JPH06295199A - 音声符号化装置 - Google Patents

音声符号化装置

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JPH06295199A
JPH06295199A JP5080896A JP8089693A JPH06295199A JP H06295199 A JPH06295199 A JP H06295199A JP 5080896 A JP5080896 A JP 5080896A JP 8089693 A JP8089693 A JP 8089693A JP H06295199 A JPH06295199 A JP H06295199A
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JP
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signal
vector
speech
error
gain
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JP5080896A
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Hideyuki Takahashi
秀享 高橋
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、音源信号にパルス性成分が存在して
も、良好に音声信号を符号化できる高品質な音声符号化
装置を提供することを目的とする。 【構成】本発明は、原音声信号に対して線形予測分析を
行いパラメータαを抽出する線形予測器3と、適応コー
ドベクトルを作成する遅延回路11と、所定ゲイン値の
適応コードベクトルに線形予測パラメータを用いて合成
する合成フィルタ12と、誤差ベクトルを算出する減算
器13と、誤差ベクトルに対して重み付け処理する聴感
重み付けフィルタ14と、長期予測パラメータを決定す
る誤差評価器15からなり、音声信号のピッチ周期成分
が予測できない時に、線形予測残差信号の所定位置に対
応したパルス信号を発生する駆動パルス発生器19と、
合成フィルタ12により合成処理した信号内、原音声信
号との誤差が最小の最適パルス位置とゲイン値からなる
パルス性音源信号を発生する音声符号化装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号を情報圧縮し
て伝送または蓄積する音声符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、音声信号を能率良く圧縮するた
めに広く用いられている技術として、音声信号を、スペ
クトル包絡を表す線形予測パラメータと、線形予測残差
信号に対応する音源パラメータとで符号化する方式があ
る。
【0003】このような線形予測を用いた音声符号化方
式は、少ない伝送容量で比較的高品質な合成音声を得ら
れる。この方式の中でも、良い音質が得られるものとし
て、kleijin氏等による“Improved s
peech qualityand efficien
t vector quantization in
SELP”(ICASP′88s4.4,pp.155
−158,1988)と題した論文に記載されている、
過去の音源信号を繰り返して得られる適応コードブック
を用いるCELP(Code Excited Lin
ear Predictive Coding)方式が
良く知られている。
【0004】図5には、従来の適応コードブックを用い
たCELP符号化装置の構成を示し説明する。
【0005】このCELP符号化装置において、入力端
子1から、例えば8kHzでサンプリングされた原音声
信号を入力し、予め定められたフレーム間隔(例えば2
0ms、すなわち160サンプル)に区分し、その音声
信号をバッファメモリ2に格納する。バッファメモリ2
は、フレーム単位で原音声信号を線形予測器3に送出す
る。線形予測器3は、原音声信号に対して線形予測分析
を行い、スペクトル特性を表すパラメータαを抽出し、
合成フィルタ12およびマルチプレクサ16に送出す
る。サブフレーム分割器4は、フレームの原音声信号を
予め定められたサブフレーム間隔(例えば5ms、すな
わち40サンプル)に分割する。
【0006】長期予測パラメータとして遅延Lとゲイン
βは、以下の処理によって決定される。
【0007】まず、遅延回路11で、先行サブフレーム
