JPH062877Y2 - 複合ボ−ト - Google Patents
複合ボ−トInfo
- Publication number
- JPH062877Y2 JPH062877Y2 JP1985116473U JP11647385U JPH062877Y2 JP H062877 Y2 JPH062877 Y2 JP H062877Y2 JP 1985116473 U JP1985116473 U JP 1985116473U JP 11647385 U JP11647385 U JP 11647385U JP H062877 Y2 JPH062877 Y2 JP H062877Y2
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- JP
- Japan
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- port member
- boat
- hull
- hull body
- rubber tube
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Description
【考案の詳細な説明】 I.考案の目的 (産業上の利用分野) 本考案は、異種材料で船殻を構成する複合ボートに関す
る。
る。
(従来の技術) この種の複合ボートとしては、第5図に示すように、繊
維強化プラスチックス(以下FRPという)製船底10
4とゴムチューブ製舷101とを組合せ、ゴムボートの
軽便性とモータボートの航走性能を兼ね備えるようにし
たものが従来存在する(実開昭59−196,394
号)。この複合ボートは、ゴムチューブ製舷101に接
着されたコの字形状のフランジゴム102の溝103内
にFPR製船底の縁を差し込み、これらを貫通する締付
ボルト105によって舷101と船底104とを強固に
固着することによって一つの船殻を構成するようにして
いる。
維強化プラスチックス(以下FRPという)製船底10
4とゴムチューブ製舷101とを組合せ、ゴムボートの
軽便性とモータボートの航走性能を兼ね備えるようにし
たものが従来存在する(実開昭59−196,394
号)。この複合ボートは、ゴムチューブ製舷101に接
着されたコの字形状のフランジゴム102の溝103内
にFPR製船底の縁を差し込み、これらを貫通する締付
ボルト105によって舷101と船底104とを強固に
固着することによって一つの船殻を構成するようにして
いる。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、この従来の複合ボートは、ゴムボートの
布底部分をFRP製船底に置換したものであってゴムチ
ューブ製舷101が破損したときには浮力を失う欠点が
ある。このため、一般にはゴムチューブ内の気室を複数
に区画し、1箇所でも破損しなければ浮いていることが
可能なように設計されているが、全ての気室が破損した
場合には沈没してしまうという不安が付きまとい信頼性
に劣る。
布底部分をFRP製船底に置換したものであってゴムチ
ューブ製舷101が破損したときには浮力を失う欠点が
ある。このため、一般にはゴムチューブ内の気室を複数
に区画し、1箇所でも破損しなければ浮いていることが
可能なように設計されているが、全ての気室が破損した
場合には沈没してしまうという不安が付きまとい信頼性
に劣る。
一方、この種のボートを救命艇及び救助艇(本明細書で
は曳航能力を有する簡易船舶をいう)等に利用しようと
する傾向が近年ある。ゴムチューブ舷の大きな浮力と弾
力性が救助活動を容易にしかつ接舷時あるいは甲板から
の着水作業時の本船へのクッションとして効果的である
し、軽便性と航走性能を兼ね備えているからである。し
かし、非常事態における使用を前提とする場合、ゴムチ
ューブ製舷101の全損も十分考え得ることから複合ボ
ートの利点を損わずにゴムチューブ製舷101の全損時
にもある程度の浮力を確保し得るように複合ボートを改
善することが望まれる。また、従来の複合ボートにあっ
ては、船底が傾斜しているため、救助活動に不便を感じ
る場合があるという問題も含んでいる。
は曳航能力を有する簡易船舶をいう)等に利用しようと
する傾向が近年ある。ゴムチューブ舷の大きな浮力と弾
力性が救助活動を容易にしかつ接舷時あるいは甲板から
の着水作業時の本船へのクッションとして効果的である
し、軽便性と航走性能を兼ね備えているからである。し
かし、非常事態における使用を前提とする場合、ゴムチ
ューブ製舷101の全損も十分考え得ることから複合ボ
