をあけてヒドロカルビル基の
末端の位置にあり、そのためそのヘテロ原子の開裂(cl
eavage)反応又は他の反応がコーキング防止の有効性に
ついて実質的に損なわれていないホスホロトリチオエー
ト部分を残す場合にそうである。
【0021】ヒドロカルビル基は、例えばホスホロトリ
チオエートが異なるチオール類の混合物から生成され、
及び/又は異なるチオールと段階的に反応させられる場
合には、各チオール部分において同じであってもあるい
は異なっていてもよい。多くの場合には、ホスホロトリ
チオエートは完全に純粋である必要はなく、また、純粋
なチオールよりも経済的に入手することができるであろ
うチオールの異性体又は混合物を使って得られる反応生
成物は、一般に適当なものである。
【0022】コーキング防止添加剤の具体的な代表例に
は、S,S,S−トリブチルホスホロトリチオエート、
S,S,S−トリフェニルホスホロトリチオエート、そ
の他同様のものが含まれる。
【0023】ホスホロトリチオエートは、当該技術分野
において知られている方法により調製され、そして場合
によっては既に商業的に入手可能である。一般には、ホ
スホロトリチオエートは、オキシハロゲン化リン、例え
ばオキシ臭化リン又はオキシ塩化リンと、過剰のチオー
ルとを、例えば重質芳香族ナフサ、トルエン、ベンゼン
等のような適当な溶媒中で反応させ、対応するハロイゲ
ン化水素を発生させて調製することができる。所望の転
位を推進するのを助けるために塩基を加えてもよい。
【0024】ホスホロトリチオエートは、コークスが生
成する条件において石油原料を大抵の場合には加熱する
ために、しかしながら時には冷却するために使用される
伝熱面を有効量のホスホロトリチオエートで処理するこ
とにより、それらの伝熱面にコークスが生成するのを防
ぐために用いられる。伝熱面は、例えば、石油原料が伝
熱面と接触する前にホスホロトリチオエートを石油原料
に添加することによって、効果的に処理することができ
る。
【0025】一般には、ホスホロトリチオエートは、コ
ークスの生成を所望のように防止するのに有効な量で使
用することができ、元素のリンを基準にして、炭化水素
中において通常は少なくとも0.1重量ppm 、好ましく
は少なくとも1ppm の量で使用することができる。比較
的高濃度のホスホロトリチオエートを使用するのに通常
は追加の利益はなく、経済的にそれほど有利でない。好
ましくは、ホスホロトリチオエートは、元素のリンを基
準にして、炭化水素中に約0.1〜約1000重量ppm
、より好ましくは約1〜約100重量ppm の量で使用
される。
【0026】石油原料への添加は、好ましくは連続式で
あるが、特定の用途において所望されるコークスの防止
に応じて間欠式の石油原料処理を使用することも可能で
ある。例えば、伝熱装置をコークス析出物の付着のため
以外に保守のために計画的に運転停止する場合には、石
油原料へのホスホロトリチオエートの連続の添加はその
運転停止に先立って終了することができよう。あるい
は、コーキング防止剤は、伝熱装置でのコークスの生成
を指示する伝熱装置を通しての圧力損失が生じてから石
油原料で使用することができよう。
【0027】伝熱面が石油原料と接触する前に、例え
ば、前処理としてあるいは生産運転の間の処理としてホ
スホロトリチオエートを適用して、伝熱面を処理するこ
とも可能である。前処理としては、ホスホロトリチオエ
ートを、好ましくは適当な希釈剤を用いて、伝熱装置を
通して循環させることができる。伝熱装置にホスホロト
リチオエート溶液を満たし、伝熱面上に保護皮膜を形成
するための時間伝熱装置を浸しておくこともできる。同
様に、石油原料に比較的高い初期比率で、例えば運転開
始時には、例として0.5〜2.0重量%投入し、そし
て一定時間の後に、例えば1〜24時間後に、先に説明
した連続の投入量に減らすことができる。
【0028】加熱又は冷却される石油原料が通常連続式
に処理される場合には、ホスホロトリチオエートは好ま
しくは、マスターバッチの溶液として加えられる。ホス
ホロトリチオエートを原料と混合する様式は特に重要で
はなく、攪拌機を備えた容器が必要とされる全てであ
る。とは言え、最も都合よくは、適当な溶媒、例えば脂
肪族又は芳香族の炭化水素の如きものに溶解したホスホ
ロトリチオエートのマスターバッチを、計量して原料の