における合成フィルタ12の入力信号にピッチ周期に相
当する遅延を与えた信号を適応コードベクトルとして作
成する。例えば、想定するピッチ周期を40〜167サ
ンプルとすると、40〜167サンプル遅れの信号を作
成することにより、128種類の適応コードベクトルが
作成され、適応コードブック5に格納する。このとき、
スイッチ9は開いた状態となっている。従って、各適応
コードベクトルは乗算器7でゲイン値を可変して乗じた
のち、加算器10を通過してそのまま合成フィルタ12
に入力される。前記合成フィルタ12は線形予測パラメ
ータを用いて合成処理を行い、合成ベクトルを減算器1
3に送出する。この減算器13は原音声ベクトルと合成
ベクトルとの減算を行い、得られた誤差ベクトルを聴感
重み付けフィルタ14に送出する。聴感重み付けフィル
タ14は誤差ベクトルに対して聴感特性を考慮した重み
付け処理を行い、誤差評価器15に送出する。
【0008】この誤差評価器15は、誤差ベクトルの2
乗平均を計算し、その2乗平均値が最小となる適応コー
ドベクトルを検索して、その遅れLとゲインβをマルチ
プレクサ16に送出する。このようにして、長期予測パ
ラメータとして、遅延Lとゲインβが決定される。
【0009】そして、確率コードブック6のインデック
スiとゲインγは、以下の処理によって決定される。
【0010】確率コードブック6は、サブフレーム長に
対応する次元数(すなわち40次元)の確率的信号ベク
トルが、例えば512種類、予め格納されており、各々
にインデックスが付与されている。また、スイッチ9は
閉じた状態となっている。
【0011】まず、前記処理によって決定された最適な
適応コードベクトルを、乗算器7で最適ゲインβを乗じ
たのち、加算器10に送出する。
【0012】次に、各確率コードベクトルを乗算器8で
ゲイン値を可変して乗じたのち、加算器10に入力す
る。加算器10は前記最適ゲインβを乗じた最適な適応
コードベクトルと各確率コードベクトルの加算を行い、
合成フィルタ12に送出する。この後の処理は、前記の
長期予測パラメータの決定処理と同様に行われる。
【0013】すなわち、合成フィルタ12、は線形予測
パラメータを用いて合成処理を行い、合成ベクトルを減
算器13に送出する。減算器13は原音声ベクトルと合
成ベクトルとの減算を行い、得られた誤差ベクトルを聴
感重み付けフィルタ14に送出する。
【0014】前記聴感重み付けフィルタ14は、誤差ベ
クトルに対して聴感特性を考慮した重み付け処理を行
い、誤差評価器15に送出する。誤差評価器15は誤差
ベクトルの2乗平均を計算し、その2乗平均値が最小と
なる確率コードベクトルを検索して、そのインデックス
iとゲインγをマルチプレクサ16に送出する。このよ
うにして、確率コードブックのインデックスiとゲイン
γが決定される。マルチプレクサ16は、線形予測パラ
メータα、長期予測パラメータとしての遅れL、ゲイン
β、確率コードブックのインデックスi、ゲインγの各
々をマルチプレクスして伝送する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した適応
コードブックは過去の音源信号を用いて作成するため、
確率コードブックの非周期成分の影響が大きく、パルス
性の成分を表すことが困難である。
【0016】したがって、音声の立ち上がり区間等の、
適応コードベクトルのゲインが低下する部分では、有声
音のピッチ周期性を付加することができず、合成音声の
品質が劣化するという問題があった。
【0017】そこで本発明は、音源信号にパルス性成分
が存在しても、良好に音声信号を符号化できる高品質な
音声符号化装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、予め定められたフレーム間隔に分割して、
入力された音声信号から線形予測および長期予測を施し
て得られる分析パラメータを用いて、複数の確率的信号
からなるコードブックから順次読み出した信号ベクトル
を合成処理して得た合成信号と原音声信号との誤差が、
最小となるベクトルを検索、決定するものであって、前
記長期予測は、過去の音源信号からなる適応コードブッ
クを基に合成処理して得た信号のうち、原音声信号との
誤差が最小となる最適な長期予測パラメータを出力する
適応コードベクトル選択手段で構成される音声符号化装
置において、前記適応コードベクトル選択手段によって
音声信号のピッチ周期成分を予測できないときには、線
形予測残差信号の所定位置に対応したパルス信号を発生
