JPH06296458A - ゲル状油性菓子及びその製法 - Google Patents

ゲル状油性菓子及びその製法

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JPH06296458A
JPH06296458A JP5112085A JP11208593A JPH06296458A JP H06296458 A JPH06296458 A JP H06296458A JP 5112085 A JP5112085 A JP 5112085A JP 11208593 A JP11208593 A JP 11208593A JP H06296458 A JPH06296458 A JP H06296458A
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JP
Japan
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gelling agent
chocolate
oily confectionery
gel
oils
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JP5112085A
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Masayoshi Fukuda
正佳 福田
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 油脂と糖類と、ゼラチン等のゲル化剤とを含
有するゲル状油性菓子であり、このゲル状油性菓子全体
重量中、ゲル化剤が1〜15重量%、水分が20重量%
以下に設定されていることを特徴とする。 【効果】 チョコレート特有の風味を生かしつつ、従来
のチョコレートにはない新しい食感を有し、また、長期
間に亘り、その食感を保持できるゲル状油性菓子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゼラチン等のゲル化剤
と油脂とを含有するチョコレート様の風味を有する新規
な食感のゲル状油性菓子及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油脂を主体とする油性菓子とし
ては、チョコレートが良く知られている。また、最近で
は、消費者の嗜好の多様化に合わせてチョコレートの食
感、風味を改良したり、チョコレートを他の菓子と組み
合わせたりしたものも多数見受けられ、チョコレート菓
子の多様化が見られる。この中でも最近人気を集めてい
るのが、食感がソフトで軽い風味のチョコレートであ
る。チョコレートをソフトにするためには、高水分原料
を添加したり、チョコレート生地を起泡して微細な空気
を多量に含有させる方法等がある。例えば、特開昭62
−248454号公報には、チョコレート成分と油脂、
糖類、乳製品、アラビアガム等とを混合し、UHT殺菌
後冷却して起泡性チョコレート加工食品を製造すること
が開示されている。この方法によって得られるものは所
謂ガナッシュクリームと呼ばれるものである。
【0003】しかしながら、この方法で得られるクリー
ムを用いたチョコレートは、硬度が弱く、特に気温の高
い夏場には販売できない。また、水分が30〜60重量
%(以下、%と記す)と高いため、長期間保存すること
ができない。そこで、他の方法としては、例えば、スナ
ック菓子、キャンディ、ゼリー等と組み合わせた菓子が
知られている。この中では、特にゼリーとの組み合わせ
が風味を軽く仕上げるのには好適であるが、従来のゼリ
ーを組み合わせたチョコレートとしては、例えば、ゼリ
ー中に細い紐状に成形したチョコレートを複数本包み込
んだ菓子や(特開昭61−162135号公報)やチョ
コレートの上部にゼリーを戴置した菓子(特公平3−1
3860号公報)が提案されている。しかしながら、こ
れらはいずれもゼリーとチョコレートとを単に組み合わ
せているだけであり、チョコレートの生地そのものを改
良しようとするものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、チョコレート特有の風味を生かしつつ、従来のチ
ョコレートにはない新しい食感を有し、また、長期間に
亘り、その食感を保持できるゲル状油性菓子及びその製
法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、油脂と糖
類とゲル化剤とを含有するゲル状油性菓子であって、ゲ
ル状油性菓子全体重量中、ゲル化剤が1〜15%、水分
が20%以下に設定されてなることを特徴とするゲル状
油性菓子、並びに、油脂と糖類とゲル化剤とを含有する
ゲル状油性菓子を製造するに際し、ゲル化剤含有溶液と
糖類煮詰め液とを混合してゾル状生地とした後、該ゾル
状生地と油脂とを混合することを特徴とするゲル状油性
