JPH06288848A - ディスクブレーキの引き摺りトルク測定方法 - Google Patents

ディスクブレーキの引き摺りトルク測定方法

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JPH06288848A
JPH06288848A JP5072255A JP7225593A JPH06288848A JP H06288848 A JPH06288848 A JP H06288848A JP 5072255 A JP5072255 A JP 5072255A JP 7225593 A JP7225593 A JP 7225593A JP H06288848 A JPH06288848 A JP H06288848A
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JP
Japan
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plate
rotation speed
pad
brake
disc
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JP5072255A
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Noriyuki Fujita
規行 藤田
Haruhiko Sato
晴彦 佐藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジャダの増大に伴った、つまり、ディスクプ
レートおよびパッドの偏磨耗の進行に伴った引き摺りト
ルクを計測する。 【構成】 ディスクプレートが傾斜して取り付けられた
回転軸を第1の目標回転数N1まで上昇させる工程と、
予設定された時間T1の経過後にモータをオフさせた状
態でディスクブレーキをオン動作させて、ディスクプレ
ートの回転数を第2の目標回転数N2まで低下させる工
程と、ディスクブレーキをオフ動作させて、ディスクプ
レートの回転数を第3の目標回転数N3まで低下させる
工程と、予設定時間T2において引き摺りトルクを計測
する工程とが繰り返される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスクブレーキの引
き摺りトルクを測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキの引き摺りトルクは、
ブレーキオフ時にディスクプレートに作用するトルクで
ある。この引き摺りトルクを測定する場合、従来は、高
速回転するディスクプレートに対してパッドを繰り返し
圧接,解放させ、上記パッドがディスクプレートから離
れた時点から接する時点までの間におけるディスクプレ
ートの回転軸のトルクを引き摺りトルクとして測定して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ディスクブレーキ
のディスクプレートが振れた場合、ブレーキオフ時にお
いても該ディスクプレートがパッドに接触し、これは、
両者を偏磨耗させる。そして、この偏磨耗はブレーキオ
ン時に数十Hz〜200Hzのノイズ(ジャダ)を発生
させる。
【0004】上記従来の方法では、上記ジャダの増大に
伴った、つまり、上記偏磨耗の進行に伴った引き摺りト
ルクを計測することが困難である。なぜなら、上記偏磨
耗を単なるブレーキのオン,オフ動作の繰り返しによっ
て発生させようとした場合、膨大な時間を要するからで
ある。
【0005】本発明の目的は、かかる実情に鑑み、ディ
スクプレートおよびパッドの偏磨耗の進行に伴った引き
摺りトルクを計測することができるディスクブレーキの
引き摺りトルク測定方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、オフされた状
態のディスクブレーキのパッドにディスクプレートの摺
動面の一部が接触するように該プレートを回転軸に対し
て傾斜して取り付ける第1の工程と、上記回転軸を駆動
して、ディスクプレートの回転数を第1の目標回転数ま
で上昇させる第2の工程と、上記回転軸に作用させてい
る駆動力を停止するとともに、上記ディスクブレーキを
オン動作させて、上記ディスクプレートの回転数を第2
の目標回転数まで低下させる第3の工程と、上記回転軸
に駆動力を作用させるとともに、上記ディスクブレーキ
をオフ動作させて、上記ディスクプレートの回転数を第