ートの利点を損わずにゴムチューブ製舷101の全損時
にもある程度の浮力を確保し得るように複合ボートを改
善することが望まれる。また、従来の複合ボートにあっ
ては、船底が傾斜しているため、救助活動に不便を感じ
る場合があるという問題も含んでいる。
本考案は、上述の要望に応えるものであって、ゴムチュ
ーブ製舷の全損時にもある程度の浮力を確保し得る複合
ボートを提供することを目的とする。
ーブ製舷の全損時にもある程度の浮力を確保し得る複合
ボートを提供することを目的とする。
II.考案の構成 (問題点を解決するための手段) かかる目的を達成するため、本考案の複合ボートは、船
底と甲板とを一体成形した水密構造の剛性浮力体からな
る船殻本体と、該船殻本体に取付けられるゴムチューブ
製の舷部材とを有する複合ボートにおいて、前記舷部材
を断面円形に形成すると共に前記船殻本体の左右一方の
船尾側から船首を経て他方の船尾側に至る略U字形状に
形成し、前記舷部材の内側と下側とにそれぞれ前記舷部
材に沿って延びるフランジを取付け、前記舷部材と同一
曲率の曲面を有し前記舷部材の周面のうち内側下部の約
4分の1の部分が接触する曲面受座を前記船殻本体の縁
に形成し、前記舷部材の真横内側と真下部とに、前記そ
れぞれのフランジの部分で前記船殻本体と前記舷部材と
を固定するねじ部材を設けたことを特徴とする。
底と甲板とを一体成形した水密構造の剛性浮力体からな
る船殻本体と、該船殻本体に取付けられるゴムチューブ
製の舷部材とを有する複合ボートにおいて、前記舷部材
を断面円形に形成すると共に前記船殻本体の左右一方の
船尾側から船首を経て他方の船尾側に至る略U字形状に
形成し、前記舷部材の内側と下側とにそれぞれ前記舷部
材に沿って延びるフランジを取付け、前記舷部材と同一
曲率の曲面を有し前記舷部材の周面のうち内側下部の約
4分の1の部分が接触する曲面受座を前記船殻本体の縁
に形成し、前記舷部材の真横内側と真下部とに、前記そ
れぞれのフランジの部分で前記船殻本体と前記舷部材と
を固定するねじ部材を設けたことを特徴とする。
(実施例) 以下本考案の構成を図面に示す一実施例に基づいて詳細
に説明する。
に説明する。
本考案の複合ボートは、柔なる舷部材1と剛なる船殻本
体2とを組合せ、モータボートの航走性能とゴムボート
の安全性・軽便性とを併せ持つようにしたものである。
体2とを組合せ、モータボートの航走性能とゴムボート
の安全性・軽便性とを併せ持つようにしたものである。
船殻本体2は、船底12部分と甲板11部分とを一体成
形して、水密構造の中空体に成形されている。通常、船
殻本体2としては、船体の軽量化を図りかつ理想形状と
するため、ガラスファイバーや炭素繊維等を補強材とす
る繊維強化プラスチックスを用いて一体的に形成してい
る。しかし、その他の材質例えばアルミニウム合金や合
板等の剛性船材を使用して船殻本体2を形成することも
可能である。甲板11部分は、重心を低くして復元性を
高めるため、ゴムチューブ製舷部材1を保持する受座5
よりも低所に凹ませて形成され、その表面には滑止めの
細かな凹凸(図示省略)が設けられている。この甲板1
1上には、操舵席13とハンドル(図示省略)を装着す
るためのコンソールとシートユニット14が一体的に突
出形成されている。
形して、水密構造の中空体に成形されている。通常、船
殻本体2としては、船体の軽量化を図りかつ理想形状と
するため、ガラスファイバーや炭素繊維等を補強材とす
る繊維強化プラスチックスを用いて一体的に形成してい
る。しかし、その他の材質例えばアルミニウム合金や合
板等の剛性船材を使用して船殻本体2を形成することも
可能である。甲板11部分は、重心を低くして復元性を
高めるため、ゴムチューブ製舷部材1を保持する受座5
よりも低所に凹ませて形成され、その表面には滑止めの
細かな凹凸(図示省略)が設けられている。この甲板1
1上には、操舵席13とハンドル(図示省略)を装着す
るためのコンソールとシートユニット14が一体的に突
出形成されている。
他方、船底12部分は、若干の例えば18°ほどの傾斜
を有するV型を成し、必要に応じて適宜数のストライプ
3が一体形成されている。尚、この船底12部分及び甲
板11部分には、その他必要に応じて各種装備が取付け
られる。例えば、図示していないが、甲板11上の船尾
側に転覆時にボートを起き上がらせるためのロールバー
なるものを取付け、これにロープのひと引きで膨らます
浮き袋を組合せるようにしたり、あるいは船底12部分
に起き上がったボートを仰向けにするための掴棒(図示
