JPH0629440B2 - 廃プラスチック用熱分解反応炉 - Google Patents

廃プラスチック用熱分解反応炉

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JPH0629440B2
JPH0629440B2 JP12268288A JP12268288A JPH0629440B2 JP H0629440 B2 JPH0629440 B2 JP H0629440B2 JP 12268288 A JP12268288 A JP 12268288A JP 12268288 A JP12268288 A JP 12268288A JP H0629440 B2 JPH0629440 B2 JP H0629440B2
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、廃プラスチック用の熱分解反応炉に関する。
<従来の技術> 従来、廃プラスチックを油化して再利用する方法及び装
置に関し、種々の提案がなされているが、その多くは、
廃プラスチックの溶融、分解、反応と、3段階に分けて
加熱を行っている。
<発明が解決しようとする課題> そのため、各段階毎に異なる燃焼装置を必要とし、又、
そのために、プラントが大掛かりなものとなっている。
その結果、プラントの設置面積も大となり、ランニング
コストも大きな数値を示し、実用化が困難であるという
問題を有する。又、出て来たところの油成分も不安定な
ものが多く、実際の使用に耐え得る油が抽出されていな
い。
<課題を解決するための手段> そこで本発明は、下部に燃焼室を有し、上方にこの燃焼
室に導通する煙道を有する炉と、この炉内上部に配され
た溶融室と、溶融室の下部に導通して同一炉内に配され
た熱分解室と、上記煙道内に配された接触反応室とを備
え、熱分解室と接触反応室とが導通され、溶融室内には
この室内に投入された個体の廃プラスチックを撹拌する
可動部材が配位され、接合接触反応を起こし得る二種の
異なる素材(ニッケルとステンレス)の内、一つの素材
で可動部材の少なくとも外面が、他の一の素材で溶融室
の少なくとも内面が形成され、溶融室内で廃プラスチッ
クの液化をなし、熱分解室内で廃プラスチックの気化を
なし、この廃プラスチック気化油の改質を接触反応室内
にて行う廃プラスチック用熱分解反応炉を提供すること
により、上記の課題を解決する。
さらに、上記廃プラスチック用熱分解反応炉において、
接合接触反応を起こし得る二種の異なる素材の内、一の
素材(ニッケルとステンレス)で熱分解室の少なくとも
内壁が形成され、他の一の素材で形成された部材が熱分
解室内に配設されたことを特徴とする廃プラスチック用
熱分解反応炉を提供する。
又さらに、上記廃プラスチック用熱分解反応炉におい
て、熱分解室と接触反応室とを接続する導管の一部が、
溶融室内に配位されていることを特徴とする廃プラスチ
ック用熱分解反応炉を提供する。
又さらに、上記廃プラスチック用熱分解反応炉におい
て、熱分解室と溶融室とが反転ガス誘導管により接続さ
れ、熱分解室内にて気化した廃プラスチック気化油の一
部を溶融室内に戻すようにしたことを特徴とする廃プラ
スチック用熱分解反応炉を提供する。
尚、後述の実施例に述べるように、上記の反応炉の構成
に加えて、廃プラスチックの炭素化を防止し、熱伝導体
となる有機溶剤からなる交換反応剤の投入口を、溶融室
に設けて実施することもできる。
<作 用> 本発明の廃プラスチック用熱分解反応炉は、同一炉内に
溶融室(液化)熱分解室(気化)、煙道内に接触反応室
(改質)を有する立形炉であり、一の燃焼装置のみで、
その廃熱を有効利用し、廃プラスチックの液化、気化、
改質に必要な熱を得る。そして、溶融室内において、個
体の廃プラスチックの熱分解、金属触媒による接合接触
反応を進行させ、さらに必要に応じて後述の実施例に述