3の目標回転数まで低下させる第4の工程と、上記ディ
スクプレートが第3の目標回転数で回転されている状態
下で上記回転軸に作用する引き摺りトルクを測定する第
5の工程とを含み、上記第2の工程から第5の工程を繰
り返し実施する。
【0007】
【作用】ディスクプレートが回転軸に傾斜して取り付け
られているので、上記第2の工程においては、解放状態
にあるパッドにディスクプレートの摺動面の一部が接触
する。したがって、上記第2の工程から第5の工程を繰
り返し実施すれば、ディスクプレートおよびパッドの偏
磨耗に伴った引き摺りトルクが測定される。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1は、本発明の方法が適用される引き摺り
トルク測定装置を示し、また図2は、測定対象であるデ
ィスクブレーキ1の構成および上記測定装置への取り付
け態様を示している。
【0009】トルク測定装置は、モータ2と、該モータ
2の回転軸にカップリング3を介して入力軸が連結され
たトルク計4と、軸受5によって支承され、カップリン
グ6を介して上記トルク計4の出力軸に左端が連結され
た回転軸7と、該回転軸7の右端に連結されたプレート
取付け用治具8と、該治具8の右方に位置された移動台
9と、該移動台9に併設されたキャリパ取付け用治具1
0と、後述するマスタシリンダ11とを備えている。
【0010】上記移動台9には、軸12が突設されてい
る。この軸12は、上記治具8の回転中心軸線上に位置
する態様で設けられており、その左端部はベアリング1
3を介して該治具8の右端部に着脱自在に嵌合されてい
る。また、図1に示したように、移動台9には、上記回
転軸7に平行するスクリューロッド14が螺合されてお
り、このスクリューロッド14をハンドル15で回動す
れば、図示していないガイドレールに沿って該移動台9
が左右方向に移動される。
【0011】なお、この実施例においては、トルク計4
として入出力軸間の捩れ量をロードセルで検出する形式
のものを採用しており、その出力信号は制御部16に加
えられる。
【0012】上記ディスクブレーキ1は、ディスクプレ
ート17と、該プレート17の摺動面を挟む態様で配置
された一対のパッド18と、該各パッド18を保持する
キャリパ19および該キャリパ19内に内蔵されたピス
トン20とから構成されている。
【0013】ディスクプレート17は、図2に示すよう
に、プレート取付用治具8の右端側に設けられてフラン
ジ8aにボルト8bで螺着されているが、フランジ8a
とプレート17間には、シム21が介在されている。し
たがって、プレート17は、該フランジ8aの側面に対
して、換言すれば、図1に示した回転軸7に直交する面
に対して微少角度θだけ傾斜している。
【0014】それ故、ディスクプレート17がプレート
取付用治具8と共に回転した場合、該プレート17は各
パッド18間で揺動することになり、その結果、プレー
ト17の一部がパッド18の一部に周期的に押圧接触す
る。図2には、プレート17の揺動状態が2点鎖線で示
されている。
【0015】なお、この実施例においては、パッド1
8,18の中心線L上におけるプレート17の揺動幅が
0.1mm〜0.2mmとなるように上記傾斜角θが設
定されている。
【0016】キャリパ19は、上記キャリパ取付け用治
具10を介して移動台9に固定されており、その側方に
設けられたオイル穴19aにはパイプ11aを介して図
1に示したマスタシリンダ11が連結されている。上記
マスタシリンダ11には、該シリンダ11を駆動するた
めのエアシリンダ22が縦続連結されている。エアシリ
ンダ11は、電磁バルブ22aを介して空圧源に接続さ
れており、制御部16からの開閉信号によるバルブ22
aの開閉動作に基づいて作動する。
【0017】このエアシリンダ22によってマスタシリ
ンダ11が伸張動作された場合には、上記オイル穴19
aにブレーキオイルが供給されて図2に示すピストン2
0が左行し、これによって上記両パッド18,18の内
面がディスクプレート17に圧接される。つまり、ディ
スクブレーキ1がオン状態になる。
【0018】一方、エアシリンダ22によってマスタシ
リンダ11が縮退動作された場合には、上記オイル穴1
9aからブレーキオイルが流出するので、上記両パッド
18,18が解放されてディスクブレーキ1がオフ状態
になる。
【0019】なお、上記測定装置にディスクブレーキ1
を実装する場合には、ハンドル15を回動操作して移動
