JPH06299808A - エンジン用カム軸 - Google Patents
エンジン用カム軸Info
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- JPH06299808A JPH06299808A JP5113642A JP11364293A JPH06299808A JP H06299808 A JPH06299808 A JP H06299808A JP 5113642 A JP5113642 A JP 5113642A JP 11364293 A JP11364293 A JP 11364293A JP H06299808 A JPH06299808 A JP H06299808A
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- Japan
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- hollow shaft
- camshaft
- cam
- shaft
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23P—METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
- B23P2700/00—Indexing scheme relating to the articles being treated, e.g. manufactured, repaired, assembled, connected or other operations covered in the subgroups
- B23P2700/02—Camshafts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/04—Valve drive by means of cams, camshafts, cam discs, eccentrics or the like
- F01L1/047—Camshafts
- F01L2001/0475—Hollow camshafts
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 １回の拡径作業によって全てのカム軸構成要
素を中空軸に固着可能としながら、鍛造、プレス及び引
き抜き等の加工を容易としたカム軸構成要素を備えた安
価なエンジン用カム軸を提供する。 【構成】 カム要素３及びジャーナル要素４が固着され
る中空軸２の外周面の所定位置に予めローレット６を形
成すると共に前記カム要素３及びジャーナル要素４に前
記中空軸２の外径より大きな内径を有する断面円形の軸
方向孔3a,4a を形成し、前記中空軸２をこれら軸方向孔
3a,4a に挿通してこれらカム要素３及びジャーナル要素
４を所定の位相で前記ローレット６に対応するように配
置した後に、前記中空軸２内に前記中空軸２の内径より
大きい外径を有する成形プラグ７を押し込んで該中空軸
２を半径方向外方へ変形させることによって、前記カム
要素３及びジャーナル要素４を前記中空軸２の凹凸部に
固着してカム軸１を構成する。
素を中空軸に固着可能としながら、鍛造、プレス及び引
き抜き等の加工を容易としたカム軸構成要素を備えた安
価なエンジン用カム軸を提供する。 【構成】 カム要素３及びジャーナル要素４が固着され
る中空軸２の外周面の所定位置に予めローレット６を形
成すると共に前記カム要素３及びジャーナル要素４に前
記中空軸２の外径より大きな内径を有する断面円形の軸
方向孔3a,4a を形成し、前記中空軸２をこれら軸方向孔
3a,4a に挿通してこれらカム要素３及びジャーナル要素
４を所定の位相で前記ローレット６に対応するように配
置した後に、前記中空軸２内に前記中空軸２の内径より
大きい外径を有する成形プラグ７を押し込んで該中空軸
２を半径方向外方へ変形させることによって、前記カム
要素３及びジャーナル要素４を前記中空軸２の凹凸部に
固着してカム軸１を構成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、往復動内燃機関などに
用いるエンジン用カム軸に関し、特に中空軸の外周面に
カム要素及びジャーナル要素等のカム軸構成要素を一体
的に固着して製作されるカム軸の改良に関する。
用いるエンジン用カム軸に関し、特に中空軸の外周面に
カム要素及びジャーナル要素等のカム軸構成要素を一体
