JPH06287814A - 吸湿性合成短繊維 - Google Patents
吸湿性合成短繊維Info
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- JPH06287814A JPH06287814A JP5100196A JP10019693A JPH06287814A JP H06287814 A JPH06287814 A JP H06287814A JP 5100196 A JP5100196 A JP 5100196A JP 10019693 A JP10019693 A JP 10019693A JP H06287814 A JPH06287814 A JP H06287814A
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Abstract
粧品、精密機械等の包装におけるクッション材として好
適な吸湿性合成短繊維を提供する。 【構成】 最大粒径が15μm 以下、平均粒径が10μm 以
下である硫酸マグネシウム粒子を芯成分に対して1〜20
重量%含有する熱可塑性重合体を芯成分、該粒子を含有
しない熱可塑性重合体を鞘成分とする複合繊維からな
り、繊維長が20〜80mm、繊度が1〜20d、捲縮率が10〜
40%である合成短繊維。
Description
ある製品の包装に使用するクッション材として好適な吸
湿性合成短繊維に関するものである。
等の乾燥状態を保つ必要のある製品の包装において、吸
湿に起因する腐敗、酸化等による品質劣化を防ぐため、
シリカゲル、塩化カルシウム等の乾燥剤が用いられてい
る。しかし、これらは、紙や不織布で包装したり、容器
に入れた状態で用いられるため、包装が破損して製品が
汚染されたり、充分な乾燥効果が得られないという問題
があった。
シウムを添加した調湿性樹脂が提案されている(特開平
3−109917号公報参照)。この樹脂を用いれば、前述の
問題に対して一応の改善はなされるが、厚みをはじめと
する寸法、形態に制限があるため、製品とケースとの間
に詰めるクッション材的な役割を果たすことはできず、
より使用用途の広い繊維状の乾燥剤への要望が高かっ
た。
合体に添加して製糸した場合、紡糸時に濾圧が上昇し、
糸切れが多発したり、仕上げまでの各工程で硫酸マグネ
シウムが表面に析出したりしてトラブルを起こすという
問題がある。
保つ必要のある製品の包装に使用するクッション材とし
て好適な吸湿性合成短繊維を提供しようとするものであ
る。
決するもので、最大粒径が15μm 以下、平均粒径が10μ
m 以下である硫酸マグネシウム粒子を芯成分に対して1
〜20重量%含有する熱可塑性重合体を芯成分、該粒子を
含有しない熱可塑性重合体を鞘成分とする複合繊維から
なり、繊維長が20〜80mm、繊度が1〜20d、捲縮率が10
〜40%である合成短繊維を要旨とするものである。
発明における熱可塑性重合体としては、溶融紡糸が可能
なものであれば特に限定されないが、安価で、それ自体
では吸湿性の小さいものが好ましい。熱可塑性重合体の
具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンのよう
なポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートのよう
なポリエステル、ナイロン6のようなポリアミド等が挙
げられる。
は、最大粒径が15μm 以下、平均粒径が10μm 以下のも
のであることが必要である。硫酸マグネシウムの最大粒
径が15μm を超えたり、平均粒径が10μm を超えたりす
ると紡糸時に濾圧が上昇したり、糸切れが多発したりし
て製糸が困難である。
して1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%とする。こ
の量が1重量%未満であると目的とする優れた吸湿性を
有する繊維が得られず、逆に20重量%を超えると繊維の
強度が低下して製糸が困難になる。
分との断面積比が9/1〜5/5となるようにするのが
適当である。この比率が9/1よりも大きいと鞘成分が
少なくなり、硫酸マグネシウムが製糸工程で析出し、糸
切れを多発したり、繊維の強度が低下したりして製糸が
困難になる。逆に、この比率が5/5よりも小さいと硫
酸マグネシウム粒子を含有した芯成分が少なくなり、目
的とする優れた吸湿性を有する繊維が得られなくなる。
の段階で芯成分用重合体に配合することができ、例え
ば、紡糸時に硫酸マグネシウム粒子と熱可塑性重合体と
を直接混合して溶融紡糸する方法、予め硫酸マグネシウ
ム粒子と熱可塑性重合体とをニーダー等の混練機を用い
て混合したものを溶融紡糸する方法及び熱可塑性重合体
の合成時に硫酸マグネシウム粒子を添加する方法等を採
用することができる。
シウムは、無水〜三水塩以下のものとすることが望まし
い。四水塩以上のものを配合すると結晶水の影響で製糸
性が悪化したり、繊維の品質が低下したりする。
紡糸装置や延伸装置を用いて常法に従って製糸し、通常
の短繊維製造用の捲縮付与装置及び切断装置を使用して
捲縮短繊維とすることにより得ることができる。
て必要な嵩高性を付与するには、繊維長が20〜80mm、繊
度が1〜20d、捲縮率が10〜40%となるようにすること
が必要である。繊維長が20mm未満であると、切断面が多
くなるため、使用時に硫酸マグネシウムが析出しやすく
なって好ましくなく、逆に80mmを超えると開繊工程での
通過性が悪くなると同時に繊維同士が絡んで団子状にな
って好ましくない。また、単糸繊度が1d未満であると
開繊性が不良になり、逆に20dを超えると粗硬になると
ともに嵩高性が劣るようになる。さらに、捲縮率が10〜
40%の範囲を外れると充分な嵩高性が得られない。
面、六角断面等の異形でもよく、多芯型でもよい。ま
た、紡糸に際し、安定剤、蛍光剤、顔料、制電剤、難燃
剤、強化剤等の添加剤を共存させてもよい。
中に放置されたりすると、硫酸マグネシウムが水分を結
晶水として取り込み、繊維の吸水率が小さくなるので、
100〜180 ℃で5〜60分間程度乾燥したものを使用直前
まで密閉状態に保管するか、使用直前に 100〜180 ℃で