台9を右方に移動させ、この状態でディスクプレート1
7をプレート取付用治具8のフランジ8aに取り付け
る。そして、上記ハンドル15の操作で移動台9を適宜
位置まで左行させた後、キャリパ取付用治具10を介し
て移動台9にキャリパ19を取り付ける。測定装置から
プレート17,キャリパ19を取り外す場合には、上記
と逆の操作を行えば良い。
【0020】回転数センサ23は、上記モータ2の実回
転数、つまり上記回転軸7の実回転数を検出するもので
あり、また、リミットスイッチ24および25は、それ
ぞれマスタシリンダ11の伸張および縮退状態、換言す
れば、ディスクブレーキ1のオン状態およびオフ状態を
検出するものである。なお、センサ23の検出信号はモ
ータ駆動部26に入力され、またリミットスイッチ2
4,25の検出信号は制御部16に入力される。
【0021】上記トルク測定装置において、モータ2を
回転すると、その回動力がトルク計4,軸受5,回転軸
7およびプレート取付用治具8を介してプレート17に
伝達されるので、該プレート17がモータ2の回転数と
同じ回転数で回転する。
【0022】図1における制御部16は、マイクロプロ
セッサを内蔵しており、図3にはこのプロセッサによっ
て実行される引き摺りトルク測定手順が例示されてい
る。
【0023】この手順によれば、まず、トルク測定のサ
イクル数nを0に初期設定する処理と、図4に示す摺り
合わせ時間T1′をタイマにセットする処理と、第1の
目標回転数N1を指示する速度指令信号をモータ駆動部
26に出力する処理とが実行される(ステップ10
0)。
【0024】モータ駆動部26は、上記速度指令信号
と、回転数センサ23の検出信号に基づいて、上記目標
回転数N1とモータ2の実回転数との偏差に対応した駆
動信号を常閉スイッチ素子27を介して該モータ2に加
える。この結果、モータ2の回転数、つまり、ディスク
プレート17の回転数は、図4に示すように、目標回転
数N1まで上昇された後、該目回転数N1に保持され
る。
【0025】このプレート17の回転中においては、各
パッド18,18が解放された状態(ブレーキオフ状
態)にあるが、前述したように、該プレート17が傾斜
して取付られていることから、そのプレート17の摺動
面の一部がパッド18,18に繰り返し強制接触される
ことになる。
【0026】次のステップ101では、上記タイマがタ
イムアップしたか否かが判断され、このタイムアップが
判断されると、第2の目標回転数N2を指示する速度指
令信号をモータ駆動部26に出力する処理と、上記スイ
ッチ素子27をオフする処理と、ディスクブレーキ1を
オン状態にする処理とが実行され(ステップ102)、
この結果、図4に示すように、モータ2の回転数、つま
りディスクプレート17の回転数が急減される。なお、
ディスクブレーキ1がオン状態になったことは、前記リ
ミットスイッチ24によって検出される。
【0027】上記ディスクブレーキ1をオン状態にする
処理は、前記エアシリンダ22のシリンダロッドを左方
に付勢することを意味しており、ステップ102では、
ディスクプレート17の回転数の減加速度が例えば0.
35Gになるように上記電磁バルブ22aを制御してい
る。
【0028】なお、上記ディスクブレーキ1のオン時に
はモータ2がオフされているので、該モータに過大電流
が流れる虞れはない。
【0029】ステップ103では、モータ2の回転数が
第2の目標回転数N2まで低下したか否かが判断され、
その判断結果がYESになると、第3の目標回転数N3
を指示する速度指令信号をモータ駆動部26に出力する
処理と、上記スイッチ素子27をオンする処理と、ディ
スクブレーキ1を再びオフ状態にする処理とが実行され
る(ステップ104)。なお、ディスクブレーキ1をオ
フ状態にする処理は、前記エアシリンダ22のシリンダ
ロッドを右方に付勢することを意味しており、そのオフ
状態は前記リミットスイッチ25によって検出される。
【0030】モータ駆動部26は、上記速度指令信号と
回転数センサ23の検出信号とに基づいて上記モータ2
の回転数を制御する。この結果、図4に示すように、デ
ィスクプレート17の回転数はN3まで低下された後、
該目標回転数N3に保持される。
【0031】次のステップ105では、モータ2の回転
数が目標回転数N3に達したか否かを判断しており、そ
の判断結果がYESの場合には、図4に示すトルク測定
時間T2をタイマにセットする処理と、トルク測定処理
とが順次実行される(ステップ106,107)。