し、可変ゲインを与えて合成処理して得た信号のうち、
原音声信号との誤差が最小となる最適なパルス位置とゲ
イン値を出力するパルス性信号選択手段を有する音声符
号化装置を提供する。
【0019】
【作用】以上のような構成の音声符号化装置は、前記適
応コードベクトル選択手段によって音声信号のピッチ周
期成分を予測できないときには、パルス性信号選択手段
が前記適応コードベクトル選択手段に代わって、線形予
測残差信号の所定位置に対応したパルス信号を発生し、
可変ゲインを与えて合成処理して得た信号のうち、原音
声信号との誤差が最小となる最適なパルス位置と、ゲイ
ン値を出力する。さらに、適応コードベクトル選択手段
は、適応コードブックの各ベクトルから、最大振幅位置
以外のサンプルを“0”あるいは“1/N”(Nは1よ
り大きい数)に減衰させてパルス性ベクトルを作成し、
原音声信号との誤差が最小となる最適な長期予測パラメ
ータを出力する。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0021】図1には、本発明による第1実施例として
の音声符号化装置の構成を示し説明する。ここで、この
音声符号化装置の構成部材において、図5に示した構成
部材と同等の部材には同じ参照符号を付し、その説明を
省略する。
【0022】この音声符号化装置において、スイッチ2
1の端子は、a側に閉じている。適応コードブック5か
ら最適適応コードベクトルが決定された時点で、遅れL
とゲインβをマルチプレクサ16に送出する前に、最適
適応コードベクトルを、乗算器7で最適ゲインβを乗じ
たのち、加算器10に送出する。このとき、スイッチ9
は開いた状態となっている。
【0023】従って、ゲインβを乗じた最適適応コード
ベクトルは、加算器10を通過してそのまま合成フィル
タ12に入力される。そして合成フィルタ12は、線形
予測パラメータを用いて合成処理を行い、長期予測ベク
トルとして合成ベクトルを得て、その長期予測ベクトル
を減算器13に送出する。減算器13は、原音声ベクト
ルと、前記長期予測ベクトルとの減算を行い、長期予測
誤差ベクトルを得て、自己相関計算回路22に送出す
る。
【0024】前記自己相関計算回路22は、長期予測誤
差ベクトルの自己相関を計算し、自己相関の最大値を判
定器23に送出する。判定器23は、入力された自己相
関の最大値と予め定められたれ閾値との大小を比較し
て、周期性の有無を判定する。自己相関の最大値が閾値
より小さければ、スイッチ21をa側に閉じた状態を保
持し、従来法と同様に適応コードブック5の遅れLとゲ
インβをマルチプレクサ16に送出する。
【0025】一方、自己相関の最大値が閾値より大きけ
れば、長期予測誤差ベクトルに周期性が残っている、す
なわち、長期予測が正確に機能しなかった、と判定し、
スイッチ21をb側に閉じる。その時、線形予測器3
は、線形予測分析により得られた線形予測残差信号をサ
ブフレーム分割器17に送出する。サブフレーム分割器
17は、線形予測残差信号をサブフレーム間隔に分割す
る。最大値検出器18は、線形予測残差ベクトルの最大
振幅を検出し、最大振幅位置sと最大振幅値を駆動パル
ス発生器19に送出するとともに、最大振幅位置sを、
適応コードブックの遅れLに代わってマルチプレクサ1
6に送出する。
【0026】前記駆動パルス発生器19は、最大振幅位
置のサンプル以外を全て“0”として、乗算器20に送
出する。駆動パルス発生器19の出力ベクトルは、乗算
器20でゲイン値を可変して乗じた後、加算器10をそ
のまま通過して合成フィルタ12に入力される。この合
成フィルタ12は、線形予測パラメータを用いて合成処
理を行い、合成ベクトルを減算器13に送出する。減算
器13は原音声ベクトルと合成ベクトルとの減算を行
い、得られた誤差ベクトルを聴感重み付けフィルタ14
に送出する。聴感重み付けフィルタ14は誤差ベクトル
に対して聴感特性を考慮した重み付け処理を行い、誤差
評価器15に送出する。誤差評価器15は誤差ベクトル
の2乗平均を計算し、その2乗平均値が最小となる駆動
ベクトルを検索して、そのゲインδを、適応コードブッ
クのゲインβに代わってマルチプレクサ16に送出す
る。
【0027】前記確率コードブック6のインデックスi
とゲインγは、以下の処理によって決定される。
【0028】確率コードブック6は、サブフレーム長に
対応する次元数(すなわち40次元)の確率的信号ベク
トルが例えば512種類、予め格納されており、各々に