的に固着して製作されるカム軸の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、往復動内燃機関などに用いられる
エンジン用カム軸に対しては、内燃機関の性能を高め、
燃費を良くすることへの要求が増大し、更に軽く耐久性
を良くすることが望まれている。そこで、例えば特開平
１−１２５５０６号公報等に開示されているエンジン用
カム軸のように、カム要素及びジャーナル要素等のカム
軸構成要素を耐摩耗性の良い材料で個々の部品として作
り、その軸方向孔に中空軸を挿通させて所定の位相と軸
方向間隔に位置決めした後、該中空軸を半径方向外方へ
膨張させてこれらカム軸構成要素を中空軸に固着し、一
体的に組立てることにより重量を小さくしたカム軸があ
る。
エンジン用カム軸に対しては、内燃機関の性能を高め、
燃費を良くすることへの要求が増大し、更に軽く耐久性
を良くすることが望まれている。そこで、例えば特開平
１−１２５５０６号公報等に開示されているエンジン用
カム軸のように、カム要素及びジャーナル要素等のカム
軸構成要素を耐摩耗性の良い材料で個々の部品として作
り、その軸方向孔に中空軸を挿通させて所定の位相と軸
方向間隔に位置決めした後、該中空軸を半径方向外方へ
膨張させてこれらカム軸構成要素を中空軸に固着し、一
体的に組立てることにより重量を小さくしたカム軸があ
る。
【０００３】ところで、このような中空軸にカム軸構成
要素を一体的に固着する方法としては、各カム構成要素
を固着する中空軸の所定外周部分にローレット加工を施
しながら順次各カム構成要素を該加工部分に圧入するこ
とにより、中空軸の外周面上に前記各カム軸構成要素の
軸方向孔を締まり嵌め係合させて固着するものがある。
ところが、このようなカム軸の製作方法の場合、各カム
軸構成要素毎にローレット加工と圧入作業を繰り返さな
ければならず、作業工数が多くなって製造コストが高い
という問題がある。
要素を一体的に固着する方法としては、各カム構成要素
を固着する中空軸の所定外周部分にローレット加工を施
しながら順次各カム構成要素を該加工部分に圧入するこ
とにより、中空軸の外周面上に前記各カム軸構成要素の
軸方向孔を締まり嵌め係合させて固着するものがある。
ところが、このようなカム軸の製作方法の場合、各カム
軸構成要素毎にローレット加工と圧入作業を繰り返さな
ければならず、作業工数が多くなって製造コストが高い
という問題がある。
【０００４】また、このような中空軸にカム軸構成要素
を一体的に固着する他の方法としては、各カム軸構成要
素の軸方向孔内面に軸方向に伸びる複数の溝を設け、前
記軸方向孔と相補的な形と前記中空軸の内径より大きい
外径とを有する成形プラグを中空軸内に押し込むことに
よって、前記カム軸構成要素の軸方向孔より外径の小さ
い中空軸を半径方向外方に機械的に変形させ、該中空軸
の外周面を前記各カム軸構成要素の軸方向孔と締まり嵌
め係合させて固着するものがある。即ち、１回の拡径作
業によって全てのカム軸構成要素を中空軸に固着するこ
とができ、製作工程を減らすことができる。尚、半径方
向外方へ膨張した中空軸には円周方向に間隔をおいて軸
方向に伸びる複数の突起が形成され、該突起が前記軸方
向孔内面の溝に入るので、カム軸使用時にカム軸構成要
素と中空軸との間に発生する相対回転トルクに抗する十
分な強度を得ることができる。
を一体的に固着する他の方法としては、各カム軸構成要
素の軸方向孔内面に軸方向に伸びる複数の溝を設け、前
記軸方向孔と相補的な形と前記中空軸の内径より大きい
外径とを有する成形プラグを中空軸内に押し込むことに
よって、前記カム軸構成要素の軸方向孔より外径の小さ
い中空軸を半径方向外方に機械的に変形させ、該中空軸
の外周面を前記各カム軸構成要素の軸方向孔と締まり嵌
め係合させて固着するものがある。即ち、１回の拡径作
業によって全てのカム軸構成要素を中空軸に固着するこ
とができ、製作工程を減らすことができる。尚、半径方
向外方へ膨張した中空軸には円周方向に間隔をおいて軸
方向に伸びる複数の突起が形成され、該突起が前記軸方
向孔内面の溝に入るので、カム軸使用時にカム軸構成要
素と中空軸との間に発生する相対回転トルクに抗する十
分な強度を得ることができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如きカム軸構成要素の軸方向孔内に挿通した中空軸を半
径方向外方に機械的に変形させるべく、成形プラグを該
中空軸内に押し込む際には該カム軸構成要素に大きな引
張り応力が作用し、特にその軸方向孔内面に設けられた
複数の溝近傍には局部的に応力集中が生じるので、これ