【0032】ステップ107のトルク測定処理は、前記
トルク計4の出力を取り込むことを意味し, このとき取
り込まれるトルクは、ブレーキ1がオフされた直後のト
ルク、つまり、いわゆる、引き摺りトルクである。
【0033】ステップ108では、上記タイマが上記時
間T2の計時を完了したか否かが判断され、その判断結
果がNOの間は上記トルク測定処理が継続される。そし
て、上記時間T2の計時が完了すると、上記サイクル数
nを1だけインクリメントする処理が実行され(ステッ
プ109)、ついで、このサイクル数nが予め設定され
た値kに達したか否かが判断される(ステップ11
0)。
【0034】ステップ110での判断結果がNOの場
合、図4に示す摺り合わせ時間T1をタイマにセットす
る処理と、目標回転数N1を指示する速度指令信号をモ
ータ駆動部26に出力する処理とが順次実行される(ス
テップ111,112)。
【0035】上記セット時間T1の計時中においては、
各パッド18,18が前記セット時間T1′の計時中と
同様に解放状態にあるので、該各パッド18,18に傾
斜したプレート17の摺動面の一部が繰り返し強制接触
される。
【0036】次のステップ113では、上記タイマがタ
イムアップしたか否かが判断され、この判断がYESに
なった場合には、手順がステップ102に戻される。以
後、前述したステップ102〜109に示す処理が実行
されて、第2回目のトルク測定結果が得られる。
【0037】そして、もし、ステップ110に示す規定
回数kが2でない場合には、つまり該ステップ110の
判断結果がNOの場合には、ステップ111〜113に
示す処理が実行されて再び手順がステップ102に戻さ
れる。
【0038】このように、第1回目のトルク測定結果が
終了した以後、ステップ110でサイクル数nがkにな
ったことが判断されるまでは、ステップ111〜113
およびステップ102〜109に示す処理が繰り返され
る。そして、ステップ110でサイクル数nがkになっ
たことが判断されると、モータが停止されてトルク計測
処理が終了する。
【0039】上記実施例によれば、上記摺り合わせ時間
T1′およびT1において、ディスクプレート17の摺
動面の一部がパッド18に繰り返し接触するので、ディ
スクプレート17およびパッド18の偏磨耗が積極的に
進行する。したがって、上記偏磨耗の進行に伴った引き
摺りトルクを計測することができる。
【0040】なお、上記ディスクプレート17の傾き
は、上記シム21の形状および厚さを変化させることに
より調整することができ、上記傾きが大きく設定される
ほど、偏磨耗の進行が早くなる。
【0041】なお、上記実施例では、ステップ104に
おけるブレーキオフ時点をモータ2の回転数がN2にな
ったことを検出することによって決定しているが、回転
数N1がN2まで降下する時間は予測可能である。そこ
で、ステップ102でその予測時間をタイマにセット
し、ステップ103で該予測時間のタイムアップを判断
するようにしても良い。
【0042】ところで、前記したジャダは、パッド18
の偏磨耗が進行するに伴って発生する。そして、上記偏
磨耗は、引き摺りトルクの変化をもたらす。したがっ
て、偏磨耗と引き摺りトルクとの相関を調べることは、
ジャダを解析する上で重要である。
【0043】上記偏磨耗量は計測開始前のディスクプレ
ート17の特定箇所の肉厚と計測開始後の同一箇所の肉
厚との差であるから、例えば、マイクロメータ等によっ
て両肉厚を計測して、それらの差を取ることによって得
ることができる。
【0044】そこで、上記相関を調べるためには、以下
のような手順を実行すれば良い。
【0045】(a) ディスクプレート17に周方向に
所定の間隔をおいて複数の肉厚計測点を設定し、それら
の肉厚計測点の肉厚を計測開始前に計測する。また。パ
ッド18の当接面に所定の間隔をおいて複数の肉厚計測
点を設定し、それらの肉厚計測点の肉厚をトルク計測開
始前に計測する。
【0046】(b) 上記偏磨耗は、上記予設定引き摺
りトルク測定回数kに依存するので、該回数kを偏磨耗
の変化が十分に認識できる適宜な値に設定する。
【0047】(c) 図3の手順に従ったk回の測定を
実行し、その測定が終了した時点で上記ディスクプレー
ト17およびパッド18の各肉厚計測点の肉厚を計測す
る。なお、ディスクプレート17およびパッド18は、
必要に応じて測定装置から取り外した状態でその肉厚が
計測される。
【0048】(d) そして、計測したディスクプレー
ト17の各肉厚と、対応する各肉厚計測点の計測開始前