流れに入れ、そしてそこで処理装置での乱流により均質
に混合する。同様に、ホスホロトリチオエートを石油原
料に注入されるか又は加えられるスチーム又は水の流れ
に加えることもでき、あるいはホスホロトリチオエート
を石油原料とスチーム又は水との混合流に加えることも
できる。
【0029】ホスホロトリチオエートは、処理される伝
熱面の上流で原料に加えるべきである。ホスホロトリチ
オエートの添加は、原料への添加剤の十分な混合と分散
を可能にするのに十分上流であるが、好ましくは、ホス
ホロトリチオエートの有意の分解あるいは劣化を回避し
又は最小限にするように、それほど上流ではないところ
でなされるべきである。
【0030】次に掲げる例によって本発明を例示する。
【0031】
【実施例】次に示す各例では、種々のリン化合物を、コ
ークスの防止、腐食性及びホスフィンの生成について評
価及び比較した。使用した添加剤は、表1に示したよう
に表示される。
【0032】 表 1 添加剤 活 性 成 分 A S,S,S−トリブチルホスホロトリチオエート B S,S,S−トリフェニルホスホロトリチオエート C アミンで中和したホスフェートモノ/ジエステル* D O,O,O−トリフェニルホスフェート E アミンで中和したチオホスフェートモノ/ジエステル* F トリフェニルホスフィン G ボラン−トリブチルホスフィン錯体 *アルキル基はC6 〜C10パラフィンであり、モルホリ
ンで中和された。
【0033】重量と百分率は、特に指示がない限り、全
て重量を基準にしている。
【0034】コークス抑制のデータについては、実験室
の反応器を使って、近づけられる限りエチレン炉の条件
を再現した。実験室反応器に入れた321ステンレス鋼
製のクーポンで、コークスの生成を測定した。一定の分
解条件を維持するために、エチレン対プロピレン比を
2.0に保った。各実験を通じて、反応温度は約700
℃であった。希釈媒体としてアルゴンを使用した(5リ
ットル/h)。反応器原料の添加剤濃度が一定になるよ
うに、評価する添加剤を分解の前に炭化水素と混合し
た。クーポンを、コーキング速度を記録するためディジ
タル表示装置とディジタル−アナログ変換器を装備した
秤から炉の垂直管部内につるした。実験中と同一の流動
条件下で反応管の内部に挿入した測温体を使って、反応
器の温度プロフィールをオフラインで測定した。記録さ
れた反応温度は、クーポンが位置する反応器の等温部で
測定したものである。実験中に連続的に監視した反応管
の外壁での温度は、記録された反応温度よりもおよそ2
0℃高かった。各クーポンはアセトンを用いて超音波洗
浄した。それぞれの新たな実験に対して新しいクーポン
を使用した。おのおのの新しいクーポンを反応管内へ挿
入後、秤を校正し、反応器を数回排気し、そしてアルゴ
ンで洗い流して空気の痕跡を取除いた。クーポンを、反
応管内で、n−ヘプタンを用いた分解条件に10分間さ
らし、そして空気を用いたデコーキング条件にコークス
が完全に除去されるまでさらすのを交互に行って活性化
させた。この手順を、コーキング速度の基礎の値が50
0〜700μm/min に達して比較試験のために十分高
いコーキング速度が得られるまで何回か繰り返した。蒸
発器を150℃まで加熱し、そして反応器部分を800
℃に、トランスファーライン熱交換器部分を500℃に
加熱した。クーポンの活性化後、反応器の温度を約70
0℃に調節して、添加剤を試験する準備をした。添加剤
の効果を二つの方法で調べた。第一に、予めコークスを
形成した表面についてn−ヘプタン−添加剤混合物を試
験した。この場合、その表面は純粋なヘプタンを供給し
て前もってコークスを形成させた。第二に、デコーキン
グした金属表面でヘプタン−添加剤混合物によりコーキ
ング速度を評価した。その実験中は、オンライン接続し
たガスクロマトグラフによりエチレン/プロピレン比を
連続的に監視した。添加剤は100ppm (リンはおおよ
そ6〜8ppm )で評価した。
【0035】例1 添加剤を含有していないn−ヘプタンを加えて、所定の
条件下、例えば温度、滞留時間等の条件下で、コーキン
グ速度( Rc w/o add 、第一実験)を確立した。所定の
時間にわたってコーキング速度が確立されたなら、クー
ポン上に生成したコークスを空気を導入して除去した。
次に、この同じクーポンを、今度は炭化水素に添加剤を
加えたことを除いて、同一の条件にさらした。添加剤が