5〜60分間程度乾燥することが必要である。
散した硫酸マグネシウムが雰囲気中の水分を結晶水とし
て取り込み、安定な状態(七水塩)となるため、優れた
吸湿性(乾燥能力)を発揮する。なお、吸水して乾燥能
力が低下しても、加熱乾燥すると硫酸マグネシウムの結
晶水が飛び、乾燥能力を回復する。また、本発明の繊維
は、芯成分にのみ硫酸マグネシウム粒子が配合されてい
るので、製糸性良く製造することができるとともに、硫
酸マグネシウム粒子が被包装製品と接触しないため、被
包装製品を汚染することがない。さらに、本発明の繊維
は、特定の繊度、繊維長及び捲縮率を有するため、食
品、医薬品、化粧品、精密機械等と包装ケースとの間に
詰めるクッション材的な役割を効率よく果たすことがで
きる。
る。なお、特性値の測定法は、次のとおりである。 繊維長及び繊度 JIS L 1015 7.4の方法により測定した。 強度 オリエンティック社製テンシロンUTM-4-100 型を用い、
試料長20mm、引張速度10cm/分で測定した。 捲縮率 JIS L 1015 12.2 の方法により測定した。 嵩高性 80gの繊維を20cm×20cmの大きさのウエブ状とし、大き
さ20cm×20cmの荷重板を載せて高さを測定した。(荷重
板の重さ 170g及び5kgの場合について測定した。) 吸水率 繊維を 160℃の熱風乾燥機中で30分間乾燥した後、温度
25℃、50%RHの恒温槽中に24時間放置し、吸水率を測定
した。なお、吸水率は乾燥直後の重量に対する放置によ
る重量の増加量を百分率で示した。
ム(富田製薬社製トミックスOT)をその含有量が10重
量%となるように高密度ポリエチレン(三菱化成社製J
T 200)と二軸押出機を用いて混練し、常法に従ってチ
ップ化した後、十分乾燥した。この硫酸マグネシウムを
含有した高密度ポリエチレンを芯成分とし、硫酸マグネ
シウムを含有しない高密度ポリエチレンを鞘成分とし
て、繊維の断面積比で7/3となるような吐出比で、紡
糸温度 270℃、紡糸速度1400m/分で複合紡糸し、トウ
状に集束して 4.0倍に延伸し、延伸トウを得た。次い
で、この延伸トウを押し込み式捲縮付与装置に通して、
捲縮を付与した後、150 ℃で5分間乾燥し、切断して、
繊度10d、繊維長60mm、捲縮率25%の短繊維を得た。得
られた短繊維を通常のカード機にかけてウエブ状とし
た。
粒径及び芯成分に対する添加量、芯成分と鞘成分の断面
積比、繊維長、繊度及び捲縮率を表1に示すように変え
た以外は実施例1と同様に実施した。
量%にした以外は実施例1と同様に実施した。
%にし、実施例1と同様に実施しようとしたところ、繊
維の強度が低く、延伸時に糸切れし、満足できる短繊維
が得られなかった。
m の硫酸マグネシウムを用いて実施例1と同様に実施し
ようとしたところ、紡糸時に濾圧が急速に上昇し、短繊
維を得ることができなかった。
m の硫酸マグネシウムを用いて実施例1と同様に実施し
ようとしたところ、紡糸時に濾圧が上昇し、また延伸時
に糸切れが多発し、満足できる短繊維を得ることができ
なかった。
と同様に実施したところ、切断工程及びカード工程で白
粉が大量に発生し、装置が著しく汚れただけでなく、短
繊維が汚染された。
と同様に実施したところ、カード工程で繊維が絡みつい
て団子状になり、満足できる短繊維が得られなかった。
と同様に実施したところ、開繊不良によりカーディング
することができなかった。
同様に実施した。(得られた繊維は、嵩高性が悪く、ク
ッション材としては不適当なものであった。)
実施例1と同様に実施した。(得られた繊維は、嵩高性
が悪く、クッション材としては不適当なものであっ
た。)
を表1に示す。
性重合体を表2に示すように変えた以外は実施例1と同
様に実施した。
に、しかも、安価に製造きるため経済性に優れ、かつ、
吸水率が高く、嵩高性に優れているため、品質保証の目
的から乾燥状態を保つ必要のある食品、医薬品、化粧
品、精密機械等の広い分野の製品の包装に乾燥能力を有
するクッション材として好適に使用することのできる吸
湿性合成短繊維が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 最大粒径が15μm 以下、平均粒径が10μ
m 以下である硫酸マグネシウム粒子を芯成分に対して1
〜20重量%含有する熱可塑性重合体を芯成分とし、該粒
子を含有しない熱可塑性重合体を鞘成分とする複合繊維
からなり、繊維長が20〜80mm、繊度が1〜20d、捲縮率
が10〜40%である合成短繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5100196A JPH06287814A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 吸湿性合成短繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5100196A JPH06287814A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 吸湿性合成短繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287814A true JPH06287814A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=14267555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5100196A Pending JPH06287814A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 吸湿性合成短繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06287814A (ja) |
-
1993
- 1993-04-01 JP JP5100196A patent/JPH06287814A/ja active Pending
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