べるような有機溶剤による交換反応を同時に進行させて
廃プラスチックの液化をなし、次に、液化した廃プラス
チックを熱分解室内において熱分解及び金属触媒による
接合接触反応を同時に進行させて気化させ、この廃プラ
スチック気化油を接触反応室にて触媒による接触反応に
より改質する。
投入された廃プラスチック(個体)は、溶融室(液化)
より分解室(気化)、そして反応室(改質)へと、物質
の持つ物性(圧力)を最大限利用して物質移動させられ
る。
さらに、接合接触反応を起こし得る二種の異なる素材の
内、一の素材で熱分解室の少なくとも内壁が形成され、
他の一の素材で形成された部材が熱分解室内に配設され
たことにより、接合接触反応を起こさせ、早期分解(気
化)を可能にした。
又さらに、熱分解室と接触反応室とを接続する導管の一
部が、溶融室内に配位されていることにより、熱分解室
内にて気化した廃プラスチック気化油の熱を溶融室内の
温度上昇に利用でき、溶融室内の廃プラスチック(個
体)の早期溶融を可能にした。
さらに、熱分解室と溶融室とが反転ガス誘導管により接
続され、熱分解室内にて気化した廃プラスチック気化油
の一部を溶融室内に戻すようにしたことにより、溶融室
内の温度上昇をさせると共に溶融室内の廃プラスチック
(個体)の溶融(液化)、溶融室内内部溶融を計り早期
溶融を可能にした。
尚、必要に応じて後述の実施例に述べるように廃プラス
チックの炭素化を防止し、熱伝導体となる有機溶剤から
なる交換反応剤の投入口が、溶融室に設けられたことに
より、プラスチック本来の持つ熱伝導性の悪さ及び各プ
ラスチックの異なる組成(物性)を知り交換反応剤(有
機溶剤)を使用する事により、炭素化(カーボン)化を
防止、又、熱伝導体として利用する事により早期溶融
(液化)、分解(気化)を可能にした。
<実施例> 以下図面に基づき本発明の実施例を説明する。
第1図は一実施例の廃プラスチック用熱分解反応炉の正
面から見た内部構造説明図、第2図は同実施例の煙道の
内部構造説明図である。
この廃プラスチック用熱分解反応炉は、有底円筒状の反
応炉外壁(61)内に、廃プラスチックを液化する溶融室
(4)、液化した廃プラスチックを気化する熱分解室(6)が
収納され、その下部に熱焼室(52)が配設され、さらに熱
焼室(52)に導通する煙道(54)内に気化した廃プラスチッ
ク気化油の改質を行う接触反応室(10a)(10b)(10c)を有
する立形炉である。
反応炉外壁(61)の上端には、蓋本体(62)が取り付けら
れ、反応炉外壁内を密封している。
反応炉外壁(61)内の上部には、溶融室(4)が配位されて
いる。この溶融室(4)は、有底の中空円筒状をなし、そ
の底部は球状に形成されている。この円筒状部分と球状
の底部との間には、溶融ロスト(32)が張設され、この溶
融ロスト(32)より上部が溶融反応室(4a)とされ、下部が
溶融槽(4b)とされる。
溶融室(4)の上端は、蓋本体(62)下面に固定されてい
る。蓋本体(62)はその中央に開孔を有し、この開孔を溶
融室蓋(63)が塞いでおり、この溶融室蓋(63)により溶融
室は密封される。
溶融室蓋(63)上方には、廃プラスチックを投入する投入
コンベア(1)、投入前加温室(2)及び連続投入部(3)が配
位され、連続投入部(3)を介して溶融室(4)内外が連絡さ
れる。投入前加温室(2)の周囲には、第2図に示すよう
に、加熱帯(57)が巻回され、この加熱帯(57)は、煙道(5
4)の周囲に巻回された吸熱帯(56)と、熱伝導管(56)を介
して接続されている。これら、吸熱帯(56)、熱伝導管(5
6)及び加熱帯(57)内には、ヒートパイプが配され、これ
により煙道(54)の廃ガスの熱を利用して、投入前加温室
(2)内の廃プラスチックに対する加温を行うものであ
る。連続投入部(3)は、密閉式の粉体フィーダーであ
