JPH06296032A - 力変換素子 - Google Patents

力変換素子

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JPH06296032A
JPH06296032A JP8337893A JP8337893A JPH06296032A JP H06296032 A JPH06296032 A JP H06296032A JP 8337893 A JP8337893 A JP 8337893A JP 8337893 A JP8337893 A JP 8337893A JP H06296032 A JPH06296032 A JP H06296032A
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JP
Japan
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single crystal
silicon single
crystal plate
force
silicon
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JP8337893A
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Inventor
Masaki Moronuki
正樹 諸貫
Sakae Minagawa
栄 皆川
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Riken Corp
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Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高温環境下でも圧縮力を検出することが可能
な力変換素子に関し、シリコン単結晶板の厚さを薄くし
ないで自己温度補償を行いつつ、出力電圧を確保するこ
とを目的とする。 【構成】 中央に形成された厚肉部6に連続して歪を生
じる薄肉起歪部7を厚肉部の周りに形成し、この歪部の
周りに該歪部と一体に構成された支持部8を有するシリ
コン単結晶板3と、シリコン単結晶板を、その支持部を
介して支持する基台2と、シリコン単結晶板に力を伝達
する台座5と、シリコン単結晶板の上に形成された絶縁
膜4と、前記シリコン単結晶板の薄肉起歪部7と重なる
位置で絶縁膜上に形成されて不純物をドーピングした多
結晶シリコン膜からなるゲージ抵抗を、ストレインゲー
ジとして構成したホイートストーンブリッジ回路とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温環境下でも圧縮力
を電気信号として検出することが可能な力変換素子の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮力を検出するためのセンサ
である力変換素子は、複数の半導体歪ゲージを接着剤を
用いて起歪体の側面に貼り付け、これら各歪ゲージをホ
イートストーンブリッジ回路を形成するように電気的に
接続して構成されているが、接着剤がもたらすクリー
プ,ヒステリシス等の測定特性への悪影響を回避するた
め、例えば、特開平2−36574号公報(図4,図5
図示)に示す力変換素子が提案されている。
【0003】図において、符号101はシリコン単結晶
板で、このシリコン単結晶板101は、圧縮力が加えら
れる面として、(11- 0)面の結晶面102を有し、
シリコン単結晶板101は、その結晶面102の反対側
の面で基台103上に接合されている。
【0004】シリコン単結晶板101の結晶面102上
には、結晶の(001)方向から45度の方向に対向し
て入力電極104A,104Bが形成され、入力電極1
04A,104Bと直交方向に、出力電極105A,1
05Bが形成されている。
【0005】シリコン単結晶板101の結晶面102に
は、台座106が接合され、圧縮力が、結晶面102に
垂直に伝達するようになっている。そして、この力変換
素子は、1つのシリコン単結晶板101で複数の歪ゲー
ジを構成してなり、シリコン単結晶板101の結晶面1
02に対して圧縮力を垂直に作用させると、この圧縮力
に基づくシリコン単結晶板101のピエゾ抵抗効果を、
ホイートストーンブリッジ回路の各片を構成する歪ゲー
ジとして利用し、ホイートストーンブリッジ回路の出力
電圧の測定により圧縮力を検知するようになっている。