存在する場合の新しいコーキング速度( Rc w/add 、第
二実験)を同じ時間の間記録した。この系を再びデコー
キングしてから、同じクーポンを、添加剤を用いないこ
とを除いてもう一度同一の分解条件にさらした(第三実
験)。分析のために、添加剤が存在することによるコー
キング速度の低下率を、 (1−(Rc w/add)/(Rc w/o add))× 100% (式1) とした。ここでは、(Rc w/o add)は添加剤なしの実験の
平均である。結果を表2に示す。
【0036】 表 2 Rc w/o add Rc w/add Rc w/o add コーキング速度 第一実験 第二実験 第三実験 低下率 添加剤 (μg/min) (μg/min) (μg/min) (%) A 175 35 294 85 B 160 36 246 82
【0037】例2 添加剤を含有していないn−ヘプタンの連続添加を開始
して、コーキング速度( Rc w/o add )がほぼ漸近的な
レベルに達するまで継続した。確立されたなら、添加剤
を含有しているn−ヘプタンに切り換え、再び漸近的な
速度に達するまで続けた。添加剤なしの場合のコーキン
グ速度(外挿した)と添加剤ありの場合のそれとを比較
して、低下率を求めた(すなわち式1)。この実験につ
いてのコーキング速度の低下を表3に示す。
【0038】 表 3 コーキング速度 Rc w/add Rc w/o add 低下率 添加剤 (μg/min) (μg/min) (%) A 28 180 84 B 33 200 84
【0039】例1と例2の両方における添加剤A及びB
の性能は、米国特許第4842716 号、同第4835332 号及び
同第4900426 号各明細書に記載されている他のリン含有
添加剤の性能に匹敵していた。
【0040】例3 高温ホイールボックスを使用して、長期にわたって種々
の添加剤の劣化特性を調べた。腐食の影響を加速するた
めに、添加剤Aをn−ヘプタン中の濃度5%で使用し、
そして他の添加剤は同等のリン含有量で使用した。添加
剤を、炭化水素、いろいろな量の水、及び前もって秤量
した炭素鋼製クーポンとともに、高合金の容器に入れ
た。内容物を、エチレン炉の典型的な対流伝熱部の代表
的な温度で連続して回転させた。この混合は、クーポン
が液と気相(水と炭化水素から構成される)の両方にさ
らされることを保証するものであった。添加剤を長期間
高温にさらすことは、有害な副生物への可能性のある分
解を許すものであった。本質において、この方法は、対
流伝熱部での添加剤の濃度がかなり高くなり、結局は蓄
積/劣化(例えば熱分解、加水分解、不均化等)して、
腐食性であることもありそうでないこともある副生物に
なることを伴う、より悪い場合をシミュレーションした
ものである。更に、腐食の見かけは劣化の直接の結果で
はないかもしれないが、添加剤の固有の特性であるかも
しれない。図1では、添加剤Aについての試験データ
が、他の二つの化合物と比較されている。そのうちの一
つはアミンで中和され、アルキル置換基を一つあるいは
二つ有するホスフェートエステル、攻撃的腐食性の公知
のコークス抑制剤であった。S,S,S−トリブチルホ
スホロトリチオエート(A)は、たとえどれだけの水が
存在しても優れた性能を示したことが分かる。このこと
はこのほかのリン系化合物には当てはまらなかった。
【0041】例4 エチレン炉の典型的な対流伝熱部の動的(すなわち侵食
性及び腐食性の)条件をシミュレーションする実験装置
を製作した。対流伝熱部のベンド/エルボであるいはそ
れらの近くでは、流れの速度のため侵食が多いので、腐
食がより起こるようである。一つの容器から発生したス
チームを、別の容器からの炭化水素(50−50重量%
のヘキサンとトルエン)と混合した(スチーム:炭化水
素重量比0.5〜0.6)。この混合物を、規定された
温度(100〜600℃)に保たれた二つの独立した炉
に通して、所望の温度まで加熱した。両方の炉とも、二
つの別々の温度制御装置により監視して制御した。前も
って秤量した、炭素鋼製のクーポンを、炉のコイル内の
ベンド部に置いた。クーポンAはプロセス流中に配置
し、侵食及び腐食性のプロセス流にさらした。クーポン
Bは、当のベンドから突き出しているデッドレッグ中に
配置した。ここに配置することは、腐食性種の蓄積を許
したけれども、クーポンBを直ぐ近くの侵食性の環境か