の肉厚との差をそれぞれプレート17の偏磨耗量として
演算し、この各偏磨耗量とk回目のトルク測定値を第1
のプレート相関データとする。また、計測したパッド1
8の各肉厚と、対応する各肉厚計測点の計測開始前の肉
厚との差をそれぞれパッド18の偏磨耗量として演算
し、この各偏磨耗量とk回目のトルク測定値を第1のパ
ッド相関データとする。
【0049】(e) dと同様の操作を適数回mだけ繰
り返して、第2〜第mのプレート相関データと、第2〜
第mのパッド相関データを得る。
【0050】(f) d,eで得た第1〜第mのプレー
ト相関データに基づいて、ディスクプレート17の各肉
厚計測点における偏磨耗と引き摺りトルクの相関を知
る。また、d,eで得た第1〜第mのパッド相関データ
に基づいて、パッド18の各肉厚計測点における偏磨耗
と引き摺りトルクの相関を知る。
【0051】図5は、ディスクプレート17とパッド1
8の摺り合わせのみを行う場合の制御部16の手順を例
示している。この手順によれば、まず、摺り合わせサイ
クル数sを0に初期設定する処理と、目標回転数N1′
を指示する速度指令信号をモータ駆動部26に出力する
処理とが実行される(ステップ200)。
【0052】モータ駆動部26は、上記速度指令信号
と、回転数センサ23の検出信号とに基づいて、上記モ
ータ2の回転数が目標回転数N1′になるように、つま
り上記両信号の偏差が0となるように該モータ2を制御
する。この結果、モータ2の回転数(回転軸7の回転
数)、つまり、ディスクプレート17の回転数は目標回
転数N1′まで上昇される。
【0053】次のステップ201では、モータ2の回転
数が目標回転数N1′まで上昇したか否かが判断され、
その判断結果がYESになると、前記スイッチ素子27
をオフさせてモータ2をフリー回転される処理と、ディ
スクブレーキ1をオン状態にする処理とが実行される
(ステップ203)。この結果、モータ2の回転数、つ
まりディスクプレート17の回転数が急減され、これに
伴って、パッド18はディスクプレート17との摩擦に
よりその温度が急上昇する。
【0054】なお、ブレーキ1は、上記電磁バルブ22
aを開動作させることによってオン動作されるが、ステ
ップ202では、ディスクプレート17の回転数の減加
速度が例えば0.35Gになるように前記電磁バルブ2
2aが制御される。
【0055】次のステップ203では、モータ2の回転
数が0まで低下したか否かが判断され、その判断結果が
YESになると、図示していないパッド温度測定用セン
サの検出信号に基づいてパッド18の温度が予設定温度
(例えば、50度)以上であるか否かが判断される(ス
テップ204)。
【0056】パッド18の温度が予設定温度より低い場
合には、スイッチ素子27をオンさせる処理と、ディス
クブレーキ1をオフする処理とが実行された後(ステッ
プ205)、手順がステップ201に戻される。
【0057】以後、ステップ204でパッド18の温度
が予設定温度以上であると判断されるまでは、前記ステ
ップ201〜205の処理が繰り返されるが、ステップ
202のブレーキオン操作に伴うパッド18の温度上昇
がかなり急激であることから、上記処理の繰り返し数は
それ程多くない。
【0058】ステップ204でパッド18の温度が予設
定温度以上であると判断された場合には、ステップ20
6に手順が移行されて、スイッチ素子27をオンさせる
処理と、ディスクブレーキ1をオフする処理が実行され
る。
【0059】現時点においては、制御部16からは依然
として回転数N1′を指示する信号が出力されているの
で、ステップ206においてブレーキ1がオフされた時
点を図6に示すtとすると、モータ2の回転数、つま
り、ディスクプレート17の回転数は同図に示すように
目標回転数N1′に向かって上昇することになる。この
とき、パッド18の温度は下降し始める。
【0060】つぎのステップ207では、上記パッド1
8の温度が上記予設定温度以下まで低下したか否かが判
断される。このステップ207でパッド18の温度が上
記予設定温度以下まで低下したことが判断されるまでに
おいては、図6に示すように、ディスクプレート17の
回転数が目標回転数N1′に保持される。そして、パッ
ド18の温度が上記予設定温度以下まで低下したことが
同ステップ207で判断されると、ステップ208,2
09で前記ステップ202,203と同様の内容の手順
が順次実行される。なお、図6には、パッド18の温度
が上記予設定温度以下まで低下した時点がtで示され