【0006】台座106に加えられた力Wは、圧縮応力
σ(z)に変換され、シリコン単結晶板101に伝達さ
れるが、入力電極104A,104Bに一定の電流を印
加しておくと、その圧縮応力σ(z)に比例して出力電
圧間の電圧ΔVは、 ΔV=ρ×(I/h)×π63' ×σ(z)×k・・・・・(1) として与えられる。
【0007】ここで、ρはシリコン単結晶板の比抵抗 Iは印加電流 hはシリコン単結晶板の厚さ π63' はピエゾ抵抗係数 σ(z)は圧縮応力 k はシリコン単結晶板の電極形状で決まる定数であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上述の力変換素子にあっては、次の問題点があった。
(1)式から明らかのように、出力電圧ΔVを大きくす
るためには、(I/h)を大きくすれば良いが、印加電
流を大きくし過ぎると、発熱により力変換素子の温度が
上昇し、出力電圧が不安定となる等の悪影響を及ぼす。
従って、シリコン単結晶板101の厚さhを50ミクロ
ン以下に薄くすることを余儀なくされるが、このように
すると、工程が複雑になり、高精度にシリコン単結晶板
101を研磨することが困難となり、歩留りが低く、製
造された力変換素子が高価になってしまうという問題が
あった。
【0009】そして、シリコン単結晶板101の厚さh
が薄くなると、出力電圧ΔVの温度による変動について
は、シリコン単結晶板101の両側に接合された台座1
06,支持台103の熱膨張特性による影響が著しくな
るという問題がある。
【0010】ところで、力変換素子においては、シリコ
ン単結晶板101は、温度による電圧ΔVの影響が少な
くなるよう、不純物濃度が1×1015/cm3 〜1×1
21/cm3 の範囲に制限される。そして、このような
不純物濃度の範囲内には、シリコン単結晶板101が備
える正の温度特性と、ピエゾ抵抗係数π63' の負の温度
特性とを利用して、測定電圧ΔVが温度に伴って変動す
る現象を抑制する自己温度補償方法(特公昭57−58
791号公報)が運用可能な領域が存在する。例えば、
p型伝導型シリコン単結晶板の場合、2つの不純物濃度
領域、即ち、5×1018/cm3 と2×1020/cm3
が存在する。この2つの不純物濃度濃度は、p型伝導型
シリコン単結晶板の比抵抗ρに換算すると、約2×10
-2Ωcmと約6×10-4Ωcmとなる。
【0011】ここで、通常のシリコン単結晶板の比抵抗
が数Ωcmに選定されるので、出力電圧ΔVの温度変動
を抑制するため、上記の自己温度補償方法を適用する
と、他の条件が同じとすると、(1)式から出力電圧Δ
Vは、シリコン単結晶板101の比抵抗に比例するた
め、1/100〜1/1000と低くくなってしまい、
実用に供することが困難とされている。要するに自己温
度補償を確保すると、出力電圧が低くなるという問題が
ある。
【0012】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、シリコン単結晶板の厚さ
を薄くしないで自己温度補償を行いつつ、出力電圧を確
保できる力変換素子を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
中央に形成された厚肉部に連続して圧縮力が加えられて
歪を生じる薄肉起歪部を厚肉部の周りに形成し、この歪
部の周りに該歪部と一体に構成された支持部を有するシ
リコン単結晶板と、シリコン単結晶板を、その支持部を
介して支持する基台と、シリコン単結晶板に力を伝達す
る台座と、シリコン単結晶板の上に形成された絶縁膜
と、前記シリコン単結晶板の薄肉起歪部と重なる位置で
絶縁膜上に形成されて不純物をドーピングした多結晶シ
リコン膜からなるゲージ抵抗を、ストレインゲージとし
て構成したホイートストーンブリッジ回路とを備えてい
ることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、基台には、シリコン単結晶板の厚肉部と隙
間を介して受け部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明においては、台座によって
伝達された力は、シリコン単結晶板を押すように作用
し、シリコン単結晶板の力を受ける面には、圧縮応力が
生じ、この圧縮応力は、ホイートストーンブリッジ回路
により、抵抗変化に変換され、検出される。即ち、ホイ
ートストーンブリッジ回路の入力電極に定電流を流せ
ば、加えられた力に比例する出力電圧が得られる。