らカム軸構成要素の材料には高い引張り強さが要求され
る。
如きカム軸構成要素の軸方向孔内に挿通した中空軸を半
径方向外方に機械的に変形させるべく、成形プラグを該
中空軸内に押し込む際には該カム軸構成要素に大きな引
張り応力が作用し、特にその軸方向孔内面に設けられた
複数の溝近傍には局部的に応力集中が生じるので、これ
らカム軸構成要素の材料には高い引張り強さが要求され
る。
【０００６】ところが、引張り強さが高い材料は一般的
に含有炭素量が多く、鍛造、プレス及び引き抜き等の加
工が困難である。このため、このようなカム軸構成要素
の大量生産は難しいという問題があった。従って、本発
明の目的は上記課題を解消することに係り、１回の拡径
作業によって全てのカム軸構成要素を中空軸に固着可能
としながら、鍛造、プレス及び引き抜き等の加工を容易
としたカム軸構成要素を備えた安価なエンジン用カム軸
を提供することにある。
に含有炭素量が多く、鍛造、プレス及び引き抜き等の加
工が困難である。このため、このようなカム軸構成要素
の大量生産は難しいという問題があった。従って、本発
明の目的は上記課題を解消することに係り、１回の拡径
作業によって全てのカム軸構成要素を中空軸に固着可能
としながら、鍛造、プレス及び引き抜き等の加工を容易
としたカム軸構成要素を備えた安価なエンジン用カム軸
を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、中
空軸の外周面に複数のカム軸構成要素を一体的に固着し
てなるエンジン用カム軸において、前記カム軸構成要素
が固着される前記中空軸の所定位置に予め凹凸部を形成
すると共に前記カム軸構成要素に前記中空軸の外径より
大きな内径を有する断面円形の軸方向孔を形成し、前記
中空軸を各カム軸構成要素の軸方向孔に挿通してこれら
カム軸構成要素を所定の位相で前記凹凸部に配置した後
に、前記中空軸内に前記中空軸の内径より大きい外径を
有する成形プラグを押し込んで該中空軸を半径方向外方
へ変形させることによって、前記カム軸構成要素を前記
中空軸の凹凸部に固着することを特徴とするエンジン用
カム軸により達成される。
空軸の外周面に複数のカム軸構成要素を一体的に固着し
てなるエンジン用カム軸において、前記カム軸構成要素
が固着される前記中空軸の所定位置に予め凹凸部を形成
すると共に前記カム軸構成要素に前記中空軸の外径より
大きな内径を有する断面円形の軸方向孔を形成し、前記
中空軸を各カム軸構成要素の軸方向孔に挿通してこれら
カム軸構成要素を所定の位相で前記凹凸部に配置した後
に、前記中空軸内に前記中空軸の内径より大きい外径を
有する成形プラグを押し込んで該中空軸を半径方向外方
へ変形させることによって、前記カム軸構成要素を前記
中空軸の凹凸部に固着することを特徴とするエンジン用
カム軸により達成される。
【０００８】尚、前記中空軸の所定位置に予め形成され
る凹凸部は、例えばローレット、周方向に伸びる複数の
突起、軸方向に伸びる複数の突起、或いは複数の小突起
等を成形する凹凸加工によって形成される。
る凹凸部は、例えばローレット、周方向に伸びる複数の
突起、軸方向に伸びる複数の突起、或いは複数の小突起
等を成形する凹凸加工によって形成される。
【０００９】
【作用】上記構成によれば、カム軸構成要素の軸方向孔
内周面及び成形プラグ外周面が断面円形なので、中空軸
内に成形プラグが押し込まれて中空軸が半径方向外方へ
膨張した際に、カム軸構成要素に局部的な応力集中が生
じることがない。そこで、カム軸構成要素に引張り強さ
が低く、含有炭素量の低い材料を用いることができる。
内周面及び成形プラグ外周面が断面円形なので、中空軸
内に成形プラグが押し込まれて中空軸が半径方向外方へ
膨張した際に、カム軸構成要素に局部的な応力集中が生
じることがない。そこで、カム軸構成要素に引張り強さ
が低く、含有炭素量の低い材料を用いることができる。
【００１０】また、中空軸の所定位置に予め形成された
凹凸部は、各カム軸構成要素が中空軸に挿通される際に
はこれらカム軸構成要素と非係合であり、該中空軸が半
径方向外方へ変形させられた後にカム軸構成要素に対し
て相対回転トルクに抗する十分な強度を得ることができ
るので、複数のカム軸構成要素を中空軸に１回の拡径作
業で固着することができる。
凹凸部は、各カム軸構成要素が中空軸に挿通される際に
はこれらカム軸構成要素と非係合であり、該中空軸が半
径方向外方へ変形させられた後にカム軸構成要素に対し
て相対回転トルクに抗する十分な強度を得ることができ
るので、複数のカム軸構成要素を中空軸に１回の拡径作
業で固着することができる。