省略)を取付けたり、あるいは手漕ぎ用のオールや牽引
用ロープ等を装着したりする。また、この船殻本体2
は、甲板11と船底12を一体的に成形する際に、船外
機(図示省略)を取付けるためのトランザム15がこれ
らと一体的に形成されている。勿論、トランザム15は
船殻本体2とは別体に形成され甲板11上に取付けられ
るようにしても良い。
を有するV型を成し、必要に応じて適宜数のストライプ
3が一体形成されている。尚、この船底12部分及び甲
板11部分には、その他必要に応じて各種装備が取付け
られる。例えば、図示していないが、甲板11上の船尾
側に転覆時にボートを起き上がらせるためのロールバー
なるものを取付け、これにロープのひと引きで膨らます
浮き袋を組合せるようにしたり、あるいは船底12部分
に起き上がったボートを仰向けにするための掴棒(図示
省略)を取付けたり、あるいは手漕ぎ用のオールや牽引
用ロープ等を装着したりする。また、この船殻本体2
は、甲板11と船底12を一体的に成形する際に、船外
機(図示省略)を取付けるためのトランザム15がこれ
らと一体的に形成されている。勿論、トランザム15は
船殻本体2とは別体に形成され甲板11上に取付けられ
るようにしても良い。
また、舷部材1としては、通常、織布等で補強されたゴ
ムチューブが用いられる。しかし、その他の材質から成
るチューブあるいは弾力的な浮力体例えば独立発泡プラ
スチックスなどによって舷部材1を構成することも可能
である。尚、本明細書においてゴムチューブとは、天然
ゴム、合成ゴム、シリコーンゴム及びこれらに類する弾
力性を有する弾性プラスチック等並びにこれらを織布若
しくは繊維等で補強したものによって成形される全ての
可膨張性チューブを含む。この舷部材1は、舷側部と舷
首部とが一体的に成形された略U字形を成し、その断面
計状は円形となっている。ゴムチューブから成る舷部材
1は通常、複数例えば2〜5室の気室に区画され、その
うちの一部が破れても浮いていることができるように設
計されている。チューブ以外の浮力体を舷部材1に使用
する場合、ゴムチューブと同様に連結のためのフランジ
4H,4Vを直接、浮力体に接着するようにしても良い
が、粒状の浮力体を筒袋(図示省略)を被覆して船殻本
体2に取付けることも可能である。
ムチューブが用いられる。しかし、その他の材質から成
るチューブあるいは弾力的な浮力体例えば独立発泡プラ
スチックスなどによって舷部材1を構成することも可能
である。尚、本明細書においてゴムチューブとは、天然
ゴム、合成ゴム、シリコーンゴム及びこれらに類する弾
力性を有する弾性プラスチック等並びにこれらを織布若
しくは繊維等で補強したものによって成形される全ての
可膨張性チューブを含む。この舷部材1は、舷側部と舷
首部とが一体的に成形された略U字形を成し、その断面
計状は円形となっている。ゴムチューブから成る舷部材
1は通常、複数例えば2〜5室の気室に区画され、その
うちの一部が破れても浮いていることができるように設
計されている。チューブ以外の浮力体を舷部材1に使用
する場合、ゴムチューブと同様に連結のためのフランジ
4H,4Vを直接、浮力体に接着するようにしても良い
が、粒状の浮力体を筒袋(図示省略)を被覆して船殻本
体2に取付けることも可能である。
前記船殻本体2の舷部材1と当接する部位すなわち甲板
11と船底12の境界部分には、当接部位の舷部材断面
形状と適合するほぼ同一形状の受座5が形成されてい
る。この受座5の形状は、舷部材1の断面形状に合せて
ゴムチューブ製舷部材1とほぼ同一曲率の曲面から成
る。また、この受座5は、舷首と舷側部分を一体的に形
成した略U字形の舷部材1が通常採用されることから、
これに合せて第1図に示されるように、船殻本体2の周
縁の大部分つまり左右一方の船尾側ら船首を経て他方の
船尾側に至る平面略U字形に構成されている。
11と船底12の境界部分には、当接部位の舷部材断面
形状と適合するほぼ同一形状の受座5が形成されてい
る。この受座5の形状は、舷部材1の断面形状に合せて
ゴムチューブ製舷部材1とほぼ同一曲率の曲面から成
る。また、この受座5は、舷首と舷側部分を一体的に形
成した略U字形の舷部材1が通常採用されることから、
これに合せて第1図に示されるように、船殻本体2の周
縁の大部分つまり左右一方の船尾側ら船首を経て他方の
船尾側に至る平面略U字形に構成されている。
前記船殻本体2と舷部材1とは、船殻本体2の受座5に
舷部材1をあてがった状態で少なくとも2箇所において
水密に連結されている。この船殻本体2と舷部材1の連