り、必要量の廃プラスチックを溶融室(4)内に投入し、
投入後は密閉状態を保つものである。
溶融反応室(4a)には、くま手状の回転アーム(44)が配さ
れ、この回転アーム(44)は、溶融室蓋(63)中央を貫く回
転シャフト(43)に接続され、この回転シャフト(43)は変
速ギア(42)を介して電動機(41)に接続されている。
この回転アーム(44)の一つの目的は、溶融反応室(4a)内
の廃プラスチックの撹拌にあり、この目的を達し得る範
囲でその形状の変更は可能である。回転アーム(44)及び
回転シャフト(43)の他の目的は、ステンレス製の溶融室
(4)内壁との間で接合接触反応を起こすことにあり、こ
のために、両者(44)(43)はニッケル製とされている。
尚、溶融室(4)内壁の全面をステンレス材とし、回転ア
ーム(44)及び回転シャフト(43)の全外面をニッケル材と
することが最も望ましいが、必ずしも全面に亘る必要は
ない。
溶融室(4)には、以上の他、交換反応剤注入口(12)、安
全弁(13)、圧力計(14)が配設されている。交換反応剤注
入口(12)は、溶融反応室(4a)内に有機溶剤を注入するも
のであり、この有機溶剤は、廃プラスチックの炭素化
(カーボン化)を防止し、又、熱伝導体として作用して
廃プラスチックの熱伝導性を高める。この有機溶剤は、
ベンゼン、トルエン、キシレン等々を始めとする各種の
有機溶剤から、上記の条件を満たすものを適宜選択して
用いることができるものであり、その投入量は、投入さ
れた廃プラスチック1000に対して重量比で1の割合
程度、投入されるものである。又、有機溶剤中、3〜3
0%は油成分となすことができ、この油成分には、この
熱分解反応炉によって生産された軽質油を用いることが
できる。
溶融室(4)の底部、即ち、溶融槽(4b)には、多数の熱伝
導板(33)が立設されている。この熱伝導板(33)は、後述
する熱焼室(52)からの熱を溶融槽(4b)内の液化した廃プ
ラスチックへ効率的に伝え、その加熱を良好になす。
溶融室(4)の底部外周には、熱分解室(6)が配位されてい
る。この熱分解室(6)は、管状体を無端のドーナツ状に
なしたもので、溶融槽(4b)と熱分解室導入管(5)を介し
て接続されており、液化した廃プラスチックは、この導
入管(5)を通って熱分解室(6)へ導かれる。この熱分解室
(6)内壁はステンレス製であり、又その内部にはニッケ
ル管(6a)が吊設され、熱分解室(6)内においても接合接
触反応が起こる。この熱分解室は、後述の燃焼装置によ
って加熱され、その熱と接合接触反応によって、廃プラ
スチックは気化する。気化した廃プラスチック気化油
は、次の二つのルートから押し出される。
その一つは、反転ガス誘導管(31)であり、その基端は熱
分解室(6)に接続され、先端は溶融反応室(4a)上部に接
続されている。これにより、高温の廃プラスチック気化
油の一部は、溶融反応室(4a)内に戻され、この溶融反応
室(4a)内の温度及び圧力を上昇させる。
他の一つのルートは、反応チューブ誘導管(7)であり、
その基端は熱分解室(6)に接続され、その他端は溶融反
応管(8)の基端に接続されている。この溶融反応管(8)
は、溶融反応室(4a)内の温度上昇に寄与するものであ
り、溶融反応管(8)は、溶融反応室(4a)に内壁に沿って
スパイラル状に上昇し、その先端が昇管(9)に接触され
ている。昇管(9)は、蓋本体(62)を貫き、炉外に出た
後、第2図に示すように、煙道(54)内を通され、煙道(5
4)を出た後圧力調整弁(11)を介して炉外コンデンサー
(図示せず)に接続されている。煙道(50)内の昇管(9)
には、第1接触反応室(10a)、第2接触反応室(10b)及び
第3接触反応室(10c)が配されている。これらの接触反
応室には、廃プラスチック気化油の改質をなす触媒がカ
ートリッジ式で収納されている。