インデックスが付与されている。また、スイッチ9は閉
じた状態となっている。
【0029】まず、前記処理によって決定された最適な
適応コードベクトルを、乗算器7で最適ゲインβを乗じ
たのち、加算器10に送出する。
【0030】次に、各確率コードベクトルを乗算器8で
ゲイン値を可変して乗じたのち、加算器10に入力す
る。加算器10は前記最適ゲインβを乗じた最適な適応
コードベクトルと各確率コードベクトルの加算を行い、
合成フィルタ12に送出する。合成フィルタ12は線形
予測パラメータを用いて合成処理を行い、合成ベクトル
を減算器13に送出する。減算器13は原音声ベクトル
と合成ベクトルとの減算を行い、得られた誤差ベクトル
を聴感重み付けフィルタ14に送出する。聴感重み付け
フィルタ14は誤差ベクトルに対して聴感特性を考慮し
た重み付け処理を行い、誤差評価器15に送出する。誤
差評価器15は誤差ベクトルの2乗平均を計算し、その
2乗平均値が最小となる確率コードベクトルを検索し
て、そのインデックスiとゲインγをマルチプレクサ1
6に送出する。このようにして、確率コードブックのイ
ンデックスiとゲインγが決定される。
【0031】次に、このように構成された音声符号化装
置の音声符号化について説明する。前述した従来法と同
様に決定された最適適応コードベクトルのみを合成フィ
ルタ12に入力し、長期予測ベクトルとして合成ベクト
ルを得る。続いて、原音声ベクトルと長期予測ベクトル
との減算により得られる誤差ベクトルの周期性を判定す
る。
【0032】この判定で、周期性がない場合は、そのま
ま適応コードブックの遅れLとゲインβをマルチプレク
サ16に送出する。しかし周期性がある場合には、線形
予測残差信号の最大振幅位置のサンプル以外を“0”と
したベクトルを合成フィルタ12にて合成処理し、原音
声ベクトルと合成ベクトルとの誤差が最小となるゲイン
を計算し、適応コードブックの遅れLとゲインβに代わ
って、線形予測残差信号の最大振幅位置sとゲインδを
マルチプレクサ16に送出する。
【0033】この第1実施例によれば、適応コードベク
トルのゲインが低下する音声の立ち上がり区間や、適応
コードブックによる長期予測が正確に機能しない区間で
は、適応コードブックに代わって、線形予測残差信号か
らパルス信号を発生するようにしたので、少ない演算量
の増加で、良好に音声信号を符号化することができる。
【0034】なお、本実施例では、誤差ベクトルの周期
性判定に自己相関を用いたが、原音声ベクトルと誤差ベ
クトルとの相互相関等を用いることも可能である。
【0035】次に図2には、本発明による第2実施例と
しての音声符号化装置の構成を示し説明する。ここで、
この音声符号化装置の構成部材において、図5に示した
構成部材と同等の部材には同じ参照符号を付し、その説
明を省略する。
【0036】この音声符号化装置において、最適適応コ
ードベクトルを決定する際に、各適応コードベクトルに
ついて、スイッチ24の端子をa側に閉じたときと、b
側に閉じたときの2種類の検索を行う。
【0037】また、スイッチ24の端子をb側に閉じた
ときは、従来の適応コードブックの検索と同じであるの
で、ここでは説明を省略し、端子をa側に閉じたときに
ついて説明する。最大値検出器25は、適応コードベク
トルの最大振幅を検出し、最大振幅位置と最大振幅値を
パルス性ベクトル発生器26に送出する。前記パルス性
ベクトル発生器26は、最大振幅位置のサンプル以外を
全て“0”として、乗算器7に送出する。また、パルス
性ベクトル発生器26の目的は、ピーク成分を強調させ
ることにあるので、最大振幅位置のサンプル以外は全て
1/N(Nは1より大きい数)に減衰させるようにして
もよい。
【0038】このような構成をとることにより、適応コ
ードブックの1つの遅れLから、2種類の適応コードベ
クトルが作成される。従って、想定するピッチ周期を例
えば40〜167サンプルとすると、従来の2倍の25
6種類の適応コードベクトルが作成される。このとき、
スイッチ9は開いた状態となっているので、各適応コー
ドベクトルは乗算器7でゲイン値を可変して乗じたの
ち、加算器9を通過してそのまま合成フィルタ12に入
力される。合成フィルタ12は線形予測パラメータを用
いて合成処理を行い、合成ベクトルを減算器13に送出
する。減算器13は原音声ベクトルと合成ベクトルとの
減算を行い、得られた誤差ベクトルを聴感重み付けフィ
ルタ14に送出する。
【0039】この聴感重み付けフィルタ14は、誤差ベ
クトルに対して聴感特性を考慮した重み付け処理を行