【0016】そして、シリコン単結晶板は中央に形成さ
れた厚肉部に連続して圧縮力が加えられて歪を生じる薄
肉起歪部を厚肉部の周りに形成してなるので、薄肉起歪
部における歪量が大きく、その歪量が検出されるので、
検出感度が良くなる。
【0017】請求項2記載の発明においては、請求項1
記載の発明において、基台には、シリコン単結晶板の厚
肉部と隙間を介して受け部が形成されているので、過大
な力が加わった場合に、受け部がシリコン単結晶板の厚
肉部の変位を拘束し、ストッパーとして作用する。
【0018】また、力の方向が垂直方向からずれた場合
に、受け部がガイドとなり、厚肉部の変位方向が修正さ
れる。
【0019】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。図1ないし図3は本発明の実施例に係わる力変
換素子を示す。
【0020】図において、符号1は、本発明の実施例に
係わる力変換素子で、力変換素子1は、基台2と、基台
2の上に接着されたシリコン単結晶板3と、シリコン単
結晶板3の上面に形成された絶縁膜4と、絶縁膜4の上
に接合された台座5とを備えている。
【0021】シリコン単結晶板3は、板状に構成され、
下面側には、正方形状の厚肉部6と、厚肉部6に連続し
て該厚肉部6の外側部分に形成され、圧縮力が加えられ
て歪を生じる薄肉起歪部7と、薄肉起歪部7の外側部分
に連続して基台2に接合される支持部8とから構成され
ている。薄肉起歪部7は、厚肉部6と支持部8の間にあ
って、4角形状の環状溝部となっている。従って、薄肉
起歪部7における歪量が大きく、その歪量が検出される
ので、検出感度が良くなる。
【0022】基台2の中央部には、下方に行くに従って
拡がるテーパ状の孔部9が形成され、該基台2の上面に
は、孔部9の周りに皿状凹部からなる受け部10が設け
られている。
【0023】受け部10と、上記シリコン単結晶板3の
厚肉部6の底部周縁部6A付近の間には隙間11が形成
されている。従って、シリコン単結晶板3に過大な力が
加わった場合に、受け部10がシリコン単結晶板3の厚
肉部6の変位を拘束し、ストッパーとして作用する。ま
た、力の方向が垂直方向からずれた場合に、受け部10
がガイドとなり、厚肉部6の変位方向が修正される。
【0024】絶縁膜4の上に、台座5の各側面に対向す
る位置に、4つのゲージ抵抗12,13,14,15が
それぞれ形成されるとともに、各隅部には、電極16,
17,18,19が形成されている。ゲージ抵抗12の
一端と電極19はリード線20Aで接続され、ゲージ抵
抗12の他端と電極16はリード線20Bで接続され、
ゲージ抵抗13の一端と電極16はリード線20Cで接
続され、ゲージ抵抗13の他端と電極17はリード線2
0Dで接続され、ゲージ抵抗14の一端と電極17はリ
ード線20Eで接続され、ゲージ抵抗14の他端と電極
18はリード線20Fで接続され、ゲージ抵抗15の一
端と電極18はリード線20Gで接続され、ゲージ抵抗
15の他端と電極19はリード線20Hで接続されてい
る。
【0025】ゲージ抵抗12,13,14,15とし
て、不純物を高濃度にボロンをドーピングした多結晶シ
リコン膜が用いられている。多結晶シリコンの物理的性
質については、文献Sensors and Actu
ators,17(1989)P521−P527のP
521〜P526参照(記事内容:TEMPERTUR
E−INDEPENENT PRESSURE SEN
SOERS USINGPOLYCRYSTALLIN
E SILICON STRAIN GAUGES)に
研究データが記載されている。
【0026】ところで、多結晶シリコン中の導電機構は
かなり複雑なことが知られている。多結晶シリコンは単
結晶シリコンの小さなグレインからなっており、結晶粒
界により分離された構造をしている。このため、全抵抗
はグレインの抵抗と結晶粒界の抵抗を合わせたものにな
る。グレイン中では抵抗はほとんど単結晶シリコンと同
じ挙動を示し、温度が上昇すると、キャリヤのモビリテ
ィが減少するため、その結果、抵抗値は増大する。
【0027】また、結晶粒界ではキャリヤのトラップに
より空乏層が広がる。形成された空乏層はキャリヤの動
きを妨げるため結晶粒界の抵抗値は大きくなる。従っ
て、この結晶粒界の抵抗分だけ多結晶シリコンの方が単
結晶シリコンに比べて相対的に抵抗が大きくなる。
【0028】多結晶シリコン層は、ボロンやリンでドー
プされると、グレインの影響が結晶粒界の影響よりも大
きくなり、温度係数も急速に単結晶に近い挙動を示すよ