ら保護した。本質において、クーポンBは、プロセス流
が極めて不活発の箇所(すなわち非乱流領域)の効果を
研究するために配置したものである。熱電対を使用し
て、両方のクーポンの温度と炉の両方の部分の温度を測
定した。
【0042】添加剤を炭化水素原料に加えて、ブランク
(添加剤なし)と同じ条件下で試験した。いくつかの添
加剤についてのクーポンの重量損失を表4に示す。炭化
水素中に2.4重量%のS,S,S−トリブチルホスホ
ロトリチオエート(A)は、同等のリン含有量で試験し
た他のものと比べて優れた結果を与えた。
【0043】 表 4 重 量 損 失 (mg) 添 加 剤 クーポンA クーポンB ブランク 1.0 0.0 A 0.7 0.0 C 10.3 0.3 E 20.0 4.3
【0044】例5 種々のリン系製品がPH3 、知られている触媒毒、を生
じる傾向を調べるため、例4で説明した装置でもって添
加剤を評価した。添加剤Aは炭化水素中に5重量%の量
で使用し、このほかの全ての添加剤は同等のリン含有量
で使用した。適当な分解温度を得るために、対流伝熱部
の直ぐ後に輻射伝熱部(750〜950℃)を加えた。
典型的なエチレン炉下流の急冷工程をより正確にシミュ
レーションするために、流出ガスを低温(0℃及び−7
8℃)に維持したいくつかの容器、苛性スクラバー、そ
して3Åのモレキュラーシーブを入れた乾燥器に通し
た。下記の表5に示したホスフィン生成量は、互いに相
対的なもの(添加剤Fの読み=100)であり、そして
これらは、全ての凝縮器の下流に位置するガス検知器か
ら得られた比色測定の読みにより測定された。小さい値
はPH3 がほとんど生成されなかったことを示してお
り、一方、より大きい値はより大量に生成されたことを
示している。PH3 がリン系化学薬品により生成された
ことを別に確認するものとして、分解ガス流出物を、低
温(−78℃)のジュウテリウム置換したクロロホルム
を通してバブリングさせ、−60℃で31P NMRによ
り分析した。得られたスペクトルは文献によるPH3
一致した(−234ppm 、四重線、JPH192Hz)。
【0045】表 5添加剤 PH3 の相対生成速度 A 0.7 B 0.4 C 0.4 F 100 G >250
【0046】前記のデータより、評価したS,S,S−
トリヒドロカルビルホスホロトリチオエートはコークス
の抑制に従来技術のリン系添加剤と同じように有効であ
るが、腐食の一因となることとホスフィンを生成するこ
とが本質的にないことが分かる。更に、評価したそのほ
かのリン系添加剤はコーキング条件下で腐食の一因とな
るか又はホスフィン生成の一因となったことが分かる。
【0047】以上の本発明の説明は、本発明を例示する
ものであり、また解説するものであって、限定しようと
するものではない。当業者には、物質、装置、工程、手
順、及び特定の部分や成分のいろいろな変更が思い浮か
ぶであろう。特許請求の範囲の記載の範囲と精神の範囲
内での全てのそのような変更は、それに包含されるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々のリン化合物の相対的な腐食量を説明する
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル ケー.ポインデクスター アメリカ合衆国,テキサス 77487−0087, ヒューストン,シュガー ランド,ポスト オフィス ボックス 87 (番地なし)

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークスを生成する条件において石油原
    料を加熱又は冷却するのに使用される伝熱面にコークス
    が生成するのを防止するための方法であって、当該伝熱
    面を有効量の式(RX)3 P=Yのホスホロチオエート
    (この式のXとYは、Xが酸素である場合にはYは硫黄
    であることを条件に、カルコゲンであり、各Rは独立に
    ヒドロカルビル基であり、一緒に用いられた2以上のR
    は複素環部分を形成することができる)と接触させるこ
    とを含む方法。
  2. 【請求項2】 Xが硫黄であり、Yが酸素である、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ホスホロトリチオエートが3〜45