【００１１】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の一実
施例を詳細に説明する。図１は本発明の一実施例に基づ
くエンジン用カム軸の要部断面図である。カム軸１は、
中空管から成る中空軸２と、該中空軸外周面の軸線方向
に所定間隔を以て固着されたカム軸構成要素であるカム
要素３及びジャーナル要素４とを備えており、耐摩耗性
の良い材料により別々に作られたカム要素３及びジャー
ナル要素４と、重量を小さくできるようにした中空軸２
とを別々に作って組み立てることによって、軽量、且つ
高強度のカム軸とされている。
施例を詳細に説明する。図１は本発明の一実施例に基づ
くエンジン用カム軸の要部断面図である。カム軸１は、
中空管から成る中空軸２と、該中空軸外周面の軸線方向
に所定間隔を以て固着されたカム軸構成要素であるカム
要素３及びジャーナル要素４とを備えており、耐摩耗性
の良い材料により別々に作られたカム要素３及びジャー
ナル要素４と、重量を小さくできるようにした中空軸２
とを別々に作って組み立てることによって、軽量、且つ
高強度のカム軸とされている。
【００１２】前記カム要素３及びジャーナル要素４には
断面円形の軸方向孔３ａ及び軸方向孔４ａが形成されて
おり、これら軸方向孔３ａ，４ａには前記中空軸２の外
周面に形成された凹凸部であるローレット６が圧着さ
れ、該カム要素３及びジャーナル要素４が中空軸２と一
体に固定されている。次に、図２乃至図４に基づいて前
記カム軸１の製法を説明する。
断面円形の軸方向孔３ａ及び軸方向孔４ａが形成されて
おり、これら軸方向孔３ａ，４ａには前記中空軸２の外
周面に形成された凹凸部であるローレット６が圧着さ
れ、該カム要素３及びジャーナル要素４が中空軸２と一
体に固定されている。次に、図２乃至図４に基づいて前
記カム軸１の製法を説明する。
【００１３】前記カム要素３は断面円形の軸方向孔３ａ
を有すると共にその外周面に往復動内燃機関の弁を作動
する為のカムプロフィールを有しており、前記ジャーナ
ル要素４は断面円形の軸方向孔４ａを有すると共にその
外周面にカム軸を回転自在に支持する為の円筒状ジャー
ナル面を有している。そして、これらカム要素３及びジ
ャーナル要素４は、それぞれ最良の耐摩耗性を生じるよ
うに別々に加工される。
を有すると共にその外周面に往復動内燃機関の弁を作動
する為のカムプロフィールを有しており、前記ジャーナ
ル要素４は断面円形の軸方向孔４ａを有すると共にその
外周面にカム軸を回転自在に支持する為の円筒状ジャー
ナル面を有している。そして、これらカム要素３及びジ
ャーナル要素４は、それぞれ最良の耐摩耗性を生じるよ
うに別々に加工される。
【００１４】前記中空軸２は、例えば低炭素鋼管材料よ
り成り、前記軸方向孔３ａ，４ａの内径よりも小さな外
径を有している。そして、前記カム要素３及びジャーナ
ル要素４が固着される該中空軸２の軸方向に沿った所定
位置には、予め凹凸部であるローレット６が周方向に所
定幅を以て均一に形成されている。そして、個々のカム
要素３及びジャーナル要素４は、それらを所望の位相及
び間隔で予め位置決めする固定冶具にセットされる。ま
た、前記軸方向孔３ａ，４ａは、中空軸２を挿入するた
めにその中心軸線が同一軸線上に合わされる。
り成り、前記軸方向孔３ａ，４ａの内径よりも小さな外
径を有している。そして、前記カム要素３及びジャーナ
ル要素４が固着される該中空軸２の軸方向に沿った所定
位置には、予め凹凸部であるローレット６が周方向に所
定幅を以て均一に形成されている。そして、個々のカム
要素３及びジャーナル要素４は、それらを所望の位相及
び間隔で予め位置決めする固定冶具にセットされる。ま
た、前記軸方向孔３ａ，４ａは、中空軸２を挿入するた
めにその中心軸線が同一軸線上に合わされる。
【００１５】そこで、中空軸２はこれら軸方向孔３ａ，
４ａを貫通し、その外周面に形成された各ローレット６
がそれぞれ対応する軸方向孔３ａ，４ａの内周面と対向
する所定の長手方向位置まで挿入される。図３に示すよ
うに、軸方向孔３ａ，４ａの内径は中空軸２の外径より
も大きく、軸方向孔３ａ，４ａの内周面とローレット６
との間には隙間があり非係合なので、中空軸２の挿入は
容易である。
４ａを貫通し、その外周面に形成された各ローレット６
がそれぞれ対応する軸方向孔３ａ，４ａの内周面と対向
する所定の長手方向位置まで挿入される。図３に示すよ
うに、軸方向孔３ａ，４ａの内径は中空軸２の外径より
も大きく、軸方向孔３ａ，４ａの内周面とローレット６
との間には隙間があり非係合なので、中空軸２の挿入は
容易である。