結は、好ましくはほぼ水平方向及び垂直方向つまり図示
するように真横内側と真下部との少なくとも2箇所にお
いて為され、最も好ましくは舷部材1の中心(曲率中
心)を通過する水平面上及び垂直面上の2点において為
されることである。そこで、本実施例にあっては、曲面
から成る受座5の円弧の中心角度を90°とし、その両
端において舷部材1と船殻本体2を連結することによ
り、舷部材1の曲率中心を通過する水平面及び垂直面上
において連結し得るように設けられている。
舷部材1をあてがった状態で少なくとも2箇所において
水密に連結されている。この船殻本体2と舷部材1の連
結は、好ましくはほぼ水平方向及び垂直方向つまり図示
するように真横内側と真下部との少なくとも2箇所にお
いて為され、最も好ましくは舷部材1の中心(曲率中
心)を通過する水平面上及び垂直面上の2点において為
されることである。そこで、本実施例にあっては、曲面
から成る受座5の円弧の中心角度を90°とし、その両
端において舷部材1と船殻本体2を連結することによ
り、舷部材1の曲率中心を通過する水平面及び垂直面上
において連結し得るように設けられている。
船殻本体2と舷部材1の連結は、ビス、木ねじ、ボルト
等の公知の一般的なねじ部材7によって適宜行なわれて
いる。そして、この接合箇所には、内方にビス受け6が
埋設され、止着用のビス7が船体内に貫通しないように
配慮されている。ビス受け6は、木材あるいはプラスチ
ックス若しくはこれらの複合材等から成り、局部的ある
いは全体的に二重構造とされた船殻本体2の水密壁内空
間に設置されている。例えばFRP製船殻本体2の場
合、船殻本体2の所定箇所に内側からビス受け6例えば
木材をあてがった状態でその上からオーバレイアップに
よってFRPの内張り8を二次接着することにより、ビ
ス受け6は船殻本体2に固定・埋設されている。ビス受
け6を埋設した船殻本体2に対する舷部材1の接合は、
例えばゴムチューブ製舷部材1の場合、該舷部材1に接
着され舷部材に沿って延びるフランジ4H,4Vをアル
ミニウム板9等の止水補助具で押えつつビス7をねじ込
むことにより完了する。したがって、舷部材1が劣化し
た場合には、ねじ部材を外すことにより、容易に舷部材
1を交換することができる。勿論、十分なシール材の介
在により船殻本体2を貫通する締付ボルトで強固に固着
するようにしても良い。このようにして、舷部材1はフ
ランジ4H,4Vの部分で船殻本体2に取付けられるこ
とになる。
等の公知の一般的なねじ部材7によって適宜行なわれて
いる。そして、この接合箇所には、内方にビス受け6が
埋設され、止着用のビス7が船体内に貫通しないように
配慮されている。ビス受け6は、木材あるいはプラスチ
ックス若しくはこれらの複合材等から成り、局部的ある
いは全体的に二重構造とされた船殻本体2の水密壁内空
間に設置されている。例えばFRP製船殻本体2の場
合、船殻本体2の所定箇所に内側からビス受け6例えば
木材をあてがった状態でその上からオーバレイアップに
よってFRPの内張り8を二次接着することにより、ビ
ス受け6は船殻本体2に固定・埋設されている。ビス受
け6を埋設した船殻本体2に対する舷部材1の接合は、
例えばゴムチューブ製舷部材1の場合、該舷部材1に接
着され舷部材に沿って延びるフランジ4H,4Vをアル
ミニウム板9等の止水補助具で押えつつビス7をねじ込
むことにより完了する。したがって、舷部材1が劣化し
た場合には、ねじ部材を外すことにより、容易に舷部材
1を交換することができる。勿論、十分なシール材の介
在により船殻本体2を貫通する締付ボルトで強固に固着
するようにしても良い。このようにして、舷部材1はフ
ランジ4H,4Vの部分で船殻本体2に取付けられるこ
とになる。
また、第4図に示すように、船殻本体2の一部特に受座
5の端部を厚肉に形成しあるいは折返して重畳させ、こ
の部分にビス7をねじ込むことにより船体内10へのビ
ス7の貫通を阻止し、水密性を高めることも可能であ
る。
5の端部を厚肉に形成しあるいは折返して重畳させ、こ
の部分にビス7をねじ込むことにより船体内10へのビ
ス7の貫通を阻止し、水密性を高めることも可能であ
る。
以上のように構成された複合ボートによると、次の通り
救命艇及び救助艇としての使用に好適である。
救命艇及び救助艇としての使用に好適である。
例えば、図示していないが、本船に接舷しようとする場
合あるいは着水させるため本船から降ろす場合、船殻本
体2より外へ突出しているゴムチューブ製舷部材1が先
に本船に衝突し、その弾力にて衝撃を緩和し剛性の船殻
本体2が激しく衝突するのを避け得る。依って、本複合