菓子の製法によって達成される。
【0006】すなわち、本発明者は、チョコレートの風
味を保持しつつ、従来のチョコレートとは異なる食感の
油性菓子を開発するに当たって、チョコレートにゲル化
剤を添加することにより、チューインガム様の弾力性と
チューイング性とを有する油性菓子が出来ないかと考え
検討を行った。その結果、水分を20%以下に設定し、
かつ、ゲル化剤を1〜15%添加するようにすると、チ
ョコレートの風味を持ちながら、弾力性を有する新規な
食感の油性菓子が得られ、また、保存中に水分が分離す
ることなく、長期間安定して滑らかで弾力性に富んだ食
感を保持できる油性菓子が得られることを見出し本発明
に到達した。
【0007】次に、本発明を詳しく説明する。本発明の
ゲル状油性菓子は、油脂と糖類とゲル化剤とを含有して
なる。まず、本発明で用いる油脂は、ココアバターやコ
コアバター同等脂、もしくはこれらを含有するカカオマ
ス、ココア末等カカオ加工品の他、動植物油脂や乳製品
等が挙げられる。これらは単独でも数種組み合わせても
よい。また、含有量は、ゲル状油性菓子全体重量中、油
脂正味含有量換算で15〜30%とすることが望まし
い。30%を超えると、混合性が悪くなり、油脂が分離
しやすく、また、風味がワックス様になる傾向にあり、
逆に15%未満であると、滑らかさが無くなり、チョコ
レート様の風味が不足する傾向にある。
【0008】次に、糖類としては、砂糖、水飴の他、ぶ
どう糖、果糖等の単糖類、麦芽糖、乳糖等の二糖類、更
にオリゴ糖あるいは糖アルコール等が挙げられる。これ
らは単独でも数種組み合わせても良い。これらの中で
も、砂糖と水飴を主体とすることが甘味の質及び食感の
点で好ましい。また、含有量は、ゲル状油性菓子全体重
量中、40〜60%にすることが望ましい。糖類がこの
範囲内であると、ゲル状油性菓子の甘味が良好で、食感
も弾力性を有した良好なものとなる。
【0009】次に、ゲル化剤としては、ゼラチン、アラ
ビアゴム等の天然多糖類の他、アルギン酸ナトリウム、
カルボキシメチルセルロース、加工澱粉等が挙げられ
る。これらは単独でも数種組み合わせてもよい。これら
の中でも、ゼラチンがふくよかな弾力性のある食感とな
るので好適である。また、含有量は、ゲル状油性菓子全
体重量中、1〜15%、好ましくは5〜10%に設定す
る。ゲル化剤が15%を超えると、弾力性が強くなりす
ぎて固い噛み心地となる。逆に1%未満だと、弾力性が
得られない。
【0010】また、本発明のゲル状油性菓子は、その水
分が20%以下、好ましくは10〜15%に調整されて
いることが必要である。水分が20%を超えると、弾力
性が弱くなり、また、菓子表面に結露する発汗現象や離
水現象が起こり、品質上好ましくない。このように、ゲ
ル化剤と水分とを特定範囲とすることにより、チョコレ
ート様の風味を有していながら、チューインガム様の弾
力性とチューイング性をも有する新規な油性菓子が得ら
れる。また、上記原料以外に、香料、着色料、高水分原
料等を適宜組み合わせて含有していてもよい。
【0011】次に、本発明のゲル状油性菓子は、例え
ば、次のようにして製造することが好適である。すなわ
ち、まず、ゲル化剤を水に膨潤溶解させたゲル化剤溶液
とする。このときのゲル化剤濃度は、通常、40〜60
%とする。また、上記水に代えて、果汁、洋酒等を含有
する水性媒体を用いてもよい。
【0012】また、ゲル化剤溶液には、グリセリン、ソ
ルビトール等の保湿剤を添加すると、弾力性のある食感
を保持できるので好適である。その添加量は、ゲル化剤
溶液全体重量中、0.5〜5%となるようにすることが
好ましい。5%を超えると、食感が軟らかくなりすぎ、
また、吸湿性が強くなる傾向にあり、逆に0.5%未満
だと、経日により硬化する傾向にある。また、上記ゲル
化剤溶液は、30〜100℃に保温すると好適である。
保温温度がこの範囲内であれば、混合性が良好で、ま
た、水分の蒸発により表面が硬化することがない。
【0013】次に、糖類に10%程度の少量の水を加
え、115〜125℃まで煮詰め、糖類煮詰め液とす
る。そして、この糖類煮詰め液に上記ゲル化剤溶液を加
え、攪拌して均一なゾル状生地とする。このとき、ゾル
状生地の温度が、60〜100℃となるようにすること
が望ましい。ゾル状生地の温度がこの範囲内であれば、
後工程でのモールドへの充填が良好に行え、また、水
分、香料の飛散により品質が不安定になることがない。
【0014】次に、上記ゾル生地中に、油脂とその他の
原料とを加え、十分に混合した後、離型剤を塗布したモ
ールドに充填して冷却、成形して脱型すれば、本発明の
ゲル状油性菓子が得られる。
【0015】このようにして得られたゲル状油性菓子
は、適度な弾力性を有し、低温にて保存しても長期間に
亘り安定した物性を保持し得る。また、製造するにあた
って、上記のように、予めゲル化剤溶液と糖類煮詰め液