【００１６】次に、図２に示すように、前記中空軸２の
内径より大きい外径を有する成形プラグ７を中空軸２の
内部に押し込んで該中空軸２を半径方向外方へ変形させ
る。前記成形プラグ７の前縁部には、拡大されるべき中
空軸２の内壁面５を膨張させるテーパ部７ａがあり、円
筒状部７ｂは中空軸２を半径方向外方へ機械的に変形さ
せる。
内径より大きい外径を有する成形プラグ７を中空軸２の
内部に押し込んで該中空軸２を半径方向外方へ変形させ
る。前記成形プラグ７の前縁部には、拡大されるべき中
空軸２の内壁面５を膨張させるテーパ部７ａがあり、円
筒状部７ｂは中空軸２を半径方向外方へ機械的に変形さ
せる。
【００１７】そこで、前記成形プラグ７の後端部を突出
し棒８で押し、一方の開口端から他端に向かって中空軸
２内を移動させることによって、該成形プラグ７は中空
軸２を半径方向外方へ変形させながら移動し、該中空軸
２の外周面を軸方向孔３ａ，４ａの対応する内周面に次
々と圧着させる。この際、各軸方向孔３ａ，４ａに対向
する中空軸２の外周面にはローレット６が形成されてい
るので、中空軸２はカム要素３及びジャーナル要素４に
対して相対回転トルクに抗する十分な強度を得ることが
できる（図４、参照）。
し棒８で押し、一方の開口端から他端に向かって中空軸
２内を移動させることによって、該成形プラグ７は中空
軸２を半径方向外方へ変形させながら移動し、該中空軸
２の外周面を軸方向孔３ａ，４ａの対応する内周面に次
々と圧着させる。この際、各軸方向孔３ａ，４ａに対向
する中空軸２の外周面にはローレット６が形成されてい
るので、中空軸２はカム要素３及びジャーナル要素４に
対して相対回転トルクに抗する十分な強度を得ることが
できる（図４、参照）。
【００１８】従って、前記成形プラグ７を全てのカム要
素３及びジャーナル要素４を越えて所定の軸方向位置に
達するまで押し通すことにより、１回の拡径作業で全て
のカム要素３及びジャーナル要素４を中空軸２に確実に
固着することができる。又、前記成形プラグ７により中
空軸２を半径方向外方へ変形させてローレット６を各軸
方向孔３ａ，４ａの内周面に圧着させる際には、カム要
素３及びジャーナル要素４等のカム軸構成要素に大きな
引張り応力が作用するが、前記軸方向孔３ａ，４ａの内
周面及び成形プラグ７の外周面が断面円形なので、これ
ら軸方向孔３ａ，４ａに局部的な応力集中が生じること
がない。そこで、前記カム要素３及びジャーナル要素４
には、引張り強さが低く、含有炭素量の低い材料を用い
ることができ、鍛造、プレス及び引き抜き等の加工が容
易となる。
素３及びジャーナル要素４を越えて所定の軸方向位置に
達するまで押し通すことにより、１回の拡径作業で全て
のカム要素３及びジャーナル要素４を中空軸２に確実に
固着することができる。又、前記成形プラグ７により中
空軸２を半径方向外方へ変形させてローレット６を各軸
方向孔３ａ，４ａの内周面に圧着させる際には、カム要
素３及びジャーナル要素４等のカム軸構成要素に大きな
引張り応力が作用するが、前記軸方向孔３ａ，４ａの内
周面及び成形プラグ７の外周面が断面円形なので、これ
ら軸方向孔３ａ，４ａに局部的な応力集中が生じること
がない。そこで、前記カム要素３及びジャーナル要素４
には、引張り強さが低く、含有炭素量の低い材料を用い
ることができ、鍛造、プレス及び引き抜き等の加工が容
易となる。
【００１９】従って、これらカム要素３及びジャーナル
要素４は鍛造、プレス及び引き抜き等の加工による大量
生産が可能となる。尚、本発明のエンジン用カム軸を構
成する中空軸、カム軸構成要素及び成形プラグ等の各部
材は、上記実施例における形状に限定されるものではな
く、本発明の主旨に基づいて種々の形態を採り得ること
は勿論である。例えば、上記実施例においては、カム軸
構成要素が固着される中空軸の所定位置に予め形成され
る凹凸部としてローレット６を形成したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、種々の形状を採りうる。
要素４は鍛造、プレス及び引き抜き等の加工による大量
生産が可能となる。尚、本発明のエンジン用カム軸を構
成する中空軸、カム軸構成要素及び成形プラグ等の各部
材は、上記実施例における形状に限定されるものではな
く、本発明の主旨に基づいて種々の形態を採り得ること
は勿論である。例えば、上記実施例においては、カム軸
構成要素が固着される中空軸の所定位置に予め形成され
る凹凸部としてローレット６を形成したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、種々の形状を採りうる。