ボートの船殻本体2が破損する虞れがない。仮に、ゴム
チューブ製舷部材1が破れ全ての気室が潰れても、独立
した水密構造の船殻本体2自体の浮力によってボートは
依然として浮いているため、救助活動が中断されること
がない。また、この複合ボートは、ゴムチューブによっ
て舷側部が構成されているので、人が水中から乗り込む
際に適度に凹み落差を小さくして乗り込み易いし、クッ
ションとなって引き上げる者にも引き上げようとする者
にも苦痛を与えることがない。更に、ボートの上縁部分
に舷部材1が位置し大きな浮力を得ているので、船体を
相当傾けても転覆することがない。よって救助のため乗
員が大きく身を乗り出すことができる。また、この複合
ボートは船殻本体2だけでも浮くことができるので、平
時からゴムチューブを膨張させて本船の甲板上等に架設
しておくようなゴムの劣化し易い使用も可能となる。仮
にゴムチューブが浮力を維持できない程に劣化していて
も、一時的なクッションとしての機能には差し支えない
し、ボートとしての信頼を失なうものでもない。したが
って、本複合ボートは救助艇や救命艇として使用する場
合好適なものである。
合あるいは着水させるため本船から降ろす場合、船殻本
体2より外へ突出しているゴムチューブ製舷部材1が先
に本船に衝突し、その弾力にて衝撃を緩和し剛性の船殻
本体2が激しく衝突するのを避け得る。依って、本複合
ボートの船殻本体2が破損する虞れがない。仮に、ゴム
チューブ製舷部材1が破れ全ての気室が潰れても、独立
した水密構造の船殻本体2自体の浮力によってボートは
依然として浮いているため、救助活動が中断されること
がない。また、この複合ボートは、ゴムチューブによっ
て舷側部が構成されているので、人が水中から乗り込む
際に適度に凹み落差を小さくして乗り込み易いし、クッ
ションとなって引き上げる者にも引き上げようとする者
にも苦痛を与えることがない。更に、ボートの上縁部分
に舷部材1が位置し大きな浮力を得ているので、船体を
相当傾けても転覆することがない。よって救助のため乗
員が大きく身を乗り出すことができる。また、この複合
ボートは船殻本体2だけでも浮くことができるので、平
時からゴムチューブを膨張させて本船の甲板上等に架設
しておくようなゴムの劣化し易い使用も可能となる。仮
にゴムチューブが浮力を維持できない程に劣化していて
も、一時的なクッションとしての機能には差し支えない
し、ボートとしての信頼を失なうものでもない。したが
って、本複合ボートは救助艇や救命艇として使用する場
合好適なものである。
III.考案の効果 以上の説明より明らかなように、本考案の複合ボート
は、船底と甲板を一体成形した水密構造の剛性浮力体か
ら成る船殻本体と、ゴムチューブ製の舷部材とを組合せ
て船殻を構成するようにしたので、ゴムチューブが全損
しても水密構造の船殻本体の浮力によって浮いているこ
とができ信頼性が高い。更に、この複合ボートは、ゴム
チューブ舷の大きな浮力と弾力性が救助活動を容易にし
かつ接舷時あるいは甲板からの着水作業時の本船へのク
ッションとして効果的であると共に軽便性と航走性能を
兼ね備えていることから救助艇や救命艇としての使用も
可能である。また、船殻本体と舷部材との接合が、舷部
材の周面のうち約4分の1の部分を船殻本体の受座の部
分に接触させてねじ部材を用いてなされるので、これら
が堅牢に締結され高い強度を有すると共に水密性、安定
性に優れる複合ボートが得られた。
は、船底と甲板を一体成形した水密構造の剛性浮力体か
ら成る船殻本体と、ゴムチューブ製の舷部材とを組合せ
て船殻を構成するようにしたので、ゴムチューブが全損
しても水密構造の船殻本体の浮力によって浮いているこ
とができ信頼性が高い。更に、この複合ボートは、ゴム
チューブ舷の大きな浮力と弾力性が救助活動を容易にし
かつ接舷時あるいは甲板からの着水作業時の本船へのク
ッションとして効果的であると共に軽便性と航走性能を
兼ね備えていることから救助艇や救命艇としての使用も
可能である。また、船殻本体と舷部材との接合が、舷部
材の周面のうち約4分の1の部分を船殻本体の受座の部
分に接触させてねじ部材を用いてなされるので、これら
が堅牢に締結され高い強度を有すると共に水密性、安定
性に優れる複合ボートが得られた。
第1図は本考案の複合ボートの一実施例を示す一部切欠
斜視図、第2図は同ボートの横断面図、第3図はゴムチ
ューブ製舷部材のFRP製船殻本体への接合部を示す拡
大横断面図、第4図は他の接合部例を示す拡大横断面
図、第5図は従来の複合ボートの横断面図である。 1…舷部材、2…船殻本体、4H,4V…フランジゴ