とを混合し、温度を低下させてゾル状生地とした後、油
脂と混合することにより、油脂を混合したときに、ヒー
トショックに由来する油脂の油滴の凝集や油脂の生地か
らの分離を防止することができ、原料がより均一に混合
されるので、滑らかで均一な食感を有する菓子とするこ
とができる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明のゲル状油性菓子
は、油脂と糖類とゲル化剤とを含有し、なおかつ水分が
20%以下に調整されているので、チョコレート様の風
味を有していながら、チューインガム様の弾力性とチュ
ーイング性とに富んだ食感を有する菓子である。従っ
て、従来のチョコレートにないソフトで軽い風味を味わ
うことができる。また、水分を20%以下に調整してい
ることにより、長期保存中も離水を生じることがなく、
低温保存しても長期間に亘りその食感を保持できる。ま
た、本発明の製法工程により、ゲル状油性菓子を製造す
ると、各原料が均一に混ざり、滑らかな食感を有すると
共に、油脂分離の生じない菓子を得ることができる。
【0017】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。 〈実施例1〉ブルーム200のゼラチン18kgをジャ
ケット付きゼラチン溶解釜に入れ、水20 lを注入後、
蒸気を通し、完全にゼラチンを溶解した。溶解後、グリ
セリン10kgを添加し、50℃に保温した。オープン
キャンディクッカーに、グラニュー糖70kgと水分1
5%の水飴70kgとを投入後、水25 lを注入し、1
20℃まで煮詰めた。煮詰めた生地に前述のゼラチン溶
液を投入して、よく攪拌し、均一なゾル状生地となった
後、ココア末28kg、ココアバター7kg、植物性油
脂35kgを徐々に投入し、十分に攪拌した。その後、
レシチン0.6kg、チョコレートフレーバー0.5 l
を投入し、均一なチョコレート生地とし、これをチョコ
レート成形工程のストレージタンクヘ送流した。次い
で、これを5×20×30mmのチョコレートモールド
に充填、冷却して成形し、ゲル状油性菓子を得た。
【0018】〈実施例2〉実施例1のゼラチンの代わり
にアラビアガム15kgを用いる他は、実施例1と同様
にした。
【0019】〈実施例3〉実施例1の油脂をココア末1
5kg、ココアバター8kg、植物性油脂30kg、全
粉乳30kgとする他は、実施例1と同様にした。
【0020】〈比較例1〉実施例1のゼラチンを2kg
にする他は、実施例1と同様にした。
【0021】〈比較例2〉実施例1のゲル化剤溶液をゼ
ラチン50kg、水50 lとする他は、実施例1と同様
にした。
【0022】〈比較例3〉実施例1のゲル化剤溶液の水
を45 lとする他は、実施例1と同様にした。
【0023】上記のようにしてそれぞれ調製した油性菓
子について、製造直後のものと、耐久試験(28℃×1
2時間+10℃×12時間のサイクル2週間)を施した
ものとについて、専門パネラー15名(男子7名、女子
8名)にて風味と弾力性とについて官能評価を行った。
その結果を表1、表2に併せて示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】以上の結果から、実施例のゲル状油性菓子
は、耐久試験後もチョコレートの風味がよく、また、弾
力性に富んだ菓子であった。これに対し、比較例1の油
性菓子は、ゲル化剤の量が少なすぎて、食感が固かっ
た。また、比較例2の油性菓子は、逆にゲル化剤が多す
ぎて食べにくく、好ましい弾力ではなかった。また、比
較例3の油性菓子は、水分が多すぎて、弾力性が不足し
ており、また、これの経日品は、離水が生じ、チョコレ
ートの風味に乏しかった。
【0027】〈比較例4〉ゲル化剤溶液と糖類煮詰め液
と油脂とを一括混合する他は、実施例1と同様にして、
油性菓子を調製した。得られた油性菓子を実施例1と同
様に評価した。その結果、油性菓子は、食感が滑らかで
なく、また、経日品は、油脂の分離が生じた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂と糖類とゲル化剤とを含有するゲル
    状油性菓子であって、ゲル状油性菓子全体重量中、ゲル
    化剤が1〜15重量%、水分が20重量%以下に設定さ
    れていることを特徴とするゲル状油性菓子。
  2. 【請求項2】 油脂と糖類とゲル化剤とを含有するゲル
    状油性菓子を製造するに際し、ゲル化剤含有溶液と糖類
    煮詰め液とを混合してゾル状生地とした後、該ゾル状生
    地と油脂とを混合することを特徴とするゲル状油性菓子
    の製法。
JP5112085A 1993-04-14 1993-04-14 ゲル状油性菓子及びその製法 Pending JPH06296458A (ja)

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