【００２０】図５は、本発明の他の実施例に基づくエン
ジン用カム軸を示す部分正面図である。図５(a) に示し
たカム軸１１は、カム要素３が固着される該中空軸１２
の軸方向に沿った所定位置に予め形成される凹凸部とし
て、周方向に伸びる複数の突起１３を外周面に形成した
ものである。
ジン用カム軸を示す部分正面図である。図５(a) に示し
たカム軸１１は、カム要素３が固着される該中空軸１２
の軸方向に沿った所定位置に予め形成される凹凸部とし
て、周方向に伸びる複数の突起１３を外周面に形成した
ものである。
【００２１】図５(b) に示したカム軸１５は、カム要素
３が固着される該中空軸１６の軸方向に沿った所定位置
に予め形成される凹凸部として、軸方向に伸びる複数の
突起１７を外周面に形成したものであり、該突起１７は
軸方向に所定長さを有し、周方向に所定間隔を以て配設
されている。図５(c) に示したカム軸２０は、カム要素
３が固着される該中空軸２１の軸方向に沿った所定位置
に予め形成される凹凸部として、複数の小突起２２を外
周面に形成したものであり、該小突起２２は周方向に沿
って均一に分散するように所定幅を以て配設されてい
る。
３が固着される該中空軸１６の軸方向に沿った所定位置
に予め形成される凹凸部として、軸方向に伸びる複数の
突起１７を外周面に形成したものであり、該突起１７は
軸方向に所定長さを有し、周方向に所定間隔を以て配設
されている。図５(c) に示したカム軸２０は、カム要素
３が固着される該中空軸２１の軸方向に沿った所定位置
に予め形成される凹凸部として、複数の小突起２２を外
周面に形成したものであり、該小突起２２は周方向に沿
って均一に分散するように所定幅を以て配設されてい
る。
【００２２】
【発明の効果】本発明のエンジン用カム軸によれば、カ
ム軸構成要素の軸方向孔内周面及び成形プラグ外周面が
断面円形なので、中空軸内に成形プラグが押し込まれて
中空軸が半径方向外方へ膨張した際に、カム軸構成要素
に局部的な応力集中が生じることがない。そこで、カム
軸構成要素に引張り強さが低く、含有炭素量の低い材料
を用いることができ、鍛造、プレス及び引き抜き等の加
工による大量生産が可能となる。
ム軸構成要素の軸方向孔内周面及び成形プラグ外周面が
断面円形なので、中空軸内に成形プラグが押し込まれて
中空軸が半径方向外方へ膨張した際に、カム軸構成要素
に局部的な応力集中が生じることがない。そこで、カム
軸構成要素に引張り強さが低く、含有炭素量の低い材料
を用いることができ、鍛造、プレス及び引き抜き等の加
工による大量生産が可能となる。
【００２３】また、中空軸の所定位置に予め形成された
凹凸部は、各カム軸構成要素が中空軸に挿通される際に
はこれらカム軸構成要素と非係合であり、該中空軸が半
径方向外方へ変形させられた後にカム軸構成要素に対し
て相対回転トルクに抗する十分な強度を得ることができ
るので、複数のカム軸構成要素を中空軸に１回の拡径作
業で固着することができる。
凹凸部は、各カム軸構成要素が中空軸に挿通される際に
はこれらカム軸構成要素と非係合であり、該中空軸が半
径方向外方へ変形させられた後にカム軸構成要素に対し
て相対回転トルクに抗する十分な強度を得ることができ
るので、複数のカム軸構成要素を中空軸に１回の拡径作
業で固着することができる。
【００２４】従って、１回の拡径作業によって全てのカ
ム軸構成要素を中空軸に固着可能としながら、鍛造、プ
レス及び引き抜き等の加工を容易としたカム軸構成要素
を備えた安価なエンジン用カム軸を提供できる。
ム軸構成要素を中空軸に固着可能としながら、鍛造、プ
レス及び引き抜き等の加工を容易としたカム軸構成要素
を備えた安価なエンジン用カム軸を提供できる。
【図１】本発明の一実施例に基づくエンジン用カム軸の
要部断面図である。
要部断面図である。
【図２】図１に示したエンジン用カム軸の製法を説明す
るための要部断面図である。
るための要部断面図である。
【図３】図２に示したエンジン用カム軸のＡ−Ａ断面矢
視図である。
視図である。
【図４】図２に示したエンジン用カム軸のＢ−Ｂ断面矢
視図である。
視図である。
【図５】(a) 乃至(b) は、本発明の他の実施例に基づく
各エンジン用カム軸の部分断面図である。
各エンジン用カム軸の部分断面図である。
１ カム軸 ２ 中空軸 ３ カム要素 ３ａ 軸方向孔 ４ ジャーナル要素 ４ａ 軸方向孔 ６ ローレット ７ 成形プラグ
Claims (1)
- 【請求項１】 中空軸の外周面に複数のカム軸構成要素
を一体的に固着してなるエンジン用カム軸において、前