ている。
【0061】ステップ208,209の処理によれば、
上記時点tからディスクプレート17の回転数が急減
少され(減加速度は例えば0.35G)、その際、該プ
レー17の温度はパッド18との摩擦によって急上昇す
る。
【0062】ステップ209でディスクプレート17の
回転数が0まで低下したことが判断されると、前記摺り
合わせサイクル数sが1だけインクリメントされ(ステ
ップ210)、ついで、sが予設定回数xになったか否
かが判断される(ステップ211)。なお、図6には、
ディスクプレート17の回転数が0まで低下した時点が
で示されている。
【0063】ステップ211の判断結果がNOの場合に
は、ステップ212,213で前記ステップ205,2
01と同様の内容の手順が順次実行された後、手順がス
テップ207に戻される。
【0064】以後、ステップ211の判断結果がYES
になるまでステップ207〜213の手順が繰り返し実
行される。これにより、図6に示したディスクプレート
17の速度制御パターンがx回繰り返され、その間にお
いて、ディスクプレート17の一部とパッド18の一部
が摺り合わされて偏磨耗する。そして、ステップ211
の判断結果がYESになると、上記した摺り合わせのた
め手順が終了する。
【0065】なお、上記予設定サイクル数xは、前記ジ
ャダを発生させ得る偏磨耗量が得られるように適宜設定
する。
【0066】以上の手順によれば、所望の量だけ偏磨耗
したディスクプレート17およびパッド18が得られ
る。つまり、前記ジャダを伴った引き摺りトルクを発生
させるためのテストピースとしてのディスクブレーキが
得られる。
【0067】そこで、予設定サイクル数xがx1,x
2,x3,・・・(x1<x2<x3・・・)に達する
度にテストピースの引き摺りトルクと偏磨耗量を計測す
れば、両者の相関を知ることができる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、ジャダの増大に伴っ
た、つまり、ディスクプレートおよびパッドの偏磨耗の
進行に伴った引き摺りトルクを計測することできる。そ
して、計測時のディスクプレートの回転数が低いので、
微少な引き摺りトルクの計測が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク測定方法が適用されるトル
ク測定装置の構成を例示した概念図。
【図2】ディスクブレーキの実装態様を示した部分破断
拡大図。
【図3】本発明に係る引き摺りトルク測定手順を示した
フローチャート。
【図4】図4の手順を実行した場合におけるディスクプ
レートの回転数変化を例示したグラフ。
【図5】ディスクプレートおよびパッドの摺り合わせを
行うための手順を示したフローチャート。
【図6】図5の手順を実行した場合におけるディスクプ
レートの回転数変化を例示したグラフ。
【符号の説明】
1…ディスクブレーキ 2…モータ 4…トルク計 7…回転軸 8…プレート取付用治具 10…キャリパ取付用治具 11…マスタシリンダ 16…制御部 17…ディスクプレート 18…パッド 19…キャリパ 21…シム 23…回転数センサ 24,25…リミットスイッチ 26…モータ駆動部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフされた状態のディスクブレーキのパ
    ッドにディスクプレートの摺動面の一部が接触するよう
    に該プレートを回転軸に対して傾斜して取り付ける第1
    の工程と、 上記回転軸を駆動して、ディスクプレートの回転数を第
    1の目標回転数まで上昇させる第2の工程と、 上記回転軸に作用させている駆動力を停止するととも
    に、上記ディスクブレーキをオン動作させて、上記ディ
    スクプレートの回転数を第2の目標回転数まで低下させ
    る第3の工程と、 上記回転軸に駆動力を作用させるとともに、上記ディス
    クブレーキをオフ動作させて、上記ディスクプレートの
    回転数を第3の目標回転数まで低下させる第4の工程
    と、 上記ディスクプレートが第3の目標回転数で回転されて
    いる状態下で上記回転軸に作用する引き摺りトルクを測
    定する第5の工程とを含み、 上記第2の工程から第5の工程を繰り返し実施すること
    を特徴とするディスクブレーキの引き摺りトルク測定方
    法。
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