い、誤差評価器15に送出する。誤差評価器15は誤差
ベクトルの2乗平均を計算し、その2乗平均値が最小と
なる適応コードベクトルを検索して、その遅れLとゲイ
ンβおよびスイッチ情報sをマルチプレクサ16に送出
する。このようにして、長期予測パラメータとして、遅
れLとゲインβおよびスイッチ情報sが決定される。
【0040】前記確率コードブックのインデックスiと
ゲインγは、以下の処理によって決定される。
【0041】この確率コードブック6は、サブフレーム
長に対応する次元数(すなわち40次元)の確率的信号
ベクトルが例えば512種類、予め格納されており、各
々にインデックスが付与されている。また、スイッチ9
は閉じた状態となっている。まず、前記処理によって決
定された最適な適応コードベクトルを、乗算器7で最適
ゲインβを乗じたのち、加算器10に送出する。
【0042】次に、各確率コードベクトルを乗算器8で
ゲイン値を可変して乗じたのち、加算器10に入力す
る。加算器10は前記最適ゲインβを乗じた最適な適応
コードベクトルと各確率コードベクトルの加算を行い、
合成フィルタ12に送出する。合成フィルタ12は線形
予測パラメータを用いて合成処理を行い、合成ベクトル
を減算器13に送出する。
【0043】前記減算器13は原音声ベクトルと合成ベ
クトルとの減算を行い、得られた誤差ベクトルを聴感重
み付けフィルタ14に送出する。聴感重み付けフィルタ
14は誤差ベクトルに対して聴感特性を考慮した重み付
け処理を行い、誤差評価器15に送出する。誤差評価器
15は、誤差ベクトルの2乗平均を計算し、その2乗平
均値が最小となる確率コードベクトルを検索して、その
インデックスiとゲインγをマルチプレクサ16に送出
する。このようにして、確率コードブックのインデック
スiとゲインγが決定される。
【0044】この第2実施例の音声符号化装置によれ
ば、1つの適応コードベクトルから、ピーク成分を強調
させたパルス性適応コードベクトルを作成するようにし
たので、通常の適応コードベクトルではパルス性成分を
表すことができずにゲインが低下する部分では、パルス
性適応コードベクトルが選択されるため、少ない情報量
の増加で、良好に音声信号を符号化することができる。
【0045】次に図3には、本発明による第3実施例と
しての音声符号化装置の構成を示し説明する。ここで、
この音声符号化装置の構成部材において、図5に示した
構成部材と同等の部材には同じ参照符号を付し、その説
明を省略する。
【0046】前述した第2実施例では、スイッチ情報s
を伝送するようにしていたが、本実施例では、伝送しな
いようにすることも可能である。
【0047】この音声符号化装置において、スイッチ2
4の動作は、以下の処理によって決定される。
【0048】先行サブフレームにおける合成フィルタ1
2の最適駆動音源信号は、シフトレジスタ27に入力さ
れる。シフトレジスタ27は、予め定められた間隔(例
えば20ms)の過去の駆動音源信号を古い順に格納す
る。シフトレジスタ27は、サブフレーム間隔の最適駆
動音源信号が入力されると、最も古い駆動音源信号から
サブフレーム分が破棄され、その分シフトして駆動音源
信号を格納し、自己相関計算回路28に送出する。
【0049】この自己相関計算回路28は、過去の駆動
音源信号の自己相関を計算し、自己相関の最大値を判定
器29に送出する。判定器29は、入力された自己相関
の最大値と予め定められた閾値との大小を比較して、周
期性の有無を判定する。自己相関の最大値が閾値より小
さければ、スイッチ24の端子をa側に閉じる。また、
自己相関の最大値が閾値より大きければ、スイッチ24
の端子をb側に閉じる。
【0050】以上のスイッチ24の動作ののち、スイッ
チ24は固定させたまま、適応コードブックの検索を行
う。
【0051】図4には、図3に示した音声符号化装置に
対応する復号化装置の構成を示す。この復号化装置にお
いて、デマルチプレクサ30は、受信した信号を線形予
測パラメータα、適応コードブックの遅れLとゲイン
β、確率コードブックのインデックスiとゲインγに分
解して、分解された線形予測パラメータαを合成フィル
タ39に、適応コードブックの遅れLとゲインβをそれ
ぞれ適応コードブック31と乗算器36に、確率コード
ブックのインデックスiとゲインγをそれぞれ確率コー
ドブック32と乗算器37に出力する。
【0052】前記デマルチプレクサ30から出力された
適応コードブックの遅れLに基づいて、適応コードブッ