記カム軸構成要素が固着される前記中空軸の所定位置に
予め凹凸部を形成すると共に前記カム軸構成要素に前記
中空軸の外径より大きな内径を有する断面円形の軸方向
孔を形成し、前記中空軸を各カム軸構成要素の軸方向孔
に挿通してこれらカム軸構成要素を所定の位相で前記凹
凸部に配置した後に、前記中空軸内に前記中空軸の内径
より大きい外径を有する成形プラグを押し込んで該中空
軸を半径方向外方へ変形させることによって、前記カム
軸構成要素を前記中空軸の凹凸部に固着することを特徴
とするエンジン用カム軸。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11364293A JP3292216B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | エンジン用カム軸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11364293A JP3292216B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | エンジン用カム軸の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06299808A true JPH06299808A (ja) | 1994-10-25 |
| JP3292216B2 JP3292216B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=14617420
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11364293A Expired - Fee Related JP3292216B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | エンジン用カム軸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3292216B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102012203140A1 (de) * | 2012-02-29 | 2013-08-29 | Mahle International Gmbh | Nockenwelle und zugehöriges Herstellungsverfahren |
| WO2017097636A1 (de) * | 2015-12-10 | 2017-06-15 | Thyssenkrupp Presta Teccenter Ag | Verfahren zur dauerhaften befestigung von nocken auf einem trägerrohr |
-
1993
- 1993-04-16 JP JP11364293A patent/JP3292216B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102012203140A1 (de) * | 2012-02-29 | 2013-08-29 | Mahle International Gmbh | Nockenwelle und zugehöriges Herstellungsverfahren |
| WO2017097636A1 (de) * | 2015-12-10 | 2017-06-15 | Thyssenkrupp Presta Teccenter Ag | Verfahren zur dauerhaften befestigung von nocken auf einem trägerrohr |
| CN108431377A (zh) * | 2015-12-10 | 2018-08-21 | 蒂森克虏伯普利斯坦技术中心股份公司 | 用于将凸轮永久地紧固在托架管上的方法 |
| US11338350B2 (en) | 2015-12-10 | 2022-05-24 | Thyssenkrupp Presta Teccenter Ag | Method for permanently fastening cams on a carrier tube |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3292216B2 (ja) | 2002-06-17 |
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