    の炭素原子を含む、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ヒドロカルビル基にヘテロ原子がな
    い、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 各Rが独立に、炭素原子数1〜15のア
    ルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールアル
    キル基である、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 当該ホスホロトリチオエートがS,S,
    S−トリブチルホスホロトリチオエートを含む、請求項
    2記載の方法。
  7. 【請求項7】 当該ホスホロトリチオエートがS,S,
    S−トリフェニルホスホロトリチオエートを含む、請求
    項2記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱又は冷却される石油原料が、元
    素のリンを基準にして、当該石油原料の0.1〜100
    0重量ppm のホスホロチオエートで処理される、請求項
    1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記加熱又は冷却される石油原料が、元
    素のリンを基準にして、当該石油原料の1〜100重量
    ppm のホスホロチオエートで処理される、請求項1記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 前記石油原料が、エタン、プロパン、
    ブタン、ナフサ、灯油、軽油又はそれらの組み合わせを
    含む、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記伝熱面が分解炉のコイルを含む、
    請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記伝熱面がトランスファーライン熱
    交換器を含む、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記伝熱面が当該石油原料を加熱又は
    冷却する前に当該ホスホロチオエートで前処理される、
    請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 当該ホスホロトリチオエートを石油原
    料に加え、そして得られた混合物を分解炉の対流伝熱部
    と輻射伝熱部に通すことを含む、請求項2記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記炉の流出物を分別し、その一部を
    触媒で処理することを更に含む、請求項14記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 トランスファーライン熱交換器の上流
    で石油原料又はエチレン炉流出物に当該ホスホロトリチ
    オエートを加え、そしてこのホスホロトリチオエートを
    含有している前記分解炉からの流出物を当該トランスフ
    ァーライン熱交換器に通すことを含む、請求項2記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 前記炉の流出物を分別し、その一部を
    触媒で処理することを更に含む、請求項16記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 前記ホスホロトリチオエートをスチー
    ムに加え、このスチームを石油原料と混合し、当該ホス
    ホロトリチオエートを含有しているこの原料とスチーム
    との混合物を分解炉に通すことを含む、請求項2記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前記ホスホロトリチオエートをスチー
    ムと石油原料との混合物に加え、得られた混合物を分解
    炉に通すことを含む、請求項2記載の方法。
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