うになることが知られている。このことを利用すると、
適当なドーピングレベルを選択して多結晶シリコンの抵
抗値の温度係数を調整することができる。また、抵抗値
の温度係数の場合と全く同様にしてゲージファクタもド
ーズ量に依存して変化することが知られている。
【0029】そして、多結晶シリコン膜からなるゲージ
抵抗12,13,14,15を、ストレインゲージとし
てそれぞれ構成したホイートストーンブリッジ回路21
が構成され、電極16,18または電極17,19のい
ずれか一組が入力電極として用いられ、他方の一組が出
力電極として用いられる。
【0030】次に、上述の力変換素子1の製造手順につ
いて説明する。上記シリコン単結晶板3には、(10
0)面のシリコン単結晶が用いられ、薄肉起歪部7に
は、熱酸化による二酸化シリコン膜をマスクとして、水
酸化カリウム水溶液などによりシリコン異方性エッチン
グを行なうことにより形成される。
【0031】一方、基台2にも、(100)面のシリコ
ン単結晶が用いられ、前述のシリコン異方性エッチング
により、孔部9及び受け部10が形成され、シリコン単
結晶板3の支持部8に直接接合される。
【0032】そして、シリコン単結晶板3のエッチング
しない方の面に形成した二酸化シリコン膜が絶縁膜とし
て構成され、減圧CVD法等により多結晶シリコン膜を
形成し、さらに、この多結晶シリコン膜に、イオン注入
法等により高濃度にボロンをドーピングした後、フォト
リソグラフィによりゲージ抵抗12,13,14,15
が形成される。
【0033】次いで、材料に硼珪酸ガラスを用いた台座
5を、シリコン単結晶板3の中央部分に絶縁膜4を介し
て陽極接合する。この台座5により、力Wがシリコン単
結晶板3の一箇所に集中せず、シリコン単結晶板3を破
壊するのが防止されている。
【0034】また、上記リード線20A,20B,20
C,20D,20E,20F,20G,20Hとして
は、アルミニウム薄膜や、高温での動作を安定させるた
めにタングステン等の高融点金属材料を用いることもで
きる。なお、タングステンを用いる場合には、多結晶シ
リコン膜と、タングステンの合金化を防止するため、中
間にタングステンシリサイドを形成する。また、電極1
6,17,18,19は、金線によるワイヤボンデイン
グを容易にするため、タングステン上に金を蒸着して造
られる。
【0035】以上の如き構成によれば、当該力変換素子
1は、圧縮力を受けるシリコン単結晶板3の歪量を、ホ
イートストーンブリッジ回路21により検出し、また、
ホイートストーンブリッジ回路21のストレインゲージ
として、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜から
なるゲージ抵抗12,13,14,15を利用した構造
になっており、ゲージ抵抗12,13,14,15を構
成する多結晶シリコン膜は、その比抵抗が相対的に大き
いという性質があるので、多結晶シリコン膜により自己
温度補償を確保しつつ感度(出力電圧)を大きくするこ
とができる。
【0036】即ち、従来のシリコン単結晶では、自己温
度補償される場合に、比抵抗が1/100〜1/100
0に小さくなってしまい、感度(出力電圧)が低く、実
用に供しないという問題を解決できる。
【0037】しかも、従来においては、出力電圧を確保
するためにはシリコン単結晶板の厚さを薄くすることが
条件となっていたが、シリコン単結晶板3は単に撓ん
で、その歪量を測定するという性質さえ有れば良く、シ
リコン単結晶板3全体を薄くしないでも良く、シリコン
単結晶板3の薄肉起歪部7は、シリコン異方性エッチン
グを行なうことにより簡便に形成されるので、従来の如
く極薄に加工研磨する必要がなく、その結果、従来の如
き高精度な研磨加工を不要にできる。
【0038】ここで、上述の多結晶シリコン膜により自
己温度補償ができることを説明する。上述のように、高
濃度にボロンをドーピングした多結晶シリコン膜からな
るゲージ抵抗12,13,14,15の抵抗温度係数は
0.1%/℃程度になり、単結晶シリコン の場合のピ
エゾ抵抗係数に相当するゲージ率は−0.1%/℃程度
にできるため、シリコン単結晶における場合と同様に出
力電圧の温度変動を抑える自己温度補償を確保すること
ができる。
【0039】ところで、単結晶シリコンによるピエゾ抵
抗素子では、抵抗値の温度係数TCRは正であり、一
方、ゲージ率の温度係数TCKは負の値をとり、周囲温
度の影響を受けて変化し、これらの値はドープされた不
純物濃度により変化することが知られている。また、単