次に、燃焼装置について説明する。本発明の反応炉の下
部には、燃焼室(52)が配設され、この燃焼室(52)には、
第2図に示す燃焼機(51)(電気花火による自動着火式バ
ーナー)が配設されている。第1図中(53)はこの燃焼機
(51)の取付口を示す。反応炉の蓋本体(62)には、第1図
に示すように数本の煙道(54)′が炉内外を貫いて設けら
れ、これらの煙道(54)′は、溶融室(4)及び熱分解室(6)
と、反応炉外壁(61)との間の空間を介して導通してい
る。これらの煙道(54)′は第2図に示すように、一本の
煙道(54)にまとめられる。そして、この煙道(54)内に、
前述の昇管(9)及び第1、第2、第3の各接触反応室(10
a)(10b)(10c)が配設されている。
次に、この熱分解反応炉における熱分解反応を説明す
る。
燃焼と熱伝導(第3図、第6図) まず、熱分解反応に利用される熱の説明を行う。
燃焼機(51)より吐出された燃料料油は、その噴射口(図
示せず)より燃焼室(52)内へ噴霧される。霧化された燃
料油は、高温化された燃焼室内の熱(600〜800
℃)を媒体として反応(酸化運動)が始まり、発光反応
を起こす。尚、始動時は電気花火による自動発火により
燃焼する。発光と共に起こった熱は、熱分解室(6)外壁
に熱伝導を起こす。酸化運動の終わった燃料油廃分は熱
を伴う廃ガス成分となり、熱分解室(6)及び溶融室(4)
と、反応炉外壁(61)との間の空間を通過して上昇、煙道
(54)に至る。この通過上昇中に、その熱500〜700
℃を熱伝導し、熱分解室導入管(5)、反応チューブ誘導
管(7)、溶融反応管(8)、反転ガス誘導管(31)及び溶融室
(4)を300〜600℃の熱体とする。さらに、廃ガス
成分は、煙道(54)内に設置された第1、第2、第3の各
接触反応室(10a)(10b)(10c)の各外壁に、180〜25
0℃の熱を熱伝導しながら廃ガスとして炉外部へ放出さ
れ、燃焼過程を終わる。
次に、熱分解反応を説明する。
液 化(第4図) まず、劣化したポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(P
E)、ポリスチレン(PS)、アタクチックポリマー(APP)等
の廃プラスチック10〜30mm破砕(個体)を、投入コ
ンベア(1)へ投入する。投入された廃プラスチックは、
投入前加温室(2)へ導かれ、100〜150℃の部分加
熱が加えられる。この加熱には、煙道(54)内の180〜
250℃の廃ガスの廃熱を利用したヒートパイプ熱伝導
法が使用される。加熱された廃プラスチック(個体)は
溶融必要量が連続投入部(3)から溶融反応室(4a)内に投
入される。
連続投入部(3)が密閉された後、交換反応剤注入口(12)
より有機溶剤が注入されると共に、回転シャフト(43)及
びその先端の回転アーム(44)が回転を開始する。この回
転は、電動機(41)を電力源とし、その運動が、変速ギア
(42)を介して、回転シャフト(43)、回転アーム(44)へと
伝達されることによりなされる。
この回転アーム(44)の回転により、投入された廃プラス
チック及び有機溶剤は、混合撹拌され、その炭化防止及
び早期溶融化が図られる。
ここで前述の通り、回転シャフト(43)、回転アーム(44)
及び溶融反応管(8)はニッケル製であり、溶融反応室(4
a)の内壁はステンレス製であるため、ステンレスとニッ
ケルにて起こる接合接触反応が起こる。この接合接触反
応は、回転シャフト(43)及び回転アーム(44)の回転運動
及び管内温度300〜400℃の溶融反応管(8)の管熱
を利用して良好に行われ得る。
これと同時に反転ガス誘導管(31)より、後述の廃プラス
チック気化油300〜400℃が注入され、溶融反応室
(4a)内の温度及び圧力は上昇する。さらに、燃焼室(52)
での燃焼及びその廃ガスにより、溶融反応室(4a)の外部
から熱が加えられる。