ム、5…受座、7…ビス11…甲板、12…船底。
斜視図、第2図は同ボートの横断面図、第3図はゴムチ
ューブ製舷部材のFRP製船殻本体への接合部を示す拡
大横断面図、第4図は他の接合部例を示す拡大横断面
図、第5図は従来の複合ボートの横断面図である。 1…舷部材、2…船殻本体、4H,4V…フランジゴ
ム、5…受座、7…ビス11…甲板、12…船底。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 新江 義夫 栃木県足利市堀込町3173―5 (72)考案者 井上 良夫 群馬県太田市東長岡1741―6 (56)参考文献 特公 昭52−2200(JP,B2) 実公 昭53−17273(JP,Y2)
Claims (2)
- 【請求項1】船底と甲板を一体成形した水密構造の剛性
浮力体からなる船殻本体と、該船殻本体に取付けられる
ゴムチューブ製の舷部材とを有する複合ボートにおい
て、前記舷部材を断面円形に形成すると共に前記船殻本
体の左右一方の船尾側から船首を経て他方の船尾側に至
る略U字形状に形成し、前記舷部材の内側と下側とにそ
れぞれ前記舷部材に沿って伸びるフランジを取付け、前
記舷部材と同一曲率の曲面を有し前記舷部材の周面のう
ち内側下部の約4分の1の部分が接触する曲面受座を前
記船殻本体の縁に形成し、前記舷部材の真横内側と真下
部とに、前記それぞれのフランジの部分で前記船殻本体
と前記舷部材とを固定するねじ部材を設けたことを特徴
とする複合ボート。 - 【請求項2】前記船殻本体は繊維強化プラスチックで構
成されていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
第1項に記載の複合ボート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985116473U JPH062877Y2 (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | 複合ボ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985116473U JPH062877Y2 (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | 複合ボ−ト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6225292U JPS6225292U (ja) | 1987-02-16 |
JPH062877Y2 true JPH062877Y2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=31001095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985116473U Expired - Lifetime JPH062877Y2 (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | 複合ボ−ト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062877Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007297027A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-15 | Masahiro Takashima | 折りたたみ式カヌー |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE7512963U (de) * | 1975-04-23 | 1975-11-27 | Mead Corp | Kombinierte Transport- und Ausstellvorrichtung |
JPS5710043Y2 (ja) * | 1976-07-26 | 1982-02-26 |
-
1985
- 1985-07-31 JP JP1985116473U patent/JPH062877Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6225292U (ja) | 1987-02-16 |
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