結晶シリコンによるピエゾ抵抗素子を定電圧源により駆
動した場合には、その出力の温度変動はゲージ率の温度
係数TCKに比例して発生し、また定電流源により駆動
した場合には出力の温度変動は抵抗温度係数TCR及び
ゲージ率の温度係数TCKの和(TCR+TCK)に比
例して生じることが知られている。
【0040】多結晶シリコン膜によるゲージ抵抗でボロ
ンのドーピング濃度を1010〜10 20(atms/cm
3 )に変えた時の抵抗温度係数TCR及びゲージ率の温
度係数TCKは図3に示すようになる。従って、単結晶
シリコンの場合と同様に定電流源により駆動する場合に
は抵抗温度係数TCRとゲージ率温度係数TCKの和が
ゼロになる点、即ち、出力の温度変動がゼロとなるドー
ピング濃度が約9×1010(atms/cm3 )付近に
存在することがわかる。
【0041】また、多結晶シリコン膜からなるゲージ抵
抗12,13,14,15は、二酸化シリコンからなる
絶縁膜4上に形成されているため、印加電流の増加によ
る素子の温度上昇等により150℃以上の高温になって
も、リーク電流が発生せず、安定に動作することができ
る。
【0042】なお、本実施例においては、基台には、受
け部が形成されているが、かかる受け部が無くても良
い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
力変換素子は、圧縮力を受けるシリコン単結晶板の歪量
を、ホイートストーンブリッジ回路により検出し、ま
た、ホイートストーンブリッジ回路のストレインゲージ
として、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜から
なるゲージ抵抗を利用した構造になっており、ゲージ抵
抗を構成する多結晶シリコン膜は、その比抵抗が相対的
に大きいという性質があるので、多結晶シリコン膜によ
り自己温度補償を確保しつつ感度(出力電圧)を大きく
することができる。
【0044】しかも、従来においては、出力電圧を確保
するためにはシリコン単結晶板の厚さを薄くすることが
条件となっていたが、シリコン単結晶板は単に撓んで、
その歪量を測定するという性質さえ有れば良く、シリコ
ン単結晶板全体を薄くしなくても良くできる。その結
果、従来の如き高精度な研磨加工を不要にできる。
【0045】また、多結晶シリコン膜からなるゲージ抵
抗は、絶縁膜上に形成されているため、印加電流の増加
による素子の温度上昇等により高温になっても、リーク
電流が発生せず、安定に動作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係わる力変換素子の平面図で
ある。
【図2】図1の一部断面説明図である。
【図3】多結晶シリコンにおけるドーピング濃度に対す
る抵抗値の温度係数,ゲージ率の温度係数の関係を示す
説明図である。
【図4】従来における力変換素子の平面図である。
【図5】同力変換素子の側面図である。
【符号の説明】
1 力変換素子 2 基台 3 シリコン単結晶板 4 絶縁膜 5 台座 12 ゲージ抵抗 13 ゲージ抵抗 14 ゲージ抵抗 15 ゲージ抵抗 21 ホイートストーンブリッジ回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央に形成された厚肉部に連続して圧縮
    力が加えられて歪を生じる薄肉起歪部を厚肉部の周りに
    形成し、この歪部の周りに該歪部と一体に構成された支
    持部を有するシリコン単結晶板と、 シリコン単結晶板を、その支持部を介して支持する基台
    と、 シリコン単結晶板に力を伝達する台座と、 シリコン単結晶板の上に形成された絶縁膜と、 前記シリコン単結晶板の薄肉起歪部と重なる位置で絶縁
    膜上に形成されて不純物をドーピングした多結晶シリコ
    ン膜からなるゲージ抵抗を、ストレインゲージとして構
    成したホイートストーンブリッジ回路とを備えているこ
    とを特徴とする力変換素子。
  2. 【請求項2】 基台には、シリコン単結晶板の厚肉部と
    隙間を介して受け部が形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の力変換素子。
JP8337893A 1993-04-09 1993-04-09 力変換素子 Pending JPH06296032A (ja)

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