以上の高温、高圧及び炭化防止作用を果たす有機溶剤反
応、さらに加えて上述の接合接触反応の相乗効果によ
り、廃プラスチックの早期溶融が可能となり、廃プラス
チックは液体化する。
気 化(第4図、第5図) 液化した廃プラスチックは、溶融ロスト(32)を通り溶融
槽(4b)へ下降する(以上第4図参照)。そして、溶融槽
(4b)に接続された熱分解室導入管(5)を通り、熱分解室
(6)へ導かれる。この熱分解室(6)は350〜450℃に
加熱され、又、前述のように、熱分解室(6)内壁はステ
ンレス製であり、この熱分解室(6)内にはニッケル管
(図示せず)が設置されているため、熱分解室(6)内に
ても接合接触反応が起こる。以上、熱分解室内温度35
0〜450℃と接合接触反応により、廃プラスチックは
気化する。
改 質(第5図、第6図) 気化した廃プラスチック気化油は、前述の通り、二つの
ルートに分かれ、一部は反転ガス誘導管(31)から溶融反
応室(4a)内に戻され、他は反応チューブ誘導管(7)へ押
し出され、溶融反応管(8)から昇管(9)に入る。昇管(9)
を上昇する廃プラスチック気化油は、200〜250℃
に加熱された第1接触反応室(10a)、第2接触反応室(10
b)、第3接触反応室(10c)に順次入る。これら接触反応
室にて、接触反応が起こされ、廃プラスチック気化油の
油質が改質され、安定した気化軽質油となる気化軽質油
は、昇管(9)を経て圧力調整弁(11)に至る。この圧力調
整弁は1.5kgH/m3に設定され、この設定を越えた気化軽
質油は炉外コンデンサー(図示せず)へと押し出されて
いく。
その後、炉外コンデンサーにより気化軽質油は液化さ
れ、油水分離槽(図示せず)により、油と水が分離され
る。
以上の熱分解反応処理による分解生成物を下記の表に示
す。この表に示される通り、各種廃プラスチックから高
率の油が生成されるものである。尚、下記の表中のPE
はポリエチレン、PPはポリプロピレン、PVCはポリ
塩化ビニルの略称である。
<発明の効果> 本発明の廃プラスチック用熱分解反応炉は、同一炉内に
溶融室(液化)熱分解室(気化)、煙道内に接触反応室
(改質)を有する立形炉であり、一の燃焼装置のみで、
その廃熱を有効利用し、廃プラスチックの液化、気化、
改質に必要な熱を得ることができる省エネルギー性を有
する。そして、廃プラスチックの熱分解、金属触媒によ
る接合接触反応を進行させ、さらに必要に応じて前述の
実施例に述べたような有機溶剤による交換反応を同時に
進行させることにより、3作用の相互効果によって早期
溶融を可能にしたものである。
又、溶融室、熱分解室及びこれらの各種導管に廃プラス
チックもれの事故が発生した場合にも、一つの炉内にこ
れらの各室及び導管が収納されているため、この炉内で
廃プラスチックが燃焼するだけで大事故にはつながら
ず、安全面でも優れた炉を提供し得たものである。
さらに、接合接触反応を起こし得る二種の異なる素材の
内、一の素材で熱分解室の少なくとも内壁が形成され、
他の一の素材で形成された部材が熱分解室内に配設され
たことにより、触媒による接合接触反応を起こさせ、早
期分解(気化)を可能にした。
又さらに、熱分解室と接触反応室とを接合する導管の一
部が、溶融室内に配位されていることにより、熱分解室
内にて気化した廃プラスチック気化油の熱を溶融室内の
温度上昇に利用でき、溶融室内の廃プラスチック(個
体)の早期溶融を可能にした。
さらに、熱分解室と溶融室とが反転ガス誘導管により接
合され、熱分解室内にて気化した廃プラスチック気化油
の一部を溶融室内に戻すようにしたことにより、溶融室
内の温度上昇をさせると共に溶融室内の廃プラスチック
(個体)の溶融(液化)、溶融室内内部溶融を計り早期
溶融を可能にした。
尚、必要に応じて前述の実施例に述べたように、廃プラ
スチックの炭素化を防止し、熱伝導体となる有機溶剤か