ク31の適応コードベクトルを選択する。ここで、適応
コードブック31は符号化装置における適応コードブッ
ク5の内容と同じ内容を有する。すなわち、適応コード
ブック31には、合成フィルタ39の入力信号を遅延回
路44を介して、過去の音源信号が入力される。
【0053】前記加算器38は、サブフレーム間隔の駆
動音源信号をシフトレジスタ41に送出する。シフトレ
ジスタ41は、予め定められた間隔(例えば20ms)
の過去の駆動音源信号を古い順に格納する。シフトレジ
スタ41は、加算器38からサブフレーム間隔の駆動音
源信号が入力されると、最も古い駆動音源信号からサブ
フレーム分が破棄され、その分シフトして駆動音源信号
を格納し、自己相関計算回路42に送出する。前記自己
相関計算回路42は、駆動音源信号の自己相関を計算
し、自己相関の最大値を判定器43に送出する。判定器
43は、入力された自己相関の最大値と予め定められた
閾値との大小を比較して、周期性の有無を判定する。自
己相関の最大値が閾値より小さければ、スイッチ33の
端子をa側に閉じる。また、自己相関の最大値が閾値よ
り大きければ、スイッチ33の端子をb側に閉じる。
【0054】そして、スイッチ33の端子がa側に閉じ
ているときは、選択された適応コードベクトルは最大値
検出器34に出力される。最大値検出器34は、適応コ
ードベクトルの最大振幅を検出し、最大振幅位置と最大
振幅値をパルス性ベクトル発生器35に送出する。パル
ス性ベクトル発生器35は、最大振幅位置のサンプル以
外を全て“0”として、乗算器36に送出する。
【0055】または、前述した第2実施例のように、最
大振幅位置のサンプル以外は、全て1/N(Nは1より
大きい数)に減衰させるようにしてもよく、符号化側で
最大振幅位置のサンプル以外は、全て1/Nに減衰させ
ているときには、復号化装置においても最大振幅位置の
サンプル以外は全て1/Nに減衰させる。
【0056】そして、スイッチ33の端子がb側に閉じ
ているときは、適応コードブック31は、選択された適
応コードベクトルをそのまま乗算器36に送出する。乗
算器36は、受信したゲインβにより、入力された適応
コードベクトルを増幅し、加算器38に送出する。
【0057】また、デマルチプレクサ30から出力され
た確率コードブックのインデックスiに基づいて、確率
コードブック32のコードベクトルを選択する。ここ
で、確率コードブック32は、符号化装置における確率
における確率コードブック6の内容と同じ内容を有して
いる。選択されたコードベクトルは、乗算器37に出力
される。
【0058】この乗算器37は、受信したゲインγによ
り、入力されたコードベクトルを増幅し加算器38に送
出する。加算器38は、増幅されたコードベクトルと増
幅された適応コードベクトルとを加算して合成フィルタ
39および遅延回路44に送出するとともに、シフトレ
ジスタ41に送出する。
【0059】前記合成フィルタ39は、受信した線形予
測パラメータαを係数として合成処理を行い、合成音声
信号を端子40に出力する。
【0060】次に、本実施例の音声符号化について説明
する。前述した第2実施例では、それぞれの適応コード
ベクトルについてスイッチ24の端子をa側に閉じたと
きと、b側に閉じたときとの両方の誤差評価を行うもの
であったが、本実施例では、適応コードブックの検索を
行う前に、先行サブフレームの駆動音源信号の周期性の
有無によりスイッチの動作を決定するようにした。
【0061】すなわち、加算器10から出力された最適
駆動音源信号をシフトレジスタ27に格納し、過去の駆
動音源信号を得る。自己相関計算回路28と判定器29
で、過去の駆動音源信号の周期性の有無を判定する。周
期性が無いと判定したときは、スイッチ24の端子をa
側に閉じて適応コードベクトルをパルス性ベクトルに変
換して検索を行う。音声信号に周期性がなければ、一般
に、その音声信号は、無声,無音状態となるが、そのと
きのパルス性適応コードベクトルの最適ゲインは小さな
値をとり、確率コードブックで雑音成分を近似しうる。
また、音声の立ち上がりなどの区間においては、パルス
性適応コードベクトルの最適ゲインは大きな値をとるこ
とができるので、従来の適応コードベクトルに比べてよ
りよく音声信号に近似することができる。
【0062】一方、周期性が有ると判定したときは、ス
イッチ24の端子をb側に閉じて従来と同様の適応コー
ドブックによる検索を行う。音声信号に周期性があれ
ば、一般にその音声信号は、有声状態にあり、先行サブ
フレームの音声信号との相関は非常に高いので、過去の