らなる交換反応剤の投入口が、溶融室に設けられたこと
により、プラスチック本来の持つ熱伝導性の悪さ及び各
プラスチックの異なる組成(物性)を知り交換反応剤
(有機溶剤)を使用する事により、炭素化(カーボン)
化を防止、又、熱伝導体として利用する事により早期溶
融(液化)、分解(気化)を可能にした。
【図面の簡単な説明】
第1図は一実施例の廃プラスチック用熱分解反応炉の正
面から見た内部構造説明図、第2図は同実施例の煙道の
内部構造説明図、第3図は燃焼廃ガス経路の説明図、第
4図は廃プラスチックの液化経路の説明図、第5図は廃
プラスチックの気化経路の説明図、第6図は廃プラスチ
ックの改質経路及び燃焼廃ガス経路の説明図である。 (1)……投入コンベア、(2)……投入前加温室、(3)……
連続投入部、(4)……溶融室、(4a)……溶融反応室、(4
b)……溶融槽、(5)……熱分解室導入管、(6)……熱分解
室、(7)……反応チューブ誘導管、(8)……溶融反応管、
(9)……昇管、(10a)……第1接触反応室、(10b)……第
2接触反応室、(10c)……第3接触反応室、(11)……圧
力調整弁、(12)……交換反応剤注入口、(13)……安全
弁、(14)……圧力計、(31)……反転ガス誘導管、(32)…
…溶融ロスト、(33)……熱伝導板、(41)……電動機、(4
2)……変速ギア、(43)……回転シャフト、(44)……回転
アーム、(51)……燃焼機、(52)……熱焼室、(53)……燃
焼機取付口、(54)(54)′……煙道、(55)……吸熱帯、(5
6)……熱伝導管、(57)……加熱帯、(61)……反応炉外
壁、(62)……蓋本体、(63)……溶融室蓋。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部に燃焼室を有し上方にこの燃焼室に導
    通する煙道を有する炉と、この炉内上部に配された溶融
    室と、溶融室の下部に導通して同一炉内に配された熱分
    解室と、上記煙道内に配された接触反応室とを備え、熱
    分解室と接触反応室とが導通され、溶融室内にはこの室
    内に投入された個体の廃プラスチックを撹拌する可動部
    材が配位され、接合接触反応を起こし得るニッケルとス
    テンレスとの二種の素材の内、一つの素材で可動部材の
    少なくとも外面が、他の一つの素材で溶融室の少なくと
    も内面が形成され、溶融室内で廃プラスチックの液化を
    なし、熱分解室内で廃プラスチックの気化をなし、この
    廃プラスチック気化油の改質を接触反応室内にて行う廃
    プラスチック用熱分解反応炉。
  2. 【請求項2】接合接触反応を起こし得るニッケルとステ
    ンレスとの二種の素材の内、一の素材で熱分解室の少な
    くとも内壁が形成され、他の一の素材で形成された部材
    が熱分解室内に配設されたことを特徴とする請求項1記
    載の廃プラスチック用熱分解反応炉。
  3. 【請求項3】熱分解室と接触反応室とを接続する導管の
    一部が、溶融室内に配位されていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の廃プラスチック用熱分解反応炉。
  4. 【請求項4】熱分解室と溶融室とが反転ガス誘導管によ
    り接続され、熱分解室内にて気化した廃プラスチック気
    化油の一部を溶融室内に戻すようにしたことを特徴とす
    る請求項1又は2又は3記載の廃プラスチック用熱分解
    反応炉。
JP12268288A 1988-05-19 1988-05-19 廃プラスチック用熱分解反応炉 Expired - Fee Related JPH0629440B2 (ja)

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