音源信号を用いた、従来どおりの適応コードブックを使
用する。
【0063】また、本実施例に対応する復号化装置は、
上述のスイッチ情報を受信せずに、スイッチの動作を決
定する処理機能を有する。
【0064】すなわち、シフトレジスタ41に格納され
た過去の駆動音源信号について、自己相関計算回路42
と判定器43で、周期性の有無を判定する。周期性が無
いと判定したときは、スイッチ33の端子をa側に閉じ
て適応コードベクトルをパルス性ベクトルに変換する。
【0065】一方、周期性が有ると判定したときは、ス
イッチ33の端子をb側に閉じて従来と同様の適応コー
ドベクトルを使用する。このように、スイッチ33の動
作を決定する処理は、符号化装置におけるスイッチ24
の動作を決定する処理と同様のものにしておくことによ
り、スイッチ33の誤動作を防ぐことができ、適応コー
ドブックの内容は、常に符号化装置と復号化装置とで同
じ内容にしておくことができる。
【0066】この第3実施例によれば、情報量を増加さ
せることなく、良好に音声信号を符号化することができ
る。
【0067】なお、本実施例では、過去の駆動音源信号
の周期性判定に自己相関を用いたが、その他の公知な周
期性判定方法を用いることも可能である。
【0068】以上のように本実施例の音声符号化装置
は、特に音声の立ち上がり区間や、従来では長期予測が
機能しない区間等の、長期予測ゲインが低下する区間に
おいては、パルス性音源信号を発生できるようにしたの
で、良好に音声信号を符号化できる。
【0069】また本発明は、前述した実施例に限定され
るものではなく、他にも発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、音
源信号にパルス性成分が存在しても、良好に音声信号を
符号化できる高品質な音声符号化装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例としての音声符号化装
置を示すブロック図である。
【図2】本発明による第2実施例としての音声符号化装
置を示すブロック図である。
【図3】本発明による第3実施例としての音声符号化装
置を示すブロック図である。
【図4】図3の音声符号化装置に対応する音声復号化装
置の構成例を示すブロック図である。
【図5】音声符号化装置の従来例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…入力端子、2…バッファメモリ、3…線形予測器、
4…サブフレーム分割器、5…適応コードブック、6…
確率コードブック、7,8,20…乗算器、9,21,
24…スイッチ、10…加算器、11…遅延回路、12
…合成フィルタ、13…減算器、14…聴感重み付けフ
ィルタ、15…誤差評価器、16…マルチプレクサ、1
7…サブフレーム分割器、18…最大値検出器、19…
駆動パルス発生器、22…自己相関計算回路、23…判
定器、25…最大値検出器、26…パルス性ベクトル発
生器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められたフレーム間隔に分割し
    て、入力された音声信号から線形予測および長期予測を
    施して得られる分析パラメータを用いて、複数の確率的
    信号からなるコードブックから順次読み出した信号ベク
    トルを合成処理して得た合成信号と原音声信号との誤差
    が、最小となるベクトルを検索、決定するものであっ
    て、前記長期予測は、過去の音源信号からなる適応コー
    ドブックを基に合成処理して得た信号のうち、原音声信
    号との誤差が最小となる最適な長期予測パラメータを出
    力する適応コードベクトル選択手段を有する音声符号化
    装置において、 前記適応コードベクトル選択手段によって音声信号のピ
    ッチ周期成分を予測できないときには、線形予測残差信
    号の所定位置に対応したパルス信号を発生し、可変ゲイ
    ンを与えて合成処理して得た信号のうち、原音声信号と
    の誤差が最小となる最適なパルス位置とゲイン値を出力
    するパルス性信号選択手段を具備することを特徴とする
    音声符号化装置。
JP5080896A 1993-04-07 1993-04-07 音声符号化装置 Withdrawn JPH06295199A (ja)

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